2018年4月29日()シャティン競馬場 芝2000m

レース結果 ~クイーンエリザベス2世カップ 2018~

  • 出走予定馬
  • 出馬表
  • レース結果



馬名 性齢 負担重量
(kg)
騎手 調教師 オッズ 人気
1 3 1    パキスタンスター セ5 57.0 W.ビュイック A.クルーズ 7.9 5
2 7 8    ゴールドマウント セ5 57.0 A.サナ A.クルーズ 64.7 7
3 6 2    イーグルウェイ セ5 57.0 B.プレブル J.ムーア 62.5 6
4 5 3    ピンハイスター セ4 57.0 J.モレイラ J.サイズ 2.7 1
5 2 6    アルアイン 牡4 57.0 C.デムーロ 池江泰寿 4.4 3
6 8 4    ディノーゾ セ5 57.0 K.ティータン J.サイズ 193.5 8
7 4 5    ダンビュライト 牡4 57.0 T.ベリー 音無秀孝 6.7 4
8 1 7    タイムワープ セ5 57.0 Z.パートン A.クルーズ 2.8 2

■払戻金

単勝3 790円
複勝3 270円
7 810円
6 670円
馬連3-7 11,910円
ワイド3-7 1,830円
3-6 1,800円
6-7 6,660円
馬単3-7 19,330円
3連複3-6-7 34,400円
3連単3-7-6 209,530円

予想一覧を見る

会員登録(無料)すると予想を登録して予想コロシアム(予想大会)に参加できます。

※レース結果・払戻金・オッズなどのデータは、必ず主催者(JRA)発行のものと照合してください。

最新出走予定馬情報 ~クイーンエリザベス2世カップ 2018~

 【香港29日=斉藤弘樹】チャンピオンズデーが行われ、クイーンエリザベス2世Cに出走したアルアイン(栗・池江、牡4)は5着、ダンビュライト(栗・音無、牡4)は7着に終わった。優勝は5番人気の地元馬パキスタンスター(A・クルーズ、セン5)。今年の海外馬券発売第2弾で、3連単は20万9530円と波乱となった。チェアマンズスプリントプライズのファインニードル(栗・高橋忠、牡5)も4着に沈み、日本馬は勝利なしに終わった。

 アルアインは道中4番手をスムーズに進んだが、直線は伸び切れず5着。「3、4番手につけるのは作戦通りでしたが、結果的にペースが速すぎましたね」と池江調教師。C・デムーロ騎手が「ブリンカーをつけた方がいい」と振り返ったように、中間から見せていた精神面の若さも影響した。トレーナーも「4コーナーでゴーサインを出してから、減速する感じがあった。1頭でもどこでも乗れるように根本的に調教から見直して、再びチャレンジしたい」と前を向いた。夏場は休養に充てて、秋から始動する予定だ。

アルアインの競走成績はこちら

★売り上げアップ

 クイーンエリザベス2世CのJRAでの売り上げは9億2671万8500円。同じ8頭立てながらネオリアリズムが勝った昨年との比較で16・1%増となった。

【QE2世C】ダンビュライト失速7着04月30日(月) 05:03

 ダンビュライトは2番手から積極的に運んだが、直線で失速して7着。逃げたタイムワープが最下位の8着に沈んだように、先行馬には厳しい流れとなった。T・ベリー騎手は「道中はいい感じでしたが、最後はワンペースになった」と肩を落とした。

ダンビュライトの競走成績はこちら

[もっと見る]

【QE2世C】パキスタンスターがついに戴冠!日本馬は5、7着04月29日() 17:59

 4月29日に香港・シャティン競馬場で行われた第44回クイーンエリザベス2世カップ(8R、GI、3歳以上、芝・右2000メートル、定量、8頭立て、優勝賞金1368万香港ドル=約1億9152万円)は、ウィリアム・ビュイック騎手騎乗で昨年の2着馬パキスタンスター(セン5歳、香港・A.S.クルーズ厩舎)=5番人気・国内発売=が3番追走から直線内めを抜け出し、2着に3馬身差をつけて快勝した。重賞は5度目の挑戦で初制覇。タイムは2分0秒21(良)。2着にゴールドマウント(7番人気)、3着にはイーグルウェイ(6番人気)のいずれも香港馬。

 日本から遠征したアルアイン(牡4歳、栗東・池江泰寿厩舎、C.デムーロ騎手)=3番人気・国内発売=は好位追走から流れ込んでの5着。ダンビュライト(牡4歳、音無秀孝厩舎、T.ベリー騎手)=4番人気・国内発売=は逃げたタイムワープを2番手でマークしたが直線失速、7着に敗れた。

 ◆池江泰寿調教師(5着 アルアイン)「前残りの競馬が続いていたので、3、4番手につけるのは作戦通りでした。ジョッキーによると、4コーナーで競馬をやめるようなしぐさをしたとのことで、香港に来てからも調教で見せていましたが、気難しい面が出てしまったようです。調教内容を見直して根本的に直していきたいと思います。きょうもダンビュライト陣営にいろいろ気遣ってもらい、無事にレースを終えられました。感謝しています」

 ◆クリスチャン・デムーロ騎手(同)「先行するのは作戦通りで、そこまでは完璧でした。ただ、前に取り付くところで気難しい面を見せました。ブリンカーを着けた方がいいかもしれません」

 ◆小林慎一郎調教助手(7着 ダンビュライト)「タイムワープが逃げるのを見ながらの競馬になるのは、想定通りでした。4コーナーまでは持ったままで雰囲気よく来られたので期待しましたが、最後は失速してしまいました」

 ◆トミー・ベリー騎手(同)「道中はいい感じでした。残り800メートルでスピードに乗っていけましたが、最後はワンペースになってしまいました」



★アルアインの競走成績はこちら★ダンビュライトの競走成績はこちら

[もっと見る]

【香港QEIIC】日本勢、戴冠へ燃える!04月29日() 05:05

★28日の有力馬

 (2)アルアインは、オールウエザーコースを軽めのキャンターで2周。時折、後ろ脚で蹴り上げるしぐさはあったが、追い切り日のような気難しさは見せなかった。池江調教師は「角馬場でもすごくリラックスしていたし、昨日同様にスムーズな調整ができました。肉体的には今シーズンでピーク。春の大目標のレースで、日本馬のレベルの高さを示したい」と力を込めた。

 (4)ダンビュライトは、角馬場からオールウエザーコースを1周。終始、落ち着いた様子で、心身の充実ぶりが目立つ。小林助手は「きょうはリズムを重視して、リラックスして走れていました。しっかりやった反動もなく、順調すぎるくらいですね。前々で運ぶ形になると思います」とイメージした。

 香港ダービーを制した(5)ピンハイスターは、角馬場で調整。サイズ調教師は「バリアトライアル(模擬レース)の走りも全く問題ないし、状態はすごくいい。リラックスして走れれば、最後の脚につながると思います」と自信をのぞかせた。

 2走前に同舞台の香港ゴールドCをレコード勝ちした(1)タイムワープも角馬場調整。「コンディションはすごくいい。2000メートルは合うし、スピードを生かす競馬で」とクルーズ調教師。先手を奪って、逃げ切りを狙っている。

[もっと見る]

【香港QEIIC】関係者コメント04月29日() 05:04

 (1)タイムワープ・クルーズ師 「前走(10着)は2走前のレコード勝ちの影響があったのかもしれない。2000メートルの方がリズム良く走れる」

 (2)アルアイン・池江師 「好位で流れに乗れれば。肉体的なコンディションは非常にいいし、精神面をうまくもっていければ」

 (3)パキスタンスター・クルーズ師 「調教では仕上げやすい馬。動きはいいし、準備は整っている」

 (4)ダンビュライト・小林助手 「内も外も見ながら、自分のペースを組み立てやすい」

 (5)ピンハイスター・モレイラ騎手 「一戦ごとに良くなっているし、距離への疑いもない。相手は強くなるが、香港ダービーを勝ったときのように走れればチャンスはある」

 (6)イーグルウェイ・プレブル騎手 「調教では気持ち良さそうに走っていた。雨が降ればチャンスは増えるだろう」

 (7)ゴールドマウント・クルーズ師 「順調にきている。少しでも上位にきてくれれば」

 (8)ディノーゾ・ティータン騎手 「いい勝負はできそう。タイムワープの後ろで体力を温存しながら運びたい」

[もっと見る]

【香港QEIIC】パキスタンスター、W・ビュイック騎手に乗り替わり04月29日() 05:04

 クイーンエリザベス2世Cの(3)パキスタンスターは、K・マカヴォイ騎手からW・ビュイック騎手に乗り替わることが28日、主催者から発表された。耳の感染症で豪州から出国できないため。

[もっと見る]

【香港QEIIC】日本勢3頭がスクーリング04月28日() 05:02

 【香港27日=斉藤弘樹】クイーンエリザベス2世C(29日、シャティン、GI、芝2000メートル)に出走するアルアイン(栗・池江、牡4)、ダンビュライト(栗・音無、牡4)と、チェアマンズスプリントプライズ(同、芝1200メートル)に挑むファインニードル(栗・高橋忠、牡5)の3頭は、いずれもパドックでスクーリング。追い切りで気難しさを見せたアルアインの池江調教師も「きょうは追い切らないことを馬が理解していた。すごくリラックスしていた」と好感触だった。





★アルアインの競走成績はこちら★ダンビュライトの競走成績はこちら★ファインニードルの競走成績はこちら

[もっと見る]

【QE2世C】異国で異変!?アルアイン04月27日(金) 05:02

 【香港26日=斉藤弘樹】クイーンエリザベス2世カップ(29日、シャティン、GI、芝2000メートル)に出走する日本馬アルアイン(栗・池江、牡4)とダンビュライト(栗・音無、牡4)が、シャティン競馬場の芝コースで追い切りを行った。アルアインは気難しさを見せたが、陣営が懸命に対応。何とか態勢を整えた。枠順も決定し、大一番に向けてムードが高まっている。

 昨年の皐月賞馬アルアインが、香港でまさかの“追い切り拒否”だ。芝の上でごねて、促しても進まない。異国での単独調教が負担になっていたのか、「角馬場ですでにイレ込みがきつくて…」という池江調教師の不安が的中した形だ。

 気分を変えようとオールウエザーコースへ移っても前には進まない。騎乗者を替えて再び芝へ。1コーナーから4コーナーの方に向く“逆回り”の直線調教。1本目は(1ハロン)15-15程度だったが、2本目にやっと気持ちが入り、2ハロン26秒6で駆け抜けた。約40分の試行錯誤。超異例の直線2本追いでピンチをしのいだ。池江師は「主催者の柔軟な対応で、スピード的にも距離的にも思い描いた負荷はかけられました」とほっとした表情を浮かべた。

 枠順は(6)番枠に決定。「うまく好位で流れに乗れれば。肉体的なコンディションは非常にいいし、あとは精神面をどううまく持っていくか」。気持ちは高ぶったが、本気を取り戻せば日本の大将格だ。たっぷり走ったシャティンの直線を、日曜は先頭で駆け抜ける。

[もっと見る]

【QE2世C】ダンビュライト好感触04月27日(金) 05:01

 ダンビュライトは、芝コースでしまいを伸ばして4ハロン57秒6。小林助手は「月曜にしっかりやったので予定通り。物見もましになっていました」と好感触。(5)番枠にも「内も外も見ながら、自分のペースを組み立てやすい」と前向きだった。

[もっと見る]

【QE2世C】枠順確定~アルアインは2番、ダンビュライトは4番04月26日(木) 19:07

4月29日(日曜)に香港のシャティン競馬場で行われるJRA発売レース、クイーンエリザベス2世カップの枠順が確定した。日本から参戦のアルアインは2番、ダンビュライトは4番。発走予定時刻は当日、日本時間17時40分の予定。

(馬番/馬名/性齢/斤量/騎手/調教師)
1 タイムワープ セ5 57.0 Z.パートン A.クルーズ
2 アルアイン 牡4 57.0 C.デムーロ 池江泰寿
3 パキスタンスター セ 57.0 K.マカヴォイ A.クルーズ
4 ダンビュライト 牡4 57.0 T.ベリー 音無秀孝
5 ピンハイスター セ4 57.0 J.モレイラJ.サイズ
6 イーグルウェイ セ5 57.0 B.プレブル J.ムーア
7 ゴールドマウント セ5 57.0 A.サナ A.クルーズ
8 ディノーゾ セ5 57.0 K.ティータン J.サイズ

(JRA発表)

出馬表・有力馬情報・関連ニュース・展望コラム・過去結果
クイーンエリザベス2世カップ特集はこちら

[もっと見る]

⇒もっと見る

厳選コラム ~クイーンエリザベス2世カップ 2018~

甘粕 さて、そろそろメーン・デッシュのクイーンエリザベス2世カップの展望と行こうじゃないか。
文傑 そうだね。そろそろ腹も減ってきたことだし(笑)
甘粕 食いすぎにご注意を(爆)
文傑 余計なお世話だ!

アルアインなお経過観察必要
甘粕 日本馬から行こうか。皐月賞馬、アルアイン実は大本命に据えようと考えていたんだ。2000mの皐月賞馬、先行できる脚質は沙田にピッタリだしね。
文傑 それが昨日(26日)のアクシデント。影響はどうだい? 一体どうしたんだ?
甘粕 ディープの子だけに普段から煩いところはある。でも池江厩舎では1頭だけで調教することはないので、ああいうことはこれまでなかったんだ。でも香港には帯同馬を連れてこなかったんで、寂しがってあんなことになってしまった。最後は直線3ハロンのキャンターができたんで、必要な負荷はかけられた、と言ってたことは伝えたよね。
文傑 ああ。そのコメントを額面通りに受けとっていいんだろうか?
甘粕 そこなんだよ。必要な負荷がかけられたこととダメージは別物と考えた方がいいんじゃないか?
文傑 全く同感だ。
甘粕 今朝は馬場入りからパドックのスクーリング、ゲートと大人しくこなしてた。明日土曜日の状態も見て最終結論を出したい。

ダンビュライト、父子2代制覇の期待
文傑 もう一頭の日本馬、ダンビュライトは?
甘粕 皐月賞ではアルアインの3着。今年1月ようやくAJCC(G2)を勝って堂々の香港入り。アルアインよりも前で競馬ができるし、早めにタイムワープに並びかけていければ、アルアインとのワンツーフィニッシュもありうると期待してるんだ。現に音無秀孝調教師は4角でタイムワープに並びかける競馬をしたいと表明している。
文傑 でも、ダンビュライトに勝つまでの力があるだろうか?
甘粕 さっきワンツーフィニッシュを夢見ていたっていったけどあくまで2着を想定してのことだ。
文傑 そうだね。レーシングプログラムを見て気づいたんだけど、父親がルーラーシップじゃないか。
甘粕 いいところに気づいたね。2012年のこのレースの勝ち馬だ。G1の勲章はこのレースだけだけど、それで種牡馬入りできたんだ。
文傑 香港はほとんどがせん馬だから血統の物語とは無縁だけど、父子2代制覇の期待がかかってるんだね。
甘粕 その通り。それにこの馬は社台ファーム早来、代変わりしてノーザンファーム、この牧場の伝統的な血統なんだよ。3代母がオークスダイナカール、そして2代母がオークス母娘2代制覇ばかりか秋の天皇賞で並み居る牡馬強豪を蹴散らした女傑、エアグルーヴ。ノーザンファーム血統の結晶のような馬だ。
文傑 そこに母父がサンデーサイレンスだものね。
甘粕 ノーザンファームとしては父同様、ここを勝って種牡馬入りの資格を満たしたいだろうね。
文傑 調教師が来られなくても、その期待にはハッスルせざるを得ないか。
甘粕 そこには期待できるんじゃないか。

自分のペースならタイムワープ
甘粕 それじゃあ、日本勢を迎え撃つ地元勢見てみようじゃないか。これはお前さんのお仕事だ。まずタイムワープ。前々走の香港ゴールドカップでは遂に2000m2分の壁を破った。
文傑 今は馬場が速いからなあ。自分のペースで逃げられたのもでかいね。
甘粕 しかし、前走のチェアマンズ・トロフィーは殿負け。
文傑 不得手の1600m、おまけに競りかけられて空前のハイペース、あれでは殿負けも仕方ない。逃げ馬が逃げられない時はあんなものさ。
甘粕 今回は先手取れるかね?
文傑 8頭立ての少頭数、せりかけてくる馬もいないだろう。
甘粕 そこでダンビュライトだよ。音無調教師は4角で先頭に並びかける積極的な競馬させると言ってる。
文傑 そこまでにどれだけ足をためられるか、そこがカギだね。

香港デブの秘密兵器は…
甘粕 歯切れが悪いね。タイムワープ本命じゃないのか?
文傑 へへ。実は狙いは……。
甘粕 もったいぶるなよ、このデブ!
文傑 お前だってデブだろ!
甘粕 お前さんほどじゃないよ。何狙ってんだい?
文傑 ピンハイスター! ダービー見てないのか?
甘粕 もちろん見てるよ。沙田2000mを殿強襲で勝ったのを見たのは、あのスノーフェアリー以来だ。強かったことは認めるけど、あの神業を2度続けて演じられるだろうか。そこがひっかかる。今回はモレイラに鞍が戻るけど。
文傑 元々はモレイラのお手馬。4歳三冠のファーストレグを勝ったナッシングライクモアがいたからダービーはライアン・ムーアに手綱を委ねた。ピンハイはダービー前までモレイラが乗ってたから手の内に入っている。
甘粕 でもタイムワープが単騎、自分のペースで行けば早くはならんだろう。
文傑 そこはモレイラ、雷神そしてマジックマン。心配ご無用だ。

トニー一押しのパキスタンまた不安
甘粕 さて、香港のアルアインというか、パキスタンスターはどうかね。
文傑 アルアインは調教中に止まったんでレース中に止まったパキスタンスターとは格が違うだろう(笑)
甘粕 でも香港の知り合いに"パキスタンスターが香港に移籍してきたのか"って随分からかわれたよ。
文傑 昨年はネオリアリズムの2着。あの次のレース中に止まっちゃったわけだけど、復活にはまだ半信半疑なんだよ。
甘粕 トニー(アンソニー・クルーズ調教師)はタイムワープよりもパキスタンスターが一押しだと太鼓判を押してたんだけど。
文傑 トニーはパキスタン好きだからなあ。それに復帰まで相当力も注いできたし、その気持ちはわかる。
甘粕 同感。その気持ちに乗ろうかと思っていたところに、またまたアクシデント。
文傑 乗り代わりか?
甘粕 前走は指示通りじゃなかったと激怒した。トニーはモレイラ降ろして鞍上強化とシルベスタ・デソウサをわざわざイギリスから呼んだのに、なんでだか分からないけども来られなくなって直前に乗り代わり。オーストラリアのK.マカヴォイ。この乗り代わりをどう見る?
文傑 問題ないよ。
甘粕 そうかなあ? トニーの思いはわかるけど稀代の癖馬の乗り替わりに楽観はできないんじゃないか?
文傑 ただ、タイムワープが自分のペースで行ったら後方一気のパキスタンスターは足を余してってことは十分考えられる。
甘粕 有力馬2頭を含む3頭出しと勝負がかりのトニーもその点は痛し痒し。でも、それは嬉しい悲鳴なんじゃないか。
文傑 勝負になるのはこれまで話し合った5頭までじゃないか。そのほかイーグルウェイ、ゴールドマウント、ディノーゾは4連複、4連単のヒモまでかな。
甘粕 そうだね。しかしビューティーの冠の郭少明さん一家と並ぶ大馬主ファミリー、蕭百君さんファミリーは今回大変な快挙を成し遂げた。お父様の蕭百君さんがイーグルウェイ、ディノーゾの2頭出し、次男の蕭剣新さんがタイムワープと一家で3頭出し。一頭持ちは一人のオーナーで4頭までに限られてる香港で春の最高峰、女王盃に3頭出しなんて空前絶後。これからもないんじゃないか。一方の郭さんファミリーもチャンピオンズマイルにビューティーオンリーとジェネレーションと父子で2頭出ししてるけど、暮れには蕭さんファミリーに負けちゃいられないと今から闘志燃やしてるんじゃないだろうか。
文傑 それはありうるね(爆)メーンディッシュは終わったけど、デザートは?
甘粕 ちょっとは我慢して痩せてみたらどうだ?デザートはレースが終わってからのお楽しみだ。
文傑 シット!

前編はこちらです


==================
★今年のドバイターフを見事的中させた”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロと、”競馬記者歴20年超!香港競馬界の博学多識” 文傑(ぶん・けつ)プロが、海外馬券販売レース、クイーンエリザベス2世カップの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。現地ならではの直前ナマ情報にご期待ください。
==================

【QE2世C】恒例!レース展望デブ対談~現地競馬記者”文傑(ぶん・けつ)”氏とQE2を斬る(前編)

今年から春の香港国際競走はクイーンエリザベス2世カップにチャンピオンズマイル、チェアマンズスプリントプライズのG1 3競走が同日に行われ、その名もチャンピオンズ・デーとなりました。その第1回がいよいよ明後日の29日に迫りました。レース直前、日本のデブ記者と香港のデブ記者ががっぷり四つに組んで勝ち馬の検討。恒例の日本・香港デブでぶ対談の始まりです。甘粕の相手は例によって香港競馬界一の巨漢記者、星島日報の文傑! ご存じのように香港では日本以上にヨーロッパ、オセアニアのレースがサイマルキャスト発売されていますので、日本記者以上の知識と痛みがあるはず。その痛みの一端から当たり馬券が飛び出すか? それでは、見合って、見合って、手おろして待ったなし!

◆プロフィール
文傑(ぶん・けつ)
香港最大の日刊紙『蘋果日報(アップルディリー)』首席競馬記者を務め、今秋より同じく大手日刊紙『星島日報』に移籍。競馬記者経験は20年以上。香港で最も経験と知識を有する競馬記者の一人。

甘粕代三(あまかす・だいぞう)
東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にのめり込む。現在、新報馬業(『新報馬簿』『新報馬経』)駐日代表、北京市馬術運動協会高級顧問。

目を疑ったニュースリリース
甘粕 さて、初のチャンピオンズ・デーが日曜に迫った。今日(26日)は注目のバリア・ドロー、枠順抽選会があったんだけど、前日夕方からアクシデントが続いて大変だったね。
文傑 昨日の夕方っていうとナッシュ・ローウィラーの事件だね。
甘粕 いやはや何事かと思ったよ。香港ジョッキークラブから突然ニュースリリースが送られてきて。今週はニュースリリースが特に多いんで危うく見逃すところだった。
文傑 中国語でも英語でもナッシュが何をしでかしたのか、具体的には書いてない。あれでは外国人記者には分かりにくいだろうね。
甘粕 規則違反により騎手免許停止15カ月! 違反した規則の内容は記されているんだけど、じゃあナッシュが誰に対してどのようなことをし、それがどういう違反になっているのかディテールが全く分からない。
文傑 新聞などの報道を参考にすれば、予想を外部に販売していたってことのようだね。ジョッキークラブの投票監督部門はナッシュが2度にわたって自分が騎乗する馬の情報を外部に漏らし、その対価として金銭、そのほかの手段で報酬を得ていたことを調べ出し、一昨日24日に非公開で聞き取り。ここでナッシュはその容疑を否定しなかったので処分が下されたんだよ。
甘粕 現在リーディング3位のナッシュだけにレースへの影響は甚大だ。昨日のレース4鞍が乗り替わり。それよりも初のチャンピオンズ・デー3レースの中で最も興味があったチェアマンズスプリントプライズの大本命、ミスタースタニングも乗り代わりだ。
文傑 急遽、サム・クリッパートンに白羽の矢が立った。このレースには日本からファインニードルが出走するだけに日本のファンも他人事ではないよね。
甘粕 ところがサイマル発売されないんだよ、このレース。
文傑 日本馬が出走するのに何故サイマル発売されないんだ! そんな馬鹿な事あるかい!
甘粕 そんな馬鹿なことがあるのが日本中央競馬会、JRAなんだよ。ここでは詳しく説明するつもりはないけど、お上、農水省がウンと言わなかったんだって。馬鹿も休み休み言って貰いたいよ。それはさておき、クリッパートンもいい騎手であることは認めるけど、若いしナッシュと比べれば、やはり見劣りする。
文傑 それはそうだ。ちょっと狙いを下げざるを得ないな。免許停止15か月は香港だけではなく全世界の競馬主催者で適応される。ナッシュは43歳、年期が明ければ45歳と騎手としては一杯いっぱいの年齢。もうターフに戻ってくることはないな。寂しいけれど。

日本にもパキスタンスター!?
甘粕 ナイターが終わって夜食に出かけ、ホテルに戻って3時間ちょっと寝ただけで沙田に追い切り見に行ったら、ここでもナッシュ事件以上のアクシデントが発生。眠気も一気に冷めた。
文傑 アルアインだね。
甘粕 そうなんだよ。本命に考えていた馬だけにショックも大きい。
文傑 自分の日本馬2頭ではアルアインを狙っていたんだ。びっくりしたよ。
甘粕 遠征馬の最後に本馬場入りして向こう正面で立ち止まってしまった。そうしたら地元記者から“日本にもパキスタンスターがいた”って大騒ぎを始めた。
文傑 立ち止まった所もプレミア・プレートでパキスタンが立ち止まって動かなくなった所と一緒だったね。
甘粕 調教助手が押せども引けども動かず。必死にダグ踏ませても横っ飛びはするわ、尻っつ跳ねはするわ。本馬場からオールウェザーにいれても全く動かず。必死に動かして検疫厩舎に帰って行ったが、馬場入りから小一時間がたっていた。
文傑 日本でもあんなことするのか? アルアインは。
甘粕 栗東の馬なんで調教はほとんど見たことがない。バリア・ドローに来た池江調教師に話を聞いたんだけど、ディープインパクトの子だけに煩いところがある。日本では何頭か一緒に馬場入りさせて調教しているので、このようなことはなかったって言っていた。
文傑 ダメージはないんだろうか?
甘粕 今のところ、馬体に問題は見られないと言っていたけど、順調さを欠いてしまったことは間違いない。香港ではレース前日に獣医による歩様などの検査がある。ここで何も異常が見つからないことを祈りたい。それとアルアイン中心に馬券を検討していただけに全面的に見直しだよ。
文傑 自分もそうさ。この段階でのアクシデント、本当に頭が痛い。

最後の最後はパキスタン鞍上
甘粕 アクシデントはそれだけでは済まなかった。
文傑 パキスタンスターの鞍上だ。
甘粕 トニー(アンソニー・クルーズ調教師)は前走のチェアマンズ・トロフィーでのジョアン・モレイラの騎乗に大変不満。あのモレイラを降ろして鞍上強化とイギリスからシルベスタ・デソウサをわざわざ呼んだのは、お前さんもご存じの通りだけど、そのデソウサが来られなくなったとバリア・トライアルの沙田からホテルへ帰る車中にニュースリリースが届いたんだ。
文傑 そしてオーストラリアからケリン・マカヴォイに乗り代わり。
甘粕 オーストラリアの競馬は全く暗いんだけど、この騎手どうなの?
文傑 オーストラリアじゃあ大変なジョッキーさ。ドバイのシェイク・モハメド殿下お抱え騎手としてビッグレースをいくつも勝っている。たしか日本のワールドオールスタージョッキーズにも出場している。去年じゃないか?
甘粕 それは不勉強でお恥ずかしい。でもパキスタンスターのようなモレイラですら手こずる稀代の癖馬、いかにマカヴォイといえどもテン乗りじゃあ一筋縄でいかないんじゃないか?
文傑 それはごもっとも。
甘粕 トニーに3頭出しの内、どれが一押しか訊いたんだよ。タイムワープという答えが返ってくると思っていたら、パキスタンだというんだよね。去年のこのレースで2着に導いてくれたデソウサをわざわざ呼んでいるし。
文傑 それでマカヴォイだったら?
甘粕 その判断ができないんだ。地元香港馬ではパキスタンスターを筆頭にとっていただけに、またまた予想の全面的な組み直しだよ。
文傑 香港馬筆頭はパキスタンスターじゃないだろう。
甘粕 じゃあタイムワープか?
文傑 いや違う。スターはスターでもパキスタンでもカンナムでもなくダービー馬、ピンハイスターさ! あのダービーの勝ちっぷりを見たかい?
甘粕 一緒に見たじゃないか。香港競馬を長く見てるけどコーナー4つの沙田2000mで最後方から直線ゴボウ抜きしたのはあのスノーフェアリーとピンハイスターだけさ。ともにあのライアン・ムーア、ムーア・マジックだね。
文傑 もともとお手馬にしていたモレイラに鞍がもどるのはマイナスにはなるまい。
甘粕 そうだろうか。ライアンとジョアンは甲乙つけがたいけど、騎乗の質は違うぜ。それに2回続けて神業のようなあの競馬を演じるのは至難の業。ちょっと狙いづらいなあ。
文傑 とにかく本番3日前になって予期できなかったことが立て続けに起きてしまった。お互いに予想の全面的な組み換えを迫られているのは間違いないな。
甘粕 ここは焦らず明日金曜の調教を眺めて、関係者の談話を聞いてからやり直そうじゃないか。
文傑 賛成。明日また話そう。

後編に続きます


==================
★今年のドバイターフを見事的中させた”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロと、”競馬記者歴20年超!香港競馬界の博学多識” 文傑(ぶん・けつ)プロが、海外馬券販売レース、クイーンエリザベス2世カップの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。現地ならではの直前ナマ情報にご期待ください。
==================

[もっと見る]

【QE2世C】展望コラム~クルーズ2騎に奇跡の香港ダービー馬、サンデーレーシング2頭に“待った!”

ウマニティ会員の皆さん、ご無沙汰をしました。甘粕代三です。香港競馬春の祭典は今年から装いも新たに「チャンピオンズカップ・デー」となり、昨年までは2週に分けて行われていたG1 3レースが今年からは同日に行われることになりました。12月の香港国際競走に並ぶフェスティバル開催です。これは長くクイーンエリザベス2世カップをスポンサーしてきた高級装飾時計メーカー、オデマピゲとの交渉がまとまったから実現したことです。香港ジョッキークラブ職員にとっては繁忙期が一週で済むようになって歓迎かもしれませんが、我々メディアの人間にとっては盆と正月がいっぺんに来る忙しさに見舞われて嬉しい悲鳴を上げなくてはいけない事態となってしまいました(笑)

さて、日本から出走した3頭に関しては日本メディアが詳しく紹介していることでしょうから、このコラムでは香港馬を中心にご紹介したいと思います。その前に一つ重要なことをお伝えしなければなりません。
一昨年の凱旋門賞から始まった海外馬券ですが、今週はG1 3レースの内、2世カップしか発売されません。海外馬券発売が実現できたのは2015年4月に競馬法改正が国会を通ったからですが、その時には日本馬が出走する海外G1レースが発売の条件と聞いていました。ですからファインニードルが出走するチェアマンズスプリントプライズは当然発売されると思っていましたが、さにあらず。これはおかしいと調べてみたところ、改正競馬法には発売可能な海外G1レースが列挙されていますが、チェアマンズスプリントプライズはこの中に入っていないのです。それはその通りなのですが、チェアマンズスプリントプライズはシンガポールのクリスフライヤー国際スプリントが中止になった翌年の16年、香港ジョッキークラブがクリスフライヤー国際スプリントに代わるレースとして国際招待G1に位置づけたので、改正競馬法には間に合わなかったのです。ならば、世界で今後どれだけ賞金も格式も高いG1が新設され、日本の年度代表馬が挑戦しても我々は日本国内で馬券を楽しむことが出来なくなります。

日本国内、香港でさらに聞きこんでみると信じられない話を仄聞するに至りました。JRAは上部官庁である農林水産省にチェアマンズスプリントプライズの発売を打診したというのです。しかし、カジノ法が成立して以来、ギャンブル依存症対策がけたたましく叫ばれている中、農林水産省はこの打診を一言のもとに却下。上部団体の前では猫のようになってしまうJRAは直ぐに発売を断念したというのです。真偽のほどは日本競馬界影の皇帝、裏番長である農林水産省競馬監督課長にセクハラ覚悟で夜まわりでもかけなければ分からないことですが、まことにさもありなん。
皆さん、これって世界一善良な日本の競馬ファンを馬鹿にしていると思いませんか? 命の次に大事なものを賭けるわけですから、熱くなりすぎる競馬ファンがいることは否定できませんが、日本の競馬ファンは世界の中で最も良質、最も善良であることは世界の競馬場を見てきたアタクシ、自信を持って断言できます。それをカジノ法が巻き起こしたギャンブル依存症と同列に論じられることは競馬ファンの名誉を著しく傷つけるもので、何としても承服できません。JRAには我々が世界で最も善良にして自己責任の中で競馬を楽しんでいることを農林水産省に対して主張して貰いたい。そして農林水産省は競馬に対する認識を一新して貰いたい。競馬メディアは予想だけではなく、競馬を楽しめる環境を自らの声と力で築かなくてはならないのではありませんか! そのために一石を投じた次第です。
という訳で、初の香港チャンピオンズ・デーはこれまで通りクイーンエリザベス2世カップ1レースしか情報と予想を提供できません。なんとも残念で悔しいことですが、この1レースに全力投球しますので、以下よろしくご高覧下さい。


クイーンエリザベス2世カップ
強い4歳馬、しかもノーザンファーム生産、サンデーレーシングと今年参戦のアルアインダンビュライトともこれまで以上の実力の持ち主で、先帝陛下の誕生日である4月29日、沙田競馬場で君が代とともに日の丸が掲揚される確率は相当高い、と見ています。しかしながら共に敵地、香港では初出走。アウェーの不利は認めざるを得ません。小頭数8頭立ての2世カップ、この2頭に立ちはだかる地元香港勢から有力馬3頭をピックアップ。プロフィールを紹介致しましょう。

タイムワープ
香港での人気の中心は昨年の香港カップ勝ち馬、タイムワープです。昨年の香港カップは前半800m49秒56のスローペースで逃げられた展開の利によるもの、フロックとの受け止め方が一般的でしたが、その軽視をタイムワープは2走後の香港ゴールドカップで払拭しました。香港カップと同じ沙田芝2000mを香港カップとは正反対に前半800mを47秒11のハイペースで飛ばし、1分59秒97のレコードタイムで逃げ切ったのです。
沙田競馬場の芝は日本よりも時計1つから2つ遅く、2000mはコーナーを4つ回らなくてはいけないので、2分は厚い壁と見られていました。タイムワープは香港競馬史上初めて2000mで2分を切るという歴史の新たな1ページを開いたのです。それも逃げての時計ですから、この馬の実力を十分証明したものと言えます。
その後、距離不適を承知で1600mのチェアマンズ・トロフィーに臨みましたが、道中競りかけられたことから、空前のハイペースとなり直前半ばほどで歩き始めてしまい殿負け。A.クルーズ調教師に話を聞いてみました。
「ゴールドカップから2世カップまでは2カ月あるので、距離不適を承知で使った。マイル戦であのペースで行けば潰れない方が不思議。殿負けも仕方がない。成績を悲観していない」
逃げ馬だけに自分のペースで行けなければ脆いことは香港でも同じことです。得意の2000mに戻って、小頭数の8頭立てなら容易に先手を取ることは可能。前走の成績だけでタイムワープを見ていると痛い目に合うことは間違いありません。

パキスタンスター
同じくクルーズ調教師が管理するパキスタンスターは昨年の2世カップ2着馬ですが、稀代の癖馬として香港競馬ファンの不思議な人気を集めています。デビューから追い込み一辺倒の脚質に人気が集まっていたパキスタンがその癖馬ぶりを発揮したのは、昨年の2世カップの次走、プレミア・プレートでのことでした。雷神ことJ.モレイラ騎手鞍上、単勝1.2倍とグリグリの二重丸のパキスタンはゲートを出て最後方からレースを進めましたが、300mほどで立ち止まってしまい雷神が押せども引けども動かず。これにはさすがのマジックマンも成す術なしでしたが、暫くして雷神の叱咤に応え走り始めたものの、先行集団は既に遥か彼方。勝ち馬のホースオブフォーチュンから遅れること何と! およそ1分、1800mを2分47秒10でゴールインしたのでした。
当然のことながら再調教を命じられ、今年2月25日の香港ゴールドカップから雷神騎乗で戦線復帰しましたが4着。続いてクラス1(オープン特別に相当)の格下ではM.チャドウィック騎乗で4着。前走のチェアマンズ・トロフィーでは雷神に鞍を戻したもののまたまた4着。ちょっと狙いづらいと感じながら、A.クルーズ調教師に話をきいたところ、腰が抜けるような答えが戻ってきました。
「前走のモレイラの騎乗にはがっかりした。全く指示通り走ってくれないんだ。指示通り乗っていれば勝ってもおかしくない状態だったのに! もうモレイラに乗せることはない。あいつを降ろして鞍上を強化した。今回は去年の2世カップで手綱を取ってくれたデソウサに来て貰うことにした」
さらに3頭出し(もう一頭はゴールドマウント)の内、一押しは? と確認するとさらに腰が抜けるような答えが返ってきたのです。
「パキスタンスターが一押し。デソウサはモレイラよりも腕っぷしが強い。彼ならパキスタンにわがままを言わせず、これまでのような競馬にはならない。自信ありだよ」
モレイラを降ろして鞍上強化にもびっくりすれば、タイムよりもパキスタンを押してきたのには本当に腰が抜けました。
香港ジョッキークラブが養成した地元騎手出身で騎手としても引退後調教師となってからもリーディングに輝いた香港のレジェンドの御託宣を信用しないわけにはいきません。しかし、当日のパドックにどのような状態で出てくるのか、本馬場入場、そして返し馬。この馬の取捨は発走直前まで目を離すことができません。

ピンハイスター
もう一頭のスターはピンハイスター、今年の香港ダービーで突然、天空を飾った新星です。4月24日まで既に70勝と2位に25勝差をつけてリーディングを独走するJ.サイズ調教師の管理馬ですが、J.サイズ厩舎は多士済々。今年の4歳クラシック1番馬はナッシングライクミーと見られていました。ナッシングは前評判通り第1レグのクラシック・マイルを快勝しましたが、ピンハイはこの時まだクラス3(1000万下条件戦に相当)1400mを勝ったばかり。その後、快進撃を見せクラス22(1600万下条件戦)1400m戦を連勝して香港ダービーに臨みました。
これまで手綱をとってきたJ.モレイラにはナッシングがいたため、この日はイギリスからR.ムーアを呼んで初騎乗。サイズ人気かはたまたムーア人気、ナッシングに続く単勝5.2倍に支持されました。この日は香港で観戦したのですが、1400mしか勝ち星がなく、1600mでは敗れているため軽視いたのですが、これはとんでもない見当違いでした。
ダービーでは何と最後方からレースを進め、直線中ほどで三冠第2レグ、クラシック・カップ(芝1800m)勝馬のシンガポールスリングが抜け出した刹那、大外から強襲して香港ダービーの栄冠を射止めたのです。沙田芝2000mはコーナーが4つ、直線も東京競馬場ほど長くなく、最後方強襲には極めて不適です。随分長く香港の競馬を眺めてきましたが、G1の大舞台でこれをやってのけたのは、やはりR.ムーア騎乗が騎乗した12年香港カップスノーフェアリーくらいしか記憶にありません。殿強襲であれば距離適性を問われずに済むので、ピンハイの距離適性に関しては未だに懐疑的なのですが、その点をJ.サイズ調教師に直撃してみました。
「それはダービーを見ての通りだ。それ以外には何物もない」
J.サイズ調教師は口数が少なく、インタビューには最も苦戦する調教師なのですが、この時も詳しくは語ってくれませんでした。
さて、J.サイズ調教師のこの反応をどう判断したらいいのか? 今回はR.ムーアではなくJ.モレイラに鞍が戻りますが、R.ムーアと同じように殿強襲でいくのか、ある程度前につけて競馬をするのか?

★”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースのクイーンエリザベス2世カップの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。


甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、新報馬業(『新報馬簿』『新報馬経』)駐日代表、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。

[もっと見る]

過去10年の結果 ~クイーンエリザベス2世カップ 2018~

開催日 勝ち馬 性齢 調教国 タイム 騎手 調教師
2017/04/30 ネオリアリズム 牡6 日本 2:04.59 J.モレイラ 堀宣行
2016/04/24 ワーザー セ4 香港 2:01.3 H.ボウマン J.ムーア
2015/04/26 Blazing Speed セ6 香港 2.02.9 N.Callan A.Cruz
2014/04/27 Designs on Rome セ4 香港 2.01.1 T.Berry J.Moore
2013/04/28 Military Attack セ5 香港 2.02.1 T.Berry J.Moore
2012/04/29 ルーラーシップ 牡5 日本 2.02.4 U.リスポリ 角居勝彦
2011/05/01 Ambitious Dragon セ4 香港 2.02.2 D.Whyte A.Millard
2010/04/25 Viva Pataca セ8 香港 2.05.0 W.Marwing J.Moore
2009/04/26 Presvis セ5 イギリス 2.03.0 R.Moore L.Cumani
2008/04/27 Archipenko 牡4 南アフリカ 2.00.8 K.Shea M.de Kock

歴史・概要 ~クイーンエリザベス2世カップ 2018~

クイーンエリザベス2世カップは1975年に芝1575mで施行されたのが始まり。1995年から国際競走となり、1997年に現行条件の芝2000mに変更された。2000年に国際GII、2001年に国際GIに格付けされている。

前年の香港国際競走4競走のうちいずれかの勝馬が本競走に勝利した場合、その馬主に100万香港ドル(約1300万円)のボーナスが交付される。

出走条件はサラ系3歳以上で北半球産3歳馬51.25キロ、牝馬1.75kg減、南半球産3歳馬54キロ、南半球産3歳牝馬52キロと定められている。

日本調教馬では1995年にフジヤマケンザンが初挑戦したのを皮切りに頻繁に日本馬が出走。2002年には福永祐一騎乗のエイシンプレストンが日本馬として初勝利、2着にも同じく日本馬のアグネスデジタルが入り、日本馬初の海外重賞ワンツーの偉業を達成した。エイシンプレストンは翌年の2003年も同レースを勝ち、連覇を果たした。近年では2012年にルーラーシップが優勝し、初GI制覇を飾った。2017年にはネオリアリズムが制覇している。

レースレコードは1999年にジムアンドトニック(フランス)がマークした2分0秒1。

過去の優勝馬にはシルヴァーノ、エイシンプレストン、リバーダンサー、ヴェンジャンスオブレイン、ヴィヴァパタカ、アーチペンコ、プレスヴィ、アンビシャスドラゴン、ルーラーシップ、ミリタリーアタック、ネオリアリズムなどが名を連ねる。

挑戦した日本馬 ~クイーンエリザベス2世カップ 2018~

エイシンプレストン 1着(2001年)
血統
父:Green Dancer
母:Warranty Applied(Monteverdi)
成績
32戦10勝
4億9106万円+2460万香港ドル
主な勝ち鞍
香港マイル(GI)
クイーンエリザベスC(GI)
朝日杯FS(GI)
香港で掴んだ栄光

 デビューから引退まですべて主戦である福永祐一が騎乗し、1999年の朝日杯3歳Sを制して最優秀3歳牡馬に輝き、のちに香港競馬でGI3勝をあげたエイシンプレストン。
 デビュー戦こそ2着に敗れたが、折り返しの新馬戦を勝利すると朝日杯3歳ステークス(GI)へ直行し、地方の雄レジェンドハンターを差し切って優勝。その年の最優秀牡馬に選出された。
 翌年もアーリントンC(GIII)、NZT4歳S(GII)と連勝を飾り、NHKマイルカップ(GI)最有力候補に挙がっていたが、骨折が判明し戦線から離脱。復帰後の成績は奮わずスランプ状態に陥ったが、陣営の懸命の努力が実り、米子Sで実に1年2ヶ月ぶりの勝利を飾ると、続く北九州記念(GIII)で重賞を制覇した。
 完全に復活を果たしたエイシンプレストンは毎日王冠(GII)も勝利し、マイルCS(GI)で2着となると香港マイル(GI)に挑戦。現地での評価は低かったが、レースでは直線で外に持ち出されると一気に突き抜ける圧勝劇。1993年のホクセイシプレーの初挑戦以来、8年目にして日本馬の香港マイル(GI)初制覇を見事に飾った。その後は、日本では勝ち星は挙げられなかったものの香港ではクイーンエリザベスC(GI)を連覇するなど、香港GI3勝。とにかく香港競馬に絶対なる適性を持った名馬であった。

施行年馬名性齢騎手調教師着順
1995年フジヤマケンザン牡7蛯名正義森秀行10着
1997年ダンスパートナー牝5四位洋文白井寿昭8着
マイネルブリッジ牡5坂本勝美伊藤正徳9着
2002年エイシンプレストン牡5福永祐一北橋修二1着
アグネスデジタル牡5四位洋文白井寿昭2着
2003年エイシンプレストン牡6福永祐一北橋修二1着
2007年アドマイヤムーン牡4武豊松田博資3着
2008年マツリダゴッホ牡5蛯名正義国枝栄6着
2010年ネヴァブション牡7後藤浩輝伊藤正徳4着
2012年ルーラーシップ牡5U.リスポリ角居勝彦1着
2013年エイシンフラッシュ牡6M.デムーロ藤原英昭3着
2014年エピファネイア牡4福永祐一角居勝彦4着
アンコイルド牡5K.ティータン矢作芳人10着
2016年ラブリーデイ牡6J.モレイラ池江泰寿4着
ヌーヴォレコルト牝5K.ティータン斎藤誠6着
サトノクラウン牡4Z.パートン堀宣行12着
2017年ネオリアリズム牡6J.モレイラ堀宣行1着