2021年10月5日(火) 13:52
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~東京盃2021年~
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東京盃は11月の大一番、JBCスプリントの前哨戦。このレースは下半期に行われるスプリント戦では、唯一の「G2」だけあり、ダートグレードの上位馬やプロキオンSの上位馬、前哨戦アフター5スター賞の上位馬、さらには芝の短距離からの路線変更馬など、様々な路線から、強豪が集結します。特に近年は、ここからJBCスプリントの連対馬が誕生することがとても多く、注目の一戦となっている。
また、東京盃は2011年に8番人気のラブミーチャンが2着に粘って馬複1万2760円、3連単19万2730円の高配当が飛び出すなど、荒れるイメージが強い。しかし、高配当の立役者は全て地方馬であって、地方馬が不当に人気がないことがもたらしたもの。前記のラブミーチャンは、前走のクラスターC・3着を始め、ダートグレードの上位馬だった。しかし、地方競馬の注目度が高まった今なら、ダートグレードで善戦したタイプは地方馬でも上位人気に支持されるだろう。
その他、地方馬では、2016年にプラチナグロース(7番人気)が3着、2017年にキタサンミカズキ(4番人気)が1着、2019年もキタサンミカズキ(2番人気)が1着と好走しているが、実はこれらにもひとつの共通項がある。それはアフター5スター賞の連対馬であるということ。遡れば2008年に7番人気で2着に好走したディープサマーも、2009年に4番人気で2着したヤサカファインもアフター5スター賞の勝ち馬だった。
今回は先に穴馬候補から紹介するが、東京盃はわかりやすくアフター5スター賞の連対馬が穴馬ということ。また、東京盃で連対圏内突入まで狙うのであれば、アフター5スター賞の優勝馬が好ましい。短距離路線は中距離路線と比べると、中央馬と地方馬の大きな能力差はない。
では、本命候補はというと、意外に思われるかもしれないが、過去1年以内にダートグレード勝ちの実績がある、前走テレ玉杯オーバルスプリント出走馬が活躍している。テレ玉杯オーバルスプリントと言えば、過去10年で1番人気が1度も優勝していない特殊レースなのだが…。
どういった面が特殊かは長くなるので割愛するが、その成績はテレ玉杯オーバルスプリントの成績に関係なく、過去10年で【1・2・1・1】。1着の該当馬は2013年のタイセイレジェンド。2着の該当馬は2018年のネロ、2019年のブルドッグボス。3着の該当馬は 2019年のサクセスエナジー。タイセイレジェンドこそ1番人気だったが、ネロは6番人気、ブルドッグボスは7番人気、サクセスエナジーは4番人気とどれも人気がないのが面白い。唯一、4着以下(6着)に敗れているのがナイキマドリードだが、同馬は前走のテレ玉杯オーバルスプリントが始動戦(約3ヵ月の休養明け)だった。レースを順調に使われている馬ならば信頼できる。
さらに同年のフェブラリーSで5着以内だった馬も有力。その成績は過去10年で【2・0・1・0】。1着の該当馬は2014年のノーザンリバー、2019年のコパノキッキング。3着の該当馬は2017年ニシケンモノノフだ。これらも出走してくれば、人気にはなるが有力だろう。
また、共通項を見ていくと、全ての該当馬にダ1400m以下のダートグレードで2勝以上の実績があった。ノーザンリバーは前年のカペラS、同年の東京スプリント、さきたま杯の優勝馬。ニシケンモノノフは前年の兵庫ゴールドトロフィーと同年の北海道スプリントカップの優勝馬。コパノキッキングは前年のカペラS、同年の根岸Sの優勝馬だ。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・過去1年以内にダートグレード勝ちの実績がある、前走テレ玉杯オーバルスプリント出走馬(テレ玉杯オーバルスプリント出走時が3ヵ月以上の休養明けの場合を除く)
・同年のフェブラリーSで5着以内だった馬。
●穴馬候補
・前走のアフター5スター賞で連対していた馬。
(連対圏内まで狙うのであれば、同レース優勝が条件) |
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くりーくの中間調教チェック 2020フェブラリーS
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こんにちは、くりーくです。このコラムでは、今週行われる重賞競走の中間の調教内容を中心に分析してご紹介します。私の予想の基幹部分でもある調教分析術を是非あなたの予想にお役立て下さい。
今回も前走からの中間の調整内容(評価はA~F)を中心に各馬コメントをしていきたいと思います。
2月23日(日) 東京11R 第37回フェブラリーステークス(G1、4歳以上、ダート1600m)
【フルゲート:16頭】
<優先出走馬>
モズアスコット(B)中2週
休み明けの前走時は、入厩後からすぐに3週連続好時計を出していて牧場での仕上げができていた感じ。この中間はレース翌週の木曜日から軽めに乗られ、1週前は金曜日に坂路で速い時計と、大きな疲れはなさそう。前走時も馬体が減っているくらい仕上がっていたので、直前は馬なりで終いの時計が出ているようなら引き続き良い状態で出走できそう。
<賞金上位馬>
ケイティブレイブ(E)中3週
この中間は川崎記念から中3週での出走。時計を出し始めたのが14日で、1週前追い切りもなく16日に軽めの調整と、疲れが残っているような感じ。
ノンコノユメ(C)中7週
東京大賞典2着から、中7週で久しぶりにJRAのレースに出走。この中間、これまでと比べると調教の時計がかかっていて、この馬としては物足りなく感じる。
インティ(A)中3週
<1週前追い切り>
栗東坂路単走。重心が低い走りで伸び脚良く、昨年の最終追い切りよりも良い動きに見えた。
ブルドッグボス(D)中8週
<1週前追い切り>
栗東坂路併せ馬。前半はスピードのある走りも、終い脚が上がった感じで伸び脚物足りず。
サンライズノヴァ(A)3ヶ月半
<1週前追い切り>
栗東坂路併せ馬。いつもはもっと重い感じに見える馬だが、今回は1週前から重め感のない走りで終いしっかり伸びた。休み明けでの好走実績があり、併せ馬で先着している点も良い。
ヴェンジェンス(D)中3週
<1週前追い切り>
栗東坂路単走。軽い動きだが重心が高く力強さがない。
アルクトス(D)4ヵ月半
<1週前追い切り>
南W3頭併せの中。休み明けでまだ重い感じで伸び脚が物足りず。調教ではもっと時計の出る馬なので、好条件ではあるものの状態面に関しては不満が残る。
デルマルーヴル(B)中3週
<1週前追い切り>
美浦Pコース併せ馬の内。馬なりで相手に併せる内容。使い込まれているが、スピード感のある走りで勢いあり。
ワイドファラオ(A)中2週
栗東坂路単走。中2週と間隔が詰まっているが、1週前に坂路で終い強めに追われて好時計と上積みがありそう。
キングズガード(C)中3週
<1週前追い切り>
CW併せ馬の外。時計は出ているが、追い比べで終い遅れる。
ワンダーリーデル(B)中2週
休み明けの前走時は、しっかり乗り込まれていて追い切りの動きも良く見えたが、この馬にしては終いの時計が少しかかっていた。中2週のこの中間は、1週前の金曜日に坂路で強めに追われて前走時と同じような時計をマーク。最終追い切りで、終いの時計が出てくるようなら上積みがありそう。
モジアナフレイバー(A)中7週
昨秋も3戦と無理のないローテーションで、今回も東京大賞典からの中7週。3週連続で速い時計が出ていて、16日には強めに追われていつも通りの調教内容を披露している。仕上りは前走時と同じかそれ以上。
ミッキーワイルド(B)中2週
<1週前追い切り>
栗東坂路単走。前走時の最終追い切りと同じような時計は出ているが、今回の方が手応えに余裕があり、一度使われての上積みがありそう。
ミューチャリー(C)中3週
休み明けの前走時にしっかり乗り込まれていて、この中間も1週前に強めに追われ終いの時計も出た。上積みがありそう。
タイムフライヤー(C)3ヶ月
チャンピオンズCプからの休み明け。2週前、1週前とCWを長めから追われて好時計が出ていて調教内容は悪くない。ただ、休み明けの好走実績がなく、これまでもこのぐらいの時計は出ていて、特に今回が特別に良いという感じでもない。
<以下、除外対象馬>
ダノンフェイス(A)中2週
前走時は叩き2戦目で追い切りの動きもかなり良かった。馬体も減っていたがパドックではまだ絞れそうな感じにも見えて、この中間は中2週でも1週前に坂路で速い時計を出してきた。叩き3戦目で、さらに上積みが期待できそう。
ドリームキラリ(E)中2週
前走は休み明け、マイナス体重でパドックでもトモが寂しく見えた。調教での時計も平凡だったので出来自体が良くなかった感じ。この中間も、1週前の金曜日に坂路で軽めの調整で時計平凡と、変わり身は感じられない。
テーオージーニアス(B)中2週※大和Sに登録あり
休み明けの前走を使われて、この中間も1週前にいつも通りCWを長めから速い時計を出してきており、叩き2戦目での上積みがありそう。ただ1600m戦にはこれまで出走したことがない。
ヨシオ(C)中2週※大和Sに登録あり
根岸Sから中2週。14日(金)に坂路を馬なりで速い時計が出ていて、疲れはなさそう。
クリノガウディー※阪急杯に出走予定
ラプタス(F)連闘
先週出走していて1番人気で8着。ダートは1400m戦を使われてきており、出走できてもさすがに厳しい。
スマートアヴァロン(D)中2週
昨秋から使い込まれていて、この中間も軽めの調整のみ。1週前も速い時計は出しておらず、状態面での上積みは期待できそうもない。
ロードグラディオ(F)連闘
2月に2戦していてさらに連闘となるので出走はなさそう。
◇今回はフェブラリーS編でした。早くも今年最初のJRAG1のフェブラリーSが行われますが、今年からはサウジアラビアでも2月に国際競走が行われるようになります。3月にはドバイワールドカップデーもあり、ともにアメリカからもヨーロッパからも馬が集まってきます。現在の中東情勢のなか、このようにサウジアラビアとドバイで競馬が普通に開催されるというのはある意味不思議な感じもしますが、何より競馬が開催出来るということは平和なこと。日本でも新型コロナウイルスが猛威を振るい、今後の競馬開催に対してもどのように影響が出てくるか心配な面もあります。近年は地震などの自然災害による被害も多く、競馬が普通に開催されていくことは本当に平和なことだと心のどこかにいつも思って競馬を楽しんでいきたいものです。
それでは次回、弥生賞編でお会いしましょう。
※フェブラリーS出走各馬の最終追い切り評価については、最終予想内でコメントする予定です。
※最終結論はレース当日のくりーくプロページでチェックしてください。
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【山崎エリカのダートグレード攻略】~かきつばた記念2017~
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ゴールデンウィークに3日間連続で行われるダートグレード第1弾は、名古屋1400mが舞台のかきつばた記念。このレースは昨年よりJRAの出走枠が1枠増えて、計5頭が参戦できるようになりました。これによりJRAの新興勢力がより出走しやすくなり、地方勢劣勢の傾向が強まってしまいました。
かきつばた記念の対戦図式は、前走東京スプリントの上位馬を始めとする既成勢力vs同年のJRAオープン勝ちの新興勢力。2014年にJRAから園田に転厩したタガノジンガロが勝利したこともありましたが、大きな傾向としては過去1年以内にダートグレードで連対実績のある既成勢力が優勢です。
過去10年の連対馬20頭中、過去1年以内にダートグレードでの連対実績があったのは17頭。例外は前記したタガノジンガロと、2015年の2着馬レーザーバレット、2016年の2着馬ブルドッグボスです。タガノジンガロはJRA所属時代に中距離路線ばかりを使われて来たことが人気の盲点となった馬。また、レーザーバレット、ブルドッグボスともに同年3月以降のJRAのオープンで勝利した実績がありました。そのレベルならば新興勢力でも狙えますが、基本的には実績馬を本命にするのがベストでしょう。
また、前年のJBCスプリントの連対馬の活躍が顕著で、このレースでの過去10年の成績は【3・1・0・0】。他では今回と同距離の同年の黒船賞の勝ち馬の活躍も目立ちます。同年の黒船賞の勝ち馬のこのレースでの成績は【1・2・1・0】と、黒船賞から直行した2007年のリミットレスビッドのパターンを除けば、連対率は100%までアップします。
つまり、2013年以降、前年のJBCスプリントの連対馬や同年の黒船賞の勝ち馬が出走していないことが、タガノジンガロを始めとする新興勢力組の活躍を許しているとも言えます。今年も前年のJBCスプリント連対馬、今年の黒船賞の勝ち馬が不出走だけに、地方馬や新興勢力に望みを託すのもひとつの手段でしょう。
地方馬ではどのようなタイプが活躍しているのかというと、タガノジンガロ以外では、2011年-2012年の3着馬ラブミーチャンのようなダートグレード勝ちの実績がある地方馬や逃げ馬が活躍しています。2013年に5番人気で3着入線した名古屋のサイモンロードは、前走の東海桜花賞を逃げて6馬身差の圧勝を飾ったほどの馬。2013年はJRA勢の逃げ馬が不在だったために、逃げ馬有利のこのコースで、大外10番枠からハナダッシュに成功して、3着と好戦しました。今回で逃げる可能性のある地方馬は警戒したほうがいいでしょう。
名古屋は地方競馬でも随一の小回りコースのため、非常に逃げ切りが決まりやすいコースです。名古屋は小回りの上に砂厚がほぼフラットのため、各馬がなるべくコーナーの内々を回ろうとするので、さらにコーナーワークがきつくなります。よって、前に行けない馬はコーナーの外々を追い上げる形になるため、内々を立ち回れる逃げ、先行馬が圧倒的に有利となっています。
特にこのレースでの逃げ馬の活躍は出色。逃げ馬は一昨年の勝ち馬コーリンベリーのように、基礎スピードが違う一面もありますが、それでも過去10年で逃げ馬の優勝4回、2着1回、3着2回の成績はとても優秀です。また、逃げて連対した5頭は、全て4番枠以内でした。今回で逃げると思われる馬が4番枠以内に入った場合には、無条件に買い目に加えるくらいのスタンスで挑んでもいいでしょう。
まとめるとこうなります!
●本命候補
・前年のJBCスプリントで連対した馬。
・同年の黒船賞の勝ち馬。
(黒船賞から直行よりも、一走していると信頼度アップ)
●穴馬候補
・今回で逃げると思われる1~4番枠の馬。
山崎エリカさんのダートグレード競走最新予想(「競馬プロ予想MAX」)はこちらからご覧いただけます!! |
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