2023年8月14日(月) 10:00
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~クラスターカップ2023~
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クラスターCは過去のグレードレースでの勝利実績による別定重量戦。2018年にそれまでダートグレード勝ちの実績のない牝馬のオウケンビリーブが負担重量52kgで優勝したこともあるが、どちらかというと実績馬が活躍している。
実際に前年のJBCスプリントの連対馬が、このレースで過酷な斤量を背負わされながらも勝ち負けするケースが多く、それらの過去10年のこのレースでの成績は【2・1・1・0】。1着の該当馬は2015-2016年ダノンレジェンド、2着の該当馬は2013年のタイセイレジェンド、3着の該当馬は2016年のブルドックボスだ。
2016年のダノンレジェンドは斤量60㎏が嫌われたようで、珍しく2番人気だったが、終わってみれば2馬身差の完勝だった。2013年時のタイセイレジェンドも、斤量59㎏に加えてドバイ大敗帰りの休養明けの一戦だったことが嫌われ、5番人気まで評価を落としたが、2着を死守している。また2020年のブルドックボスも斤量59㎏ながら、強豪マテラスカイらを相手に3着と善戦した。このことからJBCスプリントの連対馬が出走している場合は、過酷な斤量でも信頼したほうが良さそうだ。
しかし、JBCスプリントのようなJpnを勝つような馬はともかく、ダートグレードを何連勝もしているような馬は斤量面で不利なもの。グーレードレースを1度のみ勝利し、基礎重量の1kg加算のみの中央馬が活躍している。ただし、前走がダートグレード初制覇だった馬は今回で余力ない場合が多く、このパターンで2014年にはアドマイヤサガスが4着に敗れている。
このことからデビューからこれまでにグレードレースを1勝した中央所属馬で、次のどれかの条件を満たしている馬を狙いたい。(1)前々走でダートグレード3着以内。(2)前々走のオープン&リステッド勝ち。(3)前走のダートグレードで2着だった馬。すると過去10年のこのレースでの成績は【2・3・0・0】。1着の該当馬は、2014年のサマリーズ、2019年のヤマニンアンプリメ。2着の該当馬は、2018年のネロ、2021年のリュウノユキナ、2020年のマテラスカイ、2021年のリュウノユキナである。
さらに同年の東京スプリントで3着以内だった馬も有力。過去10年のこのレースでの成績は【4・3・1・0】。1着の該当馬は、2013年のラブミーチャン、2015年-2016年のダノンレジェンド、2021年のリュウノユキナ。2着の該当馬は、2018年のネロ、2019年のヒロシゲゴールド、2022年のリュウノユキナ。3着の該当馬は、コパノキッキングだ。
その他、前走でダ1200mのJRAのオープン&リステッドや交流重賞を含めたグレードレースに出走し、3角先頭で連対した馬も活躍している。それらの過去10年の成績は【3・1・2・0】。1着の該当馬は、2016年のダノンレジェンド、2020年のマテラスカイ、2022年のダンシングプリンス。2着の該当馬は、2020年のヒロシゲゴールド、2022年のジャスティン。これは盛岡ダ1200mが他場のダ1200m戦と比べて、前が残りやすいことを示している。
また「前が残りやすい」ことから、前走でダ1200m以内に出走し、3角2番手以内でレースを進めていた馬が穴メーカーとなっている。2017年に5番人気で2着と好走したラブバレット、2020年に5番人気で2着と好走したサイクロトロン、さらに2016年に6番人気で3着と好走したラブバレットも前記の条件を満たしていた。
穴パターンをもうひとつ紹介すると、前年のこのレースの3着以内馬が翌年も活躍しているということ。過去のグレードレースでの勝利実績による別定重量戦という観点からは、それまでにダートグレードで2着実績が多数ながら、勝ったことがないタイプを狙いたくなるが、前年から斤量が加算され、人気を落としても善戦しているのがポイントだ。タイセイレジェンドのように、近走が不振だと大きく人気を落とすこともあるので、覚えておきたい。
2012年の優勝馬タイセイレジェンド(1番人気)→翌年は5番人気で2着。2015年の優勝馬ダノンレジェンド(1番人気)→翌年は2番人気で優勝。2016年の3着馬ラブバレット(5番人気)→翌年は3番人気で3着→翌々年は2番人気で2着。2016年の2着馬ブルドックボス(2番人気)→翌年は4番人気で優勝。2019年はヒロシゲゴールド(3番人気)で2着→翌年も3番人気で2着→翌々年は2番人気で3着。2021年の優勝馬リュウノユキナ(1番人気)→翌年は2番人気で2着。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・前年のJBCスプリントの連対馬。
・グーレードレースを1度のみ優勝した中央馬で、次の条件の1つ以上を満たす馬。
(1)前々走でダートグレード3着以内。
(2)前々走でオープン&リステッド勝ち。
(3)前走のダートグレードで2着。
・同年の東京スプリントで3着以内の馬。
・前走ダ1200mのJRAのオープン&リステッド競走、交流戦を含むグレードレースに出走し、3角先頭で連対した馬。
●穴馬候補
・前走ダ1200m戦に出走し、3角2番手以内だった馬。
・前年のクラスターCで3着以内の馬。 |
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2022年10月9日(日) 09:25
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~マイルチャンピオンシップ南部杯2022~
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マイルチャンピオンシップ南部杯は、JBCスプリントやJBCクラシックの前哨戦。さすがGⅠだけあって、昨年のこのレースやフェブラリーS、かしわ記念の上位馬が出走してくる。主な対戦図式は休養明けの実績馬vs上がり馬で、実績馬の活躍が目立つ一方で、2017年にノボバカラ、2021年にヒロシゲゴールドがともに7番人気で2着と好走し、高配当を演出している。人気の実績馬が勝って、人気薄馬が2着に来るというのが、このレースの総体的なイメージである。
まず、最有力は同年のかしわ記念の連対馬かつ、前走でも連対と順調さを欠かなかった馬で、過去10年のこのレースでの成績は【4・2・1・0】と複勝率100%。1着の該当馬は、2012年のエスポワールシチー、2015年のベストウォーリア 、2016年、2017年のコパノリッキー。2着の該当馬は、2013年のホッコータルマエ、2018年のゴールドドリーム。3着の該当馬は、2019年のゴールドドリームだ。近2年はこのタイプが出走していなかったために、波乱の結果となっている。
また、同年のフェブラリーSとかしわ記念で連対していた馬も有力で、過去10年のこのレースでの成績は【1・1・1・0】。1着の該当馬は2013年のエスポワールシチー(同馬は2010年も前記に該当で1着)、2着の該当馬は2018年のゴールドドリーム、3着の該当馬は2019年のゴールドドリームだ。このレースはかしわ記念からの直行で取りこぼす実績馬が多いが、GⅠを連続連対できるような実力かつ安定感がある馬は、休養明けでも信頼できる。
さらに前走でダ1400m組の活躍が目立ち、同年のプロキオンS(昨年と今年は1700m)で連対か、さきたま杯を優勝した馬が活躍している。それらの過去10年のこのレースでの成績は【3・1・3・3】。1着の該当馬は、2014年、2015年のベストウォーリア、2020年のアルクトス。2着の該当馬は、2019年のアルクトス、3着の該当馬は、2012年のアドマイヤロイヤル、2013年のセイクリムズン、2017年のキングズガード。4着以下は、2013年のアドマイヤロイヤル(5着)と2017年のカフジテイク(4着)、2020年のサンライズノヴァ(4着)。
2013年のアドマイヤロイヤル、2017年のカフジテイク、2021年サンライズノヴァはプロキオンSで3角12番手以下と、差して好走した馬。3角11番手以内というのを条件に加えると、その成績は【3・1・3・0】とデーダ上は完璧なものとなる。つまり、前走で展開に恵まれて好走した馬が、逃げ、先行馬が有利なレースになりやすい盛岡ダ1600mの変わって苦戦していることの証明である。今年はプロキオンSがダ1700mで行われていることから、その他の1400m路線馬が出走してくることが予想される。その場合はなるべく前の位置でレースをしている馬を狙いたい。
最後に穴馬候補を紹介しよう。前走1200mのグレードレースを使われていたスピードタイプが、ここで1~2番手に行くことで穴を開けている。そう、冒頭で紹介した2017年のノボバカラと2021年のヒロシゲゴールドがこれに該当する。ノボバカラは前走で芝のキーンランドCにヒロシゲゴールドはクラスターCに出走し、敗退していたために人気薄。ともに7番人気での2着だった。
このレースは2010年に日本テレビ盃に出走して8着だったグランシュヴァリエが11番人気で3着と好走し、3連単131万越えの大波乱になったことがあったが、近年は前走で短い距離を使われている馬が穴メーカーとなっている。
しかし、2012年に前走の日本テレビ盃で9着だったダイショウジェットが6番人気で2着、2021年は前走のエルムSで10着だったソリストサンダーが2着に好走していることから、前走でダ1700m以上のGⅡ、GⅢを使われて敗退している馬の一発にも注意したい。中距離で結果を出せていないことが、短距離馬である要素を残しているからだ。ただし、2頭とも1600m以下のダートグレードで連対実績があったことから、それを条件で狙いたい。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・同年のかしわ記念で連対かつ、前走でも連対している馬。
・同年のフェブラリーSとかしわ記念で連対していた馬。
・前走で同年のダ1400mのプロキオンS(昨年と今年は1700m)で連対か、さきたま杯で優勝していた馬。
(プロキオンS組は3角11番手以内が条件)
●穴馬候補
・前走で1200mのグレードレースに出走していた馬。
・前走で距離1700m以上のダートグレードに出走していた馬。
(連対圏内を狙うのであれば、同年のダ1600m以下で連対実績があることが条件) |
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2022年8月14日(日) 20:30
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~クラスターカップ2022~
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クラスターカップは岩手という北の土地柄、北海道でリフレッシュ放牧に出されていた実績馬が札幌競馬場で追い切られて出走してくることが多い。GⅠ連対などの実績馬も度々出走するため、能力差が大きくなり、過去10年では1番人気の勝率50%、連対率70%、複勝率90%。2番人気も勝率20%、連対率40%、複勝60%と、ほどんど荒れていない。
全体的に人気馬が信頼できるレースだが、その中でも前年のJBCスプリントの連対馬が、このレースで過酷な斤量を背負わされながらも勝ち負けするケースが目立っている。前年のJBCスプリントで連対した馬の過去10年のこのレースでの成績は、【2・1・1・0】。1着の該当馬は2015-2016年ダノンレジェンド、2着の該当馬は2013年のタイセイレジェンド、3着の該当馬は2016年のブルドックボスだ。
2016年のダノンレジェンドは斤量60㎏が嫌われたようで、珍しく1番人気ではなく2番人気の評価を受けたが、終わってみれば2馬身差の完勝。2013年時のタイセイレジェンドも、斤量59㎏に加えてドバイ大敗帰りの休養明けの一戦だったことが嫌われ、5番人気だったが2着を死守している。
また2020年のブルドックボスも4番人気ながら、強豪マテラスカイらを相手に斤量59㎏で3着と善戦している。このことからJBCスプリントの連対馬が出走している場合は、斤量が重くても素直に信頼したほうがいいと言える。
さらに同年の東京スプリントで3着以内だった馬も有力。過去10年のこのレースでの成績は【4・3・1・0】。1着の該当馬は、2013年のラブミーチャン、2015年-2016年のダノンレジェンド、2021年のリュウノユキナ。2着の該当馬は、2010年のミリオンディスク、2018年のネロ、2019年のヒロシゲゴールド。3着の該当馬は、コパノキッキングだ。
東京スプリントの3着以内馬の活躍が目立つのは、上半期に行われるダ1200m戦ではもっとも賞金が高額のため、好メンバーが集うからだろう。中央馬は東京スプリント後に放牧に出され、直行している馬が大半だが、とにかく活躍している。また、唯一の地方馬ラブミーチャンは、東京スプリントから3連勝の勢いがあった。
その他、前走でダ1200mのJRAのオープン特別やリステッド競走、交流戦を含むグレードレースに出走し、3角1番以内から連対した逃げ馬も活躍している。それらの過去10年の成績は【2・1・1・0】。1着の該当馬は、2016年のダノンレジェンド、2020年のマテラスカイ。2着の該当馬は、2020年のヒロシゲゴールド。これは盛岡1200mが他場のダ1200m戦と比べて、前が残りやすいことを示している。
また前記の理由から前走でダ1200m以内に出走し、3角2番手以内でレースを進めていた馬が穴メーカーとなる。2017年に5番人気で2着と好走したラブバレット、2020年に5番人気で2着と好走したサイクロトロン、さらに2016年に6番人気で3着と好走したラブバレットも前記の条件を満たしていた。荒れにくいクラスターCの歴史の中で、穴を開けているパターンの大半が前記に該当しているので、警戒したい。
穴パターンをもうひとつ紹介すると、前年のこのレースで3着以内だった馬だ。このレースは2012年にタイセイレジェンドが優勝し、翌年は2着。2015年はダノンレジェンドが優勝し、翌年は1着。2015年にラブバレットが3着し、2016年は3着、2017年は2着。2016年はブルドックボスが2着し、翌年は1着。2019年はヒロシゲゴールドが2着し、翌年も2着、その翌々年は3着。
ダノンレジェンドの2度目の挑戦が2番人気、タイセイレジェンドの2度目の挑戦が5番人気、ブルドックボスの2度目の挑戦が4番人気というように、2度目の挑戦のほうが人気薄になることが多いのがポイント。これは2度目の方が斤量を課せられていることや、その後の不振があるからだと見ているが、年間ベースのピークは例年同じ時期に来ることが多いもの。人気薄になるようなら、狙ってみると面白い。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・前年のJBCスプリントの連対馬。
・同年の東京スプリントで3着以内の馬。
・前走ダ1200mのJRAのオープン特別やリステッド競走、交流戦を含むグレードレースに出走し、3角1番以内から連対した馬。
●穴馬候補
・前走ダ1200m戦に出走し、3角2番手以内だった馬。
・前年のクラスターカップで3着以内の馬。 |
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【山崎エリカのダートグレード攻略】~クラスターカップ2021~
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クラスターカップは岩手という北の土地柄、北海道でリフレッシュ放牧に出されていた実績馬が函館競馬場で追い切られて出走してくることも多いレースだ。このせいかGⅠ連対などの実績馬が度々出走し、能力差の大きいレースとなり、人気どおりの決着となることが多い。
この傾向は同時期の佐賀ダ1400m戦、サマーチャンピオンが9月上旬に移行したことで変わってくるかもしれないが、過去10年では1番人気の勝率50%、連対率70%、複勝率90%という手堅さ。2番人気も勝率20%、連対率40%、複勝60%とほどんど荒れていないのである。
全体的に人気馬が信頼できるレースだが、その中でも前年のJBCスプリントの連対馬が、このレースで過酷な斤量を背負わされながらも勝ち負けするケースが目立っている。前年のJBCスプリントの連対馬のこのレースでの成績は、【2・1・1・0】。1着の該当馬は2015-2016年ダノンレジェンド、2着の該当馬は2013年のタイセイレジェンド、3着の該当馬はブルドックボスだ。
3年前のダノンレジェンドは、斤量60㎏が嫌われたようで、珍しく1番人気ではなかったが、終わってみれば完勝。2013年のタイセイレジェンドも、斤量59㎏に加えてドバイ大敗帰りの休養明けの一戦だったことが嫌われ、5番人気だったが2着を死守している。
また、昨年のブルドックボスも4番人気ながら、強豪マテラスカイらを相手に斤量59㎏で3着と善戦している。このことからJBCスプリントの連対馬が出走している場合は、斤量が重くても素直に信頼したほうがいいと言える。
また、GⅡである前年の東京盃の連対馬も有力で、過去10年の成績は【2・1・1・1】。1着の該当馬は2013年のラブミーチャン、2016年のダノンレジェンド。2着の該当馬は2013年のタイセイレジェンド、3着に該当馬はブルドックボスだ。唯一、4着以下に敗れたのは、2014年のタイセイレジェンド(6着)だが、同馬は前年のJBCスプリント以来の休養明けだった。つまり、休養明けでなければ信頼できることになる。
その他有力なのは、同年の東京スプリントで3着以内だった馬。過去10年のこのレースでの成績は【3・3・1・0】。1着の該当馬は、2013年のラブミーチャン、2015年-2016年のダノンレジェンド。2着の該当馬は、2010年のミリオンディスク、2018年のネロ、2019年のヒロシゲゴールド。3着の該当馬は、コパノキッキング。
東京スプリントの3着以内馬の活躍が目立つのは、上半期に行われるダ1200m戦ではもっとも賞金が高額のため、好メンバーが集うからだろう。中央馬は放牧帰りの馬ばかりだが、とにかく活躍している。また、唯一の地方馬ラブミーチャンは、東京スプリントから3連勝の勢いがあった。
最後に穴パターンを紹介すると、前年のこのレースで3着以内だった馬だ。このレースは2012年にタイセイレジェンドが優勝し、翌年は2着。2015年はダノンレジェンドが優勝し、翌年は1着。2015年にラブバレットが3着し、2016年は3着、2017年は2着。2016年はブルドックボスが2着し、翌年は1着。2019年はヒロシゲゴールドが2着し、翌年も2着。
昨年のヒロシゲゴールこそ、前年と同じ3番人気だったが、ダノンレジェンドの2度目の挑戦が2番人気、タイセイレジェンドの2度目の挑戦が5番人気、ブルドックボスの2度目の挑戦が4番人気というように、2度目の挑戦のほうが人気薄になることが多いのがポイント。これは2度目のほが斤量を課せられていることや、その後の不振があるからだと見ていますが、年間ベースのピークは例年同じ時期に来ることが多いもの。人気薄になるようなら、狙ってみると面白いだろう。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・前年のJBCスプリントの連対馬。
・前年の東京盃の連対馬(長期休養明けの馬を除く)。
・同年の東京スプリントで3着以内の馬。
●穴馬候補
・前年のクラスターカップで3着以内の馬。 |
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2021年4月13日(火) 10:17
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~東京スプリント2021~
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東京スプリントはダートグレードとしては歴史が浅く、今回で13回目となる。かつては4月に行われていたJRAのプロキオンS(阪神ダ1400m)が夏場へ移行し、3月の黒船賞から5月のかきつばた記念まで短距離のダートグレードがなかったことから、3月に行われていた東京シティ盃を「東京スプリント」と名を改め、この時期に施行されるようになった。
4月に行われる短距離のダートグレードはここだけ。そのうえダ1200m戦は前年のカペラS以来となり、この先も6月の北海道スプリントカップまで番組がない。このため前年のGⅠ・JBCスプリントがダ1200mで行われた年は特に、JBCスプリントの上位馬をはじめとする、ダ1200mでこそのトップスプリンターが集う。しかし、2017年のニシケンモノノフのように、前年のJBCスプリントの優勝馬でありながら、その後に順調さを欠いて通用しない場合もある。
それでも実績は重要。前年のJBCスプリントで3着以内の馬が、前走の黒船賞でも1着と、順調さを欠かなかった場合は、このレースで有力だ。「前年のJBCスプリントで3着以内」と「前走の黒船賞で1着」の条件を満たしていた馬のこのレースでの過去10年の成績は、【2・2・1・0】(2011年は、黒船賞中止)。1着の該当馬は、2010年のスーニ、2012年セイクリムズン、2着の該当馬は、2013-2014年のセイクリムズン、3着の該当馬は2016年のダノンレジェンドだ。
他では同年の根岸Sで3着以内だった馬も、過去10年の成績は【1・3・0・1】と有力。1着の該当馬は、2014年のノーザンリバー。2着の該当馬は、2013年のセイクリムズン、2016年のグレープブランデー、2019年のコパノキッキング。唯一の4着以下は、昨年のコパノキッキング(5着)だが、連対馬4頭は近2走でフェブラリーSに出走しているのに対して、コパノキッキングは根岸Sから直行。いわゆるひと息入れての一戦だった。同年の根岸S3着以内で、フェブラリーSにも出走なら信用できるだろう。
しかし、近年は同年の黒船賞や根岸Sなどの重賞出走馬よりも、前走でJRAの準オープンやオープンを制した新興勢力の出走が目立ち、実績馬に見劣らない走りを見せている。しかし、2016年にJRAのオープンを2連勝したブルドッグボスが、2番人気に支持されながらもドボンしたように、闇雲に狙っても深手を負うことになりかねない。そこで「同年に2勝以上」「一度は0.5秒差以上で勝利」という、2つの条件を加えると、過去10年の成績は【1・0・1・0】と信用できる。1着の該当馬は2020年のジャスティン、3着の該当馬は2019年のヒロシゲゴールドである。特に昨年のような絶対王者不在の状況下では、下剋上が起こりやすい。
さらにこのレースは逃げ、先行馬の活躍が目立っており、タフな馬場の高知の黒船賞でスピードを見せていた馬も活躍。前走の黒船賞で3コーナー2番手以内から5着以内に粘った馬は、過去10年で【3・1・1・0】。1着の該当馬は、2012年のセイクリムズン、2015年のダノンレジェンド、2018年のグレイスフルリープ。2着の該当馬は、2014年のセイクリムズン。3着の該当馬は、2016年のダノンレジェンド。このタイプも十分に信用できる。
今度は穴パターンを紹介しよう。一番はダートグレードで実績がない地方馬である。実際に前記に該当する2011年コアレスピューマ(12番人気)、2012年スターボード(7番人気)、2014年アルゴリズム(10番人気)がこのレースで3着入線し、3連単の波乱の立役者となった。また、昨年も2着にサブノジュニア(5番人気)、3着にキャンドルグラス(7番人気)が食い込み、3連単8万5160円の高配当決着となっている。これらの地方馬の共通項はというと、前々走の南関東所属馬の重賞3着以内は準重賞で2着以内ということ。
2014年のこのレースで、フジノウェーブ記念の勝ち馬ジェネラルグラントが3番人気に支持されたように、フジノウェーブ記念の連対馬はこのレースで人気になることが多いが、その実、結果が出ていない。前走のフジノウェーブ記念で3着以下に敗れているか、相手弱化の条件戦を使っている馬のほうがこのレースでの活躍が目立っているのだ。前記のアルゴリズムこそ、JRAの障害レースを使われていたが、コアレスピューマ、スターボードは前走で条件戦に出走。昨年のサブノジュニアは前走のフジノウェーブ記念4着、キャンドルグラスは前走のフジノウェーブ記念8着からの巻き返しだった。
最後に一昨年より、南関東のSⅠに昇格した習志野きらっとスプリントを紹介しよう。同レースは地方の古馬スプリント戦でもっとも格の高いレースであり、1着賞金は秋のGⅡ・日本テレビ盃と100万円ほどしか変わらない賞金3100万円が用意されている。このため地方のトップスプリンターが集結。これにより同レースの上位馬がここで活躍するようになるだろう。今後はこのレースの上位馬を視野に入れていきたい。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・前年のJBCスプリントで3着以内かつ、同年の黒船賞の優勝馬。
・同年の根岸S3着以内かつ、同年のフェブラリーS出走馬。
・同年にJRAのレースで2勝以上の馬。
(一度は0.5秒差以上で勝利が条件)
・前走の黒船賞で3コーナー2番手以内から5着以内に粘った馬。
●穴馬候補
・前々走の南関東所属馬の重賞で3着以内、準重賞で2着以内の実績馬。
(前走で条件戦出走か、フジノウェーブ記念の3着以下馬が活躍)
※昨年よりSⅠに昇格した習志野きらっとスプリントの上位馬に要注意。
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