京都では土曜に第51回
デイリー杯2歳S(12日、GII、芝・外1600メートル)が行われる。素質が高そうな良血馬がそろい、朝日杯フューチュリティS(12月18日、阪神、GI、芝1600メートル)、
阪神ジュベナイルフィリーズ(同11日、阪神、GI、芝1600メートル)を占う意味でも重要な一戦になりそうだ。
2戦2勝の馬が2頭おり、ともに上がり3ハロン最速の脚を発揮して連勝している。そのうち
ディーパワンサ(栗東・
松下武士厩舎、牝)は中京2歳S以来、3カ月半ぶりだが、調整は順調。中京2歳Sはスタートで後手に回ったものの、すぐに中団につけ、直線で外に持ち出すと一気に前を抜き去った。センスの高さと瞬発力は一級品。新種牡馬
ディープブリランテの産駒として初の重賞Vがかかる一戦で、母ポロンナルワが今年の
オークス馬
シンハライトの半姉という血統面からも大物感が伝わる。
もう1頭の2連勝馬は、ききょうSを勝った
ジューヌエコール(栗東・
安田隆行厩舎、牝)。こちらもダービー馬
ロジユニヴァースのいとこで、血統面はヒケを取らない。1400メートルしか経験がない点も大きな問題はなさそうだが、初戦が重馬場、2戦目が稍重馬場だった。パワータイプが多い
クロフネ産駒だけに、良馬場での高速決着に対応できるかがポイントになる。
良血という点では、
菊花賞馬サトノ
ダイヤモンドの半妹
リナーテ(栗東・
須貝尚介厩舎、牝)が最右翼。父が
ディープインパクトから
ステイゴールドに替わったが、3番手から抜け出して快勝したデビュー戦の内容は、兄同様のセンスを感じさせる。キャリア1戦で勝ち時計も平凡なことに加え、牝馬限定戦だったため、評価はそれほど高くないが、大化けする可能性は十分。今回は
浜中俊騎手とのコンビで挑む。
牝馬が優勢という印象の顔触れだが、牡馬も負けてはいられない。
NHKマイルC優勝馬
ミッキーアイルを半兄に持つ
タイセイスターリー(栗東・
矢作芳人厩舎、牡)も1戦1勝ながら有力な一頭だ。デビュー戦は京都の芝1400メートルで好位から楽々と抜け出しての勝利。兄はスピードで圧倒するタイプだが、こちらは追ってからも味がある。レースぶりに幅がありそうで、連勝で重賞Vなら、先々が大いに楽しみだ。
内回りながら京都芝1600メートルの未勝利戦を楽に逃げ切った
ベルカプリ(栗東・
西浦勝一厩舎、牝)は、展開次第で面白い存在。前走の野路菊S(3着)など、長めの距離に出走してきた
ユノディエール(栗東・
岡田稲男厩舎、牡)は、タフなレースになれば台頭の可能性がある。
武豊騎手がデビューからコンビを組み続ける
ディープインパクト産駒
サングレーザー(栗東・
浅見秀一厩舎、牡)は中間の動きが目立つ一頭。ここでも軽視は禁物だろう。
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