【山崎エリカのダートグレード攻略】~かしわ記念2023~
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かしわ記念は上半期の大一番、帝王賞のトライアルレースだが、JpnⅠだけのことはあって、同年のフェブラリーSを始め、GⅠ好走馬が多数出走してくる。しかし、意外にもこのレースは、2010年のエスポワールシチー以降、1番人気が未勝利という歴史がある。なぜ、1番人気が勝てないのか? その1番人気の大半が一昨年のカフェファラオのように、前走でフェブラリーSなど、G1、JpnⅠを大目標とし、そこで結果を出した馬が大半だからだ。
過去10年でフェブラリーSとこのレースを連覇したのは2014年のコパノリッキーのみ。一方で2016年のモーニン、2018年のノンコノユメ、2020年のモズアスコット、2021年のカフェファラオは、フェブラリーSを制した後のこのレースで馬群に沈んでいる。このことからもフェブラリーSを大目標にして、そこで好走した馬を狙うのは危険だ。
また、休養明けのGⅠ、JpnⅠウイナーが出走してくる年も度々あるが、それらもこのレースで苦戦している。前年の東京大賞典1着以来の出走となった2013年のローマンレジェンドは、1番人気に支持されながらも3着が精一杯。2021年に1番人気に支持されたルヴァンスレーヴも、2018年のチャンピオンズC1着以来の長期休養明けで、大差の5着に敗れている。
では、何が有力か? 同年のフェブラリーSを除く、過去1年以内にダ1600m以上の古馬・牡馬混合GⅠ、JpnⅠで連対実績があった馬である。ただし、前記したように休養明けの馬は苦戦の傾向。過去10年の3着以内馬30頭中29頭がフェブラリーS以降のレースに出走していたことから、それらは狙い下げたいもの。
①同年のフェブラリーSを除く、過去1年以内に古馬・牡馬混合のGⅠ、JpnⅠで連対実績、②同年のフェブラリーS以降のレースに出走していることが条件で、過去10年の成績は【6・1・2・0】である。1着の該当馬は、2015年のワンダーアキュート、2016年と2017年のコパノリッキー、2018年と2019年のゴールドドリーム、2021年のカジノフォンテン。2着の該当馬は、2015年のベストウォーリア。3着の該当馬は、2016年のベストウォーリア、2020年のサンライズノヴァだ。
さらに同年のフェブラリーSの1着馬は危険だと前記したが、2~3着馬は意外とここでも安定した成績を収めている。それらの過去10年のこのレースでの成績は【2・3・3・2】。1着の該当馬は、2018年と2019年のゴールドドリーム。2着の該当馬は、2013年のエスポワールシチ―、2015年のベストウォーリア、2020年のケイティブレイブ。3着の該当馬は、2018年のインカンテーション、2020年のサンライズノヴァ、2022年のテイエムサウスダン。4着以下だったのは、2016年のノンコノユメ、2017年のベストウォーリアだが、ともに4着である。フェブラリーSの勝ち馬よりは狙えるようだ。
最後に穴パターンを紹介すると、前走で3角先頭だった馬が穴を開けている。2016年の2着馬ソルテ(6番人気)や2020年の優勝馬ワイドファラオ(6番人気)、遡れば2010年の2着馬フリオーソ(5番人気)も前記該当馬だ。ソルテは7連勝で前走では南関東の重賞・フジノウェーブ記念を早め先頭から押し切って勝利していた馬。ワイドファラオは前走のフェブラリーSで逃げたものの、アルクトスと競り合って12着に失速した馬だ。フリオーソもダイオライト記念で逃げバテ5着から巻き返している。
フリオーソは過去1年以内にJpnⅠで連対実績があったが、ワイドファラオのように2桁着順大敗からでも巻き返しているので、それらは警戒したい。また前記出走馬は前走でダートグレードか南関東の重賞に出走しているという共通項があったので、それらを条件としたい。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・同年のフェブラリーSを除く、過去1年以内に古馬・牡馬混合のGⅠ、JpnⅠで連対実績がある馬(同年のフェブラリーS以降のレースに出走していることが条件)。
・前年のチャンピオンズCで5着以内かつ、前年のダ1600mのGⅠ、jpnⅠで3着以内の実績がある馬。
・同年のフェブラリーSで2着、3着だった馬。
●穴馬候補
・前走でダートグレードか南関東の重賞に出走し、3角先頭だった馬。 |
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【ドバイワールドカップデー2023】レース展望④ドバイシーマクラシック・ドバイワールドカップ
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ドバイワールドカップデー展望第3回を公開した直後、ドバイターフの大本命に推したドウデュースが突如出走を取り消しました。その速報が伝えられたドバイのプレスルームは騒然。それもそうです。友道調教師とは夜明け前にメイダン競馬場で会ってドウデュースに自信満々のコメントを聞いていたのですから。取消発表の後、友道調教師とは会っていませんが、JRAの発表によれば左肢に跛行が原因。大本命に推していただけに残念でなりませんが、前途ある馬だけに出走取消を決めた友道調教師の決断を支持せざるを得ません。
気を取り直して残る2レースを展望します。最後の1回に2レース、字数も限られているため急ぎ足になってしまうことをお許し下さい。
ドバイシーマクラシック(芝2410m)
僅か10頭立てと寂しい顔ぶれとなってしまいましたが、これは昨年の年度代表馬イクイノックス(牡4・木村哲也)と昨年の覇者シャフリヤール(牡4・藤原英明)2頭が名乗りを上げたためではないでしょうか。当地21日、イクイノックスとドバイワールドカップ出走の厩友ジオグリフの最終追い切りを終えた木村調教師は自信満々に語りました。
「イクイノックスはいい動き、追い切りは上手く行った。美浦にいる時と同じくいい状態で、厩舎の仕上げは計画通りに出来た。ドバイの芝への適性は未知数だが、昨日午後雨が降って、その後も相当散水している。馬場も押し固めているようだ。気候、環境ともドバイは日本よりも良好。馬場の心配はしていない」
単勝2倍を確実に切る人気を背負うことになるでしょうが、この馬を抜きにこのレースを考えることはできません。
相手一番手も昨年の覇者シャフリヤールをおいてありません。追い切りに騎乗したかつての主戦、合格したばかりの福永祐一調教師に今朝(24日)シャフリヤールの状態を確認したところ、連覇に自信満々との由。イクイノックス、シャフリヤール2頭を軸に考えれば、勝負馬券は3連単以外にありません。
もう一席も日本勢を中心にせざるを得ません。昨年12月香港ヴァーズを勝ってG1女王となったウインマリリン(牝6・手塚貴久)は世界一高速馬場の日本では時計半分足りないものの、日本よりも時計半分から一つ重い香港シャティンの芝で本懐を遂げたように、シャティン芝に極めて近いメイダンへの適性はイクイノックス、シャフリヤールよりも上。逆転の可能性を否定することはできません。
ドバイの経済低迷から不振をかこつゴドルフィンですが、この舞台に取って置きの切り札を送り込んできました。レベルスロマンス(英・セ5・C.アップルビー)です。一昨年のUAEダービー勝ち馬が昨年6月から芝、それも2400mの選手権距離を使い始めるとリステッドレースからブリーダーズカップターフまで破竹の5連勝で芝ダート兼用のG1ホースに上り詰めました。芝も重い欧州、軽い北米と兼用、メイダンの芝に一転の心配もありません。純正のゴドルフィン生産馬とし上記日本馬を一気に交わす爆発力があることに留意しなければなりません。日本勢が人気を集める日本で人気薄になるようであれば、単勝の妙味に千両以上の魅力を感じています。
上記4頭に迫る可能性を唯一持つのは昨年のアイルランドダービー馬ウエストオーバー(愛・牡4・R.ベケット)までと見ています。この5頭をどう3連単に組み立てるか、このレースの焦点はこの一点に絞られます。
ドバイワールドカップ(ダート2000m)
日本勢が出走15頭の過半数となる8頭を占めました。ダート馬天国の北米勢に圧倒されてきたドバイワールドカップの歴史を振り返ると正に隔世の感があります、日本馬でここで凱歌を上げられたのは、ヴィクトワールピサ。2011年東日本大震災のあの年まで遡らなくてはなりません。
さて字数も尽きつつあるので、まずは私の本命から手短に書かせて下さい。サウジカップからここの連覇を狙うパンサラッサ(牡6・矢作芳人)です。当地22日夜、枠順抽選会からホテルへの帰途、担当の池田厩務員と同じバス、それも隣席に乗り合わせました。昨年ドバイターフで長い写真判定をパドックの中で待ち、同着となって共に歓喜の涙を流して以来、一年ぶりに言葉を交わしました。サウジからの転戦で疲労が心配ではないか、と訊ねました。
「ドバイは厩舎の周りが静か。日本では車の僅かなエンジン音、鳥の声にも敏感で煩くなるパンサラッサがドバイでは落ち着きはらって状態は更によくなっているよ。何なら明日(23日)朝、パンサラッサを触らせてあげようか?」
余裕綽々の笑顔でした。しかし、枠順は逃げ馬には致命的な大外枠。これを今朝(24日)、朝食で一緒になった矢作調教師にぶつけました。
「中途半端な競馬はしない。何が何でもハナに立たせる。それでも保つのがパンサラッサですから」
ときっぱり。パンサラッサはハナ切れなければ後はどこにもいないという一介の逃げ馬ではありません。この馬を抜きに馬券を組み立てることはできない、と2人の談話から結論を得ました。
さて、パンサラッサを脅かす一番手はサウジカップ直線で日本勢上位独占の夢を打ち砕いたカントリーグラマー(米・牡6・B.バファート)。今回パンサが大外を引いてしまった分は前回の着差を詰めてくることでしょう。この2頭のほかにはカフェファラオ(牡6・堀宣行)、ジオグリフ(牡4・木村哲也)、クラウンプライド(牡4・新谷功一)のサウジカップ上位馬にダートでは底を見せていないウシュバテソーロ(牡6・高木登)、昨年のサウジカップ覇者エンブレムロード(サウジ・牡5・M.アルムロワ)までを相手に馬券を組み立てたいと考えています。明日25日(土)の予想公開をお楽しみに!
★”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースのドバイWCデー4レースの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。
甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベットの香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。 |
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【TAROの競馬研究室】ファン心理がオッズを作る~反省の天皇賞(春)/NHKマイルカップ展望
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天皇賞(春)は終わってみれば2強決着。ともに8枠に入ったことで少し穴党の心が揺さぶられたが、終わってみれば順当な決着だった。
予想の方はといえば、本命に◎テーオーロイヤル、対抗に○ディープボンド、3番手に▲タイトルホルダーとしたものの大ハズレ。印は打っても買い方までトータルで考えないと勝てない…と私自身よく話しているのだが、まさに自らの身をもってそれを証明してしまった。
もっとも、テーオーロイヤルは2着までに来ると信じて馬連をメインで買ったので後悔はない。後悔はないのだが…改めてレース後にオッズを見て、少し詰めが甘かったかと反省することとなった。
~人気2頭が8枠に入り心がざわついたのは自分だけではない
冒頭で、
「8枠に入ったことで少し穴党の心が揺さぶられた」
と書いたが、それは私だけではなかったようだ。当初は2強対決、3頭目探しが焦点…と考えられていたと思うが、ともに8枠に入ったことで少し揺らぎ始めた。それはオッズにも反映されたようで、終わってみれば2頭に加えて4番人気のテーオーロイヤルという堅い決着にもかかわらず、3連複は15.8倍、3連単は69.7倍。このオッズをどう感じるかは人それぞれだろうが、個人的には結構ついたなという印象を持った。
さらに驚いたのはテーオーロイヤルからのワイドの配当だ。ディープボンドとのワイドは5.0倍、タイトルホルダーとのワイドはなんと9.5倍”も”ついた。これもまたどう感じるかは人それぞれだろうが、人気2頭と、そして穴馬でもなく、むしろ2頭に対抗する筆頭候補と考えていたテーオーロイヤルでこれだけつけたのは少々意外でもあった。
しかし、オッズが直前で大きく動く平場ならともかく、G1においては前日段階である程度わかるものだ。それを見落としてしまったのだから自己責任としか言いようがない。今後への反省として胸に刻んでおきたいのは、オッズはファン心理が作るということだ。
わかりやすいところでいえば、ソダシが挙げられる。ソダシは白毛ということもあり非常に人気も知名度もある馬だが、だからこそ単勝が売れ、逆に複勝やワイドは売れない傾向が強い。フェブラリーSを見ても明らかに単勝だけが売れており、単勝は4番人気ながら、複勝は7番人気。カフェファラオからのワイドに至っては、上位から7番目の組み合わせ、つまり実質8番人気だったのだ。
今回の天皇賞(春)でも、2頭がともに8枠に入ったことがファンの心理に与えた影響は大きく、結果的には当初予想されていた以上についた印象だ。もちろんそれだけ8枠はロスを被るリスクがあったのも事実で、一概にすべてつきすぎたと言えるわけではなく、むしろ嫌われることが正しいケースも多々あるのだが、少なくとも今回に関しては当初のイメージ以上につくのだから、普通に購入する手もあった。
もう過ぎてしまったことは仕方ないが、競馬におけるタラレバは、回顧をする上で重要な要素。同じような失敗をしないように、ファン心理を想像しながらオッズを眺める習慣をつけたい。それができた時に初めて、今回のハズレも無駄ではなかったと自分でも消化できる気がする。
では、今回も先週の競馬から次走狙えそうな馬を一頭挙げておきたい。
【次走狙い馬】グランオフィシエ(土曜東京10レース・府中S/4着)
今回は明らかに大外枠が響いた形で、力負けではない。これまでのパフォーマンスからも能力は明らかに現級上位。加えてセンスもあり不発が少ないのは強み。順調ならば、次走は順当に巻き返す可能性が高いはずだ。
~NHKマイルカップ展望
さて、今週末はNHKマイルカップ。かつてはシーキングザパールにエルコンドルパサー、クロフネやキングカメハメハといった名馬を輩出したレースだが、今年は近年の傾向通り混戦模様。ココでは、例によって注目馬を一頭挙げて締めたい。
・インダストリア(ダミアン・レーン騎手)
狙いたいのはインダストリア。前走の弥生賞は距離延長で掛かってしまい、4コーナーでは大きく外に張り出すロスがあった。もともと掛かるタイプで距離延長よりも短縮向き。今回ジュニアカップを快勝したマイルに戻るのは大きなプラスだろう。加えてレーン騎手が乗れるのも強みで、追い比べに強く多少ズブいくらいの馬を動かせるタイプなので本馬とは手が合うはず。スタートを決めて流れに乗れれば、好勝負になるはずだ。
※週末の重賞の最終本命馬は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開予定です。
○TARO プロフィール
大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)、『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)。 |
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【山崎エリカのダートグレード攻略】~かしわ記念2022~
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かしわ記念は上半期の大一番、帝王賞のトライアルレースだが、GⅠだけのことはあって、同年のフェブラリーSを始め、GⅠ好走馬が多く出走してくる。しかし、意外にもこのレースは、2010年のエスポワールシチー以降、1番人気が未勝利という歴史がある。なぜ、1番人気が勝てないか? その1番人気の大半が昨年のカフェファラオのように、同年のフェブラリーSの優勝馬という傾向があるからだ。
過去10年でフェブラリーSとこのレースを連覇したのは、2014年のコパノリッキーのみ。一方で2016年のモーニン、2018年のノンコノユメ、2020年のモズアスコット、2021年のカフェファラオは、フェブラリーSを制した後のこのレースで馬群に沈んでいる。このことからもフェブラリーSを大目標にして、そこで好走した馬を狙うのは危ういと言える。
また、休養明けのGⅠウイナーが出走してくる年も度々あるが、それらもこのレースで苦戦している。前年の東京大賞典1着以来の出走となった2013年のローマンレジェンドは、1番人気に支持されながらも3着が精一杯。2021年に1番人気に支持されたルヴァンスレーヴも、2018年のチャンピオンズC1着以来の長期休養明けで、大差の5着に敗れている。
では、何が有力か? 同年のフェブラリーSを除く、過去1年以内に古馬混合のGⅠで連対実績があった馬である。ただし、前記したように休養明けの馬は苦戦の傾向。過去10年の3着以内馬30頭中29頭がフェブラリーS以降のレースに出走していたことから、それらは狙い下げたいもの。① 同年のフェブラリーSを除く、過去1年以内に古馬混合のGⅠで連対実績、②同年のフェブラリーS以降に行なわれたレースに出走していることが条件で、過去10年の成績は、【6・1・2・0】である。
1着の該当馬は、2015年のワンダーアキュート、2016年と2017年のコパノリッキー、2018年と2019年のゴールドドリーム、2021年のカジノフォンテン。2着の該当馬は、2015年のベストウォーリア。3着の該当馬は、2016年のベストウォーリア、2020年のサンライズノヴァ。カジノフォンテンを除く、8頭がマイルGⅠで連対していたのもポイントだ。
また、前年のチャンピオンズCで5着以内かつ、前年のフェブラリーS、かしわ記念、マイルCS南部杯など、マイルGⅠで3着以内の実績がある馬も有力で、過去10年の成績は【3・0・2・0】。1着の該当馬は、2012年のエスポワールシチー、2015年のワンダーアキュート、2018年のゴールドドリーム。3着の該当馬は、2014年のワンダーキュート、2021年のインティと複勝率100%だ。
さらに同年のフェブラリーSの1着馬は危険だとお伝えしたが、2~3着馬は意外とここでも安定した成績を収めている。それらの過去10年のこのレースでの成績は【2・3・2・2】。1着の該当馬は、2018年と2019年のゴールドドリーム。2着の該当馬は、2013年のエスポワールシチ―、2015年のベストウォーリア、2020年のケイティブレイブ。3着の該当馬は、2018年のインカンテーション、2020年のサンライズノヴァ。4着以下だったのは、2016年のノンコノユメ、2017年のベストウォーリアでともに4着である。フェブラリーSの勝ち馬よりは狙えるようだ。
最後に穴パターンを紹介すると、前走で3角先頭だった馬が穴を開けている。2016年の2着馬ソルテ(6番人気)や2020年の優勝馬ワイドファラオ(6番人気)、遡れば2010年の2着馬フリオーソ(5番人気)も前記該当馬だ。ソルテは7連勝で、前走では南関東の重賞・フジノウェーブ記念を早め先頭から押し切って勝利していた馬。ワイドファラオは前走のフェブラリーSで逃げたものの、アルクトスと競り合って12着に失速した馬だ。フリオーソもダイオライト記念で逃げバテ5着から巻き返している。
フリオーソは過去1年以内にJpnⅠで連対実績があったが、ワイドファラオのように2桁着順大敗からでも巻き返すのが、かしわ記念の傾向なので、それらには注意したい。ただ、ダートグレード勝ちの実績がない地方馬を狙う場合は、ソルテのように前走の南関東重賞で勝っていることが条件になりそうだ。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・同年のフェブラリーSを除く、過去1年以内に古馬混合のGⅠで連対実績がある馬。(同年のフェブラリーS以降のレースに出走していることが条件)
・前年のチャンピオンズCで5着以内かつ、前年のマイルGⅠで3着以内の実績がある馬。
・同年のフェブラリーSで2着、3着だった馬。
●穴馬候補
・前走で3角先頭だった馬。
(地方馬の場合、前走で南関東重賞を勝っていることが条件) |
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【TAROの競馬研究室】しばらくイン有利が続きそうな阪神芝/中山記念展望
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フェブラリーSは前日夕方から降り始めた雨の影響により馬場がスピード化。前年に引き続き、先行馬、インを通った馬に有利な結果となった。
勝ったカフェファラオは前年の覇者。福永騎手は初騎乗だったが、スムーズに包まれない位置で先行すると、直線楽に抜け出した。さすが福永騎手という、綿密な準備が実った一戦だった。今年はテーオーケインズ、マルシュロレーヌ、チュウワウィザードといった面々が海外遠征のために不在で手薄なメンバー構成だったことも連覇のアシストになったように思える。終わってみれば前年の覇者と、勢いのあるベテランと、唯一の4歳馬という決着だった。
~開幕2週は想定通りイン有利でスタートした阪神芝
さて、今回は阪神の芝について少し触れておきたい。京都改修工事の影響もあり、今年も阪神競馬は天皇賞(春)までのロングラン開催となる。ロングラン開催の場合は通常以上に馬場保全していく必要があるために、イン有利になりやすいというのが、昨年から続いている傾向だ。
現状2週が過ぎた阪神芝だが、やはり当初想定していた通りイン有利が続いている。先週の京都牝馬ステークスも先行馬と内枠馬の決着で、外枠の差し馬勢にはほとんど出番がなかった。
【京都牝馬S 結果】
1着 7番ロータスランド 2番手抜け出し
2着 2番スカイグルーヴ 内枠先行
3着 15番タンタラス 3番手追走
4着 8番シゲルピンクルビー 好位追走
5着 1番サンクテュエール 最内枠ラチ沿い追走
今週は3週目の開催。現時点では雨の心配も少なく好天に恵まれそうなので、引き続きイン有利が想定される。とりわけ隊列がスンナリ決まりそうなレースでは、先行馬、そして内枠の馬を重視することで、馬券の組み立てはしやすくなるはずだ。
~中山記念の注目馬
さて、一方で開幕週となるのが中山開催。そのメインレースは中山記念。というわけで、最後はいつも通り、今週末の注目馬で締めたい。今回は中山記念からこの馬。
・トーラスジェミニ(西村淳也騎手)
前走の東京新聞杯では積極的に逃げたが、イルーシヴパンサー他、外からの差しが届く競馬になり直線は失速。決め手が生きる競馬ではさすがにしんどかった。もともとオープン4勝は函館、中山、中山、福島という完全な小回り巧者。同型馬が多いのは気になるが、昨年は七夕賞を2番手追走で制しているように逃げが絶対というタイプではない。開幕週の馬場を利しての粘り込みに期待したい。
※週末の重賞の最終本命馬は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開予定です。
○TARO プロフィール
大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)、『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)。
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