【血統アナリシス】皐月賞 争覇圏内にある2歳王者!母方にクラシックホースが並ぶハービンジャー産駒も侮りがたし!2019年4月13日(土) 16:00
日曜日に行われる皐月賞の出走馬について、血統的な舞台適性の有無を1頭ずつシンプルに考察していきます。予想の際にお役立てください。
①アドマイヤマーズ
母父のメディシアンは日本で馴染みが薄いものの、その父はマキャベリアン。さらに、シングスピールなど日本適性の高い血が重ねられている。この母系にスピードとしぶとさが身上のダイワメジャーを配しているのだから、本馬が秘めているスピードの持続力はかなりのもの。ハイレベルのマイラー資質を窺わせる。本質的に今回の距離は長いかもしれない半面、中山向きの機動力を備えているのも事実。完成度の高さを活かして、争覇圏内に食い込んでくる可能性は十分にある。
②サトノルークス
重賞戦線で活躍したタッチングスピーチやムーヴザワールドの全弟。母は英マイルG1の勝ち馬、その全姉に愛7FのG1勝ち馬、近親にも欧米のG1馬が名を連ねる良血だ。一方、母父にサドラーズウェルズそのものが配されているぶん、スピード勝負になると後手を踏みやすい。加えて、ディープインパクト×ノーザンダンサー系の配合馬が皐月賞で未勝利の点も気がかり。展開や馬場に恵まれないと上位進出は厳しいとみる。
③ファンタジスト
母は未勝利馬だが、母方にデインヒルとロベルトの血脈を持つディープインパクト産駒という点は、ダノンプレミアムと酷似。ほかにも、デインヒルを母方に擁する同産駒の重賞ホースは多く、イメージ以上に血統的価値は高い。早くも盛りを迎えようとしているロードカナロアを父に擁し、欧米にて活躍馬が複数出ている一族をみるに、G1で通用するだけの下地はある。距離延長に不安を残す一方で、完成度の高さと秀でた機動力は大きな武器。ノーマークにはできない存在だ。
④ダノンキングリー
ディープインパクト×ストームキャットの組み合わせは、キズナやリアルスティール、エイシンヒカリなど成功例が後を絶たないニックス配合。祖母は米2歳女王、その仔のウエストコーストは米G1を2勝、昨年のドバイワールドカップでも2着に奮闘した。ゆえに、牝系の活力と底力についても不足はない。ただ、現状は速力優先のタイプに仕上がっており、2000mでタフな競馬質になると少々不安。勝ち切るには、持ち味を活かせる速い上がりの瞬発力勝負、あるいは高速決着が望ましい。
⑤ランスオブプラーナ
ケープブランコ×マンハッタンカフェという、持久力に長けた馬同士の配合馬。加えて、旧中京ダート2300mのウインターSを制したチェリーコウマンを祖母に擁することから、相応のスタミナを備えているものと判断できる。半面、瞬発力に欠けるタイプであることは間違いなく、相手強化のG1で決め手を求められると分が悪い。好結果を残すには、上がりを要する展開かつ体力を活かせる消耗戦が必須条件となろう。
⑥クラージュゲリエ
父のキングカメハメハは、2015年の優勝馬ドゥラメンテを輩出。祖母の全姉にエリザベス女王杯勝ち馬のトゥザヴィクトリー、その仔としてトゥザグローリー、トゥザワールドといった中山G1で好走歴を持つ兄弟がいる。パワーに優れた中距離タイプであると同時に、中山に適した持久力を備えているとみて差しつかえない。父も母父も日本ダービー馬ゆえに、クラシック適性の高さは折り紙付き。牝系の質も良く、見限れない1頭と言えよう。
⑦ヴェロックス
父であるジャスタウェイの2~3歳時は、レースで勝ち切れないケースが多かった。その傾向は産駒も受け継いでいるようで、2番が利かないケースが目立つ。その点を鑑みると、リステッドレースを連勝中の本馬は、父の現役時ならびに他の父産駒と比べて成長が早い可能性もある。母父はドイツの年度代表馬にして、底力を伝えることに長けたモンズーン。独G2勝ちの母はドイツ屈指の名門牝系の出自。一角崩しのシーンがあってもおかしくない。
⑧ニシノデイジー
アグネスタキオンを母父に持ち、祖母はセイウンスカイ×ニシノフラワーの配合馬。母方にクラシックホースが並んでいる点が特徴だ。加えて、父のハービンジャーは、2017年の2着馬ペルシアンナイトを輩出。産駒の重賞勝ちの約3割を中山で挙げているように、血統構成上のコース適性については申し分がない。近い親族に目立つ活躍馬がおらず、活力不足の面は否めないものの、本馬自身異なる性質の重賞を2勝。馬齢限定のG1なら、能力と底力は足りるレベルにある。要警戒の1頭だ。
⑨メイショウテンゲン
数々の活躍馬を輩出している、ディープインパクト×フレンチデピュティ配合馬だが、皐月賞におけるパフォーマンスは可もなく不可もなしといった塩梅。母も晩成傾向が強く、字面的に今回の舞台は不向きのようにも思える。ただ、サドラーズウェルズ×ドローンの配合馬である祖母の影響が濃いせいか、弥生賞の内容が示すとおり、パワーとスタミナは一級品。消耗戦や馬場悪化など、多くの馬が苦にする状況と化せば、浮上の場面があっても驚けない。
⑩シュヴァルツリーゼ
母は独オークス2着馬。叔父をはじめ近親には独の中・長距離G1級が数多く名を連ねる上質の牝系の出自。その牝系にハーツクライを掛け合わせることで、さらに持久力を強調している。半面、長距離指向が強いタイプゆえに、中山の内回りコースで速力を求められると分が悪い。また、皐月賞におけるハーツクライ産駒のパフォーマンスが芳しくない点も不安材料。流れや馬場コンディションなど、何らかの恩恵がないと苦しい戦いを強いられるのではないか。
⑪ラストドラフト
母は桜花賞馬、祖母も仏マイルG1を制している。加えて、叔父のグランデッツァは重賞3勝かつ芝1800mのレコードホルダーというように、優れた速力を特長とするファミリーの出自。これまでのノヴェリスト産駒は根本的に速力不足のタイプが目立っていただけに、本馬は母系の良さが出ている稀なケースと言えよう。父系の出走歴がなく、舞台適性については未知数だが、京成杯の内容をみるにノーチャンスと判断するのは早計。スピードを活かせる馬場なら、ヒモ穴として一考の余地はある。
⑫サートゥルナーリア
父のロードカナロアはアーモンドアイを輩出。同馬と本馬は母方にスペシャル牝系を有するノーザンダンサー系種牡馬を抱えている点で共通する。よって、構成面に文句のつけどころはない。エピファネイアとリオンディーズの半兄2頭が皐月賞で敗れている点は気になるものの、両馬ともに気性面のキツさがアダになった印象。本馬の場合、そのあたりの不安がないうえに、同じ舞台のホープフルSを制しているのだから、言うことなし。状態さえ整っていれば、首位争いに絡んでくるだろう。
⑬ブレイキングドーン
父のヴィクトワールピサと父の父ネオユニヴァース、3代母の半弟アグネスタキオンは皐月賞を制覇。アグネスレディーを5代母、4代母にアグネスフローラを擁する牝系の底力についても不足はない。半面、トニービン、エルコンドルパサー、ホワイトマズル、ヴィクトワールピサと、持久力に優れたタイプを重ね続けているぶん、速い上がりを要求されるとイマイチ。持ち味を活かすためには、適度に上がりを要する競馬になるか、あるいはロングスパートを仕掛けることが肝要になる。
⑭ダディーズマインド
父のトーセンホマレボシは、スピードの持続力を武器に京都新聞杯を日本レコード(当時)で優勝。祖母のケイティーズファーストを基点とするファミリーには、アドマイヤムーンや中山の芝重賞で好走歴のある面々が並ぶ。持続力に長けたタイプが幅を利かせやすい当該コースにマッチした適性を備えているとみていい。ただし、トーセンホマレボシ産駒の重賞勝ちはセントライト記念の1度のみ。その点を踏まえると、今回の舞台では父の貫目が物足りない。今回は割引が必要だろう。
⑮クリノガウディー
スクリーンヒーロー産駒かつ、ノーザンダンサーの多重クロスとヘイルトゥリーズンのクロスを内包している点は、昨年の皐月賞3着馬であるジェネラーレウーノと共通する。パワーと持続力に長けた牝系に、ロベルト系を重ねた血統構成からして、小回りの馬力勝負がベスト。突然変異的なパフォーマンスを示すケースが少なくない父産駒の特徴を鑑みると、ガラッと変わり身を示す可能性はゼロではない。侮りがたい存在だ。
⑯タガノディアマンテ
母の産駒をみると、タガノエスプレッソとタガノトネールが重賞を制するなど、デビューした馬はもれなくJRAで勝ち星を挙げている。いわゆる「ハズレを出さない」堅実なファミリーだ。一方、3代母から広がる一族にはスピード指向の強いタイプが多く、距離延長+クラシックの舞台で前回以上のパフォーマンスを示せるかどうかについては疑問符が付く。父オルフェーヴルの爆発力を加味しても、積極的には手が出ない。
⑰アドマイヤジャスタ
トニービンとリファールの血を引く父ジャスタウェイに、フェアリーキング系×ボールドルーラー系というスピード型の肌馬を掛け合わせることで、パワーと持続力を強調している。ゆえに、直線急坂の中山は歓迎のクチだろう。一方で、近い親族のG1級をみると、豪コーフィールドカップ勝ち馬である半兄アドマイヤラクティが最たる存在。クラシックでは活力の面でパンチが足りない。ホープフルS2着の実績、ならびに過去5戦オール連対という点を、そのまま評価しての△扱いが正解とみる。
⑱ナイママ
母に確たる繁殖実績はなく、近い親族にもコレといった活躍馬はゼロ。ここに入ると、活力、底力ともに大きく見劣る感は否めない。父のダノンバラードが皐月賞で3着に好走していることや、母の父が日本ダービー馬である点は好感が持てるものの、今回の舞台で変わり身を見せるだけの根拠に乏しい印象を受ける。最も得意とする上がりを要する展開になった際の、掲示板争いまでが精一杯ではないか。
ウマニティ重賞攻略チーム |
[もっと見る]
【GI血ェック】皐月賞2019年4月9日(火) 05:01
クラシック3冠レースで『最も速い馬が勝つ』と言われる皐月賞。底力に加えて、スピードの持続力が重要な一戦だ。GIクラスの配合を誇るサトノルークスに期待する。
母リッスンは、英GI・フィリーズマイルの勝ち馬。近親には、英&愛2000ギニーをはじめマイルGI4勝馬ヘンリーザナビゲーターなどがおり、母系は超良血。母の父がサドラーズウェルズで、ややスタミナ型の印象も受けるが、戦績からスピードも兼ね備えている。
父ディープインパクトは、2005年のこのレースの覇者で、無傷でクラシック3冠を制すなどGIを7勝。産駒にもスピードと瞬発力を伝える名種牡馬だ。本馬の全きょうだいには、ローズSを制したタッチングスピーチや、東スポ杯2歳Sと共同通信杯で3着のムーヴザワールドがいる。タフなレースで強さを発揮する一族で、重賞初挑戦で一気に相手は強化されるが、4連勝での戴冠は十分に可能だ。
同じくディープインパクトを父に持ち、母の父がストームキャットの“黄金配合”のダノンキングリーも上位。母系から受け継ぐスピード能力は高く、速さ勝負になればチャンスが膨らむ。
★皐月賞の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載 |
[もっと見る]
開催競馬場・今日の出来事、明日の取消・変更等(10月21日)2017年10月21日(土) 17:41
<今日の出来事>
■第4回東京第6日(10月21日(土曜))
●競走中止
9R1番 シュバルツボンバー号(M.デムーロ騎手)
競走中に疾病を発症したため、4コーナーで競走を中止
馬:右後肢跛行
騎手:異状なし
<明日の取消・変更等>
■第4回東京第7日(10月22日(日曜))
●出走取消
12R14番 トレンドライン号(三浦 皇成騎手)
右後肢跛行のため
<今日の出来事>
■第4回京都第6日(10月21日(土曜))
●出走取消
1R5番 ナムラルビー号(川須 栄彦騎手)左前肢跛行のため
●8Rにおける制裁
6番テーオーフォルテ号(藤岡 佑介騎手)は、最後の直線コースで外側に斜行したため、9番ムーヴザワールド号(和田 竜二騎手)および4番レッドコルディス号(藤岡 康太騎手)の進路が狭くなりました。これにより、藤岡 佑介騎手は、10月28日(土曜)から11月4日(土曜)まで8日間の騎乗停止となりました。
「大久保 龍志調教師 JRA通算400勝達成!」
11Rで、7番ブルミラコロ号(秋山 真一郎騎手)が第1着となり、大久保 龍志調教師(栗東)は現役50人目となるJRA通算400勝を達成しました。
●コメント
勝てなかったレースも含め、ここまでの成績に関わっていただいた関係者の皆様に感謝したいです。また、応援していただいているファンの皆様にも感謝しています。この数字に満足することなく、さらに上を目指して精進していきたいと思います。
「チャリティーゼッケン販売&握手会」
本日、日本騎手クラブ主催のチャリティーゼッケン販売が開門より行われました。また、最終レース終了後にはゼッケンをご購入されたお客様を対象に、ジョッキーとの握手会が開催されました。
【チャリティーゼッケン販売】
販売枚数1,000枚×1,000円
総額1,000,000円
この販売金1,000,000円は、熊本県および北九州市に寄附されます。なお、握手会には、坂井 瑠星騎手、浜中 俊騎手、藤岡 康太騎手、松若 風馬騎手、森 裕太朗騎手、和田 竜二騎手が参加しました。
<明日の取消・変更等>
■第4回京都第7日(10月22日(日曜))
取消・変更等はございません(17時30分現在)
<今日の出来事>
■第3回新潟第3日(10月21日(土曜))
競走中疾病1R
5番 ファントムライト号(高田 潤騎手)競走中に鼻出血を発症
「中村 均調教師 JRA通算700勝達成!」
1Rで、14番エオヒップス号(平沢 健治騎手)が第1着となり、中村 均調教師(栗東)は史上48人目・現役6人目のJRA通算700勝を達成しました。
●コメント
長いこと調教師をやっているので、700勝は自然と積み上げられた数字ですが、馬主さんをはじめ関係者の皆様のおかげで達成できたと思います。調教師人生も残り少なくなってきましたが、これからも少しでも勝ち星を挙げられるよう頑張ります。
「藤田 菜七子騎手 JRA女性騎手年間最多勝記録を更新!」
11Rで、12番ベルモントラハイナ号が第1着となり、藤田 菜七子騎手(美浦・根本 康広厩舎)は、JRA年間12勝目を挙げました。
この勝利で、牧原(現・増沢) 由貴子元騎手が1997年に挙げたJRA年間11勝の記録を抜き、JRA女性騎手の年間最多勝記録を更新しました。
●コメント
とても嬉しいです。たくさんの馬に乗せていただいて、たくさんの方に感謝しなければいけないと思いますし、もっと技術を上げて、頑張っていこうと思います。まだまだ勝てるレースもたくさんあったと思うので、同期にも後輩にも負けないように勝ち星を積み上げていきたいです。このような道を作ってくださった先輩の女性騎手の方々に感謝したいですし、たくさん競馬場に足を運んでくれるファンの方々にも感謝したいと思います。
<明日の取消・変更等>
■第3回新潟第4日(10月22日(日曜))
取消・変更等はございません(17時30分現在) |
[もっと見る]