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2020年 天皇賞(春)
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昨年の天皇賞(春)で3着馬を6馬身引き離し、昨年の香港ヴァーズの覇者グローリーヴェイズとのマッチレースを演じたフィエールマンが1番人気に支持されています。しかし、フィエールマンは中間アクシデントがあって、昨年のようにAJCCが使えず、有馬記念からぶっつけ本番とローテーションが狂いました。
確かにフィエールマンは追い切りでは動いていましたが、天皇賞(春)は距離3200mと長く、スタミナが必要な舞台。年明けにレースを使わずに天皇賞馬となった馬は1986年以降、皆無です。3着以内に来た馬も、1997年のサクラローレル(2着)しかいません。
近年、育成技術がいくら目覚ましく進化しても、実戦に勝るものはなく、特にスタミナは育成や調教では補えないものというのが私の認識。少なくとも昨年よりもパフォーマンスを落とす可能性が高いでしょう。それならば他馬にも十分に付け入る隙があります。当然、波乱要素が満載でしょう。
また、一昨年のジャパンCをレコード決着へと導き、アーモンドアイの2着と好走したキセキは、どんどん出遅れが悪化し、ヤバいレベルになってきていますが、大丈夫か? 出遅れ癖のある馬がゲート試験で受かっても、実戦では出遅れてしまうように、今回のキセキもいくらスタートの上手い武豊騎手を配したとて、少しはマシになる程度で、出遅れる可能性が高いと見ています。この出遅れ癖は、マイナス要素でしかないでしょう。
それでも長丁場なら2015年のゴールドシップのように、マクリ気味に上がって、3コーナーでは3番手といい位置を取り切れれば上位争いも可能です。しかし、2012年のオルフェ―ヴルのように、3コーナーまでにポジション取れなければ、同馬のようにドボンの二の舞になる危険性もあるでしょう。
超高速馬場の京都外回り・芝3200mが舞台の天皇賞(春)は、3コーナーの下り坂からペースアップしていくことがほとんど。ここで前記のオルフェーヴルのように後方(同馬は17番手)だと、前を捕らえきれません。前も3コーナーまでに脚をタメているので、容易にバテないからです。
一昨年はヤマカツライデンがテレビ馬の如く、大逃げをぶちかましたために、前が潰れてレインボーラインの差しが決まりました。しかし、それは稀なパターンです。しかも今年は逃げ馬不在で、ハナを主張するのは、ダンビュライトかというメンバー構成。3コーナーまでにペースが上がらず、3コーナーの位置が明暗を分けると見るのが順当です。
実際に過去10年の天皇賞(春)の脚質を分析すると、3コーナー11番手のいわゆる差しで優勝したのは、2018年のレインボーラインのみ。他は3コーナー7番手以内でした。2011年にウインバリアシオンが3コーナー14番手から動いて、勝ち馬フェノーメノとの接戦の2着に持ち込んでいますが、勝つことも意識するのであれば、やはりある程度、前を意識して動いて行ける馬でないと厳しいでしょう。実力もあって、3コーナーで7番手以内の馬を本命馬とし、波乱、大波乱に期待したいです。
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