マンハッタンカフェ(競走馬)

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マンハッタンカフェ
マンハッタンカフェ
写真一覧
抹消  青鹿毛 1998年3月5日生
調教師小島太(美浦)
馬主西川 清
生産者社台ファーム
生産地千歳市
戦績12戦[6-0-1-5]
総賞金52,283万円
収得賞金11,300万円
英字表記Manhattan Cafe
血統 サンデーサイレンス
血統 ][ 産駒 ]
Halo
Wishing Well
サトルチェンジ
血統 ][ 産駒 ]
Law Society
Santa Luciana
兄弟 ニューヨークカフェサトルスマイル
市場価格1億3,650万円(1998セレクトセール)
前走 2002/10/06 凱旋門賞 G1
次走予定

マンハッタンカフェの競走成績

[ 競走データ ] [ 繁殖データ ]
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成績 条件別 競馬場別 距離別 重量別 騎手別 タイム別
開催日

R 競走名 コース









指数

負担
重量
(kg)
騎手調教師



馬体重
(kg)




(秒)

3F
通過順 1(2)着馬
02/10/06 フラ   凱旋門賞 G1 芝2400 16--------13** 牡4 59.5 蛯名正義小島太 --0000 ------MARIENBARD
02/04/28 京都 11 天皇賞(春) G1 芝3200 11442.921** 牡4 58.0 蛯名正義小島太 504
(-6)
3.19.5 -0.034.1⑤⑤⑤⑤ジャングルポケット
02/03/23 中山 11 日経賞 G2 芝2500 8881.216** 牡4 58.0 蛯名正義小島太 510
(+6)
2.37.5 0.534.9⑤⑤④⑥アクティブバイオ
01/12/23 中山 9 有馬記念 G1 芝2500 13447.131** 牡3 55.0 蛯名正義小島太 504
(+10)
2.33.1 -0.233.9⑦⑧⑪⑨アメリカンボス
01/10/21 京都 11 菊花賞 G1 芝3000 152217.161** 牡3 57.0 蛯名正義小島太 494
(+4)
3.07.2 -0.134.0⑩⑨⑦⑥マイネルデスポット
01/09/16 中山 11 セントライト G2 芝2200 167145.334** 牡3 56.0 二本柳壮小島太 490
(-10)
2.13.8 0.736.3⑥⑤シンコウカリド
01/08/26 札幌 10 阿寒湖特別 1000万下 芝2600 12331.811** 牡3 54.0 蛯名正義小島太 500
(-2)
2.43.1 -0.135.8④④⑧トーセンサンダー
01/08/04 札幌 12 富良野特別 500万下 芝2600 12562.011** 牡3 54.0 蛯名正義小島太 502
(+46)
2.43.5 -0.335.6⑪⑨⑧シュプリンゲン
01/04/07 阪神 9 アザレア賞 500万下 芝2000 165104.0211** 牡3 55.0 河内洋小島太 456
(-16)
2.03.7 1.235.9⑬⑭⑩⑦シノグラフィー
01/03/04 中山 11 報知杯弥生賞 G2 芝2000 87721.454** 牡3 55.0 蛯名正義小島太 472
(-20)
2.06.8 1.138.4⑥⑥⑤④アグネスタキオン
01/02/11 東京 5 3歳新馬 芝1800 16351.711** 牡3 55.0 蛯名正義小島太 492
(-6)
1.49.8 -0.335.5イサオヒート
01/01/29 東京 6 3歳新馬 芝2000 16594.023** 牡3 55.0 蛯名正義小島太 498
(--)
2.06.5 0.234.9⑨⑧⑦トレジャー

マンハッタンカフェの関連ニュース


ウマニティ重賞攻略チームが毎週末の重賞をあらゆる切り口で考察!今回は京都牝馬S2024・血統予想をお届けします!


京都芝1400mの開催時に目を引くのがマンハッタンカフェの血脈で、2016年1着クイーンズリング、2018年2着&2019年1着デアレガーロと直仔が【2.1.0.1】と少数精鋭の活躍をみせており、2020年には同血脈を母の父に配されたメイショウグロッケが13番人気3着とヒモ荒れを演出。前述したデアレガーロも9番人気で勝利をつかんでいるため、マンハッタンカフェの血を引く人気薄がいる際には迷わず馬券の買い目に組み込みたい。

ほか、2016年2着マジックタイムは6番人気、2017年2着ワンスインナムーンは7番人気、2019年3着アマルフィコーストは13番人気とKrisの血脈を持つ馬が複穴傾向にあることも念頭に置くべきだろう(ただし、今年はマンハッタンカフェおよびKrisの血を引く馬がいないため、過去の勝ち馬や当該コースで直近に施行されたレースを参考に注目馬を取り上げている)。

コムストックロードは、父シルバーステート×母ニシノムーンライト(母の父Diesis)。まず注目したいのが母の父に配されたDiesisの血脈で、同馬は好相性を示すKrisと全兄弟の血縁関係にある。本馬自身もムラ駆けするタイプであることから人気をあてにしづらいが、レース傾向からも穴馬としての資質があることを気に留めておきたい。芝1400mは全2勝を挙げている得意距離でもあり、師が定年間近とあれば仕上げにも抜かりはなさそうだ。

プレサージュリフトは、父ハービンジャー×母シュプリームギフト(母の父ディープインパクト)。18年が4番人気で2着、19年が9番人気で1着、と京都牝馬Sでリピート好走したデアレガーロの姪にあたる血統。本馬は京都自体が初めてとなるものの、父も母の父も相性の良さが際立つ競馬場であり、母も12年京阪杯で12番人気3着と波乱を演出するなど牝系の適性にも一目置けるものがある。寒い季節に良績が集まることからも侮れない。

メイケイエールは、父ミッキーアイル×母シロインジャー(母の父ハービンジャー)。近親にソダシママコチャがいる一族で、後者は京都牝馬Sと同じコースで施行された23年安土城Sでも後続に3馬身差を付ける圧巻のパフォーマンスを披露。一方、本馬の父も16年マイルCSなど、京都競馬場で全8勝のうち4勝を挙げた巧者だった。本馬自身も芝1400mは2戦2勝と底を見せていないため、この距離で見直す余地はじゅうぶんにある。


【血統予想からの注目馬】
コムストックロード ⑩プレサージュリフト ⑬メイケイエール

【血統アナリシス】京成杯2024 ハービンジャーを筆頭にデインヒルの血脈が有力、ドイツに所縁ある血統馬にも要注意 2024年1月13日() 12:00

ウマニティ重賞攻略チームが毎週末の重賞をあらゆる切り口で考察!今回は京成杯2024・血統予想をお届けします!


近年、存在感を示しているのがハービンジャーで、2015年ベルーフの勝利によってJRA重賞初制覇を飾ると、翌2016年にもプロフェットが勝ち、種牡馬としての2連覇を達成。その後も2019年ヒンドゥタイムズが7番人気3着、2022年ロジハービンが5番人気2着とコンスタントに好走馬を送り出している。なお、ハービンジャーの父系祖父にあたるデインヒル自体が好相性を示しており、2005年2着シックスセンス(母の父デインヒル)、2018年1着ジェネラーレウーノ(母の父ロックオブジブラルタル)、2021年1着グラティアス(母の父Lizard Island)などが同血脈内包馬として勝ち負けを演じてきた。

ほか、2022年にオニャンコポンが勝ったことで、2010年エイシンフラッシュとの父仔制覇を達成。エイシンフラッシュはドイツに所縁ある血統馬となるが、2015年3着クルーガー、2016年2着ケルフロイデ、2019年1着ラストドラフトなどの好走例からもドイツ血統を評価しやすい傾向が見受けられる。

アーバンシックは、父スワーヴリチャード×母エッジ―スタイル(母の父ハービンジャー)。本馬は直系でこそないものの、母の父が存在感を示すハービンジャーであり、「ハーツクライ系×デインヒル系」となる組み合わせも21年グラティアスが出たことを評価しやすい。また、昨年末のホープフルSを制したレガレイラは従妹であり、同産駒かつ母同士が全姉妹の間柄となる。中山芝2000mにおける直近の血統傾向からも軽視できない存在だろう。

グローリーアテインは、父ヴィクトワールピサ×母アンナミルト(母の父マンハッタンカフェ)。レース傾向からもドイツ色の強い母系の血統構成に食指が動き、2代母アンナモンダは05年ドイツ1000ギニーなどを制しており、母の父に配されたマンハッタンカフェもSuleikaを牝祖とするドイツの名牝系の出身である。一方、父系も皐月賞を父仔制覇したヴィクトワールピサネオユニヴァースとあれば、中山芝2000mに対する適性も高そうだ。


【血統予想からの注目馬】
アーバンシック ⑫グローリーアテイン

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【血統アナリシス】有馬記念2023 ドイツ血脈内包馬は人気不問で要注意、マイル以下でG1勝ちのある母の父も有力 2023年12月23日() 12:00

ウマニティ重賞攻略チームが毎週末の重賞をあらゆる切り口で考察!今回は有馬記念2023・血統予想をお届けします!


中山競馬場は起伏の激しいトリッキーな小回りコースということもあり、自然の地形を活かした欧州の競馬場で実績を残してきた血統を評価しやすい。とくに2012年2着オーシャンブルー(母プアプー)・10番人気、2017年2着クイーンズリング(父マンハッタンカフェ)・8番人気、2020年2着サラキア(母サロミナ)・11番人気など、ドイツをルーツとする牝系血脈を持つ人気薄の激走が目立つ。

ほか、近年は勝ち馬の多くが母系からスピードを補う配合のかたちをしていることも特徴的。そのなかでも、サクラバクシンオー(2017年キタサンブラック)、キングカメハメハ(2018年ブラストワンピース)、American Post(2019年リスグラシュー)、クロフネ(2020年クロノジェネシス)、キングヘイロー(2022年イクイノックス)など、マイル以下のG1で勝利実績のある種牡馬を母の父に持つ馬が有力だ。

タスティエーラは、父サトノクラウン×母パルティトゥーラ(母の父マンハッタンカフェ)。注目したいのは母の父に配されたマンハッタンカフェの血脈で、同馬自身が現役時に01年有馬記念を制するほか、過去には同じ牝馬を祖とするブエナビスタサラキアも好走。なお、種牡馬としては17年2着クイーンズリングを出している。一方、シュヴァルグランクロノジェネシスを引き合いに出せば、本馬はMachiavellianの血を引くことも強調しやすい。

ソールオリエンスは、父キタサンブラック×母スキア(母の父Motivator)。父は17年有馬記念の勝ち馬であり、15年3着、16年2着と3年連続で3着内に好走していたことも特筆できる。その産駒から昨年の勝ち馬イクイノックスが出たことは記憶に新しいところだが、同馬の母の父キングヘイローと本馬の母の父MotivatorはLady Be Goodを牝祖とする遠縁にあたり、幅広い距離適性、マイル以下のG1で勝利実績があることにも共通点を見出せる。

ライラックは、父オルフェーヴル×母ヴィーヴァブーケ(母の父キングカメハメハ)。父は11&13年と隔年で有馬記念を制するほか、09年ドリームジャーニーとの兄弟制覇を果たすなど、「ステイゴールド×メジロマックイーン」の配合を周知させた存在。一方、本馬は兄妹でそろって好走したダイワメジャー(06年3着&07年3着)、ダイワスカーレット(07年2着&08年1着)と同じスカーレットインクの末裔であることも気に留めておきたい。


【血統予想からの注目馬】
タスティエーラ ①ソールオリエンス ⑧ライラック

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【血統アナリシス】ターコイズS2023 「父サンデーサイレンス系×母の父Roberto系」が異彩を放つ 2023年12月15日(金) 12:00


ウマニティ重賞攻略チームが毎週末の重賞をあらゆる切り口で考察!今回はターコイズS2023・血統予想をお届けします!


重賞へと昇格した2015年以降、「父サンデーサイレンス系×母の父Roberto系」となる血統構成の2015年シングウィズジョイ、2016年マジックタイム、2017~2018年ミスパンテールの3頭で4連勝を達成。非該当馬が勝利した年においても、2019年2着エスポワール、2020年2着&2021年2着アンドラステ、2022年2着ウインシャーロット、と父または母の父にRoberto系種牡馬を配された馬が入線している。これほど血統的な偏りを見せるレースも珍しいので、該当する馬が出走した場合は素直に評価すべきだろう。

ほか、マンハッタンカフェを中心にドイツ名牝系の血脈を持つ馬も幅をきかせている。2021~2022年に2連覇を飾ったミスニューヨークにおいては、父キングズベストもドイツをルーツとする一族となり、同種牡馬は半姉にUrban Sea、甥にGalileoやSea The Starsと近親に欧州を代表する錚々たる名馬が並ぶことも併せて覚えておきたい。

ソーダズリングは、父ハーツクライ×母ソーマジック(母の父シンボリクリスエス)。今年のメンバーでは唯一となる「父サンデーサイレンス系×母の父Roberto系」に該当。同じ母の父となる馬では、11番人気で勝利した15年シングウィズジョイ、17~18年に2連覇を飾ったミスパンテールほか、19年エスポワールが2着に好走しており、「母の父Roberto系」のなかでも存在感を放つ。兄姉のマイル重賞実績を鑑みても楽しみな存在といえるだろう。

ミスニューヨークは、父キングズベスト×母マンハッタンミート(母の父マンハッタンカフェ)。目下2連覇中となるため血統面に関しては申し分なく、レース適性の高さも折り紙付き。一昨年が53kg、昨年が55kg、今年が56.5kgと負担重量によるハンデの差異に留意する必要はあるものの、リピート好走が顕著な傾向を考えればぞんざいには扱えない。父も母の父もドイツをルーツとする血統馬であり、冬の中山では強調しやすい血統構成といえる。

フィアスプライドは、父ディープインパクト×母ストロベリーフェア(母の父Kingmambo)。本馬で注目したいのは母の父の血脈で、「父または母の父がキングカメハメハを介さないKingmambo系種牡馬」となる馬は「2-1-1-3」と上々の成績。ミスニューヨークが2勝、本馬が昨年に12番人気3着と激走するほか、15年ダンスアミーガが16頭中16番人気で2着と大波乱を演出している。得意の中山マイルであれば重賞制覇のチャンスは充分にある。


【血統予想からの注目馬】
ソーダズリング ⑤ミスニューヨーク ⑥フィアスプライド

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【中央重賞懐古的回顧】2010年シンザン記念 夏には溶けてしまう冬馬?種牡馬ガルボの意外な健闘ぶり 2023年1月4日(水) 15:00


週末に行われる中央重賞の過去の優勝馬をピックアップして回顧し、競馬の長い歴史の狭間できらめいた馬を紹介する「中央重賞懐古的回顧」。第46回は2010年のシンザン記念優勝馬ガルボを取り上げる。


高知のガルボマンボが大晦日の当地の大一番にて天下を取り話題沸騰のさなか、当連載に父親のガルボが登場である。ガルボと言えば個人的に思い出されるフレーズが一つある。

ガルボは冬に強くて夏に弱い。何故ならチョコレート菓子のガルボは夏は溶けてしまうから」

2010年代前半に彼が活躍していた頃、そんな根拠が不確かな風評が確かにあった。一種の競馬小話のようなものだし、真剣に取り合うのは無駄なことかも知れないが、そもそもお菓子のガルボの綴りは「Galbo」なのに対して馬のガルボは「Garbo」と表記する。日本人的には同じ発音だが、欧米人にしてみれば異なるのだ。

それはともかく、馬の方のガルボはいかにもSS直系らしい真っ黒な馬体と堂々たる流星を誇るグッドルッキングホースであった。3歳時にシンザン記念を勝った際には関東馬初の快挙としてちょっとした話題になったし、古馬になってからもマイル戦線の名脇役として随所で存在感を示し続けた。清水英克厩舎の看板ホースとして長らく光り輝いた彼は、種牡馬としても産駒は少ないながら健闘している。本当に大した馬である。

そんな種牡馬ガルボの特徴とは何か。芝ダートを問わずに活躍馬がいて、得意距離に関しても多種多様。そもそも同期の天皇賞馬ヒルノダムールに似通った血統の外貌からすれば本人がマイル前後を得意としていたのは不思議そのものだったが、現役時のイメージで見ると火傷しそうだ。先日の高知県知事賞にてガルボマンボを2400mの距離を理由に蹴った人は確実にいたはず。とりあえず「ガルボ産駒は意外と距離が持つ傾向にある」というのは声を大にして言いたいところである。

シンザン記念東京新聞杯などの勝利によって形作られた「ガルボ=冬馬伝説」も、7歳夏に函館スプリントSをひょいと勝ったことで崩れ去った。マンハッタンカフェ産駒のスプリント重賞勝ちはジョーカプチーノが制した2011年のシルクロードS以来の出来事だったのだが、考えてみればこの2頭も血統が似通っている。ヒルノダムールからジョーカプチーノ、あるいはグレープブランデーと、種牡馬マンハッタンカフェは多彩な資質を産駒に遺伝させた稀有な存在だったんだと今では思う。そう考えてみると、様々なタイプを送り出しているガルボは父の正当後継と言えなくもないか…?

比較的新しいお菓子というイメージがどことなくあったガルボは1996年発売開始という。お菓子のガルボが広末涼子が宣伝していた当初よりもサイズを小型化されてブランドとして生き残ったように、本格派マンハッタンカフェの産駒であるガルボはマイル以下に特化する形で現役時代を生き抜き、種牡馬入りを果たした。これは時代の流れに沿った生き残り戦略と言えなくもないだろう。種牡馬として万能を誇ったマンハッタンカフェだが、後継の境遇は決して恵まれているとは言えない。そのスケールは徐々に“小型化”されて、他の種牡馬がカバーしきれない分野で稼ぎつつ生き残る運命にあるのだろうか。

ガルボ
牡 青毛 2007年生
マンハッタンカフェ 母ヤマトダマシイ 母父ジェネラス
競走成績:中央42戦5勝
主な勝ち鞍:東京新聞杯 ダービー卿CT シンザン記念 函館スプリントS

(文:古橋うなぎ)

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【血統アナリシス】ターコイズS2022 タフな冬の中山でドイツに所縁ある血統馬が存在感を示す 2022年12月16日(金) 12:00


ウマニティ重賞攻略チームが毎週末の重賞をあらゆる切り口で考察!今回はターコイズステークス2022・血統予想をお届けします!


昨年はキングズベスト産駒の4番人気ミスニューヨークが勝ち、オルフェーヴル産駒のアンドラステは2年連続2着の惜敗。2頭はドイツに所縁ある血統馬でもあり、前者は父がキングズベストで母の父がマンハッタンカフェ、後者は2代母がドイツ生産馬のヴァレラとなる。マンハッタンカフェは種牡馬としても15年1着シングウィズジョイを出しており、同馬は11番人気という低評価を覆す走りでもあった。

また、重賞へと昇格した2015年以降、勝ち馬延べ7頭のうち4頭が「父サンデーサイレンス系×母の父Roberto系」となる血統構成。非該当馬が勝利した年においても、19年2着エスポワール、20年2着&21年2着アンドラステが入線している。これほど血統的な偏りを見せるレースも珍しいので、該当する馬が出走する場合は素直に評価すべきだろう。

ミスニューヨークは、父キングズベスト×母マンハッタンミート(母の父マンハッタンカフェ)。父はドイツにルーツがある名牝系で、半姉Urban Sea、甥にGalileoやSea The Starsがいる欧州を代表するファミリーの一員。一方、母の父もSラインと称される生粋のドイツ血統馬となる。本馬は中山競馬場では「3-0-1-1-1-0」と掲示板外に敗れたことがない堅実派。リピート好走が目立つ傾向からも、昨年の勝ち馬として敬意を払う必要がありそうだ。

サブライムアンセムは、父ロードカナロア×母パストフォリア(母の父シンボリクリスエス)。叔父にコディーノ、近親にキングストレイルがいる血統で、前者は12年朝日杯フューチュリティSで2着、後者は07年京成杯AHを勝つなど、本競走と同じ中山芝1600mの重賞で好走実績を持つ。また、本馬と同じ母の父となるミスパンテールが17&18年に2連覇、15年シングウィズジョイは11番人気で大駆けしていることも見逃せないだろう。

ローザノワールは、父マンハッタンカフェ×母ダノンスズラン(母の父Awesome Again)。本馬と同じ「父×母の父」の配合からはルージュバックが出ており、先述の通り同産駒は15年シングウィズジョイが勝ち馬として名を連ねている。本馬は中山競馬場で3戦2勝となるが、勝利した2戦はどちらも逃げて自分のかたちに持ち込めたとき。今年のヴィクトリアマイルでも逃げて4着の実績があるだけに、主導権を握れれば一発があって不思議ない。


【血統予想からの注目馬】
ミスニューヨーク ④サブライムアンセム ⑫ローザノワール

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天皇賞(春)2019

2019年4月23日(火) 16:00

覆面ドクター・英

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皐月賞で本命に推したヴェロックスは、ぶつけられての2着。当たりましたが勝ってくれていれば稼ぎが5倍くらいになっていたので、残念でした。寄られた時に、水車ムチで追い払ってくれたら良かったんですけどね(笑) 桜花賞シゲルピンクダイヤも2着、大阪杯キセキも2着と、決して2着を当てにいっているわけではないのですが、毎度の2着。いい線いってはいても、そろそろガツンと大ホームランが欲しくなってくるというのが本音です。

春の天皇賞は、ステイヤー不遇の時代だけに出走頭数も登録の段階で既にフルゲート割れ。メジロマックイーンが母父として再評価されたように、長距離戦を含め様々な条件でレースをすることは未来のために重要だと思いますが、なんせ早期デビューしてスピード重視の時代でしたからね、近年は。ただここ数年は馬場を軟らかくするようになり、京都も高速ステイヤー向きではなくなって傾向が変わって来ている印象もあります。それでは恒例の全頭診断へ。


<全頭診断>
1番人気想定 エタリオウ:「最強の1勝馬(1-7-0-2)」と言われ、父ステイゴールドもシルバーコレクターと呼ばれていたように、強敵に食らいつくも勝てないところはたしかに似ているのかもしれない。シャケトラ離脱での押し出された1番人気となりそうだが、菊花賞2着の実績はあるも、京都3200mは正直あまり向いている条件ではないのではとの印象。

2番人気想定 フィエールマン凱旋門賞にも登録した昨年の菊花賞馬だが、その菊花賞が1周目がキャンターのようなスローで、実質マイル戦のような戦いで勝った馬。本質的には中距離馬と思われる。能力でまたどうにかしてしまうのかもしれないが、ステイヤーではないうえに、AJCCでシャケトラに負けての2着と突き抜けた能力でもなさそうで、微妙。

3番人気想定 ユーキャンスマイルエタリオウと同じ友道厩舎の馬で菊花賞3着、万葉S2着、ダイヤモンドS勝ちとステイヤー路線の王道を進んでいる。が、こういうステイヤーは春の天皇賞では、一流の中距離馬に能力で負けたりもする。

4番人気想定 グローリーヴェイズ菊花賞5着だが母メジロツボネの名から分かるように、母母はメジロライアン×メジロラモーヌというメジロ伝統のスタミナ血統。菊花賞はステイヤーの流れではなく5着止まりだったが、昔よりレベルが落ちるとはいえ、日経新春杯を勝っての参戦。ディープインパクト×スウェプトオーヴァーボードの血統的字面から、スタミナが無いと思われて人気にならないならありがたい、楽しみな一頭。

5番人気想定 メイショウテッコン:楽に逃げるとしぶとい、距離に融通の利くタイプだが、マンハッタンカフェ産駒は春の天皇賞でことごとく結果が出ていないし、同型ロードヴァンドールとの兼ね合いも課題。日経賞では楽逃げで今回人気のエタリオウを封じたが、ここはあまり妙味無いか。

6番人気想定 クリンチャー:昨年のこのレースの3着馬。スタミナのある馬だが、海外遠征後は掲示板にも載れず、本来の粘りが見られない。気持ちが途切れてしまったようで、一変期待は難しいのでは。

7番人気想定 ロードヴァンドール:距離うんぬんより逃げられるかどうかの馬。メイショウテッコンとのハナ争いでやり合うと思われ、どちらにも厳しい流れになるのでは。

8番人気想定 カフジプリンス:1年半近く休んでからの3戦目の阪神大賞典では2着して、能力が落ちていないことをアピールしたが、デビュー以来ずっと京都より阪神向きの馬。矢作厩舎に一生懸命良い馬に乗せてもらっている中谷騎手も、大一番ではイマイチでは

9番人気想定 パフォーマプロミス:昨秋のアルゼンチン共和国杯を強い勝ち方で制したが、有馬記念は惨敗、京都記念はいまひとつの内容での4着。ゲートでもたついたり、直線で先頭に立つとソラを使ったりと、名門藤原英厩舎でも手を焼いていると想像する馬だが、能力はあり、ヒモにはぴったりでは。

10番人気以下想定
ヴォージュ:札幌日経オープン(2600m)と万葉S(3000m)勝ちの、よくいる三流ステイヤーで、G1では要らない。

チェスナットコート:昨秋にメルボルンCなどオーストラリア遠征を経験してきたステイヤーだが、昨年の春の天皇賞5着時より勢いが無い今年、着順上がるとは思えず。

リッジマン:ローカル2600mが得意で、昨年末のステイヤーズSの勝ち馬だが、ステイヤーズSを勝つようなスタミナたっぷりのタイプは......。天皇賞(春)の過去の歴史みてわかるように来ない。

ケントオー:かつては「ステイヤーの血が騒いだ!!」と穴で狙えたダンスインザダーク産駒(リアルシャダイもそうだったが)だが、重賞実績がほぼ無く(3年近く前の中京記念3着のみ)、大駆けは期待できず。

プリンスオブペスカ藤井勘一郎騎手と手が合うようで3月に1000万下勝ちと準オープン3着してきたが、特に「3200mで」という感じでもない格下馬で厳しいのでは。


<まとめ>

有力:グローリーヴェイズエタリオウフィエールマン

ヒモに:パフォーマプロミスユーキャンスマイルカフジプリンス

無事なら人気となっていたであろうシャケトラの骨折、予後不良は残念。春の天皇賞はこれまで向かなかったマンハッタンカフェ産駒で、阪神大賞典は強い競馬で疲れも残りそうで、しかも行きたがる気性だけに、人気で消して距離短縮の宝塚記念で狙おうと思っていたのですが......。全馬、元気でいて欲しいものです。


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2016年8月22日(月) 13:00 みんなの競馬コラム
【札幌記念他】先週の結果などふり返り byうまカレ
閲覧 1,503ビュー コメント 0 ナイス 5

学生団体うまカレ副代表の金沢ユウダイです。
先週の競馬を見てのふり返り、考えたこと等をまとめます。


札幌記念は堀厩舎のワンツーで、勝ったのはネオリアリズムの方でした。
ネオリアリズムの、母系からパワーを受け継いで、上手く言語化できませんが、前脚が伸びない走法は、まさに内回りでこそ活きるもので、望田先生のいう「父中長距離馬×母父スプリンターorマイラー」の配合系らしいものだと思っています。「フワッとした捲り」とも言えるのかなぁ、ドゥラメンテの走りを「フワッと」とは表現できないけれど、キタサンブラックネオリアリズムの走りは「フワッと」感あるじゃないですか?斤量増でも評価していたのは、前走の函館記念でもそうでしたが、重賞の流れでも掛かる、脚力と気力があるということで、それでいて人気が落ちるのであれば、外枠替わりでも狙いは立てられました。折り合ったのには道悪も影響しているんでしょうが本来ルメール騎手は、こういった馬をなだめるのが抜群に巧い…。

モーリスが出るときにいつも思うのは、望田先生のマイラーについての考察です。

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(内回りコースだった桜花賞シーザリオは)スタートそのものはよかったものの、2角までのダッシュでマイラーのラインクラフトデアリングハートに少し見劣ったために、外からデアリングハートに斜めに寄ってこられたときにズルッと後退

「ミルコ!ミルコ!ミルコ~!と叫んだけど前に入ってきやがった…」

福永祐一の代打で手綱をとった吉田稔が悔やんでも悔やみきれない2角の入り、あそこが明暗を分けたレースで、そこからはラインクラフトの後を追うように完ぺきに捌いて、内回りの短い直線を猛然と差してきましたがクビ差届かなかったところがゴールでした

今にして思えば、あのトリッキーなおむすびコースのマイル戦における数完歩のダッシュの違い、これこそがマイラーと中距離馬の違いというべきで、ラインクラフトは勝つべくして勝ったし、シーザリオは負けるべくして負けたというべきかもしれない

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視覚的、感覚的なものですがタイキシャトルダイワメジャーを知らない僕からすると、モーリスの走りを見ていると、「あぁ、トーセンラーヴィルシーナはマイラーではないな」ということを思い知らされます。
だからモーリスも、能力でGIIならばこなすかもしれないけれど、史上最高レベルに層の厚い現在の日本競馬で、天皇賞(秋)制覇、すなわち良く言われている「中距離制圧」というのは難しいのではないかと思っています。それでも、個人的に今日の走りを見て、天皇賞で無印にはできないなと感じました。

レインボーラインは、シンザン記念時からかなり注目していた馬で、「神戸新聞杯で◎を打ちたい」と思ってきました。ノーザンテースト≒Vice Regent4×4・5(Northern DancerとVictorianaが共通)とAlycidonでノーザンテーストを増幅しているのがポイントでしょう。今日は+10キロ、なかなか父産駒らしい成長をみせていますし、菊でも要警戒。

ヌーヴォレコルトは走ってはいるんですが、牡馬相手への限界をみたような気もしますね~。重い馬場がダメなことはないのでしょうが、古馬牡馬相手となると分が悪いのかもしれません。BCフィリー&メアターフは枠順と相手関係次第でしょう。

ヤマカツエースは、Kingmambo≒Ameriflora2×2ですから、一気に母父(グラスワンダー)のように、宝塚・有馬で勝負になる馬になるかなとも思っていましたが、現状はこのあたりが限界かというところ(十分なんですけどね)。

ダービーフィズはジャンポケ×マンカフェ(=マンハッタンフィズ)で今日みたいな我慢比べには強いですから、これくらいは走ってきて当然、ロジチャリスは出遅れてしまいましたが、想像以上にダメジャ×ロックオブジブラルタルという字面以上に綺麗なフォームで走る馬で、これはやっぱりBlushing Groomの影響なんでしょうかね、意外と東京の方が合うのかも。


北九州記念は、バクシンテイオーベルカントサクラバクシンオー産駒のワンツーでした。小倉1200mはサクラバクシンオー産駒が強いことで有名ですが、その原因はやはり父サクラユタカオー、曾祖父Princely Giftではないかと思います。サクラユタカオーはNasrullah3×4で、母系に入るととしては柔らかさ≒怠慢さを伝えることがあり、Princely Giftは前脚主導の走りをするので下り坂が得意であると考えられています。これは、下り坂のある京都外回りの長丁場、菊花賞天皇賞(春)でPrincely Giftを持つステイゴールドサッカーボーイが強く、ハーツクライが勝ち切れないということとも無関係ではないでしょう…と色々考える結果となりました。


●名繁殖イソノスワロー
土曜新潟1Rでは、ハーツクライ産駒のハートオブスワローが2戦目で初勝利を挙げました。母イソノスワローは、オークスイソノルーブルの娘で非常に優秀な繁殖牝馬です。イソノルーブルのナスキロ(NasrullahとPrincequillo)とFlaming Page≒Tom Foolを、デヒアの母Sister Dotで増幅させていることがポイントでしょう。ナスキロとTom Foolというのはどちらも非常に日本向きの血です。マイネルラヴを付けてもトラストワンを、アドマイヤマックスを付けてもモンストールを、スウェプトオーヴァーヴォードを付けてもラーストチカを、そしてハーツクライを付けてもハートオブスワローを輩出するのですから本当に素晴らしいです。オークス路線に乗ってきてもおかしくないのではと思っています。

●名牝系のマンカフェ×Storm Cat
土曜札幌5R(芝1500m)を制したのはマンハッタンカフェ産駒のレッドアンシェルでした。レッドジゼルレッドアルティスタの弟で、母スタイルリスティックはNathaniel(キングジョージ)=Great Heavens(愛オークス)の妹という良血馬。マンハッタンカフェ×Storm CatでRibot系のクロス(Tom Rolfe6×5)というのはショウナンマイティと同じ。前脚の可動域の小さいフォーム(今回は道悪だったために走法を変えていただけかもしれない)はRibotの影響に因るものと考えられます。ヒルノマテーラのようなイメージで、内回りでの一変を狙いたいタイプです。良馬場での走りを見てみないと何とも言えない感じではあります。

●重厚なディープ牡馬
日曜札幌5R(芝1800m)の新馬を制したのはディープインパクト産駒のディープウォーリアでした。Busted4×6・4という重厚な配合で、ディープ産駒の2歳でも気にしていた1頭。こういう欧血ベースの重厚な配合は牡馬の方が結果が出やすいのでしょう。母父デザートキングは1997年の愛2冠馬で、これも母系に流れるBusted→Bustinoの重厚なスピードで距離をこなしたのだろうと思われますが、デインヒル×Nureyevという配合で、こういうノーザンダンサー系のパワーを取り込むのはディープ産駒の必須条件。走りを見ても重厚で、クラシックは厳しいとは思いますが、長い目で見ていきたい馬です。

●ハービンジャーとしてはまずまずの配合
日曜小倉5R(芝1800m)を制したのはハービンジャー産駒のペルシアンナイトガーネットチャームファシーノオリエントワークスの半弟で、叔父にゴールドアリュールゴールスキーがいるニキーヤから広がる追分Fの牝系。ハービンジャー産駒は、Le FabuleuxかShareef Dancerをいじった配合で活躍馬が出ていますが、本馬は後者。ニキーヤの母、つまり本馬の3代母がNorthern Dancerとナスキロ(NasrullahとPrincequillo)とSickleを持っているので、ここがShareef Dancerと脈絡します。また、Flower Bowl≒Aureole6・7×7(HyperionとDonatelloとSon-in-Law)という底力のある重要血脈を継続交配しているのも魅力です。




【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)
望田潤さんのブログ http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo
栗山求さんの連載「血統SQUARE」http://www.miesque.com/motomu/works.html
『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

「うまカレ」とは、競馬の魅力を同世代を中心に発信していこう、競馬界を若い力で持ち上げようと、関東の競馬を愛する大学生が集まり6年前に結成された学生団体です。テレビ出演や、フリーペーパー制作など様々な活動をしています。詳しくは以下のブログやSNSをご覧ください。

【うまカレBlog】http://umacollege.blog.fc2.com
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【Twitter】https://twitter.com/derby6_1
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2016年8月5日(金) 16:10 みんなの競馬コラム
【レパードステークス】血統考察 byうまカレ
閲覧 1,544ビュー コメント 0 ナイス 4

学生団体うまカレ副代表の金沢ユウダイです。
今週はレパードSを考察します。

新潟ダートの特徴は、とにかくコーナーが急であるということ。ですから、立ち回りの巧いタイプや先行馬が好走しやすいですね。とはいえ、1頭抜けたの先行馬がいると、2,3着には差し・追い込み馬が台頭することもあります。昨年のタマノブリュネットが好例です。このあたりに注目して考察していきたいと思います。

●死角は見当たらない~ケイティブレイブ
兵庫チャンピオンシップで重賞初制覇、ジャパンダートダービーでは2着だったケイティブレイブは、簡潔に言えば、深いダートをグルグル回る競馬が最も合っているタイプ。父アドマイヤマックスは芝の短距離で活躍しましたが、その母ダイナシュートはAlibhaiの血を引くファンシミン牝系で、血統界の中でも屈指のパワーを誇るStrikingの仔ヒッティングアウェー、ノーザンテーストと配された馬ですから、パワーと粘りが特徴と言っても良いタイプ。ケイティブレイブは自身がStrikingの牝系ですからStriking5×6、Ribotも入るので前脚が伸びないゴツゴツした走りで、新潟のコーナーもむしろプラスに働くでしょう。特に死角が見当たりません。

●新潟はマイナスにはならない~グレンツェント
青竜Sを制し、ユニコーンSでは3着だったグレンツェントはKingmamboらしいピッチ走法で内回り1800-2000がベストの中距離馬でしょう。今まで「大外進出」の競馬しか経験していないことが気掛かりですが、新潟1800はマイナスにはなりません。

●内枠なら抑えたい~ネクストムーブピットボス
ある程度の人気が予想されるネクストムーブピットボスもどちらかというと東京ダ向きにうつります。ネクストムーブは現1000万のナスケンリュウジンの半妹で母母がSeattle Slew≒Hopespringseternal2×3というナスキロとWar AdmiralとLa Troiennneのクロス、そこにフレンチデピュティを配された母ナスケンアイリスで、ダート馬としては柔らかみのある筋肉を持ちます。
ピットボス目黒記念3着など現OPのプロモントーリオの全弟。3代母がNasrullah4×4、母母父El Basco→母父フレンチデピュティとナスキロを継続交配されていて、父ゴールドヘイローはCaerleonの母、スキャンの母母として有名なForesser(Round Table←Princequillo×Hail to Reason←Royal Cherger≒Nasrullah)の牝系ですからここと脈絡するのでしょう。
どちらも内枠なら抑えておきたい馬です。

●コーナリングは得意ではない~レガーロ
出走馬の中でもレガーロは、特にコーナリングは得意ではないタイプといえます。A.P.Indy≒Charming Lassie2×3(Seattle SlewとLassie Dear)というすごい配合で、完全に大箱向きのストライド走法(だから大井2000mに出走できなかったのは可哀想すぎる)。新潟では辛いでしょう。

●息の長い末脚が武器~マイネルバサラ
マイネルバサラは、シニスターミニスター×サザンヘイローという配合ですが、母系に入るSadler’s WellsとBustedの影響か、息の長い末脚が武器のタイプ。先述した、「強い先行馬に付随してくる差し馬」という点では最もそれらしい馬かもしれません。

●母系のパワーがすごい~グランセブルス
兵庫CSではケイティブレイブの3着だったグランセブルスは、Strikingの牝系にPrivate AccountやWoodmanといったパワーに秀でた馬が配され、母母ピュアオブハートはプレイメイト=Numbered Account2×3、Busanda≒Striking4・5×6・3というすごいクロスを持ちます。このパワー凝縮ですから地方の深いダートは合っていたわけです。

●器用さがある~ラテールプロミーズ
中山の500万を勝ち、鳳雛Sは力負けというより、気持ちが切れてしまったような負け方だったラテールプロミーズは、2年前のレパードS2着のクライスマイルの半弟。マンハッタンカフェに、Halo的な血(本馬の場合はDrone)を持ってきた走る配合で、器用さがあるので新潟コースは向いていそうです。より配合的観点でいうと、ブエナビスタと同じ異系であるドイツのSanta Lucianaを祖とする父マンハッタンカフェアストンマーチャンの母である母母ラスリングカプスの母方にも異系のフランス血脈が入っている点が興味深いです。

●大外に持ち出せれば面白い~オーシャンビュー
古馬1000万の清里特別で0.4秒差4着と好走したオーシャンビューは、父マヤノトップガンの配合のキーを継続するFlower Bowl≒Aureole4・5×6、Aureoleという血は馬群を嫌う気性を伝えるので前走も大外に持ち出してから伸びてきました。Millicent≒ボールドリック4×3(Bold RulerとPrincequillo)があるので馬場は渋った方が斬れに磨きがかかるタイプかもしれません。巧く大外に持ち出せれば面白い1頭です。

【まとめ】
ケイティブレイブの新潟1800はプラス、グレンツェントもマイナスになることはなく、この2頭の力が抜けている。
・コース適性が高そうなのは、母母のパワーがすごいグランセブルスと、器用さがあるラテールプロミーズ
マイネルバサラは展開が向けば、オーシャンビューは直線で巧く大外に持ち出せれば面白い。

小倉記念には個人的に贔屓しているアングライフェンが出走します。
アングライフェンは叔父にトランセンドがいる血統(母母シネマスコープ)で、シネマスコープは、父トニービン×母母サニースワップスという配合。このサニースワップスの牝系は近年マイネルラクリマクロフネサプライズなど活躍馬が出ており、アングライフェンのポイントは、トニービンの4代母CallunaがHyperion×Blandford、サニースワップスの内包するAlycidonがHyperion×Donatelloで、ステイゴールドの内包するノーザンテーストの配合のキーであるLady Angelaを増幅している点にあります。
パワーを増幅した配合なのでピッチ走法で、本来は小回り向きなタイプ。だから東京2000のアメジストSを今冬制した時には本格化を感じたもので、函館記念で◎の予定でした(^^;)
付け加えれば小倉記念は、サンレイジャスパー(父ミスズシャルダン←トニービン)や、ダンスアジョイ(母父トニービン)やニホンピロレガーロ(父アドマイヤベガ)やバトルバニヤン(父ジャングルポケット)やリクエストソング(母父トニービン)やキタサンアミーゴ(母父トニービン)やサトノノブレス(母父トニービン)やクランモンタナ(母父トニービンで、昨年14番人気4着)など、トニービンの血が強いレース(もっといえばケンブリッジレーザニホンピロキースなどGrey Sovereignが強いともいえる)でもあります。


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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)
望田潤さんのブログ http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo
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2016年7月5日(火) 11:44 伊吹雅也
伊吹雅也のPOG分析室 (2016) ~第4回早期デビューの未出走馬
閲覧 4,700ビュー コメント 0 ナイス 8

 早いもので「ウマニティPOG 2016」も既に5週が経過。JRAだけで421頭の2歳馬がデビューを果たし、各ワールドのランキングにも少しずつ動きが出てきました。7月24日には函館2歳ステークス(2歳GⅢ・函館芝1200m)が行われ、世代最初のJRA重賞ウイナーが誕生する見込み。今シーズン最初の山場と言っていいかもしれません。

 もっとも、この時期の当コラムで再三繰り返しているように、「ウマニティPOG 2016」はまだまだ長い戦いが始まったばかり。仮想オーナー募集枠の開放スケジュールに合わせて有力馬を指名することができれば、上位進出は十分に可能です。そこで今回は、デビュー間近と思われる馬、すなわち現時点で未出走、かつ東西のトレーニングセンターに入厩している馬の中から、有力と思しき馬を紹介します。今週以降も続いていく入札の参考としていただければ幸いです。

 本稿を制作するにあたり、私はまずJRA-VANのデータから「7月3日の時点で入厩している未出走の2歳馬」「6月27日~7月3日の間に東西のトレーニングセンターで坂路調教を行った未出走の2歳馬(競走馬として未登録の馬を含む)」を抽出。その中から、注目すべきファクターごとに該当馬をピックアップし、一覧としてまとめました。それぞれの一覧には重複もありますがご了承ください。

 まずは「注目POG馬ランキング(2016/07/03 23:00更新)」で100位以内に入っていた該当馬を紹介します。この項のみ、各馬の末尾に「注目POG馬ランキング」の順位を付記しました。なお、以下の一覧を含め、並び順は父名順→母名順です。

マジカルスペル(牡/父Creative Cause×母プラウドスペル) ※75位
ソウルスターリング(牝/父Frankel×母スタセリタ) ※20位
ミスエルテ(牝/父Frankel×母ミスエーニョ) ※17位
エアウィンザー(牡/父キングカメハメハ×母エアメサイア) ※37位
プレスト(牡/父キングカメハメハ×母ポップコーンジャズ) ※78位
ビッグディザイア(牡/父キングカメハメハ×母レッドディザイア) ※87位
コリエドール(牡/父クロフネ×母レクレドール) ※64位
トリコロールブルー(牡/父ステイゴールド×母ペンカナプリンセス) ※27位
オンリートゥモロー(牝/父ディープインパクト×母アコースティクス) ※51位
アドマイヤラッシュ(牡/父ディープインパクト×母アドマイヤマリン) ※45位
●馬名未定(牝/父ディープインパクト×母コケレール) ※25位
エイプリルミスト(牝/父ディープインパクト×母スターダムバウンド) ※86位
ワンフォーオール(牡/父ディープインパクト×母ラヴェリータ) ※35位
マイティドリーム(牡/父ディープインパクト×母ラグジャリー) ※62位
ムーヴザワールド(牡/父ディープインパクト×母リッスン) ※13位
ダノンオブザイヤー(牡/父ディープインパクト×母レディジョアン) ※57位
ピスカデーラ(牝/父ブラックタイド×母ドリームスケイプ) ※82位
ダンビュライト(牡/父ルーラーシップ×母タンザナイト) ※39位

 該当馬のうち「注目POG馬ランキング」の順位がもっとも高かったのはムーヴザワールド(リッスンの2014)。先週6月29日に入厩したばかりで、ゲート試験合格を目指していくとのことでした。個人的に指名候補として注目していたこともあり、「思ったよりも早かったな」という印象を受けたものの、順調そうなのは何より。このままデビューするのか、それともゲート試験合格後に一旦放牧を挟むのかはわかりませんが、引き続き注目しておきたいと思います。

 ここから先は、当コラムの今シーズン第1回「入札へ向けてのデータ分析」を参考に、有力と思われる馬を紹介しましょう。
 1頭あたり本賞金が900万円を超えていた調教師の管理馬は下記の通りです。

池江泰寿調教師>
ミスエルテ(牝/父Frankel×母ミスエーニョ)
プレスト(牡/父キングカメハメハ×母ポップコーンジャズ)
ソーグリッタリング(牡/父ステイゴールド×母ソーマジック
クライムメジャー(牡/父ダイワメジャー×母クライウィズジョイ)
ダノンオブザイヤー(牡/父ディープインパクト×母レディジョアン)
ビートフォーセール(牝/父ハーツクライ×母ライフフォーセール)

堀宣行調教師>
コリエドール(牡/父クロフネ×母レクレドール
オメガドラクロワ(牡/父ステイゴールド×母カチバ)

友道康夫調教師>
ラブフルーツ(牝/父キングカメハメハ×母アドマイヤトパーズ)
クラリティダイヤ(牝/父キングズベスト×母タイキダイヤ
トリコロールブルー(牡/父ステイゴールド×母ペンカナプリンセス)
ユアスイスイ(牝/父ダイワメジャー×母ケイティーズベスト)
アドマイヤラッシュ(牡/父ディープインパクト×母アドマイヤマリン)
アドマイヤミヤビ(牝/父ハーツクライ×母レディスキッパー)
ルタンデュボヌール(牡/父マンハッタンカフェ×母アドマイヤハッピー

藤沢和雄調教師>
ソウルスターリング(牝/父Frankel×母スタセリタ)
アルトリウス(牡/父キングカメハメハ×母レジネッタ
サトノアレス(牡/父ディープインパクト×母サトノアマゾネス)
ペイドメルヴェイユ(牝/父ローエングリン×母ミスティックリバー

 各馬の「注目POG馬ランキング」を確認したところ、ミスエルテ(ミスエーニョの2014)が17位、ソウルスターリング(スタセリタの2014)が20位と、Frankel産駒の2頭が上位にランクインしていました。先週7月2日の中京5R(2歳新馬・芝1400m)では同じFrankel産駒のライズイーグル(Rose of Summerの2014)がデビューし、単勝オッズ1.7倍の1番人気に支持されるなど、かなりの注目を集めていましたね。残念ながらライズイーグルは5着に敗れてしまったものの、この2頭の初陣も話題となりそうです。

 種牡馬別成績でダントツの数字をマークしていたのはディープインパクト。デビューが近いと思われる産駒は16頭います。

オンリートゥモロー(牝/父ディープインパクト×母アコースティクス)
アドマイヤラッシュ(牡/父ディープインパクト×母アドマイヤマリン)
サトノシャーク(牡/父ディープインパクト×母オジャグワ)
ワラッチャウヨネ(牝/父ディープインパクト×母クリームパフ)
●馬名未定(牝/父ディープインパクト×母コケレール)
サウンドラブリー(牝/父ディープインパクト×母サウンドバリアー
サトノアレス(牡/父ディープインパクト×母サトノアマゾネス)
クールデザイン(牝/父ディープインパクト×母シンディ)
エイプリルミスト(牝/父ディープインパクト×母スターダムバウンド)
ナンヨープルートー(牡/父ディープインパクト×母ハイカックウ)
サングレーザー(牡/父ディープインパクト×母マンティスハント)
メイショウテンシャ(牡/父ディープインパクト×母メイショウベルーガ
ワンフォーオール(牡/父ディープインパクト×母ラヴェリータ
マイティドリーム(牡/父ディープインパクト×母ラグジャリー)
ムーヴザワールド(牡/父ディープインパクト×母リッスン)
ダノンオブザイヤー(牡/父ディープインパクト×母レディジョアン)

 前述のムーヴザワールドを除くと、「注目POG馬ランキング」最上位はコケレールの2014。母がサンタラリ賞(仏GⅠ)を勝っている良血馬です。現3歳の全兄ラヴィエベールが6月11日の東京7R(3歳以上500万下・芝2400m)で2勝目をマークしたこともあり、指名した皆さんの期待度はますます高まっているはず。馬名はまだJRA-VANに登録されていないものの、今後の動向が楽しみな一頭と言えるでしょう。

 生産者別成績はノーザンファームの“一強”でしたが、こちらは該当馬が69頭もいるため、「注目POG馬ランキング」で1000位以内にランクインした馬のみを列挙しておきます。まぁ、それでも44頭ほどおり、注目度の高さを改めて実感しましたが……。気になる血統を見かけたら、ぜひチェックしてみてください。

マジカルスペル(牡/父Creative Cause×母プラウドスペル)
ランニングウインド(牡/父Discreetly Mine×母ランニングボブキャッツ)
ミスエルテ(牝/父Frankel×母ミスエーニョ)
フィアマロッサ(牝/父アイルハヴアナザー×母フィロンルージュ)
バレーロ(牡/父ヴィクトワールピサ×母ベルベットローブ)
ヴァンクールシルク(牡/父ヴィクトワールピサ×母ルシルク)
プレスト(牡/父キングカメハメハ×母ポップコーンジャズ)
バルコラベーロ(牡/父クロフネ×母アペラシオン)
クルークハイト(牝/父クロフネ×母ヴァイスハイト)
ハッシュタグ(牡/父クロフネ×母サンデースマイル2)
ジューヌエコール(牝/父クロフネ×母ルミナスポイント
シャープシューター(牡/父ゴールドアリュール×母シャーペンエッジ)
クインズゴールド(牝/父ステイゴールド×母ストールンハート)
ディアマイラブ(牝/父ステイゴールド×母ディアジーナ
トリコロールブルー(牡/父ステイゴールド×母ペンカナプリンセス)
サトノマサムネ(牡/父ゼンノロブロイ×母エリドゥバビロン)
デクレアビクトリー(牡/父ゼンノロブロイ×母クーデグレイス
ラバピエス(牡/父タートルボウル×母サルスエラ)
シェルブルック(牡/父タートルボウル×母シャルルヴォア)
シャプレドサクレ(牝/父タートルボウル×母ピュアチャプレット)
ピンクスター(牝/父タートルボウル×母レアクラシック)
ミッキークルソラ(牝/父ダイワメジャー×母クルソラ)
ユアスイスイ(牝/父ダイワメジャー×母ケイティーズベスト)
オールポッシブル(牝/父ダイワメジャー×母シーズインポッシブル)
ピンクブリザード(牝/父ダイワメジャー×母ピンクリップス)
●マイティーキュート(牝/父ダイワメジャー×母マイティースルー
ポールヴァンドル(牝/父ダイワメジャー×母レディドーヴィル)
オンリートゥモロー(牝/父ディープインパクト×母アコースティクス)
アドマイヤラッシュ(牡/父ディープインパクト×母アドマイヤマリン)
●馬名未定(牝/父ディープインパクト×母コケレール)
エイプリルミスト(牝/父ディープインパクト×母スターダムバウンド)
ムーヴザワールド(牡/父ディープインパクト×母リッスン)
カトリーヌ(牝/父ハーツクライ×母デビルズコーナー)
バラダガール(牝/父ハーツクライ×母バラダセール)
ビートフォーセール(牝/父ハーツクライ×母ライフフォーセール)
アドマイヤミヤビ(牝/父ハーツクライ×母レディスキッパー)
アドマイヤゲーム(牝/父ハービンジャー×母アドマイヤテンバ
●サンキューゴッド(牡/父ハービンジャー×母アンナヴァン)
キュイキュイ(牝/父ハービンジャー×母スナップショット)
ピスカデーラ(牝/父ブラックタイド×母ドリームスケイプ)
ルタンデュボヌール(牡/父マンハッタンカフェ×母アドマイヤハッピー
アトラーニ(牡/父ルーラーシップ×母アマルフィターナ)
ダンビュライト(牡/父ルーラーシップ×母タンザナイト)
アドマイヤウイナー(牡/父ワークフォース×母ソングバード)

※次回のコラムは8/2(火)になります。


■執筆者プロフィール
伊吹 雅也(いぶき・まさや)

埼玉県桶川市在住のフリーライター、競馬評論家。JRAホームページ内『今週の注目レース』で「データ分析」のコーナーを担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラムなどさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『コース別 本当に儲かる血統大全』(ガイドワークス)、『コース別 本当に儲かる騎手大全』(ガイドワークス)、『一口馬主の愉しみ(競馬道OnLine新書)』(スタンダードマガジン)、『門外不出! 投票データから分かった! WIN5の鋭い買い方』(東邦出版)、『WIN5(五重勝)ほど儲かる馬券はない!! 少点数で驚愕配当をモノにする絶対的セオリー(競馬王新書)』(白夜書房)。POG関連メディアの制作にもさまざまな形で携わっており、ウマニティPOG2014では最高位クラスのスペシャルワールドにおいて優勝を果たした。

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2016年6月11日() 09:35 競馬プロ予想MAX
【エプソムカップ】血統考察 byうまカレ
閲覧 2,857ビュー コメント 0 ナイス 4

先週の安田記念ロゴタイプの復活劇でした。
血統的には、ヴィクトリアマイルからオークス、ダービー、安田記念と全てHaloのクロスを持つ馬が勝利したことになります。「Haloのクロスは切れや俊敏さを与え、何でもできる器用なタイプになる」と望田先生は仰られています。
また、直接Haloをクロスしなくとも、Haloの重要血脈であるNasrullahとBull DogとPharamond→Menowの組み合わせをクロスすれば同じような効用が得られるというのも配合の面白さだと思います。分かりやすいのはディープインパクトで、あの切れはHalo≒Sir Ivor3×5(Royal Cherger≒Nasrullah、Bull Dog=Sir Gallahad、Pharamondが共通)の影響と考えられています。

今回はGI中休み、2つの重賞を簡単に考察してみたいと思います。

「軽いスピード」が活きる
エプソムカップマイネルスターリーサンレイレーザーというCozzeneの血を引く2頭が穴を空けていることや、トーセンレーヴダノンシャークエイシンヒカリサトノアラジンといった人気のディープ産駒が堅実に走っていることからも、軽いスピードが求められていることが分かります。

ディープ産駒の中ではラングレーが最も適性がありそうです。リアルスティールの全兄ですが、リアルスティールよりは母系のパワーが発現せず、Sir Gaylord≒Secretariat的緩さで若いころは距離をこなしていました。ディープ×Storm Catの配合は多くがそうですが、ラングレーも例外なく、歳を重ねるごとにStorm Catのマイラーらしさが発現してきました。今回出走するディープ産駒の中では最も軽いタイプといえるでしょう。

3枠2頭は少し似たようなタイプで、ヒストリカルはノーザンテーストが入るので、上がりが掛かった方が良いタイプ。上がり34秒5で差し切ったアイルランドTが、最も「らしい」競馬で、6歳となり重賞で勝ち負け出来るほど、もう一段階成長したのもノーザンテーストの影響が大です。アルバートドックは、母ゴールデンドックエーがHyperionが濃いので、ヒストリカル同様に本領発揮は前に負担の掛かるレース。それでも瞬発力勝負となったリゲルSなどで好勝負出来ているのは地力の成せる業で、年齢を重ねるとある程度の位置で競馬が出来るようになるはずです。ジャスタウェイと同じようなパターンですね。

人気3頭については、
ルージュバックは、半弟のケイブルグラムこそズブいタイプに出ましたが、望田先生曰く「Blushing Groomのしなやかさが表現された馬」で、同じくBlushing Groomを引くテイエムオペラオーホエールキャプチャメジャーエンブレムのように美しい走りをします。飛びが大きいので、外枠はプラス、距離延長も歓迎で、このメンバーなら力でねじ伏せる可能性が大です。

フルーキーは切れというよりもデインヒル系らしいパワーで走るタイプで、外回りであればチャレンジCのようにスローから加速力の違いで抜け出す競馬の方が合っているはず。

ロジチャリスダイワメジャー×ロックオブジブラルタルという字面らしく550キロ前後の大型馬ですが、意外としなやかに走ることができ、東京でも大きなパフォーマンスダウンはしません。これは母母のNasrullah4×5や、ルージュバックと同じBlushing Groomの影響と考えられます。また、ダイワメジャー産駒で母系にBlushing Groomを持ちしなやかな走りをする馬という意味ではメジャーエンブレムと被ります。本来こういうパワー型を、ディープ産駒らが牙をむいて待っている東京の重賞で積極的に推す気にはなれないのだが、今回に限っては好枠も引いたし、スピードが活きる重賞であるから推してみたい気もするんですね・・・。

その他ではマイネルホウオウに注目してみたいです。
マイラーにしては少し怠慢で、ダラダラ差してくるタイプ。とはいえ先行できるスピードががりますから、今回の条件は合っていそうです。


重厚な差し馬が好走しやすい
マーメイドSは、開幕2週目の内回りにも関わらず、差し競馬になりやすく、近5年で4角3番手から馬券になったのは50キロだったコスモバルバラと、普通に強いアグネスワルツだけ。軽量の先行馬が揃うことなどが影響しているのでしょうか。
しかも差し馬といっても、重厚な差し馬、特にトニービンの血を持つ差し馬が好走しています。近5年に絞っても、グルヴェイグクリスマスキャロルシャトーブランシュらがいます。フミノイマージンにしたってフーラブライドにしたってパワースポットにしたって、「軽い」差し馬ではありませんよね。

そういう視点を持って出走馬を眺めてみると、いました、そういう差し馬が。
人気ですがシュンドルボンです。父ハーツクライの母父トニービンの斬れの源であるNasrullahとHyperionを母からたっぷりと取り込んだ配合。マイルの時計勝負という不向きな条件だった前走ヴィクトリアマイル9着は、良く走ったといえ、ここは斤量がカギですが確実に巻き返しの可能性大ではないかと思います。

他の人気馬には、なかなか追って良さが出るタイプの馬がいないので、もう1頭上げるとすればタガノエトワールでしょうか。母がトニービンを持つキングカメハメハ産駒は、トニービンの母父Hornbeamのクロスになるので、ドゥラメンテを筆頭にトニービン直仔らしい斬れを持つ馬が多いです。愛知杯はハイペースに付いて行って自滅、牡馬相手のチャレンジカップで掲示板の載れる力の持ち主でもあります。

ヒルノマテーラはHoist the Flag5×5を持つマンハッタンカフェ産駒。同じくHoist the Flagをクロスしたマンハッタンカフェ産駒には紫苑S勝ちのクインズミラーグロがいますし、Ribotの血をクロスしたマンハッタンカフェ産駒にはショウナンマイティのように内回りでアッと言わせるケースが多いです。本馬も外回りのぬるいスローペースに付き合わされていましたが、ここで一変もありそうです。

メイショウマンボも前走は直線で詰まってしまったものの、久しぶりに追ってから走る気をみせたように見えましたし、復活があるならここかもしれません。

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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)
望田潤さんのブログ http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo
栗山求さんの連載「血統SQUARE」http://www.miesque.com/motomu/works.html
『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)


「うまカレ」とは、競馬の魅力を同世代を中心に発信していこう、競馬界を若い力で持ち上げようと、関東の競馬を愛する大学生が集まり6年前に結成された学生団体です。テレビ出演や、フリーペーパー制作など様々な活動をしています。詳しくは以下のブログやSNSをご覧ください。

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執筆者:うまカレ(MYコロシアム>最新予想にリンク)

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2016年5月17日(火) 20:00 伊吹雅也
伊吹雅也の週末メイン「1点」分析 2016年05月17日号
閲覧 4,032ビュー コメント 0 ナイス 6

▼2016年05月22日(日) 東京11R オークス
【血統別成績(2012年以降)】
●父がディープインパクト [2-3-2-6](複勝率53.8%)
●父がハーツクライ [1-0-0-4](複勝率20.0%)
●父がスズカマンボ [1-0-0-0](複勝率100.0%)
●父がマンハッタンカフェ [0-1-0-3](複勝率25.0%)
●父がゼンノロブロイ [0-0-1-3](複勝率25.0%)
●父がステイゴールド [0-0-1-3](複勝率25.0%)
●父がその他の種牡馬 [0-0-0-40](複勝率0.0%)
→2012年以降のオークスで3着以内となったのは、スズカマンボステイゴールドゼンノロブロイディープインパクトハーツクライマンハッタンカフェの産駒だけ。なお、この6頭はいずれもサンデーサイレンス系種牡馬で、現役時代に芝2400m以上のGⅠを勝っている点も共通しています。

▼2016年05月21日(土) 京都11R 平安ステークス
【前年か同年、かつ京都、かつダートのレースにおいて3着以内となった経験の有無別成績(2013年以降)】
●あり [3-3-2-17](複勝率32.0%)
●なし [0-0-1-22](複勝率4.3%)
→京都ダートのレースに対する適性がポイント。コース替わりがプラスに働きそうな馬を重視すべきでしょう。

▼2016年05月21日(土) 東京11R メイステークス
【前走の条件別成績(2012~2014年のメイステークス、2015年のモンゴル大統領賞)】
●JRAの重賞 [1-0-1-23](複勝率8.0%)
●その他のレース [3-4-3-30](複勝率25.0%)
→好走馬の大半は前走がオープン特別や条件クラスのレースだった馬。一方、前走が重賞だった馬は人気を裏切りがちでした。

▼2016年05月22日(日) 京都10R 鳳雛ステークス
【前走の着順別成績(2014年以降)】
●2着以内 [1-2-2-4](複勝率55.6%)
●3着以下 [1-0-0-11](複勝率8.3%)
→2014年から施行されているレースですが、現在のところ前走好走馬が優勢。たとえ前走が格の高いレースだったとしても、大敗からの一変はあまり期待できません。

▼2016年05月22日(日) 新潟11R 韋駄天ステークス
【JRA、かつ芝1400m以上のレースにおける優勝経験の有無別成績(2014年以降)】
●あり [2-1-2-4](複勝率55.6%)
●なし [0-1-0-20](複勝率4.8%)
→こちらも2014年から施行されているレースで、現在のところダートや芝1200m以下のレースにしか実績がない馬は不振。特別登録を行った馬のうち、JRA、かつ芝1400m以上のレースにおいて優勝経験があるのは、オースミイージースカイキューティーセイコーライコウフレイムヘイローヘニーハウンドホウライアキコヤサカオディールの7頭だけです。

■執筆者プロフィール
伊吹 雅也(いぶき・まさや)
 埼玉県桶川市在住のフリーライター、競馬評論家。JRAホームページ内『今週の注目レース』で「データ分析」のコーナーを担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラムなどさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『コース別 本当に儲かる騎手大全』(ガイドワークス)、『一口馬主の愉しみ(競馬道OnLine新書)』(スタンダードマガジン)、『門外不出! 投票データから分かった! WIN5の鋭い買い方』(東邦出版)、『WIN5(五重勝)ほど儲かる馬券はない!! 少点数で驚愕配当をモノにする絶対的セオリー(競馬王新書)』(白夜書房)。2016年4月13日に最新刊『コース別 本当に儲かる血統大全』(ガイドワークス)が発売された。

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マンハッタンカフェの口コミ


口コミ一覧
閲覧 587ビュー コメント 0 ナイス 0

苦手なダート戦ですが、血統的には少しだけ偏りがあります。
まずゴリゴリのダート血統ではなく、父方か母方が芝の中距離でも走れる血統、もしくは両方とも芝で走れる血統がよく好走します。
そして、はっきりと優位差のある血統は無いものの、キンカメ産駒、ヴァイスリージェント内包馬、フォーティナイナー内包馬、中京に変更されてからはこの辺の好走が目立ちます。
と、ここ迄は昨年の私の日記のコピペです。

過去9年の3着以内馬27頭のうち父、母父共にサンデーの血を持っていなかったのはホッコータルマエなど4頭のみで、大系統にサンデーが入らないのは減点と考えていいぐらいだと思います。


予想
◎ ④ テーオーケインズ
昨年も◎に推して4着でしたが、昨年は12番枠今年は4番枠と今年の方がレースはしやすいと思います。
父はAPインディ系のシニスターミニスター、母父はサンデー系のマンハッタンカフェで最近注目の母父です。


○ ⑨ クラウンプライド
昨年の2着馬、父はサンデー系のリーチザクラウンで、母父はキングカメハメハで血統的には合うはずです。
スタートが速い馬なのでいい位置でレースできるのが強みだと思います。


▲ ② メイショウハリオ
父はAPインディ系のパイロ、母父はマンハッタンカフェと大系統だけ見るとテーオーケインズと似た配合です。jpn1を3勝とメイショウハリオの方がパワータイプで地方寄りなタイプですが、今年のフェブラリーS3着と中央の軽い馬場もこなせます。


△ ⑧ アーテルアストリア
父はクラウンプライドと同じリーチザクラウン、母父はミスプロ系ですが欧州型のワークフォースで推せる血統ではないのですが、中京千八は5戦4勝とコース巧者で全く人気もないので穴候補です。


△ ⑪ ハギノアレグリアス
父はキズナでダートでもよく走る血統ですが、母父のジェネラスは重厚と言うか今の時代には合わない気もします。


× ⑮ レモンポップ
距離は持つのではないかと思いますが、大外枠でこの馬の脚質では厳しいかと思います。
内の⑬⑭がテンはそこそこ速いタイプでスタートしてスッと前から内に切れ込むにはかなりスタミナを使うことになり、最後伸び切れない可能性は大いにあると思います。
また、サンデーの血を持たないことも不安材料です。


× ① メイクアリープ
× ⑭ アイコンテーラー


消し
⑫ セラフィックコール
父はストームキャット系ヘニーヒューズでこのレースでは好走例がなく、母父のマンハッタンカフェの瞬発力でどこまでカバーできるかですが、この馬自身スタートが絶望的に遅く後方外外を回らされ、最後凄い脚で突っ込んで5〜6着だと思います。
実績的には前走の重賞勝ちでようやくこのメンバーでそこそこの位置付けだと思います。
リスクを考えるとここは思い切って消します。

 軸うまおやじ 2023年10月22日() 15:20
かあちゃ~ん! #京都競馬場   #菊花賞  
閲覧 128ビュー コメント 0 ナイス 3

かあちゃ~ん!

#京都競馬場   #菊花賞 

7番  #タスティエーラ 
 

#東京優駿 #日本ダービー 

1着の勝利馬として=負けられない戦いば~い!

馬券
(3着まで)の軸うまば~い!

母の父= #マンハッタンカフェ 血統を受け継ぐ=長距離~ばっちぐーば~い♪

ちなみに= #マンハッタンカフェ も #菊花賞

勝利したば~い♪

ばっちぐー♪ばっちぐー♪ばっちぐーば~い♪

#競馬予想  

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 アカガエル 2023年10月18日(水) 15:43
菊花賞は、弥生賞組がなかなかよろしいようで? 
閲覧 397ビュー コメント 0 ナイス 6

古い話をしますと、1993年のダービー馬、ウイニングチケットが、

弥生賞の勝ち馬で菊花賞で3着になりました。

そして、私がよく覚えているのが、2001年のマンハッタンカフェ。彼は、
アグネスタキオンが勝った弥生賞を、8頭立ての5番人気で4着。

2勝目をあげたのが、夏の札幌の長距離レースでした。

次の阿寒湖特別も1番人気の支持に応えて、勝利しました。

セントライト記念では、3番人気に支持されるも、

4着に敗れました。菊花賞では、人気を落としての6番人気でしたが、
勝利しました。

これは、何が言いたいかと言うと弥生賞を勝っていることは、

条件ではない事です。マンハッタンカフェは、レースに出走しただけ。
で、ここ最近の話になりますが、2021年のタイトルホルダーは、弥生賞を1着、
2022年、昨年ですが、アスクビクターモアも弥生賞を1着で、

菊花賞を勝っています。

今年の弥生賞の出走馬は、タスティエーラとトップナイフ。

書いた順に、1着、2着です。弥生賞とダービーを勝っているというのは、
ウイニングチケットと同じ?ダービーと菊花賞の2冠ています?

皐月賞と菊花賞の2冠なら、名前が出てきますけどね。

ま、少し長くなりましたが、私は、穴馬さんが好きですので、

トップナイフを応援しますかね。

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