【血統アナリシス】JBCクラシック これまで以上のパフォーマンスをみせても不思議はないキングカメハメハ産駒!体力勝負なら崩れるシーンは想定しづらい実績上位馬!2018年11月3日(土) 16:30
日曜日に行われるJBCクラシックの出走馬について、血統的な舞台適性の有無を1頭ずつシンプルに考察していきます。 予想の際にお役立てください。
①センチュリオン
京都ダ1900mはダート適性だけではなく、芝の潜在適性をも試される舞台。その点を鑑みると、キングカメハメハ×ホワイトマズル×サンデーサイレンスの配合はピッタリ。母系をひも解くと、レースを使いつつ良化するタイプが多く、厳しい条件下でもへこたれずに力を発揮するファミリーの出身。キングカメハメハ×ノーザンダンサー系配合馬の当該コースにおける相性も良く、これまで以上のパフォーマンスをみせても、何ら不思議はない。
②タガノゴールド
当該コースと好相性のゴールドアリュール産駒でありながら、本馬の京都ダ1900mにおける成績は今ひとつ。また、ブライアンズタイム×トニービンという重厚な母方の血脈が強く反映されているため、スピードを求められる競馬では分が悪い。ゆえに、園田→京都へのコース替わりは大きな減点材料。強調できるポイントは少なく、今回は厳しい戦いになるのではないか。
③シュテルングランツ
中央在籍時はダ1400~1600mが主戦場。南関移籍後は一転して長距離仕様に変貌した変わり種。父ステイゴールドのスタミナ面かつ奥手の部分が顕在化したことや、追ってバテないネイティヴダンサーの血脈(5×5×5の多重クロスを内包)の活性化など、変身の要因は絞り切れない。とはいえ、そのハマり具合をみるに、大井ダ2400m→京都ダ1900mのコース替わり+距離短縮がプラスに作用するとも思えない。ここは静観が賢明だろう。
④サンライズソア
シンボリクリスエス×スペシャルウィークという、やや重厚な組み合わせ。そのうえ、母母父は持久力に優れたホワイトマズル。ゆえに、本馬が備えている持続力はかなりのものだ。半面、速い上がりの決め手比べになると今ひとつ。一族の活躍馬をみても堅実な一方、勝ち味に遅いタイプが多い。上位進出には、一定以上の持久力を求められる競馬、あるいは早めに動いて我慢比べに持ち込むことが必須となる。
⑤アスカノロマン
母はタバスコキャット(ストームバード系)×デピュティミニスター(ヴァイスリージェント系)という北米ダート指向の強い配合馬。その母に、アグネスデジタルを掛け合わせたコテコテの北米血統の持ち主なので、京都の軽いダートは合うハズ。ただし、最大の強みであるスピードと機動力の衰えが顕著な現状では……。劣勢は否めない。
⑥マイネルバサラ
シニスターミニスター×サザンヘイロー×ウッドマンという、米国色の濃い配合。そのうえ、ミスプロのクロスを内包しているため、パワー重視のワンペース型に仕上がっている。よって、揉まれると案外のシーンも少なくない。その点を踏まえると、流れが速くなりやすい京都コースへの舞台替わりは不安材料。相手強化のJpn1となればなおさらで、積極的には手を出しづらい。
⑦サウンドトゥルー
父のフレンチデピュティは、クロフネなど数々のG1馬を芝・ダ不問で輩出。もとより本馬自身、チャンピオンズCを制しているのだから、中央ダート適性に関しては申し分がない。ただし、母父にスピード型サンデーサイレンス系種牡馬を配する馬の当該コースにおけるパフォーマンスが芳しくないのは気になるところ。年齢を重ねたぶん、時計勝負になった際の対応にも疑問符がつくため、今回は様子見が正解だろう。
⑧ケイティブレイブ
アドマイヤマックス×サクラローレルの組み合わせ。父は6歳時、母父は5歳(旧6歳)時にG1初制覇を果たした晩成型同士の交配ゆえに、現在の本馬は充実期を迎えているのかもしれない。その点を踏まえると、過去の中央重賞の成績は深く考えないほうがベター。重厚な母方の血脈をみるに、極端に速い時計の決着になった場合の危うさは確かにある。一方で、血の良さを最も活かせる体力勝負ならば、崩れるシーンは想定しづらい。
⑨ノンコノユメ
⑩テイエムジンソクと非常に近い母系の持ち主ではあるが、こちらはスピードあるいは切れ味に特化した軽い競馬を得意とするタイプが近親に多い。本馬も同様で、スピードを末脚に凝縮したかのような仕様になっているのが特徴だ。ゆえに、底力を問われるタフな競馬ではパンチが足りない印象。勝ち負けに加わるには、スピードを活かせる速い上がりの競馬、あるいは高速決着が望ましい。
⑩テイエムジンソク
さかのぼれば、ミッキーアイルやアエロリットの名が一族に見られるものの、母のきょうだいや近い親族に目立った活躍馬はおらず、活力に欠ける面は否めない。このあたりが、本馬の勝ち味の遅さにつながっているのだろう。クロフネ産駒の京都ダ1900mの成績も良いとは言えず、変わり身を期待できるかどうかについては疑問が残る。上位争いに加わるためには、馬場や展開など何らかの助けがほしい。
⑪カツゲキキトキト
サンデーサイレンス系×キングカメハメハという、国内主流血脈同士の組み合わせ。そのうえ、スピードとパワーに長けた、ミスプロの4×4、ボールドルーラーの5×5のクロスを内包することで、好バランスの総合力を実現している。半面、父のスパイキュールは現在の潮流から少し外れる印象。近親もインパクトを欠き、Jpn1では底力ならびに活力で見劣る感は否めない。上がりを要する展開になった際の、掲示板争いまでが精一杯ではないだろうか。
⑫アポロケンタッキー
父はダートの8F以下が主戦場だったラングフール。母父のゴーンウエストはミスプロ系のスピード型。マイル以下がベストでもおかしくないような配合ではあるが、スタミナ型の3代母の影響が強く、中距離型に仕上がっている。ただし、ニアークティックの3×3という近親配合の父から受け継いだものなのか、気性面の危うさを抱えており、包まれると案外のケースが多い。ゆえに、スムーズに運ぶことが好走の絶対条件となる。
⑬オールブラッシュ
父のウォーエンブレムは秋華賞馬ブラックエンブレムを輩出。母父のクラフティプロスペクターは、父としてアグネスデジタルを送り出している。意外性に富んだ血統背景の持ち主と言えよう。事実、本馬の成績を振り返ればわかるように、ハマッたときの爆発力はハンパではない。いつ走ってもおかしくない怖さがあるだけに、完全無視は禁物の1頭だ。
⑭オメガパフューム
父は短距離色の強いスウェプトオーヴァーボード。だが、母母父のリアルシャダイが効いているのか、本馬は中距離でも対応可能のタイプに仕上がっている。一方で、当該コースにおける父および父系の成績が芳しくない点は気がかり。近親をみても、相手強化の壁を突き破れないタイプが多い。そのあたりを鑑みると、軸に取るには考えもの。差し届かないケースを想定したうえでの、ヒモ評価が正解ではないか。
⑮テーオーエナジー
伯父にフェブラリーS2着のビワシンセイキ、近親には多数のG1ホースが並ぶ、一本筋の通った牝系の持ち主。その牝系にカネヒキリを組み合わせているのだから、今後のダート戦線での活躍が期待される好素材であることは間違いない。カネヒキリ産駒は当該コースとの相性が良く、東京ダ1400m→京都ダ1900mの臨戦過程は好材料。前走大敗のダメージがなければ、上位進出の目は十分にある。
⑯クリソライト
ゴールドアリュール産駒は当該コースを得意とするタイプが多く、平安S(京都ダ1900m)で2度の馬券絡みを果たしている本馬も例外ではない。加えて、きょうだいにマリアライトとリアファル、近親にはアロンダイトを持つ良血馬。コレといった血統面のマイナス材料は見当たらない。長期休養明けなので強気には推せないものの、持ち味の持久力を活かせる競馬になれば、浮上する場面があっても驚けない1頭だ。
ウマニティ重賞攻略チーム |
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【血統アナリシス】天皇賞(秋) 本領発揮を予感させる菊花賞馬!一撃あっても不思議はない良血牝馬!2018年10月27日(土) 16:40
日曜日に行われる天皇賞(秋)の出走馬について、血統的な舞台適性の有無を1頭ずつシンプルに考察していきます。 予想の際にお役立てください。
①ステファノス
祖母はマイルCS南部杯を制し、近親にもクイーンエリザベス2世S勝ち馬や米G1勝ち馬がいる。スピードとパワーに優れた牝系で、中距離がベストの印象だ。もとより本馬自身、2015、2016年と2年連続で好走しているのだから、高い適性を備えているのは間違いない。ただし、ディープインパクト産駒かつ7歳以上馬のG1における成績がイマイチ。そのあたりを勘案すると、馬券圏内までは届かないのではないか。
②ブラックムーン
大舞台に強いニジンスキー系を母父に持つ点は悪くない。だが、一族を検証するとG1級どころか重賞級の名もまばらで、ここに入ると母系の活力で大きく見劣る印象。加えて、キングマンボを経由しない父ミスプロ系の当レースにおける成績も沈滞気味とあっては手を出しづらい。父の父エンドスウィープの持ち味である決め手を引き出すことができれば、見せ場程度は作れるかもしれないが……。劣勢は否めないだろう。
③ヴィブロス
父サンデーサイレンス系の牝馬は天皇賞(秋)で好成績。母はヴィルシーナ、シュヴァルグランを輩出。牝系全体で見ても、シングスピールなど多数のG1馬を送り出している。活力と底力は、ここでも上位の存在と言えよう。ディープインパクト×ミスプロ系×ノーザンダンサー系の配合に、マイルG1馬のきょうだいを有する点は2014年の勝ち馬スピルバーグを想起させる。一撃あっても不思議はない血統背景の持ち主だ。
④レイデオロ
祖母の半弟にディープインパクトを持つ良血馬。キングカメハメハ×ロベルト系という重めの配合ではあるが、その重さをミスプロの3×4のクロスで解消。各要素のバランスが絶妙の中距離型に仕上がっている。ただし、パワー重点の配合であることは間違いなく、速い上がりの瞬発力勝負では後手を踏みやすい。勝ち切るには、一定以上の持久力を必要とする競馬、あるいは自身から動いて持続質勝負に持ち込むことが絶対条件となる。
⑤スワーヴリチャード
父は持続力に優れたハーツクライ。その父に、パワーとスピードを兼備したアンブライドルズソングの肌馬を組み合わせることで、バランス抜群の総合力を実現している。中距離以上でスピードの持続力を活かしたいタイプなので、マイル→2000mの臨戦過程はプラス。成長力に富む父ハーツクライの特徴を鑑みると、この舞台でハイパフォーマンスを見せる可能性もある。要注目の1頭だ。
⑥マカヒキ
父は当舞台で好相性のディープインパクト。マイラー型の活躍例が多い天皇賞(秋)の特徴を鑑みると、兄姉にマイル以下を得意とするタイプが多いことも好材料だ。母父にヴァイスリージェント系を持つ馬の舞台相性も良く、潜在適性については申し分なし。持ち味のスピードを最大限に発揮できる高速決着、あるいは速い上がりの瞬発力勝負になれば、好勝負可能とみる。
⑦アルアイン
父は天皇賞(秋)で毎年のように好走馬を送り出しているディープインパクト。一方、母父エーピーインディ系の当該コースにおける成績が芳しくない点は気がかり。加えて、スピード&パワー型である母の影響が濃いため、長い直線の決め手勝負では、どうしてもツメが甘くなりがち。そのあたりを踏まえると、前回以上のパフォーマンスを望むのは難しいかもしれない。
⑧ダンビュライト
近親の活躍馬を見ると、アロンダイトやクリソライト、リアファル、マリアライトなど、タフなレースにマッチしたパワー&スタミナ型に偏りがち。それだけに、速い上がりの決め手勝負は分が悪い。どちらかと言えば、小回りの持久力勝負がベターの血統背景。中山→東京の臨戦過程にメリットはない。上位に食い込むには極端な馬場悪化など、多くの馬が苦にする状況にならないと厳しいだろう。
⑨サングレーザー
父のディープインパクトは毎年のように上位入線馬を輩出。母マンティスハントの仔は軽い芝を得意にしているタイプが多い。父と母の特徴を鑑みると、相応の舞台適性を持ち合わせているものと考えられる。母父ヴァイスリージェント系の当レースにおける相性も良く、コレといった血統面のマイナス材料は見当たらない。持ち味のスピードとパワーを活かせる持続質勝負になれば、侮れない存在と言えよう。
⑩キセキ
父は1997年の勝ち馬エアグルーヴを母に持つルーラーシップ。近親にはG1戦線で活躍した馬が多数おり、母系の活力&底力についても不足はない。持続力型×スピード型牝馬の配合をみるに、長くいい脚を使える馬が幅を利かせやすい直線の長いコースはピッタリ。キングカメハメハ×トニービンに、ディープインパクト直仔の肌馬を掛け合わせた良血馬。府中の根幹距離で本領発揮のシーンがあってもおかしくない。
⑪ミッキーロケット
父は身体能力の高さが持ち味のキングカメハメハ。母父であるピヴォタルはブルードメアサイアーとして、欧州中心に中距離以上のG1で活躍馬を多数送り出している。パワーとスタミナに優れた配合と言えよう。ただし、サンデーサイレンスの血を内包していないため、速い上がりの瞬発力比べはイマイチ。上位進出には、血の良さを最も活かせる体力勝負の展開、あるいは馬場の出現がほしいところ。
⑫サクラアンプルール
キングカメハメハ×サンデーサイレンスという、芝の主流血統同士の組み合わせ。スピードの持続力に長け、パワーと器用さをも兼ね備えた好配合だ。半面、母母父のノーザンテーストや、ノーザンダンサーの多重クロスが濃く反映されているせいか、速い上がりを求められる競馬はイマイチ。血の良さを活かすためには、時計を要する馬場、もしくは上がりのかかる展開が不可欠となる。
⑬アクションスター
アグネスタキオン産駒の当該コースの成績が振るわない点はマイナス材料。母父にロベルト系種牡馬を持つ馬の当レースにおける相性も良いとは言えない。父方のスピードと機動力、母系から受け継いだ持続力とパワーを活かしたいところだが、加齢に伴う衰えが顕著な現状。ハイレベルの決め手を求められる東京芝のG1では厳しい。
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