【TAROの競馬研究室】ハービンジャー産駒を動かす外国人騎手/札幌記念展望
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先週の小倉記念は2番人気のマリアエレーナが突き抜けて完勝。最後は5馬身差をつける圧勝劇だった。もっとも、馬券的なポイントは2着のヒンドゥタイムズだろう。
ヒンドゥタイムズに騎乗したホー騎手が当初手綱を任される予定だったのは3歳馬ピースオブエイト。しかし、ピースオブエイトが53キロのハンデに決まったことで騎乗できなくなり、急遽手が回ってきた、そんな経緯や、今回が年明け初戦という臨戦過程もあり12番人気と低評価になっていたが、それを覆す大激走だった。
しかし、今になって思えば、ヒンドゥタイムズとホー騎手は手が合っていたのかもしれない。というのも、ヒンドゥタイムズの父はハービンジャー。このハービンジャーの産駒は外国人騎手によって素質が花開くケースが多い。
国内における同産駒のG1制覇は以下の5度。そのうち実に4度までが外国人騎手の手綱によるものである。
2017年秋華賞 ディアドラ(ルメール騎手)
2017年エリザベス女王杯 モズカッチャン(Mデムーロ騎手)
2017年マイルCS ペルシアンナイト(Mデムーロ騎手)
2018年有馬記念 ブラストワンピース(池添騎手)
2019年ヴィクトリアマイル ノームコア(レーン騎手)
もちろん、もともと国内G1では外国人騎手の活躍が多く、とりわけコロナ禍になる以前は特に顕著だったのだが、それを差し引いてもハービンジャー産駒は外国人騎手と手が合うケースが多い。
その理由を細かく書くと長くなるので割愛するが、超ザックリまとめてしまうと、
日本人騎手=決め手を引き出すのが得意
外国人騎手=持久力やスタミナを引き出すのが得意
ということ。自身がキングジョージ勝ち馬でもあるハービンジャーはその産駒も持久力型が多く、外国人騎手と手が合う。また、ホー騎手自身も騎乗スタイルを見ていると外国人騎手らしい持久力を引き出すタイプで、まさに同産駒のヒンドゥタイムズとは手が合っていたということだろう。
…といろいろ書いたところで結局馬券を当てていなくては仕方ないのだが、ホー騎手はまだ日本で騎乗を続けるし、今週末はWASJの開催で札幌には多くの外国人騎手が参戦するし、さらにいえばコロナがあければまた以前のように短期免許の騎手が増える可能性も高い。
ハービンジャー産駒に限らず、持久力血統に関しては外国人騎手の騎乗がスイッチになりやすいということは覚えておいて損はない。もちろん、その逆のケース(外国人騎手がマイナスのスイッチになる)も多々あるのだが、それはまた別の機会に…。
~札幌記念展望
では、いつも通り最後は週末の注目馬で締めたい。今週末は札幌競馬場で札幌記念が行われる。注目馬はコチラ。
・アラタ(横山武史騎手)
札幌芝での活躍が目立つ横山武史騎手騎乗のアラタに注目したい。前走は上手くインに入れることができず、ロスの大きな競馬に。荒れてきた馬場は問題ないので、鞍上の手腕に期待したい。
※週末の重賞の最終本命馬は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開予定です。
○TARO プロフィール
大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)、『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)。 |
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【TAROの競馬研究室】馬に適性があるように騎手にも適性がある/宝塚記念展望
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先週のマーメイドSは◎ウインマイティーが勝利。好位インに上手く入れて、直線抜け出し、久々の快走だった。当初は本コラムにも記した通りマリアエレーナが本命予定だったが、今回は枠順と馬場状態を見て変更。和田騎手ならば積極策からインを突いてくれる…と期待してのものだった。
我々ファンはいつも勝手な願望を騎手に押し付けてしまうもので、実際のところその期待通りに乗ってくれることなどほぼない。それが悪いわけではなく、あんなに大きな生き物が群れを成して走るのが競馬なのだから思い通りにいかないのが当たり前。そんな中でウインマイティー=和田騎手は本当に年に数回あるかないかレベルの、こちらの描いていた理想通りの騎乗だった。
2着のマリアエレーナ=坂井瑠星騎手もソツなく先行してしぶとく脚を伸ばした。決して派手なタイプではないが、常に馬の力を引き出してくれるという点において、若手の中では一枚抜きん出た存在になりつつある。3着のソフトフルート=川田騎手は阪神芝二千での信頼度が高いジョッキー。これは覚えておくと今後も何度も使えるはず。幸いにして京都改修工事の完了はまだ先。阪神芝二千の大舞台も数多く行われるので、その際は川田騎手のことを思い出したい。
繰り返しになるが、騎手を馬券に生かす上で大事なのは上手いか下手かではなく特徴を知るという意識。馬にも適性があるように騎手にも適性があるということは、常に心得ておきたい。
なお、先週の阪神芝では和田騎手が4勝。馬場のインが良く、さらに急坂コースなので、インにこだわる上にガッツがある和田騎手に現在の馬場は合っている。ディープボンドとのコンビでもきっとラチにこだわる騎乗をしてくれるはずだ。
では、今回も先週の競馬から次走狙えそうな馬を一頭。
【次走狙い馬】メイショウフウジン(日曜阪神10レース・オークランドRCT/1着)
今回は何が何でも行く姿勢を見せての逃げ切りで、これで逃げれば馬券圏内パーフェクト。テンのスピードが課題だっただけに距離短縮の1800mで逃げられたこと自体が収穫で、今回の内容ならばオープンでも通用しそう。血統的にも伸びしろがありそうなので、引き続き1800m以上を使ってくれば好勝負になる。
~宝塚記念展望
では、いつも通り週末の注目馬で締めたい。今週末はいよいよ春のグランプリ・宝塚記念が行われる。例年にも増して好メンバーが揃ったが、その中で注目したいのは…
・ヒシイグアス(レーン騎手)
注目はヒシイグアス&ダミアン・レーン騎手。前走の大阪杯は外を回すロスがありながらも最後までしぶとく脚を使えていた。香港遠征の予定が中止になった影響もあり陣営も多少急仕上げを認めていたが、その中での好走はG1でも好勝負できる能力を証明したといえそう。ズブさのあるタイプなので距離延長は歓迎。何より今回は追えるレーン騎手が乗れるのは大きなプラス材料。過去に騎乗経験があり、その時も直線力強く抜け出して勝利。距離延長&鞍上強化で、前走からさらに前進があるとみて狙いたい。
※週末の重賞の最終本命馬は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開予定です。
○TARO プロフィール
大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)、『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)。
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【伊吹雅也のピックアップ競馬データ2022年02月06日号】特選重賞データ分析編(292)~2022年京都記念
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次週の注目重賞を、伊吹雅也プロが様々なデータを駆使していち早く分析! もっとも重要と思われる<ピックアップデータ>に加え、<追い風データ/向かい風データ>や<注目馬チェック>など、貴重な情報が満載なウマニティ会員専用コラムとなっております。ぜひ皆様の予想にお役立て下さい。
■【伊吹雅也のピックアップ競馬データ】コラム内容について詳しくはこちらをご覧ください。
⇒https://umanity.jp/racedata/columndet_view.php?cid=7321
<次週の特選重賞>
G2 農林水産省賞典 京都記念 2022年02月13日(日) 阪神芝2200m内
<ピックアップデータ>
【“前年以降、かつJRA、かつG1・G2のレース”において3着以内となった経験の有無別成績(2016年以降)】
○あり [6-6-5-14](3着内率54.8%)
×なし [0-0-1-35](3着内率2.8%)
実績馬が圧倒的に優勢。なお“JRA、かつG1のレース”において3着以内となった経験がない馬も2016年以降[0-0-1-39](3着内率2.5%)と苦戦していました。格の高いレースを主戦場としてこなかった馬は、基本的に過信禁物と見るべきでしょう。
主な「○」該当馬→ユーバーレーベン・レッドジェネシス
主な「×」該当馬→サンレイポケット・マリアエレーナ・ラーゴム・レッドガラン
<他にも気になる! 追い風データ/向かい風データ>
【追い風データ】
○「馬齢が5歳以下」の馬は2016年以降[6-4-4-17](3着内率45.2%)
主な該当馬→マリアエレーナ・ユーバーレーベン・ラーゴム・レッドジェネシス
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【伊吹雅也のピックアップ競馬データ2021年09月12日号】特選重賞データ分析編(271)~2021年ローズS
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次週の注目重賞を、伊吹雅也プロが様々なデータを駆使していち早く分析! もっとも重要と思われる<ピックアップデータ>に加え、<追い風データ/向かい風データ>や<注目馬チェック>など、貴重な情報が満載なウマニティ会員専用コラムとなっております。ぜひ皆様の予想にお役立て下さい。
■【伊吹雅也のピックアップ競馬データ】コラム内容について詳しくはこちらをご覧ください。
⇒https://umanity.jp/racedata/columndet_view.php?cid=7321
<次週の特選重賞>
G2 関西テレビ放送賞 ローズステークス 2021年09月19日(日) 中京芝2000m
<ピックアップデータ>
【“中山・中京・阪神、かつ1400m超のレース”において1着となった経験の有無別成績(2017年以降)】
○あり [4-3-4-25](3着内率30.6%)
×なし [0-1-0-26](3着内率3.7%)
ゴール前の直線に急坂のあるコースを得意としている馬が中心。2016年以前を含め“中山・中京・阪神、かつ1400m超のレース”を勝ったことがない馬は苦戦していました。今年も該当馬は思い切って評価を下げましょう。
主な「○」該当馬→スパークル・タガノパッション・マリアエレーナ
主な「×」該当馬→アールドヴィーヴル・クールキャット・ストゥーティ
<他にも気になる! 追い風データ/向かい風データ>
【追い風データ】
○「“JRA、かつ1400m超、かつ重賞のレース”において5着以内となった経験がある」馬は2017年以降[3-3-4-23](3着内率30.3%)
主な該当馬→アールドヴィーヴル・クールキャット・ストゥーティ・タガノパッション
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