2020年1月21日(火) 17:10
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~TCK女王盃2020~
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年明け最初のダートグレードは、牝馬限定戦でお馴染みのTCK女王盃。この時期は女王クラスの馬が引退して繁殖入りしたり、休養していることも少なくないため、年によってレベルに差が生じます。女王クラスの馬が出走していればそれらが勝ち負けすることが多く、出走していなければ新興勢力や地方馬が馬券圏内に突入して波乱になることもあります。
まず、最有力は前年のJBCレディスクラシックの優勝馬で、JBCレディスクラシックが創設された2011年翌年以降の、このレースでの成績は【2・0・1・1】。1着ではなかったのは、2016年のホワイトフーガ(3着)と2018年のララベル(5着)。両方馬ともJBCレディスクラシックからの直行馬で、休養明けでした。逆に優勝した2014年のメーデイア、2015年のサンビスタはJBCレディスクラシック後にチャンピオンズカップを使われていました。つまり、休養明けでなければ信用できることになります。
また、前々走で2勝クラスを制し、前走で3勝クラスを連対していた馬も有力で、過去10年のこのレースでの成績は【2・0・1・0】。1着の該当馬は、2013年のメーデイア、2017年のワンミリオンス。3着の該当馬は、2015年のソーミラキュラスですが、この年は前記のサンビスタが出走していた年でした。
一方、前年のJBCレディスクラシックの2着馬の成績は一気に下がり、これまでに連対したことはありません。2014年のアクティビューティ、2015年のトロワボヌール、2017年のプリンシアコメータともに4着以下に敗れています。また、昨年のラビットランも3着でした。ラビットランこそこのレース直行でしたが、4着以下に敗れた3頭の共通項は、前走のクイーン賞が初重賞制覇だったこと。
クイーン賞はハンデ戦のため、それまでに重賞勝ちの実績のない馬が目標にすることが多いレース。やや実力不足の馬が、前走を目標にしたことによる反動で、新興勢力に屈する結果となっているよう。実際にJBCレディスクラシックの2着馬ばかりではなく、クイーン賞優勝馬のこのレースでの成績は、過去10年で連対ゼロです。
しかし、このレースはクイーン賞の凡退馬がよく穴を開けています。クイーン賞で初重賞制覇を果たした馬が本来の走りが見せられない上に、このレースは体を絞るのに苦労する冬場の時期に行われていることもあり、12月以降のレース不出走馬の実績馬も苦戦しているからでしょう。
2013年は前走クイーン賞8着のアクティビューティが8番人気でこのレース2着。同馬は2015年のクイーン賞でも2着で、このレースでは5番人気ながら2着と好走しています。さらに2016年は前走のクイーン賞で4着だったパワースポットが、このレースで4番人気で2着。2017年に前走のクイーン賞で4着だったリンダリンダも、このレースで7番人気ながら2着に巻き返しています。
ただし、クイーン賞凡退馬をやみくもに狙っても馬券に繋がらないのも事実。リンダリンダは地方馬ですが、アクティビューティやパワースポットには中央所属馬で、3勝クラス勝ちの実績がありました。
また、地方馬は、斤量54kg~55kgの4歳馬の活躍が目立ちます。過去10年で地方馬で連対したのは、2012年のハルサンサン(1着)、2017年のリンダリンダ(2着)、そして昨年はマルカンセンサーが2着にに入線しアドバルーンを打ち上げました。ハルサンサンもリンダリンダも地方の最強3歳牝馬決定戦の前年のロジータ記念の連対馬ですが、マルカンセンサーは南関東のC1クラスの馬でしたから驚きです。マルカンセンサーは内々が極端に伸びる馬場だったにせよ、勢いある4歳馬は、ちょっとしたことで重賞の壁を突破することもあることを忘れずにいたほうがいいでしょう。
さらに前年の12月にレースを使われていることが有利であることを示すように、地方勢では前走で東京シンデレラマイルに出走していた馬の一発が目立ちます。2010年の3着馬コスモプリズム(6番人気)、2012年の優勝馬ハルサンサン(7番人気)2017年の2着馬リンダリンダ(7番人気)、2018年のラインハート(6番人気)、遡れば2009年の3着馬パノラマビューティ(5番人気)もそう。
コスモプリズムやラインハートは、4着以下に敗れていますが、もともとの実績から東京シンデレラマイルでは1番人気に支持された馬。ハルサンサンやリンダリンダは、東京シンデレラマイルで連対していました。東京シンデレラマイルで1番人気に支持された馬か連対馬はヒモ加えてみると、思わぬ高配当がGETできるかもしれません。
まとめるとこうなります!
●本命候補
・前年のJBCレディスクラシックの優勝馬。
(前走でチャンピオンズカップに出走していることが条件)
・前々走で1勝クラスを制し、前走で2勝クラスを連対していた馬。
●穴馬候補
・前走、クイーン賞に出走して2着以下に敗れたもともとの実績馬。
(中央馬は3勝クラス勝ちの実績馬、地方馬はロジータ記念の連対馬が活躍)
・前年のロジータ記念の連対馬。
・前走の東京シンデレラマイルで1番人気に支持された馬か、連対馬。
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【TAROの競馬研究室】職人・横山典に痺れたJBC、モレイラ効果で激変!? エリザベス女王杯の特注馬
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初のJRA京都開催となった先週のJBC。結果は、クラシックがケイティブレイブ、スプリントがグレイスフルリープ、そしてレディスクラシックはアンジュデジールが制した。
その中でも特に印象に残ったのは、レディスクラシックのアンジュデジール…というよりは鞍上の横山典弘騎手だった。
この日は大外枠のスタートだったが、早めに促して先行集団の後ろまで押し上げて行くと、正面スタンドでじわじわとインに進路を切り替えて行く。そして1コーナーの入りの時点では、好位インのポケットにスッと収まり絶好位を確保した。その後は馬の行く気に任せて、惰性での先行策。終始リラックスした走りで追走し、4コーナーでは馬の加速を利用してスーッと押し上げ、直線は早め先頭。
直線の叩き合いの中では一旦ラビットランに並ばれ、そして交わされたのだが、そこから驚異的な勝負根性で差し返した。現在50歳の横山典騎手が、39歳ミルコ・デムーロを叩き合いで競り落とした瞬間、場内からは大きな拍手が沸き上がり、騎手・横山典もガッツポーズで応えた。
勝利ジョッキーインタビューの嬉しそうな表情を見ると、こちらまで嬉しくなる。私の本命だった◎ファッショニスタは僅かに届かず馬券は外れてしまったが、それでも良いレースを観ることができたという満足感に包まれていた。馬券は残念だったが、こういう競馬もたまには良い。
~横山典の現在地と狙いどころ~
そんな横山典騎手であるが、今年は先週終了時点で44勝。さすがにリーディング争いとは程遠い存在となったが、ベテランの職人騎手としてその存在感を随所に発揮している。
それは数字にも明確に表れている。騎手の巧拙を知る上で大事なのは、もちろん穴馬をどれだけ持ってくるかということもあるが、やはり期待された人気馬をどれだけキッチリ走らせることができるである。
その点で見ると、2018年、1~3番人気馬に118回騎乗した際の成績は、勝率・連対率・3着内率ともに平均値を上回っている。
・横山典騎手の1~3番人気騎乗時の成績(2018年)
(32-23-14-49)勝率 29.3% 連対率 48.8% 3着内率 58.5%
ちなみに平均値はおおよそであるが、勝率20%強、連対率40%弱、3着内率50%強くらいである。いずれの数字をも横山典騎手は上回っているのだ。
また同騎手といえば”ポツン”などと言われるように時に無気力とも見える騎乗も目につく印象がある。しかし、私はそれですら、
”職人の研ぎ澄まされた感覚によって導き出された一つの答え”
なのだと納得している。何より、実際の騎乗とそこから導き出される数字によって、その確かな感性と技術は証明されているのだ。
最後に狙いどころにも少し触れておくと、ひとつはやはり同騎手の代名詞とも言える”内枠”である。
芝ダートともに1枠では今なおベタ買いしても儲かるほどの好成績。前述したJBCレディスクラシックにおけるアンジュデジールも、大外枠ながら見事にインのポケットに導き、最短距離で勝利を手繰り寄せるという、ある意味同騎手の得意パターンでもあった。
そしてもう一つは、オルフェーヴル産駒騎乗時である。まだ新しい種牡馬だけに実例は多くないが、ミスティックグロウとのコンビでの強烈な追い込みは印象的だ。
同馬の産駒は才能を秘めるものの気難しいタイプが多いだけに、なんとなく似た雰囲気を持つ天才肌の騎手とは気が合うのだろうか(笑)。天才は天才を知る…とはよく言ったもので、今年はオルフェーヴル産駒×横山典騎手のコンビでなんと、(2-3-2-1)とほぼ馬券圏内を外していない。是非見つけたら注目してほしい。
いずれにしても、ベテラン健在を観ることができたJBCレディスクラシックは、個人的には3レースの中で最も印象深いレースであった。
~エリザベス女王杯の特注馬~
さて、今週末は牝馬の頂上決戦、エリザベス女王杯が行われる。横山典騎手はまたしても大外枠に入り、ミスパンテールとのコンビで挑むわけだが、さすがに厳しい戦いになるだろうか。
個人的な注目馬は、レッドジェノヴァである。
同馬は今年の夏の札幌で、まさに覚醒したといえる勝利を挙げた馬。本コラムでも第1回の際に、モレイラ・リターンの効果(※モレイラが騎乗すると馬が変わる)として実例を挙げた記憶があるが、その後も順調に出世の階段を上り、前走は京都大賞典でサトノダイヤモンドの2着と健闘した。
2走前に札幌の1600万条件を制した際には、私もメルマガ・TAROの競馬ノートにて、
『完勝!ココに来てかなり地力付けてきており、前走のモレイラ騎乗で馬が変わった印象。行きっぷりも良化し2000mにも難なく対応した。今回の内容なら重賞はもちろん、エリザベス女王杯でも侮れない存在になって来た。この秋注目の存在』
として、わざわざ狙い馬として推奨したほどの馬だ。
秋G1は個人的な予想に関して言えばモヤモヤした結果が続いている。そんな状況ではあるが、鬱憤を晴らす激走が見られるのではないかと、今週末は結構期待している。
※最終結論はブログ『TAROの競馬』で無料公開します。
○TARO プロフィール
大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)。 |
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2018年5月18日(金) 12:00
山崎エリカ
【山崎エリカのG1ナビゲーション】~2018オークス~
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雨が降っても、超高速馬場で行われた先週のヴィクトリアマイル。前半4Fを46秒8で通過しても、後半4Fを45秒5でまとめたように、明確にスローペースでした。ジュールポレールは、昨年のヴィクトリアマイルよりもハイレベルな阪神牝馬Sでミッキークイーンの2着と好走したほどの馬。
■2018春シーズン 『競馬プロ予想MAX』presents連載コラムについて詳しくはこちら
⇒https://umanity.jp/racedata/columndet_view.php?cid=10147
しかし、鞍上が前の馬を突いて行く、それも突きすぎてバテさせてしまうことが多い幸騎手。それゆえに軽視したのですが、ジュールポレールは行きっぷりが悪く、3コーナーでも前の内のスペースが凝縮して窮屈になる中で、スムーズに立ち回ることができました。また、幸騎手は、コーナーで早めに加速して外に膨らむことが多く、時計勝負だとイマイチの成績ですが、今回は4コーナーでも外に馬がいたために、大きく膨らまずにすみました。
レース後に幸騎手が「思っているよりは一列ぐらい後になった」とコメントしていましたが、一列前だったら、優勝していたかは「?」。今回◎にしたラビットランは手応えよく、ジュールポレールの一列前で立ち回ったために窮屈な競馬を強いられ、脚を小出しに使ったために、末脚が不発しましたけど……。
超高速馬場だと、2列目、3列目を狙いたくなるのが騎手心理ですから、川田騎手のレース運びも仕方がありません。しかし、それでも外枠からロスを最小限に食い止めつつ、後方でしっかりと脚をタメて、最後に爆発的な脚を使わせる武豊騎手&リスグラシューは、すごいなあ! 外枠だったから△にしたのですが、騎手にも馬にもやられてしまった気がします!
さて、今週はオークス。桜花賞はチューリップ賞の上位馬vsシンザン記念の勝ち馬の対戦図式でしたが、その後の前哨戦で勢力図の入れ替わりはあったのか? 今回も出走馬が経由したレベルの高いレースをピックアップしました♪
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