2021年12月22日(水) 10:00
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~名古屋グランプリ2021~
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名古屋グランプリは、芝よりも持久力が必要なダートレースで有馬記念と同距離2500mを走るステイヤー決定戦。ダートグレード最長距離のこのレースは、2016年、2017年は地元のカツゲキキトキトが2007年のチャンストウライ以来の3着入線を果たし、レースを盛り上げてくれたものの、ほぼ中央勢の独壇場。地方馬の連対は13年前のレッドストーンまで遡らなくてはならない。
最長距離のレースだけに、長距離適性がとても重要。過去1年以内、近5走でダ2000m以上のグレードレースを2度以上、連対している馬が最有力で、それらの過去10年の成績は【5・2・1・0】。1着の該当馬は、2013年のシビルウォー、2015年、2016年のアムールブリエ、2019年のデルマルーヴル、2020年のマスターフェンサー。2着の該当馬は2016年のケイティブレイブ、3着の該当馬は2018年のグリムだ。2019年のデルマルーヴルのように、近走は善戦止まりでも、長距離戦のここで優勝するパターンも少なくない。
さらに同年10月以降にレースを使われていることが条件で、近2走ともダ2000m以上の中央のオープン特別及び、リステッド競走か、ダートグレードで3着以内だった馬も有力で、それらの過去10年の成績は【3・2・1・3】。1着の該当馬は、2012年のエイシンモアオバー、2013年のシビルウォー、2020年のマスターフェンサー。2着の該当馬は、2016年のケイティブレイブ、2020年のロードゴラッソ。3着の該当馬は、2018年のグリム。
4着以下は、2013年のランフォルセ(4着)、エーシンモアオバー(5着)。2015年のソリタリーキング(4着)だが、近2走のどちらかで0.8秒差以上も負けているという共通項があった。近2走のどちらかで0.8秒差負けていないことが条件で、前記の馬を狙いたい。
また、JBCクラシック→チャンピオンズカップ→東京大賞典路線を表路線とするならば、白山大賞典→浦和記念→名古屋グランプリは裏路線。よって、白山大賞典や浦和記念を経由した馬が多く出走して来る。GⅡの浦和記念組が有力だが、それ以上に表路線の脱落組の活躍が目立つ。表路線の脱落組というのは、前走チャンピオンズカップで凡退して、東京大賞典への出走権が得られずに、ここへ出走してくる馬たちだ。
同年のチャンピオンズカップ(旧ジャパンCダート)に出走していた馬のこのレースでの成績は、過去10年で【2・3・1・1】。1着の該当馬は、2011年のニホンピロアワーズ、2018年のメイショウスミトモ。2着の該当馬は、2014年、2015年のニホンピロアワーズ、2018年のミツバ。3着の該当馬は、2013年のナイスミーチュー。唯一の4着以下は、2018年のセンチュリオン(4着)。
しかし、センチュリオンはチャンピオンズカップで1.6秒差(12着)と大敗していた馬。あまりに負け過ぎていると巻き返せないが、そうでなければ連下として信頼できる。また、前記の該当馬には、ダ2000m以上のグレードレースで連対実績があったのもポイントだ。
次いで有力なのは、同年の浦和記念で連対した馬。浦和記念で連対した馬のこのレースでの成績は、過去10年で【2・1・3・1】。1着の該当馬は、2012年のエーシンモアオバー、2013年のシビルウォー。2着の該当馬は、2017年のケイティブレイブ。3着の該当馬は、2018年のグリム、2019年のアナザートゥルース。唯一の4着以下は2014年のランフォルセで、同馬こそ4着に敗れたが、基本的には信頼できる。
他では前走の浦和記念で逃げた馬。それらの成績は、過去10年で【2・1・0・0】だ。該当馬は、全てエーシンモアオバーだが、浦和記念は例年ハイペースになるだけに、そこで逃げた馬を、長距離戦でペースに緩みが生じるこの舞台で狙うというのは有効策のはず。
さらに2013年に前走のJRAオープンのBSN賞を逃げて1着のトウショウフリークがこのレースで5番人気で2着、遡れば2006年に前走の東海菊花賞で逃げて2着のレッドストーンがこのレースで6番人気で優勝と、とにかく人気薄での好走が目立つのは、前走でも逃げて、今回でも逃げることに成功した馬たちだ。前走がダートグレードでない場合は人気にならないので、穴馬候補としてお勧めしたい。
また、勝ち切るまでは難しいにせよ、同年の東海菊花賞の連対馬が穴を開けている。2016年、2017年のこのレースで3着だったカツゲキキトキトも、2007年に5番人気で2着入線したチャンストウライも、13年前に優勝したレッドストーンも同年の東海菊花賞の連対馬だ。東海菊花賞は地方馬に用意された名古屋グランプリの前哨戦。地方馬は東海菊花賞組しか通用していないので、人気がないようであれば、ヒモ穴に加えても損はない。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・過去1年以内、近5走でダ2000m以上のグレードレースを2度以上、連対している馬。
・同年10月以降にレースを使われていることが条件で、近2走ともダ2000m以上の中央のオープン特別及びリステッド競走か、ダートグレードで3着以内だった馬。
・ダ2000m以上のグレードレースで連対実績がある、同年のチャンピオンズカップに出走馬。
(チャンピオンズCで1.6秒以上、負けていないことが条件)
・同年の浦和記念の連対馬
・同年の浦和記念で逃げた馬。
●穴馬候補
・前走、格下のレースで逃げて、今回も逃げられる馬。
・同年の東海菊花賞の連対馬。 |
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2021年7月19日(月) 21:18
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~マーキュリーカップ2021~
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海の日の前後に行われる、岩手競馬の夏の風物詩マーキュリーカップ。夏場は実績馬が秋の大一番に備えて休養することが多いものため、このレースは上半期で結果を出せなかった馬が、賞金加算を狙って出走してくることが多い。また、昨年のこのレースの覇者、マスターフェンサーは交流重賞初出走だったように、JRAのオープン馬が新規参戦してくることもけっこうある。
とにかく多様な路線からの参戦が目立つレースだが、意外と同年の帝王賞に出走し、そこで上位だった馬の取りこぼしが見受けられる。2010年にこのレースを制したカネヒキリのように、帝王賞の連対馬ならば、当然、高い信頼度があるが、そのような実績馬がこのレースに出走してくることは稀なこと。
2014年にこのレースで単勝オッズ1.0倍台の大本命に支持されたソリタリーキングのように、帝王賞の3~4着馬がこのレースで上位人気に支持されて、4着という中途半端な着順で終わることがしばしば。2012年に帝王賞の4着馬シビルウォーがこのレースで1番人気に支持されて勝利したこともあるが、帝王賞の上位馬は人気ほど信頼できないことは覚えておいたほうがいいだろう。
では、最有力はどのようなタイプかというと、前走で平安Sに出走していた馬だ。前走で平安Sに出走していた馬のこのレースでの成績は、平安Sが5月に行われるようになった2013年度以降【4・1・1・1】。1着の該当馬は、2013年のソリタリーキング、2014年のナイスミーチュー、2016年のストロングサウザー、2018年のミツバ。2着の該当馬は、2015年のソリタリーキング。3着の該当馬は、2017年のクリノスターオー。
唯一の4着以下は2020年のヒストリーメイカー(4着)だが、3着以内馬は過去1年以内にダートグレードで連対実績があるのに対し、同馬はそれに該当しなかった。過去1年以内にダートグレードで連対実績がある、前走で平安Sに出走していた馬ならば、本命視できるだろう。2015年の2着馬ソリタリーキングのように、平安Sで9着に敗れた馬でも過去1年以内にダートグレードで連対実績があれば巻き返している。
次いで有力なのは、同年のJRAオープンのブリリアントSの上位馬です。同年のブリリアントSで4着以内だった馬のこのレースでの成績は、過去10年で【2・3・1・1】。1着の該当馬は、2017年のミツバ、2020年のマスターフェンサー。2着の該当馬は2012年のグランドシチー、2014年のクリソライト、2015年のソリタリーキング。3着の該当馬は、2018年のフェニックスマーク。唯一の4着以下は、2018年のザイディックメアで6着だったが、基本的に信頼してもいいだろう。
また、一昨年から降級廃止に伴って、ブリリアントSと同じ東京ダ2100mのリステッド競走、スレイプニルSが創設されている。今後はブリリアントSと同様に、有力になってくるはず。実際に2019年のこのレースの3着馬テルペリオンは、スレイプニルSの勝ち馬だし、2020年の優勝馬マスターフェンサーも、ブリリアントS、スレイプニルSを連戦し、ともに2着だった。
逆に穴パターンは、上半期に結果を出した馬が不在という状況もあり、休養明けの実績馬が多い。2011年メイショウタメトモ、2012年グランドシチー、2013年シビルウォーは、3ヵ月以上の休養明けでこのレースを連対した馬だ。遡れば2008年の優勝馬サカラートもそれに該当する。
特に3着馬は休養明けの実績馬が多く、5番人気以下では2015年トウショウフリーク、2016年のマイネルバイカ、遡って2009年サカラートが活躍を見せている、過去にGⅠやGⅡで連対か、GⅢ勝ちの実績がある馬は、馬券に加えることをお勧めする。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・着順に関係なく、前走で平安Sに出走していた馬。
(過去1年以内にダートグレードで連対実績があることが条件)
・同年のブリリアントS、スレイプニルSで4着以内だった馬。
●穴馬候補
・休養明けの実績馬。
(過去にGI、GⅡで連対かGⅢ勝ちの実績があることが条件) |
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2021年3月16日(火) 15:35
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~ダイオライト記念2021~
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ダートグレードでは名古屋グランプリに次ぐ、長距離2400mで行われるダイオライト記念。主に川崎記念の上位馬やフェブラリーSでは、距離不足の実績馬が集う。また、地方で行われるダートグレードは、人気サイドで決着することがほとんどだが、ダイオライト記念は、過去10年で1番人気が3度も馬券圏外に敗れたことあり、案外と荒れやすい傾向だ。
これまでにどのような馬が1番人気、それも単勝オッズ1.0秒台クラスの1番人気に支持され、人気を裏切ってきたのか? 傾向はいたってワンパターン。過去10年で1番人気で敗れたのは、2012年のワンダーアキュート、2014年のムスカテール、2015年のサミットストーンの3頭。2010年にはフリオーソも断然の1番人気を裏切っているが、この4頭ともに前走のG1・川崎記念やフェブラリーSで2着、3着と好走していた共通項があった。
2012年には3連単13万5060円の特大万馬券が飛び出したこともあったが、これも前走のフェブラリーSで3着だった1番人気馬ワンダーアキュートと前走の川崎記念で3着馬だったフリーオーソともに馬券圏外に敗れただけのこと。ダイオライト記念はGⅡでも前走のGⅠ・川崎記念やフェブラリーSを大目標として結果を出し、余力のない状態で通用するほど、相手が楽ではないということだろう。2番人気ではあったが、2019年の川崎記念の覇者ミツバもこのレースで4着に敗れている。
しかし、これまでの実績なくして通用しないのも競馬。過去1年以内にダ2000m以上の距離のGⅠで連対実績があった馬で、前走の川崎記念かフェブラリーSで3着以内だった馬を除けば、過去10年で【4・0・0・0】と、勝率100%を誇る。該当馬は、2011年のスマートファルコン、2014年のニホンピロアワーズ、2015年のクリソライト、2018年のケイティブレイブだ。遡れば、2008年と2009年の優勝馬フリオーソや2008年の2着馬ボンネビルレコードも、前記に該当する。
逆にダイオライト記念で穴を開けるタイプは、前年の名古屋グランプリで3着以内だった馬。2019年のチュウワウィザード、2020年のアナザートゥルースは、GⅠ連対馬が不在だったこともあり、1番人気での優勝だったが、2013年にオースミイチバンが6番人気で1着、2014年トウショウフリークが3番人気で2着とこの舞台で活躍を見せている。
また、2019年度に中央の東京ダ2100mのオープン特別、スレイプニルSが創設されるなど、長距離路線が充実してきているだけに、前年の東京ダ2100mのオープンの勝ち馬は注意したい。過去10年で前記に該当するのは、2010年の3着馬インバルコのみだが、昨年の東京ダ2100mのオープン、ブリリアントSとスレイプニルSでともに2着だったマスターフェンサーが、その後にマーキュリーC、白山大賞典、名古屋グランプリを3連勝している。
さらにもっと人気薄を狙うのであれば、地方馬の一発だろう。このレースは過去10年で、地方馬が7頭も3着以内に好走している。該当馬は、2011年のカキツバタロイヤル(2着)、2012年のトーセンルーチェ(3着)、2014年のサミットストーン(2着)、2016年のユーロビート(3着)、2017年のユーロビート(2着)、ウマノジョー(3着)、2020年のサウンドトゥルー (3着)。
では、それらの共通項はというと、過去半年以内に地元のダ2100m以上の重賞で3着以内の実績があることだ。特に2016年以降に地方馬が3度も馬券に絡んでいるのは、2015年より毎年2月に行われる大井の金盃が距離2600mで行われるようになったことが大きい。2015年以降に3着以内に好走している馬は、全て金盃で連対している共通項がある。2014年まではダイオライト記念の直前で長距離重賞が用意されていなかったが、金盃が長距離で行われるようになったことで、以前よりも地方馬が活躍しやすくなったのは間違いない。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・過去1年以内のダ2000m以上のG1で連対実績がある馬。
(前走の川崎記念やフェブラリーSで3着以内だった馬を除く)
●穴馬候補
・前年の名古屋グランプリで3着以内だった馬。
・前年の東京ダ2100mのオープンを勝利した馬。
・半年以内にダ2100m以上の重賞で3着以内の実績がある地方馬。(特に、大井の金盃の連対馬が活躍)
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『凄馬』で今週の鉄板馬情報をゲット! 2020年02月21日
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【TAROの競馬研究室】ハイペース=差し有利とは限らない? 展開と隊列を考える/宝塚記念の展望
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先週のユニコーンSは、ヘニーヒューズ産駒のワイドファラオが逃げ切り勝ち。初ダートに加えて最内枠と条件は厳しいかと思われたが、スンナリ先手を取り砂を被らず運べたことが第一の勝因だろう。もちろん、それに応えるだけの適性と能力があったのも間違いなく、出世レースを制したことで今後に希望が広がった。
もっとも、ベストウォーリアやノンコノユメ、ゴールドドリーム、ルヴァンスレーヴといった過去の面々と比較すると現状はまだ団栗の背比べ状態という印象を拭えない。あと一歩で5連勝を逃した2着デュープロセス、直線伸びなかった1番人気のデアフルーグを含めて、今後の成長待ちというところだろうか。
この世代のダートにはクリソベリルという逸材がいる。さらには米国クラシックで健闘を見せたマスターフェンサーもいるので、最近は芝以上に盛り上がりを見せるダート路線に、さらなる厚みを加えてほしい。
一方、函館スプリントSは、156頭という大量の出走取り消しが発生した影響がモロに出て低調なレースになってしまった。勝ったカイザーメランジェは鞍上の好判断での逃げ切り勝ちとなったが、レース自体のレベルは高くない。初のスプリント挑戦となったタワーオブロンドンは直線伸び切れず、人気が予想されたものの出走できずに終わったダノンスマッシュも含め、ただでさえ主役不在のスプリント路線がより一層混迷の色を濃くする結末となった。
~展開を考える上で重要な”隊列”という考え方
さて、重賞がともに逃げ切り勝ちとなった先週だったが、その中でもユニコーンSは展開と隊列を考える上でとても興味深いレースだった。というのも逃げ切ったワイドファラオだが、5F通過は58秒4と数字だけ見れば決して楽な逃げではなかった。しかしながら、レースはワイドファラオが逃げ切り、2着に好位のデュープロセス、3着には3番手に控えた6番人気の伏兵ダンツキャッスル、4着にも2番手につけたヴァニラアイスが粘り、結果だけを見れば明らかに逃げ先行馬が有利だった。
ここで大事なのが、”隊列”という考え方である。競馬における展開とは、実質的なペース以上にこの隊列がかなりの部分を占めている。ざっくり言えば、逃げ先行馬が内枠に入り、スッと先手を取ればいくらペースが上がっても実質的には前が楽になり、逆に逃げ先行馬が外から前の馬を交わす形で先手を取りに行くと、ペースは緩やかであっても、マクリや差しが決まりやすくなる。
ユニコーンSと逆のパターンでいえばマーメイドSが好例だろう。今年のマーメイドSの5F通過は59秒8。馬場を考えても決して速いものではないが、結果的にはほぼ最後方の馬と外枠の馬たちで決着した。これは逃げた馬、先手を取った馬がほぼ中~外枠だったため、隊列が決まるまでに時間を要し、出入りが激しくなったことでマクリや差しが台頭しやすい流れになったためだ。
展開を考える上では、当然ペースや逃げ先行馬の頭数を考えることも重要だが、それ以上に逃げ先行馬がどの枠に入り、どういう隊列になるかを考えることが重要になる。逃げ先行馬が揃ったとしても、それらが内枠に集まれば案外隊列はすぐに決まり、逃げ先行、イン有利の流れになりがちで、逆もまた然りである。
この展開と隊列の考え方は基本的にトラック競馬であればどこの国にでも応用可能だ。騎手や調教師といったファクターは国が変わればまた一から学ぶ必要があるが、展開や隊列といった考え方は、競馬である限り(というより競馬以外でも)基本は同じ。そういう意味では”労力対効果”の高い考え方なので、ぜひ上記のレースを参考に頭に叩き込んで、予想に役立ててほしい。
~春のグランプリ・宝塚記念展望
さて、今週末はいよいよ春G1を締めくくる宝塚記念である。
もっとも、今年に関して言えば本来出走してきてもおかしくない上位勢が軒並み出てこなかったことが一つのポイントとなる。パッと思いつくだけでも…
アーモンドアイ
ブラストワンピース
フィエールマン
ワグネリアン
これらの馬たちは早々に回避を表明、札幌記念や秋のG1に備えることが発表されている。上位の層が薄くなればなるほど能力差は縮まり、天気や馬場、騎手の判断といったちょっとしたことによって大きく着順が変わる結果となる。
前述した隊列の考え方で行くと、今回は逃げる可能性が高いキセキが最内枠に入り、同じく先行策を打つであろうアルアインも4番枠に入った。開催後半の馬場状態がどうなるかだがスンナリ前が粘る展開になれば、これらの馬たちはセットで考えられる。
逆に、開催後半特有のタフな馬場になりスタミナを問われる展開になれば8枠に入ったスワーヴリチャードやリスグラシューといった面々の差しが怖くなる。マカヒキも、どちらかといえばタフな流れを希望するタイプだろうし、長丁場を経験してきたエタリオウも同様だろう。
・隊列がスンナリ決まる先行有利の流れ(2018ミッキーロケット・パターン)
→キセキ アルアイン スティッフェリオ ノーブルマーズ
・タフな差しが決まる流れ(2006年マリアライト・パターン)
→スワーヴリチャード リスグラシュー エタリオウ マカヒキ ショウナンバッハ
大まかにグループ分けすると以上のような感じになるだろうか。人気想定のレイデオロは基本的にどんな流れにも対応できるタイプなので、レイデオロから買う場合の相手は、上記の分類でどちらになるかを参考にすれば良いし、レイデオロ以外から買う場合は、やはり軸馬と同じグループに属する馬たちを相手候補として重視すると良いかもしれない。
どちらのパターンになるか…。土曜日の馬場状態や騎手のコメントなどを参考に、もう少し頭を悩ませたいと思う。
※一部重賞の最終結論は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開します。
○TARO プロフィール
大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』 (KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)、『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)。 |
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