2023年12月10日()シャティン競馬場 芝1600m

レース結果 ~香港マイル 2023~

  • 出走予定馬
  • 出馬表
  • レース結果



馬名 性齢 負担重量
(kg)
騎手 調教師 オッズ 人気
1 1 14    ゴールデンシックスティ セ8 57.0 C.ホー K.ルイ 1.9 1
2 10 8    ヴォイッジバブル セ5 57.0 J.マクドナルド P.イウ 125.4 11
3 13 12    ナミュール 牝4 55.5 W.ビュイック 高野友和 6.8 2
4 5 11    ソウルラッシュ 牡5 57.0 J.モレイラ 池江泰寿 8.0 4
5 8 6    ビューティージョイ セ7 57.0 M.ギュイヨン A.クルーズ 36.3 8
6 7 5    ビューティーエターナル セ5 57.0 Z.パートン J.サイズ 6.8 2
7 4 4    セリフォス 牡4 57.0 川田将雅 中内田充正 9.0 5
8 11 1    エンカウンタード セ4 57.0 K.リョン K.マン 115.3 10
9 9 2    リムズコジオスコ セ6 57.0 D.レーン D.マー 220.9 14
10 12 9    カイロ 牡3 56.5 R.ムーア A.オブライエン 179.4 12
11 14 7    ディヴィーナ 牝5 55.5 C.デムーロ 友道康夫 46.9 9
12 3 10    ダノンザキッド 牡5 57.0 北村友一 安田隆行 26.4 7
13 2 3    カリフォルニアスパングル セ5 57.0 C.スミヨン A.クルーズ 9.9 6
14 6 13    トリバリスト 牡4 57.0 M.バルザローナ A.ファーブル 198.9 13

■払戻金

単勝1 190円
複勝1 120円
10 1,260円
13 260円
馬連1-10 8,140円
ワイド1-10 2,510円
1-13 500円
10-13 11,480円
馬単1-10 8,680円
3連複1-10-13 24,160円
3連単1-10-13 99,530円

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※レース結果・払戻金・オッズなどのデータは、必ず主催者(JRA)発行のものと照合してください。

最新出走予定馬情報 ~香港マイル 2023~

日本馬から挑戦した5頭では、ナミュールの3着が最高。外枠からうまく流れに乗り、直線でも自慢の末脚を発揮したが、先に抜け出したゴールデンシックスティを脅かすには至らなかった。

それでもビュイック騎手は「素晴らしい走り。理想ではない枠からのスタートでしたが、道中の位置取りも悪くなかった。スーパー牝馬になってきましたね」とパフォーマンスを絶賛。高野調教師は「最後は歯を食いしばって頑張ってくれた。勝った馬はさすがチャンピオンホース。いい位置を取って他馬を寄せつけなかった」と王者の走りに脱帽していた。

◆モレイラ騎手(ソウルラッシュ4着)「残念ながら完璧な走りではありませんでしたし、スムーズに行かなかったのですが、とても強い馬。非常に誇りに思います」

◆川田騎手(セリフォス7着)「自分の競馬に徹していい雰囲気で4コーナーを向いてこれならと思いましたが、なかなか前を捕まえられませんでした」

◆C・デムーロ騎手(ディヴィーナ11着)「タフなレースになってしまいました」

◆北村友騎手(ダノンザキッド12着)「タフな馬場で前に壁も作れず、伸び切れませんでした。安田(隆)先生も最後(来年定年)ですし、結果を出したかったのですけど残念です」

【香港マイル】世界の賞金王ゴールデンシックスティ、一昨年に続き同レース3勝目 余生は日本で12月11日(月) 04:56

世界一の賞金王が、さすがの強さを発揮した。C・ホー騎乗のゴールデンシックスティ(香港=K・ルイ、父メダーリアドーロ)が2020、21年に次ぐこのレース3勝目。抜群の手応えで直線に向くと、一気に末脚をはじけさせて勝負を決めた。鞍上は「彼は怪物。信じられないほどの伸びだった」と脱帽した。

これで通算GⅠ10勝目で、獲得賞金は日本円に換算して29億円を突破。今シーズンいっぱいでの引退を予定しており、オーナーサイドはノーザンホースパーク(北海道苫小牧市)で余生を送らせる意向を示している。

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【香港マイル】地元ゴールデンシックスティがGⅠ4連勝で制覇 日本馬最先着は3着のナミュール12月10日() 19:35

香港国際競走7レースが12月10日、シャティン競馬場で行われた。

香港マイル(GⅠ、3歳以上、芝1600メートル、定量、14頭立て、1着賞金1792万香港ドル=3億4048万円=1香港ドル19円のレートで換算)は、チャクイウ・ホー騎手の1番人気ゴールデンシックスティ(セン8歳、香港=K・ルイ厩舎)が優勝。勝負どころで好位まで上がって直線で力強く抜け出すと後続を突き放し、GⅠ4連勝で昨年クビ差2着の雪辱を果たした。1分34秒10(良)。

日本から参戦したナミュール(牝4歳、栗東・高野友和厩舎、父ハービンジャー)は3着、ソウルラッシュ(牡5歳、栗東・池江泰寿厩舎、父ルーラーシップ)は4着、セリフォス(牡4歳、栗東・中内田充正厩舎、父ダイワメジャー)は7着、ディヴィーナ(牝5歳、栗東・友道康夫厩舎、父モーリス)は11着、ダノンザキッド(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎、父ジャスタウェイ)は12着だった。

ゴールデンシックスティは、父メダーリアドーロ、母ガウデアムス、母の父デョストーティドヒューマーという血統。オーストラリアの生産馬。K・ルイ厩舎。馬主はスタンレー・チャン氏。成績は30戦26勝(うちGⅠ10勝)。




◆ウィリアム・ビュイック騎手(3着 ナミュール)「素晴らしい走りでした。12枠という決して理想ではない枠からのスタートでしたが、今日の末脚も素晴らしかったです。道中の位置どりは悪くなかったことは良かったし、スーパー牝馬になってきましたね」

◆ジョアン・モレイラ騎手(4着 ソウルラッシュ)「とても頑張ってくれました。残念ながら完璧な走りではありませんでしたし、スムーズに行かなかったのですが、とても強い馬で、非常に誇りに思います」

池江泰寿調教師(4着 ソウルラッシュ)「ゲートは五分に出ましたが、二の脚がつかず、想定より後ろのポジションになりました。ジョッキーは、4コーナーで他馬に5回くらいぶつけられて、バランスを崩しているあいだにナミュールに先に行かれてしまった、と言ってました。勝った馬は強かったけど、あれがなければ2着はあったかもしれませんね」

中内田充正調教師(7着 セリフォス)「馬は頑張って走ってくれてますが、芝が合わなかったのか、前との差がつまらなかった。最後もスペースはあったんです。芝が合わなかったとしか、考えにくいです」

◆クリスチャン・デムーロ騎手(11着 ディヴィーナ)「ディヴィーナにとってはタフなレースになってしまいました」

友道康夫調教師(11着 ディヴィーナ)「無事に走ってくれて満足しています。現地でも落ち着いていましたし、この血統らしく海外遠征はあってますね」

北村友一騎手(12着 ダノンザキッド)「リズムよく3、4コーナーを回れて、直線、手前のを替えてからもうひと伸びと思ったのですが、タフな馬場で前に壁も作れず、伸び切れませんでした。安田先生も最後(来年定年)ですし、結果を出したかったのですけど、残念です。騎乗依頼をいただけて、何より感謝しています」




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香港国際競走4レースの総売り上げは約49億円12月10日() 19:04

JRAは5日、同日に行われた香港国際競走の売り上げを発表した。JRAが発売した4レースの総売り上げは48億8428万7800円。内訳は香港ヴァーズ5億8597万9800円、香港スプリント6億6036万2400円、香港マイル17億4962万2600円、香港カップ18億8832万3000円。

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【有名人の予想に乗ろう!】香港マイル2023 日本勢は精鋭5騎の布陣、強力香港勢の牙城を崩せるか!12月10日() 12:00


※当欄では香港マイルについて、競馬好きとして知られる芸能人、著名人の皆さんの予想を紹介していきます。迷ったときは彼らの予想に乗るのも手。参考になさってください。



【中野雷太】
◎④セリフォス

【舩山陽司】
◎⑦ビューティーエターナル
○①ゴールデンシックスティ
▲⑩ヴォイッジバブル

【安田和博(デンジャラス)】
注目馬
②カリフォルニアスパングル

【土井よしお(ワンダラーズ)】
注目馬
ソウルラッシュ

【田中歩】
注目馬
ナミュール



ウマニティ重賞攻略チーム

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【香港マイル】陣営コメント12月10日() 04:43

(1)ゴールデンシックスティ・ルイ師「(14)番枠は理想的とは言えない。カリフォリニアスパングルが逃げてペースを落とすだろう。難しいレースになる」

(3)ダノンザキッド・安田助手「落ち着いており、いい状態で競馬に向かうことができそうです」

(4)セリフォス・中内田師「順調にきていますし、いい状態でレースを迎えられれば」

(5)ソウルラッシュ・池江師「非常に順調。与えられた枠でベストを尽くしたい」

(13)ナミュール・高野師「マイルCSの状態を維持できています。相手は強くなるが、頑張ってくれると思います」

(14)ディヴィーナ・松館助手「(9日は)角馬場で十分に調整できました。しっかりと仕上がっています」

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【香港国際競走2023】日本馬の近況(12月9日(土曜))12月09日() 18:00

12月10日(日曜)に香港のシャティン競馬場で行われる香港国際競走に出走予定の日本馬の調教状況および関係者のコメントは以下の通り。


香港カップ
ヒシイグアス
●本日の調教状況
角馬場→オールウェザーコース(キャンター1周)
高橋 智大調教助手 騎乗
●高橋 智大調教助手のコメント
追い切りを終えて徐々に良くなってきています。今日は元気もあって順調に良化していると思います。

プログノーシス
●本日の調教状況
角馬場→オールウェザーコース(キャンター1周半)
清山 康成調教助手 騎乗
●中内田 充正調教師のコメント
ここまで2頭とも順調にきているので、競馬当日を良い状態で迎えられればと思います。
注記:セリフォス香港マイル(G1)出走予定)を含むコメント

ローシャムパーク
●本日の調教状況
角馬場(ハッキング)
大口 晋平調教助手 騎乗
●田中 博康調教師のコメント
追い切り後に気持ちの高ぶりがあったのでまず落ち着かせることと、走りのバランスを確認しました。問題無くこられていると思います。この舞台に立たせてもらえましたし、4歳で能力もありますので良い結果を期待したいです。


香港マイル
セリフォス
●本日の調教状況
角馬場→オールウェザーコース(キャンター1周半)
松岡 伸弥調教助手 騎乗
●枠順について:ゲート4番 松岡 伸弥調教助手のコメント
引いた枠で競馬をするだけです。
注記:関係者コメントはプログノーシス香港カップ(G1)出走予定)をご参照ください。

ソウルラッシュ
●本日の調教状況
角馬場→オールウェザーコース(キャンター1周半)
岩崎 祐己調教助手 騎乗
●池江 泰寿調教師のコメント
2頭とも非常に順調。「無問題」です。
注記:ゼッフィーロ香港ヴァーズ(G1)出走予定)を含むコメント
●枠順について:ゲート11番 池江 泰寿調教師のコメント
与えられた枠でベストを尽くすだけだと思っています

ダノンザキッド
●本日の調教状況
角馬場→オールウェザーコース(キャンター1周半)
安田 景一朗調教助手 騎乗
●安田 景一朗調教助手のコメント
馬は落ち着いており、良い状態で競馬に向かうことができそうです。
●枠順について:ゲート10番 安田 隆行調教師のコメント
枠順は特に気にしていません。どこからでもこの馬は大丈夫です。

ディヴィーナ
●本日の調教状況
角馬場で乗り運動(90分)
松館 昇平調教助手 騎乗
●松館 昇平調教助手のコメント
今日は角馬場で十分に調整できました。レースに向けてしっかりと仕上がっています。
●枠順について:ゲート7番 松館 昇平調教助手のコメント
ラッキー7なので良い枠が引けたと思います。

ナミュール
●本日の調教状況
角馬場→オールウェザーコース(キャンター1周半)
小川 陽一調教助手 騎乗
●高野 友和調教師のコメント
素晴らしく見えました。順調かと思います。マイルCSの状態を維持できていますので、相手は強くなりますがナミュールも頑張ってくれると思います。応援お願いします。
●枠順について:ゲート12番 高野 友和調教師のコメント
馬の具合は良く、操作性もある馬ですので、どの枠でも問題ないと思っています。


香港スプリント
ジャスパークローネ
●本日の調教状況
角馬場→オールウェザーコース(キャンター1周半)
日高 大嗣調教助手 騎乗
●森 秀行調教師のコメント
順調です。本番も頑張ります。

マッドクール
●本日の調教状況
角馬場で乗り運動(90分)
名倉 脩平調教助手 騎乗
●池添 学調教師のコメント
今日はハッキングでの調整で、しっかりと時間をかけて身体をほぐしました。獣医検査も無事クリアし、後はレースを待つのみです。どっしりした馬で精神状態は落ち着いています。無事にここまでくることができてほっとしています。


香港ヴァーズ
ジェラルディーナ
●本日の調教状況
角馬場で乗り運動(90分)
団野 勝調教助手 騎乗
●団野 勝調教助手のコメント
競馬で良いところが出るように調整できたと思います。

ゼッフィーロ
●本日の調教状況
角馬場→オールウェザーコース(キャンター1周半)
天本 悠太郎調教助手 騎乗
注記:関係者コメントはソウルラッシュ香港マイル(G1)出走予定)をご参照ください。

レーベンスティール
●本日の調教状況
角馬場(ハッキング)
穂苅 寿彦調教助手 騎乗
●田中 博康調教師のコメント
(芝コースでの調教が)1日遅れた分は問題ありません。出国前から良い状態でこられていますので、良い結果を期待したいです。

(JRA発表)

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【香港国際競走】カップでGⅠ初挑戦のローシャムパーク 田中博師は「気持ちの強さに期待」12月09日() 04:45

【香港8日=内海裕介】香港国際競走に向けて、日本馬13頭はシャティン競馬場で調整を行った。また、カップにローシャムパーク、ヴァーズにレーベンスティールを送り込む田中博康調教師(38)=美=が、共同会見に登場。先週のチャンピオンズCレモンポップ)に次ぐ、2週連続GⅠに向けて意気込みを語った。

--ローシャムパーク香港カップでGⅠ初挑戦

「GⅠを走らせるのにふさわしいと思って連れてきました。この相手でやれるか分かりませんが、気持ちの強さに期待しています」

--香港入り後の雰囲気は

「前走後、放牧から美浦に戻ったときに、馬がナーバスでカイ食いが悪くて心配したのですが、こちらに来て環境が変わっても体調はしっかり維持できていて、すごくいいと思います」

--シャティンの芝への適性は

「日本で中山も函館もこなしているし、血統や走りのバランスを見ても合っていると思います」

--ヴァーズのレーベンスティールは、8日に芝コースでキャンター

「6日の調整後にスクミ(筋肉痛)の症状が見られたので、大事を取って芝でやるのは1日延ばしました。もともと、何かあっても大丈夫なように仕上げてきたし、実際に芝での走りもとても良かった。初めての滞在競馬もプラスと思います」

--早い段階で参戦に意欲を見せていた

「体質が弱いところがあったので、前走からのレース間隔を取れることと、コース形態が合うだろうということ。距離も前走の走りや血統背景からプラスに働く可能性もあると見ています」



香港カップ出走の日本馬》天皇賞・秋3着のプログノーシスは、僚馬セリフォスとともにオールウェザーコースをキャンターで1周半流し、ゲート練習も消化した。落ち着き十分に調整メニューをこなし、ムードは上々だ。同9着ヒシイグアスはゲート練習を行ったあと、パドックをスクーリング。ローシャムパークはゲート練習で本番に備えた。

香港マイル出走の日本馬》初のGⅠタイトルを狙うソウルラッシュは角馬場で運動後、モレイラ騎手を背にゲート練習を行った。会見に臨んだ池江調教師は「1週間ぶりに見ましたがいいですね。私の父(泰郎元調教師)も『いい』と言ってました。ゴールデンシックスティと一緒に走れるのは光栄。できれば負かしたい」と地元の英雄打倒に意欲を示した。

エリザベス女王杯7着ディヴィーナも、角馬場に出てからゲート練習。「C・デムーロ騎手は以前2勝クラスで乗ったとき、『重賞を勝てる』といっていたのでいいイメージなのだと思います。厩舎も香港と相性がいいので、いい結果を」と友道調教師は期待する。

マイルCS勝ちのナミュールは、パドックをスクーリング。3回目の香港参戦となるダノンザキッドは、オールウェザーコースでキャンター。GⅠ2勝目を狙うセリフォスは、オールウェザーコースを流したあと、ゲートを確認した。

香港スプリント出走の日本馬》スプリンターズS2着マッドクールは、抑え切れない手応えでオールウェザーコースをキャンターで1周半。ゲート練習も消化した。米GⅠBCターフスプリント(12着)からの海外転戦となるジャスパークローネは、ウオーキングマシンで約90分間、汗を流した。

香港ヴァーズ出走の日本馬》アルゼンチン共和国杯を制して勢いに乗るゼッフィーロは、ゲート練習を行った。「加速するのに時間がかかるタイプ。スペースがあればいいけど、スローでバラけないようだと厳しい。難しい競馬になるのでジョッキー(レーン騎手)と話し合いたい」と池江調教師は策を練っている。エリザベス女王杯5着のジェラルディーナもゲート練習をこなした。

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【香港国際競走】枠順が確定 初の海外遠征ローシャムパークが軽快な追い切り12月08日(金) 04:35

【香港7日=内海裕介】香港国際競走に出走する日本馬の追い切りがシャティン競馬場で行われた。香港カップに挑むローシャムパークは芝コースで軽快な伸び脚を披露し、初の海外遠征でも仕上がりは良好だ。この日はGⅠ4レースの枠順が確定。香港ヴァーズに出走予定だったシャフリヤールは無念の回避が決まった。



香港カップ》チームの勢いは海を越えて。先週のチャンピオンズCレモンポップで制した田中博厩舎のローシャムパークは、シャティン競馬場の芝コースで疾走。単走でラスト2ハロン23秒0と鋭く伸び、万全の態勢をアピールした。

「いい動き。重賞を勝つ馬の芝での動きはどれもすごいですけど、とてもいい走りを見せてくれた。(放牧先から)美浦に入厩した当初は少しナーバスになっていましたが、こっちに来てからカイ食いもいいし、だいぶしっかりしてきた。芝の感じもいいですね」

初の海外遠征にも難なく順応する姿に、穂苅助手がうなずく。枠順抽選では大外の(11)番に決まったが「どこでもいいと話していました。一番嫌なのは内で包まれることだったので」と歓迎。「今年はお馬さんが本当に頑張ってくれた。厩舎として今年のビッグレースは最後になるかもしれないので、いい競馬ができれば」とひと足早い有終の美を意識する。



香港マイルマイルCS2着のソウルラッシュは芝コースで香港ヴァーズに出走するゼッフィーロと併せ馬。ラスト2ハロン23秒5で併入した。「2頭ともリラックスしているので気持ちを乗せました。ちょうどいい手応えです」と岩崎助手。(11)番枠については「外めですけど操縦性もあるし、モレイラ騎手ですから」と平然と受け止めた。



香港スプリント》BCターフスプリント12着から転戦するジャスパークローネはオールウエザーコースでの追い切り。直線はしっかりと加速し、ラスト2ハロン22秒3をマークした。「予定通りのいい追い切りができた。(8)番枠だけど、10頭立てだし行き切れればチャンスはある」と森秀調教師。



香港ヴァーズセントライト記念1着のレーベンスティールはオールウエザーコースでリラックスした走り。「昨日の調教後に軽いスクミの症状が見られたので、調教師やオーナーサイドと相談して大事を取ってAWで乗りました。ここが勝負だと思って美浦でも調教してきた」と穂苅助手。(7)番枠には「いい枠。厩舎と調教師のラッキーナンバーなので」と歓迎の口ぶり。

芝でソウルラッシュと併せ2ハロン23秒5で併入したゼッフィーロは(2)番枠。「こだわりはなかったけど内めはいい。動きも良かったし、雰囲気も日本にいるときと変わりません」と天本助手。

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【香港国際競走2023】日本馬の近況(12月7日(木曜))12月07日(木) 20:00

12月10日(日曜)に香港のシャティン競馬場で行われる香港国際競走に出走予定の日本馬の調教状況および関係者のコメントは以下の通り。


香港カップ
ヒシイグアス
●本日の調教状況
角馬場→芝コース(追い切り 4ハロン)
J.モレイラ騎手 騎乗
●J.モレイラ騎手のコメント
今日の調教は感触を確かめる程度でしたが、リズム良く気分良く走っていました。2回目の香港ということで、前回よりも環境に慣れている様子が見えました。今回、相手は強いですが、この馬の力を引き出せるように頑張ります。
●枠順について:ゲート2番 高橋 智大調教助手のコメント
2枠ということですが、これから調教師と騎手が相談して作戦を練る予定です。

プログノーシス
●本日の調教状況
曳き運動(60分)
●枠順について:ゲート6番 清山 康成調教助手のコメント
与えられた枠で頑張ります。

ローシャムパーク
●本日の調教状況
芝コース(追い切り)
大口 晋平調教助手 騎乗
●穂苅 寿彦調教助手のコメント
このクラスの馬は芝で良い動きをしますが、この馬も良い動きでした。(枠順について:ゲート11番)枠順はどこでも良いと思っていました。外枠で包まれずにいつもどおりの競馬をしてほしいです。


香港マイル
セリフォス
●本日の調教状況
曳き運動(60分)

ソウルラッシュ
●本日の調教状況
角馬場→芝コース(追い切り 4ハロン)
岩崎 祐己調教助手 騎乗
●岩崎 祐己調教助手のコメント
2頭併せで追い切りましたが、いずれも手応え良くシャープな動きでした。息遣いも問題ありません。

ダノンザキッド
●本日の調教状況
曳き運動(60分)

ディヴィーナ
●本日の調教状況
曳き運動(60分)

ナミュール
●本日の調教状況
曳き運動(30分)→ウォーキングマシン(30分)


香港スプリント
ジャスパークローネ
●本日の調教状況
オールウェザーコース(追い切り)
日高 大嗣調教助手 騎乗
●森 秀行調教師のコメント
予定通りの追い切りができました。良い状態できています。(枠順について:ゲート8番)10頭なので行き切ってしまえばチャンスはあると思います。

マッドクール
●本日の調教状況
曳き運動(60分)
●枠順について:ゲート7番 池添 学調教師のコメント
スタートしてからコーナーまで少し距離が短いので、欲を言えばもう少し内枠が良かったですが、スタートが早い馬ですので、しっかりとスタートを決めてもらい、後は騎手に任せておけば問題ないかと思います。


香港ヴァーズ
ジェラルディーナ
●本日の調教状況
ウォーキングマシン(60分)
●枠順について:ゲート5番 斉藤 崇史調教師のコメント
9頭立てということで、真ん中の枠で丁度良いのではないかと思いますし、ゲートだけしっかりと出られれば問題ないかと思います。

ゼッフィーロ
●本日の調教状況
角馬場→芝コース(追い切り 4ハロン)
天本 悠太郎調教助手 騎乗
●岩崎 祐己調教助手のコメント
2頭併せで追い切りましたが、いずれも手応え良くシャープな動きでした。息遣いも問題ありません。
●枠順について:ゲート2番 池江 泰寿調教師のコメント
与えられた枠でベストを尽くすだけだと思っています。

レーベンスティール
●本日の調教状況
オールウェザーコース(キャンター1周半)
穂苅 寿彦調教助手 騎乗
●穂苅 寿彦調教助手のコメント
美浦に戻ったときは、前回よりも良い状況で帰ってきました。調教師と牧場と相談して今日はオールウェザーにいれました。(枠順について:ゲート7番)少頭数ですし、枠順はどこでも良いと思っていました。田中先生のラッキーナンバーなので良かったです。

(JRA発表)

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厳選コラム ~香港マイル 2023~

香港カップ(シャティン芝2000m)
枠順抽選が行われる直前の7日午前、衝撃のニュースが走りました。香港ヴァーズ出走予定だった日本の総大将、シャフリヤールの出走取消が香港ジョッキークラブから公表されたのです。健康上の理由としか説明されていませんが、その後の取材で心電図に不整脈が認められたことが判明しました。

「不整脈は競走馬にはつきもの。シャフリヤール自身も国内で不整脈があった。しかし競走に影響する程のものではなく、これまで何の問題もなく出走してきた。それがなぜ香港で問題になったのか? また、シャフリヤールにだけ香港で心電図を取られなければならなかったのか、それが最大の謎だ」
「11月11日、海外馬の中では一番乗りして以来、香港の水が合うのか、シャフリヤールは日に日に良化。これほどの馬はなかなかいないと感じていた。何とも残念なことだ」
ある出走関係者は大きく首を傾げました。
シャフリヤールの到着から取消前日までシャフリヤールに接してきた香港ジョッキークラブのステーブルマネージャーは大きく肩を落としていました。

日本総大将の出走取消で香港ヴァーズの予想は組み換えを余儀なくされましたが、それはさておき、香港国際競走の最高峰、香港カップの予想に移ります。

香港カップ香港マイルと同様、大本命の地元馬の取捨が最大の鍵となります。大本命とは単勝2倍以下が確実な香港中距離王、ロマンチックウォリアーです。ロマンチックは一昨季4歳クラシック三冠で香港ダービーを含む二冠、その勢いでクイーンエリザベス2世カップまで制覇し香港中距離界のトップに立ちました。そして昨季は香港カップを初の制覇、クイーンエリザベス2世カップ連覇を果たして香港中距離界、シャティン芝2000mに既に敵はないと豪州遠征を敢行。ターンブルステークス4着からコックスプレートを香港馬として初めて制覇する金字塔を立ち上げたのです。

10月29日のコックスプレートから香港カップまで僅か6週。帰国後検疫厩舎から馬場入りを再開したのが11月6日。その後の1カ月の間にピッチを上げ、11月28日のバリアトライアルではぶっつけで香港マイルに向かう香港の英雄ゴールデンシックスティを圧倒して順調な回復ぶりを示しました。

豪州遠征を打ち上げたオーナーに対して決して前向きではなかったC.シャム調教師もバリアトライアルでの復活ぶりにこう語りました。
「90%から95%まで戻すことができた。自信をもって香港カップに臨むことができる」
シャム調教師のこの評価を額面通りに受け止めていいのか? ここには香港マイルのゴールデンシックスティ同様の死角あり、と見ます。

その死角を衝かんとするは勿論、日本勢。今春のクイーンエリザベス2世カップでロマンチックに肉薄したプログノーシスヒシイグアスローシャムパークの3騎ですが、この中ではローシャムパークを一番手と取ります。この3騎の中で実績では若干見劣りは否めないものの、函館記念を勝った洋芝適性、オールカマー快勝からここを見据えた余裕のローテーションは2騎よりも好感が持てます。

注目の枠順抽選会では大外の11番枠を引き当ててしまいました。シャティン芝2000mはスタートから1コーナーまでが短く、内枠が圧倒的に有利です、しかし、今年は11頭立て、大外とはいえフルゲートに比べればさほどの不利もないんじゃないか、田中博康調教師に振ってみました。
「……そう、ですね!」
それまで憂鬱そうだった彼の表情にいくばくかの明るさが差し込んできたように見えました。

地元香港馬ではロマンチック以外に見るべき馬はなし。アイルランドの名伯楽、A.オブライエンが送りこむルクセンブルグだけが気にかかります。欧州から初の遠征、シャティンの芝適性が果たしてあるのかどうか? 週末には小雨の予報もあり、馬場が湿れば長打一発の可能性は否定できません。

(写真提供:HKJC)


★”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースの香港国際競走4レースの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。


甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。

【香港国際競走2023】レース展望③香港マイル2023

香港マイル(シャティン芝1600m)
世界のマイル王、ゴールデンシックスティの動向に世界中の注目が集まっています。明けて8歳(南半球生産馬は8月1日に加齢)の老雄は昨季4月30日チャンピオンズマイルを圧勝後に休養。今季は一度も使われることなく、香港マイルにぶっつけという異例のローテーションとなりました。このローテーションを敢えて執ったのか、取らざるを得なかったのか。

今季節開幕直後、ゴールデンのC.ホー調教師にローテーションを確認したところ、自信なさげに語っていたことを今更ながら思い出します。
「明けて8歳、人間でいえば自分と同じくらいの年寄りなんでエンジンのかかりが遅いのは仕方ない。ゆっくり仕上げていってこれまでと同じようにトライアルのジョッキークラブ・マイルから本番に迎えればいいんだけど……」

しかし、11月19日のトライアルにゴールデンの姿はありませんでした。香港ジョッキークラブは陸続きの広東省広州市郊外に、放牧用の外厩として従化トレーニングセンターを持っています。しかしゴールデンは従化に放牧されることもなく、シャティン競馬場内厩で舎飼い。夏のシーズンオフを過ごし仕上げを急いできました。香港には騎手が勝負服を着て行われる実戦形式の調教、バリヤトライアルがあり、出走直前に本追い切りとして使われています。ゴールデンはこのバリヤトライアルを開幕から3本を消化しただけ。仕上がりが万全とはとても、とても考えられません。ゴールデンには大きな死角あり、と見ています。

昨年のこのレースで4歳ながらゴールデンを破ったカリフォルニアスパングルですが、その後はゴールデンに2戦2敗。ゴールデン不在の今季こそ世代交代の狼煙を上げるものと期待されながら、今季開幕早々に鞍上をめぐって大騒動が勃発しました。今季初戦のシャティントロフィーを前に主戦だったZ.パートンがカリフォルニアを捨てて、ビューティーエターナルを選んだのです。エターナルは昨季、Z.パートンが鞭を執って10戦7勝、クラス4からプレミアカップで重賞ウィナーの上り詰めた上り馬です。Z.パートンはこの馬の将来性にかけて、実績上位のカリフォルニアを捨てたのです。

カリフォルニアのA.クルーズ調教師はこれに激怒、公然とZ.パートンは誤った選択をしたと非難し、気の強いZ.パートンも猛烈に反論。A.クルーズ調教師はカリフォルニアにH.ボウマンを迎え、因縁のシャティントロフィーを軽快に逃げ切って大いに面目を施しました。しかし、そのH.ボウマンが落馬負傷のため、遺恨レース第2幕のジョッキークラブ・マイルでは愛弟子、M.チャドウィックが騎乗。逃げながらエターナルに差されて5頭立ての4着と逆襲に遭ってしまいます。
ここ香港マイルで復讐を果たさんとA.クルーズ調教師は欧州からあのC.スミヨンを招きました。この遺恨対決第3幕はゴールデン復活なるかどうか、が今年の香港マイルの大きな焦点となっています。

さて、日本からはダノンザキッドセリフォスソウルラッシュナミュールディヴィーナの5頭が名乗りを上げました。これまで最多の出走頭数です。しかし、香港マイラー陣はスプリンター以上のレベルを誇り、10年で8勝。その厚い壁を破ったのは2015年モーリスと2019年アドマイヤマーズの2頭だけです。今年の5頭からモーリスアドマイヤマーズに比肩しうる馬はどうやら見当たりません。この中では4歳秋にしてようやく本格化、マイルチャンピオンシップでは並みいる牡馬を一蹴して悲願のG1ウィナーとなったナミュールが香港3騎に最も肉薄できると見ています。

明日はラストの香港カップの展望。乞う、ご期待!

(写真提供:HKJC)


★”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースの香港国際競走4レースの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。


甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。

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【香港国際競走2023】レース展望②香港スプリント2023

香港スプリント(シャティン芝1200m)
このレースは直近10年で8勝をあげている香港スプリンター陣営難攻不落の砦です。残る2勝は記憶に新しい2020年ダノンスマッシュ、古くは2013年に前年に続いて連覇を果たしたロードカナロアの日本勢2頭だけです。さらに歴史をひもとけば1999年の開設以来、香港と日本以外で覇者となったのは2000年、2001年と連覇した豪州馬ファルバロン、2010年の南アフリカ馬ジェイジェイジェットプレーンの2頭だけ、と香港スプリンター陣営は昔も今も世界最高峰であることは言うまでもありません。

さて今年は、と言えば、香港スプリンター陣の壁は薄くなってきてはいるものの、これに挑む日本勢、欧州勢とも相当な格落ち。相対的に香港勢の優位は揺るぎありません。

香港の総大将は昨季のチェアマンズスプリントプライズの覇者、ラッキースワイネスです。今季は3戦、使い始めから2戦は勝ちきれず重ハンデに泣いて連続2着。前走定量戦のトライアル、ジョッキークラブスプリントをきっちりと勝ち上がり香港スプリンター陣最高峰にいることを改めて証明しました。
「強いことは認める。しかし、サイレントウィットネス、セイクリッドキングダム、エアロヴェロシティと比べてごらん、そこまでの馬ではないよ。紛れがないとは言えない」
5日朝、香港ジョッキークラブCEOのウィンフリード・エンゲルブレヒト・ブレスケス、通称EBがモーニングコーヒーをすすりながらささやいてきました。お説ごもっとも、とうなずかざるをえません。香港スプリンター山脈は依然として世界最高峰にありながら、その頂はかつてに比べれば低くなっている、ということなのです。

低くなったとはいえ頂点にあるラッキーを脅かすことができるのは、やはり香港馬。昨年の香港スプリントでラッキーを破ったウェリントンを一番手に挙げます。前走ジョッキークラブ・スプリントは昨季末の6月、イギリスはロイヤルアスコット、クイーン・エリザベス2世ジュビリー・ステークス以来の今季緒戦ではありましたが、3着と使い始めとしては上々。休み明けを叩いた上積みを十分見込めましょう。

そのウェリントンに前走ジョッキークラブ・スプリントで先着の2着と健闘したビクターザウィナーは今季の最大の上り馬。重賞こそ勝ててはいませんが、5歳馬だけに伸び代はウェリントンよりも上。ティータンからマクドナルドへの乗り替わりも好材料です。

そして、昨年の2着馬サイトサクセスも忘れてはいけません。ドバイのアルクォーツスプリントでは香港スプリント2着の力を示して4着と健闘。今季もプレミアムボウルでラッキーを下しています。

上記4頭がラッキーを頂点に山頂を連ねているのが現在の香港スプリンターの陣形、現状です。

これに挑むは我が日本の2騎、ジャスパークローネマッドクールとなります。両馬比較をすれば、米ブリーダーズカップ・ターフスプリントから香港に直行したジャスパーよりは、重賞未勝利ながらスプリンターズステークス2着の勲章を引っ提げてここに挑戦してきたマッドを上位にとります。
日本の新星、坂井瑠星からミルコことM.デムーロへの乗り替わりもプラス。ミルコは日本の通年騎手免許を取る前の1年間、香港で騎乗していたことがあり、シャティンのコースは坂井瑠星よりも熟知。近年不振にあえいでいますが、ここで復活の狼煙を上げてくれるものと期待してやまぬところです。

欧州で短距離G1を4勝しているハイフィールドプリンセスはシャティンの芝適性に疑問が残り、ここでは見送りが賢明。香港4騎に我が日本2騎がどこまで迫れるか――焦点はここ以外にありません。

明日は香港マイルの展望。乞う、ご期待!

(写真:HKJC)


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甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
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【香港国際競走2023】レース展望①香港ヴァーズ2023

ウマニティ会員の皆さん、お久しぶりです。甘粕代三です。
今年も香港国際競走の季節がやって参りました。今年は史上最多の14頭の日本勢が1200mから2400mの4レースに挑戦! アタクシも負けてはいられず、と例年より早く2日(土)に香港入り、毎朝シャティン競馬場に駆け付けては日本勢、これを迎え撃つ地元香港勢に欧米、中東各馬の状態を観察しています。今年の結論を一言でいえば、日本勢2勝は当確、上手くすれば4勝のグランドスラムの可能性も十分あり!

というのは香港勢の横綱、大関であるマイル王ゴールデンシックスティ、中距離王ロマンチックウォリアーのいずれにも大きな死角があるからです。さあ、アタクシの気の早い結論が与太なのか、モーゼかキリストはたまたモハメドの如き大予言なのか、発走順に仔細に検討して参ります。

香港ヴァーズ(シャティン芝2400m)
このレースの直近10年は日本勢が4勝、欧州4勝、そのうち3勝がアイルランドの名伯楽エイダン・オブライエン厩舎、残る1勝がフランスの名門アンドレ・ファーブル厩舎、地元香港勢2勝と日欧がっぷり四つの様相を呈しています。今年も大きく言えば、この状況に変化はありません。しかし、香港唯一のA級ステイヤーで今年カタールのローカルG1、エミール・トロフィーを楽勝したロシアンエンペラーが選出後に脚部不安発生。残る香港3騎はこのメンバーでは馬場掃除が関の山。日欧が覇を競うことになります。

ロシアンエンペラー回避後の10頭中、日本勢は4頭と最多、アイルランド・オブライエン厩舎が1頭、フランス・ファーブル厩舎1頭、イギリスの1頭を香港勢3頭が迎え撃つ顔付けになりました。この中で圧倒的な存在感を示しているのは勿論、日本4騎です。米ブリーダーズカップターフ3着と終に復活の兆しを見せ、ロスアンゼルスから香港に直行したダービー馬、シャフリヤール。前走アルゼンチン共和国杯で重賞勝ち馬となったゼッフィーロ、父に香港横綱モーリス、母にあの名牝ジェンティルドンナを持つジェラルディーナ、3歳の若駒ながら渡海の挑戦を敢行したレーベンスティールの4騎はいずれ菖蒲か杜若。この4頭だけで3連単、香港ならではの4連単も十分視野に入ります。日本勢香港ヴァーズ史上最強の顔付けと言っても差し支えありません。

この中で最も注目しなければならないのはレーベンスティールです。前走セントライト記念は休み明けながら皐月賞ソールオリエンスを子供扱いする1馬身3/4差の圧勝。セントライト記念から香港のローテーションも最適なら、香港シャティン競馬場の隅から隅まで知り尽くした雷神ことJ.モレイラが引き続き鞭を取るのは正に鬼に金棒! おまけに3歳馬ゆえ5ポンドのアローアンス。5日朝には僚馬、ローシャムパークとパドックをスクーリング。初見参のシャティン競馬場に物見することもなく2頭であたりを睥睨するかのような落ち着きぶりでした。日本勢では筆頭の評価をせざるを得ません。

残る日本勢3騎の評価は今日5日の時点でシャフリヤールゼッフィーロジェラルディーナの順。レース前日の9日までの状態を見て最終的評価を下しましょう。

さて欧州勢ですが、やはりエイダンのウォームハートが不気味です。ヨークシャー・オークス、ベルメイユ賞と欧州G1を連覇。その後、米ブリーダーズカップフィリーズ&メアで惜しくも2着に終わりましたが、サンタアニアでの2着は日本より遅く時計がかかり、欧州よりは早く時計が早い香港シャティンの芝適性を示すものです。欧州で最も時計のかかるドイツはバーデン大賞典でようやくG1ウィナーに上り詰めたジュンコよりは数段上と見ます。おまけに3歳牝馬は9ポンドのアローアンス、これが最後の直線で大きくモノをいうことは間違いありません。日本勢との比較で言えば、シャフリヤールと横一線と評価しておきます。

さて、明日は香港スプリントの展望。日本勢が苦戦したこのレース、今年は少々様相が異なってきています。明日のスプリント展望も乞う、ご期待!


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甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。

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過去10年の結果 ~香港マイル 2023~

開催日 勝ち馬 性齢 調教国 タイム 騎手 調教師
2022/12/11 カリフォルニアスパングル セ4 香港 1.33.41 Z.パートン A.クルーズ
2021/12/12 ゴールデンシックスティ セ6 香港 1.33.86 C.ホー K.ルイ
2020/12/13 ゴールデンシックスティ セ5 香港 1.33.45 C.ホー K.ルイ
2019/12/08 アドマイヤマーズ 牡3 日本 1.33.25 C.スミヨン 友道康夫
2018/12/09 ビューティージェネレーション セ6 香港 1.33.52 Z.パートン J.ムーア
2017/12/10 ビューティージェネレーション セ5 香港 1:33.72 K.リョン J.ムーア
2016/12/11 エアロヴェロシティ セ8 香港 1:08.0 Z.パートン P.オサリバン
2015/12/13 モーリス 牡4 日本 1:33.92 R.ムーア 堀宣行
2014/12/14 エイブルフレンド セン5 香港 1:33.49 J.モレイラ J.ムーア
2013/12/08 グロリアスデイズ セン6 香港 1:34.12 D.ホワイト J.サイズ

歴史・概要 ~香港マイル 2023~

香港マイルはヨーロッパや日本の一線級の競走馬が多く出走する香港競馬年度シーズンの最初のマイルGI競走。1991年に【香港招待ボウル】の名称で芝1400mとして施行されたのが始まりで1999年に【香港マイル】に名称変更され、現行の芝1600m戦となると翌年の2000年には国際GIへ昇格された。
これまで、1996年にモノポライズが連覇、2009年にはグッドババが史上初の3連覇を達成している。日本馬に関しては11月に行われるマイルCS出走後、ここを目標とする馬が多く、2001年のエイシンプレストン、2005年のハットトリック、2015年のモーリス、2019年のアドマイヤマーズで4勝を挙げている。

挑戦した日本馬 ~香港マイル 2023~

エイシンプレストン 1着/香港マイル(2001年)
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血統
父:Green Dancer
母:Warranty Applied
成績
32戦10勝
4億9106万円+2460万香港ドル
主な勝ち鞍
香港マイル(GI)
クイーンエリザベスC(GI)
朝日杯FS(GI)
香港で掴んだ栄光

 デビューから引退まですべて主戦である福永祐一が騎乗し、香港競馬でGIを3勝、1999年の朝日杯3歳Sを制し、最優秀3歳牡馬に輝いたエイシンプレストン。
 デビュー戦こそ2着に敗れたが、折り返しの新馬戦を勝利すると朝日杯3歳ステークス(GI)へ直行し、地方の雄レジェンドハンターを差し切って優勝。その年の最優秀牡馬に選出された。
 翌年もアーリントンC(GIII)、NZT4歳S(GII)と連勝を飾り、NHKマイルカップ(GI)最有力候補に挙がっていたが、骨折が判明し戦線から離脱。復帰後の成績は奮わずスランプ状態に陥ったが、陣営の懸命の努力が実り、米子Sで実に1年2ヶ月ぶりの勝利を飾ると、続く北九州記念(GIII)で重賞を制覇した。
 完全に復活を果たしたエイシンプレストンは毎日王冠(GII)も勝利し、マイルCS(GI)で2着となると香港マイル(GI)に挑戦。現地での評価は低かったが、レースでは直線で外に持ち出されると一気に突き抜ける圧勝劇。1993年のホクセイシプレーの初挑戦以来、8年目にして日本馬の香港マイル(GI)初制覇を見事に飾った。その後は、日本では勝ち星は挙げられなかったものの香港ではクイーンエリザベスC(GI)を連覇するなど、香港GI3勝。とにかく香港競馬に絶対なる適性を持った名馬であった。

ハットトリック 1着/香港マイル(2005年)
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血統
父:サンデーサイレンス
母:トリッキーコード
成績
21戦8勝
3億3705万円
主な勝ち鞍
香港マイル(GI)
マイルCS(GI)
世界を切り裂いた剛脚

 マイルCS(GI)、香港マイル(GI)を制し、2005年度のJRA賞最優秀短距離馬を受賞したハットトリック。サンデーサイレンス産駒の中でも屈指の瞬発力を誇る名マイラーである。
 デビューは遅く、3歳5月に未勝利戦を勝利で飾ると続く500万下でも32秒台の末脚で圧勝。初重賞挑戦となったラジオたんぱ賞(GIII)では9着と持ち味は発揮されなかったが、折り返しの1000万下、1600万下と抜群の差し脚で快勝し、オープン入りを決めると京都金杯(GIII)では1番人気の支持に答えて重賞初制覇。続く東京新聞杯(GIII)でも勢いは止まらず、見事4連勝を飾った。その後、気性の問題やレースでの不運なども重なり、マイラーズカップ(GII)、安田記念(GI)、毎日王冠(GII)、天皇賞秋(GI)に出走するも精彩を欠いてしまう。
   しかし、鞍上にO・ペリエ騎手で迎えた、マイルCS(GI)でその素質は一気に花開く。レースはダイワメジャー、ラインクラフト、デュランダルなど強豪揃いのメンバーが揃った一戦であったが、これをまったく相手にしない一気の末脚でGI初制覇。続く香港マイル(GI)では後方追走から大外に持ち出されると直線1頭だけ違う末脚で豪快な差し切り勝ち。レース後、「とにかく状態が良かった。外目の枠で後方からの競馬だったけれど、末脚は1番だと分かっていたので自信はありました。」と鞍上も絶対の信頼を寄せるまさに剛脚であった。この勝利により、エイシンプレストン以来3年ぶり、2度目となる日本馬による香港マイル制覇となった。

モーリス 1着/香港マイル(2015年)
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血統
父:スクリーンヒーロー
母:メジロフランシス
成績
17戦10勝
5億3624万円
主な勝ち鞍
天皇賞秋(GI)
安田記念(GI)
マイルCS(GI)
香港マイル(GI)
チャンピオンズマイル(GI)
国内外を席巻する絶対王者

 安田記念、マイルチャンピオンシップ、香港マイル、チャンピオンズマイル,天皇賞(秋)を制し、国内外で最高ランクの評価を受ける王者モーリス。
 2歳時、3歳時は腰に不安を抱え、思うようなパフォーマンスが発揮できていなかったが、堀厩舎に転厩した4歳時にその才能を開花させたる。とりわけ復帰初戦の若潮賞、スピカSを連勝し、挑んだダービー卿CTは歴史的レースとして記憶されている。良馬場発表ながら、降り続いた雨で水分を多分に含んだ馬場状態。レースでは出遅れ、終始馬群の外を回らされる形ながら直線一気でラスト1Fを10秒9という凄まじい瞬発力を見せての大楽勝。2005年にダイワメジャーがマークしたレースレコード(1分32秒3)を塗り替えた。怪物の誕生である。
 その後、安田記念、マイルCSを制し、迎えた香港マイル。戦前の下馬評は香港のマイル王・エイブルフレンドVS日本のマイル王・モーリスの2強対決。迎えたレースでは、スタートを決めて、道中は7番手を追走。直線で追い出されたもののいつもより反応の鈍いモーリスだったが、外からエイブルフレンドに並ばれるとエンジン点火、最後は内から追い上げたジャイアントトレジャーを3/4馬身差で退けて戴冠。
 レース後、鞍上のライアン・ムーア騎手は「マイルCSで、この馬が一流マイラーだということはわかっていた。きょうはリラックスして走っていたし、最後は素晴らしい脚を使ってくれたね」とコメント。この年は6戦6勝(G13連勝)のパーフェクトな戦績を残し、2015年度のJRA最優秀短距離馬、年度代表馬を獲得した。

施行年馬名性齢騎手調教師着順
2022年ダノンスコーピオン牡3W.ビュイックJ.サイズ7着
シュネルマイスター牡4C.ルメール手塚貴久9着
サリオス牡5R.ムーア堀宣行取消
2021年サリオス牡4D.レーン堀宣行3着
インディチャンプ牡6C.スミヨン音無秀孝5着
ヴァンドギャルド牡5K.ティータン藤原英昭6着
ダノンキングリー牡5川田将雅萩原清8着
2020年アドマイヤマーズ牡4R.ムーア友道康夫3着
2019年アドマイヤマーズ牡3C.スミヨン友道康夫1着
ノームコア牝4C.ルメール萩原清4着
ペルシアンナイト牡5O.マーフィー池江泰寿5着
インディチャンプ牡4D.レーン音無秀孝7着
2018年ヴィブロス牝5W.ビュイック友道康夫2着
ペルシアンナイト牡4M.デムーロ池江泰寿5着
モズアスコット牡4C.ルメール矢作芳人7着
2017年サトノアラジン牡6H.ボウマン池江泰寿6着
2016年ロゴタイプ牡6M.デムーロ田中剛5着
サトノアラジン牡5川田将雅池江泰寿7着
ネオリアリズム牡5R.ムーア堀宣行9着
2015年モーリス牡4R.ムーア堀宣行1着
ダノンプラチナ牡3蛯名正義国枝栄7着
フィエロ牡6M.デムーロ藤原英昭9着
2014年グランプリボス牡6岩田康誠矢作芳人3着
ワールドエース牡5Z・パートン池江泰寿4着
フィエロ牡5福永祐一藤原英昭6着
ハナズゴール牡5N.ローウィラー加藤和宏8着