2023年7月16日(日) 10:00
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~マーキュリーカップ2023~
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海の日の前後に行われる、岩手競馬の夏の風物詩マーキュリーカップ。このレースはJpnI・JBCクラシックへ向け、上半期のダートグレードで賞金を加算しきれなかった馬が出走することが多い。
とにかく多様な路線からの参戦が目立つレースだが、最有力は前走で同年の平安Sに出走していた馬だ。平安S組は大敗していたとしても、過去半年以内にダートグレードで連対実績があれば通用している。平安Sが5月に行われるようになった2013年度以降の、平安S出走馬のこのレースでの成績は【5・1・1・1】。
1着の該当馬は、2013年のソリタリーキング、2014年のナイスミーチュー、2016年のストロングサウザー、2018年のミツバ、2021年のマスターフェンサー。2着の該当馬は、2015年のソリタリーキング。3着の該当馬は、2017年のクリノスターオー。唯一の4着以下は2022年のケイアイパープルで4着だが、同馬は3着馬とハナ差だっただけに、有効なデータと言える。
さらに同年の東京ダ2100m戦、ブリリアントSかスレイプニルSで4着以内の馬も有力。それらの過去10年のこのレースでの成績は【2・4・2・1】。1着の該当馬は、2017年のミツバ、2020年のマスターフェンサー。2着の該当馬は、2014年のクリソライト、2015年のソリタリーキング、2021年のバンクオブクラウズ、2022年のテリオスベル。3着の該当馬は、2018年のフェニックスマーク、2019年のテルペリオン。
唯一の4着以下は、2018年のザイディックメアで6着だったが、同馬は前走のブリリアントSを休養明けで2着と好走した後の一戦だった。2018年に1番人気に支持されながらも3着に敗れフェニックスマークも前走のブリリアントSを休養明けで1着と好走した後の一戦だっただけに、前走が休養明けでプリリアントSかスレイプニルSに出走し、そこで連対した馬は評価を下げたい。
ちなみに同年のブリリアントSとスレイプニルSに出走し、ともに連対していた馬のスレイプニルSが創設された2019年以降の成績は【1・1・0・0】。1着の該当馬はマスターフェンサー、2着の該当馬は2021年のバンクオブクラウズで、このパターンはより本命馬として信頼できる。
最後に穴パターンを紹介しよう。このレースの過去10年で4番人気以下で3着以内に好走した中央馬は、2013年のソリタリーキング(4番人気/1着)、2014年のシビルウォー(6番人気/3着)、2015年のユーロビート(6番人気/1着)、2021年のマスターフェンサー(4番人気/1着)の4頭には、近3走以内のダートグレードで3着以内かつ、前走でグレードレースに出走し、1.2秒差以上大敗している共通点があった。
このように実績馬が前走のダートグレードで大敗から巻き返している一方で、2018年のヨシオ(4番人気/2着)、2019年のノーブルサターン(4番人気/2着)など、上がり馬も穴を開けている。前記2頭は近2走のJRAのオープン&リステッドで3着以内の実績があることが共通点。ブリリアントSやスレイプニルSの上位馬が上位人気に支持されるのとは対照的に人気にならないので、前記に該当する馬が出走していた場合には警戒したい。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・着順に関係なく、前走で平安Sに出走していた馬。
(過去半年以内にダートグレードで連対していることが条件)
・同年のブリリアントSかスレイプニルSで4着以内の馬。
(両レースとも出走し、ともに連対ならさらに有力)
●穴馬候補
・前走でグレードレースに出走し、1.2秒差以上で敗れた馬。
(近3走以内にダートグレードで3着以内の実績が条件)
・近2走以内にJRAのオープン&リステッドで3着以内の実績がある馬。 |
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2023年3月15日(水) 10:00
山崎エリカ
【山崎エリカのダートグレード攻略】~名古屋大賞典2023~
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今年の名古屋大賞典は“土古”の愛称で親しまれた旧・名古屋競馬場から弥富市に移転して初めての実施となる。また今年から距離1900mから2000mに変更されるが、これによる大きな傾向の変化はないだろう。これまでのようにこの後のマーチSでハンデを背負わされることを嫌って、ここへ出走してくる実績馬vs佐賀記念の上位馬の対戦図式になると見ている。
前記したように主に実績馬vs佐賀記念の上位馬の対戦図式になるこのレースだが、佐賀記念の上位馬は、相手がGⅠ、GⅡ(JpnⅠ、JpnⅡ)の上位馬となるとさすがに分が悪い。
実際に過去1年以内に距離2000m以上のJpnⅠで3着以内の実績がある馬の過去10年のこのレースでの成績は【1・2・0・1】。1着の該当馬は、2022年のクリンチャー。2着の該当馬は、2014年のソリタリーキング、2018年のミツバ。唯一の4着以下は、2017年の川崎記念の優勝馬オールブラッシュ(5着】だが、この年はドバイワールドカップを目指す馬が多く、川崎記念のレベルがかなり低かった。
その他、前走でダートグレード以外に出走していた前年の9月以降の牡馬混合の古馬GⅡ、JpnⅡで3着以内だった馬も有力で、過去10年のこのレースでの成績は【4・3・2・2】。1着の該当馬は、2013年のホッコータルマエ、2017年のケイティブレイブ、2019年のグリム、2020年のロードゴラッソ。2着の該当馬は、2013年のエーシンモアオバー、2014年のソリタリーキング、2020年のアングライフェン、2022年のケイアイパープル。3着の該当馬は、2014年のエーシンモアオバー、2021年のロードブレス。
4着以下だったのは、2015年のエーシンモアオバー、2018年のメイショウスミトモであるが、同馬は発馬後の落馬で競走中止したもの。基本的には信頼できる。
さらに前年のジャパンダートダービーやレパードSの連対馬の成績も優秀。前年のジャパンダートダービー連対馬の過去10年のこのレースでの成績は【2・0・0・1】。1着の該当馬は、2017年のケイティブレイブ、2018年のサンライズソア。レパードS連対馬のこのレースでの過去10年の成績は、【3・1・0・1】。1着の該当馬は、2013年のホッコータルマエ、2017年のケイティブレイブ、2019年のグリム。2着の該当馬は、2015年のアジアエクスプレス。
前年のジャパンダートダービーとレパードSでともに連対しながらもこのレースで4着以下だったのは、2012年のボレアス(4着)だが、同馬は前走の名古屋グランプリで3.7秒差の6着と大敗していた。このレースで連対したジャパンダートダービーやレパードSの連対馬は、前走でダートグレード3着以内か、フェブラリーSで善戦(0.5秒差・6着)の条件を満たしていた。4歳時は成長期だからこそ、勢いを失っている馬は狙いにくい。
また、前走の佐賀記念で連対していた馬は今回で取りこぼすこともあるが、4角先頭だった馬は活躍している。過去10年のこのレースでの成績は【2・2・2・0】。1着の該当馬は、2013年のホッコータルマエ、2021年のクリンチャー。2着の該当馬は、2019年のヒラボクラターシュ、2022年のケイアイパープル。3着の該当馬は、2014年のエーシンモアオバー、2020年のナムラカメタローである。前記のエーシンモアオバーは佐賀記念4着からの上位入線。佐賀は馬場がタフなので、前から上位入線している上位入線している時点で、その成績よりも高い評価ができる。
最後に穴パターン。このレースは過去10年で1番人気が6勝8連対と、あまり荒れない傾向だが、近走成績の悪い休養明けの馬が何度か穴を開けている。ダイシンオレンジが2012年、2013年と4番人気以下で2度馬券に絡んでいるが、同馬は佐賀記念が休養明けで、前走では1.0秒以上大敗していた。このように休養させたことで復活することもあるもの。ただし、このパターンは調教施設が充実しているJRA所属馬に限っての傾向なのでご注意を!!
まとめるとこうなる!
●本命候補
・過去1年以内に牡馬混合の古馬GⅠ、JpnⅠで3着以内の実績がある馬。
・前走でダートグレード以外に出走していた馬を除く、前年9月以降の牡馬混合の古馬GⅡ、JpnⅡで3着以内の実績馬。
・前年のジャパンダートダービーか、レパードSで連対していた馬(前走でダートグレード3着以内か、フェブラリーSで0.5秒差以内の善戦が条件)。
・前走の佐賀記念で4角先頭だった馬。
●穴馬候補
・前走で1.0秒以上大敗の休養明けのJRA所属馬。 |
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【山崎エリカのダートグレード攻略】~佐賀記念2023~
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佐賀記念は川崎記念やフェブラリーS(JpnI/GI)の日程に近いが、意外と強豪が集う年もある。前年のみやこS、浦和記念、名古屋グランプリの上位馬に加えて、この先のダートグレードで活躍していく4歳馬が出走してくるからだ。このレースは2008年にチャンストウライが優勝して以来、地方馬の3着以内はゼロと地方馬の苦戦の歴史が続いているが、意外と中央勢が手強いのも影響しているだろう。
では佐賀記念ではどのような馬を狙えばいいのかというと、最有力は前年のみやこSで3着以内の馬で、過去10年のこのレースでの成績は【3・0・0・0】と勝率100%だ。該当馬は2013年のホッコータルマエ、2018年のルールソヴァール、2021年のクリンチャーだ。
また滅多に出走してこないが、前年の4歳以上のGⅠ、JpnⅠで3着以内の実績馬も有力。それらのこのレースでの成績は過去10年で【1・2・0・0】。1着の該当馬は2013年のホッコータルマエ、2着の該当馬は2014年と2015年のソリタリーキングだ。前記2頭は東海Sで敗れてここに出走してきているのが共通項である。
さらに前年の浦和記念の連対馬も有力で、過去10年のこのレースでの成績は【1・1・2・0】と複勝率100%だ。1着の該当馬は、2013年のホッコータルマエ。2着の該当馬は、同年のエイシンモアオバー。3着の該当馬は、2018年のマイネルバサラと2022年のメイショウカズサだ。
一方、前年の名古屋グランプリの連対馬はというと、過去10年の成績は【1・2・0・1】。1着の該当馬は、2022年のケイアイパープル。2着の該当馬は、2013年のエイシンモアオバー、2018年のトップディーヴォ。唯一、4着だったのは2021年のロードゴラッソだが、この年はみやこSの覇者クリンチャーや、新興勢力が多数出走していた年。浦和記念の連対馬と同等に取り扱っても良さそうだ。
また近2走で中央の3勝クラス以上に出走し、近2走とも3着以内かつ、一度はオープンかリステッドで勝利した馬も、過去10年で【1・1・1・0】と有力だ。1着の該当馬は2020年のナムラカメタロー、2着は2021年のアシャカトブ、3着は2019年のテーオーエナジーである。特に近年はトップクラスが海外に参戦する影響で、川崎記念やフェブラリーSの出走賞金のボーダーラインが下がり、自ずと新興勢力が参戦してきているので注目したい。
その他、前年の牝馬限定戦を除く、前年のダートグレードで3着以内の4歳馬も有力。過去10年のこのレースでの成績は【2・0・2・0】。1着の該当馬馬は、2013年のホッコータルマエ、2019年のヒラボクラターシュ。3着の該当馬は、2019年のテーオーエナジー、2020年のノーヴァレンダだ。
また、目下2連勝の中央の4歳馬も有力で、過去10年の成績は【2・0・1・0】となっている。1着の該当馬は、2017年のロンドンタウン、2020年のナムラカメタロー。3着の該当馬は、2019年のテーオーエナジーだ。ナムラカメタローとテーオーエナジーは前走でオープン以上を勝利していた馬だったが、ロンドンタウンは3勝クラスだった。勢いがあれば格下でも通用しているのでご注意を!!
最後に穴馬のパターンを紹介しよう。最もよく穴を開けているのは、前走の東海Sで4着以下に敗れた馬の巻き返しだ。2014年のソリタリーキング、2015年のマイネルクロップ、2017年のロンドンタウンは前記の本命候補にも該当することもあり、1番人気に支持されていたが、2013年のタカオノボルが3番人気で2着、2014年のナムラタイシンが4番人気で3着、2016年のストロングサウザーが4番人気で1着と好走。遡れば2012年のピイラニハイウェイも6番人気で1着と巻き返しているだけに注意したい。
まとめるとこうなる!
●本命候補
・前年の4歳以上のGⅠ、JpnⅠで3着以内の実績がある馬。
・前年のみやこSの3着以内馬。
・前年の浦和記念の連対馬。
・前年の名古屋グランプリの連対馬。
・近2走で中央の3勝クラス以上に出走し、近2走とも3着以内で、一度はオープンかリステッド競走を勝利していた馬。
・前年の牝馬限定戦を除くダートグレードで、3着以内の実績がある4歳馬。
・目下2連勝の中央の4歳馬。
●穴馬候補
・前走の東海Sで4着以下の馬。 |
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