2018年9月22日(土) 09:00
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~テレ玉杯オーバルスプリント2018年~
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2011年にグレードレースとして生まれ変わり、今年で早8年目のテレ玉杯オーバルスプリント。このレースはかつて12月に南関東限定重賞「S2」として行われていましたが、格上げに伴って9月に移行。最近は、秋の大一番へ向けての始動戦として、すっかり定着しました。
実はこのオーバルスプリントには、「1番人気は勝てない」というジンクスがあって、過去7年とも1番人気が優勝していません。昨年も全日本2歳優駿の優勝馬で、NHKマイルC・2着のリエノテソーロが1番人気に支持されましたが、結果は勝ち馬から大きく離されての5着でした。
2014年のエーシンビートロンや2016年のソルテが2着、2015年にタガノトネールが3着に来ているものの、他は全て4着以下に敗れています。ただ、これらの大半は、同年の6月以降不出走の休養明けの馬。このレースはここから始動して、大一番のJBCスプリントを目指す馬が多く、そのことも影響しているのでしょう。少なくとも休養明けの1番人気馬は疑ってかかったほうが良さそうです。
逆に「買い」なのは、前走8月の後半に行われる新潟ダ1200mのオープン(2012年までBSN賞、2013年以降はNST賞)に出走していた馬。このレースでの成績は過去8年で【3・0・1・0】とパーフェクトな成績。1着の該当馬は2012年アースサウンド、2014年のキョウエイアシュラ、2016年のレーザーバレット、3着の該当馬はどデュアルスウォードです。どの馬も4着以下からの巻き返しですから、着順に関係なく本命候補にしてもオーケーでしょう。
あとは、前走ダ1200m~1400mのグレードレースで3コーナー3番手以内だった馬も有力。過去7年のこのレースでの成績は【1・5・1・0】で、昨年はこのパターンに該当した3頭のサイタスリーレッド、レーザーバレット、ブルドッグボスが上位を独占しました。他にも該当馬のトーホウドルチェ(2011年)、タイセイレジェンド(2013年)、エーシンビートロン(2014年)、ソルテ(2016年)がこのレースで2着と好走しています。
このレースは前記したように、前走ダ1200m~1400mに出走していた馬の活躍が目立っています。前走1600m戦に出走していた馬は昨年のリエノテソーロ(前走ユニコーンS)のように、人気を大きく裏切ることもある一方、人気薄で好走しているのも前走ダ1600mです。2013年の優勝馬セイントメモリー、2012年の2着馬トーセンアレス(7番人気)、2016年のレガルスイ(7番人気)などが該当。これらの共通項は…南関東の所属馬であること。南関東限定のマイル重賞はけっこうレベルが高いので、それらの一発には要注意です!
まとめるとこうなります!
●本命候補
・前走、8月の後半に行われる新潟ダ1200mのオープン(現在は、NST賞)に出走していた馬。
・前走ダ1200m~ダ1400mのグレードレースに出走し、3コーナー3番手以内だった馬・
●穴馬候補
・前走ダ1600mの南関東限定重賞に出走していた馬。
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2017年9月19日(火) 15:40
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~テレ玉杯オーバルスプリント2017年~
閲覧 1,263ビュー コメント 0 ナイス 2
2011年にダートグレードとして生まれ変わり、今年で早7年目のオーバルスプリント。オーバルスプリントは、かつて12月に南関東限定の重賞(S2)として行われていましたが、格上げに伴って9月に移行。2010年までさきたま杯(当時は、G3)がこの時期に行われていたために、変更当初は紛らわしいと感じていましたが、最近は、すっかりとお馴染みになりました。
ところで、みなさん、このオーバルスプリントには、「1番人気は勝てない」というジンクスがあるのは、ご存知でしょうか? 昨年もオーバルスプリントと全く同じコース、浦和ダ1400mのさきたま杯(G2)を逃げ切り勝ちしたソルテが1番人気に支持されましたが、結果は2着でした。一昨年も、1番人気のタガノトネールが3着。2014年にはエーシンビートロンが2着入線しているものの、他の1番人気馬は全て4着以下に敗れています。
歴史の浅いダートグレードとは言え、配当が堅めの傾向の交流重賞で、これほど1番人気が勝てないのも珍しいこと。ここまで続くからには、何かしらの理由があるのでしょう。そこでどのようなタイプが1番人気に支持されてきたのかを分析すると、ひとつの共通項がありました。どの馬も前走ダ1400mの交流重賞で連対していることです。
2011年のナイキマドリードは、前走さきたま杯で1着、2012年のダイショウジェットは、前走かきつばた記念で2着、2013年のガンジスは、前走サマーチャンピオンで2着、2014年のエーシンビートロンは、前走サマーチャンピオンで1着、2015年のタガノトネールは、前走サマーチャンピオンで1着。そして昨年のソルテも前走さきたま杯を優勝して、このレースでは取りこぼしています。
ウウーンッ! 競走馬は長い距離を使われるとスピードを喪失するものだから、負けるべくして負けているかもぉ~。このレースの舞台、浦和ダ1400mは最初の1コーナーまでの距離が約280mと短いため、最初のコーナリングを利してロスなくレースが運べる1-2番手の馬が有利なコース。また、最後の直線は、約220mと短いため差し、追い込み馬は、早仕掛けして行かないと簡単には届きません。つまり、先行力がある馬のほうが有利なレースだからこそ、前走ダ1400m戦、それも後方でレースを進めて結果を出したタイプは、前に行くことが出来ないために凡退しているのです。
逆に5番人気以下で連対した馬に注目すると、前走でダ1200mを使われてスピードを補充しているという共通項がありました。昨年、5番人気で勝利したレーザーバレットは、前年のこのレースを含めてダ1400mの交流重賞で2勝を挙げたダ1400m巧者ですが、前走でJRAのNST賞を使われて6着凡退からの巻き返しV。
また、一昨年の2着馬ルベーゼドランジェも前走ダ1200mのクラスターC・10着から巻き返しています。ルベーゼドランジェは逃げなければ持ち味が生きない馬でしたが、テンがそこまで速いわけではなく、ダ1200mでは相手次第でハナを主張できないことがありました。しかし、前走で強豪相手のダ1200m戦に出走し、ダ1400mのこのレースで内枠を引き当てたことで、ハナダッシュに成功して結果を出すことが出来ました。
つまり、前走でダ1400m戦に出走していた馬よりも、前走でダ1200m戦を使われている馬のほうが有利であること。実際に、前走8月の後半に行われる新潟ダ1200mのオープン(2012年までBSN賞、2013年以降NST賞)に出走していた馬のこのレースでの成績は、過去7年でなんと驚きの【3・0・0・0】。該当馬は、前記したレーザーバレットと、2012年アースサウンド、2014年のキョウエイアシュラです。前走でJRAのダ1200mのオープンに出走していた馬は、着順に関係なく狙ったほうがいいでしょう。どの馬も4着以下から巻き返しです。
あとは、前走の交流重賞で3コーナー3番手以内だった馬も、過去7年で【0・4・0・0】と有力。該当馬は前記したエーシンビートロン、ソルテ。さらに2011年にトーホウドルチェ、2013年にタイセイレジェンドが連対。前走でダ1400m戦よりもダ1200m戦を使われているほうが良いし、着順よりもテンの3Fや通過順位こだわって予想を組み立てるといいでしょう。
一方で、2013年の勝ち馬セイントメモリー(4番人気)や2012年の2着馬トーセンアレス(7番人気)のように、前走ダ1600m戦を使われている馬が、活躍しているのも確か。昨年7番人気で3着入線したレガルスイも前走ダ1600m戦に出走していた馬たちです。
前走でダ1200m戦でスピードを補充した馬が優勢でありながら、前走ダ1600以上戦を使われている馬がしばしば穴を開けているというのは、一見、矛盾しているように感じるかもしれません。しかし、それは単にスプリント路線を使われている馬たちよりも、マイル以上を使われている馬たちのほうが強いからです。
日本は中距離路線馬が番強く、そこで落ちこぼれた馬がマイル、スプリントと距離を短くしていく国。これはあたりまえの現象です。トーセンアレスは前走・東京ダ2100mのブリリアントSで3着の実績がありながら、このレースでは7番人気まで人気を落としました。東京ダ2100mなど番組も少なく、かなりの激戦区なのに、そこで3着だった馬をノーマークにするのは、G1レースの3着馬をこのレースで無印にするようなもの。それくらいレベルに差が生じているのです。
確かに前走中距離戦から、いきなりスプリント戦に出走してくる馬は滅多にいません。しかし、前走マイル戦から出走してくる馬ならば時々います。その場合は、セイントメモリーのようにマイル戦で逃げて結果を出して来た馬を狙う方が、より好ましいでしょう。
まとめるとこうなります!
●本命候補
・前走、8月の後半に行われる新潟ダ1200mのオープン(現在は、NST賞)に出走していた馬。
・前走、交流重賞で3コーナー3番手以内でレースをしていた馬。
●穴馬候補
前走、ダ1600m以上のレースに出走していた馬。
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2017年8月15日(火) 05:31
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~サマーチャンピオン2017~
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お盆に3日間連続で行われるダートグレードの第2弾は、佐賀ダ1400mが舞台のサマードリーム、サマーチャンピオン。前日に行われるクラスターカップは本命サイドの傾向があることをお伝えしましたが、サマーチャンピオンも堅い傾向があります。これは前日にはダ1200mのクラスターカップ、翌週にはJRAでNST賞(ダ1200m)が行われるため、勢力が分散することが多いからです。つまり、トップクラスと次点の馬たちとの能力差が大きいから。
実際に、このレースの過去10年を振り返っても、1番人気の勝率50%、2着率30%、2番人気の勝率30%、2着率20%。クラスターカップほどではないにしてもほとんど1番人気、2番人気で決着しており、5番人気以下が連対したことはありません。ハンデ戦なのに、連対馬の90%が斤量55㎏以上。ハンデ54㎏以下で2着入線したのは、2008年のダンツキッスイ(斤量54㎏・2番人気)と、2014年のピッチシフター(斤量52㎏・5番人気)のみ。
軽ハンデで連対した前記2頭はどのような馬だったかというと、ダンツキッスイはサマーチャンピオンが初ダートの3歳馬。ピッチシフターは、名古屋の馬で同年のかきつばた記念・4着、G1ステップの読売レディス杯・2着、さらに前走で地元の重賞・名港盃を優勝したほどの馬。ダンツキッスイもピッチシフターも勢いがある馬でした。いくらハンデが軽くても、下降線の成績では通用しないということでしょう。
また、ハンデの軽い地方馬の連対を狙う場合は、ピッチシフターのようにダートグレードでも、掲示板クラスの実績がないと厳しいのも事実。3着ならば、2010年のマンオブパーサー(地元佐賀の重賞・吉野ヶ里記念を優勝して目下2連勝)のように、勢いで通用することも多いですが、連対圏内突入となると、やはり中央の馬と戦っての実績がなければ苦しいようです。
逆に本命馬として信頼できるのは、前走プロキオンSを逃げ、先行した馬。前走プロキオンSで3コーナー5番手以内だった馬のこのレースでの成績は、過去10年で【3・3・1・2】。1着の該当馬は、2008年のヴァンクルタテヤマ、2012年のテイクアベット、2015年のタガノトネール。2着の該当馬は、2009年のランザローテ、2013年のガンジス、2016のワンダーコロアール。3着の該当馬は、2016年のタガノトネール。
プロキオンSが阪神で行われていた頃は、プロキオンSの連対馬が、ここでも活躍する図式でしたが、中京で行われるようになってからは、下位着順からの巻き返しが目立ちます。昨年タガノトネールもプロキオンS11着大敗から、巻き返しての3着でした。これは中京ダ1400mは、芝スタートで直線が長く、超絶オーバーペースが発生しやすいからです。
よって、下位着順でも積極的に狙えます。むしろ、厳しい流れを逃げ、先行して結果を出した馬のほうが、ここでドボンしています。2012年のプロキオンSを優勝したトシキャンディは、このレースで7着凡退。また、2014年のプロキオンSの3着馬ガンジスも、ここで1番人気に支持されましたが、4着に凡退しました。
トシキャンディやガンジスがなぜやらかしたのかというと、休養明けで消耗度の高いレースをしたためです。消耗度の高いレースで激走したことによって、このレースではニ走ボケを起こしたのです。中京で行われるプロキオンSはペースが厳しいがゆえに、そこで激走するとダメージが強く出ます。もともとダートグレードで何勝もしている超実績馬ならばともかく、プロキオンSが初重賞制覇だったり、それまでダートグレードを何戦かして勝てなかったような馬は、プロキオンSで無理した証拠。疑ってかかったほうがいいでしょう。
次に有力なのは、近2走でJRAのオープン勝ちの実績がある馬。JRAのオープンは、地方で行われるG3と同等か、もしくはそれ以上にレベルの高い場合もあるので、能力面では見劣りません。過去10年のこのレースでの成績は、【3・1・1・1】。1着の該当馬は、2010年セレスハント、2014年のエーシンビートロン、2016年のグレイスフルリープ。2着の該当馬は、2011年トーホウドルチェ。3着の該当馬は、2015年のレーザーバレット。着外は2014年のタイセイファントム。
近3年ともJRAのオープン勝ち馬がここに出走していましたが、これらもなかなか人気に応えられています。特にセレスハント、エーシンビートロンやグレイスフルリープ、トーホウドルチェのように、ダ1400m以上のオープンを勝ち上がっていると、より信頼が出来るようです。
また、サマーチャンピオンは、プロキオンSの逃げ、先行馬が休養明け2戦目で取りこぼした年や不在の年、近2走でJRAのオープン勝ちの実績がある馬が不在の年はプチ波乱が起こっています。過去10年で地方馬が連対したのは4度ありますが、そのうち2度はトシキャンディやガンジスの取りこぼしによるもの。また、地方馬キングスゾーンが優勝した2007年度は、前走プロキオンSで逃げ、先行した馬や、近2走でJRAのオープン勝ちの実績がある馬が不出走の年でした。
さらに言うと、前走プロキオンSで逃げ、先行した馬が不在の年は、ペースが落ち着きやすく序盤からおっつけて行かなくてもすむせいか、前走ダ1600m以上組が活躍しているのもポイント。2007年の勝ち馬キングスゾーン、3着馬ムーンバレイともに、前走ダ1600mのスパーキングサマーカップ組でした。
また、2010年、2011年も前走プロキオンSで逃げ、先行した馬が不在でしたが、2010年は、前走ダ1700mのKBC杯を制したセレスハントが優勝。2011年は、前走ダ1600mのスパーキングレディーカップで2着のトーホウドルチェがここも2着を死守しています。マイルや中距離路線は、短距離路線よりもレベルが高いというのもありますが、ここまで集中的に活躍しているとなると、警戒したほうがいいでしょう。
まとめるとこうなります!
●本命候補
・前走のプロキオンSで3コーナー5番手以内の馬。
(前走が休養明けで3着以内だった馬を除く)
・近2走でJRAのダ1400m以上のオープン勝ちの馬。
●穴馬候補
・ハンデ54㎏以下の勢いのある馬。
(地方馬を狙う場合は、ダートグレードで掲示板の実績が必要)
・プロキオンSの逃げ、先行馬が不在の年は、前走ダ1600m以上組の一発あり。
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【山崎エリカのダートグレード攻略】~かきつばた記念2017~
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ゴールデンウィークに3日間連続で行われるダートグレード第1弾は、名古屋1400mが舞台のかきつばた記念。このレースは昨年よりJRAの出走枠が1枠増えて、計5頭が参戦できるようになりました。これによりJRAの新興勢力がより出走しやすくなり、地方勢劣勢の傾向が強まってしまいました。
かきつばた記念の対戦図式は、前走東京スプリントの上位馬を始めとする既成勢力vs同年のJRAオープン勝ちの新興勢力。2014年にJRAから園田に転厩したタガノジンガロが勝利したこともありましたが、大きな傾向としては過去1年以内にダートグレードで連対実績のある既成勢力が優勢です。
過去10年の連対馬20頭中、過去1年以内にダートグレードでの連対実績があったのは17頭。例外は前記したタガノジンガロと、2015年の2着馬レーザーバレット、2016年の2着馬ブルドッグボスです。タガノジンガロはJRA所属時代に中距離路線ばかりを使われて来たことが人気の盲点となった馬。また、レーザーバレット、ブルドッグボスともに同年3月以降のJRAのオープンで勝利した実績がありました。そのレベルならば新興勢力でも狙えますが、基本的には実績馬を本命にするのがベストでしょう。
また、前年のJBCスプリントの連対馬の活躍が顕著で、このレースでの過去10年の成績は【3・1・0・0】。他では今回と同距離の同年の黒船賞の勝ち馬の活躍も目立ちます。同年の黒船賞の勝ち馬のこのレースでの成績は【1・2・1・0】と、黒船賞から直行した2007年のリミットレスビッドのパターンを除けば、連対率は100%までアップします。
つまり、2013年以降、前年のJBCスプリントの連対馬や同年の黒船賞の勝ち馬が出走していないことが、タガノジンガロを始めとする新興勢力組の活躍を許しているとも言えます。今年も前年のJBCスプリント連対馬、今年の黒船賞の勝ち馬が不出走だけに、地方馬や新興勢力に望みを託すのもひとつの手段でしょう。
地方馬ではどのようなタイプが活躍しているのかというと、タガノジンガロ以外では、2011年-2012年の3着馬ラブミーチャンのようなダートグレード勝ちの実績がある地方馬や逃げ馬が活躍しています。2013年に5番人気で3着入線した名古屋のサイモンロードは、前走の東海桜花賞を逃げて6馬身差の圧勝を飾ったほどの馬。2013年はJRA勢の逃げ馬が不在だったために、逃げ馬有利のこのコースで、大外10番枠からハナダッシュに成功して、3着と好戦しました。今回で逃げる可能性のある地方馬は警戒したほうがいいでしょう。
名古屋は地方競馬でも随一の小回りコースのため、非常に逃げ切りが決まりやすいコースです。名古屋は小回りの上に砂厚がほぼフラットのため、各馬がなるべくコーナーの内々を回ろうとするので、さらにコーナーワークがきつくなります。よって、前に行けない馬はコーナーの外々を追い上げる形になるため、内々を立ち回れる逃げ、先行馬が圧倒的に有利となっています。
特にこのレースでの逃げ馬の活躍は出色。逃げ馬は一昨年の勝ち馬コーリンベリーのように、基礎スピードが違う一面もありますが、それでも過去10年で逃げ馬の優勝4回、2着1回、3着2回の成績はとても優秀です。また、逃げて連対した5頭は、全て4番枠以内でした。今回で逃げると思われる馬が4番枠以内に入った場合には、無条件に買い目に加えるくらいのスタンスで挑んでもいいでしょう。
まとめるとこうなります!
●本命候補
・前年のJBCスプリントで連対した馬。
・同年の黒船賞の勝ち馬。
(黒船賞から直行よりも、一走していると信頼度アップ)
●穴馬候補
・今回で逃げると思われる1~4番枠の馬。
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2016年9月13日(火) 11:14
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~テレ玉杯オーバルスプリント2016年~
閲覧 992ビュー コメント 0 ナイス 2
2011年にダートの交流重賞として生まれ変わり、今年で6回目となるオーバルスプリント。しかし、このオーバルスプリントには、「1番人気は勝てない」というジンクスがあるのはご存知でしょうか? 1番人気の最高着順は2014年に2着のエーシンビートロン。昨年、1番人気に支持されたタガノトネールも3着が精一杯。それ以外の1番人気馬は全て4着以下に敗れています。
歴史の浅い交流重賞とは言え、全体的に配当が堅めの交流重賞で、ここまで1番人気が勝てないというのも珍しいこと。ここまで続けば、“たまたま”ては片づけられないでしょう。そこには何かしらの理由があるはずです。
では、どのようなタイプが1番人気に支持されてきたかというと、2011年は前走・5月さきたま杯1着のナイキマドリード、2012年は前走・5月かきつばた記念2着のダイショウジェットです。つまり、休養明けの実績馬ということ。両馬とも前走の実績が考慮されてこの舞台でも1番人気に支持されましたが、ともに4着に終わりました。よほど今回のメンバーにおいて絶対的な存在でなければ、休養明けで勝つには厳しいということでしょう。
また、近3年に1番人気に支持された2013年・ガンジス、2014年・エーシンビートロン、2015年・タガノトネールは、全て前走・佐賀のサマーチャンピオンの連対馬でした。サマーチャンピオンはハンデ戦ですが、オーバルスプリントは別定戦。よって、3頭ともに前走よりも斤量が軽くなったことを評価されて1番人気に推されていたようですが、サマーチャンピオンでは5馬身差で圧勝したエーシンビートロンでさえも、このレースでは疲れが出たのか、伸びきれずに2着。ガンジスは5着、タガノトネールは3着に凡退しました。競馬は確かに勢いも重賞ですが、過信も禁物でしょう。
逆に勝ち馬を見ていくと、2011年のダイショウジェット、2012年のアースサウンド、2013年のセイントメモリー、2014年のキョウエイアシュラ、2015年のレーザーバレットともに、同年7月以降にレースを使われているという傾向がありました。また、南関東のセイントメモリーこそ連勝馬ですが、JRA勢には前走で3着以下に凡退しているという共通項がありました。これは能力が足りないのではなく「始動戦で能力を出し切れていない」という解釈が正しく、どの馬にも、悪くとも直近1年以内に1600万下勝ちの実績がありました。
ただ、1600万下勝ちの実績しかないのに勝利したキョウエイアシュラは、内枠のナイキマドリードとエーシンビートロンが競り合って、前半35秒2-後半3F38秒5の流れを、3コーナー捲りで勝利を決めているので、展開がドンピシャだったのは確か。全幅の信頼を置くには、JRAのオープン勝ちか、重賞勝ちの実績があると理想的です。
最後に浦和は直線が短いイメージがありますが、ダ1400mは直線フル活用のコースで最初の1コーナーまでに約280mあります。これはほぼ京都ダ1800mと同じ長さ。つまり、先行争いが280mほど続くために前半のペースがそれなりに上がる(逃げ、先行馬が揃えばオーバーペースにもなる)ので、イメージほど逃げ、先行馬が有利ではありません。
ただし、コーナーが急なコースではあるので、内目の枠の馬が有利でしょう。昨年、このレースで2番枠で2着した5番人気のルベーゼドランジェはまさにその典型パターン。真ん中よりも内目の馬が穴を開けることが多いです。逆に最悪なのはオーバーペースに巻き込まれた上に、コーナーも外に張られることになる、外枠の先行馬でしょう。
●まとめ
・本命候補
同年7月以降にレースを使われている、前走3着以下の馬。最低でも直近1年以内に1600万下勝ち以上の実績が必要。JRAのオープン勝ちか、重賞勝ちの実績があればさらに理想。地方勢なら連勝の実勢が必要。
・穴馬候補
真ん中よりも内枠の逃げ、先行馬。最低でも1600万下勝ちの実績が必要。
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