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抹消  黒鹿毛 2016年4月1日生
調教師高橋文雅(美浦)
馬主石瀬 浩三
生産者藤原牧場
生産地新ひだか町
戦績 3戦[0-0-0-3]
総賞金0万円
収得賞金0万円
英字表記Method
血統 バトルプラン
血統 ][ 産駒 ]
Empire Maker
Flanders
リボンストライプ
血統 ][ 産駒 ]
トニービン
パワフルレデイ
兄弟 ラインスピリットエアセレソン
市場価格324万円(2017北海道オータムセール)
前走 2019/07/27 3歳未勝利
次走予定

メソッドの競走成績

[ 競走データ ] [ 繁殖データ ]
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成績 条件別 競馬場別 距離別 重量別 騎手別 タイム別
開催日

R 競走名 コース









指数

負担
重量
(kg)
騎手調教師



馬体重
(kg)




(秒)

3F
通過順 1(2)着馬
19/07/27 新潟 6 3歳未勝利 ダ1200 15611149.81311** 牡3 56.0 吉田豊高橋文雅 444
(-2)
1.15.5 3.438.4⑭⑭パイオニアバローズ
19/04/21 福島 5 3歳未勝利 芝1200 16714241.11615** 牡3 55☆ 富田暁高橋文雅 446
(0)
1.12.3 2.234.9⑯⑯アクティーボミノル
19/01/12 中山 4 3歳新馬 ダ1800 1635110.51416** 牡3 56.0 大庭和弥高橋文雅 446
(--)
2.05.0 6.643.1⑮⑮⑯⑯ナガレボシトリキシ

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閲覧 2,162ビュー コメント 0 ナイス 2

先週は東西で重賞が2レース。

中京記念は3頭出走した3歳馬のワンツー決着。勝ったグルーヴィットロードカナロア産駒らしい絶妙な立ち回りで直線抜け出し接戦を制した。まだG1クラスになると足りない気もするが、センスの良さは今後も大きな武器になりそうだ。

一方、人気で敗れたプリモシーンはラストで伸びを欠いたが、人気を背負った分早めに動いた不利もあったように見えた。地力の一端は示した一戦で、文字通り負けて強しということで良さそうだ。当初本命予定だったクリノガウディーは結局3番手にしてしまったが、意外なことに今回が重賞初騎乗だった森裕太朗騎手の冷静な手綱も光った。もともと知名度以上に腕の立つジョッキーだ。

函館2歳Sは、新種牡馬キズナ産駒のビアンフェが最内枠を生かしての逃げ切りで完勝。もっともこちらはやや例年よりも低調なメンバー構成で、馬場や枠順の恩恵を最大限に生かした勝利だった。

キズナ産駒は早くも重賞初制覇となったが、総じて産駒はセンスとスピードがあり、逆に言えば今後の伸びしろが課題になってくる。ディープインパクトキズナに続く父仔3代ダービー制覇の期待が懸かる種牡馬だが、どちらかといえばマイル以下でスピードを生かすタイプが増えそうだ。初勝利、2勝目までは比較的早くても、クラシックの足音を聞く頃には距離の壁に当たるかもしれない。


~好騎乗連発!注目のルーキーとは?

さて、いよいよ夏競馬も後半戦に入るが、新種牡馬の動向とともに気になるのが、今年デビューした新人ジョッキーたちである。今年は前評判も非常に高かったが、実際に乗れる騎手が多い印象だ。

その筆頭格は、既に20勝を挙げている斎藤新騎手だろう。デビュー週にポンポンと2勝を挙げると、以後も順調に勝ち星を重ね、乗り馬の質も日を追うごとに上がっている。最近は人気馬に乗ることも多く、ルーキー騎手ながら穴で狙うよりも人気で買う機会の方が増えてくるかもしれない。いずれにしても、乗れる新人騎手というのは間違いなさそうだ。

ただ、個人的に気になるルーキー騎手は別にいる。その騎手こそ、函館開催では6勝を挙げる活躍を見せ、目下売り出し中の団野大成騎手だ。

団野騎手の騎乗にはこれまでも何度か唸らされている。初勝利を挙げたタガノジーニアスでは好位の馬群に収まり、直線は外から差し切り勝ち。新人らしからぬ、落ち着いた騎乗だった。函館で穴をあけたファンシャンでは、好スタートから上手く位置を取り直線はインの馬群を捌いて10番人気ながら3着と好走した。

そして先週の競馬では、まず土曜5Rの芝2000m戦でモイに騎乗し最後方から脚を伸ばし6番人気ながら2着と好走、返す刀で土曜6Rの芝1200mでは、ホッコーメヴィウスの末脚を生かし外から差し切った。そして極めつけが日曜8Rの芝1800m。ややズブさのあるレッドサイオンに騎乗すると、道中は馬群でじっくり脚を溜め、4角からスパート。ロスなく最終コーナーを回りつつ加速をつけると、直線では粘るルメール騎乗、単勝1.8倍のフォルコメンを差し切ってみせた。ゴール後には思わずガッツポーズが飛び出すほどで、本人にとっても会心の騎乗だったのではないか。

団野騎手の新人らしからぬところは、差し馬での好走の多さだ。普通、新人騎手や若手騎手といえば減量を生かして主に短距離での逃げ先行に活路を見出す。だが、団野騎手の場合はむしろ脚を溜めて差して来るパターンが多い。その証拠に1200m以下での勝ち鞍が少なく、これまで8勝中僅か1勝のみ。これは他のルーキー騎手と比較しても極端に少ない。

斎藤新騎手→20勝中6勝が1200m以下
岩田望来騎手→11勝中6勝が1200m以下
団野大成騎手→8勝中1勝が1200m以下

以上を見ても明らかだろう。

レースぶりを見ていても脚を溜めるのが上手く、バランスが非常に良いように見える。だから馬の伸びが良く、持っている脚を上手く引き出している印象だ。これから開催は札幌へと移るが、今の調子ならば札幌のダート1700mや芝の1800m・2000m・2600mあたりで狙ってみても面白そうだ。幸い斎藤新騎手や岩田望来騎手ほど人気馬に乗る機会も少ないだけに、馬券的な妙味もありそうだ。何より、団野騎手自身も「中距離が得意」と口にしている。飛躍の夏に期待すると同時に当コラム読者の皆様は、いち早く団野騎手で儲けてほしい。


クイーンステークスはスタミナよりもスピードが生きるレース

さて、今週の重賞は2つ。アイビスサマーダッシュは例年外枠有利のレースで、今年もまずは枠順が重要になるだろう。当然外枠が売れるのだが、それでもなお外枠が儲かる状況。単純な予想だと言われようと、誰に何を思われようとも遠慮なく外枠を、単純思考で狙う方が正解に近づく。

開幕週の札幌ではクイーンSが行われる。こちらは開幕週ということでスピードが重要になる一戦。マーメイドS他、2000m以上の重賞での実績はあまりアテにならず、むしろ1800mでの先行好走歴、そしてマイル以下での実績に注目したい。

上位人気想定の中では、中距離を2連勝のサトノガーネット、中長距離での実績が目立ち1800mだと後方からの競馬になるウラヌスチャームより、マイル重賞勝ちの実績があるミッキーチャームや、小回りでの対応力が高いフロンテアクイーンの方が良いということになる。その中でも、安定感抜群で馬群も捌けるフロンテアクイーンは今回も有力とみる。前走は外枠で流れに乗れず、得意条件に戻れば堅実に駆けてくれるのではないだろうか?

いずれにしても、今週は3場とも開幕週。じっくり馬場を見てから週末の勝負に臨みたい。


※重賞の最終結論は、ブログ『TAROの競馬』にて一部無料公開しますので、是非当日のブログをご覧ください。


○TARO プロフィール

大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』
(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)。2018年12月14日には最新刊『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)をリリース。


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2019年7月19日(金) 14:00 TARO
【TAROの競馬研究室】馬場を考える騎手、考えない騎手/中京記念展望
閲覧 2,775ビュー コメント 0 ナイス 6

先週の函館記念は完全なる逃げ先行イン有利の競馬。内枠有利のレースがどのような構造で出来上がるかという意味では、「教科書に載せたい」レベルのキレイな隊列だった。

結果、逃げたマイスタイルが文字通り自分の形に持ち込み逃げ切り勝ち。以前より再三お伝えしているように、展開を考える上で重要なのは字面のペースではなく、馬場であり、何より隊列である。函館記念は逃げのマイスタイルが内枠、先行勢も軒並み内枠に入ったことで鮮やかな逃げ切りが決まり、2着以下の上位勢もほぼ内枠先行勢が独占した。

先週の当コラムでは、

「巴賞敗戦組からドレッドノータスマイネルファンロンあたりが面白そう」

と書いたが、当方の最終結論は◎ドレッドノータス。残念ながらこちらは伸び切れず4着止まりと本線での的中を逃してしまった。

それにしても面白いのはオッズだ。自身の本命馬が3着だったら…などというちょっとした負け惜しみの遊びを日曜の夕方にしていたのだが、函館記念の3連複の最終オッズをご覧いただきたい。

マイスタイルマイネルファンロンステイフーリッシュ → 102.4倍
マイスタイルマイネルファンロンドレッドノータス → 99.7倍

なんと、ドレッドノータスが3着パターンの方が安いのである。ステイフーリッシュは単勝3番人気、ドレッドノータスは単勝7番人気なのだから、本来であれば当然ステイフーリッシュが3着のケースの方が安くなるはずなのだが、3連単にしてもやはりドレッドノータスの方が安かった。現代競馬のファンは、「この馬が来たらこの馬が来る」といった組み合わせを考えて馬券を買っているということなのだ。いやはや、恐ろしい時代が来たもので…。

これでサマー2000シリーズは2戦が終了したが、七夕賞は典型的な外差し競馬、函館記念は典型的な内枠先行競馬と実に対照的な決着となった。このことは今後の馬券に生かす意味でも頭に入れておきたい。「競馬は記憶のギャンブル」でもあるのだ。


~福島の芝傾向をよく見ていた松岡騎手

明確な傾向が出たという意味では、先週の福島芝も見逃せない。Bコース替わりでどのような変化があるかと考えて土曜は見ていたのだが、1レースを見たときにすぐにピンと来た。

「引き続き内が良くない」

前週の馬場の状況、また週半ばから後半までの天候など、様々な要素が絡み合いBコース替わりでも内が悪い馬場が生み出された。

土曜午前段階で割とスンナリ馬場は読めたので、筆者の配信・TAROの競馬ノートにおいても先週は福島芝を中心に配信した。結果的に日曜はさらに外有利が加速し、馬券的には非常に買いやすい状況だった。

そして極端な傾向が出ると、如実に表れるのが騎手の意識の差である。例えば戸崎騎手などは、タフな馬場でものめらせない技術やフィジカルの強さ、またどんな状況でもポジティブにレースに挑めるメンタルの安定がある一方で、馬場を深く考えるタイプではない。少々遠回しに表現するが、”ヘッドワーク”で馬を持ってくるタイプではないことは先週の競馬をよく見ていてもわかる。

一方で、実によく傾向を見て考えて乗っているように思えたのが松岡騎手だ。先週日曜の3レース、2歳未勝利戦は結果だけ見れば1倍台の断然人気馬・ウイングレイテストを普通に勝たせただけだが、内が厳しい馬場状態を読んで、不利な枠からの巧みな立ち回りが目立った。

そして、返す刀で5レースの2歳新馬戦。ココでも松岡騎手はやはり内枠に入ってしまったマイネルテナシャスを上手く外に促してゴール前の伸びに繋げ、10番人気の低評価を覆す勝利を飾った。

このレースは筆者も◎コスモビートイットから買おうと決めていて相手は外を中心に遊び程度に…と考えたのだが、内枠の中で唯一拾ったのがマイネルテナシャスだった。それはアンライバルド産駒が今の馬場に合っているだろうという経験から来る考えがベースにはあったが、何より松岡騎手が馬場をよく見ていることを感じ取れたことが大きかった。



やはり、競馬は馬場である。そんなことを強く感じた週末だった。


中京記念が行われる中京芝は例年以上に内が良い

さて、今週末は中京で中京記念、そして函館では世代最初の重賞・函館2歳ステークスが行われる。馬場的に特に注目なのは中京記念だろう。

中京記念が行われる中京の芝コースは最終週となるが、かつてのような差し馬場にはなりづらくなっている点に注意。実際、3週目の先週はむしろ内が良く伸びていて、特に日曜日はインが断然有利だった。かつては外差しが断然有利のレースだったが、近年は一昨年のウインガニオンのように好位・内枠勢の活躍も目立つようになっている。今週末は雨予報も出ているので、最終週の馬場の傾向はいつも以上に確認しておきたい。

以上の状況から馬場次第とはいえ、現時点では3歳のクリノガウディーに期待している。NHKマイルC当日は外が伸びる馬場で、最後は失速したとはいえ馬場や枠順を考えれば着順ほど悪くない内容だった。いずれにしても、今年は信頼できる人気馬は皆無。かなり波乱含みの一戦とみている。下手に守りに入るよりは、バットを長く持って思い切って攻めてみたい。

※重賞の最終結論は、『TAROの競馬』にて一部無料公開しますので、是非当日のブログをご覧ください。


○TARO プロフィール

大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』
(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)。2018年12月14日には最新刊『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)をリリース。

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2019年7月12日(金) 14:00 TARO
【TAROの競馬研究室】仮柵移動の土曜は手控える勇気を/屈指の波乱重賞・函館記念展望
閲覧 1,697ビュー コメント 0 ナイス 4

先週の七夕賞は菊沢騎手が騎乗したミッキースワローが、外から豪快に突き抜け久々の重賞2勝目。ジョッキーにとっては初の重賞制覇となった。

マルターズアポジーが先導し、後続も差なく続く流れは字面以上に厳しく、2着にも外枠のクレッシェンドラヴが突っ込んで来るなど、ローカルの荒れ馬場らしく最後は外からの差しが決まった一戦だった。今後に向けてという意味では、むしろ先行失速勢、内枠勢の巻き返しに注意しておきたい。

一方、中京のプロキオンSアルクトスがインを捌いて3連勝で重賞初制覇。3頭出走していた4歳馬のうち2頭のワンツー決着で、交流重賞の1400m路線を使ってきた組は総崩れ、2着ミッキーワイルド、3着ヴェンジェンスとともに、前走中央競馬で勝利してきた馬たちの上位独占となった。

最近の交流重賞1400m路線は過去の名前で出ている馬が持ち回りをしているような状況で、だからこそそのレベルには怪しい部分も多い。その点では今後の参考になる一戦だったかもしれない。


~明確な傾向が出るダートの狙いどころ

さて、今週末も引き続き函館・福島・中京の継続開催となるが、3場いずれも芝のコース設定がA→Bコースへと変わる。いわゆる仮柵移動の週末となる。

再三当コラムでも芝の状態の話、馬場の伸びどころの話をしているが、それだけ現代競馬の予想において馬場状態は重要で、だからこそ今週末に関しては少し様子を見ることも大事かもしれない。特に土曜日はBコース替わり初日で、どのような傾向が出るのかやや不透明な部分もある。仮柵移動によってインが復活するのか、あるいはさほどでもなく引き続きタフな馬場が継続するのか、各場とも空模様が怪しい面もあり、馬場読みの難易度は高そうだ。

中央競馬は毎週末続いていくもので、まして3場開催ならば週末だけで72レースが行われる。どのレースを買うか、そして買わないかは我々の判断にゆだねられており、主催者の思惑に乗じてアレもコレもと手を出しているようでは、回収率という観点では長期的にみて間違いなくマイナスだろう。時には手控えるという判断も重要で、今週の、特に土曜の芝のレースに関してはそういう判断(無茶しない)もアリかなと考えている。

だが、週末は手控えよう…ではあまりに面白くないので、そんな週末に個人的に注目しているのはダートである。特に先週末は函館と福島のダートで外が伸びる傾向が出ていた。

例えば、わかりやすいのは函館ダート1000m戦で、先週末は4レース施行されたが、そのうち8枠が2勝、7枠が1勝、6枠が1勝と完全に外有利傾向。連複圏内まで広げてみても、やはり明確に外有利に傾向が出ており、1~3枠は以下の通り壊滅的状況だ。

・先週末の函館ダート1000m1~3枠の成績
(0-1-0-11)

もちろんこれは事前に察知できたことで、筆者の会員限定配信である競馬ノートにおいても、事前予想の段階で、

「開催通じて外の方がやや優勢の気配がある函館ダート1000m」
「今の函館ダート1000mは外寄りからの先行の方が有利」

と述べた通りである。ちなみに先週に限らず今年の函館ダート1000m戦で調べてみても、14レースのうち1~5枠は75頭出走して3勝、一方6~8枠は73頭出走して11勝と、明らかに外の方が有利である。これは連対圏、複勝圏まで広げても同様で、こういう傾向を他のコースや、あるいは開催場単位でいち早く掴むのが勝利に近づく重要なポイントになる。

ダートに関しては天気や馬場によって猫の目のように変わる面もあり、芝のように開催進捗とともに徐々に外が伸びる…という感じではないため”見極め”は重要になるが、芝が難解な週末だからこそ、ダートに目を転じてみるのも面白いかもしれない。あくまでも個人の経験則ではあるが、函館の傾向は今週末もそこまで変わらないとみているので、興味のある方は狙ってみても面白いだろう。


~今週は1レース入魂! 屈指の波乱重賞函館記念

さて、今週末は夏の名物・函館記念の開催となる。

函館記念の特徴といえば、なんといっても波乱度の高さだろう。1番人気の勝利どころか馬券圏内自体が近年はほとんどなく、2010年にジャミールが2着して以降は8連敗中で、3着にすら入れていない状況が続いている。

3連単の配当に目を転じても過去4年連続で10万超、3連複ですら8年連続で万馬券となっているように、まともに買うのがアホらしくなるような波乱続きだ。ローカルの多頭数のハンデ重賞…というだけでいかにも荒れそうだが、そのイメージ通り穴を狙って良い一戦だ。他に重賞もない週末なので、今週は一穴主義でガシガシ攻めていきたい。

まだ馬場状態が不透明な段階だが、現時点で有力とみているのはレッドローゼスだ。前走の福島民報杯は完勝といえる内容で、ようやく力をつけて本格化しつつある。前走で下したクレッシェンドラヴカデナはいずれも次走で好走しており、そういう点でレベル面の裏付けがあるのも心強い。

函館記念らしく穴っぽいところなら、巴賞敗戦組からドレッドノータスマイネルファンロンあたりが面白そうだ。

ドレッドノータスは前走久々に好内容で、今回はベストとなるコーナー4回の2000m戦。当該条件で6勝中5勝を挙げている、いわばコーナー4つの2000m巧者だ。

マイネルファンロンは久々の巴賞では何もできずに終わったが、やや距離不足も感じる内容だっただけに叩いての上積みがあれば面白そうだ。スンナリ先行できれば、今回は一変があるとみる。

いずれにしても、前述通り波乱続きの一戦。人気で決まったらごめんなさい、という気持ちで、思い切りバットを長く持って振り回してみても面白いかもしれない。


函館記念の最終結論は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開します。


○TARO プロフィール

大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』
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2019年7月5日(金) 14:00 TARO
【TAROの競馬研究室】小回りの差し決着は穴馬券の宝庫/週末の重賞展望
閲覧 2,300ビュー コメント 0 ナイス 6

宝塚記念を終え、本格的に夏のローカル競馬がスタートした先週だったが、梅雨時らしく各場とも雨に翻弄される週末となった。

ラジオNIKKEI賞はレース時こそ小雨ではあったが、雨に叩かれタフな馬場となり、早めにマクったブレイキングドーンが勝利。待望の重賞初制覇を飾った。田辺騎手らしい上手く溜めを利かせた好騎乗が光ったが、昨年の勝ち馬メイショウテッコンや2着フィエールマンのように、今後大きな飛躍が期待できるか…といえばやや疑問の残る内容&メンバーでもあった。今年に関しては、秋につながるというよりはあくまでもローカルハンデ重賞のひとつとして捉えた方が良さそうだ。

一方、中京のCBC賞は激しい雨の降る中でのレースとなった。勝ったレッドアンシェルは2年前の夏のデビュー戦が、同様に大雨の中でのレースだったが、その際もスイスイと伸びて楽勝。陣営曰く「水かきがついている」とのことだが、道悪が追い風になるタイプなのは間違いない。これでスプリント路線に転じて2連勝。正直なところ相手関係を考えると素直に新星誕生とまでは言えないが、春の高松宮記念は大波乱となり、またこの路線の主役になり得るダノンスマッシュは函館スプリントSに出走できないトラブルがあるなど混迷を極めている状況。スプリンターズS路線に割って入ってくる可能性はありそうだ。やや特殊な馬場での競馬だったので、次走に注目したい。


~小回り戦の差し決着は大万馬券になりやすい

さて、各場とも先週は雨の影響を大いに受けたことは前述した通りだが、その中でも特に大波乱となったのが土日の函館のメインレースだ。

土曜日のメイン・TVh杯は14番人気、単勝114.4倍のパラダイスガーデンが外から差し切りを決め、3連単は73万馬券。日曜日のメイン・巴賞は最内枠から直線外に持ち出し追い込んだ13番人気のスズカデヴィアスが勝利、こちらは2~3着にも伏兵が突っ込み、3連単は140万超の大波乱となった。

両レースの共通点はいずれも、

1、立ち回り勝負になると思われる小回り戦で
2、差し馬が上位を独占したこと

である。

スローペースが常態化した現代競馬ではしきりに前有利が叫ばれる(というか、私自身もその主張をかなり前からしている)のだが、だからこそ、逆のパターンにハマると大きな馬券になる。

もちろん、小回りにおける差し馬の上位独占など正直なところ例外というか事故のようなものなのだが、馬券を買う上では案外買いやすい面もある。どう買いやすいかというと、すなわち”決め打ち”である。

逃げ馬が内枠を連れて来る…とは私が10年前にラッキーゲートという馬券術の中で唱えた法則だが、逆に、差し馬は外枠を連れて来る、あるいは当然ながら差し馬は差し馬を連れて来る、というのもまた競馬の普遍的な法則である。

手前みそにはなるが、私の競馬ノートの配信において日曜の巴賞では◎カデナを本命にして3連複ながらも14万馬券を的中することができた。この際の考え方が、まさに差し馬は外枠&差し馬を連れて来るというものだ。



マクリ差しを得意とするカデナが本命、カデナは差し追い込み脚質だからこそ2番人気の先行馬マイスタイルは軽視、3番人気の先行馬サトノフェイバーは切り捨て、相手には4番人気の外枠の差し馬ナイトオブナイツや、(結果惨敗ではあったが)15番人気の追い込み馬マイネルサージュといった面々を2列目に抜擢した。

結果的にはやはり末脚に魅力がある13番人気のスズカデヴィアスを最後の押さえに加えていたことで的中することができたが、それも本命馬の資質に沿って相手を選んだことが功を奏したわけである。

この話をなぜ今するのか? それは決して自慢したいわけではなく(全くその気がないわけでもないが)、先週各地で降り続いた雨を受けてのことだ。

先週、福島&中京は開幕週、函館もまだ3週目の段階で雨に見舞われた。このことは、今後の芝レースに大いに影響を与えるはずで、先週の函館の土日メイン同様に、

「小回りだけど差しが届く」

というシーンがこの開催ではいつも以上に見られるはずだ。小回りではなく普段もそこそこ差しが届く中京はともかく、今夏の福島&函館に関しては、同様のパターンでの波乱劇にまだまだ期待してみたい。いわゆる本来のセオリーから行けば逆張りではあるのだが、逆張りの中に大きなチャンスが眠っているかもしれない。決め打ちよろしく、思い切って振り回してみるのも悪くないだろう。


~逃げ先行馬が揃った七夕賞

最後に今週末の重賞について少し触れておこう。

中京のメインはダートのプロキオンS。ご存じの方も多いかもしれないが、夏の中京ダートは基本的にイン有利、先行有利になることが多く、先週で言えば土曜日は顕著に内有利の傾向が出ていた。週末の天候や馬場次第ではあるが、枠順も重要な一戦になる。基本的には内有利、差し馬であってもサンライズノヴァのような大外を回すタイプよりは、キングズガードのように馬群を突けるタイプの方が条件としては合うだろう。

一方、当コラムの今週のテーマの趣旨に合うのは福島の七夕賞だろう。先週末雨に降られた影響が残れば、小回りでの差し競馬となる可能性がある。

さらに、ココには現役屈指の逃げ馬マルターズアポジーが出走して来る上に、ブラックスピネルロードヴァンドールウインテンダネスタニノフランケルなど、重賞で逃げて好走した実績のある馬がこれでもかというほど揃っているのだ。

ではどの馬を買えば良いか…と問われると現時点でまだ狙いは定まっていないのだが、平坦で強烈な脚を使えるクリノヤマトノオー、上がり掛かる2000mなら出番がありそうなエンジニアあたりの一発に期待している。


七夕賞の最終結論は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開します。


○TARO プロフィール

大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』
(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)。2018年12月14日には最新刊『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)をリリース。

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2019年6月28日(金) 14:00 TARO
【TAROの競馬研究室】2歳戦の振り返りと夏競馬での狙いどころ/週末の重賞展望
閲覧 1,715ビュー コメント 0 ナイス 3

春のグランプリ宝塚記念は、紅一点リスグラシューの圧勝で幕を閉じた。先週の当コラムにおいて、

「開催後半特有のタフな馬場になりスタミナを問われる展開になれば8枠に入ったスワーヴリチャードリスグラシューといった面々の差しが怖くなる」

と書いた通り、◎スワーヴリチャード、○リスグラシューという最終結論としたが、馬場はタフながらもリスグラシューは想定より前での競馬となった。好スタートを切ったあとの咄嗟の判断はさすがレーン騎手といえるだろう。もっとも、タフな馬場で外がやや有利だったからこそ外枠勢が先行しやすかった面もある。宝塚記念は一見すると先行有利の単純な前残りだが、実際のところは馬場状態の影響を大きく受けており、単純な先行有利というよりは、やや外有利の先行有利という決着だった。そういう観点からみると最内枠から馬場の悪いところを押し上げて逃げ、それでいて2着に粘ったキセキは評価できる。

秋はそれぞれ国内、海外と路線が分かれそうだが、今後に楽しみが広がる一戦だった。


~ほぼ半分のレースを勝利! 勢いを加速するノーザンファーム生産の2歳勢

さて、今週末からは3場ともローカル開催となり、それに伴い2歳戦線も本格化する。2歳新馬戦のスタートから1ヵ月が経ったが、ここまでの傾向をざっくり振り返り今後の傾向と対策を練りたい。

まず目立つのは、もはや見慣れた光景となってしまったがノーザンファーム勢の大攻勢である。先週までのひと開催で27レースの2歳新馬・未勝利戦が行われたが、そのうちなんと13レースでノーザンファーム生産馬が勝利している。好走率も凄まじいものがあり、延べ38頭が出走し13勝、2着4回、3着8回…3着内率はなんと67.6%、つまり3頭出走すれば2頭以上が馬券に絡んでいることになる。

当然人気になることも多いのだが、それでもベタ買いでの回収率は単勝184%、複勝121%という驚異的な成績だ。以上をまとめると、

「今年の2歳戦線においてノーザンファーム生産馬は3回に2回以上馬券に絡み、さらに単複を黙って買い続ければ儲かる」

という恐るべき状況となっているのだ。

さらに恐ろしいのはノーザンファーム生産馬の中でもシルクレーシングの所属馬だ。ここまでなんと6頭出走して6戦全勝、パーフェクトなのだ。当然人気馬が多いのだが、6頭の中には10番人気でダートの新馬戦を制したヴィンカマヨールもいるので、単勝回収率は800%超という恐ろしいことになっている。

もちろんこれは出来過ぎだろうが、日本競馬を席巻するノーザン帝国の勢いは留まることを知らないどころか、さらに加速している…ということは頭に入れておきたい。


~注目の新種牡馬はリアルインパクト

もうひとつ、個人的に気になるのが種牡馬の動向だ。2歳戦の種牡馬成績を見ると、ディープインパクト産駒が3頭出走し3戦全勝とキッチリ結果を出している。ただこれはある意味見慣れた光景で、むしろそれ以外に目立つのが新種牡馬、キズナリアルインパクト産駒たちの活躍である。

キズナ産駒はここまで12頭が出走し2勝、6頭が馬券に絡む活躍を見せている。全体に素軽いスピードのある産駒が多く、仕上がり早で新馬向きの印象を受ける。走りも軽いのでこれから夏のローカル平坦コースでさらなる活躍が見込めるのではないか。2歳新馬&未勝利でのキズナ産駒は要注意だろう。もっともスケールという点では多少小粒な印象もあるので、勝ち上がりは増えても2勝目に関しては苦労する産駒が増えるかもしれない。

一方、同じく2勝ながらもキズナ産駒以上に面白いなと感じさせるのがリアルインパクト産駒だ。これまでラウダシオントライフォーリアルという2頭の勝ち馬を輩出しているが、産駒は総じてセンスが良く、走りに力強さもある。血統的にも、また走りからも距離に限界はあるだろうが、夏の2歳重賞や、秋の京王杯2歳S、ファンタジーSといった特にマイル以下のレースでの活躍が見込めそうだ。恐らくG1というよりはトライアルに強いスピードタイプで、場合によってはダートもこなせそう。研究されると妙味もなくなってくるので、今のうちから是非馬券を仕込んでおきたい。なお、産駒の中で特に狙いをつけるとすれば、やはりノーザンファームや社台ファームの生産馬ということになる。

なお、これからしばらくはローカルでの開催が続く。基本的に溜めて末脚を生かす形が得意なノーザンファーム勢は中京や新潟外回りといった条件で狙い、小回りやダートではマイネルやミルファームといった勢力の巻き返しに期待してみるのも面白いかもしれない。


~馬場を見てから考えたい今週末の重賞

さて、今週末は福島でラジオNIKKEI賞、中京でCBC賞が行われる。正直なところどちらも天候がまだ読めない面もあり、加えて開幕週で馬場状態も不透明だ。したがって現時点で下手なことは書けないが、馬券的に面白そうなのはフルゲートとなったラジオNIKKEI賞だろうか。

人気を集めそうなヒシイグアスは、デムーロ騎乗のハーツクライ産駒で小回りへの適性は微妙な気もするだけに、波乱の期待も高まる一戦だ。基本的には内枠勢、立ち回り型が優勢な一戦だけに、迷ったら内重視の狙いを立ててみたい。現時点では小回り1800mに替わるインテンスライト、福島コースに実績のあるダディーズマインドあたりは、人気がなければ面白そうかなと思うが、頭を悩ます週末になりそうだ。

※一部重賞の最終結論は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開します。


○TARO プロフィール

大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』
(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)。2018年12月14日には最新刊『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)をリリース。

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2019年6月21日(金) 14:00 TARO
【TAROの競馬研究室】ハイペース=差し有利とは限らない? 展開と隊列を考える/宝塚記念の展望
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先週のユニコーンSは、ヘニーヒューズ産駒のワイドファラオが逃げ切り勝ち。初ダートに加えて最内枠と条件は厳しいかと思われたが、スンナリ先手を取り砂を被らず運べたことが第一の勝因だろう。もちろん、それに応えるだけの適性と能力があったのも間違いなく、出世レースを制したことで今後に希望が広がった。

もっとも、ベストウォーリアノンコノユメゴールドドリームルヴァンスレーヴといった過去の面々と比較すると現状はまだ団栗の背比べ状態という印象を拭えない。あと一歩で5連勝を逃した2着デュープロセス、直線伸びなかった1番人気のデアフルーグを含めて、今後の成長待ちというところだろうか。

この世代のダートにはクリソベリルという逸材がいる。さらには米国クラシックで健闘を見せたマスターフェンサーもいるので、最近は芝以上に盛り上がりを見せるダート路線に、さらなる厚みを加えてほしい。

一方、函館スプリントSは、156頭という大量の出走取り消しが発生した影響がモロに出て低調なレースになってしまった。勝ったカイザーメランジェは鞍上の好判断での逃げ切り勝ちとなったが、レース自体のレベルは高くない。初のスプリント挑戦となったタワーオブロンドンは直線伸び切れず、人気が予想されたものの出走できずに終わったダノンスマッシュも含め、ただでさえ主役不在のスプリント路線がより一層混迷の色を濃くする結末となった。


~展開を考える上で重要な”隊列”という考え方

さて、重賞がともに逃げ切り勝ちとなった先週だったが、その中でもユニコーンSは展開と隊列を考える上でとても興味深いレースだった。というのも逃げ切ったワイドファラオだが、5F通過は58秒4と数字だけ見れば決して楽な逃げではなかった。しかしながら、レースはワイドファラオが逃げ切り、2着に好位のデュープロセス、3着には3番手に控えた6番人気の伏兵ダンツキャッスル、4着にも2番手につけたヴァニラアイスが粘り、結果だけを見れば明らかに逃げ先行馬が有利だった。

ここで大事なのが、”隊列”という考え方である。競馬における展開とは、実質的なペース以上にこの隊列がかなりの部分を占めている。ざっくり言えば、逃げ先行馬が内枠に入り、スッと先手を取ればいくらペースが上がっても実質的には前が楽になり、逆に逃げ先行馬が外から前の馬を交わす形で先手を取りに行くと、ペースは緩やかであっても、マクリや差しが決まりやすくなる。

ユニコーンSと逆のパターンでいえばマーメイドSが好例だろう。今年のマーメイドSの5F通過は59秒8。馬場を考えても決して速いものではないが、結果的にはほぼ最後方の馬と外枠の馬たちで決着した。これは逃げた馬、先手を取った馬がほぼ中~外枠だったため、隊列が決まるまでに時間を要し、出入りが激しくなったことでマクリや差しが台頭しやすい流れになったためだ。

展開を考える上では、当然ペースや逃げ先行馬の頭数を考えることも重要だが、それ以上に逃げ先行馬がどの枠に入り、どういう隊列になるかを考えることが重要になる。逃げ先行馬が揃ったとしても、それらが内枠に集まれば案外隊列はすぐに決まり、逃げ先行、イン有利の流れになりがちで、逆もまた然りである。

この展開と隊列の考え方は基本的にトラック競馬であればどこの国にでも応用可能だ。騎手や調教師といったファクターは国が変わればまた一から学ぶ必要があるが、展開や隊列といった考え方は、競馬である限り(というより競馬以外でも)基本は同じ。そういう意味では”労力対効果”の高い考え方なので、ぜひ上記のレースを参考に頭に叩き込んで、予想に役立ててほしい。


~春のグランプリ宝塚記念展望

さて、今週末はいよいよ春G1を締めくくる宝塚記念である。

もっとも、今年に関して言えば本来出走してきてもおかしくない上位勢が軒並み出てこなかったことが一つのポイントとなる。パッと思いつくだけでも…

アーモンドアイ
ブラストワンピース
フィエールマン
ワグネリアン

これらの馬たちは早々に回避を表明、札幌記念や秋のG1に備えることが発表されている。上位の層が薄くなればなるほど能力差は縮まり、天気や馬場、騎手の判断といったちょっとしたことによって大きく着順が変わる結果となる。

前述した隊列の考え方で行くと、今回は逃げる可能性が高いキセキが最内枠に入り、同じく先行策を打つであろうアルアインも4番枠に入った。開催後半の馬場状態がどうなるかだがスンナリ前が粘る展開になれば、これらの馬たちはセットで考えられる。

逆に、開催後半特有のタフな馬場になりスタミナを問われる展開になれば8枠に入ったスワーヴリチャードリスグラシューといった面々の差しが怖くなる。マカヒキも、どちらかといえばタフな流れを希望するタイプだろうし、長丁場を経験してきたエタリオウも同様だろう。

・隊列がスンナリ決まる先行有利の流れ(2018ミッキーロケット・パターン)
キセキ アルアイン スティッフェリオ ノーブルマーズ

・タフな差しが決まる流れ(2006年マリアライト・パターン)
スワーヴリチャード リスグラシュー エタリオウ マカヒキ ショウナンバッハ

大まかにグループ分けすると以上のような感じになるだろうか。人気想定のレイデオロは基本的にどんな流れにも対応できるタイプなので、レイデオロから買う場合の相手は、上記の分類でどちらになるかを参考にすれば良いし、レイデオロ以外から買う場合は、やはり軸馬と同じグループに属する馬たちを相手候補として重視すると良いかもしれない。

どちらのパターンになるか…。土曜日の馬場状態や騎手のコメントなどを参考に、もう少し頭を悩ませたいと思う。

※一部重賞の最終結論は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開します。


○TARO プロフィール

大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』 (KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)、『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)。

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