ジュエラー(競走馬)

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写真一覧
抹消  鹿毛 2013年1月17日生
調教師藤岡健一(栗東)
馬主青山 洋一
生産者社台ファーム
生産地千歳市
戦績 6戦[2-2-0-2]
総賞金16,910万円
収得賞金3,225万円
英字表記Jeweler
血統 ヴィクトワールピサ
血統 ][ 産駒 ]
ネオユニヴァース
ホワイトウォーターアフェア
バルドウィナ
血統 ][ 産駒 ]
Pistolet Bleu
Balioka
兄弟 ワンカラットサンシャイン
市場価格
前走 2016/10/16 秋華賞 G1
次走予定

ジュエラーの競走成績

[ 競走データ ] [ 繁殖データ ]
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成績 条件別 競馬場別 距離別 重量別 騎手別 タイム別
開催日

R 競走名 コース









指数

負担
重量
(kg)
騎手調教師



馬体重
(kg)




(秒)

3F
通過順 1(2)着馬
16/10/16 京都 11 秋華賞 G1 芝2000 18123.924** 牝3 55.0 M.デムー藤岡健一 502
(-2)
1.58.8 0.233.5⑩⑨⑪⑩ヴィブロス
16/09/18 阪神 11 ローズS G2 芝1800 15463.7211** 牝3 54.0 M.デムー藤岡健一 504
(+10)
1.48.3 1.635.8⑤⑥シンハライト
16/04/10 阪神 11 桜花賞 G1 芝1600 187135.031** 牝3 55.0 M.デムー藤岡健一 494
(-4)
1.33.4 -0.033.0⑯⑰シンハライト
16/03/05 阪神 11 チューリップ G3 芝1600 16592.012** 牝3 54.0 M.デムー藤岡健一 498
(-6)
1.32.8 0.033.0⑪⑪シンハライト
16/01/10 京都 11 シンザン記念 G3 芝1600 18474.122** 牝3 54.0 M.デムー藤岡健一 504
(+10)
1.34.1 0.034.5⑬⑯ロジクライ
15/11/29 京都 5 2歳新馬 芝1800 15234.121** 牝2 54.0 秋山真一藤岡健一 494
(--)
1.48.8 -0.434.0⑪⑪アドマイヤキズナ

ジュエラーの関連ニュース

★1位ロードカナロア、2位キズナ、3位エピファネイア リーディング上位種牡馬の産駒が出走予定

4月2日現在のJRA種牡馬成績を見ると、1位のロードカナロア、2位のキズナの獲得賞金が10億円を超えており、獲得賞金6億円台の3位エピファネイア、4位ドゥラメンテが2頭を追っている。1位のロードカナロア産駒は桜花賞にチューリップ賞3着のハワイアンティアレ(栗東・松永幹夫厩舎)、2位のキズナ産駒はクイーンCを制したクイーンズウォーク(栗東・中内田充正厩舎)、エルフィンSを制したライトバック(栗東・茶木太樹厩舎)が出走を予定している。また、3位のエピファネイア産駒は阪神JF2着のステレンボッシュ(美浦・国枝栄厩舎)、フェアリーSを制したイフェイオン(栗東・杉山佳明厩舎)が出走する予定だが、クラシック初戦を制すのはどの種牡馬の産駒だろうか。(※キズナ産駒はタガノエルピーダ(栗東・斉藤崇史厩舎)、エピファネイア産駒はオオナミコナミ(栗東・牧浦充徳厩舎)も桜花賞に登録している)。なお、キズナ産駒にはクラシック初制覇がかかる。

★新種牡馬産駒が過去10年で3勝 今年は2頭のスワーヴリチャード産駒などが出走予定

過去10年の桜花賞では、2016年ジュエラー(父ヴィクトワールピサ)、2018年アーモンドアイ(父ロードカナロア)、2020年デアリングタクト(父エピファネイア)と新種牡馬の産駒が3勝を挙げている。4月2日現在、桜花賞に出走可能となっている馬のうち、新種牡馬の産駒はスワーヴリチャード産駒のコラソンビート(美浦・加藤士津八厩企)、スウィープフィート(栗東・庄野靖志厩舎)、ブリックスアンドモルタル産駒のセシリエプラージュ(栗東・中村直也厩舎)、カリフォルニアクローム産駒のワイドラトゥール(栗東・藤原英昭厩舎)の4頭だが、今年の新種牡馬産駒は桜花賞を制すことができるだろうか。

セシリエプラージュは今年の桜花賞登録馬では最も小柄で、前走のフィリーズレビューは馬体重410キロで3着に入っている。フィリーズレビュー3着馬が桜花賞を勝てば、2008年レジネッタ以来16年ぶり4頭目となるが、セシリエプラージュはトライアルに続いて本番の桜花賞でも好走することができるだろうか。なお、成績公報に初めて桜花賞の馬体重が掲載された1971年以降、最も馬体重が軽かった優勝馬は1972年アチーブスターの412キロだ。

★GI完全制覇を遂げたサンデーレーシング 桜花賞には所有馬4頭が出走予定

3月24日に実施された高松宮記念でJRA・GI24レースと障害のJ・GI2レースの完全制覇を遂げた(有)サンデーレーシングの所有馬は、今年の桜花賞阪神JF勝ち馬のアスコリピチェーノ(美浦・黒岩陽一厩舎)、クイーンC勝ち馬のクイーンズウォーク(栗東・中内田充正厩舎)、アルテミスS勝ち馬のチェルヴィニア(美浦・木村哲也厩舎)、アネモネS2着のテウメッサ(美浦・金成貴史厩舎)と4頭の所有馬を登録している。(有)サンデーレーシングは、(有)社台レースホースと並ぶ歴代最多タイの桜花賞4勝を挙げているが、単独トップの5勝目を挙げることができるだろうか。なお、(有)社台レースホースの所有馬は今年の桜花賞フェアリーS勝ち馬のイフェイオン(栗東・杉山佳明厩舎)が出走する予定。

★収得賞金1000万円の3頭は抽選対象 クラシックの檜舞台に立つのはどの馬?

今年の桜花賞には27頭が登録しているが、4月2日現在、優先出走権獲得馬と収得賞金上位の16頭が出走可能となっている。残る2頭の出走馬は収得賞金1000万円のシカゴスティング(栗東・庄野靖志厩舎)、ショウナンマヌエラ(栗東・高野友和厩舎)、ボンドガール(美浦・手塚貴久厩舎)の3頭による抽選で決定しているが、クラシックの檜舞台に立つのはどの馬だろうか。このうち、ボンドガールは昨年6月4日の新馬戦を勝ち上がり、続くサウジアラビアRCで2着に入っており通算2戦1勝という成績だ。キャリア2戦で桜花賞を勝てば、桜花賞の最少キャリア優勝記録に並ぶが、ボンドガールは抽選を突破して勝利を挙げることができるだろうか。同馬には鮫島克駿騎手が騎乗する予定だ。

ボンドガールが勝った新馬戦の出走馬は、その後の活躍が目立っている。同レース2着のチェルヴィニア(美浦・木村哲也厩舎)はアルテミスS、3着のコラソンビート(美浦・加藤士津八厩舎)は京王杯2歳S、6着のキャットファイト(美浦・上原博之厩舎)はアネモネSを勝ち、4着のマスクオールウィン(美浦・牧光二厩舎)もフェアリーSで2着と好走しており、ボンドガールが抽選を突破すれば同じ新馬戦でデビューした5頭が桜花賞に出走することになる。

フェブラリーSを制した藤岡佑介騎手 チューリップ賞2着のセキトバイーストに騎乗予定

藤岡佑介騎手は、今年2月のフェブラリーSをぺプチドナイルとのコンビで制し、2018年のNHKマイルC(ケイアイノーテック)以来約6年ぶり2回目のJRA・GI制覇を遂げた。藤岡騎手は桜花賞では、チューリップ賞で逃げて2着に入ったセキトバイースト(栗東・四位洋文厩舎)に騎乗予定だが、クラシック初勝利を挙げることができるだろうか。

また、セキトバイーストを管理する四位洋文調教師にはGI初制覇がかかる。四位調教師は騎手時代、桜花賞に20回騎乗して2着は4回あったが、勝利を挙げることはできなかった。四位調教師は今回初めて管理馬を桜花賞に出走させるが、騎手時代に制することができなかった桜花賞のタイトルを掴めるだろうか。

松永幹夫調教師はハワイアンティアレを登録 騎手&調教師双方での桜花賞制覇なるか

チューリップ賞3着のハワイアンティアレを登録している松永幹夫調教師は、1997年キョウエイマーチ、2000年チアズグレイスで騎手として桜花賞2勝を挙げており、騎手&調教師双方での同レース制覇がかかる。ハワイアンティアレは昨年11月5日の新馬戦は7着に敗れたが、2戦目の未勝利戦で勝ち上がり、続くチューリップ賞で3着に入って桜花賞の優先出走権を獲得している。過去10年の桜花賞では2015年レッツゴードンキ、2016年ジュエラー、2022年スターズオンアースと1勝馬が3勝を挙げているが、ハワイアンティアレは2勝目を桜花賞で挙げることができるだろうか。同馬には池添謙一騎手が騎乗する予定だ。

【大阪杯】ジャックドールがGⅠ初勝利 強力なライバルを〝圧逃〟して昨年5着のリベンジや!! 2023年4月3日(月) 06:35

阪神競馬場で行われた第67回大阪杯は、2番人気のジャックドールがハナ差で逃げ切って、国内外合わせて4度目の挑戦でGⅠ初勝利を挙げた。勝ち時計の1分57秒4はレースレコード。今後は天皇賞・秋(10月29日、東京、GⅠ、芝2000メートル)が最大目標だ。2着に1番人気のスターズオンアースが入り、3着は10番人気のダノンザキッドだった。



敗戦を糧に待望のタイトルをつかみ取った。ジャックドールが、昨年5着のリベンジを果たしてGⅠ初制覇。藤岡調教師は胸をなでおろした。

「やっと勝てたという感じです。やっぱりGⅠなので、2、3着馬は強かった。最後はひやひやしましたが、勝てて良かったです」

自慢の快足を存分に生かして先手を奪い、よどみないペースを刻む。最後は昨年の2冠牝馬スターズオンアースの猛追をハナ差でしのぎ、GⅠウイナー5頭を負かしての初戴冠だ。

昨年は破竹の5連勝で前哨戦の金鯱賞を制して臨んだが、落鉄などもあって5着。その後も天皇賞・秋4着、香港C7着とGⅠの壁にはね返されていた。今春は休み明けでも力を発揮できる特徴を考慮して、ここに照準を合わせてきた。1週前追い切り後は太め残りで状態が上がってこなかったが、微調整を重ねて仕上げた。

2016年の桜花賞ジュエラー)以来のGⅠ3勝目となるトレーナーは、父が元厩務員で幼少時は阪神競馬場で育った。「阪神は僕の地元。大阪杯を勝てて良かった」と笑みを浮かべ、「5歳になれば完成されてくるので、もう1段階(上が)あってくれれば」と先を見据えた。

今後は宝塚記念(6月25日、阪神、GⅠ、芝2200メートル)を視野に入れつつ、天皇賞・秋が最大目標になる。昨年のJRA賞年度代表馬でドバイシーマクラシックを制したイクイノックスを筆頭に、タレントぞろいの芝中距離路線。充実期を迎えたジャックドールが、主役の座を奪いに行く。(山口大輝)

ジャックドール 父モーリス、母ラヴァリーノ、母の父アンブライドルズソング。栗毛の牡5歳。栗東・藤岡健一厩舎所属。北海道日高町・クラウン日高牧場の生産馬。馬主は前原敏行氏。戦績14戦8勝(うち海外1戦0勝)。獲得賞金4億7204万2000円(すべてJRA)。重賞は2022年GⅡ金鯱賞、GⅡ札幌記念に次いで3勝目。大阪杯は藤岡健一調教師が初勝利。武豊騎手は1988年フレッシュボイス、90年スーパークリーク、93年メジロマックイーン、97年マーベラスサンデー、98年エアグルーヴ、2014年キズナ、17年キタサンブラックに次いで8勝目。馬名は「人名より+黄金(仏)」。

【アラカルト】

◆逃げ切り 21年(レイパパレ)以来2回目。

藤岡健一調教師 2頭目の出走で初勝利。前回は昨年(ジャックドール)の5着。GⅠは16年の桜花賞ジュエラー)以来で通算3勝目。重賞は昨年の札幌記念ジャックドール)以来で通算16勝目。

モーリス産駒 今年の4頭を含む延べ5頭の出走で初勝利。GⅠは昨年のエリザベス女王杯ジェラルディーナ)以来で通算3勝目。重賞はAJCCノースブリッジ)以来の今年3勝目で通算13勝目。

◆馬主・前原敏行氏 延べ2頭目の出走で初勝利。GⅠは延べ3頭目の出走で初勝利。重賞は昨年の札幌記念以来で通算3勝目。

◆生産者・クラウン日高牧場 延べ2頭目の出走で初勝利。GⅠは延べ4頭目の出走で初勝利。

◆関西馬の勝利 17年(キタサンブラック)以降7年連続7勝目。

◆単勝2番人気の勝利 20年(ラッキーライラック)以来の2回目。

◆5歳馬の勝利 昨年(ポタジェ)に続く5回目。

◆牡馬の勝利 昨年(ポタジェ)に続く5回目。

◆最低払戻金額 枠連❺❻740円。馬連⑨⑪830円、馬単⑨→⑪1580円は、当レースの式別ごとの最低払戻金額を更新。

【売り上げ、入場者数】

大阪杯の売り上げは185億823万6900円で前年比99・0%。入場者数は2万5699人(うち有料入場2万5070人)だった。

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【桜花賞】各路線から女王の座を狙う名牝候補たちが集ったレースの注目点 2022年4月5日(火) 14:01

★今年初戦のチューリップ賞は3着 GI2勝目狙う“2歳女王”サークルオブライフ

昨年のJRA賞最優秀2歳牝馬を受賞したサークルオブライフ(美浦・国枝栄厩舎)が、桜花賞でGI2勝目を狙う。同馬は昨年8月28日の新馬戦では3着だったが、その後は未勝利戦→アルテミスS阪神ジュベナイルフィリーズと芝1600メートル戦を3連勝してGI初制覇を遂げた。サークルオブライフは今年初戦のチューリップ賞では3着に敗れたが、桜花賞で2つ目のGIタイトルを手にすることができるだろうか。Vなら、サークルオブライフを管理する国枝栄調教師は2018年アーモンドアイ以来4年ぶり3回目、同馬に騎乗予定のM・デムーロ騎手は2016年ジュエラー以来6年ぶり2回目の桜花賞制覇となる。

チューリップ賞を制して2度目のGI挑戦 阪神JF1番人気→4着敗退のナミュール

ナミュール(栗東・高野友和厩舎)は、昨年の阪神JFで1番人気に支持されたが、4コーナー17番手から追い上げたものの4着に敗れた。同馬は今年初戦となったチューリップ賞では1番人気の支持に応えて重賞初制覇を遂げたが、2度目のGI挑戦となる桜花賞で勝利を挙げることができるかどうか。Vなら、ナミュールを管理する高野友和調教師はクラシック初制覇となる。なお、同調教師は4月5日現在、JRA重賞18勝、JRA・GI3勝を挙げているが、JRA重賞18勝中12勝を牝馬で挙げており、JRA・GI3勝もすべて牝馬でマークしている。

また、ナミュールは父ハービンジャー、母サンブルエミューズという血統で、曾祖母は1997年の桜花賞馬キョウエイマーチ。母のサンブルエミューズは2013年の桜花賞で6着という成績だったが、ナミュールは母の雪辱を果たし、“桜の女王”の座に就くことができるかどうか。

★昨年は阪神JFから直行した馬が1、2着 今年初戦となる阪神JF2着馬ラブリイユアアイズ

昨年の阪神JF2着馬ラブリイユアアイズ(美浦・黒岩陽一厩舎)は、同レース以来中118日の出走で、桜花賞が今年初戦となる。昨年の桜花賞では阪神JF1着以来の出走となったソダシが勝ち、阪神JF2着以来の出走となったサトノレイナスが2着に入ったが、ラブリイユアアイズも桜花賞で好走することができるかどうか。Vなら、昨年のソダシに並び、桜花賞における前走からの最長間隔勝利となる。

また、ラブリイユアアイズは、昨年産駒がデビューした新種牡馬ロゴタイプの産駒。ラブリイユアアイズは、ロゴタイプ産駒でJRA競走を勝った唯一の馬となっているが(※4月5日現在)、父にクラシックのタイトルを贈ることができるかどうか。なお、ラブリイユアアイズの毛色は「青毛」だが、青毛馬が桜花賞を勝てぱ1975年テスコガビー以来、47年ぶり2頭目となる。

★歴代最多の桜花賞5勝を挙げる武豊騎手 武幸四郎調教師の管理馬ウォーターナビレラで参戦

歴代最多の桜花賞5勝を挙げている武豊騎手は、今年の桜花賞ではウォーターナビレラ(栗東・武幸四郎厩舎)に騎乗する予定だ。武豊騎手はウォーターナビレラに3回騎乗してファンタジーS1着、阪神JF3着、チューリップ賞5着という成績を残しているが、2004年ダンスインザムード以来、18年ぶり6回目の桜花賞制覇を遂げることができるかどうか。なお、ウォーターナビレラ武豊騎手の弟・武幸四郎調教師の管理馬で、同調教師にはJRA・GI初制覇がかかる。

フィリーズレビューを制したサブライムアンセム 桜花賞親子制覇を狙う岩田望来騎手が騎乗予定

サブライムアンセム(栗東・藤原英昭厩舎)は、昨年8月1日の新馬戦でのデビュー(4着)以降、なかなか勝ち上がることができなかったが、デビュー6戦目の未勝利戦では、2位入線ながら他馬の走行妨害が認められ、繰り上がりで1着となると、続くフィリーズレビューを制して桜花賞へ駒を進めてきた。フィリーズレビューの勝ち馬が桜花賞を勝てぱ、2005年ラインクラフト以来17年ぶり10頭目となるが、サブライムアンセムは3連勝で“桜の女王”の座を射止めることができるかどうか。Vなら、同馬を管理する藤原英昭調教師は牝馬クラシック初勝利となる。

また、サブライムアンセムに騎乗予定の岩田望来騎手は、父・岩田康誠騎手が2012年と2015年に桜花賞を制しており、桜花賞親子制覇がかかる。岩田望来騎手は3月27日の高松宮記念ではロータスランドに騎乗して2着に入り、JRA・GIで初めて連対したが、父に続いて桜花賞を制すことができるかどうか。

★今年も“無敗の桜花賞馬”誕生なるか 2戦2勝のプレサージュリフトが出走予定

プレサージュリフト(美浦・木村哲也厩舎)には、史上9頭目となる無敗での桜花賞制覇がかかる。同馬は昨年10月24日の東京でデビュー勝ちを収めると、約3カ月半ぶりの出走となったクイーンCも制して、2戦2勝の成績で桜花賞に駒を進めてきた。桜花賞では2020年のデアリングタクト、昨年のソダシと2年連続で無敗馬が勝利を挙げているが、プレサージュリフトはデビューから3連勝で桜花賞を制すことができるかどうか。ちなみに、プレサージュリフトは新馬、クイーンCをどちらも2番人気で勝ってるが、桜花賞では2018年から2番人気馬が4連勝中で、今年も2番人気馬が勝てば2003~2007年の秋華賞に並ぶ2番人気馬の同一重賞最多連勝記録となる。

★デビュー3戦目での桜花賞制覇なるか 2戦2勝のプレサージュリフト、2戦1勝のピンハイ

2戦2勝のプレサージュリフト(美浦・木村哲也厩舎)、2戦1勝のピンハイ(栗東・田中克典厩舎)には、ハマカゼ(1948年)、ハギノトップレディ(1980年)、デアリングタクト(2020年)の3頭に並ぶ桜花賞最少キャリア勝利がかかる。プレサージュリフトは新馬戦→クイーンCを連勝し、ピンハイは新馬戦1着→チューリップ賞2着という成績だが、デビュー3戦目で桜花賞を制すことができるかどうか。

また、ピンハイを管理する田中克典調教師は開業2年目でJRA・GI初挑戦となる。同調教師は昨年14勝を挙げたが、今年は前年を大きく上回るぺースで勝利を積み重ねており、4月5日現在で8勝をマークしている。田中克典調教師のレース当日の年齢は「34歳7力月30日」で、桜花賞を勝てば同レース史上2位の年少優勝となるが、初の大舞台で勝利を挙げることができるかどうか。なお、ピンハイにはJRA・GI初制覇を目指す高倉稜騎手が騎乗予定となっている。

★JRA・GI通算10勝まであと「1」 桜花賞初V目指す戸崎圭太騎手&浜中俊騎手

桜花賞プレサージュリフト(美浦・木村哲也厩舎)に騎乗予定の戸崎圭太騎手、ナムラクレア(栗東・長谷川浩大厩舎)に騎乗予定の浜中俊騎手は、4月5日現在、JRA・GI9勝を挙げており、グレード制を導入した1984年以降で21人目のJRA・GI通算10勝まであと1勝となっている。戸崎騎手は2014年の2着、浜中騎手は2011年の4着が桜花賞での最高成績となっているが、同レース初勝利を挙げることができるかどうか。

また、浜中騎手は桜花賞、皐月賞以外のクラシック競走を制しており、桜花賞を勝てばクラシック完全制覇に王手がかかる。同騎手とナムラクレアのコンビは小倉2歳S1着、ファンタジーS2着、阪神JF5着、フィリーズレビュー2着と重賞で安定した成績を残しているが、桜花賞ではどのような走りを見せるだろうか。なお、浜中騎手は4月5日現在、JRA通算1099勝を挙げており、史上35人目のJRA通算1100勝まであと1勝に迫っている。

★クイーンCで好走したドゥラメンテ産駒 スターズオンアース&ベルクレスタ

クイーンC2着のスターズオンアース(美浦・高柳瑞樹厩舎)、同3着のべルクレスタ(栗東・須貝尚介厩舎)はどちらも通算5戦1勝という成績のドゥラメンテ産駒だ。ドゥラメンテ産駒は今回の2頭が牝馬クラシック初出走となるが、スターズオンアースベルクレスタは待望の2勝目を桜花賞で挙げることができるかどうか。なお、1勝馬が桜花賞を勝てぱ2016年のジュエラー以来6年ぶり8頭目となる。また、スターズオンアースが勝てば同馬を管理する高柳瑞樹調教師はJRA・GI初制覇、ベルクレスタが勝てば同馬を管理する須貝尚介調教師は1953・54年の尾形藤吉元調教師以来68年ぶり2人目の桜花賞連覇となる。

★200万円の追加登録料を支払っての参戦 ライラック&クロスマジェスティ

フェアリーSを制したライラック(美浦・相沢郁厩舎)、アネモネS(L)を制したクロスマジェスティ(美浦・水野貴広厩舎)は、クラシック追加登録料(200万円)を支払っての桜花賞参戦となる。クラシック追加登録馬の桜花賞制覇は2002年アローキャリーの1度だけだが、ライラッククロスマジェスティの追加登録での参戦は、実を結ぶかどうか。ライラックには福永祐一騎手、クロスマジェスティには桜花賞初騎乗となる武藤雅騎手が騎乗予定となっている。なお、福永騎手は4月5日現在、歴代5位のJRA通算2540勝を挙げており、あと2勝でJRA勝利数歴代4位の蛯名正義元騎手(2541勝)を上回る。

★「6分の2」の抽選を突破するのはどの馬? 初制覇狙う矢作芳人調教師に注目

桜花賞はフルゲート18頭で実施されるが、4月5日現在の出走馬決定順を見ると、16頭までは優先出走権獲得馬と収得賞金上位馬で決まっており、残る2頭の出走馬は収得賞金400万円のアリシアン(美浦・加藤征弘厩舎)、カフジテトラゴン(栗東・武英智厩舎)、カランセ(美浦・金成貴史厩舎)、グランスラムアスク(栗東・矢作芳人厩舎)、パーソナルハイ(栗東・矢作芳人厩舎)、ビジン(栗東・武英智厩舎)から抽選で決定する。果たして、「6分の2」の抽選を突破するのはどの馬だろうか。

なお、グランスラムアスクパーソナルハイを管理する矢作芳人調教師は、これまでに5頭の管理馬を桜花賞に出走させており、2017年リスグラシューの2着が最高成績となっている。矢作調教師は桜花賞以外のクラシック競走を既に制しており、桜花賞を勝てば史上5人目のクラシック完全制覇調教師となるが、今回登録している管理馬2頭は抽選を突破してクラシックの檜舞台に立つことができるかどうか。また、グランスラムアスクパーソナルハイは、どちらもディープインパクト産駒で、同産駒は歴代最多の桜花賞5勝を記録している。

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【日経新春杯&京成杯&愛知杯】クラシック戦線を占う3歳重賞、波乱含みのハンデ2重賞の注目点 2022年1月12日(水) 17:18

★昨年の3冠レースで好走した実力を示すか トップハンデを背負うステラヴェローチェ/日経新春杯

 有馬記念で勝ったエフフォーリアから0・3秒差の4着に入ったステラヴェローチェ(牡4歳、栗東・須貝尚介厩舎)が、日経新春杯に登録している。同馬は皐月賞3着、ダービー3着、菊花賞4着と昨年の3冠レースで好走しており、今回はショウナンバルディ(牡6歳、栗東・松下武士厩舎)と並びトップハンデとなる57キロを背負う。3冠レースすべてに出走した4歳馬が日経新春杯を勝てば、2006年のアドマイヤフジ以来16年ぶりとなるが、ステラヴェローチェは今年初戦を勝利で飾ることができるかどうか。同馬には前走に続きM・デムーロ騎手が騎乗する予定。

★連続年JRA重賞勝利記録の更新なるか 武豊騎手&友道康夫調教師に注目/日経新春杯

 16日の日経新春杯フライライクバード(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)に騎乗予定の武豊騎手は、デビューした1987年から毎年JRA重賞勝利を挙げており、今年は36年連続JRA重賞勝利がかかる。同騎手は日経新春杯で現役最多の3勝を挙げているが、今年の重賞初勝利を挙げ自身の記録を更新することができるかどうか。なお、武豊騎手は15日の愛知杯ではルビーカサブランカ(5歳、栗東・須貝尚介厩舎)に騎乗予定。

 また、フライライクバードを管理する友道康夫調教師は、2011年から毎年JRA重賞で勝利を挙げている。友道調教師は昨年のダービー7着以来の出走となるヨーホーレイク(牡4歳)も日経新春杯に登録しているが、2頭出しで今年の重賞初勝利を挙げることができるかどうか。なお、友道師は愛知杯にはデゼル(5歳)を登録している。

★母は2016年の桜花賞ジュエラー キタサンブラック産駒のヴェールランス/京成杯

 京成杯に登録しているヴェールランス(牡、栗東・藤岡健一厩舎)は、父がキタサンブラック、母が2016年の桜花賞ジュエラーという血統で、ヴェールランスは昨年10月2日の新馬戦を勝ち、2戦目のエリカ賞では、勝ったサトノヘリオスからクビ差の2着に入っている。京成杯が芝2000メートル戦になった1999年以降、エリカ賞に出走した馬は京成杯で6勝を挙げているが、同馬は重賞タイトルを手にすることができるかどうか。なお、同馬には京成杯初騎乗となる藤岡佑介騎手が騎乗する予定。ちなみに、ヴェールランスを所有する(有)社台レースホースは京成杯で5勝を挙げており、同レースの最多勝馬主となっている。

 また、ヴェールランスが勝った新馬戦の2着馬テンダンス(牡、栗東・中竹和也厩舎)は、2戦目の未勝利戦を4馬身差で勝ち、続く東京スポーツ杯2歳Sでも3着に好走している。テンダンスには前走に続き和田竜二騎手が騎乗する予定だが、新馬戦以来となるヴェールランスとの対戦はどちらに軍配があがるだろうか。

★中京で好成績を挙げる2頭が出走予定 マリアエレーナソフトフルート/愛知杯

 愛知杯に登録しているマリアエレーナ(4歳、栗東・吉田直弘厩舎)は、中京で7戦2勝、2着2回、3着1回という成績を挙げている。同馬は前走の新潟牝馬Sを制し、今回は昨年のシンザン記念(7着)以来、2度目の重賞挑戦となるが、重賞初制覇を遂げることができるかどうか。なお、同馬が勝てば、種牡馬クロフネの産駒は歴代2位タイの18年連続JRA重賞勝利となる。

 また、新潟牝馬S2着のソフトフルート(5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)は、中京で3戦3勝という成績を挙げている。同馬は新潟牝馬Sの後、エリザベス女王杯に出走して4着に入っているが、好成績を挙げる中京で重賞初勝利を挙げることができるかどうか。なお、同馬にはJRA重賞初制覇がかかる岩田望来騎手が騎乗する予定。

日経新春杯の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載★京成杯の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載★愛知杯の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載

★【日経新春杯】レース展望★【京成杯】レース展望★【愛知杯】レース展望

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【うわさの2歳馬】おばに桜花賞馬ジュエラー~シャイニングサン 2021年12月24日(金) 11:24

 【中山5R】キタサンブラック産駒のシャイニングサンは、11月の福島記念で3着に好走したアラタ(父キングカメハメハ)の半妹。おばに桜花賞ジュエラーがいる。坂路とWコースで乗り込みスタンバイOK。「乗り味はいいし、動きもしっかりしている。ゲートは普通に出るので流れに乗れれば面白い」と、田中助手は期待を寄せている。(夕刊フジ)

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【うわさの2歳馬】ジュエラー全妹~ゴートゥートラベル 2020年12月19日() 14:38

 【中山5R】ゴートゥートラベルは、全姉に16年桜花賞ジュエラーがいる。調教本数は少ないが、小柄で仕上がり早のタイプで動きもいい。「いい時計が出ているし、癖もない。初戦から動ける態勢」と、小野調教師は力を込める。新規調教師試験に合格した蛯名騎手を背にデビュー勝ちを目指す。(夕刊フジ)

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ジュエラーの関連コラム

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先週は16(日)に京都競馬場でG1秋華賞が行われました。それでは、いつものようにレース結果と競馬予想の達人・ウマニティプロ予想家陣のスマッシュヒットを振り返っていきたいと思います。
 
G1秋華賞ビッシュが2.5倍で1番人気、続いてジュエラーが3.9倍、ヴィブロスが6.3倍とここまで10倍を切る形で人気を形成しました。
 
注目のスタートは各馬大きな出遅れもなく、大方の予想通りクロコスミアが先頭で第1コーナーへ入ります。2番手にネオヴェルザンディ、続いてウインファビラスダイワドレッサーエンジェルフェイスカイザーバルパールコードキンショーユキヒメと先行集団を形成。そこから2馬身ほど間が空いて中団からはヴィブロスフロンテアクイーンジュエラーレッドアヴァンセミエノサクシードと追走。後方からはゲッカコウビッシュデンコウアンジュワンダーピルエットと続いて最後方にパーシーズベストの態勢。
 
クロコスミアが刻んだペースは前半1000mを59秒9(参考)の緩みない流れ、ここで1番人気ビッシュがややまくり気味に進出を開始するとその他各馬もペースアップし、直線コースへ。
 
先頭はクロコスミアでリードは1馬身、2番手にダイワドレッサー、その直後の内にウインファビラス、外からはカイザーバルが前を追って後続はやや離れた形。残り200mを通過、逃げ込みを図るクロコスミアカイザーバルパールコードが迫り、大外からはヴィブロスが良い脚で差を詰めてきます。残り100m、ここでカイザーバルクロコスミアを捉えて先頭に変わると最内からジュエラーが猛追!さらに外からはパールコードヴィブロスも追い込んで大混戦!ゴール前、スパッと切れた大外・ヴィブロスパールコードに半馬身差をつけて優勝しました!勝ちタイムは1分58秒6(良)。2着にパールコード、そこから半馬身差の3着にカイザーバルが入っています。
 
公認プロ予想家ではサウスプロ他7名が的中しています。
 
 
☆☆☆注目プロ →エース2号【予想マイレージクラブ限定】プロ
15(土)新潟8Rで◎○△の印で単勝34倍を2000円、ワイド29.2倍を2000円、3連単1668.1倍を200円的中させ、50万3020円を払い戻しました!同日の東京6Rでは▲フジゴウカイ単勝147.4倍、ワイド55.9倍を本線で仕留め、40万6600円を払い戻しました!週末トータル回収率265%、収支プラス87万710円をマークしています。
 
☆☆☆注目プロ →サラマッポプロ
16(日)京都11R秋華賞G1で『軽さのある馬体、走法で高速馬場向き。今の京都はピッタリ。』と狙った◎ヴィブロスの単勝を5000円仕留め、3万1500円の払い戻し!15(土)東京1Rで勝負レースに指定した◎ヴォーガの単勝1万円を的中!週末トータル回収率156%をマークしています。
 
☆☆☆注目プロ →西野圭吾育成プロ
15(土)東京7Rで『前走は手応えよく直線も追ってから逃げ馬に離されてしまった。未勝利勝ちが好内容で2000mベスト』と本命に推した◎エフティスパークルライトファンタジアの馬連112.7倍、複勝5.6倍を仕留め、10万4160円を払い戻しました!16(日)京都7Rでは◎▲の本線決着で4万9500円を払い戻しました!週末トータル回収率144%、収支プラス9万3330円をマークしています。
 
☆☆☆注目プロ →栗山求プロ
16(日)京都11R秋華賞G1で『母方にヌレイエフ、ブラッシンググルーム、ミスタープロスペクターを併せ持つディープインパクト産駒なので、昨年のこのレースの勝ち馬でオークス(G1)も制したミッキークイーンとも配合構成がよく似ている。ディープインパクト産駒の配合としてきわめて完成度が高い。』と見解を示した◎ヴィブロスパールコードの馬単61.7倍を仕留めました!週末トータル回収率246%をマークしています。

この他にもシムーンプロ(119%)、いっくんプロ(109%)、マカロニスタンダーズプロ(106%)、スガダイプロ(106%)らが回収率100%超の活躍を収めています。
 
※全レースの結果速報はこちら

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2016年10月14日(金) 16:06 みんなの競馬コラム
【秋華賞】血統考察 byうまカレ
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先週の毎日王冠では、11番人気3着のヒストリカルを大穴として取り上げることができました。外差し馬場がハマッたようで、やはり今の日本競馬は、その日その日の馬場状態が結果に与える影響は非常に大きいなと感じた先週末でした。

今週は秋華賞を考察します。

秋華賞は、淀みのない流れになり易いため、地力のある馬が好走しやすく、持続的な差しが決まりやすいレースです。とはいえ、やはり内回りコースということで、能力で劣る馬が好走するには、枠順の利や「立ち回りの巧さ」が必要となってきます。この部分の兼ね合いがポイントとなるでしょう。簡潔に言い表せば、「人気馬の地力」に「人気薄の立ち回りの巧さ」がどこまで通用するか、それが荒れるか荒れないかの分かれ道と思います。

ビッシュ
ワールドエースエックスマークらを輩出し、これまでJRAでデビューした9頭中6頭が勝ちあがっている、好相性のディープインパンクト×Acatenangoという組み合わせ。現3歳世代では、本馬とサトノキングダム(新馬→特別連勝)だけというのだから、その相性の良さは際立っている。自ら動いて好走したオークスと紫苑Sの内容は、Lyphard4×5らしい持続力を感じさせたし、地力ではジュエラーと双璧かそれ以上のものがあるだろう。紫苑Sを一捲りで快勝したが内回り向きの器用さは感じないから、ここは自力でねじ伏せられるかどうかだ。欲をいえばもう少し外目の枠が欲しかったところだろう。

ジュエラー
通常のファン心理であれば、人気先行ならば嫌いたいと思うところだろう。父ヴィクトワールピサの母母Much Too Riskyの仏血を増幅させた配合で、サンデー系とも異にする仏的な独特の斬れ方をする。昨年のミッキークイーン→クィーンズリングも仏血を持っていたし、馬群を嫌う気性を出させない、桜花賞のような大外に持ち出す競馬をしたいところ。ただ、これはビッシュにも言えることだが、先週の京都がかなりインコース有利だったという点は気掛かりだ。先述したような気性だから、内枠は明らかにマイナスだろう。腹をくくった競馬をしても、さすがに内回りだと届かないだろうから、どこかで大外に持ち出せるかどうか。

ヴィブロス
ヴィルシーナの全妹で、Halo≒Sir Ivor≒Red God3・5×4・5・5に加え、「父中長距離馬×母父マイラー」という配合系だから内回り向きの器用さがある。不利を受けながら3着以下を離した前走は誰がみても強いといえる内容だし、内回り向きの器用さであればビッシュよりこちらの方が上だから、先週の京都の馬場状態を考慮しても、内枠ならば逆転のチャンスがある。真ん中の枠もOK。

カイザーバル
ダンシングキイ牝系×エンパイアメーカーは、フェデラリストと本馬を輩出しているから好相性といえる。気性面の難しさがあるので2走前のような取りこぼしもあるが、「能力だけならG1でもヒケを取らない」といった趣旨のコメントを陣営は出し続けていたし、それは前走だけではなく、ものすごい脚で突っ込んできたチューリップ賞(6着)、キンショーユキヒメ以下をちぎった君子蘭賞の内容からも納得できる。父譲りの少し力馬感を感じさせる走りだから軽い京都の良馬場替わりというのは気にならないでもないが、ヴィブロスとともにアヴェンチュラ的に内から抜け出すイメージが付く馬である……と、書いたものの、さすがにこの枠だと厳しそうだ。

パールコード
叔母に阪神JF2着のシークレットコードがいる血統で、母母Beautiful Petの持つNasrullah4×3とCount Fleet5×5によって、父ヴィクトワールピサの内包するGold Digger(Mr.Prospectorの母)を増幅した、父産駒の定番配合。体質は柔らかめの大飛びで、他の有力馬に比べるとスッと反応できない弱みがあるから、京都内回りという舞台で狙いた馬ではない。

レッドアヴァンセ
お馴染名繁殖エリモピクシーの仔で、ディープインパクトとの配合だとAlzao≒ダンシングブレーヴ3×2という大胆なニアリークロスができる。このニアリークロスは、レドアヴァンセ=サトノルパンのほかにもスマートレイアーアヴニールマルシェが出ているし、ディープインパクトとダンシングブレーヴというのはLyphardらしくない瞬発力を武器にした2頭だから、超大物が出る可能性があるとみている(ちなみに、ビッシュの欄を読んでいただいた方は、オッと思われたかもしれませんがサトノキングダムディープインパクト×AcatenangoでAlzao≒ダンシングブレーヴ3×3)。本馬はSir Ivor(父Sir Gaylord)5×4という形でナスキロ血脈の中でも屈指の柔らかさを誇るSir Gaylordをクロスしているから、非力で春は坂のあるコースでは苦戦していた。ローズSでは、特別パワーが付いた印象は受けなかったが、少なくとも春先より成長しているだろう。内回り向きではないが、「平坦替わり」という点では面白い。

ダイワドレッサー
母母エアリバティーがトニービン×NureyevというHyperionの塊のような馬で、オークスでもジリジリ追い込んで来ているように東京向きの持続力がある。ただ、ネオユニヴァース×エンドスウィープという「父中距離馬×母父スプリンター」という配合系のため、立ち回りの巧さがあり福島のラジオNIKKEI賞でも好走した。「秋華賞らしいG1らしい淀みのない流れ」+「立ち回りの巧さを活かせる内回り」というのは合っているし、立ち回り次第で好走が可能なだけに8枠は残念でならない。

クロコスミア
母デヴェロッペはオープン特別時代の菜の花賞を制し、桜花賞にも出走。その母ショウエイミズキは名繁殖Cape Crossなどを輩出したPark AppealにSadler’s Wells→Nashwanという欧州本格派を配された。Sadler’s WellsやNashwanは父ステイゴールドの内包するノーザンテーストを増幅しているからステイゴールドとしては及第点といえる配合。ステイゴールド×ボストンハーバーという「父中長距離馬×母父スプリンター」という配合系だから、札幌2歳Sで好走しているように立ち回りの巧さも兼備している。今度は逃げることはないだろうが、内枠を引いて馬場バイアスも向けば、再度好走しても驚けない。


デンコウアンジュ
メイショウサムソンは、父オペラハウスの伝える硬派な筋肉を、母マイヴィヴィアンのRoyal
Cherger≒Nasrullah6×4・5(特にSir GaylordやPrincely
Gift)で柔らかくした名馬。デンコウアンジュも、母デンコウラッキーはCaerleon×Darshaanというナスキロ血脈のマリエンバード×サンデーサイレンスという組み合わせで、残りの1/4にあたる3代母トウホーダイヤはAvena=プリメロ4×4という美しい全きょうだいクロスを持つから、明らかな中距離馬。だからマイルであればスローになった方が差し込みやすく、且つ非力だからタフな芝や急坂は苦手で、良馬場スローだったアルテミスは全ての要因が向いた。タフな芝の阪神ではもうワンパンチ足りないが、オークスでは「不利が無ければ3着争い」というところまで追い込んできた。レッドアヴァンセ同様に、内回り向きではないが「平坦替わり」という点では面白いし、ローズSの内容はかなり良かったので注目の1頭。

ミエノサクシード
母系のデインヒルやAureoleやAlibhai(デインヒルとは別でもう1本)で父ステイゴールドの内包するノーザンテーストを増幅しており、重賞を獲れるだけの底力がある好配合。夏を超えてのこの成長は「らしい」ものといえる。ただ、A.P.Indyの影響が強い脚長体型のストライド走法だから内回りでのパフォーマンスアップは見込めそうにない。

エンジェルフェイス
全姉レディアルバローザはLa Troiennneの影響が強い肩が立ったピッチ走法(レディアルバローザエンジェルフェイスはLa Troiennne3本)だったが、エンジェルフェイスは少し完歩が大きくMill ReefとSir Gaylordというナスキロ的なものも感じる。オークスも着順以上に粘っているし、素質は相当なのだろうが、藤原英師も「素質だけで走っている」というコメントを残しているし、まだGIで通用するレベルではないのだろうと思う。

フロンテアクイーン
ソシアルバターフライ牝系のメイショウサムソン×サンデーサイレンスだから、フローラS4着→オークス6着→紫苑S3着というレース内容からも、やはり持続戦になれば突っ込んで来るという、昨年でいうアースライズオークス秋華賞4着)的キャラにうつる。だから淀みない流れになりやすい秋華賞でも確実に脚は使うだろうが、上位陣に比べると瞬時の加速力に欠けるから、遅れて差し込んで来て掲示板争いまでというイメージだ。

パーシーズベスト
Northern Dancer5×5・5・6というサンデーサイレンスを1/4非Northern Dancerとする3/4Northern Dancerという配合系で、母パーシステントリーはMr.Prospector3×4も持つから比較的近親配合でパーシーズベストは仕上がりの早いタイプといえよう。父中長距離馬×母父スプリンターという配合系でLa Troiennneの影響もある肩が立った走法。競馬の形が限られていますが、この枠から完璧に捌いてくることができれば3着争いをしてもおかしくない1頭。

キンショーユキヒメ
母アップルティーは、父サンデーサイレンス×母アドマイスという血統で、これは昨年の3着馬マキシマムドパリの母マドモアゼルドパリの全妹にあたる。アドマイスは母父KashmirのHyperion4×4、Lady Juror4×4という、歴史的大種牡馬と歴史的名繁殖牝馬のクロスによる粘着力(ダイワスカーレットハーツクライキタサンブラックの粘着力≒粘り腰と、同じ血統原理)も伝えるから、マキシマムドパリは厳しい流れだった昨年の秋華賞を3角4番手から粘り込むことができた。上がり勝負ばかり経験してきたが、今回はG1らしい淀みない流れが予測されるので、穴を空けても驚けない。たとえ大外でも人気次第では狙ってみたいほど魅力的。

【まとめ】
有力→ビッシュヴィブロス
穴→パーシーズベストデンコウアンジュクロコスミアキンショーユキヒメ


ブログに方には、秋華賞の有力馬と穴馬について、ハーツクライキタサンブラックといった名馬の配合と関連付けて書いてみましたので、よろしければご覧ください。
秋華賞》ハイインロー(HyperionとSon-in-Law)的な名馬と、ビッシュ/キンショーユキヒメ/レッドアヴァンセ/ダイワドレッサーの話
http://derby6-1.hatenablog.com/entry/2016/10/14/011701


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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)
望田潤さんのブログ http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo
栗山求さんの連載「血統SQUARE」http://www.miesque.com/motomu/works.html
『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

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金沢ユウダイ
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【ブログ】http://derby6-1.hatenablog.com/

執筆者:うまカレ(MYコロシアム>最新予想にリンク)

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2016年9月22日(木) 18:30 競馬プロ予想MAX
先週の回顧~(9/17~18)はははふほほほプロの穴馬◎がズバリ!週末プラス32万を記録!
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先週は18(日)阪神競馬場でG2ローズSが、中山競馬場でG2セントライト記念がそれぞれ行われました。それでは、いつものようにレース結果と競馬予想の達人・ウマニティプロ予想家陣のスマッシュヒットを振り返っていきたいと思います。
 
G2ローズSは、曇り空の下重馬場発表でスタートの時を迎え、断然人気のシンハライト含め各馬一斉に出揃うきれいな発馬を決めての幕開け。先手を主張したのは最内枠から11番人気クロコスミア。この馬がペースを握ると、好発から2番人気のジュエラーは意表を突く先行策で3、4番手をキープし、シンハライトは中団後方という位置取りに。馬場状態を考慮すると淡々としたラップを刻み比較的縦長の馬群は、4コーナーに掛けて徐々に密集していきながら直線勝負へ。依然最内で粘るクロコスミアを、2、3番手からアットザシーサイドカイザーバルあたりが追撃を開始。好位を追走していたジュエラーが伸び今一つのところへ、大外を通って1番人気シンハライトがエンジン点火。残り200mを過ぎたところから猛然とスパートを掛け詰め寄ります。内クロコスミアを、ゴール寸前でハナ差差し切った樫の女王シンハライトが人気に応えて秋G1に向け好スタートを決めています。2着クロコスミアから1/2馬身差の3着には6番人気カイザーバルが入り、ここまでが秋華賞の優先出走権を手中にしています。
 
公認プロ予想家でははははふほほほプロくりーくプロら6名が的中しています。
 
G2セントライト記念は、キークラッカーが1コーナーまでに先手を奪って11頭を従える形で展開。3、4番手に2番人気ゼーヴィント、馬群が途切れて後方に3番人気プロディガルサン、1番人気ディーマジェスティといった人気各馬の位置取りでレースは中盤にやや緩むラップを形成し流れていきます。向こう正面過ぎて、押さえ切れないといった手応えで手綱引っ張りきりのまま突き進むようにしてディーマジェスティが進出しはじめると、3角を前にして鞍上が満を持してのGOサイン。解き放たれた矢のようにスーッと静かに、それでいて力強く着実に外から各馬を飲み込んだディーマジェスティが直線早々先頭に立つと、内で食い下がるゼーヴィントと2頭の叩き合いに。さらにその後ろからはプロディガルサンも迫ります。しかし、ここは力が違うと言わんばかりの推進力をゴール前で再び見せつけたディーマジェスティが勝利。休み明け緒戦を勝利で飾っています。クビ差2着にゼーヴィント、さらにそこから1馬身1/4差の3着にプロディガルサンが入り、ここまでが菊花賞への切符を獲得しています。
 
公認プロ予想家では西野圭吾育成プロら16名が的中しています。
 
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☆☆☆注目プロ → はははふほほほプロ
17(土)に中山3Rで人気薄◎グローリアスロウラの複勝を仕留め7万9200円の払い戻しをマークするなどの活躍を見せると、これを序章に18(日)には勝負レース指定の東西9Rで立て続けに2本の20万オーバーを披露!まずその1つ目の阪神9Rは「切れないがしぶとい脚を使う馬で今の阪神にはぴったり。前前で流れに乗れればこのメンバーでも一発ある。」と単勝62.7倍のプリメラアスールに敢然と本命を打ち20万7800円払戻し、そして2つ目中山9Rは「調教は入念で走れる仕上がり。」とこちらも穴馬キープレイヤー(単勝77.9倍)を本命視し◎○▲パーフェクト予想を披露(馬券は◎の単複計24万600円払戻し)!!週末トータルでは、回収率168%、収支32万8300円プラスのトップ成績をマークしました。今週も穴馬予想から目が離せません。
 
☆☆☆注目プロ → 岡村信将プロ
18(日)の阪神2R(単勝9.8倍ドロウアカード)、中山12R(単勝7.0倍フクノグローリア)など、随所に高精度本命◎予想を披露!土日トータルでは回収率116%をマークしています。
 
☆☆☆注目プロ → スガダイプロ
17(土)中山5Rでの▲○◎3複1点的中や、中山7Rでの◎○本線的中、中山11Rでの▲◎○3複1点的中、翌18(日)阪神10Rでの◎○▲パーフェクト的中など、随所に印精度の高さを見せた先週は土日トータル回収率101%のプラス収支を達成しています。
 
☆☆☆注目プロ → 霧プロ
18(日)中山6Rで◎アクートからの馬連、3連複、単勝を的中し計10万2440円払戻しを披露!続く中山7Rでは○◎▲のほぼパーフェクトな予想を披露した先週は土日トータル回収率101%をマークしています。
 
☆☆☆注目プロ → サウスプロ
18(日)は、中山2Rで◎○馬連一点的中し15万1000円払戻しのスマッシュヒット。さらに、中山8Rでも◎○的中し14万1120円払戻しを披露しました!
 
※全レースの結果速報はこちら


秋G1開幕間近!今週もウマニティ競馬プロ予想MAXにご期待ください!
「ユータ」

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2016年9月16日(金) 16:14 みんなの競馬コラム
【朝日杯セントライト記念】血統考察 byうまカレ
閲覧 2,497ビュー コメント 0 ナイス 5

学生団体うまカレ副代表のユウダイです。
先週の京成杯AHでは、カフェブリリアントを推奨できたので良しとします。

さて、先週から先週から3歳3冠路線のトライアルが始まっていますが、今週は菊へのトライアルもスタート。秋競馬も盛り上がってきましたね。今週の両トライアルは、馬券的な妙味を感じられないので、少し違った視点からみてみたいと思います。


●配合的視点からみたディープ産駒の2類型
ディープインパクトは変態大種牡馬なので様々なタイプの産駒を輩出しています。そして配合デザインとしては2つに大別できると考えています。今回は具体的なクロスをあまり出さず、語彙力を駆使して分かりやすく書いてみます。

1つは、母から「柔」と「硬」をどちらも取り込んで、ディープを再生産しているような馬。ディープは当然ですが名馬なので、柔らかい血 と 硬いパワー優先の血 2つのバランスが絶妙だったわけです。これをどちらも取り込んでいる配合(「柔」増幅が強調される場合が多い)で、現3歳世代でいうと、マカヒキサトノダイヤモンドプロディガルサン、牝馬ではシンハライトがこちらに該当します。キズナはこちらでしょう。具体的に血を挙げると、HaloやSir Gaylord≒Secretariatです。

もう1つは、自身の伝えるサンデー系屈指の柔らかさで、母のカチカチのパワー体質を絶妙に柔らかく中和させているタイプ。こちらの方が一般的な「ディープらしくないディープ」が産まれる可能性が高く、ディープを超える名馬が生まれるならこちらでしょう。現3歳世代ではディーマジェスティピースマインド、そしてあのジェンティルドンナがこちらの代表格です。

この際、前者を「父再生産型」、後者を「母パワー中和型」と名付けましょう。

この前提を頭に入れた上で各論にうつります。

セントライト記念】
●取りこぼしは考えにくい
皐月賞ディーマジェスティは、「母パワー中和型」なので、もちろん「父再生産型」と比較するとパワーに秀でています。さらにディーマジェスティの場合は世界的に有名な名牝系で、元々がパワー&スタミナ型。日本の名馬でいうとフリオーソなどと同じ牝系。この馬の特徴を分かりやすく表現すれば、『「大飛び」で「パワー」と「スタミナ」があり、トップスピードに乗るまで時間が掛かる』ということ。だから、「大飛び」や「トップスピードに乗るまで時間が掛かる」という点では大箱(東京や京都)向きだけれども、「パワー」と「スタミナ」を活かすには中山2000の方が合っていたということで、一概に「東京向き」だの「中山向き」だのと論じることに大きな意味はありません。
今回のレース考察において強調したいのは、皐月賞よりもダービーでのパフォーマンス。『これほど「パワー」と「スタミナ」に富んでいるタイプが、このハイレベル世代で、エイシンフラッシュのダービーのような超瞬発力勝負で、マカヒキサトノダイヤモンドに肉薄した』という事実です。あのパフォーマンスで、私は9競馬ファンがよくする「この世代でどの馬が1番強いのか」という議論で、「総合力ではディーマジェスティが頭半分くらい抜けている」(好みの馬ではないので悔しいが)という判断をせざるを得なくなりました。小頭数の10頭ならば外を回してもそれほどの距離ロスにもなりませんし、エアレーションが効いていてやや差しが決まりやすい馬場でもあります。マウントロブソンもかなりのレベルだと思いますがディーが取りこぼすことは考えにくいです。

●相手候補筆頭はどの馬か
マウントロブソンは誰もが感じだことだと思いますが、皐月賞が超Hペースを2番手から粘り込む6着、ダービーが出遅れで(ラチ沿いベタベタだったものの)7着だから単純に強い。母父がGone West→Mr.GreeleyなのでSir Ivor≒Secrettame5×4という「柔」の方向へのニアリークロスもありますが、母母がブルーアーヴェニューなのでパワーもありコーナリングの巧さはディーを凌ぎます。そのあたりを活かしてディーマジェスティを逆転できるかできないか...。
ゼーヴィントはディーと同じディープ×BTでも母母父Dajurの母Gold Beauty(Mr.Prospector×ナスキロ)らの影響でディーと比較すると柔らかさがあります。もちろん能力もありますが、最内から戸崎騎手が完璧に乗って54キロで勝ったラジニケにどこまで価値を生み出すかでしょう。
プロディガルサンはお馴染のディープ×ラヴズオンリーミーで、全兄リアルスティールと比較すると緩さが目立つので、コーナリングが求められ急坂がある中山は本来マイナス。ただ強調したいのはダービーで田辺騎手が勝ちに行く強気の競馬をさせたこと。人間と同じで、厳しい競馬をさせると馬も強くなります。
本来であればセントライトで狙うべきはプロフェットのようなタイプでしょう。気になったのは池江師の「これまではいい状態で使えることが少なかったが」というコメント。春2冠の体調の影響はどれくらいだったのか今回分かりそうです。とはいえ、京成杯は内枠から完璧な競馬、ディーマジェスティマウントロブソンと比較するとやはり1枚格下でしょう。
「エアレーションの効いた馬場での差し」のイメージに合うのはメートルダールですね。まぁ彼でも10倍前後でしょうから妙味が…。


【ローズS】

●上昇度も上か
シンハライトは先述したように、Haloをクロスし、その柔らかさをEfisioらのパワーで下支えした「父再生産型」の典型。大箱で末脚を伸ばすのも良し、小回りに対応できるコーナリングも兼備しています。オークスのやや強引な勝ち方は、近年ではシーザリオオークスを想起させるもので、何度レースをやってもシンハライトが勝っていたでしょう。「父中長距離馬×母父中長距離馬」という配合系で春は420キロ。本来は春は勝ち切れずに秋以降というタイプなだけに、上昇度があるのも魅力です。連対は外さんでしょう。

●フランス的な斬れ
一方のジュエラーは父ヴィクトワールピサの母母Much Too Riskyの仏血を増幅した配合で、サンデー的でもナスキロ的でもない独特の斬れ方をします。ただ、馬群を嫌う気性があるため、レースセンスではシンハライトに劣ります。それでもまともならば桜花賞のリプレイでしょう。
仏的な斬れ方といえば、アドマイヤリードもそうで、ジュエラーアドマイヤリードの斬れ方は前脚の出具合など非常ににている部分があります。ステイゴールドはノーザンテーストを内包しているためご存知通り成長力がありますし、この手のタイプの馬にルメール騎手は合っています。
ステイゴールド産駒といえば、クロコスミアもそう。そしてこの馬は良血です。母デヴェロッペはオープン特別時代の菜の花賞を制し桜花賞にも出走しました。その母ショウエイミズキは名種牡馬Cape Crossなどを輩出するPark AppealにSadler’s Wells→Nashwanという欧州本格派を配された馬。ステイゴールドを父に迎えたとなると、母父ボストンハーバーの軽さが気になるところですが、NashwanやSadler’s Wellsが内包するNorthern DancerやHyperionやDonatelloという血がノーザンテーストを増幅しているのでまずまずの配合。このまま終わる馬には思えません。

春2冠を盛り上げた組、レッドアヴァンセデンコウアンジュは「非常に非力」という共通点がありました。だからタフな芝で急坂がある阪神ではややパフォーマンスが落ちていたのです。夏を超えてどれくらいパンとしてきたかを確かめられる舞台。どちらも外回り向きの配合、走法ですから、コース適性自体は合っています。

桜3着のアットザシーサイドは、Kingmamboのパワーを増幅した配合で強烈なピッチ走法。ベストは1400ですから1800のここはスローになればなるほど好走の可能性は高まりそうです。


レッドアヴァンセの配合については、ブログの以下のエントリーに書いてあるので良ければ見てみてください。
配合的視点からみたディープ産駒の2つの類型 から考えるセントライト記念/ローズS
http://derby6-1.hatenablog.com/entry/2016/09/16/013806


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【参考】

『日本サラブレッド配合史―日本百名馬と世界の名血の探究』(笠雄二郎著)
望田潤さんのブログ http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo
栗山求さんの連載「血統SQUARE」http://www.miesque.com/motomu/works.html
『覚えておきたい 日本の牝系100』(平出貴昭著)

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金沢ユウダイ
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2016年8月30日(火) 11:50 みんなの競馬コラム
【新潟2歳ステークス他】先週の結果などふり返り byうまカレ
閲覧 2,127ビュー コメント 0 ナイス 3

学生団体うまカレ副代表の金沢ユウダイです。
先週の競馬を見て、考えたことをまとめます。

新潟2歳ステークスは、ローエングリン産駒のヴゼットジョリーが優勝。自信があったレースで個人的に馬券も獲らせていただきました。レース考察コラムの【まとめ】には以下のように書いていました。

・人気どころで推したいのは、キャスパリーグヴゼットジョリー
・人気ほど信頼が置けないのは、モーヴサファイアサンライズソア

勝ったヴゼットジョリーは、新馬から「ただものではない」と注目していた馬。このコラムでも取り上げたほどでした。

===(以下、展望コラムより引用)============================

中京新馬(芝1400m)を制したヴゼットジョリーは、スウェプトとの間でベルルミエールを産んだ名繁殖フレンチビキニの仔で、Halo≒Red God4×3・6、そして母系に入るBlushing Groomの影響か、なかなかしなやかな走りをしますし、ただ者でない気もします。母母フェンジーは非常にハイインロー(HyperionとSon-in-Law)が豊富ですから、アースライズ(激流だったオークス4着、秋華賞5着)のように、厳しいペースになればいつでも好走するようなタイプになりそうです。
=============================================


●持続力が武器
さらにポイントとなるのは、ローエングリンもフレンチビキニも仏血を多く含んでいるということではないかと思うのです。ローエングリンの母カーリングと、ヴゼットジョリーの母母フェンジーによって、薄くですがSicambre、Wild Risk、Djebelの仏血のクロスが出来ます(Court Martialも共通)。これによって、牝馬に良く見られる、仏オークスやヴェルメイユ賞を制したカーリングの「仏血独特の斬れ」を引き出すことにも成功しているのではないでしょうか。薄い相似配合ともいえるかもしれません。父の持つ仏血をクロスしている馬といえば、最近だとジュエラーが代表的です。こんなことを書いてからパドック映像を見ると、あの独特の柔らかさはジュエラーに似ているなぁと思ってしまいますね。
レースに関していえば、馬群からスッと抜け出すHaloらしさも一応はみせているし、「スピードの持続力」というコメントが福永騎手から出たのはフレンチビキニの仔らしいです。持続力が武器の中距離馬だと思っていますので、「アースライズ的激流オークス4着」イメージでいきます。

オーバースペックは、福島での加速が、一般的に「大箱向き」と言われている馬のそれには見えなかったので、まず新潟2歳なら好勝負。本来向かう予定であった札幌2歳でも好勝負だろうと思いますが。京成杯あたりでクルーガーソールインパクト的な好走はないですかね〜。
イブキは、ルーラーシップ産駒らしいストライドで走る馬だからマイルと内枠が嫌でしたが、変態田辺騎手の先行だけが怖いなと思っていたらそういう競馬。これは百日草特別馬筆頭でしょう。
逆にアピールバイオはキンカメにRobertoのラブリーデイ的ピッチ走法なのできんもくせい特別or葉牡丹賞候補筆頭。
キャスパリーグはパドックを見ても、やっぱり「しなやかさ」を感じられず、ディープ×嵐猫でもレジェンドキャットの仔はこれが限界なのかな〜と思いました。
左にかなりモタれながらも12番人気6着と好走したマイネルパラディは、スクリーンヒーロー×Green Desertでも、母ロワージがHabitat経由のSir Gaylord4×3で、らしいストライドで走っています。3/4Northern Dancer、1/4非Northern Dancerという配合系でもありますね。新潟外回りも合っていますし、最も合っているのは京都外回りでしょう。
サンライズソアは外回りで切れるタイプではありませんから、この過剰人気なら嫌いたかったし、これはひいらぎ賞や万両賞、千両賞あたりが狙い目かな〜と。
モーヴサファイアは、Shareef Dancer≒Chief's Crown4×4にデインヒル増幅、素質ならばNo.1、ただこの条件替わりで勝ち切ってしまったら、それこそ化け物だと思いましたが8着なら十分でしょう。牝馬だとやっぱり忘れな草賞に出ることになるのかなぁ。

●スプリンターズSでは?
スプリンターズSの前哨戦であるキーンランドカップは、3歳牝馬ディープインパクト産駒のブランボヌールが優勝。ディープインパクト産駒で、母系に入ると柔らかさを伝える母父サクラバクシンオー、母母アジアンミーティアはUnbridled’s Songの全妹で、これはMr.Prospectorの母Gold DiggerのNasrullahとCount Fleetを増幅した配合だからこちらも柔らかい(ディープ×Unbridled’s Songのダノンプラチナを見れば一目瞭然)。マイル〜中距離の大物を輩出しまくる、お化け種牡馬ディープインパクトが、スプリントGIでも人気馬を送り出している(ミッキーアイルウリウリ)というのもとんでもないことなのですが、ブランボヌールもやっぱりスプリントGIを勝つ力強さ、パワーはない1400型に思えてなりません。

それならばシュウジの方を狙いたいです。
シュウジは、キンシャサノキセキというより、母カストリアのNashua≒Nantallah4×7・5のパワーが強く(この母は父ハーツクライでもツルマルレオンを産んでいますし)、こういったタイプの方が急坂ありの中山1200GIでは狙いやすいですね。ただ、まだ緩さを感じるのでGI奪取は4歳な気がしますが…。

ヴァナヘイム完勝
今週はこの馬に触れないわけにいかないでしょう。新馬戦を持ったままで楽勝した超良血ヴァナヘイムについてです。
書くまでもありませんが、母グルヴェイグディープインパクト×エアグルーヴという日本競馬の至宝ともいえる超良血で、マーメイドSを制覇。その年のエリザベス女王杯を走ることなく引退しました。
キングカメハメハエアグルーヴの相性の良さは、ドゥラメンテルーラーシップが出ていることで証明されています。そして、その根拠は、Hornbeam≒パロクサイドのニアリークロスになるということ。中京記念の展望で、以下のように書いています。

===(以下、展望コラムより引用)============================


東京のGIを勝ちまくったトニービン直仔の斬れは、母父Hornbeam(Nasrullah×Hyperion)の、Nasrullahの広いコース向きの柔らかい体質と、Hyerionの持続力に起因します。トニービンはHyperion5×3・5でもあるので、母系に入ると粘着力を伝え、切れ味が削がれる馬もいます。
しかし、キングカメハメハの母母父Blakeneyの母父がHornbeamなので、トニービン持ちの牝馬と交配すると、Hornbeamのクロスができ、トニービン直仔らしい馬(長い直線で持続性ある末脚が武器な馬)が生まれやすいのです。
その最たる例が、ドゥラメンテルーラーシップであり、彼らの場合はHornbeamのクロスのほかに、エアグルーヴの牝祖パロクサイドもNasrullahとHyperionを持っているというのがポイントでした…というのが望田先生に教わった最初のこと。

=============================================


グルヴェイグは、キングカメハメハエアグルーヴとの間にディープインパクトが入ることで、ラストタイクーン≒Alzao3×4(Northern Dancer、ナスキロ、Tom Fool≒Atticaなどが共通)という、もう一つ斬れ味を引き出す仕掛けができます。ちなみに、「キングカメハメハ×ディープインパクト」の出走はヴァナヘイムで2頭目、しかし「ディープインパクト×キングカメハメハ」は、7頭中5頭が勝ち上がっており、その顔触れもデニムアンドルビーグリュイエールテンダリーヴォイスキロハナ、ヤマノフェアリーなどなかなかのもの。また、エアグルーヴはHornbeam≒パロクサイド3×3でもありますが、トニービン×ノーザンテーストとHyperionが濃いので、ラストタイクーン≒Alzaoという柔らかさを引き出す仕掛けのを下支えするパワーとしても活きてくるでしょう。エアグルーヴディープインパクトキングカメハメハの良いところばかりを引き出した好配合です。
まぁもう走りを見ても1頭だけ別格の美しさ、しなやかさを感じますよね。


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「うまカレ」とは、競馬の魅力を同世代を中心に発信していこう、競馬界を若い力で持ち上げようと、関東の競馬を愛する大学生が集まり6年前に結成された学生団体です。テレビ出演や、フリーペーパー制作など様々な活動をしています。詳しくは以下のブログやSNSをご覧ください。

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2016年5月18日(水) 11:00 競馬プロ予想MAX
最速プロ予想『シューナカ☆』~プロ予想家陣がアノ注目馬の見解を語る!Vol.4・G1優駿牝馬編~
閲覧 4,408ビュー コメント 0 ナイス 11



先週のヴィクトリアマイル編~では、「マイル戦に関しては、2年続けてレースとしての標準レベルかつ自己最高レベルの指数をマークしている」(河内一秀プロ)という見解に触発されたかのようにストレイトガールが自己最高レベルの指数で完勝!また、コメント対象馬5頭が1,2,3,5,6着とここにきて不思議なパワーも宿し始めた(かもしれない!?)当コラムですが、今週も気合い入れてプロ予想家に迫って参りたいと思います。
○コラム内容について詳しくはこちらをご覧ください。

本日のターゲットは、5/22(日)G1オークス(優駿牝馬)。
今回も、ウマニティ公認プロ予想家の中からスガダイサラマッポ河内一秀くりーく加藤拓の5人にアノ注目馬3頭を中心に、その他の特注馬も含め見解を直撃!
※見解は全て5/16(月)時点のものです。

●プロ予想家陣
スガダイプロ・・・ウマニティ「プロ予想MAX」No.1予想家。タイム理論(主にオリジナルのスピード指数)と血統をベースに、調教や展開などあらゆるファクターをそこに加味し総合的に判断して結論を出すスタイルで「プロ予想MAX」のエースとして活躍中。
サラマッポプロ・・・独自の馬体・走法分析から未知の適性を見抜き、厳選したレース&穴馬を狙い撃ちするスタイルで毎年プラス収支をマーク(近9年中8年で年間プラス達成!)。
河内一秀プロ・・・自身が開発した競馬予想ソフト「カツラギ」ウマニティ特別版を採用し予想を展開。
くりーくプロ・・・調教中心に予想を展開。関西の新馬戦+重賞が主戦場で、全頭調教評価コメントにも定評。
加藤拓プロ・・・血統予想。血統的データを中心に、前回よりも今回の馬場に適正が向く馬を狙う予想スタイル。

●各馬へのコメント
シンハライト
 加藤拓 血統的には、ディープインパクト産駒は昨年の1着ミッキークイーン、3着クルミナルのようにオークスに好相性です。母父がサドラーズウェルズ系というのもこのコースに適性が高いです。ディープの母父の分類もいろいろあるとは思いますが、とにかくこの馬のように母父がノーザンダンサー系というのは非常にこのレースに相性が良いので、人気でもやはり押さえるべきと考えています。
 スガダイ それにジュエラーメジャーエンブレムもいなくなっちゃったからね。この馬が中心で仕方がないんじゃないかな。折り合いもつく方だし、仮に2400mの適性が低かったとしても、この相手なら能力の違いで何とかなりそう。ただ、距離に関しては正直やってみなければわからない所はあるし、断然人気でも頭から買って大丈夫って言い切れるほどの安心感はないかな。あとは小柄な馬だから輸送克服がカギになりそう。個人的にはオッズとの兼ね合いもあり本命にはしないかな。対抗か単穴くらいの評価にするつもりで考えているよ。
 河内一秀 桜花賞メジャーエンブレムの凡走ばかりが話題になっているけど、3着以下を0.3秒引き離した1・2着馬の指数も連対馬としては水準以上のレベルで、当然この馬がここでも有力馬の一角を占めるだろうね。ジュエラーが離脱したとなると敵は別路線組が中心になるとみているよ。
 サラマッポ 3歳牝馬ながらレースセンスが良く、常に自分の力を出せるタイプですね。桜花賞2着が示すように、現時点の力メンバー最上位評価に僕も同調します。伸びと柔らかみのある走法や折り合いの良さから、2400mも十分に守備範囲だとみています。ただこれもスガダイさんと同意見になってしまいますが、小柄な馬体でそれほど胸は深くないので、スタミナ面が唯一の不安点。大幅馬体減やスタミナだけが問われる流れになりそうであれば、割り引いて考えたいと思っていますが、それはメンバーや枠が決まって当日の馬体重発表を待ってからということになりますね。 
 くりーく 前走の桜花賞ではパドックで一番良く見えた馬でしたしレース内容も悪くなく運だけがなかった感じでした。今回一気に距離が延びますがパドックではイレ込むことなくゆったりと歩く馬で、レースでも折り合いの心配はないのでこの馬にはプラスになると思っています。1週前追い切りもいつも通り良い動きで、仕上りは良さそうなのでこれまで対戦してきた馬には負けないと思います。

チェッキーノ
 サラマッポ 走法的には、跳びが大きいので、東京のような広々としたコースが合いますね。前走は大外枠でも伸び伸び走れる分、むしろプラスに働いた印象を受けました。2400mという距離はこなせそうですが、枠順が重要になりそうですね。馬群をさばく競馬になると厳しそうなので、できれば外枠が欲しいところだと思います。
 河内一秀 アネモネSの時点ではやや頭打ち気味だったけど、フローラSでは懸念されていた距離延長を苦にせず一気に指数を伸ばしてきたね。近年では、デニムアンドルビーや・・・

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ジュエラーの口コミ


口コミ一覧
閲覧 483ビュー コメント 0 ナイス 9

 今週は牝馬クラシック第1弾「桜花賞」が行われます。
昨年は無敗三冠牝馬が誕生し、また先週は、影(鹿毛)の無敗牝馬が6連勝でG1を制するなど、何かと牝馬が話題になりました。
昨年の『桜花賞』発送時には、まだ『三冠』が意識されることはなかっただろうと思います。しかし、デアリングタクトやレイパパレの活躍もあり、無敗のソダシが出走するということで、2年連続で『三冠牝馬(無敗三冠牝馬)』が誕生するか、に関心が向けられている今年のクラシック第1戦『桜花賞』です。

そこで、今回はソダシとデアリングタクト、レイパパレの徹底比較を行ってから、次に『阪神JF』との関係に焦点を当てながら出走馬に関する10年間のデータを分析して予想を進めたいと思います。

【ソダシとデアリングタクト、レイパパレの比較】
① 新馬戦の成績
ソダシ      函館1800m 1分50秒4(35.3) 先行 着差0.4 2着馬ギャランドウォリ 2歳新馬2歳4カ月
デアリングタクト 京都1600m 1分37秒7(34.8) 先行 着差0.3 2着馬ノーセキュリティ 2歳新馬2歳7カ月
レイパパレ    京都1600m 1分37秒5(35.6) 先行 着差0.3 2着馬ホワイトロッジ  3歳新馬2歳11カ月

② 新馬戦のレース展開(ラップタイム)
ソダシ      37.5 → 35.3  -2.2秒(後傾ラップ)  1800m平均ラップ12.26秒(36.80)
デアリングタクト 36.8 → 35.2  -1.6秒(後傾ラップ)  1600m平均ラップ12.21秒(36.63)
レイパパレ    35.8 → 35.8  ±0.0秒(イーブンラップ) 1600m平均ラップ12.18秒(36.56)


③ 阪神JFの成績
ソダシ      1着     1分33秒1(34.2)  好位 着差0.0 2着馬サトノレイナス
デアリングタクト 不出走
レイパパレ    不出走

④ 芝1600mの最高タイム(桜花賞前まで)
ソダシ      阪神 G1  1分33秒1(34.2) 好位 着差0.0 2着馬サトノレイナス
デアリングタクト 京都 OP(L) 1分33秒6(34.0) 後方 着差0.7 2着馬ライティア
レイパパレ    阪神1勝クラス 1分33秒9(34.6) 後方 着差0.2 2着馬オーマイダーリン

⑤ 芝1600mの最高タイム(桜花賞前まで)レースの展開(ラップタイム)
ソダシ G1   34.9 → 34.4  -0.5秒(後傾ラップ)  1600m平均ラップ11.63秒(34.91)
    新馬戦  37.5 → 35.3  -2.2秒(後傾ラップ)  1800m平均ラップ12.26秒(36.80)
デアリングタクト 34.7 → 35.1  +0.4秒(前傾ラップ)  1600m平均ラップ11.70秒(35.10)
    新馬戦  36.8 → 35.2  -1.6秒(後傾ラップ)  1600m平均ラップ12.21秒(36.63)
レイパパレ1勝  35.1 → 35.1  ±0.0秒(イーブンラップ) 1600m平均ラップ11.73秒(35.21)
    新馬戦  35.8 → 35.8  ±0.0秒(イーブンラップ) 1600m平均ラップ12.18秒(36.56)


①~⑤の視点で比較してみましたが、ソダシはデアリングタクトとレイパパレに遜色がないように思います。

レースの格の違いがあって単純に比較できませんが、デアリングタクトはOPでの持ちタイムであり、レイパパレは1勝クラスでのもの、ソダシはG1ということもあり、むしろソダシの方が1600mでの持ちタイムが上回っているなど優れているように感じられます。また、3頭の中で唯一の2歳牝馬チャンピオンのタイトルを手に入れているのも事実です。

しかし、『阪神JF』が『桜花賞』で勝つための必要条件になっているわけでないことも、然りです。そもそも、2歳牝馬のタイトルを狙う馬たちはどんなタイプなのかを押さえておくことも大切なのかもしれません。

タイプその1 早熟で2歳時ならG1でも勝ち負けできるタイプ
タイプその2 目イチに仕上げさえすれば勝てる能力を持ち、目標を定めて必勝を期すタイプ
タイプその3 能力があり、まだまだ成長する余地を残している晩成タイプ(現状の力を試したい馬)
タイプその4 かなりの能力を秘めていて成長途上でも余力で勝ち負けできる大物タイプ

 4戦目で『阪神JF』勝ちを収めたソダシはどのタイプなのでしょう。過去10年間のデータからソダシのタイプとその勝敗の行方を推測しながら予想したいと思います。


【過去10年間の上位入賞(1~3着)馬と『阪神JF』との関係について】

2020年
1着 デアリングタクト  新馬戦① 阪神JF不出走 エルフィンS 1着→ 当該レース ※桜花賞は3戦目
2着 レシステンシア   新馬戦① 阪神JF 1着 チューリップ賞3着→ 当該レース ※阪神JFは3戦目
 3着 スマイルカナ    新馬戦① 阪神JF不出走 チューリップ賞7着→ 当該レース ※桜花賞は6戦目
阪神JF 1着 → チューリップ賞 0-1-0-0 レシステンシア
  〃  2着 →    〃    0-0-0-0
  〃  3着 →    〃    0-0-0-1
  〃 4~5着 →    〃    0-0-0-2
  〃 6~9着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-0)
  〃 10着~ →    〃    0-0-0-0
  〃 不出走 → チューリップ賞 0-0-1-1 スマイルカナ
  〃 不出走 →    〃 以外 1-0-0-10 デアリングタクト
阪神JF    → 桜花賞に直行  0-0-0-1 リアアメリア⑥→⑩

2019年
1着 グランアレグリア  新馬戦① 阪神JFなし 朝日FS   3着→ 当該レース ※桜花賞は4戦目
2着 シゲルピンクダイヤ 新馬戦③ 阪神JFなし チューリップ賞2着→ 当該レース ※桜花賞は4戦目
3着 クロノジェネシス  新馬戦① 阪神JF2着 クイーンC  1着→ 当該レース ※阪神JFは3戦目
阪神JF 1着 → チューリップ賞 0-0-0-1 
  〃  2着 →    〃    0-0-1-0 クロノジェネシス
  〃  3着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1)
  〃 4~5着 →    〃    0-0-0-1 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1)
  〃 6~9着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-0)
  〃 10着~ →    〃    0-0-0-0
  〃 不出走 → チューリップ賞 0-1-0-1 シゲルピンクダイヤ
  〃 不出走 →    〃 以外 1-0-0-10 グランアレグリア
阪神JF    → 桜花賞に直行  0-0-0-0



2018年
1着 アーモンドアイ   新馬戦② 阪神JFなし シンザン記念 1着→ 当該レース ※桜花賞は4戦目
2着 ラッキーライラック 新馬戦① 阪神JF1着 チューリップ賞1着→ 当該レース ※阪神JFは3戦目
 3着 リリーノーブル   新馬戦① 阪神JF2着 チューリップ賞3着→ 当該レース ※阪神JFは3戦目
阪神JF 1着 → チューリップ賞 0-1-0-0 ラッキーライラック
  〃  2着 →    〃    0-0-1-0 リリーノーブル
  〃  3着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1)
  〃 4~5着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1)
  〃 6~9着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-0)
  〃 10着~  →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1)
  〃 不出走 → チューリップ賞 0-0-0-1
  〃 不出走 →    〃 以外 1-0-0-11 アーモンドアイ
阪神JF    → 桜花賞に直行  0-0-0-0


2017年
1着 レーヌミノル    新馬戦① 阪神JF3着 Fレビュー  2着→ 当該レース ※阪神JFは4戦目
2着 リスグラシュー   新馬戦② 阪神JF2着 チューリップ賞3着→ 当該レース ※阪神JFは4戦目
3着 ソウルスターリング 新馬戦① 阪神JF1着 チューリップ賞1着→ 当該レース ※阪神JFは3戦目
阪神JF 1着 → チューリップ賞 0-0-1-0 ソウルスターリング
  〃  2着 →    〃    0-1-0-0 リスグラシュー
  〃  3着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(1-0-0-0)レーヌミノル
  〃 4~5着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1)
  〃 6~9着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1)
  〃 10着~  →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-2)
  〃 不出走 → チューリップ賞 0-0-0-3
  〃 不出走 →    〃 以外 0-0-0-8
阪神JF    → 桜花賞に直行  0-0-0-0


2016年
1着 ジュエラー     新馬戦① 阪神JFなし チューリップ賞2着→ 当該レース ※桜花賞は4戦目
2着 シンハライト    新馬戦① 阪神JFなし チューリップ賞1着→ 当該レース ※桜花賞は4戦目
3着 アットザシーサイド 新馬戦① 阪神JF5着 Fレビュー  2着→ 当該レース ※阪神JFは3戦目
阪神JF 1着 → チューリップ賞 0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1) 阪神JFは4戦目
  〃  2着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1) 阪神JFは5戦目
  〃  3着 →    〃    0-0-0-1
  〃 4~5着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-1-0)アットザシーサイド
  〃 6~9着 →    〃    0-0-0-2 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1) 阪神JFは4戦目
  〃 10着~  →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-3)
  〃 不出走 → チューリップ賞 1-1-0-2 ジュエラー、シンハライト
  〃 不出走 →    〃 以外 0-0-0-6
阪神JF    → 桜花賞に直行  0-0-0-0


2015年
1着 レッゴードンキ  新馬戦① 阪神JF2着 チューリップ賞3着→ 当該レース ※阪神JFは4戦目
2着 クルミナル    新馬戦① 阪神JFなし チューリップ賞11着→ 当該レース ※桜花賞は4戦目
3着 コンテッサトゥーレ新馬戦① 阪神JFなし チューリップ賞6着→ 当該レース ※桜花賞は4戦目
阪神JF 1着 → チューリップ賞 0-0-0-0
  〃  2着 →    〃    1-0-0-0 レッツゴードンキ
  〃  3着 →    〃    0-0-0-1
  〃 4~5着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1)
  〃 6~9着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1)
  〃 10着~  →    〃    0-0-0-0
  〃 不出走 → チューリップ賞 0-1-1-1 クルミナル、コンテッサトゥーレ
  〃 不出走 →    〃 以外 0-0-0-9
阪神JF    → 桜花賞に直行  0-0-0-0


2014年
1着 ハープスター   新馬戦① 阪神JF2着 チューリップ賞1着→ 当該レース ※阪神JFは3戦目
2着 レッドリヴェール 新馬戦① 阪神JF1着 3連勝で直行   → 当該レース ※桜花賞は4戦目
3着 ヌーヴォレコルト 新馬戦④ 阪神JFなし チューリップ賞2着→ 当該レース ※桜花賞は5戦目
阪神JF 1着 → チューリップ賞 0-0-0-0
  〃  2着 →    〃    1-0-0-0 ハープスター
  〃  3着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1)
  〃 4~5着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1)
  〃 6~9着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-2)
  〃 10着~  →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1)
  〃 不出走 → チューリップ賞 0-0-1-2 ヌーヴォレコルト
  〃 不出走 →    〃 以外 0-0-0-7
阪神JF    → 桜花賞に直行  0-1-0-1 レッドリヴェール①→②、モズハツコイ⑧→⑭


2013年
1着 アユサン     新馬戦① 阪神JF7着 チューリップ賞3着→ 当該レース ※阪神JFは3戦目
2着 レッドオーヴァル 新馬戦② 阪神JFなし チューリップ賞7着→ 当該レース ※桜花賞は5戦目
3着 プリンセスジャック新馬戦① 阪神JF6着 チューリップ賞8着→ 当該レース ※阪神JFは4戦目
阪神JF 1着 → チューリップ賞 0-0-0-1
  〃  2着 →    〃    0-0-0-1
  〃  3着 →    〃    0-0-0-0
  〃 4~5着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1)
  〃 6~9着 →    〃    1-0-1-0 アユサン、プリンセスジャック ※(0-0-0-1)
  〃 10着~  →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-3)
  〃 不出走 → チューリップ賞 0-1-0-1 レッドオーヴァル
  〃 不出走 →    〃 以外 0-0-0-7
阪神JF    → 桜花賞に直行  0-0-0-0


2012年
1着 ジェンティルドンナ 新馬戦① 阪神JFなし チューリップ賞4着→ 当該レース ※桜花賞は5戦目
2着 ヴィルシーナ    新馬戦① 阪神JFなし クイーンC  1着→ 当該レース ※桜花賞は5戦目
3着 アイムユアーズ   新馬戦③ 阪神JF2着 Fレビュー  1着→ 当該レース ※阪神JFは5戦目
阪神JF 1着 → チューリップ賞 0-0-0-1
  〃  2着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-1-0)アイムユアーズ
  〃  3着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1)
  〃 4~5着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1)
  〃 6~9着 →    〃    0-0-0-1 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1)
  〃 10着~  →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-4)
  〃 不出走 → チューリップ賞 1-0-0-0 ジェンティルドンナ
  〃 不出走 →    〃 以外 0-1-0-6 ヴィルシーナ
阪神JF    → 桜花賞に直行  0-0-0-0


2011年
1着 マルセリーナ    新馬戦① 阪神JFなし エルフィンS1着→ 当該レース ※桜花賞は5戦目
2着 ホエールキャプチャ 新馬戦② 阪神JF2着 クイーンC 1着→ 当該レース ※阪神JFは5戦目
3着 トレンドハンター  新馬戦② 阪神JFなし フラワーC 1着→ 当該レース ※桜花賞は5戦目
阪神JF 1着 → チューリップ賞 0-0-0-0
  〃  2着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-1-0-0)
  〃  3着 →    〃    0-0-0-1
  〃 4~5着 →    〃    0-0-0-0
  〃 6~9着 →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-2)
  〃 10着~  →    〃    0-0-0-0
  〃 不出走 → チューリップ賞 0-0-0-1
  〃 不出走 →    〃 以外 1-0-1-10
阪神JF    → 桜花賞に直行  0-0-0-1 マルモセーラ⑫→⑰

 以上、10年間の『桜花賞』について、『阪神JF』と関連付けながらデータをまとめてみると



阪神JF 1着 → チューリップ賞 0-2-1-3 ※チューリップ賞以外(0-0-0-1)
  〃  2着 →    〃    2-1-2-1 ※チューリップ賞以外(0-1-1-1)
  〃  3着 →    〃    0-0-0-4 ※チューリップ賞以外(1-0-0-4)
  〃 4~5着 →    〃    0-0-0-3 ※チューリップ賞以外(0-0-1-7)
  〃 6~9着 →    〃    1-0-1-3 ※チューリップ賞以外(0-0-0-9)
  〃 10着~  →    〃    0-0-0-0 ※チューリップ賞以外(0-0-0-14)
  〃 不出走 → チューリップ賞 2-4-3-13
  〃 不出走 →    〃 以外 4-1-1-84
阪神JF    → 桜花賞に直行  0-1-0-3

【阪神JFから桜花賞に直行した馬の成績】
2020年 リアアメリア   6着→桜花賞10着 4戦目
2014年 レッドリヴェール 1着→桜花賞2着 4戦目
2014年 モズハツコイ   8着→桜花賞14着 8戦目
2011年 マルモセーラ   12着→桜花賞17着 5戦目

 【阪神JF経験の有無と前走別の成績】
パターン1 阪神JFからチューリップ賞
      3-3-4-14 1着レッツゴードンキ、ハープスター、アユサン
             2着レシステンシア、ラッキーライラック、リスグラシュー
             3着リリーノーブル、ソウルスターリング、プリンセスジャック、アイムユアーズ
パターン2 阪神JFからチューリップ賞以外のレース
      1-1-2-36 1着レーヌミノル、
             2着ホエールキャプチャ
             3着クロノジェネシス、アットザシーサイド
パターン3 阪神JFから桜花賞に直行
      0-1-0-3 1着(該当馬なし)
             2着レッドリヴェール
             3着(該当馬なし)
パターン4 阪神JF経験なしでチューリップ賞経由
      2-4-3-13 1着ジュエラー、ジェンティルドンナ
             2着シゲルピンクダイヤ、シンハライト、クルミナル、レッドオーヴァル
             3着スマイルカナ、コンテッサトゥーレ、ヌーヴォレコルト
パターン5 阪神JF経験なしでチューリップ賞以外のレース
      4-1-1-84 1着デアリングタクト、グランアレグリア、アーモンドアイ、マルセリーナ
             2着ヴィルシーナ
             3着マルセリーナ

過去10年間のデータの範囲で分析すると、桜花賞で優勝する可能性が高くなる必要条件がいくつか見えてきます。

【阪神JFを経験したなら桜花賞に直行よりも、1戦使った方がベター】
①阪神JF後に1戦以上使った場合 4-4-6-50 勝率 6.3% 連対率12.5% 複勝率21.9%
②阪神JFから桜花賞直行の場合   0-1-0-3 勝率 0.0% 連対率25.0% 複勝率25.0%

直行した方が確率は高いように思われますが、前走をチューリップ賞に限れば、
③阪神JFからチューリップ賞経由   3-3-4-14 勝率12.5% 連対率25.0% 複勝率41.7% 

チューリップ賞以外のレースを使った場合は2戦以上の馬も含まれるので、確率が極端に低くなります。
④阪神JFから他のレースを経由   1-1-2-36 勝率 2.5% 連対率 5.0% 複勝率10.0%

【阪神JFに出走していない場合もチューリップ賞を経由した方がベター】
⑤阪神JF以外からチューリップ賞経由2-4-3-13 勝率 9.1% 連対率28.6% 複勝率42.9%

チューリップ賞を経由した場合の③と⑤を合わせた確率でみると10年間で5勝となり、チューリップ賞を経由した出走馬を吟味することがキーポイントになると考えます

⑥チューリップ賞を経由した場合③+⑤5-7-7-27 勝率10.9% 連対率26.1% 複勝率41.3%

チューリップ賞経由の成績について視点を変えて(10年間の着順別の頭数で)みると
  1着 5頭(50%)   2着 7頭(70%)   3着 7頭(70%)


【阪神JFに出走せず、チューリップ賞にも出走していない場合】
出走したレース数から潜在能力の大きさを推測し、有力馬を見分けることが2番目のキーポイントになると考えます。

⑦チューリップ賞を経由しない場合  5-3-3-120 勝率 3.9% 連対率 6.1% 複勝率 8.4%

勝利数の5を除き、かなり低い確率に感じられます。これを阪神JFの出走の有無で分けてみると
(1)阪神JFに出走経験あり     1-1-2-36 勝率 2.5% 連対率 5.0% 複勝率10.0%
(2)阪神JFに出走経験なし     4-1-1-84 勝率 4.4% 連対率 5.6% 複勝率 6.7%
  
 これだけをみると、阪神JFに出走せず、チューリップ賞にも出走していない場合は複勝率が1番低く感じます。ところが、勝利した4頭を挙げてみると

2020年 デアリングタクト ※桜花賞は3戦目
2019年 グランアレグリア ※桜花賞は4戦目
2018年 アーモンドアイ  ※桜花賞は4戦目
2011年 マルセリーナ   ※桜花賞は5戦目

 桜花賞までに出走したレース数が3戦または4戦と少ない馬に歴史的名牝が並んでいます。5戦目で優勝したマルセリーナはむしろ例外で、阪神JFとチューリップ賞のどちらにも出走していない、桜花賞が3戦目から4戦目の未来の歴史的名牝を見つけられれば・・・と思います。

 さて、これまでの分析からソダシの本命度を推測すると、4連勝で、桜花賞が5戦目になるということで、この観点から推測すると「歴史的名牝」になれるか微妙なレース経験数という見立てになります。

 『阪神JF』までに3戦していることも少々懸念されます。前述した阪神JF出走馬のタイプでは

タイプその1 早熟で2歳時ならG1でも勝ち負けできるタイプ
タイプその2 目イチに仕上げさえすれば勝てる能力を持ち、目標を定めて必勝を期すタイプ
タイプその3 能力があり、まだまだ成長する余地を残している晩成タイプ(現状の力を試したい馬)
タイプその4 かなりの能力を秘めていて成長途上でも余力で勝ち負けできる大物タイプ

 「タイプその1」か「タイプその2」に当てはまるのではないかと思います。無敗であることから「タイプその4」の可能性も捨てきれないのですが、『阪神JF』から桜花賞に直行というのも、過去10年間のデータから複勝率25%で、2014年のレッドリヴェールが阪神JF1着から2着したのが最上位で、この記録を上回ることが果たしてできるのか。ちなみに、レッドリヴェールは3戦目での挑戦でした。

 次いで、2017年のソウルスターリングが4戦無敗で参戦し、3着でした。この時はチューリップ賞1着からの出走でした。5戦目というのはソダシと同じですね。

ソウルスターリング 新馬戦① アイビーS OP1着→阪神JF1着→チューリップ賞1着 4戦無敗で3着

 もし、ソダシが1着になれば『阪神JS』と『桜花賞』の両G1を制することになります。過去10年間で、この2つのレースを勝ち抜いた例はありませんでした。そこで、2010年~2000年まで遡ってみると

2010年アパパネ     新馬戦③ 阪神JF1着 チューリップ賞2着→桜花賞1着 3-1-1-0
2009年ブエナビスタ   新馬戦③ 阪神JF1着 チューリップ賞1着→桜花賞1着 3-0-1-0
※2007年ウォッカ     新馬戦① 阪神JF1着 チューリップ賞1着→桜花賞2着 4-1-0-0
2001年テイエムオーシャン新馬戦① 阪神3牝S1着 チューリップ賞1着→桜花賞1着 4-0-1-0

 以上3頭の例が見つかりました。この3頭に遜色のないウォッカも参考として示しました。この期間(10年間)の該当馬も歴史的名牝ばかりです。いずれもチューリップ賞を経由している点はソダシと異なります。

 また、2つのG1を制した無敗牝馬は1頭もいませんでした。ただし、ブエナビスタ以外はソダシと同じく桜花賞を5戦目で勝利して牝馬クラシックの一冠目を手に入れています。

 以上、これまで検討してきたデータを踏まえて予想し、印を打ってみたいと思います。無敗馬の能力が高いことは分かっていますが、阪神JFからの直行には懸念があります。

 阪神JFからチューリップ賞を経由して参戦してくる馬で、おそらく1.2番人気になるであろうソダシとサトノレイナスに先着する可能性のある馬を本命候補にしたいと考えて予想を組み立てます。

 1.ストライプ
△2.ファインルージュ
 3.ブルーバード
○4.ソダシ
△5.アカイトリノムスメ
 6.ストゥーティ
 7.ククナ
◎8.メイケイエール
 9.エンスージアズム
△10.アールドヴィーヴル
 11.ジネストラ
×12.ヨカヨカ
△13.エリザベスタワー
 14.ミニーアイル
×15.シゲルピンクルビー
×16.ソングライン
 17.ホウオウイクセル
▲18.サトノレイナス


 ソダシが1着になるということは、以下のハードルを全て越えたことになります。
(1)白馬初のクラシック制覇
(2)史上初の阪神JFから直行で桜花賞制覇
(3)無敗のまま阪神JFと桜花賞の両G1レース制覇
(4)2年連続無敗で桜花賞馬の誕生(三冠牝馬誕生の可能性も)

 これだけ高い複数のハードルをクリアするのは至難の業。まさに奇跡が起きなければ達成できないと考えて印を打ってみました。

 データを信じるか信じないかは自分次第!

これでなんとか的中しますよう 幸運を祈ります。

 トーホーアマ 2017年4月6日(木) 16:29
桜花賞~枠番~ 
閲覧 268ビュー コメント 0 ナイス 5

有力馬全て良馬場ならばいい枠はいったなぁ。

ここ近年も2015年と2013年みたく時計が掛かる決着ならば内枠にチャンス目がでてくるけど早い時計が出れば出るほど、2016年2014年みたいな決着なのかなあと思う。それでも能力勘定してみても2016年、2014年よりで予想は組み立てる。

時計勝負にならなければアエロリット、レーヌミノル、ウゼットジョリーもチャンスある枠にはいったと思う。アドマイヤミヤビもソウルも良い枠で、去年のジュエラー、シンハライトと連番なのでどんなたたき合い見れるかも楽しみではある。ソウル単勝2倍・・・つかないかな。

勝ち馬
1枠なし
2枠なし
3枠レッツゴドンキ
4枠アユさん、マルセリーナ
5枠ジェンティルドンナ、アパパネ、ブエナビスタ
6枠なし
7枠ジュエラー、レジネッタ
8枠ハープスター、ダイワスカーレット

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 グリーンセンスセラ 2017年3月5日() 23:06
ジュエラー引退!! 桜花賞馬 牝4歳 
閲覧 389ビュー コメント 0 ナイス 3

ジュエラー引退!! 次代に託された真の「牝馬3強」決定戦─Gambling Journal ギャンブルジャーナル/2017年3月3日 21時30分 http://biz-journal.jp/gj/2017/03/post_2740.html

 桜花賞馬ジュエラー(牝4歳/栗東・藤岡厩舎)が、左後第2指骨骨折のため現役を引退したという。
 ジュエラーは昨年、4着に終わった秋華賞後に左足の歩様が悪くなり休養を取っていたが、改めて検査したところ骨折が発覚。今後は繁殖牝馬入りする予定だ。
 ジュエラーは3歳時にチューリップ賞(G2)で、シンハライトに次いで2着に入るなど活躍。牝馬クラシックではシンハライト、2歳時に阪神ジュベナイルフィリーズを制したメジャーエンブレムらと「牝馬3強」を形成。空前の戦いが行われると予想されていた。
 だがこの「牝馬3強」が揃い踏みしたレースは第76回桜花賞(G1)のみ。このときは激戦をジュエラーがハナ差で勝利。
 その後、シンハライトは左前浅屈腱炎が判明し引退、メジャーエンブレムも左後肢にアクシデント、左前肢の蹄のダメージなどトラブルが相次ぎ「競走能力喪失」として引退している。そして今回のジュエラーの引退で、「牝馬3強」と呼ばれた馬たちはすべてターフを去ることになってしまった。
 引退後、3頭はすべて繁殖牝馬入りしている。シンハライトにはエピファネイア、モーリス、ルーラーシップが種付け候補。メジャーエンブレム、ジュエラーはまだ種付け候補馬すら聞こえてこない状況だが、シンハライト同様に有力馬が選ばれることだろう。
「牝馬3強」と呼ばれながらも、1度しか同じレースに出走することがなかった3頭。この結果だけではどの馬が本当に強かったかを語るには不充分であることは間違いない。
 これから生まれるであろう「牝馬3強」の産駒たちには母親以上の活躍を、そして母親の世代では見ることができなかった真の最強決定戦を繰り広げてもらいたい。

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コメント一覧
1:
  にゃ   フォロワー:0人 2016年1月10日() 16:34:21
ミルコのおかげもあるにせよ、新馬からいきなり連対の牝馬。桜花賞が見えたか^^

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2016年10月16日秋華賞 G14着
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2016年10月16日 秋華賞 G1 4着
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