2023年11月21日(火) 10:30
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~兵庫ジュニアグランプリ2023~
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全日本2歳優駿の前哨戦となる兵庫ジュニアグランプリ。2歳最初のJpn・エーデルワイス賞は、過去10年で地方馬が7勝2着6回3着8回と断然優勢。JBC2歳優駿も地方馬が3勝2着8回3着6回と悪くない(2013年~2023年終了現在)。しかし、3度目の兵庫ジュニアグランプリとなると、昨年までの過去10年で地方馬が1着2回2着1回3着1回と一気に劣勢となる。
門別は牝馬の番組が充実しており、それらが手強い傾向があるのも確かだが、中央競馬では秋になるとダートの1勝クラスが行われるようになり、中央勢もある程度のキャリアを積むことができるからだ。キャリアを豊富に積んで大きな上積みが見込めない地方馬と、キャリアの浅い時点で2勝した中央馬の対戦図式になれば、後者に軍配が挙がることが大半。競走馬はデビュー5戦目くらいまで、レースに慣れることで一戦ごとに大きな上昇を見せるからだ。
実際に過去10年の中央の優勝馬を見ても、全て2勝馬が優勝している。2着馬も中央馬の場合は2勝馬で、1勝馬で2着だったのは、2017年のアスターソードと2020年のレディバグのみ。ただし、2017年は中央のダート2勝馬がこのレースの優勝馬ハヤブサマカオーの1頭しか出走していなかった年だった。
遡れば2011年に前走2勝クラスで2着のゴーイングパワー(2番人気)が勝利しているが、同馬は当時が初ダート。このように初ダート馬がダート適性が高かった場合には、1勝馬でも勝つ場合がある。しかし、ダートのみを使われて1勝もしていない馬は、当てにならない面がある。
また前走ダートの1勝クラスで2着だった馬もこのレースでは不振で、過去10年では3着が精一杯という状況下。このタイプはそれなりに人気になるが、点数を絞りたければ消してしまうのもひとつの手段かもしれない。
本命候補にはやっぱり、前走1勝クラスの勝ち馬がお薦め。その中でも最有力なのは、プラタナス賞、オキザリス賞、なでしこ賞など、前走ダ1400m~1600m特別戦を勝利している馬だ。その成績はプラタナス賞の過去10年、オキザリス賞が東京ダ1400m戦として2013年度に復活して以降、なでしこ賞が京都ダ1400m戦として2014年度に復活して以降、【5・3・1・1】となっている。
1着の該当馬は、2015年のサウンドスカイ、2017年のハヤブサマカオー、2018年のデルマルーヴル、2019年のテイエムサウスダン、2021年のセキフウ。2着の該当馬は、2016年のハングリーベン、2018年のオルトグラフ、2019年のメイショウテンスイ。3着の該当馬は、2020年のゼンノアンジュだ。唯一の4着以下は昨年、競走中止したトレドだ。これは例外として考えたい。
またダ1600mのプラタナス賞の勝ち馬は、全日本2歳優駿に向かうことが多く、ここへの出走機会が少ないが、遡れば2007年のディアヤマトが優勝、2009年のナリタスプリングが3着と好走している。
さらに昨年5番人気で2着となったスペシャルエックスのように、デビューから距離1600m以下では連対を外したことがなく、前走で地方馬限定の重賞を逃げて連対している馬も活躍。過去10年のこのレースでの成績は、【1・1・1・0】となっている。1着の該当馬は、2016年のローズジュレップ、2着の該当馬は2022年のスペシャルエックス、3着の該当馬はプライルードだ。
最後に穴馬候補を紹介しよう。このレースは前走1勝クラスを勝利した馬が敗れることによって、高配当が発生している。特に2014年は、キャプテンシップの凡走によって、馬複3万2290円、3連単60万3300円の大波乱となった。前走1勝クラスの勝ち馬が信頼に足りないようであれば、いっそ波乱に賭けてみるのも悪くない。
中央の2勝馬が凡走した場合にはいくらでも荒れようがあるが、そういう場合には地方馬がよく穴を開けているのがポイント。キャプテンシップが凡走した2014年のワン、ツーを決めたのも浦和のジャジャウマナラシ(7番人気)と門別のオヤコダ(6番人気)だった。
また、芝のレースで2勝、同時が初ダートだったアズールムーンが凡走した2016年も、勝ったのは門別のローズジュレップ(6番人気)だ。これらの共通項は、地方のオープン以上のレースで連対実績があることと、前走で3角2番手以内の勝ちに行くレースをしていること。そういう地方馬の一発には注意しよう。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・前走、プラタナス賞、オキザリス賞、なでしこ賞のどれかを勝利した馬。
・前走、地方馬限定重賞で逃げて連対した馬(1600m以下戦では、全て2着以内が共通項)。
●穴馬候補
・地方のオープン以上で連対実績がある馬(前走で3角2番手以内が条件)。
●危険馬
・前走で中央の未勝利戦に出走か1勝クラスで2着以下だった馬(今回が初ダートの馬を除く)。 |
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2023年11月2日(木) 10:00
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~JBCスプリント2023~
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JBCスプリントは、ダートスプリント路線の頂点を決める一戦。このレースは今年で第22回目を迎えるが、第6回目の川崎開催時にはまさかの『JBCマイル』として行われ、競馬関係者やファンからブーイングを食らったことがあった。それ以降は距離1000m~1400mのスプリント戦で施行されている。
主なメンバーは、前哨戦の東京盃組やマイルチャンピオンシップ南部杯組。近年は芝のスプリンターズSからの参戦も目立つ。また1400m開催時には、JBCクラシックへの出走が叶わなかった同年の白山大賞典の優勝馬が出走したこともあった。
本来は前走で同距離か今回と1F前後の距離を使われている馬のほうが有利なはずだが、2.5Fの距離短縮でも白山大賞典の優勝馬が連対してしまうのが、スプリント路線の現状である。2008年にスマートファルコンが、2009年にアドマイヤスバルがともに2着と好走している。近年はダートグレードが充実しているので、中距離馬が出走してくることはそうないが、前走でスプリント戦に出走している馬よりも、マイル~中距離に出走している馬のほうが上という傾向は覚えておきたい。
つまり、このレースは同年の東京盃に出走していた馬よりも、マイルCS南部杯に出走していた馬が有力。特に優勝馬が有力で、それらの過去10年のこのレースでの成績は【2・1・1・0】。2013年にエスポワールシチーが1着、2017年にコパノリッキーが2着、2015年にベストウォーリアが3着と、JBCスプリントが1200mで施行された年でも活躍している。
さらに同年のマイルチャンピオンシップ南部杯に出走していた、同年のフェブラリーS4着以内馬も有力。過去10年のこのレースでの成績は【1・1・2・0】。1着の該当馬は、2013年のエルポワールシチー。2着の該当馬は、2016年のベストウォーリア。3着の該当馬は、2013年のセイクリムズン、2015年のベストウォーリア。
また同年のマイルチャンピオンシップ南部杯に出走していた、同年のかしわ記念3着以内の馬も有力。過去10年のこのレースでの成績は【2・2・1・0】。1着の該当馬は、2013年のエルポワールシチー、2017年のコパノリッキー。2着の該当馬は2016年のベストウォーリア、2022年のテイエムサウスダン、3着の該当馬も2015年のベストウォーリアである。とにかく前走で南部杯に出走していた馬の活躍が目立つので、該当馬が出走していればそれらを本命候補としたい。
一方、昨年のJBCスプリントで1番人気に支持されたレッドルゼルが4着に敗れたように、同年の東京盃で連対した馬のこのレースでの成績は、過去10年で【2・2・4・10】と、凡走率が高く、あまり信頼が置けない。特に前半3Fが前半3Fが34秒1より速い年で、3角6番手以下で連対した馬は、百発百中で人気を裏切っている。該当馬は、2014年の1番人気馬ノーザンリバー→5着、2016年の5番人気馬ドリームバレンチノ→10着、2021年の3番人気馬リュウノユキナ→5着である。東京盃でいわゆる展開に恵まれて連対した馬は、消してこそ馬券妙味だろう。
その他、有力なのは同年のクラスターCの勝ち馬で、JBCスプリントが1200m以下で行われた年に限れば、過去10年のこのレースでの成績は【0・2・1・0】。2着の該当馬は、2015年のダノンレジェンド、2020年のマテラスカイ、3着の該当馬は、2017年のブルドックボス。今年はJBCスプリントが大井の1200mで行われるので、1200mのみをピックアップしたが、JBCスプリントが1400mで行われた年も、1400mのダートグレードで連対実績があるクラスターCの勝ち馬は活躍している。
あとは前々走でダートグレードか南関東のアフター5スター賞を優勝した馬で、前走東京盃を逃げた馬も活躍。過去10年のこのレースでの成績は【1・2・0・0】と連対率100%だ。1着の該当馬は、2016年のダノンレジェンド。2着の該当馬は、2014年のサトノタイガー、2018年のマテラスカイだ。遡れば2010年の優勝馬サマーウインドも前記に該当している。
最後に穴馬を紹介すると、前々走で大井のアフター5スター賞で連対した、前走の東京盃敗退馬だ。このレースは過去10年で地方馬が3度連対しているが、2014年に6番人気で2着と好走したサトノタイガーと2020年に優勝したサブノジュニアが前記に該当している。また遡れば2010年に6番人気で2着と好走したナイキマドリードも前記に該当していることから、南関東のスプリント路線馬は人気以上に手強いと言えるだろう。
その他、マイルチャンピオンシップ南部杯で4着以下に敗れた馬が穴を開けている。過去10年では2021年の南部杯で7着に敗れたサンライズノヴァが5番人気で2着に好走、2022年も南部杯で2着だったヘリオスが4番人気で3着と善戦している。遡れば2012年の南部杯で5着に敗れたスーニも4番人気で3着だった。南部杯の敗退馬は、この後、中央の武蔵野Sを使ってチャンピオンズCを目指すことが多く、滅多に出走してこないが、意外と好走しているので要警戒だ。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・同年のマイルチャンピオンシップ南部杯で優勝した馬。
・同年のマイルチャンピオンシップ南部杯に出走していた、同年のフェブラリーS4着以内馬。
・同年のマイルチャンピオンシップ南部杯に出走していた、同年のかしわ記念3着以内馬。
・同年のクラスターCの優勝馬(JBCスプリントが1200mで行われる年のみ)
・前々走でダートグレードかアフター5スター賞を勝利かつ、前走の東京盃で逃げた馬。
・前走の白山大賞典で優勝した馬。
●穴馬候補
・前々走でアフター5スター賞で連対した、前走東京盃の敗退馬。
・前走のマイルチャンピオンシップ南部杯で4着以下だった馬。
●危険な人気馬
・前走の東京盃が前半3F34秒1以内のハイペースだった年に、3角6番手以降から連対した馬。 |
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2023年10月3日(火) 10:45
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~東京盃2023~
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東京盃は11月の大一番、JBCスプリントの前哨戦。このレースはダ1200mでは唯一の「JpnII」だけあって、スプリント路線のダートグレードの上位馬はもちろんのこと、マイル路線馬やアフター5スター賞の上位馬、さらにはJRAの芝からの路線変更馬など、様々な路線馬が集う。2013年~2021年の8年連続で、東京盃で5着以内の馬がJBCスプリントを優勝しているだけに、とにかく目が離せない一戦だ。
まず本命候補を紹介すると、最有力は大井1200m実績があって、近走も好調な馬だ。同年の東京スプリントで連対かつ、同年のダートグレード5着以内の馬の過去10年の成績は【4・1・2・0】。1着の該当馬は、2014年のノーザンリバー、2015年のダノンレジェンド、2016年コーリンベリー、2019年のキタサンミカヅキ、2020年ジャスティン。2着の該当馬は、2021年のリュウノユキナ。3着の該当馬は、2014年のセイクリムズン、2018年のグレイスフルリープだ。
また過去1年以内にダートグレード勝ちの実績がある、前走テレ玉杯オーバルスプリントの出走馬が活躍している。それらはテレ玉杯オーバルスプリントの成績に関係なく活躍しており、過去10年のこのレースでの成績は【2・2・1・0】。1着の該当馬は、2013年のタイセイレジェンド、2021年のサクセスエナジー。2着の該当馬は、2018年のネロ、2019年のブルドッグボス。3着の該当馬は、2019年のサクセスエナジー。
タイセイレジェンドはテレ玉杯オーバルスプリントで2着で1番人気に支持されていたが、2021年のサクセスエナジーはテレ玉杯オーバルスプリントで7着に敗れ、7番人気で巻き返しVを決めている。またネロは5着→2着(6番人気)、ブルドッグボスは6着→2着(7番人気)、2019年のサクセスエナジーは5着→2着(4番人気)。前走テレ玉杯オーバルスプリント出走馬の信頼性はあるが、同レースで連対を外すと4番人気以下になるというのが面白い。
さらに同年のフェブラリーSで5着以内だった馬も有力。それらの過去10年のこのレースでの成績は【2・1・2・0】。1着の該当馬は、2014年のノーザンリバー、2019年のコパノキッキング。2着の該当馬は、2022年のテイエムサウスダン。3着の該当馬は、2017年ニシケンモノノフ、2021年のレッドルゼルだ。これらも出走してくれば、人気にはなるが有力である。また前記の馬たちの共通項を見ていくと、全ての該当馬に過去1年以内に1400m以下のダートグレードで優勝実績があった。
他では、近3走以内にJRAのオープンやリステッドを勝利した実績がある、今回3番人気以内の馬も活躍している。それらの過去10年のこのレースでの成績は【1・0・2・0】。1着の該当馬は、2020年のジャスティン。3着の該当馬は、2013年のアドマイヤサガス、2015年のコーリンベリー、2022年のオーロラテソーロ。このタイプは、昨年のスマートダンディのように、けっこう出走しているが、3番人気以内か、それ以外かが分岐点になっている。
また、穴馬候補は同年のアフター5スター賞の連対馬である。アフター5スター賞を優勝して、このレースでアドバルーンを打ち上げた馬と言えば、キタサンミカヅキ(7番人気・1着)だが、それ以外でも2016年の3着馬プラチナグロース(7番人気)や2018年の2着馬キタサンミカズキ(2017年・4番人気)も前記に該当している。
遡れば2008年に7番人気で2着のディープサマーも、2009年に4番人気で2着のヤサカファインもアフター5スター賞の連対馬だった。東京盃で穴を開ける地方馬は、ほぼテレ玉杯オーバルスプリントの出走馬かアフター5スター賞の連対馬なので、注意をしておきたい。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・同年の東京スプリントで連対かつ、前走のダートグレード5着以内の馬。
・過去1年以内にダ―トグレード勝ちの実績がある、前走テレ玉杯オーバルスプリント出走馬。
・同年のフェブラリーSで5着以内の馬。
・近3走以内にJRAのオープンやリステッドを勝利した実績のある馬(今回3番人気以内が条件)。
●穴馬候補
・前走のアフター5スター賞で連対していた馬。 |
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【山崎エリカのダートグレード攻略】~かしわ記念2023~
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かしわ記念は上半期の大一番、帝王賞のトライアルレースだが、JpnⅠだけのことはあって、同年のフェブラリーSを始め、GⅠ好走馬が多数出走してくる。しかし、意外にもこのレースは、2010年のエスポワールシチー以降、1番人気が未勝利という歴史がある。なぜ、1番人気が勝てないのか? その1番人気の大半が一昨年のカフェファラオのように、前走でフェブラリーSなど、G1、JpnⅠを大目標とし、そこで結果を出した馬が大半だからだ。
過去10年でフェブラリーSとこのレースを連覇したのは2014年のコパノリッキーのみ。一方で2016年のモーニン、2018年のノンコノユメ、2020年のモズアスコット、2021年のカフェファラオは、フェブラリーSを制した後のこのレースで馬群に沈んでいる。このことからもフェブラリーSを大目標にして、そこで好走した馬を狙うのは危険だ。
また、休養明けのGⅠ、JpnⅠウイナーが出走してくる年も度々あるが、それらもこのレースで苦戦している。前年の東京大賞典1着以来の出走となった2013年のローマンレジェンドは、1番人気に支持されながらも3着が精一杯。2021年に1番人気に支持されたルヴァンスレーヴも、2018年のチャンピオンズC1着以来の長期休養明けで、大差の5着に敗れている。
では、何が有力か? 同年のフェブラリーSを除く、過去1年以内にダ1600m以上の古馬・牡馬混合GⅠ、JpnⅠで連対実績があった馬である。ただし、前記したように休養明けの馬は苦戦の傾向。過去10年の3着以内馬30頭中29頭がフェブラリーS以降のレースに出走していたことから、それらは狙い下げたいもの。
①同年のフェブラリーSを除く、過去1年以内に古馬・牡馬混合のGⅠ、JpnⅠで連対実績、②同年のフェブラリーS以降のレースに出走していることが条件で、過去10年の成績は【6・1・2・0】である。1着の該当馬は、2015年のワンダーアキュート、2016年と2017年のコパノリッキー、2018年と2019年のゴールドドリーム、2021年のカジノフォンテン。2着の該当馬は、2015年のベストウォーリア。3着の該当馬は、2016年のベストウォーリア、2020年のサンライズノヴァだ。
さらに同年のフェブラリーSの1着馬は危険だと前記したが、2~3着馬は意外とここでも安定した成績を収めている。それらの過去10年のこのレースでの成績は【2・3・3・2】。1着の該当馬は、2018年と2019年のゴールドドリーム。2着の該当馬は、2013年のエスポワールシチ―、2015年のベストウォーリア、2020年のケイティブレイブ。3着の該当馬は、2018年のインカンテーション、2020年のサンライズノヴァ、2022年のテイエムサウスダン。4着以下だったのは、2016年のノンコノユメ、2017年のベストウォーリアだが、ともに4着である。フェブラリーSの勝ち馬よりは狙えるようだ。
最後に穴パターンを紹介すると、前走で3角先頭だった馬が穴を開けている。2016年の2着馬ソルテ(6番人気)や2020年の優勝馬ワイドファラオ(6番人気)、遡れば2010年の2着馬フリオーソ(5番人気)も前記該当馬だ。ソルテは7連勝で前走では南関東の重賞・フジノウェーブ記念を早め先頭から押し切って勝利していた馬。ワイドファラオは前走のフェブラリーSで逃げたものの、アルクトスと競り合って12着に失速した馬だ。フリオーソもダイオライト記念で逃げバテ5着から巻き返している。
フリオーソは過去1年以内にJpnⅠで連対実績があったが、ワイドファラオのように2桁着順大敗からでも巻き返しているので、それらは警戒したい。また前記出走馬は前走でダートグレードか南関東の重賞に出走しているという共通項があったので、それらを条件としたい。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・同年のフェブラリーSを除く、過去1年以内に古馬・牡馬混合のGⅠ、JpnⅠで連対実績がある馬(同年のフェブラリーS以降のレースに出走していることが条件)。
・前年のチャンピオンズCで5着以内かつ、前年のダ1600mのGⅠ、jpnⅠで3着以内の実績がある馬。
・同年のフェブラリーSで2着、3着だった馬。
●穴馬候補
・前走でダートグレードか南関東の重賞に出走し、3角先頭だった馬。 |
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【山崎エリカのダートグレード攻略】~かきつばた記念2023~
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弥富トレーニングセンターを改修した新しい名古屋競馬場で行われる2度目のかきつばた記念。弥富トレーニングセンターは旧・名古屋競馬場と同じコース形状だったが、1周距離が1100mから1180mに延長された影響で1400mの距離設定がなく、昨年より100m長い1500mで行われるようになった。4角にスパイラルカーブも設けられたが、このレースで逃げ、先行馬が活躍している傾向は大きく変わらない。
実際に前走で1400m以下のダートグレードや中央のオープン、リステッドで3角2番手以内でレースを進めた馬が、このレースでは活躍している。それらの過去10年の成績は【3・1・1・0】と複勝率100%である。1着の該当馬は、2016年のノボバカラ、2019年のゴールドクイーン、2020年のラプタス、2021年のブリッツファング。2着の該当馬は、2021年のテイエムサウスダン。3着の該当馬は、ラプタスである。
また、かきつばた記念は第1回の1999年から2016年までは別定戦で施行されていたが、2017年よりハンデキャップ戦に生まれ変わった。ハンデ戦になるまでは、2009年のスマートファルコン、2011年のミリオンディスク、2010年のスーニ、2012年のセイクリムズンなど、前年のJBCスプリントの連対馬が出走することが多く、それらがここでも連対を積み重ねたが、近年はハンデを背負わされることを嫌って、それらが出走する機会が減っている。
さらに過去1年以内にダートグレードで2勝以上していた馬がここに出走してくる機会も減ったが、出走してくれば有力。過去10年の成績は【0・1・2・0】となっている。2着の該当馬は、2014年のノーザンリバー。3着の該当馬は、2015年のメイショウコロンボ、2016年のレーザーバレットである。また2012年の優勝馬セイクリムズンも前記に該当していた。
また、このレースは2017度よりJRAの出走枠がひと枠増え、5頭出走できるようになった。これにより中央の新興勢力が出走してくる機会が増え、近2走以内に中央の3勝クラスかオープン・リステッド勝ちの実績がある馬が活躍している。しかし、2017年に前々走で中央のオープン勝ちのあったドリームキラリが、前走で名古屋大賞典に出走し、3.6秒差の6着に敗れ、このレースでも7着にだったことから、前走で大敗していないことを条件としたい。
近2走以内に中央の3勝クラスかオープン・リステッド勝ちの実績かつ、前走で着差3.5秒差以内の馬に限れば、過去10年の成績は【4・2・2・0】である。1着の該当馬は、2015年のコーリンベリー、2016年のノボバカラ、2019年のゴールドクイーン、2021年のラプタス。2着の該当馬は、2016年のブルドッグボス、2019年のヤマニンアンプリメ。3着の該当馬は、2017年のショコラブラン、2021年のベルダーイメルだ。
他に同距離の同年の黒船賞の優勝馬も有力で、過去10年のこのレースでの成績は【3・0・0・1】。1着の該当馬は、2020年のラプタス、2021年のテイエムサウスダン、2022年のイグナイター。遡れば2012年の優勝馬セイクリムズンも前記に該当している。唯一の4着以下馬は、2017年の園田の所属馬エイシンヴァラーだが、7番人気で4着と人気以上の走りを見せている。今後はより黒船賞の優勝馬が出走してくると推測されるだけに注意したい。
あとはトライアルレースである東海桜花賞の優勝馬も活躍。前走の東海桜花賞を0.9秒差以上で勝利した馬に限れば、過去10年で【1・0・2・0】である。1着の該当馬は2017年のトウケイタイガー、3着の該当馬は2013年のサイモンロードと2020年のドリームドルチェである。ハンデ戦になった2017年早々、ハンデ52kgのトウケイタイガーが逃げ切ったように、中央馬と比べて軽ハンデで出走できる前記該当馬の一発は警戒したい。
最後に穴パターン馬を紹介しよう。2014年に6番人気で優勝したタガノジンガロのように、前走で中距離戦に出走していた馬だ。同馬はデビューから1700m以上の中距離戦を使われていたが、初めての1400m戦(準オープン)で3着に好走したことがきっかけで、ここに矛先を向けた馬だった。また2017年に4番人気で2着と好走したタムロミラクルも、前走のアンタレスS(1800m)で8着からの巻き返しである。
ただし、前記2頭は中距離のダートグレードで4着以内の実績があった馬。短距離路線は中距離路線よりもレベルが低いために浮上したようなもの。ダートグレードでも上位レベルの実績がないと、過大評価は禁物だろう。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・前走で1400m以下のダートグレードや中央のオープン、リステッドに出走し、3角2番手以内だった馬。
・過去1年以内にダートグレードで2勝以上した馬。
・近2走以内にJRAの3勝クラスかオープン・リステッド勝ちの実績がある馬(前走で着差3.5秒差以内が条件)。
・同年の黒船賞を優勝したJRA所属馬。
・前走の東海桜花賞に出走し、0.9秒差以上で勝利した馬。
●穴馬候補
・前走で中距離戦に出走していた馬。
(中距離のダートグレードで4着以内の実績があることが条件) |
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