先週の回顧~(8/17~8/18)シムーンプロが◎プリディカメント、◎ハイクアウトなど的中で5週連続週末プラスをマーク!
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【TAROの競馬研究室】異色の穴男・藤岡康太騎手の狙いどころ/札幌記念展望
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先週末は新潟で関屋記念、札幌ではエルムSが行われた。
関屋記念は久々をものともせず、今季初戦となったミッキーグローリーが人気に応えて完勝。外から上がり32秒2という強烈な末脚を繰り出し、豪快に差し切りを決めた。ディープ産駒としてはシュッとした脚を使うタイプではないだけに、恐らく最大目標となるマイルCSは馬場状態もポイントになりそうだ。あまり立ち回りを問われる流れになると昨年同様によく伸びてはいても届かず…という結末になりそうなので、外差しが決まる馬場や流れになってほしいところだろう。過去の名馬を例にするならば、多少ギアが重い末脚タイプ、ハットトリック型だ。
一方、エルムSは先週当コラムでも触れた通り先行争いが激化した。結果として人気を集めたグリムも速い流れに戸惑ったのか直線は伸び切れず、じっくり後方で構えたモズアトラクションが鮮やかに抜け出し、重賞初制覇を飾った。
モズアトラクションはデビューから10戦目まで芝を使われたが鳴かず飛ばず、半ばヤケクソのような形で未勝利の身で挑んだ1000万条件で4着と好走すると、そこから出世の階段を上り始めた。もしあの時ダートを使われていなければ、今のモズアトラクションはなかったかもしれない。何がキャリア好転のキッカケになるかわからないからこそ、同じ条件ばかりではなく様々なチャレンジをしてみることは重要だと教えてくれた好例だろう。
~差し馬での期待値が高い藤岡康太騎手
さて、そのモズアトラクションで今年初の重賞制覇を成し遂げたのが、藤岡康太騎手だ。藤岡康太騎手は先週終了時点で39勝と、キャリアを考えれば可もなく不可もなく…というところだが、ジョッキーとしては比較的特徴がわかりやすいタイプだ。
その狙いどころはズバリ、差し馬。同騎手は昔から馬をリラックスさせて走らせることには定評があり、脚を溜めるのが非常に上手い。最近は川田騎手が積極策を持ち味に勝ち星を重ねているが、藤岡康太騎手は真逆のタイプだ。
実際、今年になって10番人気以下の超人気薄を8頭馬券圏内に持ってきているが、その中に逃げ馬は一頭もいないどころか、先行策で穴をあけたのも2頭だけ。普通は、「人気薄の逃げ馬」と言われるように前に行く馬が有利なのが競馬の常だが、藤岡康太騎手については真逆のイメージで良い。
モズアトラクションはそういう意味で非常に手が合っている印象だ。実際平安Sではモズアトラクションと初コンビを組み、12番人気の低評価を覆し2着と好走、今回の重賞制覇にもつながった。
また記憶に新しいところでは、17番人気という超人気薄ながら3着に持ってきた高松宮記念のショウナンアンセムも、やはり馬群でじっくり溜めて末脚を伸ばしてきた。いわゆる積極性のあるタイプではないだけに、特徴をわからず狙うと無気力さを感じることもあるかもしれない。だが、それを補って余りある一撃差しの魅力がある。
藤岡康太騎手のような、いわゆる”ゆるふわ系騎乗”を得意とするタイプは、大穴も多く、またテン乗りも苦にしない傾向がある。本来なら不利とされる外枠でも好走率が落ちず狙いどころは比較的明確なので、覚えておけば今後も穴で狙える機会が多いはずだ。先週もお伝えしたが、騎手については変な期待をするよりも、理解することが大事だ。
なお、今週末は北九州記念でアンヴァルに騎乗する。タイプ的には合っていると思うので、人気がないようなら狙ってみても面白そうだ。
~夏競馬最大の大一番・札幌記念展望
さて、いよいよ夏競馬最大のレースともいうべき札幌記念が行われる。今年は凱旋門賞を見据えてフィエールマン、ブラストワンピースらが出走するほか、昨年の覇者サングレーザー、昨年のダービー馬ワグネリアンなど、例年にも増して豪華メンバーが揃った印象だ。
当然これらの馬たちをめぐる争いになりそうだが、一つ気掛かりなことがあるとすれば逃げ先行馬が少ないことだろう。人気を集めるだろうフィエールマンはさほど積極的に行くタイプではなく、まして前走は3200m戦、しかも先を見据えるとなれば控える手だろう。ブラストワンピースは川田騎手に乗り替わることである程度前に行くかもしれないが、その他を見てもサングレーザーは差し馬、ワグネリアンもどちらかといえば末脚が武器の馬である。
したがって、もし伏兵の好走があるとすれば前で勝負できる組ではないだろうか。その中でも注目は、ゴーフォザサミットとステイフーリッシュの2頭。ゴーフォザサミットは近走やや行きたがる面を見せており、距離短縮はプラスになりそう。持ち味を生かせない競馬が続いているが、もともとダービー路線でもそれなりに注目を集めた馬で、人気が落ちそうな今回は狙いどころではないか。
ステイフーリッシュは一連の重賞で安定して走れている割には人気も落ち着きそう。派手さはないが、先行してキッチリ伸びて来るレースぶりには安定感がある。函館記念も57.5キロの斤量やコース取りを考えれば上位2頭をよく追い詰めていた。先行できる強みを生かせれば、上位勢の一角を崩すシーンもありそうだ。
今年は凱旋門賞まで続くかもしれない札幌記念。個人的にはフィエールマンには今回の結果にかかわらず、是非ともフランスの大舞台に挑んでほしいと思っている。国内の秋G1に向けても重要な一戦になるので、好勝負を期待したい。
※札幌記念の最終結論は、『TAROの競馬』にて無料公開します。是非当日のブログをご覧ください。
○TARO プロフィール
大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』
(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)。2018年12月14日には最新刊『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)をリリース。 |
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【伊吹雅也のピックアップ競馬データ2019年08月11日号】特選重賞データ分析編(163)~2019年札幌記念~
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次週の注目重賞を、伊吹雅也プロが様々なデータを駆使していち早く分析! もっとも重要と思われる<ピックアップデータ>に加え、<追い風データ/向かい風データ>や<注目馬チェック>など、貴重な情報が満載なウマニティ会員専用コラムとなっております。ぜひ皆様の予想にお役立て下さい。
■【伊吹雅也のピックアップ競馬データ】コラム内容について詳しくはこちらをご覧ください。
⇒http://umanity.jp/racedata/columndet_view.php?cid=7321
<次週の特選重賞>
G2 札幌記念 2019年08月18日(日) 札幌芝2000m
<ピックアップデータ>
【前走の条件が“国内のレース”だった馬の、前走の4コーナー通過順別成績(2012年、2014~2018年)】
○6番手以内 [0-2-1-32](複勝率8.6%)
×7番手以下 [6-3-4-32](複勝率28.9%)
函館芝2000mで施行された2013年を除くと、好走馬の大半は前走の4コーナーを7番手以下で通過していた馬。「先行不利」というよりも「前走で積極的な競馬をしなかった馬に注目すべきレース」と表現した方が良いかもしれません。たとえ前走の着順が良かったとしても、先頭や先団のポジションでゴール前の直線に入った馬は過信禁物と見るべきでしょう。
主な「○」該当馬→サングレーザー、ランフォザローゼス、ワグネリアン
主な「×」該当馬→クロコスミア、ゴーフォザサミット、フィエールマン
<他にも気になる! 追い風データ/向かい風データ>
【追い風データ】
○「“JRA、かつG1のレース”において3着以内となった経験がある」馬は2013年を除く2012年以降[2-4-5-12](複勝率47.8%)
主な該当馬→サングレーザー、ワグネリアン
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【TAROの競馬研究室】よく荒れた5週連続府中G1から得た教訓/馬場状態が気になる今週末の展望
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先週の安田記念は散々な結果になってしまった。当コラムにて、
「2強を軸に、ベタに行くならステルヴィオ、インディチャンプ、少し捻るならサングレーザー、ロジクライあたりを…」
などと書いたが、今読み返してもお恥ずかしい限り。2頭ともに外枠に入ったことで多少の胸騒ぎはしたのだが、それにしても最終的な本命だった◎ダノンプレミアムがシンガリ負け、さらに対抗の○アーモンドアイも3着では、言い訳もなにもない。確かにスタート直後の不利もあったが、そもそもいつもスタートを決めるダノンプレミアムが出負けしたことが、大きな不利を受ける要因にもなった。状態面が本物でなかったのだろう。
レース自体は内枠のアエロリットがスンナリ逃げる、いわば”内枠先行レース”。勝ったインディチャンプは福永騎手らしいソツのない立ち回りと完璧な仕掛けが際立った。一方で差して来たアーモンドアイも、素直に負けて強しと言えるものだった。天皇賞(秋)に直行とのことだが、順調ならばかなり有力だろう。
~波乱続きの春G1の教訓
それにしても、オッズ的にも多くのファンが崩れそうもないと考えた2強が共倒れし、改めて競馬の難しさを感じさせられた安田記念だったが、思えば今年の春のG1連戦では同様のシーンを何度も目の当たりにした。
NHKマイルCにおけるグランアレグリアの失速、そして伏兵ケイデンスコールの激走。ヴィクトリアマイルではクロコスミアが3着に踏ん張り、オークスではスイートピーS勝ちのカレンブーケドールが2着と大健闘、ダービーでは無敗のサートゥルナーリアが断然人気を裏切り、勝ったのは最内枠の12番人気ロジャーバローズだった。
1倍台の断然人気馬が馬券圏外に敗れ、2ケタ人気馬が激走する、そんなシーンを何度目の当たりにしたか…。そこで改めて感じたこと、教訓を以下にまとめておきたい。
① 馬場と枠順の重要性
NHKマイルCではグランアレグリアが断然人気を裏切り、8枠のアドマイヤマーズとケイデンスコールがワンツーを決めた。これはレースの週末に降った雨の影響が大きかった。結果として内が伸びづらくなり、直線は外からの差しが届いた形だ。いわば桜花賞でスピード勝負を制してきたグランアレグリアにとっては真逆の適性を問われたことになる。
ところが次週のヴィクトリアマイルでは一転して内有利に、ノームコア・クロコスミアという2枠の2頭が波乱の立役者となり、ダービーではCコース替わりでやはり内有利になり、最内枠のロジャーバローズが制した。さらに先週の安田記念も人気2頭が外枠に入ったことが波乱の要因だった。実際に勝ったインディチャンプ、2着アエロリットともに4コーナーはインを回っていた。
競馬は時代とともに変わっていくが、トラック競技である以上枠と馬場の重要度は不変だということだ。
② 騎手の重要性
騎手の話をするとどうしても外国人騎手のことになってしまうが、良くも悪くも彼らの存在が目立った。とりわけレーン騎手には大いに悩まされたことだろう。4月末の初来日直後に新潟大賞典を制し、2週後の京王杯スプリングC、返す刀でヴィクトリアマイルを制したあたりで同騎手の株はストップ高状態だった。
ところが以後は精彩を欠くシーンも目立つ。オークスではコントラチェックで逃げて失速、勝ったのはデムーロのラヴズオンリーユー。さらにダービーでは断然の支持を集めたサートゥルナーリアに騎乗したが出遅れて4着と人気を裏切り、安田記念でもステルヴィオで出遅れてしまった。
もちろんレーン騎手の腕が立つのは間違いないが、あくまでも馬券を買う上では同騎手に向いた条件かどうか、そして人気との兼ね合いはどうか、ということを冷静に考える必要がある。
また、日本人騎手では戸崎騎手の奮闘も目立った。天皇賞(春)では中穴グローリーヴェイズを2着に持って来ると、ヴィクトリアマイルでは11番人気クロコスミアで3着、ダノンキングリー、アエロリットでも連続して2着と、勝利こそないものの随所で勝負強さを見せていた。
③ 断然人気を疑うことの重要性
多少これまでのことと重複するが、断然人気馬と言えども妄信してはいけないというのも大いなる教訓だろう。グランアレグリア、サートゥルナーリアといった馬たちは1倍台で馬券圏外に飛び、先週のアーモンドアイにしても内容は強かったとはいえ3着に敗れた。競馬においては不利や展開不向き、また先週のスタート直後のトラブルのような予測不能な事態が多々起こる。
それは人間が動物を操る…という競馬だからこそ起こり得ることでもあり、それゆえに起こる波乱については常に頭に入れておかなくてはならない。もちろんデータを見れば1倍台というのは高確率で馬券に絡むのだが、逆に言えば飛んだ時の破壊力も凄まじいものがある。先週の安田記念は4番人気→3番人気の馬単が万馬券。これも断然人気馬が飛んだことの破壊力を示すものだ。
競馬は基本的に同じことの繰り返し。我々ファンも…というより人間は常に同じ失敗を繰り返すものだ。だからこそこの春のG1で起こった一連の出来事を改めて振り返り、少しでも今後の教訓にしたいものである。
~関東は梅雨入り、空模様が気になる週末
さて、今週末はG1もひと休み、エプソムCとマーメイドSが行われる。気掛かりなのはこの週末は恐らく梅雨入りし、全国的に雨模様になりそうなことだ。金曜段階ではあるが、関東&関西ともに雨模様だ。週末はどうなるかわからないが、雨の影響が残ればなかなか面白い馬場になるかもしれない。
そこでまずチェックしたいのはダートの馬場状態だ。よく、湿ったダートは前が止まらない…と言われることもあるが、アレは基本的に俗説というか、嘘の部類である。もちろん時と場合によるが、湿ったダートは外が有利になりやすく、場合によっては差しもよく届くようになる。
また、芝への影響だが、特に連続開催の東京は雨の影響を受けると一気に外が伸びる馬場に変貌しそうな気配がある。実際、最近の府中はNHKマイルCがそうだったように、普段は内が伸びても雨が降ると外が顕著に伸びる傾向がある。今週末は特に、馬場の推移には注目しておきたい。
雨の影響が残ることが前提になるが、エプソムCはカラビナ、ブレスジャーニーあたりが面白そう。カラビナは道悪での圧勝歴があり、荒れ馬場は得意。ブレスジャーニーは折り合いに不安があるタイプで、こちらも雨が降って差しが届くような馬場は歓迎だろう。
一方マーメイドSはモーヴサファイアが面白そうだ。上がり掛かる馬場向きのハービンジャー産駒で、阪神芝2000mは馬のみならず、鞍上川田騎手にとっても得意の舞台だ。
今週末は空模様と気象予報を気にしつつ、G1の谷間となる競馬を楽しんでいきたい。
※一部重賞の最終結論は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開します。
○TARO プロフィール
大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』
(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)。2018年12月14日には最新刊『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)をリリース。 |
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