ノームコア(競走馬)

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写真一覧
抹消  芦毛 2015年2月25日生
調教師萩原清(美浦)
馬主池谷 誠一
生産者ノーザンファーム
生産地安平町
戦績17戦[7-1-3-6]
総賞金36,728万円
収得賞金25,270万円
英字表記Normcore
血統 ハービンジャー
血統 ][ 産駒 ]
Dansili
Penang Pearl
クロノロジスト
血統 ][ 産駒 ]
クロフネ
インディスユニゾン
兄弟 クロノジェネシスハピネスダンサー
市場価格2,376万円(2016セレクトセール)
前走 2020/12/13 香港カップ G1
次走予定

ノームコアの競走成績

[ 競走データ ] [ 繁殖データ ]
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成績 条件別 競馬場別 距離別 重量別 騎手別 タイム別
開催日

R 競走名 コース









指数

負担
重量
(kg)
騎手調教師



馬体重
(kg)




(秒)

3F
通過順 1(2)着馬
20/12/13 香港 8 香港カップ G1 芝2000 8--------1** 牝5 55.5 Z.パート萩原清 465
(--)
2.00.5 -0.1----ウインブライト
20/11/15 阪神 11 エリザベス杯 G1 芝2200 18363.8216** 牝5 56.0 横山典弘萩原清 466
(-2)
2.11.6 1.336.1ラッキーライラック
20/08/23 札幌 11 札幌記念 G2 芝2000 12113.721** 牝5 55.0 横山典弘萩原清 468
(+2)
1.59.4 -0.234.5⑥⑥⑦⑤ペルシアンナイト
20/06/07 東京 11 安田記念 G1 芝1600 143349.974** 牝5 56.0 横山典弘萩原清 466
(0)
1.32.1 0.533.8⑫⑬グランアレグリア
20/05/17 東京 11 ヴィクトリア G1 芝1600 1881617.453** 牝5 55.0 横山典弘萩原清 466
(-12)
1.31.3 0.733.2⑦⑥アーモンドアイ
20/03/29 中京 11 高松宮記念 G1 芝1200 1881826.7815** 牝5 55.0 横山典弘萩原清 478
(+11)
1.10.6 1.935.0⑧⑫モズスーパーフレア
19/12/08 香港 7 香港マイル G1 芝1600 10--------4** 牝4 55.5 C.ルメー萩原清 467
(--)
1.33.5 0.3----アドマイヤマーズ
19/10/19 東京 11 富士S G3 芝1600 188164.821** 牝4 56.0 C.ルメー萩原清 470
(0)
1.33.0 -0.133.2⑬⑫レイエンダ
19/05/12 東京 11 ヴィクトリア G1 芝1600 18249.451** 牝4 55.0 D.レーン萩原清 470
(+4)
1.30.5 -0.033.2⑦⑦プリモシーン
19/03/09 中山 11 中山牝馬S G3 芝1800 14223.417** 牝4 55.0 田辺裕信萩原清 466
(-2)
1.47.9 0.234.9⑩⑩⑩⑫フロンテアクイーン
19/01/26 中京 11 愛知杯 G3 芝2000 147113.012** 牝4 55.0 C.ルメー萩原清 468
(+2)
2.00.1 0.133.5⑨⑩⑩⑩ワンブレスアウェイ
18/11/11 京都 11 エリザベス杯 G1 芝2200 177133.825** 牝3 54.0 C.ルメー萩原清 466
(+10)
2.13.7 0.634.9リスグラシュー
18/09/08 中山 11 紫苑S G3 芝2000 167144.221** 牝3 54.0 C.ルメー萩原清 456
(0)
1.58.0 -0.533.6⑤④⑥⑤マウレア
18/04/22 東京 11 フローラS G2 芝2000 168167.453** 牝3 54.0 戸崎圭太萩原清 456
(-4)
1.59.6 0.134.6サトノワルキューレ
18/03/17 中山 11 フラワーC G3 芝1800 13337.443** 牝3 54.0 北村宏司萩原清 460
(+14)
1.49.5 0.335.7カンタービレ
17/09/09 中山 9 アスター賞 500万下 芝1600 8772.111** 牝2 54.0 北村宏司萩原清 446
(+10)
1.35.1 -0.133.7ソイルトゥザソウル
17/07/16 福島 5 2歳新馬 芝1800 15345.931** 牝2 54.0 石川裕紀萩原清 436
(--)
1.49.1 -0.637.0マイティテソーロ

ノームコアの関連ニュース


ウマニティ重賞攻略チームが毎週末の重賞をあらゆる切り口で考察!今回は富士S2023・血統予想をお届けします!


富士Sは欧州G1で名を馳せた血筋に相応の評価が必要となり、種牡馬として最多4勝のディープインパクトも、13年1着ダノンシャークは近親にMontjeu(99年凱旋門賞-仏G1など)、14年1着ステファノスは近親にPoet's Voice(10年クイーンエリザベス2世S-英G1など)、20年1着ヴァンドギャルドは近親にLove(20年オークス-英G1など)と、好走した産駒の多くが「欧州G1ウィナーの近親」という血統背景の持ち主だった。

また、近年は19年1着ノームコア(父ハービンジャー)、20年1着ヴァンドギャルド(母の父Motivator)、21年1着ソングライン(父キズナ)、22年1着セリフォス(母の父Le Havre)など、「父または母の父が欧州重賞勝ち馬」となる馬の健闘ぶりが目立つ。

ナミュールは、父ハービンジャー×母サンブルエミューズ(母の父ダイワメジャー)。同産駒からは19年1着ノームコアが出ており、延べ6頭の出走も牝馬に限れば1戦1勝と底を見せていない。東京芝1600mは、半妹ラヴェルが22年アルテミスSを勝ち、自身も23年東京新聞杯でアタマ差の2着となったコース。直近2走はG1で挟まれる不利も堪えていたが、もとより馬群を割れないところもあるため、前哨戦のほうが走りやすいタイプだろう。

ダノンタッチダウンは、父ロードカナロア×母エピックラヴ(母の父Dansili)。同産駒は2年前の初出走から「0-1-2-1」と高い好走率を誇り、好走した3頭のうち2頭は9・10番人気と人気薄でもあった。一方、母の父は00年ミュゲ賞などフランスで重賞を3勝したマイラー。本馬も血統構成の印象どおりにマイルが適距離といえ、半兄2頭の実績からも秘めたる資質は高いはず。ひと夏を越して馬体の緩さが解消されていれば楽しみな存在となる。

イルーシヴパンサーは、父ハーツクライ×母イルーシヴキャット(母の父キングカメハメハ)。母の「キングカメハメハ×Storm Cat」となる配合は、その勢いから動向が気になるロードカナロアを想起させる。また、本馬は又従兄に仏クラシック二冠のLope de Vegaがいる血統背景も申し分ないだろう。芝1600mで5勝、東京競馬場で4勝の巧者でもあり、敗れたレースでも持ち時計分はしっかり走る堅実なタイプ。1分32秒台の決着で見直したい。


【血統予想からの注目馬】
ナミュール ⑪ダノンタッチダウン ⑦イルーシヴパンサー

【血統アナリシス】紫苑S2023 ハービンジャーとキズナが種牡馬として2連覇を達成 2023年9月8日(金) 12:00


ウマニティ重賞攻略チームが毎週末の重賞をあらゆる切り口で考察!今回は紫苑S2023・血統予想をお届けします!


重賞に昇格した2016年以降、ハービンジャー(17年ディアドラ、18年ノームコア)とキズナ(20年マルターズディオサ、21年ファインルージュ)が種牡馬として2連覇を達成。なお、昨年はキズナ産駒の出走機会がなかったため、今年は改めて動向が注視されるだろう。

一方、母の父としてはクロフネが存在感を放ち、18年1着ノームコア、19年1着パッシングスルー、21年2着スルーセブンシーズ、22年1着スタニングローズと毎年のように上位を賑わせていることを気に留めておきたい。

エミューは、父ハービンジャー×母スーリール(母の父スペシャルウィーク)。同産駒は「2-0-0-7」と勝つか負けるかハッキリした結果になりやすいことも特徴のひとつ。一方、同じ母の父となる馬からも17年1着ディアドラ、20年2着パラスアテナと好走馬が出ており、前者とは「父×母の父」の配合面にも共通点を見出せる。本馬は全3勝を中山で挙げている巧者でもあり、道悪での勝利実績を踏まえれば台風の影響が残りそうな馬場も歓迎だろう。

キミノナハマリアは、父ハービンジャー×母シャドウマリア(母の父ヴィクトワールピサ)。ハービンジャー産駒であることのほか、母の父でこそないものの、2代母の父にクロフネを配された血統構成が興味深い。中山芝2000mは芙蓉Sで5着、1勝クラスの平場で2着とコース経験もあり、他場を含めても右回りの芝1800~2000mでは「2-1-2-1」と大崩れしていない。なお、同じ母の父となる馬は重賞を3勝しているが、いずれも芝2000mとなる。

グランベルナデットは、父キズナ×母ラブリーベルナデット(母の父Wilburn)。同産駒からは20年マルターズディオサ、21年ファインルージュと2頭の勝ち馬が出ているが、前者とは母系でGrand Slamの血を引く配合が、後者とは母の父がSeattle Slew系種牡馬という共通点を持つ。中山芝2000mで勝ち上がり、リステッドの忘れな草賞で2勝目を挙げるなど、2000mでは2戦2勝と底を見せていない。産駒出走機会3連覇なるかも注目だろう。


【血統予想からの注目馬】
エミュー ⑤キミノナハマリア ⑭グランベルナデット

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【血統アナリシス】ヴィクトリアマイル2023 クロフネの血を引く馬がリピーターとして活躍 2023年5月13日() 12:00


ウマニティ重賞攻略チームが毎週末の重賞をあらゆる切り口で考察!今回はヴィクトリアマイル2023・血統予想をお届けします!


昨年はクロフネ産駒のソダシが後続に2馬身差を付けて快勝。過去には母の父にクロフネを配された19年ノームコアが当時の芝1600mにおけるJRAレコードを更新するタイムで勝利し、翌20年にも3着とリピート好走するほか、直仔にあたるホエールキャプチャが12年1着、翌13年にも12番人気でハナ差2着の惜敗を喫するなど、クロフネの血を引く馬が存在感を示してきた。

一方、21年には1~3着までをディープインパクト産駒が独占しており、1着グランアレグリアは母の父Tapit、2着ランブリングアレーと3着マジックキャッスルは母の父シンボリクリスエスとなるため、いずれも母系にSeattle Slewの血脈を持つことでも共通する。また、昨年はキズナ産駒のファインルージュが2着に好走。今後はディープインパクト系として後継種牡馬の動向も注視していきたい。

ソダシは、父クロフネ×母ブチコ(母の父キングカメハメ)。本馬は昨年の勝ち馬であるとともに、1600m戦では「4-0-2-0」と馬券圏内を外していないスペシャリスト。同産駒としてホエールキャプチャが12年1着&13年2着とリピート好走していたことを鑑みれば、本馬の舞台実績にも一目置くべきだろう。なお、初コンビを組むD.レーン騎手は19年ノームコアを勝利に導いた実績があり、クロフネの血を引く馬との相性にも気を配りたい。

ソングラインは、父キズナ×母ルミナスパレード(母の父シンボリクリスエス)。同産駒からは昨年2着のファインルージュが出ており、同じ母の父となる馬には21年2着ランブリングアレー&3着マジックキャッスルが挙げられる。本馬は全5勝が左回り、東京では「3-2-0-0-1-0」の巧者で、唯一連対を外した昨年のヴィクトリアマイルも不利が重なりながらの5着とあれば及第点か。安田記念で負かした面々からもマイルには絶対的な自信を持つ。

ナミュールは、父ハービンジャー×母サンブルエミューズ(母の父ダイワメジャー)。同産駒の出走例はノームコアに限られるが、前述のとおり同馬は19年1着&20年3着とリピート好走を果たした。本馬はクロフネの血脈こそ持たないものの、その父にあたるフレンチデピュティの血は引いており、母の父がマイルG1馬という配合にも共通点を見出しやすい。不良の桜花賞を制したキョウエイマーチの末裔とあれば雨予報も追い風となりそうだ。


【血統予想からの注目馬】
ソダシ ⑥ソングライン ⑪ナミュール

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【血統アナリシス】紫苑S2022 種牡馬としてキズナが2連覇中、母の父として存在感を放つクロフネ 2022年9月9日(金) 12:00


ウマニティ重賞攻略チームが毎週末の重賞をあらゆる切り口で考察!今回は紫苑S2022・血統予想をお届けします!


昨年はキズナ産駒の2番人気ファインルージュが勝ち、同産駒は20年マルターズディオサに続いて2連覇を飾ることになった。なお、直近5年では種牡馬としてハービンジャーが2連覇(17年ディアドラ、18年ノームコア)を果たすほか、19年にはルーラーシップ産駒のパッシングスルーとフェアリーポルカでハナ差の1・2着となるなど、種牡馬傾向は極端な偏りを見せている。

一方、母の父としてはクロフネが存在感を放ち、18年1着ノームコア、19年1着パッシングスルー、21年2着スルーセブンシーズと毎年のように上位を賑わせていることは気に留めておきたい。

スタニングローズは、父キングカメハメハ×母ローザブランカ(母の父クロフネ)。キングカメハメハの直系かつ母の父クロフネとなる血統構成は19年1着パッシングスルーを想起させる。前走2着と好走したオークスでは10番人気の低評価に留まっていたが、日本競馬を盛り上げてきたローズバドロゼカラーへと遡る名牝系の出身。中山競馬場はフラワーカップで重賞勝ちした舞台でもあり、他馬との実績を比較しても軽視はできない存在だろう。

サウンドビバーチェは、父ドゥラメンテ×母スクービドゥー(母の父Johan Cruyff)。父は紫苑Sで種牡馬として異彩を放つルーラーシップの甥。また、本馬は桜花賞オークスの2冠馬となったスターズオンアースと同じ父かつ遠縁にあたる間柄でもある。初勝利にこそ3戦を要したが、着実に成長を遂げ、チューリップ賞では勝ち馬から0秒3差の4着。緩急のないラップを得意とするため、中山芝2000mという今回の条件は誂え向きかもしれない。


【血統予想からの注目馬】
スタニングローズ ⑪サウンドビバーチェ

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【血統アナリシス】札幌記念2022 ハービンジャーが躍進、グラスワンダーやDeputy Ministerの血脈も好相性を示す 2022年8月20日() 12:00

ウマニティ重賞攻略チームが毎週末の重賞をあらゆる切り口で考察!今回は札幌記念2022・血統予想をお届けします!

近年はハービンジャー産駒の躍進ぶりが目に留まり、18年3着モズカッチャン、19年1着ブラストワンピース、20年1着ノームコア、20年2着&21年3着ペルシアンナイトと産駒初出走時から少なからず1頭以上が毎年3着以内に好走してきた。デインヒルの直系という観点で見れば、かつては01年エアエミネム、04年ファイモーションと直仔2頭も勝ち馬として名を連ねており、この系統自体を評価しやすい傾向も見受けられる。

また、父系ではグラスワンダーの直系も出走した5頭すべてが5着以内と底を見せておらず、直仔アーネストリーが10年に勝利するほか、昨年はスクリーンヒーロー産駒のマイネルウィルトスが11番人気4着と二ケタ人気で健闘。ほか、18年1着サングレーザー、20年1着ノームコア、21年1着ソダシなど、クロフネを筆頭に父または母の父にDeputy Minister系種牡馬を配された馬も存在感を示す。

ハヤヤッコは、父キングカメハメハ×母マシュマロ(母の父クロフネ)。昨年の勝ち馬ソダシは従妹にあたるが、同馬は父と母の父を入れ替えた配合となるため、配列以外の血統構成すべてが一致する。なお、父の産駒は好走率こそ高くないものの、17年には人気薄でワンツー、出走した4頭が1・2・3・5着で入線する偏りを見せた。母の父も20年ノームコアを出した実績があり、直近2年の勝ち馬を引き合いに出しやすい血統には一目置きたい。

ジャックドールは、父モーリス×母ラヴァリーノ(母の父Unbridled’s Song)。同産駒は札幌記念に初出走となるものの、好相性を示すグラスワンダーの直系であり、父自身も16年に2着と好走している。本馬は破竹の5連勝でリステッド、G2まで手中に収めた実績をぞんざいに扱えず、G1初挑戦となった前走大阪杯でも自分の競馬に徹して5着と善戦。ストライドの大きさからもカーブの緩い札幌は合いそうで、仕切り直しの一戦としても要注目。

ウインマリリンは、父スクリーンヒーロー×母コスモチェーロ(母の父Fusaichi Pegasus)。同産駒は16年2着モーリス、21年4着マイネルウィルトスと出走した2頭が揃って上位争い。本馬は牝馬として33年ぶりに日経賞を制した偉業が光り、オークス・2着を筆頭にG1戦線でも力があるところを示してきた。前走宝塚記念は7着と復調気配にあるが、ネックとなっている肘の状態もよいとのことで、資質からも勝ち負けとなって不思議ないはず。


【血統予想からの注目馬】
ハヤヤッコ ④ジャックドール ⑨ウインマリリン

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【血統アナリシス】ヴィクトリアマイル2022 昨年はディープインパクト産駒が上位を独占、クロフネの血を引くも存在感を示す 2022年5月14日() 12:00

ウマニティ重賞攻略チームが毎週末の重賞をあらゆる切り口で考察!今回はヴィクトリアマイル2022・血統予想をお届けします!


昨年は単勝1.3倍の断然人気に支持されたグランアレグリアが後続に4馬身差を付ける圧勝劇を披露。また、1~3着までをディープインパクト産駒が占めることになったが、1着グランアレグリアは母の父Tapit、2着ランブリングアレーと3着マジックキャッスルは母の父シンボリクリスエスとなるため、いずれも母系にSeattle Slewの血脈を持つことで共通していた。なお、過去には10年2着ヒカルアマランサス(8番人気)、15年2着ケイアイエレガント(12番人気)、19年3着クロコスミア(11番人気)などが母の父にSeattle Slew系種牡馬を配された人気薄として高配当を演出している。

ほか、19年ノームコアは当時の芝1600mにおけるJRAレコードを更新するタイムで勝利し、翌20年にも3着とリピート好走。12年1着ホエールキャプチャは、翌13年にも12番人気でハナ差2着の惜敗を喫するなど、クロフネの血を引く馬も存在感を示す。

レイパパレは、父ディープインパクト×母シェルズレイ(母の父クロフネ)。父は種牡馬としてヴィクトリアマイルで最多タイとなる4勝を挙げており、母の父フレンチデピュティ系との配合では16年3着ショウナンパンドラが出た。本馬は叔父ブラックシェルが同時期に同コースで行われた08年NHKマイルカップの2着馬。21年大阪杯を完勝した内容からも道悪を苦にしない強みがあるため、雨予報が出ている週末の天気も追い風となりそうだ。

ソダシは、父クロフネ×母ブチコ(母の父キングカメハメハ)。先述のとおり、クロフネの血を引くノームコアホエールキャプチャがリピーターとして活躍するほか、09年には直仔ブラボーデイジーが11番人気2着。本馬も2度のレコード勝ちを記録するスピードが武器となるため、本質的には時計の出やすい馬場向きの印象を受ける。一方、ワンターンでは3勝、3着1回、4着以下なしと底を見せていないコース適性の高さも念頭に置きたい。

ソングラインは、父キズナ×母ルミナスパレード(母の父シンボリクリスエス)。母の父は昨年の2・3着馬を出しており、本馬は同じディープインパクトの直系であることも強調しやすい。東京芝1600mは2勝、2着1回、一度の敗戦もハナ差の惜敗であれば勝ちに等しい内容と言っても差し支えないだろう。また、近親にディアドラロジユニヴァースがいる血統背景を鑑みれば渋った馬場もこなせて不思議はなく、得意とする可能性すらありそう。


【血統予想からの注目馬】
レイパパレ ⑤ソダシ ②ソングライン

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香港カップ(シャティン芝2000m)
ディフェンディング・チャンピオンアドマイヤマーズ、鞍上強化著しいダノンプレミアムノームコア両頭と今年の日本代表3頭は例年以上のレベルといって差し支えありません。8頭立ての少頭数になったとはいえ、相手の地元香港勢、欧州勢も例年にない手強さ。まずは香港カップの栄誉を日本から取り戻さんと必死の香港勢から。

香港の中長距離馬と言えば騎手、調教師としてともにリーディングに輝く香港のレジェンド、A.クルーズ厩舎の独壇場。香港カップ3勝、ヴァーズ3勝、QE2を3勝しています。年度代表馬にも輝いた大将格、エグザルタントが香港カップを回避してヴァーズに回りました。しかし、エグザルタントに代わる秘密兵器をしっかりと用意。日本勢を迎え撃たせました。カップ、ヴァーズのダブルを狙っての作戦です。
馬季の二冠馬、フローレ(セ6)です。ニュージーランド産馬のフローレは2018年1月、オーストラリアでデビューから4連勝。同年12月に香港に移籍して18/19馬季の4歳三冠シリーズでは香港クラシックマイル(シャティン芝1600m)、香港ダービー(シャティン芝2000m)の二冠馬となりました。三冠第2レグの香港クラシックカップ(シャティン芝1800m)は4着でしたが、これは明らかにH.ボウマンの取りこぼし。幻の三冠馬でした。

翌馬季は香港カップ、QE2を目指して中距離G1路線の王道を歩んだものの、厚い壁に跳ね返されて未勝利。今夏のシーズンオフの休養で成長を見せると、初戦こそ敗れたものの11月1日のササレディースパース(G3・シャティン芝1800m)で香港ダービー以来1年8か月ぶりに凱歌を上げました。前哨戦11月22日のジョッキークラブカップ(G2・シャティン芝2000m)では同厩のタイムワープ(セ7)が逃げ、2番手につけたエグザルタントを前に3番手につけ、直線で両馬を斬って捨てて悲願の香港カップ制覇に王手をかけました。勝ち時計は1分59秒32と香港では驚異的な好時計です。ササレディースパースでもエグザルタントに先着、この好時計がトニーことA.クルーズに重大な決心をさせます。
「斤量差があるとはいえ、年度代表馬のエグザルタントを2度も差し切った力には認識を改めた。香港カップはフローレに任せ、エグザルタントは去年、日本馬グローリーヴェイズに苦杯をなめさせられたヴァーズ2度目の勝利を狙わせることにしたんだ。ところで今年の日本馬はどうなんだ? グローリーがいなけりゃエグザルタントでヴァーズは間違いなくいただきだろ?」A.クルーズ調教師に電話をすると自信満々に答えてくれました。

17/18馬季の香港カップ覇者、タイムワープ(セ7)も忘れてはいけません。香港のエリモジョージとの異名を持つ希代のムラッ気の逃げ馬。前走のトライアルでは例によって逃げたものの殿負け。しかし、前馬季には2月16日の香港ゴールドカップ(G1・シャティン芝2000m)をまんまと逃げきっていて、切り捨てるのは早計です。今年も日本勢をクルーズ厩舎の2頭が立ちはだかる構図です。

さてさて欧州勢です。アイルランドの巨匠、A.オブライエンは多士済々の軍団からマジカル(牝5)を送り込んできました。これまで27戦12勝(12-8-1-6)、英チャンピオンズフィリーズ&メアズSを3歳の身で制しG1勝利を重ねること8勝。今年は愛チャンピオンズ・ステークス、タタソールズゴールド・カップ連覇を含むG1を3勝してブリダーズカップ・ターフ2着とG1を6戦して3勝2着2回3着1回と目を見張る活躍、実績だけから見れば堂々の大本命です。しかし、初夏から使われてHKIRに遠征してくる欧州勢はシーズン中におつりまで使ってスッカラカンの状態であることが殆ど。これまでは調教を見て取捨を決められたのですが、今年は香港渡航不可能。何とも歯がゆいことです。

もう一頭はフランスからスカレティ(セ5・J.レニエ厩舎)。G1勝ちはないものの凱旋門賞当日の名物G2ドラール賞連覇が勲章です。今シーズンは5月の使い始めから重賞ばかり5戦して2勝2着2回3着1回の好成績を残し、前走の英チャンピオン・ステークスではマジカルに先着して2着と健闘していますが、この5戦すべてが稍重から不良。10月3日のドラール賞(ロンシャン芝2000m)の勝ち時計が2分10秒41。芝2200mの日本レコード、2分9秒7よりも遅いのです。欧州勢はおつりがどれだけ残っているのか、香港は日本よりは若干時計がかかるものの、欧州よりは格段に軽い芝への適性が見極めの最大のポイント。2010年のスノーフェアリー以来、欧州勢は勝てていません。スノーフェアリー香港カップの前に日本でエリザベス女王杯を勝って軽く早い芝への適性を示していました。マジカルはそれなりに人気を集めるでしょうが、今年の欧州勢にスノーフェアリーを重ねて見ることは少々難しいような気がしてなりません。

香港ヴァーズ(シャティン芝2400m)
日本馬が出走していないため、日本では馬券発売の対象にはなっていませんが、今後のために簡単に展望致します。香港カップ展望でも触れましたが、エグザルタントが不動の大本命のこのレース、もともと長距離馬が少ない香港ですから香港勢4頭にA.オブライエン、J.レニエ厩舎の2頭と7頭立ての寂しいレースになってしまいました。
日本から有馬記念にはちょっと足りない長距離馬が遠征してくれば十分勝ち負けになったのに、と残念でなりません。実はエリザベス女王杯5着のセンテリュオ(牝5・高野友和厩舎)が駆け込みで出走を検討、雷神モレイラからも来てほしいと依頼があったそうですが、間に合いませんでした。センテリュオが出走していればエグザルタントとの一騎打ち、香港で発売が始まった二重彩、日本で言う馬単でセンテリュオを頭に勝負したかったのですが、それも夢。

閑話休題――。エグザルタントの相手になりそうなのは地元勢では前哨戦3着のコロンバスカウンティ(セ5・C.ファウンズ厩舎)は他の地元勢から頭一つ抜けています。欧州勢ではA.オブライエンのモーグル(牡3)。モーグルは武豊が2週間隔離の覚悟でパリまで出かけながら直前の出走取消で涙を飲ませたジャパンの弟です。ジャパンカップにも登録はしたもののこちらも来日見合わせ。凱旋門賞前哨戦の一つ、パリ大賞典を3歳馬の身で勝っていて、このメンバーなら頭一つ抜けた存在。もう一頭の欧州勢、ロイヤルジュリアス(牡7)は仏、伊、中東と世界を股にかけ地球を駆け回るタフな馬。この2頭がエザルタントの相手2番手を形成することになるでしょう。
香港には四重彩という4連単馬券が発売されています。エグザルタント1着固定の4連単絞り込んで勝負というのが今年の勝負馬券。しかし、香港に行けないので買えません。JRAには日本馬が出走していなくても海外の主要G1を発売して貰いたいものですし。三連単数、WIN5など魅力的な馬券を日本でも発売して貰いたいものです。
明日は松岡正海騎手の香港直前情報をインタビューでお届けします。お楽しみに!

★”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースの香港国際競走3レースの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。


甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。


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2020年12月10日(木) 12:00 甘粕代三
【香港国際競走2020】レース展望③<香港カップ>エイシンプレストンを彷彿とさせるウインブライト連覇なるか!?
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香港カップ(シャティン芝2000m)
さて、香港国際競走のメーンレース、香港カップには連覇と同一年のクイーンエリザベス2世カップとの連覇を目指す我らが日本のウインブライト(牡6・畠山吉宏厩舎)以下、3頭が出走します。ウインブライト香港カップがラストラン。父ステイゴールドも2001年香港ヴァーズで普段のジリ脚がどこにいったのかと思わせる鬼の末脚を繰り出し、有終の美を飾りました。そのまま種牡馬入りして三冠馬オルフェーブルをはじめとする良駒を輩出。ウインブライトステイゴールド晩年の最高傑作と言っても過言ではありません。
またウインブライトは今世紀初頭、香港横綱と異名をとったエイシンプレストンを想起させます。エイシンプレストンは古馬になってから超高速馬場の日本では時計一つ足りず、善戦マンに留まっていましたが、シャティンの馬場と香港の風土が余程合っていたようです。春のクイーンエリザベス2世カップ(QE2)でも暮れの香港国際競走でも、香港に到着すると毛艶が見る見るうちによくなり、調教やパドックスクーリングでは香港馬や他の遠征馬を睥睨するような横綱の風格を漂わせていたものです。

そして、忘れられないのが2003年のQE2です。あの年は今と同じようにSARSという疫病の下、国際競走が行われ、日本から香港へは渡航が制限され、日本の記者、カメラマンメディアはたった7人。私もそのうちの一人でした。エイシンプレストンはSARS禍にもかかわらず香港遠征を敢行、レースでは香港競馬史上唯一の牝馬香港ダービーウィナー、エレガントファッションを1馬身3/4ちぎってQE2連覇を成し遂げたのです。ウィナーズサークルから観客もまばらなスタンドに向けて故平井豊光オーナーはインタビューにこう答えたのです。
「プレストンは香港に育ててもらった馬です。香港がSARSで苦しんでいるときに香港の皆さんに頑張ってもらいたい。だから遠征を決めました。香港の皆さん、SARSに負けずに頑張ってください」
平井オーナーのこのメッセージには香港競馬ファンも目頭を熱くしていました。
あれから17年、コロナ禍はSARSとは違って全世界に蔓延。日本も香港も感染爆発に近い拡大を見せている中、エイシンプレストンと同じように香港で国際G1ウィナーとなって大きく飛躍したウインブライトエイシンプレストンに重なって見えて仕方ないのです。

松岡正海騎手は8日朝、日本の調教師、騎手ではただ一人勇躍香港に向かいました。出発直前の松岡騎手に連絡したところ、既に香港入りしている畠山厩舎のスタッフから香港到着後は空輸の疲れがないどころか、状態が急速に上向いてきたという連絡が入っているとのこと。松岡騎手を背に調教に臨めば状態は更に少々することでしょう。松岡騎手とは直前に連絡を取り合う約束をしましたから、レース前日までには松岡騎手からのリポートをウマニティ会員の皆さんに直前情報としてお届けする予定です。

ウインブライトのことばかり書きすぎてしまいました。コロナ禍の下、今春のオーストラリア、クイーンエリザベスS(G1・ランズウィック芝2000m)に遠征し3着と健闘したダノンプレミアム(牡5・中内田充正厩舎)が今年2回目の海外遠征を敢行しました。厩舎担当者のご苦労は如何ばかりかと心配になってしまいますが、香港ではW.ビュイック騎手を鞍上に迎えました。
イギリスを中心に活躍する彼、実は北欧ノルウェイ出身で、お父様はリーディング8回という北欧の名騎手。お母さまは馬術の名手という馬の名門家庭に生まれています。日本には2012年、ワールドスーパージョッキーズシリーズで初騎乗。2013年には短期免許を取得して1月5日から3月4日まで騎乗。クイーンカップをウキヨノカゼで勝ち、日本での重賞初勝利を挙げています。その後、ゴドルフィンの主戦騎手となり、世界各地で大活躍を見せ、2018年には再び来日、短期免許来日初週にマイルチャンピオンシップステルヴィオで制し、日本のG1初制覇を果たしていますので日本の競馬ファンの皆さんも覚えていらっしゃるかと思います。
日本の騎手には失礼かもしれませんが、W.ビュイックの起用は明らかに鞍上強化。このプラスと今年2度目の海外遠征をどう天秤にかけるか、この馬の取捨のポイントです。

昨年のヴィクトリアマイル勝ち馬、ノームコア(牝5・萩原清厩舎)は香港マイルではなく香港カップを選択しました。いずれもこなせる距離ではありますが、今年の札幌記念を快勝した2000m洋芝とシャティンの芝は酷似していますので、これが選択のポイントになったものと思われます。こちらもダノンプレミアム同様、外人騎手を鞍上に迎えました。なんと香港の雷神、J.モレイラです。
彼の技量は皆さんご存じの通りですが、実は昨馬季までは絶不調のどん底にあったのです。モレイラは2018年、日本での長期免許を目指して来日しました。香港では毎朝の調教の後、彼と雑談していましたが、その香港を卒業してJRAの通年免許に挑戦する決意を聞かされた時には、思わず早まるなと忠告しました。誰に言われたのか知らないが、日本語の拙いジョアンが合格する可能性は皆無。暫く待った方がいい、と。しかし、ジョアンは私の言うことに全く聞く耳を持たず、試験に落とされて号泣したのです。

香港ジョッキークラブは一度後ろ足で砂をかけたジョアンには冷淡で、18/19馬季はジョッキークラブお抱えのクラブジョッキーではなく、J.サイズ厩舎専属騎手とライセンスもワンランク下のものしか与えられませんでした。不合格のショックから後頭部は円形脱毛症になり、彼の指定席だったリーディングもライバルのザック・パートンに2馬季続けて奪われてしまいます。
しかし、不合格ショックから立ち直った今馬季は開幕から飛ばしてリーディングトップを独走中。シャティンコースの隅から隅までご存じの雷神さまですから、W.ビュイック以上の鞍上強化。彼が日本で短期騎乗していた際にモレイラ5馬身と私はよく書きましたが、復調したモレイラなら5馬身どころではありません。
今年の香港カップ日本代表3頭はいずれも勝負になるだけの条件を揃えています。地元香港勢、コロナ禍の中遠征してきた欧州勢の分析は明日に譲ります。お楽しみに!

★”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースの香港国際競走3レースの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。


甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。

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2020年12月9日(水) 12:00 甘粕代三
【香港国際競走2020】レース展望②<香港マイル>香港4歳三冠馬ゴールデンシックスティが香港マイル王に王手!
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香港マイル(シャティン芝1600m)
我らがアドマイヤマーズ(牡4・友道康夫厩舎)がこのレース連覇を目指して香港に遠征しました。アドマイヤマーズは既にマイルG1を3勝しています。2歳時の朝日杯FS、3歳時のNHKマイルカップ香港マイル。特に3歳日本調教馬が古馬との混合戦海外G1を制覇したのは本馬が初めてで、この勲章は燦然と輝きます。内外屈指のマイル王と言えるでしょう。昨年の香港マイルには日本から昨年の春秋マイル王・インディチャンプヴィクトリアマイル馬・ノームコアペルシアンナイトとともに挑戦。春秋のマイル王、牝馬マイル女王に比べれば2、3歳限定戦でのG1 2勝は実績的に見劣りがするため、人気では上記2頭の後塵を拝し6番人気。

しかし、レース前の11月7日、急逝した近藤利一オーナーの魂が乗り移ったような爆走を見せ、快挙を成し遂げました。俗に葬式馬券という言い方がありますが、オーナーら出走馬関係者に不幸があると、その馬は激走すると言われています。近藤オーナーは大変豪快な方で、生前は競馬場、セリ場、夜の街などで親しくお付き合いさせて下さいました。その恩ある近藤オーナーの逝去直後ですから、私はアドマイヤマーズを軸に勝負しない訳にはいきませんでした。そして、美味しいお酒を飲ませて貰いました。直線では雲の上から近藤オーナーも手をテーブルに叩きつけて絶叫し、勝利を後押しされていたことでしょう。ウィニングランで戻ってくるアドマイヤマーズに近藤オーナーの笑顔が重なって見えました。逝去から既に1年以上が経ちましたが、謹んで冥福をお祈りするばかりです。

さて、そのアドマイヤマーズは今年ディフェンディング・チャンピオンの立場でスプリント陣営と同じく世界的に高いレベルと層をもつ香港マイラー陣の挑戦を受けることになりました。17/18馬季香港マイルチャンピオンズマイル、18/19馬季香港マイルチャンピオンズマイル香港マイル戦では無敵の世界最高レーティング・マイラーのビューティージェネレーション(セ8・D.ヘイズ厩舎)も既に8歳、昨馬季から年齢的な衰えを隠すことはできず、香港マイル3連覇を目指した昨年のこのレースではアドマイヤマーズに苦杯を喫しました。その後、G3を勝って3連覇をかけたチャンピオンズマイルでもサザンレジェンド(セ8・C.ファウンズ厩舎)に及ばず2着。絶対王者の衰えに加え、コロナ禍で欧州馬が香港遠征を手控えたため10頭の少頭数になったことでアドマイヤマーズの連覇に大きな期待が集まっていましたが、ビューティージェネレーションに代わって香港マイル王に王手をかけた新星がアドマイヤマーズの前に立ちはだかってしまいました。

新星とは昨馬季の4歳三冠を総なめにしたゴールデンシックスティ(セ5・K.ルイ厩舎)です。香港競馬は南半球既走馬の移籍が主流で、かつてはマイル以下のレースが8割近くを占めるスプリント、マイル王国でした。香港ジョッキークラブは中長距離馬を増強するため4歳三冠シリーズを91/92馬季に創設。HKIR後の年明け1月の香港クラシックマイル(シャティン芝1600m)、その後は一カ月おきに香港クラシックカップ(シャティン芝1800m)、香港ダービー(シャティン芝2000m)の3戦です。この三冠創設以来、香港の中長距離馬レベルは大きく向上。香港ダービー馬のワーザーが2000年宝塚記念で2着するなど効果はてきめんに表れています。

ゴールデンシックスティは昨馬季、いずれも後方待機、直線一気の競馬で2000年のラッパードラゴンに続く香港競馬史上2頭目の三冠馬に輝きました。ラッパードラゴンは豪州クイーンズランド・ダービーを勝ってから香港に移籍。しかし、ゴールデンシックスティは未出走で香港に移籍、香港デビューというところにラッパー以上の価値があります。2019年3月31日のデビュー戦から3連勝。一旦10着と敗れてから7連勝で三冠馬の座を射止めて休養。マイル、1800m、2000mと圧勝したゴールデンシックスティは今年のHKIR、どこに照準を剥けるのか香港中が注目する中、9月27日のセレブレーションカップ(G3・シャティン芝1400m)から戦線復帰、マイル王ビューティージェネレーションに1+3/4差をつけ2着に斬って捨て、マイル戦線のトップに立ちました。このレースではゴールデンシックスティが116ポンド、ビューティージェネレーションが133ポンドのトップハンデで、ハンデ差の有利が勝利につながったとの見方もありましたが、10月18日のシャティントロフィー(G2・シャティン芝1600m)ではハンデ差が10ポンドまで縮まったものの快勝。ビューティージェネレーションは6着に敗れています。11月22日の前哨戦、ジョッキークラブカップはビューティージェネレーション不在となりましたが、1分32秒91の好時計で快勝。香港マイル王に王手をかけました。

国際レーティングでは古豪ビューティージェネレーションが123とトップ、ゴールデンシックスティが119と我らがアドマイヤマーズの118を上回っていますが、上位2頭の内ではゴールデンシックスティが連覇を目指すアドマイヤマーズの前に大きく立ちはだかっていると見ます。古豪ビューティージェネレーションは寄る年波には勝てず、かつての輝きを取り戻せていません。昨馬季で引退した千勝爺ことJ.ムーア調教師からビューティージェネレーションを受け着いたD.ヘイズ調教師は1996年から2005年まで香港で開業。15年ぶりに今馬季から香港に復帰しました。前回の香港10年間にはリーディングトレーナーに2度輝いた名伯楽。しかし、復帰後は思うように勝ち星を伸ばせないでいますが、前哨戦をスキップして懸命の巻き返しを図っています。衰えを見せているとはいえ、名伯楽がどこまで仕上げ直してくるのか、これには注目が必要です。

世代交代を争う上記2頭のほかでは、アドマイヤマーズと同じく国際レーティング118で並ぶ3頭はカーインスター(セ5・A.クルーズ厩舎)はすんなり先行できれば渋太く、このメンバーなら楽に先手をとれそう。逃げ残りには注意が必要。サザンレジェンド(セ8・C.ファウンズ厩舎)は昨馬季のチャンピオンズマイルでビューティージェネレーションを破った実績あるものの、ビューティージェネレーションと同齢の8歳で前哨戦3着とは年齢的な衰えが必要かもしれません。ワイクク(セ5・J.サイズ厩舎)はマイルG1のスチュワーズカップ勝ち馬ながら、このレースが今馬季初出走で、狙いは下げなくてはいけませんが、むら駆けな馬だけに簡単に切り捨てるのは早計かもしれません。

アイルランドの巨匠、A.オブライエンが送り込んできたオーダーオブオーストラリアを含む欧州勢2頭はこれまでの実績が示すようにシャティンの芝への適応性に疑問が残り、狙いは大きく下げた方がいいと現時点では見ています。いずれにしてもゴールデンシックスティが中心のこのレース、アドマイヤマーズとの対戦が楽しみでなりません。

★”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースの香港国際競走3レースの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。


甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。

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2020年11月21日() 09:15 覆面ドクター・英
マイルCS・2020
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前回のエリザベス女王杯は、コラムでの見立て自体は大体良かったと思うのですが、やはり最後は騎手の差が出ましたね。
ラッキーライラックは大外枠の分、少し厳しいかと思っていたのですが、さすがルメール騎手だけあって、早め先頭の隙の無い競馬でした。札幌記念での不甲斐ない負け方は騎手がイマイチだったんでしょう(笑)。
対して本命を打ったラヴズオンリーユーラッキーライラックを奪われた形で奮起するかと思われたM.デムーロ騎手ですが、余分に外々まわって最後たれるという何の工夫も無い残念騎乗でした。
2着に差してきたサラキアは、こちらもコラムでも高い評価を与えていた一頭ですが、北村友騎手(14日12Rでの斜行により今後騎乗停止へ)が鋭く末脚生かす競馬。
ハイペースの失敗逃げのノームコアは、横山典騎手らしいといえば、らしいんでしょうね。行きたがるのをそのまま行かせてハイペース逃げで馬券圏外どころかビリから数えた方が早い惨敗と、高く評価してる人にとっては頭に来る騎乗だったかもしれません。ただ、やはり距離が長かったことと関西輸送もダメだったのではないかとみています。
そんなこんなで、騎手という部分にどうしてもフォーカスしてしまう一戦。個人的には、3連単マルチでちょっとだけ拾えたのですが、あれで210倍は意外でした。今秋は1番人気がきっちりと結果を出すG1続きで、素直さも大事といったところでしょうか。1着3着逆で帯封......、うーん、ルメール騎手がどの馬に乗るか、という時代なんでしょうね。

今年は阪神開催という特殊情勢のマイルCSですが、そこはあまり過剰に意識しないほうが良いのではというのが見立て。そこそこ荒れるレースでも、今年の流れだと1番人気馬がやはり強いのかも。


<全頭診断>
1番人気想定 グランアレグリア:昨年は桜花賞、今年は高松宮記念2着、安田記念とスプリンターズS勝ちと、ディープインパクト×タピット(アメリカでも最高値レベル続く種牡馬)牝馬というだけあり高い能力を示している。前走のスプリンターズSは後方から能力が違うと言わんばかりの突き抜けを見せた。本質的には1400mで世界最強レベルなのだろうが、今の阪神なら、早めに抜け出して、残り1Fは流して勝っちゃうかも。

2番人気想定 サリオス:朝日杯FS勝ち、皐月賞2着、ダービー2着した後、秋は毎日王冠を勝利。コントレイルとの対決となる菊花賞は、距離適性も考え避けたのか、その後はここに矛先を向けてきた。ハーツクライ×ニジンスキー系牝馬だけに正直、菊花賞に出て欲しかったなあとは思うのだが、まあ使い分けとかもある時代だけに仕方ないのだろう。半姉のサラキアエリザベス女王杯で好走したように、この時期が合う血統とも思われる。ただ、トップ以外はそうレベルが高くないと言われている3歳世代だけに、そのあたりがどうか。

3番人気想定 インディチャンプ:昨年の安田記念とマイルCSの春秋制覇をして、今年も安田記念で3着。調教の動きも鋭く、衰え感じず、ここも当然好勝負必至。

4番人気想定 レシステンシア桜花賞2着、NHKマイルC2着と活躍しているが、再三指摘のトップ以外は弱いこの世代だけに微妙。正直マイルでも長いのでは。

5番人気想定 アドマイヤマーズ:1番人気になるであろうグランアレグリアが連対を外した2回をいずれも勝利している、天敵とも言える存在。休み明けのスワンSでも3着に来ての参戦で、川田騎手もあり人気になりそうだが、個人的には非常に相性の悪い馬であまり買いたくない。

6番人気想定 ラウダシオン:春はNHKマイルCを勝ち、秋になって古馬相手にも富士Sで2着とマイル路線での実力上位を示した。ラチを頼らないとフラフラする面などもあるので、武豊騎手に戻ることは外を回すM.デムーロ騎手よりプラスなのでは。

7番人気想定 サウンドキアラ:今年前半は京都金杯、京都牝馬S、阪神牝馬Sと重賞3連勝の後にヴィクトリアマイルでも2着と好走した。ただ秋になりスワンSでは1番人気で10着と惨敗していて、好調期間の終わった牝馬は買いにくい。

8番人気想定 ヴァンドギャルド:春はマイラーズCで3着の後に安田記念に挑んだが10着と惨敗。秋になり富士S勝ちの後に、ここで再度G1挑戦となる。昨秋は3連勝しており、この時期がいい馬なのでは。ここでも楽しみ。

9番人気想定 ペルシアンナイト:夏の札幌記念では久々に2着と馬券に絡んだし、その時にはラッキーライラックに先着したのだが、富士Sで4着だったように全盛期の力はない。

10番人気以下想定
スカーレットカラー:前走得意の東京で、陣営がかなり色気をもってがっちり仕上げていた後だけに、調教の動きは良い。ただ、右回りのG1だけに要らないのではないか。

カツジ:前走のスワンSは岩田康騎手による、追い込み馬のびっくり逃げで11番人気での勝利と嵌った形。ここは再現はないだろう。

アウィルアウェイ:実績は1400mまでで前走のスプリンターズSでは10番人気ながら3着と鋭く追い込んできたのだが、初のマイルがG1というのは普通に考えると厳しく、差し難い今の阪神の馬場も向いていない。

タイセイビジョン:早い時期から活躍してきて、昨年は函館2歳S2着、京王杯2歳S勝ち、朝日杯FS2着、アーリントンC勝ち。とここまでは良かったのだが、NHKマイルC4着、秋になっても富士S5着と段々とトップグループから離れつつあり、成長力がいまひとつの可能性(これだけ稼げばもちろん立派ではありますが)。

ケイアイノーテック:2年半前のNHKマイルC勝ち以降は低迷が続き、今年は掲示板の下のほうには来ているのだが、この相手だとやはり厳しいだろう。

ブラックムーン:京都金杯勝ちから2年10ヶ月馬券にならない状態が続いており、要らない。

メイケイダイハード:7月の中京記念ではびっくりの18番人気Vだったが、その後2戦ともに2桁着順ときているようにここでの一発は期待薄。

ベステンダンク:オープン特別で長くコツコツと稼ぐ馬主孝行馬だが、G1でどうこういう馬ではない。


<まとめ>
有力:グランアレグリアサリオスインディチャンプ

穴で:ヴァンドギャルド

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2020年11月20日(金) 14:00 TARO
【TAROの競馬研究室】運よく人気薄が引っ掛かるのも必然/マイルCSの穴馬候補
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先週はエリザベス女王杯が行われ、1番人気のラッキーライラックが、直線力強く抜け出し連覇を達成。大外枠を不安視されたが、それを払拭する見事な勝利だった。このまま順調に行けば次走は有馬記念に出走する可能性もある。そうなると、今週同じく有馬記念に参戦を表明したクロノジェネシス、そしてフィエールマンなどとの激突が実現することになる。今から年末の大一番を楽しみに待ちたい。

馬券とは別に、様々な議論を呼んだのがノームコア=横山典騎手のアッと驚く逃げだろう。控える競馬で結果を出してきた同馬のいわば”奇襲”に賛否両論…というよりは圧倒的に”否”の意見が多かったように思う。2番人気で16着という結果を目の前にすれば、何か言いたくなるのも仕方ない。

もっとも、過去のレースを綿密に振り返ると、今回の逃げは決して特別なことをしたわけではない。基本的にこれまで通り、スタートからギアを入れずにフワッと出して行くレースをしただけだ。ただ今回はさらに距離が延びた上に、他馬がまったく行く気を見せなかったので、結果的に「1番手」に収まってしまった。これはある意味横山典騎手の得意パターンでもあり、あそこから気分良く逃げてそのまま…ということも多々あった。ただ誤算は恐らく1コーナーだろう。もう少しフワッと入れれば良かったが、そこで掛かってエキサイトしてしまった。こうなるともう手が付けられない。直線早々にガス欠したのは、前半の折り合いが上手く行かなかったことに尽きる。

それでも、個人的には同騎手らしい勇気ある素晴らしいチャレンジだったと思う。

武蔵野Sは毎年荒れるドル箱レース

さて、そんな先週だったが個人的な見せ場はまたしても土曜日、武蔵野Sだった。本命にしたのは◎エアスピネルエルムSは条件が合わなかったが、その一戦で人気が一気に落ちていた。

加えて武蔵野Sは難解なレース。昨年も波乱になったように、ダート競馬の中では差しが届きやすく、通常のダート戦で求められる先行力や立ち回りとは異なる能力を問われる。難解なレースは敬遠するのではなく、むしろ難解なレースは高配当を仕留めるチャンス。今年も波乱があるとみて手広く攻めた。

「競馬は思い通りに行かない。思い通りに行かないことを認めて、その前提で予想をする」

ということである。結果としてかなり高めのソリストサンダーが突っ込んできてくれて、3連複は3万馬券、3連単は20万馬券。



運よく人気薄が引っ掛かったように見えるかもしれないが、そうではなく、運よく人気薄が引っ掛かるレースを選んで勝負している、ということである。本コラムでも再三書いているが、改めてレース選択の重要性、波乱度の高いレースを狙うことの大事さを感じた。武蔵野Sは基本的に波乱の構造なので、来年も忘れないでおきたい。

マイルチャンピオンシップ展望

さて、今週末はマイルチャンピオンシップが開催される。来週はジャパンカップが控えているが、負けず劣らずの豪華メンバー。マイルG1ホース8頭が顔を揃えた。

人気は安田記念の覇者グランアレグリア毎日王冠からの参戦となりコントレイル以外に負けたことがないサリオス、そして昨年の春秋マイル王インディチャンプの3頭だろうか。

いろいろ考えて行くとやはりこの3頭は強そうだが、果たして3頭で決まる確率はどれくらいだろうか。割に合うオッズになれば良いが、今回は上位人気勢のあとに控えている伏兵勢もそれなりに強力なので、やはりひと捻りは加えてみたいところ。

恐らくレシステンシアの逃げはそれほどハイペースにはならず流れは落ち着く可能性が高い。というのも、北村友騎手は無茶をするタイプではない。できるだけ馬なりで入って、そのリズムを守るのが同騎手の流儀だ。スタートが速く加速力もあるレシステンシアだが、そこからは出たなり。他の馬が絡んでくれば譲る可能性もあるし、絡んで来なければ淡々と流れる。

今は馬場が速いので字面は速くても隊列はやや前が有利、差し一手だと厳しいだろう。

というわけで、上記3頭以外で狙いたいのはアドマイヤマーズ

スワンSは厳しい内枠だったが、それでも最後までじわじわ伸びて一定の力は見せた。もともと叩き良化型で1F延長も歓迎、阪神に替わるのもプラスだろう。川田騎手ならそれなりに位置を取ってくれる可能性は高く、前を見ながら絶好位につけられそうだ。一角を崩すチャンスがある。

※週末の重賞の結論は、『TAROの競馬』にて一部無料公開予定。また、馬券の買い方や券種の選び方なども含めた結論は、競馬ノートにて限定配信の予定です。


○TARO プロフィール

大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』
(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)、『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)。

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2020年11月14日() 08:30 覆面ドクター・英
エリザベス女王杯・2020
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前回の当コラムでは、フィエールマンアーモンドアイクロノジェネシスの3頭を推奨。その通りの3頭で決まったわけですが、あとはフィエールマンアーモンドアイを差し切って帯封ゲットとなるはずも、結果はご存知の通り......。そう甘くはないですね(笑) ただ、勝てたこと自体は良かったので、今週こそはガチっと稼ぎたいものです(北海道はコロナがまた増えてきていて、結構大変な状況です)。


<全頭診断>
1番人気想定 ラッキーライラック:昨年のこのレースの勝ち馬でもあり、G1 3勝していて、春には牡馬相手に大阪杯勝ちもあり当然有力。調教の動きも鋭く、ここも当然有力。ただ札幌記念を見ると、若干力が落ちてきているのでは(落ち目のペルシアンナイトに1馬身半も負けるのはちょっと......。)。

2番人気想定 ノームコア:昨年のヴィクトリアマイル勝ちもあり、夏の札幌記念ではラッキーライラックにも先着し勝利。半妹のクロノジェネシスも秋の天皇賞で3着と活躍を示し、血統的にも勢いがある。実績がややマイル寄りであることと、関西への輸送で結果が出ていないあたりが問題か。

3番人気想定 ラヴズオンリーユー:昨年のオークス馬で、昨年のこのレースでも1番人気(結果は3着)に推された。今年は、正直合うところを使えず距離不足で結果を出せていない状況が続いている印象。ここに向けては、調教万全で、本番にあわせてくる矢作厩舎の力量はさすが。この人気なら頭を期待したいくらい。

4番人気想定 センテリュオ:昨年このレースで4着以降はいまひとつだったが、前走のオールカマーで久々の勝利。ただ今年は全て渋った馬場でのレースばかりで、評価は正直難しい馬。

5番人気想定 サラキア毎日王冠を圧勝したサリオスの半姉で、府中牝馬Sで3馬身差の圧勝をみせての参戦。血統的にもこの時期が良い可能性もあり、楽しみ。

6番人気想定 リアアメリア:ローズSは強い勝ち方だったが、ある程度予測された使って2戦目の秋華賞を惨敗(2番人気13着)して迎える。能力の高さと脆さがあり、この距離もそう向かなそうで妙味はあまりない。

7番人気想定 ソフトフルート:当コラム(秋華賞編)でも、2勝クラス圧勝を高評価した1頭で、当日の9番人気は意外だった。今年の3歳世代はトップ以外は弱いと言われており、斤量差を生かしてどこまでやれるか......。

8番人気想定 エスポワール:牝馬重賞で今年3戦全戦1番人気に推されているように期待されているのだろうが、3着、12着、2着と実態はオープン勝ちがないのに人気先行感の強い馬。強い相手のほうがいい走りをする可能性もあるが、妙味はあまりないか。

9番人気想定 ウラヌスチャーム:前走新潟2200mの新潟牝馬S勝ちでの参戦となる。長めの距離で実績を残しているルーラーシップ産駒だが、阪神2200mの今年は損している側では。

10番人気以下想定
ウインマリリン:春は絶好調でオークスでも2着したが、秋は体調が整わず、ぶっつけの秋華賞でも15着と予想通りの凡走。ここもまだ良化途上に見えて、要らないのでは。

ウインマイティー:春は忘れな草賞を勝って臨んだオークスでも3着と好走したが、秋は紫苑Sも秋華賞も人気で凡走している(6着と9着)。叩いて上昇してきており、同じウインでも買えるのはこちらか。

ミスニューヨーク:紫苑S5着、秋華賞5着とそれなりの結果の今秋だが、弱いと言われている3歳世代にあって瞬発力のないキングズベスト産駒だけに、馬券的には要らないのでは。

サトノガーネット小倉記念で2着と激走したが、展開的にはまった部分もあり、ここは追い込みが通用しない舞台。

シャドウディーヴァ:府中牝馬Sで2着と、人気はないが穴では面白い馬では。

サムシングジャスト:府中牝馬Sで3着まで来たが、渋った馬場で瞬発力不足を補えたヴィクトワールピサ産駒で、ここでの激走は期待薄。

ロサグラウカ:昨年12月に3勝クラスを勝ちオープン入りしたがその後はさっぱり。前走の新潟牝馬S7着も惜しくない結果で狙えない。

リュヌルージュ:6月はマーメイドSで3着と好走したが、七夕賞8着からのぶっつけは厳しい。

カーロバンビーナ:3勝クラスですら凡走している現状では厳しい。


<まとめ>
有力:ラヴズオンリーユーラッキーライラック

ヒモに:ノームコアサラキアソフトフルート

穴で:シャドウディーヴァ

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 昨年このレースの日記は「なかなかG1勝利には手が届かないG2フローラS。今年こそオークス戴冠につながる本命候補が見つけられるか?」という題名でした

 一昨年まではオークスの勝利とは縁の薄かったフローラS。連絡みはするもののオークス2着5回が精一杯の実績だったので、フローラSにとってオークスの壁はかなり高いと予想していました。

 とはいえ、オークス・トライアルレースの意地?を見せる素質馬がフローラSから誕生するのは、もしかしたら今年なのかも・・・その可能性を秘めた本命候補を見つけることも目標の一つとして昨年予想したのが次の通りでした。

【 2021年フローラSの予想 】

◎8.オヌール      新馬戦① アルメリア賞①  阪神JF不出走      フローラSは3戦目
○15.クールキャット   新馬戦① アルテミスS⑤  阪神JF不→フラワーC⑤ フローラSは5戦目
▲9.パープルレディー  新馬戦② 未勝利③①    阪神JF不→ゆりかもめ賞①フローラSは5戦目
△3.ユーバーレーベン  新馬戦① 札幌2歳S②   阪神JF③→フラワーC③  フローラSは6戦目
△1.ウインアグライア  新馬戦① コスモス賞OP①  阪神JF⑬→若駒S①   フローラSは6戦目
△5.スノークォーツ   新馬戦①                        フローラSは2戦目
△7.メイサウザンアワー 新馬戦② 未勝利①1800m  阪神JF不→赤松賞②    フローラSは4戦目
△17.エトワールマタン  新馬戦⑨ 未勝利③①    阪神JF不→フラワーC⑥ フローラSは5戦目

12.スライリー      新馬戦① 札幌2歳S⑭   阪神JF不→クイーンC⑩ フローラSは6戦目

 予想としては、○が1着、△が3着とまずまずでしたが、2着になったスライリーを無印にしていました。このように印を付けた理由として日記に書いたのが次の評価です。

15.クールキャット   新馬戦① ※アルテミスS5着、フラワーC5着なら対抗候補の必要条件を満たしている
3.ユーバーレーベン  新馬戦① ※阪神JF3着は10年間の出走馬中で最上位。ジンクスを破れるか?

 スライリーを無印にしたのは、2度の重賞で大敗していることが理由なのですが、『新馬戦1着』で2勝馬であった時点で『完全に切るべき』ではなかったと反省させられるレース結果になりました。

 そして、この後『過去10年間の出走馬中で、阪神JFの最上位3着』だったユーバーレーベンが『フローラS』からの出走馬で初のオークス馬に輝いたのでした。


 昨年のことはここまでにして、今年の予想をするためにデータをみていきましょう。

 まず、このレースに出走する馬たちの中で、オークスにも通用するのはどのような馬たちなのかを過去11年間の1着~3着の上位入賞馬を中心に分析して予想を進めたいと思います。


 以下、6点について1着~3着馬のデータを示します。

【上位入賞馬】
・新馬戦成績(例:①=1着)。
・2戦目の出走レースと成績(例:未勝利②③① 例は2着→3着→1着 未勝利戦を3戦して初勝利したことを表します。)
  ※未勝利の場合は初勝利を挙げるまで2戦目以降も表示。
・阪神JFの出走の有無。
・前走のレース成績(フローラS出走直前のレース)
・出走経験数 (例:④当該レース=フローラSは4戦目)
・次走の成績(オークス出走の有無と着順)
 

【全出走馬の内訳】
・新馬戦の成績分布(新馬戦1着馬の頭数、新馬戦2着馬の頭数、新馬戦3着以下の頭数)
・阪神JFへの出走経験の有無(各頭数)


『フローラS G2』過去11年間の成績

2021年 1着 ⑤人気 →2着 ⑭人気 →3着 ②人気
新馬戦  2戦目成績  (阪神JF出走)→前走の成績  →出走経験数  次走の成績
1着 クールキャット   新馬戦① アルテミス5着 阪神JFなし →フラワーC5着→⑤当該レース→オークス14着
2着 スライリー     新馬戦① 札幌2歳S14着 阪神JFなし →クイーンC10着→⑥当該レース→オークス12着
3着 ユーバーレーベン  新馬戦① 札幌2歳S2着 阪神JF3着 →フラワーC3着→⑥当該レース→オークス1着
    新馬戦 1着 9頭  2着 3頭  3着以下5頭 
    阪神JFあり0-0-1-1 阪神JFなし1-1-0-13

2020年 1着 ④人気 →2着 ②人気 →3着 ⑤人気
新馬戦  2戦目成績  (阪神JF出走)→前走の成績  →出走経験数  次走の成績
1着 ウインマリリン   新馬戦① 若竹賞 5着  阪神JFなし →ミモザ賞 1着→④当該レース→オークス2着
2着 ホウオウピースフル 新馬戦① 百日草 1着  阪神JFなし →クイーンC6着→④当該レース→オークス6着
3着 フアナ       新馬戦② 未勝利 1着                →③当該レース→オークス不出走
    新馬戦 1着 9頭  2着 3頭  3着以下5頭 
    阪神JFあり0-0-0-0 阪神JFなし1-1-1-14

2019年 1着 ③人気 →2着 ②人気 →3着 ⑨人気
1着 ウィクトーリア   新馬戦① 札幌2歳S7着 阪神JFなし→500万下 1着→⑤当該レース→オークス4着
2着 シャドウディーヴァ 新馬戦② 未勝利②、①  阪神JFなし→500万下 3着→⑤当該レース→オークス6着
3着 ジョディー     新馬戦① 新潟2歳S④  阪神JF16着→フラワーC5着→⑧当該レース→オークス14着 
    新馬戦 1着 7頭  2着 4頭  3着以下 6頭 不出走 1頭
    阪神JFあり0-0-1-1 阪神JFなし1-1-0-14

2018年 1着 ①人気 →2着 ⑬人気 →3着 ⑤人気
1着 サトノワルキューレ 新馬戦① 梅花賞 3着  阪神JFなし→500万下 1着→④当該レース→オークス6着
2着 パイオニアバイオ  新馬戦④ 未勝利③②④②②② 阪神JFなし→未勝利1着→⑨当該レース→オークス7着
3着 ノームコア     新馬戦① アスター賞①  阪神JFなし→フラワーC3着→④当該レース→オークス不出走 
    新馬戦 1着 7頭  2着 2頭  3着以下 6頭 不出走 1頭
    阪神JFあり0-0-0-1 阪神JFなし1-1-1-12

2017年 1着 ⑫人気 →2着 ⑩人気 →3着 ②人気
1着 モズカッチャン   新馬戦⑥ 未勝利③、①   阪神JFなし→500万下 1着→⑤当該レース→オークス2着
2着 ヤマカツグレース  新馬戦① りんどう賞 2着 阪神JFなし→500万下 2着→⑥当該レース→オークス18着
3着 フローレスマジック 新馬戦② 未勝利①     阪神JFなし→クイーンC3着→⑤当該レース→オークス6着 
    新馬戦 1着 8頭  2着 4頭  3着以下 6頭 
    阪神JFあり0-0-0-1 阪神JFなし1-1-1-14

2016年 1着 ③人気 →2着 ②人気 →3着 ⑬人気
1着 チェッキーノ    新馬戦② 未勝利①    阪神JFなし→アネモネS1着→④当該レース→オークス2着
2着 パールコード    新馬戦① つばさ賞③   阪神JFなし→ミモザ賞 1着→④当該レース→オークス不出走
3着 アウェーク     新馬戦⑤ 未勝利①    阪神JFなし→フリージア賞⑧→④当該レース→オークス12着 
    新馬戦 1着 8頭  2着 4頭  3着以下 6頭 
    阪神JFあり0-0-0-1 阪神JFなし1-1-1-14

2015年 1着 ②人気 →2着 ①人気 →3着 ③人気
1着 シングウイズジョイ 新馬戦② 未勝利①    阪神JFなし→君子蘭賞1着→⑧当該レース→オークス17着
2着 デイアマイダーリン 新馬戦⑥ 未勝利③①   阪神JFなし→フラワーC3着→⑥当該レース→オークス11着
3着 マキシマムドパリ  新馬戦③ 未勝利①    阪神JFなし→君子蘭賞2着→⑥当該レース→ オークス8着 
    新馬戦 1着 2頭  2着 3頭  3着以下 12頭 
    阪神JFあり0-0-0-0 阪神JFなし1-1-1-14

2014年 1着 ④人気 →2着 ⑥人気 →3着 ⑬人気
1着 サングレアル    新馬戦① 500万下④   阪神JFなし→福寿草 4着→③当該レース→オークス7着
2着 ブランネージュ   新馬戦③ 未勝利②②③① 阪神JFなし→君子蘭賞1着→⑨当該レース→オークス5着
3着 マイネオ-ラム   新馬戦⑥ 未勝利①    阪神JFなし→フラワーC6着→⑨当該レース→オークス8着 
    新馬戦 1着 4頭  2着 3頭  3着以下 10頭 不出走 1頭
    阪神JFあり0-0-0-1 阪神JFなし1-1-1-14

2013年 1着 ①人気 →2着 ②人気 →3着 ⑨人気
1着 デニムアンドルビー 新馬戦② 未勝利②①   阪神JFなし→未勝利 1着→④当該レース→オークス3着
2着 エバーブロッサム  新馬戦⑥ 未勝利①    阪神JFなし→フラワーC2着→④当該レース→オークス2着
3着 ブリュネット    新馬戦③ 未勝利⑦①   阪神JFなし→未勝利 1着→④当該レース→オークス16着
    新馬戦 1着 6頭  2着 3頭  3着以下 9頭 
    阪神JFあり0-0-0-1 阪神JFなし1-1-1-14

2012年 1着 ①人気 →2着 ②人気 →3着 ⑱人気
1着 ミッドサマーフェア 新馬戦② 未勝利②⑤①  阪神JFなし→君子蘭賞1着→⑧当該レース→オークス13着
2着 アイスフォーリス  新馬戦② 未勝利②①   阪神JFなし→ミモザ賞2着→⑦当該レース→オークス3着
3着 ダイワデッセー   新馬戦⑧ 未勝利①    阪神JFなし→梅花賞 6着→④当該レース→オークス11着 
    新馬戦 1着 6頭  2着 4頭  3着以下 8頭 
    阪神JFあり0-0-0-1 阪神JFなし1-1-1-14

2011年 1着 ⑨人気 →2着 ⑮人気 →3着 ③人気
1着 バウンシーチューン 新馬戦③ 未勝利④②①  阪神JFなし→未勝利1着→⑤当該レース→オークス17着
2着 マイネソルシエール 新馬戦⑮ 未勝利①    阪神JFなし→500万下9着→⑧当該レース→オークス12着
3着 ピュアブリーゼ   新馬戦② 未勝利①    阪神JFなし→500万下2着→⑦当該レース→オークス2着
    新馬戦 1着 7頭  2着 2頭  3着以下 8頭 
    阪神JFあり0-0-0-4 阪神JFなし1-1-1-10


 では、11年間の全データを上記6点及び2点について総合的に分析して『フローラS』の全体像を浮き彫りにしたいと思います。そのため、1部のデータについては先々週に実施された『桜花賞』と比較して、このレースの特徴を明らかにしたいと思います。

【過去11年間のデータ】

その1:全出走馬の新馬戦での成績

フローラS G2(2011年~2021年)
  新馬戦 1着 73頭(38.0%) 2着 35頭(18.2%) 3着以下 81頭(42.2%) 不出走3頭 総数192頭
桜花賞   G1(2011年~2022年)
  新馬戦 1着 115頭(53.5%) 2着 39頭(18.1%) 3着以下 61頭(28.4%) 取消 1頭 総数215頭

 過去11年間の出走馬の新馬戦における成績を比較するとさすがはG1『桜花賞』と思わせるように『新馬1着』の出走頭数が最多で5割を超えています。一方、『G2フローラS』は『新馬3着以下』の出走が一番多く、全体の4割を少し超えています。『新馬1着』の出走数は僅差で続くことが特徴としてあげられます。なお、『桜花賞』は、先々週に実施されていますので2022年分もデータに含めています。

 さて、2011年からの過去のデータと2022年の出走傾向を比較してみると次のようになります。

フローラS G2(2022年) ※登録時
  新馬戦 1着  9頭(60.0%) 2着  1頭( 6.7%) 3着以下  5頭(33.3%)       総数 15頭
桜花賞   G1(2022年)
  新馬戦 1着  9頭(50.0%) 2着  2頭(11.1%) 3着以下  7頭(38.9%)       総数 18頭


 すでに、結果が出ている2022年『桜花賞』の出走傾向から今年の特徴とレース結果の関係性を分析して、『フローラS』の予想に反映してみたいと思います。

 2022年『桜花賞』出走馬の新馬戦における成績別出走数の内訳は、

【桜花賞の新馬戦成績別出走馬の内訳の比較】
              2011年~2022年   2022年
      新馬戦1着    53.5%(115頭)   50.0%(9頭)
      新馬戦2着    18.1%( 39頭)   11.1%(2頭)
      新馬戦3着以下  28.4%( 61頭)   38.9%(7頭)
      新馬戦取消        1頭

 上記のように、新馬戦1着の出走割合が例年に比べて少なくなり、3着以下の割合が多くなったことで波乱を呼んだ可能性があったのではないかと思います。

 2022年桜花賞  1着 スターズオンアース 新馬戦2着(7番人気)
         2着 ウォーターナビレラ 新馬戦1着(3番人気)
         3着 ナムラクレア    新馬戦3着(6番人気)


 『桜花賞』の今年の傾向を踏まえて、『フローラS』の2022年の出走傾向の特徴とレースの見通しを推測してみましょう。下記に示したとおり『桜花賞』と真逆な現象がみられます。新馬戦1着の出走割合が例年に比べて大幅に増え、新馬戦2着が3分の1に、3着以下の割合も相当減って、これまで新馬1着VS新馬2・3着が、4:6から6:4になり、出走数の割合が逆転しています。

【フローラSの新馬戦成績別出走馬の内訳の比較】
              2011年~2021年  2022年
      新馬戦1着    38.0%(73頭)   60.0%( 9頭)
      新馬戦2着    18.2%( 35頭)   6.7%(1頭)
      新馬戦3着以下  42.2%( 81頭)  33.3%( 5頭)
      新馬戦不出走       3頭

 このような出走傾向の変化から今年のレース結果の予想を導き出してみます。


【 フローラSの新馬戦成績別出走馬の内訳(2011年~2021年) 】
        フローラS 1着   2着     3着         勝率  連対率  複勝率
  新馬戦1着  5頭( 6.8%) 4頭(5.4%) 3頭( 4.1%) 総数73頭  6.8% 12.3%  16.4%
  新馬戦2着  4頭(11.4%) 2頭( 5.7%) 3頭( 8.6%) 総数35頭 11.4% 17.1%  25.7%
  新馬戦3着以下2頭( 2.5%) 5頭(6.1%) 5頭( 6.1%) 総数81頭  2.5% 8.6%  14.8%

 まず、『フローラS』では過去11年の実績として、『新馬戦1着』の半数に満たない『新馬戦2着』が勝率・連対率・複勝率の全てで上回っていたことと、着度数でも出走頭数が遥かに多い『新馬戦3着』や『新馬戦1着』に引けを取っていないことを押さえておくことが必要です。

 その上で、「新馬戦1着の出走割合が例年に比べて少なくなり、3着以下の割合が多くなった」今年の『桜花賞』の結果をもう一度見てみると

【 桜花賞の新馬戦成績別出走馬の内訳(2011年~2022) 】 ※印は2022年の実績を加えた頭数
         桜花賞1着   2着     3着         勝率  連対率  複勝率
  新馬戦1着  9頭( 7.8%) ※8頭(7.0%)  7頭(6.1%) 総数115頭 7.8% 14.7%  20.9%
  新馬戦2着 ※3頭( 7.7%)  3頭(7.7%)  2頭(5.1%) 総数 39頭 7.7% 15.4%  20.5%
  新馬戦3着以下0頭( 0.0%) 0頭( 0.0%)※3頭( 4.9%) 総数 61頭 0.0% 0.0%  4.9%
  新馬戦取消  0頭( 0.0%)  1頭( -%)  0頭( 0.0%)  

 2022年桜花賞  1着 スターズオンアース 新馬戦2着(7番人気)
         2着 ウォーターナビレラ 新馬戦1着(3番人気)
         3着 ナムラクレア    新馬戦3着(6番人気)

 以上のような結果になりました。


 先程も述べたとおり今年の『桜花賞』では、1着が、着度数で11年間に9回(81.2%)と他を圧倒していた『新馬戦1着』ではなく、僅か2頭(平均3.3頭)しか出走していない『新馬戦2着』だったことが物語るように、出走馬の『新馬戦成績』の構成の変化が波乱の結果のなったといえます。

 3着になったのも、11年間に僅か2回(3.7%)だった『新馬戦3着』が7頭(出走全体の38.9%)もいたことが影響しなかったとは言えません。

 昨年の分析では

【昨年の桜花賞予想の前提となる分析】

「新馬戦から1着になる能力を発揮できる馬でなければ、桜花賞ではほとんど連対できないことを(新馬戦成績別出走馬の内訳のデータは)示しています。新馬戦2着であれば可能性は残されていますが、新馬戦3着以下の馬は桜花賞3着の可能性はあっても、連対することはまずあり得ないことを示しています。」

 このように考察していたのですが、『新馬戦1着』の出走割合が例年に比べて少なくなり、3着以下の割合が多くなった今年は、この見立てが通用しなかったことも納得できます。


 一方、フローラSに対する昨年の分析は

【昨年のフローラS予想の前提となる分析】

「フローラSでは新馬戦3着以下の割合が最多となっています。これは、単にレースグレードの違いにより出走馬の質が低いというだけではなく、新馬戦で能力を発揮できていない成長段階の馬でも、フローラSの出走までには成長したことで、出走馬全体のレベルもG1よりは低く、(G3なら勝つ)チャンスがあるから出走してくると考えるべきでしょう。」

「ですから、新馬戦1着の馬がフローラSで複勝圏内に入る可能性が14/30(46.7%)と1番高いことは認められますが、桜花賞の22/30(73.3%)とは比べものになりません。」

「フローラSの1着に限っては、出走数では新馬戦2着馬が1着馬の半数以下なので、むしろ新馬戦2着馬の方が善戦していると言えます。さらに、新馬戦3着以下でも連対できる可能性があることを示しています。」

「フローラSには晩成型で大切に育成してきた馬たちもおそらく一定数は参戦してきたはずで、その現れの一つが新馬戦の成績分布の数字ではないかと思います。」


 昨年は、以上のように考察していました。

ところが、今年のフローラS出走馬は、『新馬戦1着』の出走割合が例年に比べて大幅に増えたため、これまで『新馬1着』VS『新馬2・3着』の出走頭数の割合が、4:6から6:4になり、『新馬戦1着』出走数に対する割合が逆転しています。

 これは今年の『桜花賞』の新馬戦成績別出走馬出走馬の内訳の『新馬戦1着』の減少とは真逆の『新馬戦1着』の増加であることと、その変化の割合が『フローラS』の方が大きいことを踏まえて予想することになります。


【フローラSの新馬戦1着の出走馬の比較】
              2011年~2021年  2022年
      新馬戦1着    38.0%(73頭)   60.0%( 9頭) ※22.0%の増加
【桜花賞の新馬戦1着の出走馬の比較】
              2011年~2022年  2022年
      新馬戦1着    53.5%(115頭)   50.0%(9頭)  ※ 3.5%の減少


【フローラSの新馬戦2着の出走馬の比較】
              2011年~2021年  2022年
      新馬戦2着    18.2%( 35頭)   6.7%(1頭)  ※11.5%の減少
【桜花賞の新馬戦2着の出走馬の比較】
              2011年~2022年  2022年
      新馬戦2着    18.1%( 39頭)   11.1%(2頭)  ※ 7.0%の減少


【フローラSの新馬戦3着の出走馬の比較】
              2011年~2021年  2022年
      新馬戦3着以下  42.2%( 81頭)   33.3%( 5頭)  ※ 8.9%の減少
【桜花賞の新馬戦3着の出走馬の比較】
              2011年~2022年  2022年
      新馬戦3着以下  28.4%( 61頭)   38.9%(7頭)  ※10.5%の増加


 『桜花賞の新馬戦成績別出走馬の内訳』を参考にしながら、今年の『フローラSの新馬戦成績別出走馬の内訳』の変化を基に予想をするなら、

(1)『新馬戦1着』を中心に本命候補を選択する
(2)『新馬戦2着』は出走登録時に1頭だけなので、よく吟味して本命・対抗候補としての取捨を判断する
(3)『新馬戦3着』は、これまで2着も3着も着度数が最多の5回(45.5%)であることは無視できない実績。
(4)『新馬戦2着』を本命候補に考えるなら、むしろ1着候補にしたい
(5)『新馬戦2着』を本命候補から外すなら、1着候補は『新馬戦1着』から、2・3着候補は『新馬戦3着』から
(6)出走割合が大幅に増加した『新馬戦1着』だけを本命・対抗・連下候補にすることも「あり」で、面白いかも


 では次に、候補馬を絞り込むための視点として、阪神JF出走の有無とフローラSの成績との関連について、阪神JF出走の有無と桜花賞の成績の関係と比較してみましょう。

【過去11年間のデータ】

その2:全出走馬の阪神JFへの出走の有無と当該レースの成績

フローラS G2(2011年~2021年)
  阪神JFあり0-0-2-12  阪神JFなし11-11-9-146
桜花賞   G1(2011年~2022年)
  阪神JFあり6-7-7-58  阪神JFなし 6-5-5-122

 桜花賞の場合は、能力の高い馬や新馬戦など早くから能力を発揮できる早熟型の馬も参戦してくると考えられることから、2歳G1のレースに参戦している馬が多いようです。
そこで、『阪神JF』に出走経験の「ある」・「なし」で比較してみると、勝率・連対率・複勝率では『阪神JF』に出走経験がある馬の方が高いものの、着度数では阪神JF経由の馬たちと阪神JF不出走馬の成績が拮抗しています。

 しかし、フローラSの場合は阪神JF経由の馬が少数派で、成績も不振を極めています。阪神JF組は、ぽつぽつ複勝圏に入る例がある程度です。

【阪神JF出走馬のフローラS成績】

             (阪神JF成績・人気)→前走の成績  →出走経験数・フローラS成績
2021年 ユーバーレーベン 阪神JF3着⑥人気 フラワーC  3着→⑤3着
2021年 ウインアグライア 阪神JF13着⑬人気 若駒S    1着→⑤7着
2019年 ジョディー    阪神JF16着⑪人気 フラワーC  5着→⑧3着
2019年 ウインゼノビア  阪神JF13着⑩人気  (直行)   →⑤7着
2018年 ハイヒール    阪神JF16着⑰人気 ミモザ賞  7着→⑦9着
2017年 ディーパワンサ  阪神JF4着⑤人気 フラワーC  6着→⑥14着
2016年 クロコスミア   阪神JF8着⑦人気 チューリップ7着→⑩14着
2014年 マジックタイム  阪神JF6着⑥人気 クイーンC  2着→⑥6着
2013年 タガノミューチャン阪神JF13着⑫人気   (直行)  →⑤5着
2012年 ラシンティランテ 阪神JF15着③人気 Fレビュー 6着→⑦11着
2011年 マイネイサベル  阪神JF6着⑥人気 フラワーC  4着→⑦5着
2011年 マリアビスティー 阪神JF12着⑬人気 わすれな草賞7着→⑨10着
2011年 ダンスファンタジア阪神JF9着②人気 桜花賞   7着→⑦13着
2011年 リトルダーリン  阪神JF11着⑤人気 わすれな草賞4着→⑤17着


『フローラS』に出走した『阪神JF』経験馬の成績 0-0-2-9

  最高着順 阪神JF 3着 ⑥人気 → フローラ3着 ⑤人気 2021年 ユーバーレーベン
  最低着順 阪神JF 16着 ⑪人気 → フローラ3着 ⑧人気 2019年 ジョディー

  阪神JF上位入賞馬の成績
       阪神JF4着 ⑤人気 → フローラ14着 ⑥人気 2017年 ディーパワンサ

  阪神JF善戦馬の成績
       阪神JF6着 ⑥人気 → フローラ 6着 ⑥人気 2014年 マジックタイム
       阪神JF6着 ⑥人気 → フローラ 5着 ⑦人気 2011年 マイネイサベル
       阪神JF8着 ⑦人気 → フローラ14着 ⑩人気 2016年 クロコスミア
       阪神JF9着 ②人気 → フローラ13着 ⑦人気 2011年 ダンスファンタジア 桜花賞7着

  阪神JF大敗馬の成績
       阪神JF11着 ⑤人気 → フローラ17着 ⑤人気 2011年 リトルダーリン
       阪神JF12着 ⑬人気 → フローラ10着 ⑨人気 2011年 マリアビスティー
       阪神JF13着 ⑬人気 → フローラ 7着 ⑤人気 2021年 ウインアグライア
       阪神JF13着 ⑩人気 → フローラ 7着 ⑤人気 2019年 ウインゼノビア
       阪神JF13着 ⑫人気 → フローラ 5着 ⑤人気 2013年 タガノミューチャン
       阪神JF15着 ③人気 → フローラ11着 ⑦人気 2012年 ラシンティランテ
       阪神JF16着 ⑰人気 → フローラ 9着 ⑦人気 2018年 ハイヒール

 『阪神JF』の経験が『フローラS』の成績に影響することはほとんどありません。僅かに3着に入った2頭の『阪神JF』における成績は両極端で、最上位の阪神JF3着 ⑥人気 と 最下位の阪神JF16着 ⑪人気からの複勝圏内といった状況になっています。

 この2頭に共通するのは、前走が『フラワーC』で3着と5着で、3歳重賞で実績をあげていたことです。

 とはいえ、新馬戦1着の出走が60.0%( 9頭出走は過去11年間の出走数の22.0%増)の今年は、例年にも増して『阪神JF』経験のある出走馬の出る幕はないのではないかと思います。


 『フローラS』に出走する馬の陣営の狙いは、2歳G1には無理に出走させず大切に育成し、晩成型の力を十分に発揮できるまでレースを選んで使い、『桜花賞』には間に合わなくても(無理に出走させなくても)オークスには出走させたいという思いで、トライアル・レースに臨んできたことを過去11年のデータが示しているのかもしれません。


 改めて『フローラS』過去11年間の上位入賞馬を着順ごとに表示してみます。

【上位入賞馬の人気】
2021年 1着 ⑤人気 →2着 ⑭人気 →3着 ②人気
2020年 1着 ④人気 →2着 ②人気 →3着 ⑤人気
2019年 1着 ③人気 →2着 ②人気 →3着 ⑨人気
2018年 1着 ①人気 →2着 ⑬人気 →3着 ⑤人気
2017年 1着 ⑫人気 →2着 ⑩人気 →3着 ②人気
2016年 1着 ③人気 →2着 ②人気 →3着 ⑬人気
2015年 1着 ②人気 →2着 ①人気 →3着 ③人気
2014年 1着 ④人気 →2着 ⑥人気 →3着 ⑬人気
2013年 1着 ①人気 →2着 ②人気 →3着 ⑨人気
2012年 1着 ①人気 →2着 ②人気 →3着 ⑱人気
2011年 1着 ⑨人気 →2着 ⑮人気 →3着 ⑬人気


【フローラS1着馬の臨戦過程と次走の成績】
            新馬戦 2戦目成績 (阪神JF出走) →前走の成績 →出走経験数  次走の成績
1着 クールキャット   1着 アルテミス5着 阪神JFなし →フラワーC5着→④当該レース→オークス14着
1着 ウインマリリン   1着 若竹賞 5着  阪神JFなし →ミモザ賞 1着→④当該レース→オークス2着
1着 ウィクトーリア   1着 札幌2歳S7着 阪神JFなし→500万下  1着→⑤当該レース→オークス4着
1着 サトノワルキューレ 1着 梅花賞 3着  阪神JFなし→500万下  1着→④当該レース→オークス6着
1着 モズカッチャン   6着 未勝利③、①  阪神JFなし→500万下  1着→⑤当該レース→オークス2着
1着 チェッキーノ    2着 未勝利①    阪神JFなし→アネモネS 1着→④当該レース→オークス2着
1着 シングウイズジョイ 2着 未勝利①    阪神JFなし→君子蘭賞 1着→⑧当該レース→オークス17着
1着 サングレアル    1着 500万下④   阪神JFなし→福寿草  4着→③当該レース→オークス7着
1着 デニムアンドルビー 2着 未勝利②①   阪神JFなし→未勝利  1着→④当該レース→オークス3着
1着 ミッドサマーフェア 2着 未勝利②⑤①  阪神JFなし→君子蘭賞 1着→⑧当該レース→オークス13着
1着 バウンシーチューン 3着 未勝利④②①  阪神JFなし→未勝利  1着→⑤当該レース→オークス17着

 前走500万下か未勝利の『前走1着』が11頭中9頭
 新馬戦1着5頭、新馬戦2着4頭、新馬戦3着1頭、4着以下1頭


【フローラS2着馬の臨戦過程と次走の成績】
           新馬戦2戦目成績  (阪神JF出走)→前走の成績  →出走経験数  次走の成績
2着 スライリー     1着 札幌2歳S14着 阪神JFなし →クイーンC10着→⑤当該レース→オークス12着
2着 ホウオウピースフル1着 百日草 1着  阪神JFなし →クイーンC6着→④当該レース→オークス6着
2着 シャドウディーヴァ2着 未勝利②、①  阪神JFなし→500万下 3着→⑤当該レース→オークス6着
2着 パイオニアバイオ  4着 未勝利③②④②②② 阪神JFなし→未勝利1着→⑨当該レース→オークス7着
2着 ヤマカツグレース  1着 りんどう賞2着 阪神JFなし→500万下 2着→⑥当該レース→オークス18着
2着 パールコード    1着 つばさ賞③   阪神JFなし→ミモザ賞 1着→④当該レース→オークス不出走
2着 デイアマイダーリン 6着 未勝利③①   阪神JFなし→フラワーC3着→⑥当該レース→オークス11着
2着 ブランネージュ   3着 未勝利②②③① 阪神JFなし→君子蘭賞 1着→⑨当該レース→オークス5着
2着 エバーブロッサム  6着 未勝利①    阪神JFなし→フラワーC2着→④当該レース→オークス2着
2着 アイスフォーリス  2着 未勝利②①   阪神JFなし→ミモザ賞 2着→⑦当該レース→オークス3着
2着 マイネソルシエール 15着 未勝利①    阪神JFなし→500万下  9着→⑧当該レース→オークス12着

 前走500万下か未勝利の1着に限らず、500万下なら2・3着からでも、G3掲示板からなら対抗候補OK
 新馬戦1着4頭、新馬戦2着2頭、新馬戦3着1頭、4着以下4頭


【フローラS3着馬の臨戦過程と次走の成績】
            新馬戦 2戦目成績  (阪神JF出走)→前走の成績  →出走経験数  次走の成績
3着 ユーバーレーベン  1着 札幌2歳S2着 阪神JF3着 →フラワーC3着→⑤当該レース→オークス1着
3着 フアナ       2着 未勝利 1着  阪神JFなし(未勝利から直行) →③当該レース→オークス不出走
3着 ジョディー     1着 新潟2歳S4着 阪神JF16着→フラワーC5着→⑧当該レース→オークス14着 
3着 ノームコア     1着 アスター賞1着 阪神JFなし→フラワーC3着→④当該レース→オークス不出走 
3着 フローレスマジック 2着 未勝利1着   阪神JFなし→クイーンC3着→⑤当該レース→オークス6着 
3着 アウェーク     5着 未勝利1着   阪神JFなし→フリージア賞8着→④当該レース→オークス12着 
3着 マキシマムドパリ  3着 未勝利1着   阪神JFなし→君子蘭賞2着→⑥当該レース→ オークス8着 
3着 マイネオ-ラム   6着 未勝利1着   阪神JFなし→フラワーC6着→⑨当該レース→オークス8着 
3着 ブリュネット    3着 未勝利⑦①   阪神JFなし→未勝利 1着→④当該レース→オークス16着
3着 ダイワデッセー   8着 未勝利1着   阪神JFなし→梅花賞 6着→④当該レース→オークス11着 
3着 ピュアブリーゼ   2着 未勝利1着   阪神JFなし→500万下2着→⑦当該レース→オークス2着

 3着候補は前走G3からが5頭、500万下1着から6着以内から4頭。未勝利1着からが2頭、と多彩。
 新馬戦1着3頭、新馬戦2着3頭、新馬戦3着2頭、4着以下3頭


 これまでのデータを今年の出走馬と比較して印を回す候補を絞ってみます。


1. 新馬戦1着馬(5-4-3-61 16.4%)で複勝圏に入りそうな馬か、判断対象になる馬
 1.ルージュエヴァイユ  2-0-0-0 2勝馬
   新馬1着で、1勝クラス1着と2連勝なら有力な1頭
 2.エリカヴィータ    1-0-0-1 1勝馬
   新馬1着でも前走G3大敗では厳しい
 5.エバーハンティング  1-0-0-1 1勝馬
   新馬1着でも1勝クラス掲示板外では厳しい
 8.キタサンシュガー   1-0-0-1 1勝馬
   新馬1着で、前走フラワーC7着なら連下候補にはできそうな微妙な成績
 9.ラスール      2-0-0-1 2勝馬
   新馬1着からシンザン記念7着は微妙な成績だが、前走1勝クラス1着は連下候補にはなりそう
 10.ホウオウバニラ    1-0-1-0 1勝馬
   新馬1着から1勝クラスで3着は可能性が薄いとみるべき
 11.トゥーサン      1-0-0-2 1勝馬
  新馬1着で、京成杯12着は負け過ぎ。前走1勝クラス10着大敗では、消しの評価
 13.ルージュスティリア  1-0-0-1 1勝馬
   新馬1着から、前走G2で6着は微妙な成績。前走チューリップ賞の複勝圏内の前例はないが鞍上は魅力
 14.シンシアウィッシュ  1-1-0-3 1勝馬
   新馬1着で、2歳重賞で掲示板はあるものの、3歳の2戦も善戦の域を出ず。

2. 新馬戦2着馬(4-2-3-26 23.1%)で勝てそうな馬か、判断対象になる馬
 12.12.モチベーション    1-1-0-2 1勝馬
   新馬2着で、未勝利1着なら複勝率の実績で対抗候補にしたいが、前走3着以内でなければ消し

3. 新馬戦3着以下の馬(2-5-5-69 14.8%)で複勝圏内に入りそうな馬か、判断対象になる馬
 3.パーソナルハイ   1-2-0-4 1勝馬
   新馬5着と阪神JF16着大敗は消しパターン。フラワーC6着→桜花賞6着なら未練は残るが
   2011年 ダンスファンタジア(3勝馬)の前例から、前走『桜花賞』は思い切って消し
   新馬戦1着 ①人気 阪神JF9着 ②人気→ 桜花賞7着 ③人気→ フローラS13着 ①人気
 4.ストキャスティーク  1-0-1-3 1勝馬
   新馬3着の1勝馬なら、3歳重賞経験が欲しい
 6.マイシンフォニー   1-1-0-3 1勝馬
   新馬4着の1勝馬で3歳重賞Fレビュー4着からなら有力馬の1頭に入れたい
 7.ゴールデンアワー   1-1-2-1 1勝馬
   新馬3着で、未勝利とはいえ前走1着なら、2011年バウンシーチューンが1着になった例もあり大穴候補
   新馬4着で、未勝利1着から2着になった、2018年パイオニアバイオの例もあるので、前走1着は要注意
 15.ヴァンルーラー    2-0-1-3 2勝馬
   新馬3着で、未勝利1着から2歳・3歳重賞で経験を積み、前走君子蘭1着なら2着1回の前例あり連下候補
   新馬2着で、未勝利1着から前走君子蘭1着なら1着2回の前例もあり、前走1着は要注意

 以上、出走馬の評価を基に、次の6点の方針と組み合わせて最終予想をしてみたいと思います。

(1)『新馬戦1着』を中心に本命候補を選択する
(2)『新馬戦2着』は出走登録時に1頭だけなので、よく吟味して本命・対抗候補としての取捨を判断する
(3)『新馬戦3着』は、これまで2着も3着も着度数が最多の5回(45.5%)であることは無視できない実績。
(4)『新馬戦2着』を本命候補に考えるなら、むしろ1着候補にしたい
(5)『新馬戦2着』を本命候補から外すなら、1着候補は『新馬戦1着』から、2・3着候補は『新馬戦3着』から
(6)出走割合が大幅に増加した『新馬戦1着』だけを本命・対抗・連下候補にすることも「あり」で、面白いかも







○1.ルージュエヴァイユ  2-0-0-0 2勝馬
  新馬1着 中山1800芝 12/25
  1勝クラス1着→フローラS ※3戦目
 2.エリカヴィータ    1-0-0-1 1勝馬
  新馬1着 東京1600芝 10/16
  フェアリーS10着→フローラS ※3戦目
 3.パーソナルハイ   1-2-0-4 1勝馬
  新馬5着 新潟1600芝  8/07→未勝利2・1着
  1勝クラス2着→阪神JF16着→フラワーC6着→桜花賞6着→フローラS ※8戦目
 4.ストキャスティーク  1-0-1-3 1勝馬
  新馬3着 札幌2000芝  8/15→未勝利5・6・1着
  1勝クラス4着→フローラS ※6戦目
 5.エバーハンティング  1-0-0-1 1勝馬
  新馬1着 中山2000芝  1/23
  1勝クラス6着→フローラS ※3戦目
◎6.マイシンフォニー   1-1-0-3 1勝馬
  新馬4着 東京1600芝  6/19→未勝利2・4・1着
  Fレビュー4着→フローラS ※6戦目
▲7.ゴールデンアワー   1-1-2-1 1勝馬
  新馬3着 中山2000芝  9/20→未勝利3・2・7・1着
  →フローラS ※6戦目
△8.キタサンシュガー   1-0-0-1 1勝馬
  新馬1着 中京1600芝  1/27
  フラワーC7着→フローラS ※3戦目
△9.ラスール      2-0-0-1 2勝馬
  新馬1着 東京1600芝 10/10
  シンザン記念7着→1勝クラス1着→フローラS ※4戦目
 10.ホウオウバニラ    1-0-1-0 1勝馬
  新馬1着 阪神1800芝 11/13
  1勝クラス3着→フローラS ※3戦目
 11.トゥーサン      1-0-0-2 1勝馬
  新馬1着 中京2000芝  9/26
  京成杯12着→1勝クラス10着→フローラS ※4戦目
 12.モチベーション    1-1-0-2 1勝馬
  新馬2着 札幌1500芝  8/14→未勝利1着
  Fレビュー11着→NZT10着→フローラS ※5戦目
△13.ルージュスティリア  1-0-0-1 1勝馬
  新馬1着 新潟1800芝  8/01
  チューリップ賞6着→フローラS ※3戦目
△14.シンシアウィッシュ  1-1-0-3 1勝馬
  新馬1着 新潟1800芝  8/22
  アルテミスS4着→1勝クラス5着→エルフィンS(L)5着→君子蘭1勝クラス2着→フローラS ※6戦目
△15.ヴァンルーラー    2-0-1-3 2勝馬
  新馬3着 新潟1600芝  8/08→未勝利1着
  アルテミスS9着→フェアリーS8着→1勝クラス9着→君子蘭1勝クラス1着→フローラS ※7戦目



 データを信じるか信じないかは自分次第!

これでなんとか的中しますよう 幸運を祈ります。

 ビター ティー 2021年6月5日() 08:30
グランアレグリアは、アーモンドアイやアパパネを超えた歴史...
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 アーモンドアイから『現役最強牝馬』のバトンを引き継いだ(?)今シーズンのグランアレグリアに注目が集まる安田記念。

 前走のヴィクトリアMでは、ぶっちぎりの強さを見せつけ、予想に違わぬ圧倒的強さで牝馬G1のタイトルをつけ加え、G1通算5勝で安田記念を迎えます。

 ヴィクトリアMでの圧勝は、昨年のアーモンドアイの完勝を彷彿とさせるものでした。改めてアーモンドアイとグランアレグリアのヴィクトリアMでのレースぶりを比較してみます。

2020年アーモンドアイ 1分30秒6(上がり32秒9) 着差0.7秒(4馬身) 位置取り4,4
2021年グランアレグリア1分31秒0(上がり32秒6) 着差0.7秒(4馬身) 位置取り9,10

 どちらも鞍上はルメール。2着馬との着差はまったく同じ0.7秒差(4馬身差)で、他馬を圧倒しての楽勝。

 では、2頭が勝ったそれぞれのレースの流れは、どんなものだったのかというと、

レースラップ
2020年 前半3F 34秒2  後半4F45秒0 3F33秒9 後傾ラップ -0.3秒
2021年 前半3F 34秒3  後半4F45秒0 3F33秒4  後傾ラップ -0.9秒

アーモンドアイが勝った2020年のヴィクトリアMの方が、前半から流れが速く、淀みなく流れたレースになり、-0.3秒の後傾ラップの高速決着をアーモンドアイは1.0秒も速い末脚で差し切っての完勝でした。

 一方、2021年は、スタートからの前半3Fが前年とほぼ同じ34秒3で流れたものの、中間で一旦緩み(+0.7秒)、その分-0.9秒の後傾ラップのレースとなり、脚を溜められたグランアレグリアがレースの上がり3Fのレースラップを0.8秒上回る剛脚で抜け出したレース展開になったとみられます。

 レース後のダメージはどちらが大きいのか推測すると、おそらくアーモンドアイの方が負荷がかかったのではないかと思われます。

 ですから、中2週で迎えた昨年の安田記念では、グランアレグリアに2馬身1/2の完敗に終わったのかもしれません。いくら牝馬相手のG1とはいえ、それなりに仕上げなければ勝利できるだけの仕上がりに持って行けないはずです。

 ヴィクトリアMからわずか中2週では、レースでの疲労次第では安田記念で最高のパフォーマンスを発揮できなかったことが考えられます。

 もちろん、距離適正の如何によってアーモンドアイはグランアレグリアに敗れたかもしれないと思うのですが、決してベストの状態で安田記念を迎える臨戦過程とは言えないはずです。

 今年は、グランアレグリアが反対の立場で、アーモンドアイと同じヴィクトリアM1着から安田記念に出走してきます。果たしてその結果は・・・

 ヴィクトリアM出走前の日記にも書きましたが、このレースに出走した馬の次走G1レースは、決して期待が持てるような成績を挙げられないことを過去10年のデータが示しているのです。

 そのことを確認していただくため、過去の日記の内容を一部示しておきます。

【今年も牝馬が席巻するか? 中央芝G1戦線を上半期牝馬頂上決戦『ヴィクトリアM』の予想から考える!?】から(一部抜粋)

『10年間のデータを調べて意外に思われるのは、『ヴィクトリアM』に出走した牝馬で、その後に出走した直近のG1で1着になった事例が皆無だということです。

 牡・牝混合のG1のみならず、牝馬G1を含めても最高着順が2着止まりなのです。直近2戦目で1着になった事例はありますが、2歳マイルG1馬で三冠牝馬になった『アパパネ』でさえ、ヴィクトリアM1着になった直後の安田記念では6着に敗退しています。

 アパパネの2着になった『ブエナビスタ』も、直後の宝塚記念で2着に、また前年のヴィクトリアMでも1着後の宝塚記念で2着になり、歴史的名牝でさえ直近の牡・牝混合G1は宝塚記念2着→天皇賞秋1着。
翌年も直近の牡・牝混合G1は宝塚記念2着→天皇賞秋4着→ジャパンC1着となり、2戦目、3戦目では最高のパフォーマンスを発揮できるものの、このレース出走馬の1戦目に限っては惜敗・善戦・惨敗・下降・引退となるのが『ヴィクトリアM』という牝馬G1なのです。

 ヴィクトリアMで複勝圏内に入着した馬で、次走牡・牝混合G1でも複勝圏に入ったのは30頭中、下記の3頭(延べ4頭)だけです。いずれも名牝中の名牝ばかりで、惜敗です。
着順 馬 名     牝馬限定率   次走G1成績
1着アーモンドアイ 4/15(26.7%)  →安田記念2着
3着ストレイトガール5/20(25.0%) →スプリンターズ2着
1着ストレイトガール6/25 (24.0%) →スプリンターズ2着
2着ブエナビスタ   7/12(58.3%) →宝塚記念2着

 次走が牝馬G1を加えても、わずか1頭で、やはり1着には届いていません。

3着クロコスミア  18/28(64.3%) →エリ女2着

 牡・牝混合G1にとって前走ヴィクトリアM出走は鬼門ともいうべきレースに思えてなりません。

      (  中 略  )

◎グランアレグリアが1番人気になることは、ほぼ間違いなく、レース実績では頭2つくらい抜けていると思います。ただし、何が何でも1着を狙ってメイチに仕上げてくるほどのレースとは思っていないでしょう。70~80%程度の仕上げでも勝てると考えたくなりますが、『牝馬限定』といってもG1はG1。

昨年アーモンドアイがどの程度の仕上げでこのレース(ヴィクトリアM)に臨んで1着になったか定かではありませんが、次走の安田記念ではグランアレグリアの2着に敗退するほどのダメージを受けていたとも考えられるので、グランアレグリアもヴィクトリアMで勝つにはそれ相応の力を発揮して勝ちに行かなければなりません。

 そして、もしヴィクトリアMで1着になり、安田記念で2連覇を達成すれば、ヴィクトリアM出走馬のジンクスを破ることで、アーモンドアイ越えの歴史的名牝になります。

 まあ、「獲らぬ狸の皮算用」ではありませんが、三冠牝馬でG19勝を挙げたアーモンドアイと肩を並べるだけの能力を発揮できるかどうかが評価(予想)の基準になるでしょう。

 ほぼメイチに仕上げさえすれば(ヴィクトリアMは)十中八九勝てるでしょうが、安田記念で敗れるリスクが増します。もし、アーモンドアイと同様に安田記念で2着以下になれば『歴史は繰り返される』。昨年アーモンドアイを敗ったグランアレグリアが立場を変えて、敗れる側になるということです。』


 以上が以前の日記で書かせていただいた私見ですが、要するに過去10年間のデータから読み取れるのは、

ヴィクトリアMで優秀な成績を挙げた好調で勢いのある馬でも、また、すでにG1タイトルを手に入れた実績十分で『名牝』の領域に入っている馬であっても『安田記念』を含めた次走のG1レースで1着に届いていないという厳然とした事実があります。

 これは、『安田記念』に出走するグランアレグリアにとっても無視できない厳しい現実を突きつけられたことになります。

 改めて、過去10年のヴィクトリアM上位入賞馬の次走(直近)G1成績を見て、グランアレグリアに対する評価の1視点にしたいと考えます。


【 ヴィクトリアM出走後(1~3着馬)の直近G1の成績 】
安田記念(9/30頭)
1着アーモンドアイ  →安田記念2着
3着ノームコア    →安田記念4着
2着リスグラシュー  →安田記念8着
2着ケイアイエレガント→安田記念5着
1着ヴィルシーナ   →安田記念8着
3着マイネイサベル  →安田記念4着
2着ドナウブルー   →安田記念10着
3着マルセリーナ   →安田記念6着
1着アパパネ     →安田記念10着

宝塚記念(5/30頭)
3着ショウナンパンドラ→宝塚記念3着
1着ヴィルシーナ   →宝塚記念3着
2着メイショウマンボ →宝塚記念11着
1着ホエールキャプチャ→宝塚記念14着
2着ブエナビスタ   →宝塚記念2着

マイルCS(3/30頭)
2着プリモシーン   →マイルCS11着
1着ジュールポレール →マイルCS6着
3着レッドアヴァンセ →マイルCS7着

香港マイル(1/30頭)
1着ノームコア    →香港マイル4着

高松宮記念(1/30頭)
2着サウンドキアラ  →高松記念6着

スプリンターズS(2/30頭)
3着ストレイトガール →スプリンターズ2着
1着ストレイトガール →スプリンターズ2着

エリザベス女王杯(7/30頭)
3着クロコスミア   →エリ女2着
1着アドマイヤリード →エリ女14着
2着デンコウアンジュ →エリ女13着
3着ジュールポレール →エリ女16着
2着ミッキークイン  →エリ女3着
2着ホエールキャプチャ→エリ女6着
3着レディアルバローザ→エリ女17着

その他(2/30頭)
1着ストレイトガール →引退
3着ミナレット    →当該出走なし


 以上のデータだけを見ると、やはり、グランアレグリアにとって逆風が吹いていると言わざるを得ないのですが、『ヴィクトリアMと安田記念の関連』の視点はここまでにして、次に『安田記念』に関する直接的なデータから分析したいと思います。

 ここでは、『安田記念』のキーワードを「リピーター」の視点で見ていきます。グランアレグリアも2連覇がかかっていますから、『リピーター』の成績がどんな傾向にあるかが気になります。

 ところで、過去10年間だけでは『ヴィクトリアMと安田記念の関連』で述べたとおり、グランアレグリアにマイナスとなるデータしか示せそうにないと思われますので、もう少し遡ってみたいと思います。

 まず、過去10年でとそれ以前に区分して、1度でも複勝圏(3着まで)に入った馬についてリピータ-として成績がどう変化したのか調べてみます。

【過去10年 2020年~2011年】
・延べ26頭(実数17頭)  安田記念に2回以上出走した上位入賞馬
・1度しか出走しなかった(リピーターでなかった)上位入賞馬は4頭だけ
・リピーターとして複勝圏内に2回以上入った馬は8頭

2020年 2着アーモンドアイ ←ヴィクトリアM1着
2019年 3着アーモンドアイ ←ドバイターフ1着

2020年 3着インディチャンプ←マイラーズC1着
2019年 1着インディチャンプ←マイラーズC4着

2019年 2着アエロリット  ←ヴィクトリアM5着
2018年 2着アエロリット  ←ヴィクトリアM4着

2017年 2着ロゴタイプ   ←中山記念3着
2016年 1着ロゴタイプ   ←ダービー卿T2着

2016年 2着モーリス    ←香港Cマイル1着
2015年 1着モーリス    ←ダービー卿T1着

2014年 2着グランプリボス ←マイルCS9着
2013年 10着グランプリボス ←マイラーズC1着
2012年 2着グランプリボス ←京王杯SC7着

2014年 3着ショウナンマイティ←大阪杯GⅡ5着
2013年 2着ショウナンマイティ←大阪杯GⅡ2着

2012年 1着ストロングリターン←京王杯SC4着
2011年 2着ストロングリターン←京王杯SC1着

【2010年~2000年】
・延べ20頭(実数19頭) 安田記念に2回以上出走した上位入賞馬
・1度しか出走しなかった(リピーターでなかった)上位入賞馬は10頭
・リピーターとして複勝圏内に2回以上入った馬は、1頭だけ
2009年 1着ウオッカ     ←ヴィクトリアM1着
2008年 1着ウオッカ     ←ヴィクトリアM2着

 過去10年間では、ヴィクトリアMから参戦するグランアレグリアにとって連覇に黄色信号が灯るようなデータばかりでしたが、ウオッカの実績がグランアレグリア連覇の可能性に期待を持たせてくれそうです。

 安田記念の最も特異なところは、リピーターが多く、毎年複数のリピーターが出走することです。特に最近の10年間で目立つのは、前年に上位入賞した馬がリピーターとして再度上位入賞するケースが多くなってきていることです。以下に示したとおり、10年で7頭が該当しています。

2020年 2着アーモンドアイ ←ヴィクトリアM1着
2019年 3着アーモンドアイ ←ドバイターフ1着

2020年 3着インディチャンプ←マイラーズC1着
2019年 1着インディチャンプ←マイラーズC4着

2019年 2着アエロリット  ←ヴィクトリアM5着
2018年 2着アエロリット  ←ヴィクトリアM4着

2017年 2着ロゴタイプ   ←中山記念3着
2016年 1着ロゴタイプ   ←ダービー卿T2着

2016年 2着モーリス    ←香港Cマイル1着
2015年 1着モーリス    ←ダービー卿T1着

2014年 3着ショウナンマイティ←大阪杯GⅡ5着
2013年 2着ショウナンマイティ←大阪杯GⅡ2着

2012年 1着ストロングリターン←京王杯SC4着
2011年 2着ストロングリターン←京王杯SC1着

 これら7頭以外にリピーターとして上位入賞した馬が5頭もいます。

2017年 1着サトノアラジン ←京王杯SC9着
2016年 4着サトノアラジン ←京王杯SC1着

2016年 3着フィエロ    ←マイラーズC4着
2015年 4着フィエロ    ←マイラーズC3着
2014年 8着フィエロ    ←マイラーズC2着

2015年 3着クラレント   ←マイラーズC10着
2014年 10着クラレント   ←京王杯SC2着

2014年 2着グランプリボス⑩←マイルCS9着
2013年 10着グランプリボス ←マイラーズC1着
2012年 2着グランプリボス ←京王杯SC7着

2012年 3着コスモセンサー⑯←マイラーズC3着
2011年 16着コスモセンサー ←京王杯SC4着

(参考)
2011年 3着スマイルジャック ←マイラーズC6着
2010年 3着スマイルジャック ←マイラーズC5着
2009年 9着スマイルジャック ←京王杯SC7着


 最後に挙げたスマイルジャックは、過去10年間で複勝圏内に入った延べ30頭に対するリピーターが占める割合を示すため、参考として付け加えました。

リピーター:初参戦=21:9

 このようにリピーターの出走が多く、それだけにリピーターが上位に入賞することが多くなるのも当然ですが、2009年のウオッカの連覇まで遡らなければリピーターとして1着になった馬がいないということを忘れてはならないと思います。

 つまり、過去10年リピーターとして出走する馬の上位入賞率は70%と非常に高いのですが、2着か3着がほとんどで、リピーターとして1着になったのは、2017年のサトノアラジン(2016年 4着)と2012年のストロングリターン(2011年 2着)の2頭だけで、1着候補にするのは難しいということです。

 言い換えれば、1着候補は(出走時点で)初参戦の馬から選択するのが望ましいかもしれません。


 今年リピーターとして出走するのは次の5頭です。

2021年 ?着グランアレグリア←ヴィクトリアM1着
2020年 1着グランアレグリア←高松宮記念2着

2021年 ?着インディチャンプ←高松宮記念3着
2020年 3着インディチャンプ←マイラーズC1着
2019年 1着インディチャンプ←マイラーズC4着

2021年 ?着ケーアイノーテック←京都金杯15着
2020年 5着ケーアイノーテック←京王杯SC6着
2019年 7着ケーアイノーテック←マイラーズC6着

2021年 ?着ダノンキングリー←天皇賞(秋)12着
2020年 7着ダノンキングリー←大阪杯3着

2021年 ?着ダノンプレミアム←香港カップ4着
2020年 13着ダノンプレミアム←クイーンES3着
2019年 16着ダノンプレミアム←マイラーズC1着

 リピーターの中から2~3頭に印を打ち、その馬たちに勝つ可能性がある馬には重い印を打ちたいと思います。


※1.サリオス     ←大阪杯5着    (初参戦)
 2.ギベオン     ←マイラーズC7着 (初参戦)
※3.ダイワギャグニー ←マイラーズC4着 (初参戦)
 4.カラテ      ←東京新聞杯1着  (初参戦)
※5.グランアレグリア ←ヴィクトリアM1着(2020年1着)
※6.ダノンプレミアム ←香港カップ4着  (2020年13着、2019年16着)
※7.ラウダシオン   ←京王杯SC1着   (初参戦)
※8.インディチャンプ ←高松宮記念3着  (2020年3着、2019年1着)
 9.トーラスジェミニ ←ダービー卿T6着 (初参戦)
 10.カデナ      ←大阪杯6着     (初参戦)
※11.ダノンキングリー ←天皇賞(秋)12着  (2020年7着)
※12.ケーデンスコール ←マイラーズC4着 (初参戦)
※13.シュネルマイスター←NHKマイルC1着   (初参戦)
※14.カテドラル    ←ダービー卿T2着 (初参戦)

 データを踏まえて印を打てそうな馬は※印の10頭になるわけですが・・・ (-_- )?

やはり、中2週で参戦するデアリングタクトには全幅の信頼は・・・ということで


◎1.サリオス     ←大阪杯5着    (初参戦)
 2.ギベオン     ←マイラーズC7着 (初参戦)
×3.ダイワギャグニー ←マイラーズC4着 (初参戦)
 4.カラテ      ←東京新聞杯1着  (初参戦)
○5.グランアレグリア ←ヴィクトリアM1着(2020年1着)
△6.ダノンプレミアム ←香港カップ4着  (2020年13着、2019年16着)
△7.ラウダシオン   ←京王杯SC1着   (初参戦)
△8.インディチャンプ ←高松宮記念3着  (2020年3着、2019年1着)
 9.トーラスジェミニ ←ダービー卿T6着 (初参戦)
 10.カデナ      ←大阪杯6着    (初参戦)
×11.ダノンキングリー ←天皇賞(秋)12着  (2020年7着)
△12.ケーデンスコール ←マイラーズC4着 (初参戦)
▲13.シュネルマイスター←NHKマイルC1着   (初参戦)
×14.カテドラル    ←ダービー卿T2着 (初参戦)




データにとらわれ過ぎてはいけませんが、軽視することもできないので、総合的に判断するとこんな感じの予想になってしまいました。

 データを信じるか信じないかは自分次第!

これでなんとか的中しますよう 幸運を祈ります。

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 ジャパンカップで有終の美を飾り、現役最強馬アーモンドアイがターフを去り、有馬記念でも牝馬がワンツーフィニッシュを決めた昨年の中央G1。

今年のG1戦線は、アーモンドアイに代わるヒロイン(たち?)が現れ、牡馬を凌ぐ成績を残せるのでしょうか。

上半期の牝馬(限定)頂上決戦から、今年のG1戦線の有力馬となり得る最強牝馬候補を見つけるべく、ヴィクトリアM優勝馬を予想したいと思います。


 さて、それでは最初に昨年を振り返り、ヴィクトリアMの予想を組み立てるキーワードについて考えていきましょう。予想の土台となるデータの観点を何にするか、その選択によって買い目が変わります。上半期の牝馬(限定)頂上決戦レースを考えるためのキーワードは、昨年の牝馬優勢のG1流れから、今年の中央競馬G1の傾向を予想するために必要不可欠で最も重要なデータになるかもしれません。

そのことを、踏まえて分析・検討し、慎重に本命の軸馬を吟味したいと思います。


 では、昨年の中央芝G1にかかわるデータ(数字)を振り返ってみます。
【G1優勝馬の牝馬と牡馬の比率】
  G1実施期間  牝:牡
① 上半期   4:1
② 下半期   5:0
③ 年間通算  9:1  G1ウイナーとなった牡馬は「フィエールマン(引退)」だけでしたね。


【G1優勝馬とレースの牝馬出走状況】
G1レース    優勝馬        牝:牡 出走牝馬(牝/全体)→2021年のレース結果
高松宮記念   モズスーパーフレア  1:0 (8/18)       →ダノンスマッシュ0:1 (7/18)
大阪杯     ラッキーライラック  2:0 (2/12)        →レイパパレ   1:1 (2/13)
天皇賞(春)   フィエールマン    2:1 (1/14)        →ワールドプレミア1:2 (3/17)
安田記念    グランアレグリア   3:1 (3/14)
宝塚記念    クロノジェネシス   4:1 (2/18)

ここまでが上半期(経過順に数値を積み上げています)

スプリンターズSグランアレグリア   1:0 (7/16)
天皇賞(秋)   アーモンドアイ    2:0 (3/12)
マイルCS   グランアレグリア   3:0 (5/17)
ジャパンカップ アーモンドアイ    4:0 (3/13)
有馬記念    クロノジェネシス   5:0 (5/16)
ここまでが下半期

年間で通算すると      9:1

このように、昨年はJRA芝平地の牡・牝馬混合G1において「9頭:1頭」の比率で、牝馬が牡馬を圧倒したことを改めて思い知らされます。これに牝馬限定G1の2レースを加えると牝馬の古馬G1ウイナーが11頭誕生し、驚異的な数字を叩き出していたことになります。

 なお、ダートG1はもちろん世代限定の2歳G1や3歳G1、及び牝馬G1はカウントしていません。

 昨年を上回る牝馬の活躍が今年あるとすれば、もはや牝馬が全勝するパーフェクトしかないので、それは無理な話ですが、今年すでに実施されたG1レースにおいても3戦して、レイパパレが大阪杯で1勝を挙げており、その他の2戦についても、高松宮記念でレシステンシアが2着、天皇賞(春)でカレンブーケドールが3着に入るなど、早くも牡馬・牝馬混合G1で牝馬が昨年と引けを取らない活躍をする様相を呈しています。

牝馬のG1勝利数が牡馬を圧倒する可能性があるか否か、ヴィクトリアMを機に探っておきたいと思います。


 まず、過去10年間のヴィクトリアMの上位入賞馬と牡馬・牝馬混合G1の関連を探りながらデータを分析したいと思います。


【ヴィクトリアM過去10年間の成績】
2020年 1着 1人気 →2着 4人気 →3着 5人気

   牝馬限定率  牝馬重賞 (混合重賞)    →前走の成績 →出走経験数→次走G1の成績
1着アーモンドアイ4/15(26.7%) 牝馬3冠 ジャパンC他6勝 有馬記念1着 ⑫当該レース 安田記念2着
2着サウンドキアラ6/18(33.3%) 阪神牝他2勝 京都金杯1着  阪神牝馬1着 ⑲当該レース 高松記念6着
3着ノームコア  7/12(58.3%) ヴィクM他2勝 富士S1着  高松記念15着 ⑬当該レース 安田記念4着

牡・牝馬混合経験あり(G2・G1)   1-0-1-2 アーモンドアイ、ノームコア
牡・牝馬混合経験あり(G3まで)     0-1-0-8 サウンドキアラ
牡・牝馬混合経験あり(新馬・未勝利のみ) 0-0-0-4
牡・牝馬混合経験なし          0-0-0-1


2019年 1着 5人気 →2着 4人気 →3着 11人気

1着ノームコア  6/8(75.0%) 紫苑S1着         中山牝S7着 ⑨当該レース 香港マイル4着
2着プリモシーン 5/9(55.6%) フェアリー1着 関屋記念1着 ダビ-CT2着 ⑩当該レース マイルCS11着
3着クロコスミア 18/28(64.3%) 府中牝①エリ女②② 香港ヴァ⑩ 阪神牝5着 ㉙当該レース エリ女2着

牡・牝馬混合経験あり(G2・G1)   0-1-1-7 プリモシーンNHKマイル⑤、関屋記念①クロコスミア
牡・牝馬混合経験あり(G3まで)     1-0-0-7 ノームコア500万下1着
牡・牝馬混合経験あり(新馬・未勝利のみ) 0-0-0-1
牡・牝馬混合経験なし          0-0-0-0


2018年 1着 8人気 →2着 1人気 →3着 7人気

     牝馬限定率  牝馬重賞 (混合重賞)→前走の成績→出走経験数→次走G1の成績
1着ジュールポレール 8/13(61.5%) ヴィクM③      阪神牝5着 ⑭当該レース マイルCS6着
2着リスグラシュー  9/12(75.0%) 阪神牝3着 東京新聞① 阪神牝3着 ⑬当該レース 安田記念8着
3着レッドアヴァンセ 11/17(64.7%) 阪神牝2着       阪神牝2着 ⑱当該レース マイルCS7着

牡・牝馬混合経験あり(G2・G1)   0-0-0-5※4着アエロリット、※6着レッゴードンキ
牡・牝馬混合経験あり(G3まで)     1-1-1-10ジュールポレール、リスグラシュー、レッドアヴァンセ
牡・牝馬混合経験あり(新馬・未勝利のみ) 0-0-0-0
牡・牝馬混合経験なし          0-0-0-0


2017年 1着 6人気 →2着 11人気 →3着 7人気

    牝馬限定率  牝馬重賞 (混合重賞)→前走の成績→出走経験数→次走G1の成績
1着アドマイヤリード 11/13(84.6%)阪神牝2着 東京新聞⑫ 阪神牝4着 ⑬当該レース エリ女14着
2着デンコウアンジュ 10/12(83.3%)エリ女⑫        福島牝4着 ⑬当該レース エリ女13着
3着ジュールポレール 5/9(55.6%) 阪神牝3着       阪神牝3着 ⑩当該レース エリ女16着

牡・牝馬混合経験あり(G2・G1)    0-0-0-6
牡・牝馬混合経験あり(G3まで)     1-0-1-7 アドマイヤリード、ジュールポレール
牡・牝馬混合経験あり(新馬・未勝利のみ) 0-1-0-0 デンコウアンジュ
牡・牝馬混合経験なし          0-0-0-1


2016年 1着 7人気 →2着 1人気 →3着 2人気

     牝馬限定率  牝馬重賞 (混合重賞)→前走の成績→出走経験数→次走G1の成績
1着ストレイトガール 8/30(26.7%) ヴィク1勝 スプリンター① 阪神牝⑨ ㉑当該レース 引退
2着ミッキークイン  7/9(77.8%)  秋華賞1着 ジャパンC8着 阪神牝② ⑩当該レース エリ女3着
3着ショウナンパンドラ7/11(63.6%) 秋華賞1着 大阪杯9着  大阪杯9着 ⑫当該レース 宝塚記念3着

牡・牝馬混合経験あり(G2・G1)   1-1-1-7ストレイトガール、ミッキークイン、ショウナンパンドラ
牡・牝馬混合経験あり(G3まで)     0-0-0-7
牡・牝馬混合経験あり(新馬・未勝利のみ) 0-0-0-1
牡・牝馬混合経験なし          0-0-0-0


2015年 1着 5人気 →2着 12人気 →3着 18人気

    牝馬限定率  牝馬重賞 (混合重賞)→前走の成績→出走経験数→次走G1の成績
1着ストレイトガール6/25 (24.0%) ヴィクト3着 スプリンター② 高松記念⑬ ⑯当該レース スプリンター②
2着ケイアイエレガント7/25(28.0%)京都牝1着  中山金杯13着 京都牝1着 ㉖当該レース 安田記念5着
3着ミナレット    7/32(21.9%)福島牝11着         福島牝11着 ㉝当該レース 当該出走なし

牡・牝馬混合経験あり(G2・G1)    1-0-0-7ストレイトガール
牡・牝馬混合経験あり(G3まで)     0-1-1-8ケイアイエレガント、ミナレット
牡・牝馬混合経験あり(新馬・未勝利のみ) 0-0-0-0
牡・牝馬混合経験なし          0-0-0-0


2014年 1着 11人気 →2着 3人気 →3着 6人気

    牝馬限定率  牝馬重賞 (混合重賞)→前走の成績→出走経験数→次走G1の成績
1着ヴィルシーナ  9/17(52.9%)ヴィクト1着 ジャパンC⑦ 阪神牝⑪ ⑱当該レース 宝塚記念3着
2着メイショウマンボ8/11(72.7%) エリ女1着 大阪杯7着 大阪杯7着 ⑫当該レース 宝塚記念11着
3着ストレイトガール5/20(25.0%) 当該出走なし 高松記念③ 高松記念③ ㉑当該レース スプリンターズ2着

牡・牝馬混合経験あり(G2・G1)   1-1-1-4ヴィルシーナ、メイショウマンボ、ストレイトガール
牡・牝馬混合経験あり(G3まで)      0-0-0-9
牡・牝馬混合経験あり(新馬・未勝利のみ) 0-0-0-2
牡・牝馬混合経験なし          0-0-0-0


2013年 1着 1人気 →2着 12人気 →3着 5人気

  牝馬限定率  牝馬重賞 (混合重賞)→前走の成績→出走経験数→次走G1の成績
1着ヴィルシーナ    6/10(60.0%) エリ女2着 大阪杯6着 大阪杯6着 ⑪当該レース 安田記念8着
2着ホエールキャプチャ16/18(88.9%) ヴィクト1着 宝塚記念14着 阪神牝⑭ ⑰当該レース エリ女6着
3着マイネイサベル   10/13(76.9%) エリ女7着 関屋記念4着 福島牝2着 ⑭当該レース 安田記念4着

牡・牝馬混合経験あり(G2・G1)   1-1-0-11ヴィルシーナ、ホエールキャプチャ
牡・牝馬混合経験あり(G3まで)     0-0-1-4マイネイサベル
牡・牝馬混合経験あり(新馬・未勝利のみ) 0-0-0-0
牡・牝馬混合経験なし          0-0-0-0


2012年 1着 4人気 →2着 7人気 →3着 3人気

     牝馬限定率  牝馬重賞 (混合重賞)→前走の成績→出走経験数→次走G1の成績
1着ホエールキャプチャ11/12(91.7%) エリ女4着 当該出走なし 中山牝5着 ⑫当該レース 宝塚記念14着
2着ドナウブルー    8/10(80.0%) 京都牝1着 NZT6着   中山牝11着 ⑪当該レース 安田記念10着
3着マルセリーナ    6/10(60.0%) 秋華賞7着 マイルCS6着 阪神牝2着 ⑪当該レース 安田記念6着

牡・牝馬混合経験あり(G2・G1)    0-1-1-3ドナウブルー、マルセリーナ
牡・牝馬混合経験あり(G3まで)     1-0-0-12ホエールキャプチャ
牡・牝馬混合経験あり(新馬・未勝利のみ) 0-0-0-0
牡・牝馬混合経験なし          0-0-0-0


2011年 1着 2人気 →2着 1人気 →3着 3人気

     牝馬限定率  牝馬重賞 (混合重賞) →前走の成績 →出走経験数 →次走G1成績
1着アパパネ      8/11(72.7%) エリ女3着 マイラーズ④ マイラーズ④ ⑫当該レース 安田記念10着
2着ブエナビスタ    7/12(58.3%) エリ女3着 ドバイシーマ2着     ⑬当該レース 宝塚記念2着
3着レディアルバローザ12/16(75.0%) 中山牝1着 当該出走なし 中山牝1着 ⑰当該レース エリ女17着


 以上10年間データをまとめてみると、

牡・牝馬混合経験あり(G2・G1)   6-6-5-57 
牡・牝馬混合経験あり(G3まで)     4-3-5-79
牡・牝馬混合経験あり(新馬・未勝利のみ) 0-1-0-9 
牡・牝馬混合経験なし          0-0-0-3


 ヴィクトリアM出走後(1~3着馬)の直近G1の成績
安田記念(9/30頭)
1着アーモンドアイ  →安田記念2着
3着ノームコア    →安田記念4着
2着リスグラシュー  →安田記念8着
2着ケイアイエレガント→安田記念5着
1着ヴィルシーナ   →安田記念8着
3着マイネイサベル  →安田記念4着
2着ドナウブルー   →安田記念10着
3着マルセリーナ   →安田記念6着
1着アパパネ     →安田記念10着

宝塚記念(5/30頭)
3着ショウナンパンドラ→宝塚記念3着
1着ヴィルシーナ   →宝塚記念3着
2着メイショウマンボ →宝塚記念11着
1着ホエールキャプチャ→宝塚記念14着
2着ブエナビスタ   →宝塚記念2着

マイルCS(3/30頭)
2着プリモシーン   →マイルCS11着
1着ジュールポレール →マイルCS6着
3着レッドアヴァンセ →マイルCS7着

香港マイル(1/30頭)
1着ノームコア    →香港マイル4着

高松宮記念(1/30頭)
2着サウンドキアラ  →高松記念6着

スプリンターズS(2/30頭)
3着ストレイトガール →スプリンターズ2着
1着ストレイトガール →スプリンターズ2着

エリザベス女王杯(7/30頭)
3着クロコスミア   →エリ女2着
1着アドマイヤリード →エリ女14着
2着デンコウアンジュ →エリ女13着
3着ジュールポレール →エリ女16着
2着ミッキークイン  →エリ女3着
2着ホエールキャプチャ→エリ女6着
3着レディアルバローザ→エリ女17着

その他(2/30頭)
1着ストレイトガール →引退
3着ミナレット    →当該出走なし


10年間のデータを調べて意外に思われるのは、『ヴィクトリアM』に出走した牝馬で、その後に出走した直近のG1で1着になった事例が皆無だということです。

 牡・牝混合のG1のみならず、牝馬G1を含めても最高着順が2着止まりなのです。直近2戦目で1着になった事例はありますが、2歳マイルG1馬で三冠牝馬になった『アパパネ』でさえ、ヴィクトリアM1着になった直後の安田記念では6着に敗退しています。

 アパパネの2着になった『ブエナビスタ』も、直後の宝塚記念で2着に、また前年のヴィクトリアMでも1着後の宝塚記念で2着になり、歴史的名牝でさえ直近の牡・牝混合G1は宝塚記念2着→天皇賞秋1着。
翌年も直近の牡・牝混合G1は宝塚記念2着→天皇賞秋4着→ジャパンC1着となり、2戦目、3戦目では最高のパフォーマンスを発揮できるものの、このレース出走馬の1戦目に限っては惜敗・善戦・惨敗・下降・引退となるのが『ヴィクトリアM』という牝馬G1なのです。

 ヴィクトリアMで複勝圏内に入着した馬で、次走牡・牝混合G1でも複勝圏に入ったのは30頭中、下記の3頭(延べ4頭)だけです。いずれも名牝中の名牝ばかりで、惜敗です。

着順 馬 名     牝馬限定率   次走G1成績
1着アーモンドアイ 4/15(26.7%)  →安田記念2着
3着ストレイトガール5/20(25.0%) →スプリンターズ2着
1着ストレイトガール6/25 (24.0%) →スプリンターズ2着
2着ブエナビスタ   7/12(58.3%) →宝塚記念2着

 次走が牝馬G1を加えても、わずか1頭で、やはり1着には届いていません。

3着クロコスミア  18/28(64.3%) →エリ女2着

 牡・牝混合G1にとって前走ヴィクトリアM出走は鬼門ともいうべきレースに思えてなりません。

また、牝馬G1ではありますが牡馬と対決した経験が新馬・未出走までしかない場合の成績が芳しくありません。ましてや、牝馬限定戦しか経験していない場合、事例は少ないですが複勝圏内が皆無です。

牡・牝馬混合経験あり(新馬・未勝利のみ) 0-1-0-9 ※11番人気のデンコウアンジュ3着 10/12(83.3%)
牡・牝馬混合経験なし          0-0-0-3

 さて、これまでのデータの分析から、たとえヴィクトリアMで1着になれるという信頼を持てる本命馬であったとしても、その後の牡・牝混合G1でも勝ち負けになる成績を収め続けられると認められるのは、歴史的名牝と肩を並べられるだけの高い能力の持ち主ということになります。


ですから今年、牝馬のG1勝利数が牡馬を圧倒する可能性があるか否かは、ヴィクトリアMで歴史的牝馬と認められるだけの素質馬が優勝して、次走をどのG1に選択するかが分かるまで持ち越すことになります。


 では、今年の出走馬の中から、10年間のデータを踏まえて予想をしたいと思います。

 最初に出走馬の牡馬との対戦経験について「牝馬限定率」、牝馬同士の対戦能力の比較について出走までの「牝馬重賞」の経験について最高グレードのレース成績、「牡・牝混合」の経験について最高グレードのレース成績を表示してみます。

【出走馬】
牝馬限定率  牝馬重賞     (混合重賞)  → 前走の成績  →出走経験数
1.マジックキャッスル 10/10(100%)オークスG1 5着 該当出走なし   阪神牝G3 1着 ⑪当該レース
2.シゲルピンクダイヤ13/16(81.3%) 秋華賞G13着  中日新聞G3 2着 福島牝 G37着 ⑰当該レース
3.クリスティ     5/12(41.7%) 阪神JFG1 8着  該当出走なし   六甲S(L)1着 ⑬当該レース
4.イベリス      5/19(26.3%) 京都牝G3 1着  阪神CG2 6着  阪神牝G2 6着 ⑳当該レース
5.デゼル       5/7(71.4%)オークスG1 11着  該当出走なし   阪神牝G2 1着  ⑧当該レース
6.グランアレグリア  1/11( 9.1%) 桜花賞G1 1着  安田記念G13勝 大阪杯 G1 5着 ⑫当該レース
7.マルターズディオサ 8/11(72.7%) 秋華賞G1 7着 阪神CG2 2着  高松記念G1 8着 ⑫当該レース
8.ランブリングアレー 10/15(66.7%) 愛知杯G3 2着 小倉記念G3 6着 中山牝G3 1着 ⑯当該レース
9.テルツェット    1/ 6(16.7%) 該当出走なし  ダービーCT1着 ダービーCT1着 ⑫当該レース
10.レッドベルディス  5/13(38.5%) 紫苑SG3 4着 該当出走なし   飛鳥S3勝ク1着 ⑭当該レース
11.ダノンファンタジー 11/15(73.3%)ヴィクトG15着 阪神C G2 1着  高松記念G112着 ⑯当該レース
12.サウンドキアラ   7/23(30.4%)ヴィクトG12着 高松記念G16着 高松記念G16着 ㉔当該レース
13.プールヴィル    9/18(50.0%) 桜花賞G1 6着 NHKマイルG1 12着 阪神牝G3 4着 ⑫当該レース
14.ディアンドル    3/16(18.8%) 愛知杯G3 10着 スプリンターG1 13着 福島牝G3 1着 ⑰当該レース
15.アフラシール    7/18(38.9%) 京都牝G3 13着 京成杯AHG3 12着 福島牝 G3 8着 ⑲当該レース
16.リアアメリア    9/10(90.0%) オークスG14着 該当出走なし    阪神牝G2 9着 ⑪当該レース
17.スマイルカナ    6/13(46.2%) 桜花賞G1 1着 京成杯AH G3 2着 ダービーCT14着 ⑭当該レース
18.レシステンシア   5/9(55.6%) 桜花賞G1 2着 マイルCS G1 8着 高松記念G1 2着 ⑩当該レース

【除外馬】
エーポス        4/6(66.7%) 桜花賞G1 9着 該当出走なし    阪神牝G3 5着 ⑦当該レース
シャドウディーヴァ  12/20(60.0%) 秋華賞G14着 東京新聞G3 2着  中山牝G3 5着 ⑫当該レース


 この中から有力馬を選択する観点は

1.1勝クラス以上の牡・牝混合条件戦の経験があることが最低条件
2.1勝クラス以上の牡・牝混合条件戦の1着馬は穴馬の可能性あり
3.1勝クラス以上の牡・牝混合条件戦の経験があれば、牝馬G3以上で掲示板外(6・7着)でも連下穴候補
4.牝馬混合G2・G1の経験があり、牝馬G3以上で掲示板外(6・7着)でも連下候補
5.牝馬混合G2・G1の経験があり、牡・牝混合か牝馬限定に限らず重賞ウイナーで初参戦なら有力候補
6.牝馬混合G2・G1の経験がある重賞ウイナーでも、過去1年間の成績が下降気味のリピーターは割引


牡・牝馬混合経験あり(G2・G1)   6-6-5-57 
牡・牝馬混合経験あり(G3まで)     4-3-5-79 サウンドキアラ(昨年2着のリピーター)
牡・牝馬混合経験あり(新馬・未勝利のみ) 0-1-0-9 
牡・牝馬混合経験なし          0-0-0-3



今年の出走馬で印を打てそうな馬は、下記の通り13頭になるわけですが・・・ (-_- )?

注1.マジックキャッスルオークス5着で前走が阪神牝G2 1着ですが10戦全て牝馬限定では危険?
×2.シゲルピンクダイヤ秋華賞3着で中日新聞G3 2着 福島牝 G37着
×3.クリスティ    阪神JF8着で、牡・牝混合重賞の経験はないものの六甲S(L)1着で初挑戦なら
△4.イベリス     牡・牝混合戦73.7% 京都牝S1着で、阪神CG2 6着。前走が阪神牝S6着
△5.デゼル      オークス11着、阪神牝 1着で資格十分ではあるが、牡・牝混合重賞経験無しは?
◎6.グランアレグリア 牝馬限定は桜花賞の1戦1着だけ。安田記念からG13連勝。大阪杯5着でも主軸
△7.マルターズディオサ秋華賞7着で牝馬重賞2勝。マイル戦3-2-0-0。直近が阪神C2着・高松記念8着なら
×8.ランブリングアレー牡・牝混合が小倉記念6着。牝馬重賞は、愛知杯2着→前走の中山牝1着の上昇ムード
▲9.テルツェット   牡・牝混合4戦4勝で前走ダービーCT1着までマイル戦4戦全勝中。無敗の上がり馬
10.レッドベルディス 紫苑S4着で牡・牝混合重賞の経験なし。飛鳥S3勝クラス1着から参戦で格下では?
11.ダノンファンタジー昨年5着のリピータ-。阪神C1着後、今年3戦目。前走高松記念12着で昨年以上?
△12.サウンドキアラ  昨年2着のリピータ-。その後は成績が伸び悩み。前走高松記念6着で危険な有力馬?
13.プールヴィル   桜花賞6着 NHKマイル12着 阪神牝G2 4着 マイルは7戦全敗であと一歩。
×14.ディアンドル   2・3歳時は短距離5勝2着2回でG1出走も惨敗。5歳で福島牝S1着と上昇ムード
15.アフラシール   京都牝S 13着と福島牝S8着ではG1で力不足。
16.リアアメリア  オークス4着はあるものの、4歳の今年3戦目で阪神牝S9着など不振。距離適性も?
△17.スマイルカナ  桜花賞3着 京成杯AH2着などマイル戦5-1-1-1と適性はありそう。前走は休み明けで
○18.レシステンシア 阪神JF1着、桜花賞2着などマイルCS8着以外は複勝率100% 高松記念2着


 
◎グランアレグリアが1番人気になることは、ほぼ間違いなく、レース実績では頭2つくらい抜けていると思います。ただし、何が何でも1着を狙ってメイチに仕上げてくるほどのレースとは思っていないでしょう。70~80%程度の仕上げでも勝てると考えたくなりますが、『牝馬限定』といってもG1はG1。

昨年アーモンドアイがどの程度の仕上げでこのレースに臨んで1着になったか定かではありませんが、次走の安田記念ではグランアレグリアの2着に敗退するほどのダメージを受けていたとも考えられるので、グランアレグリアもヴィクトリアMで勝つにはそれ相応の力を発揮して勝ちに行かなければなりません。

 そして、もしヴィクトリアMで1着になり、安田記念で2連覇を達成すれば、ヴィクトリアM出走馬のジンクスを破ることで、アーモンドアイ越えの歴史的名牝になります。

 まあ、「獲らぬ狸の皮算用」ではありませんが、三冠牝馬でG19勝を挙げたアーモンドアイと肩を並べるだけの能力を発揮できるかどうかが評価(予想)の基準になるでしょう。

 ほぼメイチに仕上げさえすれば十中八九勝てるでしょうが、安田記念で敗れるリスクが増します。もし、アーモンドアイと同様に安田記念で2着以下になれば『歴史は繰り返される』。昨年アーモンドアイを敗ったグランアレグリアが立場を変えて、敗れる側になるということです。


 牝馬限定レースに出走100%の『1.マジックキャッスル』については、過去10年間のデータから、複勝圏内に入った実績がないので、重い印を打ちにくいと感じます。データにとらわれ過ぎてはいけませんが、まったく軽視することもできないので、総合的に判断するとこんな感じの予想になってしまいました。

 データを信じるか信じないかは自分次第!

 これでなんとか的中しますよう 幸運を祈ります。

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コメント一覧
12:
  HELPRO   フォロワー:2人 2020年11月15日() 16:00:22
武史を好走(4着)させるための逃げ手を打つバカ者騎乗。
いい加減に横山典弘は息子に世代を譲るべき。
恥知らずが名手とはとんだラフテル(笑い話)。
自身が富雄のお陰で鞍上に成れただけの癖に名手などとは聞いて呆れる。
お前こそ親のお陰のボンクラ腕なしだ!!!
11:
  fc0703d559   フォロワー:6人 2020年11月12日(木) 23:58:21
jp、調教◉
10:
  fc0703d559   フォロワー:6人 2020年11月12日(木) 02:14:17
スガダ、シンプルに1番強い、内枠欲しい、
キムラ、ローテ○、

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2020年11月15日 エリザベス女王杯 G1 16着
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