【TAROの競馬研究室】2022年中京ダートの振り返り&馬塲傾向/大阪杯展望
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高松宮記念は7番人気のナランフレグが勝利。3着には17番人気のキルロードが入り、3連単は3年前の449万に続き、278万の大波乱となった。
ナランフレグの鞍上は丸田恭介騎手。丸田騎手は個人的にかなりお気に入りジョッキーの一人で、これまでも何度も馬券でお世話になっている。とにかく脚を溜めるのが上手く、今回のように自在に馬群を捌くことも可能。大舞台で有力馬に乗る機会は多くないが、馬の能力+αを引き出せる隠れた名手だ。ナランフレグのG1制覇は、丸田騎手を信じて乗せ続けた陣営の力も大きかったように思う。馬券は残念ながら外れてしまったが、ゴール後の涙にはこちらもウルっと来た。久々に感動のレースだった。
~覚えておきたい中京ダートの傾向
高松宮記念を終え、これで年明けから少しの休みを挟んで続いて来た中京開催はひとまず終了。改めて振り返りということで、今回は顕著な傾向が出ていたダートを少し振り返っておきたい。
よく見ている方ならご存じだと思うが、今年の中京ダートは総じて外有利傾向が続いていた。通常だとインを突いた組、逃げた組の活躍が目立つのだが、今年はむしろ逆。直線でのスピードが生きるシーンも多く、重賞・東海ステークスでもスワーヴアラミスの差しが届いた。
実際年明けから高松宮記念週終了までの中京ダートの枠別成績を見ると、勝率・連対率は8枠がトップ、複勝率も6枠に次いで8枠が2番目に良い。
とりわけコース取りの補正がしづらい短距離戦に限ると傾向は顕著で、中京ダート1200m~1400mに限定すると、1枠と8枠の差が非常に大きいことがわかる。
・2022年 中京ダート1200m&1400m枠別成績
1枠 勝率 6.7% 連対率 7.6% 複勝率 13.3%
8枠 勝率 10.2% 連対率 19.7% 複勝率 26.8%
ご覧の通り、連対率と複勝率はダブルスコア以上の差がついている。したがって今後馬柱を見る際には、ザックリ言うと中京ダートの内枠での戦績は見直し可能、逆に外枠での戦績は多少枠の恩恵があったとみることができる。過去の有利不利を記憶しておくだけでも予想をする上ではかなり優位に立てるので、ぜひ覚えておきたい。
では、先週の競馬から次走狙えそうな馬を今回も一頭挙げておきたい。
【次走狙い馬】メモリーエフェクト(土曜阪神10レース・天神橋特別/1着)
好位から楽に抜け出し完勝。これで8戦連続馬券圏内が示す通り、とにかくレースセンスが高く逃げても控えても問題ないのは強み。渋った馬場も馬群も苦にせず、順調に使えればクラスの壁はない。次走も軸でOK。
~大阪杯展望
さて、引き続きG1戦線が続く。今週末は大阪杯。エフフォーリアvsジャックドールの対決に注目が集まるが、今回は2頭以外から、この馬。
・ステラリア(福永祐一騎手)
久々だった前走は外枠のロスも大きくほぼ何もできずに終了、ノーカウントでOK。もともと叩き良化型で、久々をひと叩きされた効果は大きそうだ。阪神芝二千は忘れな草賞を制した舞台で、昨年のエリザベス女王杯では不利がありながらも最後押し上げて2着と能力の高さを示した。エフフォーリアは格上としてそれ以外はそこまで強力なメンツではないので、一発があっても驚けない。
※週末の重賞の最終本命馬は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開予定です。
○TARO プロフィール
大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)、『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)。
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くりーくの中間調教チェック フェブラリーS2022
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こんにちは、くりーくです。このコラムでは、今週行われる重賞競走の中間の調教内容を中心に分析してご紹介します。私の予想の基幹部分でもある調教分析術を是非あなたの予想にお役立て下さい。
今回も前走からの中間の調整内容(評価はA~F)を中心に各馬コメントをしていきたいと思います。
2月20日(日) 東京11R 第39回フェブラリーS(4歳以上G1・ダート1600m)
【登録頭数:24頭】(フルゲートト:16頭)
<優先出走馬>
スワーヴアラミス(前走492kg(+6kg)、中3週)<D>
前走Vも昨春から使い詰めで、マイル戦も今回が初めて。この中間、2週前1週前とCWを長めから追われているが、1週前の動きを見ると終い脚が上がり気味で、前走時のような勢いがない。
テイエムサウスダン(前走554kg(+10kg)、中2週)<B>
大型馬で前走時(+10kg)のパドックでは腹周りに余裕がある感じだった。この中間は1週前の金曜日に坂路で追われて終い好時計も、切れすぎるところがありマイル実績もなく距離の面で不安は残る。
<賞金上位馬>
テーオーケインズ ※出走回避予定
ソダシ(前走470kg(-4kg)、中10週)<B>
乗り込み豊富も、追い切りでは好時計の出る馬が、1週前追い切りでは仕掛けられてからの反応が遅い印象の動き。物足りなさが残る。
ケイティブレイブ(前走537kg(+11kg)、中2週)<D>
川崎記念から間隔が詰まっており、日曜日に坂路で追われたが併走遅れで時計も平凡。
マルシュロレーヌ ※出走回避予定
アルクトス(前走544kg(-1kg)、4ヵ月半)<C>
休み明け。この中間は、1週前追い切り(南W)では直線でステッキが何度も入りと、反応が良くない。暖かい時期のようには馬体が絞れてきていないのかもしれない。
ミューチャリー(前走466kg(+6kg)、中7週)<C>
この中間は速い時計で3本追い切られている。1週前追い切りでは先着をはたしてきたが、この馬にとしては時計が遅い。
レッドルゼル(前走488kg(+2kg)、3ヶ月半)<A>
今年は休み明けでの参戦となるが、鉄砲駆けするタイプで問題はない。坂路で好時計の出る馬で、1週前追い切りでは重心が低い走りで抜群の伸び脚を披露。出来はかなり良さそうで、昨年以上の走りも期待できそう。
カフェファラオ(前走520kg(-4kg)、中10週)<B>
追い切りの時計は、自動計測になっているので昨年よりもかなり速い今回。その動きからも、昨年の勝ち馬が前走を一度使われて良化してきたという印象を受ける。
エアスピネル(前走486kg(+4kg)、中10週)<B>
乗り込み豊富で坂路で好時計。1週前追い切りでも、デムーロ騎手が騎乗して上々の動きをアピールしている。
サンライズノヴァ(前走527kg(-7kg)、中7週)<A>
この中間は2週前、1週前と併せ馬で先着。動きを見ても終いグッとひと伸びしてみせており、昨年よりは出来は良さそう。
テオレーマ(前走472kg(-4kg)、中3週)<A>
ここ3戦レースを使われるごとに体重が減っている点は気がかりだが、それでも中3週と間隔が詰まっている中で1週前追い切りでは終いしっかり伸びて併せて先着を決めてきた。引き続き調子は良さそう。
ソリストサンダー(前走488kg(+4kg)、中2週)<B>
前走時のパドックでは腹周りに余裕を感じさせていたので、前走を一度使われて馬体が締まってくれば上積みを期待できそう。
インティ(前走516kg(-10kg)、中10週)<B>
この中間も乗り込み豊富。1週前追い切りは武豊騎手が騎乗して気分良さそうに馬なりでの調整となったが、やや硬さはあるものの前走時よりも動きは良い。
ダイワキャグニー(前走500kg(+8kg)、中6週)<C>
この中間、1週前追い切りでは南Bコースで追われ好時計で先着。ただ、内めを回ってのもので時計はそれほど目立つ部類でもない。
<除外対象馬>
サンライズホープ(前走552kg(-2kg)、中3週)<B>
前走時は追い切り内容好感で◎にしたが、ゴール前でのもうひと伸びが足りなかった。大型馬でこの中間も追い切りで好時計が出ているあたりからは上積みが見込めそうだが、距離短縮がポイントになりそう。長めの距離の方が良い印象はぬぐえない。
タイムフライヤー(前走480kg(+4kg)、中2週)<C>
休み明けの前走時は、追い切りでは良い動きを見せていたがレースでは物足りない内容。この中間は軽めの調整となっていて、上積みはありそうだが大きな変わり身まではどうか。
アナザートゥルース(前走479kg(-3kg)、中7週)<C>
この中間の追い切り時計を見ると、いつもよりも時計がかかっていてやや物足りない感じあり。
タガノビューティー(前走518kg(-4kg)、中2週)<C>
この中間は間隔が詰まっていて軽めの調整。そもそも大柄な馬が強めに追われていない点はマイナス材料。
ブルベアイリーデ(前走488kg(+6kg)、中3週)<C>
1週前追い切りでは、走りやすそうな馬場も時計平凡。
カデナ(前走494kg(+16kg)、中3週)<B>
1週前追い切りでは時計は平凡も重心が低い走りで力強さがあり、前走からの上積みがありそう。
クロパラントゥ(前走522kg(-2kg)、連闘)<E>
乗り込み豊富でしっかり乗りこまれ臨んだ先週大敗。
ゲンパチフォルツァ(前走522kg(+8kg)、連闘)<E>
先週出走も見せ場なし。
※今回のこのコラムからの推奨馬は、レッドルゼル、テオレーマ、サンライズノヴァの3頭をあげておきます。
<東京ダート1600mVR動画>
◇今回は、フェブラリーS編でした。
今年最初のJRAでのG1レースが行われます。トップクラスの馬たちがサウジカップやドバイワールドカップに向かうため、やや寂しいメンバー構成となってしまいました。この時期にこの距離となると、チャンピオンズ_Cのように豪華メンバーになることはなかなか難しそうですが、南部杯、武蔵野S、東海Sあたりのステップレースを中心にこの路線の底上げ、充実を図っていけばダートのマイル路線の頂点としてもう少し盛り上がり方も違ってくるのかもしれません。
※フェブラリーステークス出走各馬の最終追い切り評価については、最終予想内でコメントする予定です。
※最終結論は、レース当日のくりーくプロページでチェックしてください。
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【伊吹雅也のピックアップ競馬データ2022年02月13日号】特選重賞データ分析編(293)~2022年フェブラリーステークス
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次週の注目重賞を、伊吹雅也プロが様々なデータを駆使していち早く分析! もっとも重要と思われる<ピックアップデータ>に加え、<追い風データ/向かい風データ>や<注目馬チェック>など、貴重な情報が満載なウマニティ会員専用コラムとなっております。ぜひ皆様の予想にお役立て下さい。
■【伊吹雅也のピックアップ競馬データ】コラム内容について詳しくはこちらをご覧ください。
⇒https://umanity.jp/racedata/columndet_view.php?cid=7321
<次週の特選重賞>
G1 フェブラリーステークス 2022年02月20日(日) 東京ダ1600m
<ピックアップデータ>
【“東京ダ1600m・中京ダ1800m、かつ重賞のレース”において4着以内となった経験の有無別成績(2016年以降)】
○あり [5-6-6-43](3着内率28.3%)
×なし [1-0-0-33](3着内率2.9%)
コース適性が最大のポイント。JRAのビッグレースが施行される東京ダ1600mや中京ダ1800mの重賞で好走したことのない馬は、ほとんど上位に食い込めていません。右回りのレースや1マイル未満のレースを主戦場としてきた馬は過信禁物と見るべきでしょう。
主な「○」該当馬→インティ・スワーヴアラミス・ソリストサンダー
主な「×」該当馬→アルクトス・ソダシ・テオレーマ
<他にも気になる! 追い風データ/向かい風データ>
【追い風データ】
○「前走の着順が2着以内」だった馬は2016年以降[4-4-4-18](3着内率40.0%)
主な該当馬→アルクトス・スワーヴアラミス・テオレーマ
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先週の回顧~(1/22~1/23) スガダイプロ 東海S○◎ AJCC◎△のWゲットで2週連続プラス、勢い止まらぬ霧プロは+18万オーバー!
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【TAROの競馬研究室】重賞は騎手のネームバリューがインフレ傾向でマイナー騎手の妙味が増す/関屋記念展望
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エルムステークスは松田大作騎手が騎乗したスワーヴアラミスが勝利。松田大作騎手は先週の当コラムで推奨馬として取り上げた際に触れた通り、スタートが上手く流れに乗せて行くことができる騎手。最終的には◎ロードブレスに変えてしまったので本命ではなかったのだが、それでもよい的中をもたらしてくれた。
~実は上手いけど知名度の低い騎手が狙い
松田大作騎手が騎乗したスワーヴアラミスは最終的に4番人気。実質的な前哨戦であるマリーンSを3番人気で勝利しながら、さらに人気を落としたことになる。
実は先週も少し触れたが、重賞においては騎手のネームバリューが人気に反映される度合いが非常に大きくなる。エルムSで単勝3.1倍の人気を集めたのはアメリカンシード。前走で重賞好走をしていたように弱い馬ではないが、揉まれたら即アウトという危うさを秘めたタイプだけに、小回り&距離短縮を考えると過剰人気だったと言わざるを得ない。
レースでは、控えてインの3番手につけたが、何もできず失速。鼻出血が直接的な影響だとしても、恐らく何もなくてもあの形での好走は厳しかっただろう。
一方で松田騎手のように、
「実は上手いけど知名度が低い」
というタイプは、特に重賞ではお得になる。このような”隠れた腕利き”を知っておくと、今後馬券的にも大いに役立つ。
さすがに最近は注目されてきてはいるが、それでも重賞ではまだまだ人気になりにくい2着オメガレインボーの横山和生騎手も同様のタイプだ。また、3着坂井瑠星騎手も腕はあるが、その割に重賞ではまだまだ人気にならない。記憶に新しいところでは鳴尾記念→宝塚記念と連続穴好走を成し遂げたユニコーンライオンとのコンビなどが挙げられる。
今週は五輪モードも終了し、競馬も3場開催が帰って来る。3場開催になれば、いわゆる”マイナージョッキー”により多くのチャンスが巡って来るので注目したい。
~関屋記念の注目馬
それでは、今週も最後に週末の重賞を取り上げたい。今回は関屋記念の注目馬を一頭挙げてみたい。
・マイスタイル(横山典)
前走は2000mで逃げて失速、大敗も参考外でOK。超久々だった2走前のダービー卿CTでは逃げて4着とまだまだ力のあるところを見せており、自分のリズムなら重賞でもやれる。逃げ一手ではなく好位からでも競馬ができるので、自分のリズムで運べれば侮れない。
※関屋記念の最終本命馬は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開予定です。
○TARO プロフィール
大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』
(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)、『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)。
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