【TAROの競馬研究室】【買い方を考える】3連単は割り切りが大事という話/金鯱賞の穴馬
閲覧 2,709ビュー コメント 0 ナイス 2
先週はオーシャンSで◎コントラチェック、弥生賞で◎タイトルホルダーが勝利。馬券的にはオーシャンSは3連複、弥生賞は3連単を獲ることができた。
とはいえ他人の的中自慢ほどつまらないモノはないと思うので、そうではなく汎用性のある買い方の話をしたい。
オーシャンSは◎からの3連複3連単で勝負。3連単は丸山騎手が勝ち切るイメージを持てなかったので、○カレンモエの方をアタマにして、2~3着付けで狙った。結果的には本命馬が勝って”しまった”ので3連複のみの的中。
一方の弥生賞は◎タイトルホルダーは横山武騎手が積極策に出て勝ち切ることに賭けていたので、アタマ固定で勝負。近走ズブさを見せ始めていたダノンザキッドは能力的には軸は堅いと思ったものの現状の馬場を考えると差し損ねも十分にあるとみて、2~3着付けで決め打ちしたのが功を奏した。
理論上3連単のオッズは、3連複のオッズの6倍が平均的な期待値だが、弥生賞の場合は、
3連複 810円
3連単 23,580円
と約30倍になったのは、まさしく裏目千両、順番の妙と言えるだろう。
~アタマ固定or2~3着orマルチ多点買い、正解はないが自分を理解することが大事
ココで大事なのは当たったかどうかの結果よりも、むしろ考え方の過程である。過程がしっかりしていれば目の前の結果は多少運に左右されても、長期的に大きなケガをしない。
オーシャンSにしても弥生賞にしても、3連単はアタマ固定か2~3着付けか、とにかく割り切って勝負した。もしダノンザキッドに勝たれたら、オーシャンSでコントラチェックに勝たれて3連単を獲れなかったように弥生賞はガチガチ3連複しか残らなかったが、それで良い。中途半端に怖気づいて3連単でダノンザキッドのアタマ固定にも手を出すようだと、払い戻し期待値も下がってしまう。
とにかく3連単は割り切ることが大事なのだ。もちろん割り切り方は一つではない。
今回のようにアタマ固定や2~3着で決め打ちするのもひとつだし、逆にどんなに点数が増えても荒れると考えて多点買いをするのも割り切りのひとつ。いずれにしても、アタマなのか、2~3着なのか、細かいことを考えず多点買いするのか、その決断を潔くすることが大事になる。
個人的には3連複で広く的中を担保した上で、3連単でボーナスを拾いに行くという併用作戦を用いることが多い。だが、どのような買い方をするにしても、
「自分が何をしているのか理解する」
ことが大事になる。なんとなくいろいろ買って、券種も場当たり的に選んで、結果自分でどんなゲームをしているのかよくわからない…という状態が最大のリスクなのである。
~金鯱賞展望
さて、今週末は少頭数ながら豪華メンバーが揃う金鯱賞が行われる。3冠牝馬デアリングタクトの始動戦となるが、果たして。大阪杯、あるいは海外を目指す組が出走するので、今後の春のG1戦線に向けても注目の一戦だ。
ココでは穴候補を1頭挙げておく。
・サトノフラッグ
ルメール騎手の騎乗で果たして穴になるのか、という疑問はあるが…。前走のAJCCは最内枠に加えてタフな馬場でまったく条件が合わなかった。弥生賞で字面の上では道悪をこなしているとはいえ、本来は決め手が生きる馬場の方が合うタイプ。久々にベスト距離の2000mに戻り、ココは巻き返しが怖い。
※金鯱賞の本命馬は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開予定です。
○TARO プロフィール
大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』
(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)、『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)。
|
|
[もっと見る]
先週の回顧~(3/6~3/7) にしのけいごプロ 弥生賞◎▲○で19万超、イレコンデルパサープロはオーシャンS◎▲で11万超払戻し!
閲覧 444ビュー コメント 0 ナイス 0
[もっと見る]
【伊吹雅也のピックアップ競馬データ2020年10月04日号】特選重賞データ分析編(222)~2020年毎日王冠~
閲覧 1,998ビュー コメント 0 ナイス 2
次週の注目重賞を、伊吹雅也プロが様々なデータを駆使していち早く分析! もっとも重要と思われる<ピックアップデータ>に加え、<追い風データ/向かい風データ>や<注目馬チェック>など、貴重な情報が満載なウマニティ会員専用コラムとなっております。ぜひ皆様の予想にお役立て下さい。
■【伊吹雅也のピックアップ競馬データ】コラム内容について詳しくはこちらをご覧ください。
⇒http://umanity.jp/racedata/columndet_view.php?cid=7321
<次週の特選重賞>
G2 毎日王冠 2020年10月11日(日) 東京芝1800m
<ピックアップデータ>
【“前年以降、かつ東京、かつ1600~2000m、かつ2勝クラス以上のレース”において2着以内となった経験の有無別成績(2013年以降)】
○あり [7-6-6-25](3着内率43.2%)
×なし [0-1-1-40](3着内率4.8%)
コース適性が最大のポイント。2013年以降は、前年か同年に東京、かつ1800m前後、かつ上級条件のレースで連対を果たしていた馬が上位馬の大半を占めています。他場のレースを主戦場としてきた馬は強調できません。
主な「○」該当馬→アイスストーム・サリオス・ダイワキャグニー
主な「×」該当馬→カデナ・コントラチェック・サトノインプレッサ
<他にも気になる! 追い風データ/向かい風データ>
【追い風データ】
○「“同年、かつJRA、かつ1600~2200m、かつG1・G2のレース”において5着以内となった経験がある」馬は2013年以降[5-6-4-25](3着内率37.5%)
主な該当馬→カデナ・サリオス・ダイワキャグニー
|
|
[もっと見る]
【TAROの競馬研究室】波乱度の重要性を考える 〜勝つ馬がわかるA氏、荒れるレースがわかるB氏の話
閲覧 4,722ビュー コメント 0 ナイス 5
先週の当コラムでは、重賞で12レース連続3連複万馬券が継続中…と書いたが、得てしてそういうことを言い始めると途切れるもので、アイビスサマーダッシュは9番人気のビリーバーが3着に飛び込んだものの、上位2頭が人気で3連複は5,000円ジャスト。久々に堅めの決着になった。
競馬予想というと我々がまず考えるのは、
「どの馬が走るか」「どの馬が強いか」
といったことだと思うが、実はこの”波乱度”を考えることも非常に重要だ。そのレースがどれくらい荒れるのか…がわかると、馬券で勝てる確率は大いに高まる。
〜1倍台で勝つ馬がわかるvs100万馬券の出るレースがわかる
波乱度の重要性について、ここでひとつ問を出したい。あくまでも架空の話だが、競馬予想の達人と呼ばれるA氏とB氏がいるとする。2人は自分の得意分野を以下のように語る。
A氏
「私は単勝1倍台で良いなら確実に勝ち馬を当てることができる」
B氏
「私はどの馬が勝つかはわからないが、3連単100万以上の配当が出るレースなら確実にわかる」
このような2人がいたら、どちらの人物と友達になりたいだろうか?
条件反射としては、A氏かもしれない。例え1倍台であっても確実に勝つ馬がわかるのならば、単勝を買えば確実にお金を増やすことができるからだ。もちろん、それはそれで間違いではない。A氏から勝つ馬を教われば、例え単勝1.5倍であっても100万円賭ければ150万円になる。
(あくまでも仮定の話なので、単勝を100万も買えばオッズが動くとか野暮なことを言うのはやめておこう)
だが、私は迷わずB氏と仲良くなりたい。なぜなら、もしそのレースで3連単100万馬券が出ると確実にわかるのならば、仮に18頭立てで全通りを購入しても、順列(18 P 3=18×17×16=4896)通り、つまり48万9,600円である。仮に配当が期待値として最低のジャスト100万円であっても、
”1,000,000÷489,600=約2.04”
つまり、最低でも期待値は2倍を超えて来る。単勝1倍台の馬を知るよりも明らかに得なのである。仮に勝つ馬が何かわからなくても…だ。つまり、単純に計算をするならば明らかにA氏よりもB氏からの情報の方が有益ということになる。
付記するならば、カッコ書きしたオッズが動くという面についても、よりシェアが大きく(3連単は全券種で最も売れる)、1点当たりの購入金額が小さくて済む3連単の方が、気兼ねなく大金を突っ込める点でも有利だろう。
(これまた余談であるが、100万馬券が出るとわかっているのならば、100万馬券にならない組み合わせを買うのは無駄だという突っ込みを心の中でした方はそれはそれで正しいのだが、あくまでも今回伝えたいのはそういうことではなく、波乱度を知ることの意味と重要性についてなので、ご指摘の正しさを認めつつも趣旨とは異なることを理解していただきたい)
私はよく、万馬券を獲るには万馬券が出るレースを探せ、10万馬券を獲るには10万馬券が出るレースを探せ、100万馬券を獲るには…(以下同)、と申し上げるのだが、それだけ、波乱度を見極めることには意味があるのだ。
競馬は確かに馬の駆けっこではあるが、同時に馬券を買う以上、我々にとってはギャンブルである。ギャンブルとは何か、それはオッズを介した他者との戦いである。以上のようなことを考えると、競馬予想に臨むスタンスも少し変わるのではないか。
なお、私はアイビスサマーダッシュでの最終結論は◎ビリーバーだった。だが、波乱度を読みが甘かったために、ほとんど儲けることができなかったのだ。荒れるかどうかを考えることは、どの馬が走るかを考えることと同じくらい重要なのである。とりわけ、私のような穴党にとっては…。
〜クイーンステークスの注目馬
さて、今週末はクイーンステークスが行われる。重賞2連勝中のフェアリーポルカに注目が集まるが、今年も混戦模様で波乱の可能性もありそう。ココでは、波乱の主役になり得る注目馬を2頭挙げておきたい。
カリビアンゴールド
昨年は3着と健闘。折り合いに課題があるがコントラチェックが引っ張りそうな流れは合いそう。洋芝適性も高く、福島牝馬S4着の内容から衰えもない。今年もそこまで人気にならないだろうがチャンスはある。
リープフラウミルヒ
福島牝馬Sでは13番人気2着と健闘。小回り1800mがベストで、札幌1800mでは昨年の藻岩山特別を制している。過去3勝はすべて丹内騎手騎乗時で、手の合う鞍上に戻る今回は狙いどころ。
※重賞の結論は、『TAROの競馬』にて無料公開予定。また、馬券の買い方や券種の選び方なども含めた結論は、競馬ノートにて限定配信の予定です。
○TARO プロフィール
大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』
(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)、『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)。 |
|
[もっと見る]