2023年10月3日(火) 10:45
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~東京盃2023~
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東京盃は11月の大一番、JBCスプリントの前哨戦。このレースはダ1200mでは唯一の「JpnII」だけあって、スプリント路線のダートグレードの上位馬はもちろんのこと、マイル路線馬やアフター5スター賞の上位馬、さらにはJRAの芝からの路線変更馬など、様々な路線馬が集う。2013年~2021年の8年連続で、東京盃で5着以内の馬がJBCスプリントを優勝しているだけに、とにかく目が離せない一戦だ。
まず本命候補を紹介すると、最有力は大井1200m実績があって、近走も好調な馬だ。同年の東京スプリントで連対かつ、同年のダートグレード5着以内の馬の過去10年の成績は【4・1・2・0】。1着の該当馬は、2014年のノーザンリバー、2015年のダノンレジェンド、2016年コーリンベリー、2019年のキタサンミカヅキ、2020年ジャスティン。2着の該当馬は、2021年のリュウノユキナ。3着の該当馬は、2014年のセイクリムズン、2018年のグレイスフルリープだ。
また過去1年以内にダートグレード勝ちの実績がある、前走テレ玉杯オーバルスプリントの出走馬が活躍している。それらはテレ玉杯オーバルスプリントの成績に関係なく活躍しており、過去10年のこのレースでの成績は【2・2・1・0】。1着の該当馬は、2013年のタイセイレジェンド、2021年のサクセスエナジー。2着の該当馬は、2018年のネロ、2019年のブルドッグボス。3着の該当馬は、2019年のサクセスエナジー。
タイセイレジェンドはテレ玉杯オーバルスプリントで2着で1番人気に支持されていたが、2021年のサクセスエナジーはテレ玉杯オーバルスプリントで7着に敗れ、7番人気で巻き返しVを決めている。またネロは5着→2着(6番人気)、ブルドッグボスは6着→2着(7番人気)、2019年のサクセスエナジーは5着→2着(4番人気)。前走テレ玉杯オーバルスプリント出走馬の信頼性はあるが、同レースで連対を外すと4番人気以下になるというのが面白い。
さらに同年のフェブラリーSで5着以内だった馬も有力。それらの過去10年のこのレースでの成績は【2・1・2・0】。1着の該当馬は、2014年のノーザンリバー、2019年のコパノキッキング。2着の該当馬は、2022年のテイエムサウスダン。3着の該当馬は、2017年ニシケンモノノフ、2021年のレッドルゼルだ。これらも出走してくれば、人気にはなるが有力である。また前記の馬たちの共通項を見ていくと、全ての該当馬に過去1年以内に1400m以下のダートグレードで優勝実績があった。
他では、近3走以内にJRAのオープンやリステッドを勝利した実績がある、今回3番人気以内の馬も活躍している。それらの過去10年のこのレースでの成績は【1・0・2・0】。1着の該当馬は、2020年のジャスティン。3着の該当馬は、2013年のアドマイヤサガス、2015年のコーリンベリー、2022年のオーロラテソーロ。このタイプは、昨年のスマートダンディのように、けっこう出走しているが、3番人気以内か、それ以外かが分岐点になっている。
また、穴馬候補は同年のアフター5スター賞の連対馬である。アフター5スター賞を優勝して、このレースでアドバルーンを打ち上げた馬と言えば、キタサンミカヅキ(7番人気・1着)だが、それ以外でも2016年の3着馬プラチナグロース(7番人気)や2018年の2着馬キタサンミカズキ(2017年・4番人気)も前記に該当している。
遡れば2008年に7番人気で2着のディープサマーも、2009年に4番人気で2着のヤサカファインもアフター5スター賞の連対馬だった。東京盃で穴を開ける地方馬は、ほぼテレ玉杯オーバルスプリントの出走馬かアフター5スター賞の連対馬なので、注意をしておきたい。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・同年の東京スプリントで連対かつ、前走のダートグレード5着以内の馬。
・過去1年以内にダ―トグレード勝ちの実績がある、前走テレ玉杯オーバルスプリント出走馬。
・同年のフェブラリーSで5着以内の馬。
・近3走以内にJRAのオープンやリステッドを勝利した実績のある馬(今回3番人気以内が条件)。
●穴馬候補
・前走のアフター5スター賞で連対していた馬。 |
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【ドバイワールドカップデー2023】レース展望②ドバイゴールデンシャヒーン
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前回はレースに触れることなく、「ドバイの今」ばかりに終始してしまいました。ドバイに通うようになって十数年、コロナ禍の後の凋落ぶりには驚愕を隠しえず、饒舌に語りすぎてしまいました。ご寛恕下さい。
お待たせしました。日本で発売される4レースの分析に入ります。アタクシの自信あり! 実はこの4レースには入っていないのですが(笑)。
ドバイゴールデンシャヒーン(ダート1200m)
日本勢未勝利のこのレースに昨年、一昨年2着と涙を飲んだレッドルゼル(牡7・安田隆行)が3度目の挑戦。日本勢が勝鬨の声を上げる時がいよいよ到来したようです。レッドルゼルの執念をもちろん無視はできませんが、アタクシの期待、そして自信の一頭はレモンポップ(牡5・田中博康)です。
レモンポップはフェブラリーSでG1ホースとなり、堂々とドバイに名乗りを上げてきました。しかし、ここまでには紆余曲折がありました。マイルのフェブラリーSを勝ったものの最適距離は1400m。根岸Sを勝って重賞ウィナーとなった直後、田中博康調教師とドバイ挑戦に関して電話で話をしました。田中調教師はゆったりとしたローテーション求めて根岸Sからドバイに直行したい意向でした。しかし、オーナーサイドの強い意向で1ハロン長いフェブラリーSを使わざるを得なくなってしまったのです。
オーナーサイドとはドバイ首長のシェイク・モハメドが日本に設けた競馬大本営、ダーレージャパン、即ち世界のゴドルフィン日本支店です。ダーレージャパンが開場して既に15年、生産馬からはG1ホ-スを輩出しているものの、自らの服飾で出走させた所有馬からはG1ホースを出すことはありませんでした。昨今は世界の競馬シーンで黄昏を感じさせる成績しか残せていないゴドルフィンとしては何としても日本でのG1の勲章が欲しかったのです。
レモンポップはオーナーサイドの期待に応えて横綱相撲といえるような堂々のG1初勝利をおさめました。レース直後に田中調教師に祝いの電話を入れたのですが、その声は思ったほど弾んではいませんでした。
「まだまだ足りないところがあるんですよ。1ハロン長いフェブラリーSは坂井君の好騎乗に助けられて勝ったようなものです。ローテーションは厳しくなりましたが、最適の1400mから1ハロン短い1200mならマイルほどの心配はありません」
田中調教師は謙虚を絵に描いたような誠実な人柄、その控えめな表現からは十分な自信が感じ取られました。中心はレモンポップで不動、さてレモンの前に立ちはだかるのはもちろん日本勢。前出のレッドルゼルは外せず、これに有終の美とまでは行かなかったもののリヤドダートスプリント3着と引退する福永祐一に快心のラストライドを飾らせたリメイク(牡4・新谷功一)、そのリメイクに僅かに及ばぬ4着だったジャスティン(牡7・矢作芳人)も挽回を図ります。
海外勢は昨年の覇者、スイッツァランド(首・セ9・B.シーマー・9‐3‐4‐12)、昨年BCスプリント2着のシーズィーロケット(米・セ9・P.ミラー・12-7-5-12)とも既に9歳、上がり目は期待できず、この2頭よりは格下ながらリヤドダートスプリント2着のガナイト(米・牡4・S.アスムッセン・7‐5‐1‐2)、ホプキンズ(米・牡5・B.バファート・3-3-0-1)、シベリウス(米・セ5・J.オドワイヤー・6-3-3-6)の3頭が前出老齢馬よりは遥かに上位。リメイク、ジャスティン以上レッドルゼル未満の評価をしたいと思います。特にL.デットーリ騎乗のホプキンズとR.ムーア騎乗のシベリウスからは目が離せません。
日本では日本の4頭が圧倒的な人気を集めること必至ですが、高配当は日本では人気薄の外国勢から。レモンポップから上記3頭の外国勢を買わない訳にはいかないと展望します。
さて、当地22日夕方から注目の枠順抽選。ドバイゴールデンシャヒーンよりも枠の内外が影響するドバイシーマクラシック、ドバイターフ、ドバイワールドカップは枠順が決まってから展望させて下さい。
※外国馬馬名の後の丸括弧は調教国・性齢・調教師・成績の順。※国名:首=ドバイ
甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベットの香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。 |
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【伊吹雅也のピックアップ競馬データ2023年02月12日号】特選重賞データ分析編(345)~2023年フェブラリーステークス
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次週の注目重賞を、伊吹雅也プロが様々なデータを駆使していち早く分析! もっとも重要と思われる<ピックアップデータ>に加え、<追い風データ/向かい風データ>や<注目馬チェック>など、貴重な情報が満載なウマニティ会員専用コラムとなっております。ぜひ皆様の予想にお役立て下さい。
■【伊吹雅也のピックアップ競馬データ】コラム内容について詳しくはこちらをご覧ください。
⇒https://umanity.jp/racedata/columndet_view.php?cid=7321
<次週の特選重賞>
G1 フェブラリーステークス 2023年02月19日(日) 東京ダ1600m
<ピックアップデータ>
【“JRA、かつ左回り、かつ1900m未満、かつ重賞のレース”において1着となった経験の有無別成績(2018年以降)】
○あり [5-4-4-31](3着内率29.5%)
×なし [0-1-1-32](3着内率5.9%)
東京ダ1600mのレースが合いそうな馬を素直に重視したい一戦。2018年以降の3着以内馬15頭中13頭は、左回りのJRA重賞を勝ったことがある馬でした。右回りのレースや地方のダートグレード競走を主戦場としてきた馬は扱いに注意するべきでしょう。
主な「○」該当馬→ソリストサンダー・レッドルゼル
主な「×」該当馬→ショウナンナデシコ・スピーディキック・ヘリオス・メイショウハリオ
<他にも気になる! 追い風データ/向かい風データ>
【追い風データ】
○「父がミスタープロスペクター系種牡馬」の馬は2018年以降[4-2-1-15](3着内率31.8%)
主な該当馬→スピーディキック・レッドルゼル
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2022年11月2日(水) 16:40
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~JBCスプリント2022~
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JBCスプリントは、ダートスプリント路線の頂点を決める一戦。このレースは今年で第22回目を迎えるが、第6回目の川崎開催時にはまさかの『JBCマイル』として行われ、競馬関係者やファンからブーイングを食らったことがあった。それ以降は距離1000m~1400mのスプリント戦で施行されている。
主なメンバーは、前哨戦の東京盃組やマイルチャンピオンシップ南部杯組。近年は芝のスプリンターズSからの参戦も目立つ。また1400m開催時には、JBCクラシックへの出走が叶わなかった同年の白山大賞典の優勝馬が出走したこともあった。
本来は前走で同距離か今回と1F前後の距離を使われている馬のほうが有利なはずだが、2.5Fの距離短縮でも白山大賞典の優勝馬が連対してしまうのが、スプリント路線の現状である。2008年にスマートファルコンが、2009年にアドマイヤスバルがともに2着と好走している。近年スプリント路線はレースが充実しているので、それらが出走してくるチャンスはそうないが、前走でスプリント戦に出走している馬よりもマイル~中距離に出走している馬のほうが上という傾向は覚えておきたい。
つまり、このレースは同年の東京盃に出走していた馬よりも、マイルチャンピオンシップ南部杯に出走していた馬が有力。特に優勝馬が有力で、それらの過去10年の成績は【2・1・1・0】。2013年にエスポワールシチーが1着、2017年にコパノリッキーが2着、2015年にベストウォーリアが3着と、JBCスプリントが1200mで施行された年でも活躍している。
さらに同年のマイルチャンピオンシップ南部杯に出走していた、同年のフェブラリーS4着以内馬も有力。過去10年のこのレースでの成績は【1・1・2・0】。1着の該当馬は、2013年のエルポワールシチー。2着の該当馬は、2016年のベストウォーリア。3着の該当馬は、2013年のセイクリムズン、2015年のベストウォーリア。
また同年のマイルチャンピオンシップ南部杯に出走していた、同年のかしわ記念3着以内の馬も有力。過去10年のこのレースでの成績は【2・1・1・0】。1着の該当馬は2013年のエルポワールシチー、2017年のコパノリッキー。2着の該当馬は2016年のベストウォーリア、3着の該当馬も2015年のベストウォーリアである。とにかく前走で南部杯に出走していた馬の活躍が目立つので、該当馬が出走していればそれらを本命候補としたい。
一方、同年の東京盃で連対した馬のこのレースでの成績は、過去10年で【3・1・4・10】と、凡走率が高く、あまり信頼が置けない。特に前半3Fが前半3Fが34秒1より速い年で3角6番手以下を追走して連対した馬は、百発百中で人気を裏切っている。該当馬は、2014年の1番人気馬ノーザンリバー→5着、2016年の5番人気馬ドリームバレンチノ→10着、2021年の3番人気馬リュウノユキナ→5着である。東京盃でいわゆる展開に恵まれて連対した馬は、消してこそ馬券妙味だろう。
しかし、同年のフェブラリーSで5着以内だった同年の東京盃3着以内馬は、ここでも活躍している。前記したように東京盃の前半3Fが34秒1より速い年で3角6番手以下を追走して連対した馬を除けば、過去10年のこのレースでの成績は【2・0・1・0】。1着の該当馬は、2017年のニシケンモノノフ、2021年のレッドルゼル。3着の該当馬は、2019年のコパノキッキングである。
その他、前々走でダートグレード、もしくは南関東のアフター5スター賞を優勝した馬で、前走東京盃を逃げた馬も活躍。このレースでの過去10年の成績は、【1・2・0・0】と連対率100%だ。1着の該当馬は、2016年のダノンレジェンド。2着の該当馬は、2014年のサトノタイガー、2018年のマテラスカイだ。遡れば2010年の優勝馬サマーウインドも前記に該当している。
最後に穴馬を紹介すると、前々走で大井のアフター5スター賞で連対した、前走の東京盃敗退馬だ。このレースは過去10年で地方馬が3度連対しているが、2014年に6番人気で2着と好走したサトノタイガーと2020年に優勝したサブノジュニアが前記に該当している。また遡れば2010年に6番人気で2着と好走したナイキマドリードも前記に該当していることから、南関東のスプリント路線馬は人気以上に手強いと言えるだろう。
その他、スプリント路線よりもレベルが高いマイルチャンピオンシップ南部杯で4着以下に敗れた馬が穴を開けている。過去10年では2021年の南部杯で7着に敗れたサンライズノヴァが5番人気で2着に好走、2012年の南部杯で5着に敗れたスーニも4番人気で3着と好走している。南部杯の敗退馬は、この後、中央の武蔵野Sを使ってチャンピオンズCを目指すことが多く、滅多に出走してこないが、意外と好走しているので要警戒だ。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・同年のマイルチャンピオンシップ南部杯で優勝した馬。
・同年のマイルチャンピオンシップ南部杯に出走していた、同年のフェブラリーS4着以内馬。
・同年のマイルチャンピオンシップ南部杯に出走していた、同年のかしわ記念3着以内馬。
・同年のフェブラリーSで5着以内かつ、同年の東京盃で3着以内の馬。
(前走の東京盃が前半3F34秒1以内のハイペースだった年に、3角6番手以降から連対した馬を除く)
・前々走でダートグレードかアフター5スター賞を優勝かつ、前走の東京盃で逃げた馬。
・前走の白山大賞典で優勝した馬。
●穴馬候補
・前々走でアフター5スター賞で連対した、前走東京盃凡退馬。
・前走のマイルチャンピオンシップ南部杯で4着以下だった馬。
●危険な人気馬
・前走の東京盃が前半3F34秒1以内のハイペースだった年に、3角6番手以降から連対した馬。 |
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2022年10月4日(火) 14:10
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~東京盃2022年~
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