ファインモーション(競走馬)

注目ホース
会員登録(無料)して注目ホースに登録すると、出走情報やレース結果がメールで届きます。
今すぐ会員登録
写真一覧
抹消  鹿毛 1999年1月27日生
調教師伊藤雄二(栗東)
馬主伏木田 達男
生産者Barronstown Stud and Orpendale
生産地
戦績15戦[8-3-0-4]
総賞金49,451万円
収得賞金11,625万円
英字表記Fine Motion
血統 Danehill
血統 ][ 産駒 ]
Danzig
Razyana
Cocotte
血統 ][ 産駒 ]
Troy
Gay Milly
兄弟
市場価格
前走 2004/11/21 マイルチャンピオンS G1
次走予定

ファインモーションの競走成績

[ 競走データ ] [ 繁殖データ ]
マークが付いたメニューはウマニティ会員専用のコンテンツになります。メールアドレスがあれば登録は簡単!今すぐ会員登録(無料)しよう!
成績 条件別 競馬場別 距離別 重量別 騎手別 タイム別
開催日

R 競走名 コース









指数

負担
重量
(kg)
騎手調教師



馬体重
(kg)




(秒)

3F
通過順 1(2)着馬
04/11/21 京都 11 マイルCS G1 芝1600 16354.529** 牝5 55.0 武豊伊藤雄二 496
(+8)
1.34.1 1.134.8⑬⑬デュランダル
04/08/22 札幌 9 札幌記念 G2 芝2000 11662.211** 牝5 57.0 武豊伊藤雄二 488
(-2)
2.00.4 -0.134.9⑪⑪⑪⑤バランスオブゲーム
04/07/25 函館 9 函館記念 G3 芝2000 137102.112** 牝5 57.0 武豊伊藤雄二 490
(+12)
2.00.7 0.135.8⑧⑩⑨⑥クラフトワーク
04/06/06 東京 11 安田記念 G1 芝1600 18116.7313** 牝5 56.0 武豊伊藤雄二 478
(-16)
1.34.0 1.435.8⑨⑩ツルマルボーイ
03/12/21 阪神 11 阪神牝馬S G2 芝1600 16481.411** 牝4 57.0 武豊伊藤雄二 494
(+10)
1.33.4 -0.033.8⑦⑥④ハッピーパス
03/11/23 京都 11 マイルCS G1 芝1600 188184.822** 牝4 55.0 武豊伊藤雄二 484
(+2)
1.33.4 0.134.1⑨⑦デュランダル
03/10/12 東京 11 毎日王冠 G2 芝1800 11661.317** 牝4 57.0 武豊伊藤雄二 482
(+6)
1.46.4 0.735.8バランスオブゲーム
03/08/17 札幌 11 クイーンS G3 芝1800 11221.412** 牝4 58.0 武豊伊藤雄二 476
(-6)
1.47.7 0.033.7⑥⑤⑤④オースミハルカ
02/12/22 中山 9 有馬記念 G1 芝2500 147122.615** 牝3 53.0 武豊伊藤雄二 482
(-6)
2.33.4 0.835.9シンボリクリスエス
02/11/10 京都 11 エリザベス杯 G1 芝2200 138121.211** 牝3 54.0 武豊伊藤雄二 488
(0)
2.13.2 -0.433.2ダイヤモンドビコー
02/10/13 京都 11 秋華賞 G1 芝2000 186121.111** 牝3 55.0 武豊伊藤雄二 488
(+4)
1.58.1 -0.634.5⑤⑤⑥サクラヴィクトリア
02/09/15 阪神 11 ローズS G2 芝2000 16361.211** 牝3 54.0 松永幹夫伊藤雄二 484
(-4)
2.00.1 -0.534.9④④サクラヴィクトリア
02/08/25 札幌 10 阿寒湖特別 1000万下 芝2600 14451.311** 牝3 53.0 松永幹夫伊藤雄二 488
(+4)
2.42.4 -0.836.1メジロライデン
02/08/04 函館 9 3歳以上500万下 芝2000 16242.111** 牝3 52.0 松永幹夫伊藤雄二 484
(-4)
2.03.9 -0.936.5プリティジュエル
01/12/01 阪神 6 2歳新馬 芝2000 11441.111** 牝2 53.0 武豊伊藤雄二 488
(--)
2.03.4 -0.734.0ネオマエストロ

ファインモーションの関連ニュース

2002年、アジア初のW杯は日本と韓国の共催で行われた。トルシエ監督率いる日本代表は、1次リーグを2勝1分けの首位で初めてベスト16に進出。ラウンド16はトルコに0-1で敗れたが、日本サッカー界に大きな一歩を記した。決勝はロナウドを中心としたブラジルがドイツを2-0で下し、5回目の優勝を飾った。

この年の有馬記念は3歳勢が中心視された。1番人気はデビューから6連勝でエリザベス女王杯を制した怪物牝馬ファインモーション天皇賞・秋を勝ったシンボリクリスエスが2番人気で続いた。レースは向こう正面でファインモーションからハナを奪い返した13番人気のタップダンスシチーが一気にスパート。2周目4コーナーでは後続離して粘り込みを図ったが、直線の坂下から馬群を割ってきたシンボリクリスエスが猛追。メンバー最速の末脚で捕らえてGⅠ・2勝目を挙げ、年度代表馬にも輝いた。

短期免許で来日していたペリエ騎手は、外国人騎手で初のグランプリ制覇。藤沢和雄調教師も有馬記念初制覇となった。

【中央重賞懐古的回顧】2002年エリザベス女王杯 本気で史上最強を目指した「一代の女傑」ファインモーション 2022年11月7日(月) 15:00


週末に行われる中央重賞の過去の優勝馬をピックアップして回顧し、競馬の長い歴史の狭間できらめいた馬を紹介する「中央重賞懐古的回顧」。第31回は2002年のエリザベス女王杯優勝馬ファインモーションを取り上げる。


決して順風満帆ではなかった。しばしば「男馬みたい」と体つきについて識者に形容された3歳時のファインモーションだが、メンタリティは年相応に未成熟であり、エリザベス女王杯の前週には調教中に放馬するアクシデントにも見舞われた。ずば抜けた完成度を誇る肉体と比較して精神面の成長が後れを取っているというのは、いかにも天才少女じみた悩みかも知れない。

前走の秋華賞において、まるで古馬が3歳馬を子供扱いにするかの如く同年代の牝馬たちを一蹴した彼女だったが、ここが単に通過点であることはファンも織り込み済み。続く古馬相手のエリザベス女王杯こそが山場であるはずだったのだが、単勝オッズ1.2倍の期待に応えてダイヤモンドビコー以下を完璧に封じてしまった。圧倒的なポテンシャル。その際に見せたスタート直後の行きたがる素振りなど些細な問題だと、誰もが思っていた。

暮れの有馬記念における5着敗退は残念ではあったが、才能への評価を損なう内容ではなかった。人気薄のタップダンスシチーに執拗に絡まれて、向正面以降理性を失ってしまうという内容はそりゃ褒められたものではないが能力にケチをつけるものでもない。3歳までの彼女は、伊藤雄二厩舎所属の先輩エアグルーヴを上回る評価を確実に得ていた。

しかし古馬として戦歴を重ねていくに連れて、ファインモーションの評判は「史上最強牝馬」から「現役屈指の牝馬」に、そして「3歳時に牝馬限定G1を2勝した馬」へと変遷し、期待感は確実に萎んでいった。2000m以下の競走で気性面の難しさを度々露わにして主戦の武豊騎手に溜息をつかせた彼女は、2004年のマイルCSにて馬群で揉まれ切って9着に沈んだのを最後に繁殖入りした。

「アイルランドのお嬢様が歳を重ねて関西気質のオバちゃんになってしもた」とはエアグルーヴも担当した田中一征厩務員の弁。それでもファインモーションの異能ぶりは語り継がれるべきものがあろう。苦労人メジロライデンに生まれ持った才能の違いをノーステッキで見せつけた阿寒湖特別。斤量6キロ差のオースミハルカを捕らえ切れなかったが、負けてなお強しを印象づけたクイーンS。道中最後方、そして直線もほぼ絶望的な位置からバランスオブゲームを差し切った札幌記念…彼女が能力を示した機会は枚挙にいとまがない。

繁殖牝馬としては初年度不受胎となったが、種付け時に付き添わせたほど彼女が信頼していたらしいピッコロプレイヤーという先輩牝馬の存在もあって、引退後の生活は順調であるように当初思えた。だが未だ産駒はおらず、今後新たに誕生する可能性もまずない。各所で憶測が飛び交った“繁殖牝馬失格の烙印を押された理由”について、公式には「染色体の異常による」と発表されている。事情は異なるものの、いにしえのテスコガビーなどと同じくファインモーションの功績は一代限りのもので終わる可能性が極めて高い。名馬として寂しいことではあるが、我々は今後の彼女の安寧と幸福を祈るほかない。

ファインモーション
牝 鹿毛 1999年生
父デインヒル 母Cocotte 母父Troy
競走成績:中央15戦8勝
主な勝ち鞍:エリザベス女王杯 秋華賞 札幌記念 阪神牝馬S ローズS

(文・古橋うなぎ)

[もっと見る]

数々のスターホースを育てた名伯楽、伊藤雄二元調教師が逝去 2022年8月20日() 05:01

中央競馬の元騎手、元調教師の伊藤雄二さんが17日、老衰のため死去した。85歳だった。調教師として、日本ダービーウイニングチケット、GⅠ2勝の女帝エアグルーヴなど多くのスターホースを手掛け、数々の大レースを制覇。歴代8位となるJRA通算1153勝の名伯楽として、競馬史に輝かしい足跡を残した。

ウイニングチケットマックスビューティエアグルーヴファインモーション…。調教師として数々の名馬でビッグレースを制した名伯楽、伊藤雄二さんが老衰のため亡くなった。

1955年に騎手見習いとなり通算535戦72勝。66年に引退して調教師に転身し、77年の皐月賞(ハードバージ)でGⅠ級レースを初勝利。87年にマックスビューティ桜花賞オークスの牝馬2冠を制した。

93年の日本ダービーではウイニングチケットに「あれほどの騎手がダービーを勝てずに終わるのは悔しい」と柴田政人騎手を起用し続けてV。自身にとっても念願のダービー制覇だったが「私の感激より、政人にタイトルをプレゼントできたことがうれしい」と、人とのつながりを何よりも大事にする面をみせた。

〝女帝〟エアグルーヴも代表的な管理馬だ。生まれてすぐに北海道の社台ファーム早来(現ノーザンファーム)に見に行った。「ひと目見て鳥肌が立った」と衝撃的な出会いを果たし、その予感通りに96年のオークスを制した。翌97年には天皇賞・秋を牝馬として17年ぶりに勝った。8月の札幌記念から休養を挟み、約2カ月半の間隔をあけてのGⅠ参戦。現在では主流の本番に直行するローテーションも、当時としては画期的だった。

馬の個性や成長を的確に見極めながら、比較的少ない出走回数で育て上げるスタイルで、その後もファインモーション(2002年秋華賞エリザベス女王杯)やエアメサイア(05年秋華賞)などのGⅠウイナーを送り出した。厩舎は良血馬の宝庫だったが、預けてくれた馬主同士のつながりを大切にして、競馬界では珍しい親睦会を年に数回開くなど、ファミリー的な経営も行っていた。

07年に調教師を引退するまで、歴代8位のJRA通算1153勝、重賞はGⅠ級13勝を含む77勝を挙げた。83、84、87年に年間リーディングに輝き、JRA賞の最多勝利調教師賞を1回、最多賞金獲得調教師賞を3回、最高勝率調教師賞を7回受賞。引退後も評論を行うなど、中央競馬の発展に貢献し、14年にはJRA顕彰者に選出、殿堂入りを果たした。

コロナ禍前の夏の北海道シリーズ開催中は、早朝から函館競馬場の調教スタンドに陣取り、鋭くも優しいまなざしで動きをチェック。後進たちに身ぶり手ぶりを交えてアドバイスを送り、旧知の記者たちとは笑顔で競馬談議に花を咲かせた。

葬儀は19日に親族のみで執り行われた。偉大なホースマンが静かに旅立った。




札幌記念、最多4勝…くしくも21日に行われる札幌記念は、伊藤雄二元調教師が1997、98年のエアグルーヴ、2001年エアエミネム、04年のファインモーションで4勝したレース。これは伊藤修司元調教師と並ぶ最多勝利記録になる。他にも札幌3歳S(現札幌2歳S)4勝、函館記念を3勝していて、北海道重賞11勝は歴代最多。こよなく北海道を愛した調教師だった。

■伊藤 雄二(いとう・ゆうじ)…1937(昭和12)年1月14日生まれ。大阪府出身。旧姓は木下。59年に騎手デビューし、535戦72勝。66年に調教師に転身。GⅠ級13勝を挙げ、年間最多勝を3回獲得するなど、長年にわたり活躍し、2007年に引退。JRA通算7501戦1153勝(勝利数は歴代8位)。14年にJRAが調教師顕彰者(競馬の殿堂)に選出。伊藤正徳元調教師は義弟、笹田和秀調教師は娘婿。孫の笹田知宏は、兵庫県競馬所属の騎手。

◆コンビを組んでGⅠ6勝を挙げた武豊騎手「大御所なのに気さくな人柄の伊藤雄二先生には、ずっとかわいがってもらいました。なので恩人です。たくさんGⅠを勝たせてもらった中で(1997年の)エアグルーヴ天皇賞・秋は、牝馬による十数年ぶりの勝利が話題として大きく取り上げられたこともあり、当時は先生と一緒に偉業を達成した充実感がありました。恩返しできたとは思っていないし、まだまだ頑張る僕の姿を天国で見守ってもらいたいです」







[もっと見る]

【大阪杯】3冠馬と短距離女王が激突!春の古馬中距離王決定戦の注目点はこちら!! 2021年3月30日(火) 12:20

★現役最多、JRA・GI4勝の2頭が激突! グランアレグリアコントレイルが初対決



 現役馬で最多のJRA・GI4勝を挙げているグランアレグリア(牝5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)、コントレイル(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎)の2頭が、大阪杯に出走する予定。グランアレグリアは昨年、安田記念スプリンターズSマイルCSと3つのGIを制し、JRA賞最優秀短距離馬を受賞。コントレイルは史上3頭目の無敗での3冠制覇を遂げ、JRA賞最優秀3歳牡馬を受賞した。JRA・GI4勝以上馬同土の対決はグレード制が導入された1984年以降で9度目となるが、2頭の初対決はどのような結果になるだろうか。なお、JRA・GI4勝以上馬が大阪杯に出走すれば、2017年のGI昇格以降では初めてとなる。



★デビューからの連勝が「7」でストップ 3冠馬コントレイルジャパンC以来の出走



 昨年、史上8頭目の3冠馬となったコントレイル(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎)は、大阪杯が今年初戦となる。同馬はデビューから7連勝で3冠を制したが、無敗での3冠達成はシンボリルドルフディープインパクトに続く3頭目の快挙となった。コントレイルはその後、ジャパンCに出走して2着となり、デビュー以来の連勝は「7」でストップしたが、今年初戦を勝利で飾ることができるかどうか。Vなら、JRA・GI5勝目となるが、デビューした2019年9月15日から数えて568日目でのJRA・GI5勝到達は、グレード制が導入された1984年以降で、ナリタブライアン(498日目)、ディープインパクト(554日目)に次ぐ3番目のスピード記録となる。



 なお、3冠馬の4歳初戦を見ると、4歳以降出走しなかったセントライトを除く6頭すべてが連対している。また、デビューから6連勝以上を記録した馬の、連勝ストップ後初戦の成績を見ると、グレード制が導入された1984年以降の該当馬5頭のうち“先輩”3冠馬のシンボリルドルフディープインパクトの2頭が1着となり、トウカイテイオーファインモーションナムラタイタンの3頭は連敗を喫している。



★JRA・GI通算30勝まであと「2」 JRA重賞通算150勝も目前の福永祐一騎手



 コントレイル(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎)に騎乗予定の福永祐一騎手は、3月29日現在、JRA重賞149勝、JRA・GI28勝を挙げており、史上4人目のJRA重賞通算150勝、グレード制が導入された1984年以降で5人目のJRA・GI通算30勝の達成が迫っている。福永騎手は今回で、GI昇格以前も含めると8年連続の大阪杯参戦となるが、GI昇格後初の大阪杯制覇を果たすことができるかどうか。なお、GI昇格以前には、2006年にカンパニーで同レースを制している。



 また、グランアレグリア(牝5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)に騎乗予定のC.ルメール騎手は、JRA・GI完全制覇まで残りは高松宮記念大阪杯宝塚記念朝日杯FSホープフルSの5レースとなっている。同騎手の大阪杯参戦は2017年以来、4年ぶりとなるがGI昇格後初勝利を挙げることができるかどうか。なお、同騎手もGI昇格以前の2015年にラキシスで同レースを制している。



★昨年のJRA賞最優秀短距離馬が参戦 初の芝2000メートル戦に挑むグランアレグリア



 グランアレグリア(牝5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)が、大阪杯で初の芝2000メートル戦に挑む。同馬はデビューから芝1600メートル以下のレースに出走を続けており、2019年の桜花賞、昨年の安田記念スプリンターズSマイルCSと4つのGIタイトルを獲得している。グランアレグリアは昨年のJRA賞最優秀短距離馬に輝いたが、短距離に続いて芝2000メートル戦でも頂点を極めることができるかどうか。Vなら、グレード制が導入された1984年以降、牝馬では7頭目のJRA・GI5勝馬となる。なお、同馬を所有する(有)サンデーレーシングは、2019年アルアイン、2020年ラッキーライラック大阪杯で2連勝中。



コントレイルと3度目の対戦となるサリオス 松山弘平騎手との新コンビで参戦予定



 サリオス(牡4歳、美浦・堀宣行厩舎)は、デビューから3連勝で朝日杯FSを制したが、春のクラシックでは皐月賞、ダービーとコントレイルの2着に敗れた。同馬は3冠レース最終戦の菊花賞には向かわず、秋は毎日王冠1着からマイルCSで2つ目のGIタイトル獲得を目指したが、5着に敗れている。大阪杯にはコントレイル(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎)も出走を予定しており、ダービー以来、3度目の対戦となる見込みだが、同世代の3冠馬コントレイルに一矢報いることができるかどうか。なお、サリオスは前走のマイルCS出走時の馬体重が538キロという大型馬だが、大阪杯ではGIに昇格した2017年以降、4年連続で馬体重500キロ以上の大型馬が勝利を挙げている。



 また、今回サリオスには“テン乗り”となる松山弘平騎手が騎乗する予定。同騎手は昨年、自身初のJRA年間100勝をマークし、デアリングタクトとのコンビでは史上初の無敗での牝馬3冠制覇を達成するなど大きな飛躍を遂げた一年となった。松山騎手の勢いは今年も続いており、3月20日・21日には土日合計で11勝を挙げる大活躍を見せ、3月29日現在、JRA騎手リーディングでは2位となっている。なお、“堀宣行調教師&松山弘平騎手”のコンビは今年、ヒシイグアスで中山金杯、中山記念を制している。



★デビューから無傷の5連勝中 レイパパレが初の大舞台に登場



 レイパパレ(牝4歳、栗東・高野友和厩舎)は、大阪杯がGI初挑戦となる。同馬は昨年1月11日のデビュー以降、無傷の5連勝中で、前走のチャレンジCで重賞初制覇を遂げている。デビュー6戦目でJRAの“古馬GI”を勝てば、グレード制が導入された1984年以降の最少キャリア優勝記録に並ぶが、レイパパレは連勝を継続することができるかどうか。なお、デビューから無敗でJRAの“古馬GI”を勝てば、ファインモーションクリソベリルに続き、グレード制が導入された1984年以降で3頭目となる。



 また、レイパパレに騎乗予定の川田将雅騎手は、過去5年(2016年1回阪神~2021年1回阪神)の阪神芝2000メートル戦で32勝を挙げており、同期間の阪神芝2000メートル戦での最多勝ジョッキーとなっている。



★復活目指す2018年のダービー馬ワグネリアン 約2年10カ月ぶりのJRA・GI制覇なるか



 2018年のダービー馬ワグネリアン(牡6歳、栗東・友道康夫厩舎)が、ダービー以来のJRA・GI制覇を目指す。同馬は2018年9月の神戸新聞杯以来、勝利から遠ざかっており、今回は吉田隼人騎手との新コンビで出走を予定している。ワグネリアンは今回で3年連続の大阪杯参戦で、過去2年は3着、5着という成績だが、今年こそ大阪杯で勝利を挙げることができるかどうか。Vなら、同馬のJRA・GI勝利間隔は、ダービー以来、「2年10力月7日」となり、グレード制が導入された1984年以降では3番目の長期間隔JRA・GI制覇となる。なお、ワグネリアンを管理する友道康夫調教師は、大阪杯がGIに昇格した2017年以降、毎年管理馬を出走させている唯一の調教師で、今回はワグネリアンアドマイヤビルゴ(牡4歳)、ブラヴァス(牡5歳)の“3頭出し”で、大阪杯初制覇を目指す。



★5億8000万円の高額取引馬がGI初挑戦 阪神芝2000メートル戦2戦2勝のアドマイヤビルゴ



 アドマイヤビルゴ(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)が、日経新春杯10着からの巻き返しを狙う。同馬は父ディープインパクト、母イルーシヴウェーヴという血統で、2017年のセレクトセール(当歳)で5億8000万円(税抜)という高額で取引された。アドマイヤビルゴは今回がGI初挑戦となるが、フタ桁着順から巻き返して勝利を挙げることができるかどうか。なお、同馬は阪神芝2000メートル戦では2戦2勝という成績。



★波乱の決着となった今年の金鯱賞 大阪杯には4頭の“金鯱賞組”が登録



 大阪杯がGIに昇格した2017年以降、前走で金鯱賞に出走した馬が2勝、2着1回、3着1回という成績を残している。今年の金鯱賞は、昨年の牝馬3冠を制したデアリングタクトの参戦があり注目を集めたが、10頭立て10番人気のギベオンが逃げ切り勝ちを収め、単勝払戻金2万2730円、3連単払戻金78万3010円は同レースの最高払戻金額を大きく更新する波乱の決着となった。大阪杯には、金鯱賞を逃げ切ったギベオン(牡6歳、栗東・藤原英昭厩舎)、同5着のキセキ(牡7歳、栗東・辻野泰之厩舎)、同8着のペルシアンナイト(牡7歳、栗東・池江泰寿厩舎)、同10着のブラヴァス(牡5歳、栗東・友道康夫厩舎)が登録しているが、今年の“金鯱賞組”は好成績を挙げることができるかどうか。なお、大阪杯では、同レースがGIに昇格した2017年以降、1番人気馬か2番人気馬が必ず連対しており、3連単の最高払戻金は93万560円(2019年)となっている。



★50代初のJRA・GI制覇を狙う内田博幸騎手 7歳馬クレッシェンドラヴに騎乗予定



 クレッシェンドラヴ(牡7歳、美浦・林徹厩舎)に騎乗予定の内田博幸騎手は、昨年7月26日に50歳の誕生日を迎えた。同騎手の大阪杯当日の年齢は50歳8力月10日で、Vなら、グレード制が導入された1984年以降、岡部幸雄元騎手、安藤勝己元騎手、横山典弘騎手、武豊騎手に続く5人目の50代でのJRA・GI制覇となる。内田騎手がJRA・GIを勝てば、2018年のフェブラリーSノンコノユメ)以来、3年ぶりとなるが、50代になって初のJRA・GI制覇を果たすことができるかどうか。なお、関東馬が大阪杯を勝てば、1999年サイレントハンター以来22年ぶり、7歳馬が大阪杯を勝てば、2005年サンライズペガサス以来16年ぶりとなる。



 また、クレッシェンドラヴを管理する林徹調教師には、JRA・GI初制覇がかかる。同調教師は、初出走(2018年3月3日)、初勝利(2018年7月1日)、重賞初勝利(2019年福島記念)をすべてクレッシェンドラヴで記録しているが、JRA・GI初勝利も同馬で挙げることができるかどうか。



大阪杯の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載



★【大阪杯】レース展望

[もっと見る]

【秋華賞&府中牝馬S&東京ハイジャンプ】レースの注目点 2020年10月13日(火) 16:41

オークス以来の出走となるデアリングタクト 史上6頭目の牝馬三冠制覇なるか



 デアリングタクト(栗東・杉山晴紀厩舎)が、史上6頭目の牝馬三冠制覇を目指す。同馬は昨年11月16日、京都の新馬戦でデビュー勝ちして以来、エルフィンS→桜花賞オークスと4連勝で史上15頭目の桜花賞オークス制覇を成し遂げた。デアリングタクトオークス以来、中146日での出走となるが、秋華賞も制して1986年メジロラモーヌ、2003年スティルインラブ、2010年アパパネ、2012年ジェンティルドンナ、2018年アーモンドアイに続く牝馬三冠制覇を果たすことができるだろうか。



★無敗で牝馬三冠制覇なら史上初 デビューから4戦4勝のデアリングタクト



 デアリングタクト(栗東・杉山晴紀厩舎)は、デビューからの通算成績が4戦4勝で、史上初となる無敗での牝馬三冠制覇なるか注目される。秋華賞では、2002年のファインモーション、2006年の力ワカミプリンセスがデビューから無敗で優勝しているが、オークス以来の出走となるデアリングタクトはデビューからの連勝を伸ばすことができるだろうか。また、デアリングタクトオークス優勝時の単勝支持率が47.5%で、牝馬三冠がかかる秋華賞での人気にも注目が集まりそうだ。ちなみに、秋華賞での単勝支持率トップは、2002年にデビューから4戦4勝で臨んだファインモーションで、支持率は72.0%(1着)だった。



★12年目で飛躍を遂げた松山弘平騎手 自身初のJRA年間100勝も目前



 デアリングタクト(栗東・杉山晴紀厩舎)とのコンビで牝馬三冠制覇を目指す松山弘平騎手は、2009年のデビュー以来、コンスタントに勝利を積み重ねており、昨年は91勝を挙げて自己最高のリーディング7位となった。同騎手は10月12日現在、早くも昨年の勝利数を超える95勝を挙げており、自身初のJRA年間100勝も目前に迫っている。松山騎手はデビュー12年目の今年、桜花賞オークスでのGI2勝を含むJRA重賞7勝を挙げる活躍を見せているが、デアリングタクトを牝馬三冠の偉業に導くことができるだろか。



 デアリングタクトを管理する杉山晴紀調教師は2016年の開業以来、毎年JRAでの年間勝利数を増やしており、9月6日にはJRA通算100勝を達成。今年は10月12日現在で自己最多を更新する34勝を挙げて、JRA調教師リーディングで5位となっている。杉山調教師の秋華賞当日の年齢は38歳9力月25日で、デアリングタクトが勝てば、秋華賞で3番目の年少優勝となる。



デアリングタクトが偉業に挑む種牡馬エピファネイア 現役時代のライバル・キズナの産駒にも注目!



 デアリングタクト(栗東・杉山晴紀厩舎)は、種牡馬エピファネイアの初年度産駒。歴代の牝馬三冠馬では、2018年のアーモンドアイロードカナロアの初年度産駒だったが、エピファネイアは初年度産駒から牝馬三冠馬を送り出すことができるだろうか。なお、同産駒はデアリングタクトの他にローズS2着のムジカ(栗東・鈴木孝志厩舎)、クラヴェル(栗東・安田翔伍厩舎)が秋華賞に登録している(※クラヴェルは10月12日現在、抽選対象)。



 また、エピファネイアと同世代で2013年のダービー馬キズナの産駒は、紫苑Sを制したマルターズディオサ(美浦・手塚貴久厩舎)、フラワーC勝ち馬のアブレイズ(栗東・池江泰寿厩舎)、10月12日現在、抽選対象となっているダンツエリーゼ(栗東・本田優厩舎)、フィオリキアリ(栗東・清水久詞厩舎)の4頭が登録している。マルターズディオサ桜花賞が8着、オークスが10着だったが、秋初戦のトライアルを制して臨む秋華賞で無敗のデアリングタクトに土をつけることができるか注目される。なお、エピファネイアキズナは現役時代に4回対戦しており、対戦成績は2勝2敗。



★関東トップの71勝を挙げる横山武史騎手 オークス2着馬ウインマリリンに騎乗予定



 デビュー4年目の横山武史騎手が、秋華賞でGI初制覇を目指す。同騎手はデビュー年の2017年は13勝、2年目の2018年は35勝、3年目の2019年は54勝と、毎年勝ち星を伸ばしており、今年はすでにキャリアハイを更新する71勝を挙げ、関東所属騎手ではトップの勝利数をマークしている(※10月12日現在)。横山武史騎手は、オークス2着のウインマリリン(美浦・手塚貴久厩舎)に騎乗予定だが、4年目で初のGIタイトルを手にすることができるだろうか。ちなみに、同騎手の父・横山典弘騎手のGI初制覇はデビュー5年目の1990年エリザベス女王杯キョウエイタップ)だった。



 ウインマリリンは通算5戦3勝という成績だが、横山武史騎手とのコンビでは3戦3勝。3勝はいずれも芝2000メートル戦で、4月のフローラSでの勝利は同騎手にとってJRA重賞初制覇となった。なお、横山武史騎手の秋華賞当日の年齢は21歳9力月27日で、Vなら、武幸四郎元騎手が持つ秋華賞の最年少優勝記録(21歳11力月13日)を更新する。



秋華賞6連覇がかかるノーザンファーム 今年はリアアメリアなど6頭の生産馬が登録



 生産牧場ノーザンファームは、2015年ミッキークイーンから昨年のクロノジェネシスまで5年連続で秋華賞を制している。また、同牧場は2010~12年には秋華賞を3連覇しており、過去10年の同レースで8勝を挙げている。今年の秋華賞にはローズSを制したリアアメリア(栗東・中内田充正厩舎)、オークス以来の出走となるサンクテュエール(美浦・藤沢和雄厩舎)、ミヤマザクラ(栗東・藤原英昭厩舎)など6頭のノーザンファーム生産馬が登録しているが、今年も制することができるだろうか。なお、同牧場は、2007~2012年の阪神JF、2015~2020年の宝塚記念(※継続中)で同一GI最多連勝記録となる6連覇を果たしている。



秋華賞を勝てば3歳GI完全制覇 クラヴァシュドールに騎乗予定のM.デムーロ騎手



 M.デムーロ騎手は、現在JRAで実施されている3歳限定のGI競走7レースのうち6レースを制しており、未勝利の秋華賞を勝てば3歳GI完全制覇となる。同騎手は今年の秋華賞ではクラヴァシュドール(栗東・中内田充正厩舎)に騎乗する予定だが、6回目の挑戦で同レース初勝利を挙げることができるだろうか。なお、クラヴァシュドールは通算7戦1勝という成績で、秋華賞史上初の1勝馬による勝利がかかる。



 また、リアアメリア(栗東・中内田充正厩舎)に騎乗予定の川田将雅騎手は、秋華賞を勝てば、3歳GI完全制覇へ残すはNHKマイルCのみとなる。“中内田調教師&川田騎手”のコンビは2016年パールコード、2018年ミッキーチャーム秋華賞で2着が2回あるが、騎手、調教師ともに初の秋華賞制覇を遂げることができるかどうか。



秋華賞4勝を挙げる“ディープ”産駒 リアアメリアサンクテュエールなどが登録



 2016年ヴィブロス以来、4年ぶりの勝利がかかるディープインパクト産駒は、ローズSを制したリアアメリア(栗東・中内田充正厩舎)、シンザン記念勝ち馬のサンクテュエール(美浦・藤沢和雄厩舎)、クイーンC勝ち馬のミヤマザクラ(栗東・藤原英昭厩舎)など大挙8頭が登録している。同産駒は秋華賞で最多の4勝を挙げているが、自身の記録を更新する5度目の秋華賞制覇を果たすことができるだろうか。



 また、サンクテュエールを管理する藤沢和雄調教師は、グランアレグリア安田記念スプリンターズSを制しており、自身2回目のJRA・GI出走機会3連勝がかかる。サンクテュエールは、桜花賞6着、オークス13着という成績だが、“牝馬三冠”の最終戦で勝利を挙げることができるだろうか。Vなら、藤沢和雄調教師は秋華賞初制覇となり、現在JRAで実施されている牝馬限定GI完全制覇に王手がかかる。



オークス3着馬ウインマイティー 紫苑S6着からの巻き返しなるか



 ウインマイティー(栗東・五十嵐忠男厩舎)はオークスでは13番人気だったが、勝ったデアリングタクトから0秒2差の3着に入った。昨年の秋華賞は同年のオークス3着馬クロノジェネシスが制したが、ウインマイティーは前走の紫苑S6着から巻き返してGI初制覇を遂げることができるだろうか。同馬には和田竜二騎手が騎乗する予定。



 また、紫苑S2着のパラスアテナ(美浦・高柳瑞樹厩舎)は、今年1月26日の中山ダート1800メートルの新馬戦でデビュー(2着)。同馬はデビュー3戦目からは芝のレースに出走を続けており、芝では4戦2勝、2着1回という成績を残している。ダート戦でデビューした馬が秋華賞を勝てば、2000年のティコティコタック以来20年ぶりとなるが、パラスアテナはGI初挑戦でどのような走りを見せるだろうか。Vなら、同馬を管理する高柳瑞樹調教師、騎乗予定の坂井瑠星騎手はJRA・GI初制覇となる。



★JRA・GI初制覇を目指す河内洋調教師 “牝馬三冠コンビ”で挑むオーマイダーリンに注目



 ローズS3着馬オーマイダーリンを管理する河内洋調教師(栗東)には、JRA・GI初制覇がかかる。同調教師は騎手時代に“牝馬の河内”の異名をとり、桜花賞4勝、オークス2勝など牝馬に騎乗して数々の大レースを制し、1986年にはメジロラモーヌで史上初の牝馬三冠制覇を成し遂げた。河内調教師は、2005年の開業以来、牝馬でのJRA重賞制覇はないが、調教師としても牝馬でビッグタイトルを手にすることができるかどうか。なお、同馬には2003年にスティルインラブで牝馬三冠制覇を成し遂げた幸英明騎手が騎乗予定。



★収得賞金1500万円の馬は抽選対象 フィオリキアリには昨年V北村友一騎手が騎乗予定



 今年の秋華賞には21頭の登録があるが、10月12日現在、収得賞金1500万円の馬は抽選対象となっており、クラヴェル(栗東・安田翔伍厩舎)、ソフトフルート(栗東・松田国英厩舎)、ダンツエリーゼ(栗東・本田優厩舎)、フィオリキアリ(栗東・清水久詞厩舎)、ミスニューヨーク(栗東・杉山晴紀厩舎)、レイパパレ(栗東・高野友和厩舎)の6頭が4つの出走枠を巡って抽選を行う(特別登録を行ったデゼルは出走を回避する見込み)。さて、「6分の4」の抽選を突破してGIの舞台に立つのはどの馬だろうか。



 フィオリキアリには、クロノジェネシスで昨年の秋華賞を制した北村友一騎手が騎乗する予定。フィオリキアリは前走のローズSでは8着だったが、抽選を突破して北村友一騎手は史上4人目の秋華賞連覇を果たすことができるだろうか。また、レイパパレはデビュー以来3戦3勝という成績で、秋華賞史上最少キャリアでの勝利がかかる。レイパパレには秋華賞で2勝を挙げているC.ルメール騎手が騎乗する予定だが、デビュー4戦目で秋華賞を制すことができるだろうか。



オークス以来の勝利を目指すラヴズオンリーユー “サマーマイル”チャンピオントロワゼトワルも登録/府中牝馬S



 昨年のオークスラヴズオンリーユー(4歳、栗東・矢作芳人厩舎)が、府中牝馬Sに登録している。同馬はデビューから4連勝でオークスを制したが、その後はエリザベス女王杯3着、ヴィクトリアマイル7着、鳴尾記念2着という成績で、今回は約1年5力月ぶりの勝利がかかる。オークス馬が府中牝馬Sを勝てば、2003年のレディパステル以来17年ぶり4頭目となるが、ラヴズオンリーユーは勝利を挙げることができるだろうか。同馬にはM.デムーロ騎手が騎乗する予定。



 また、京成杯AHを勝ち、サマーマイルシリーズのチャンピオンとなったトロワゼトワル(5歳、栗東・安田隆行厩舎)も府中牝馬Sに出走する予定。通算20戦6勝という成績の同馬は、いずれも芝1600メートル以下の距離に出走しており、芝1800メートル戦に出走するのは今回が初めて。同馬には引き続き横山典弘騎手が騎乗予定だが、マイル戦で見せる実力を芝1800メートルの府中牝馬Sでも示すことができるだろうか。

[もっと見る]

【エ女王杯&福島記念&D杯2歳S&武蔵野S】レースの注目点 2019年11月7日(木) 14:32

★1番人気馬が12連敗中の“古馬牝馬GI” エリザベス女王杯には3頭のGI馬含む18頭が出走



 11月10日、京都ではエリザベス女王杯(GI)が実施される。3歳以上のレースとなった1996年以降、エリザベス女王杯の1番人気馬は23回中4勝、勝率.174と苦戦しており、過去10年で勝利を挙げたのは2011年の外国馬・スノーフェアリー1頭だけとなっている。



 春季に実施されるGIヴィクトリアマイルでも1番人気馬は苦戦しており、現在実施されている“古馬牝馬GI”では1番人気馬が12連敗中。今年のエリザベス女王杯には、オークスラヴズオンリーユー(3歳、栗東・矢作芳人厩舎)、秋華賞クロノジェネシス(3歳、栗東・斉藤崇史厩舎)、一昨年の“2歳女王”ラッキーライラック(4歳、栗東・松永幹夫厩舎)と3頭のGI馬を含む18頭が出走予定だが、果たして、どのような結果になるだろうか。なお、エリザベス女王杯では、2014年から5年連続でGI未勝利馬が優勝している。



★4戦4勝のオークスラヴズオンリーユー 史上最少キャリアでの“古馬GI”制覇なるか



 オークスラヴズオンリーユー(3歳、栗東・矢作芳人厩舎)は、エリザベス女王杯(GI)が秋初戦となる。同馬は、レース史上最少キャリア記録に並ぶ4戦目でオークスを制し、ここまで無敗の4戦4勝という成績を残している。エリザベス女王杯が3歳以上のレースとなった1996年以降、同レースの最少キャリア優勝記録は2002年ファインモーションの6戦目で、ラヴズオンリーユーが勝てばこの記録を更新するが、デビューからの連勝を伸ばすことができるだろうか。なお、デビュー5戦目で“古馬GI”を勝てばファインモーション(2002年エリザベス女王杯)、リアルインパクト(2011年安田記念)、フィエールマン(2019年天皇賞・春)のデビュー6戦目を上回り、グレード制が導入された1984年以降では最少キャリアでの勝利となる。



 また、ラブズオンリーユーを管理する矢作芳人調教師は、昨年のリスグラシューに続くエリザベス女王杯連覇がかかっている。矢作調教師は昨年、JRA・GIで2勝、海外ではコックスプレート(豪・GI)を制しているが、今年3度目のJRA・GI制覇を果たすことができるだろうか。



★3歳勢はGI馬2頭含む3頭が出走予定 昨年敗れた姉の雪辱なるか、クロノジェネシス



 3歳勢は、オークスラヴズオンリーユー(栗東・矢作芳人厩舎)、秋華賞クロノジェネシス(栗東・斉藤崇史厩舎)、秋華賞4着のシャドウディーヴァ(美浦・斎藤誠厩舎)の3頭が出走を予定している。エリザベス女王杯が3歳以上のレースとなった1996年以降、3歳馬の優勝は8回で、今年の3歳勢が勝てば2017年モズカッチャン以来、2年ぶり9回目となるが、古馬との初対決で勝利を挙げることができるだろうか。



 クロノジェネシスは父バゴ、母クロノロジストという血統で今年のヴィクトリアマイル(GI)勝ち馬ノームコアの妹にあたる。ノームコアは、昨年のエリザベス女王杯で5着に敗れているが、クロノジェネシス秋華賞に続くGI連勝で姉の雪辱を果たすことができるだろうか。また、クロノジェネシスの毛色は「芦毛」で、芦毛馬がエリザベス女王杯を勝てば1984年のキョウワサンダー以来35年ぶりとなる。



府中牝馬Sを制したスカーレットカラー Vなら、高橋亮調教師はJRA・GI初制覇



 スカーレットカラー(4歳、栗東・高橋亮厩舎)は今年の牝馬限定重賞に4回出走し、愛知杯(GIII)10着、マーメイドS(GIII)3着、クイーンS(GIII)2着、府中牝馬S(GII)1着という成績を残している。前走の府中牝馬Sでは、4コーナー通過順位14番手から直線で13頭を抜き去り、重賞初制覇を果たした。スカーレットカラーはこれまで芝2000m以下のレースに出走を続けており、今回は初めて芝2200m戦に出走するが、府中牝馬Sで見せたパフォーマンスをGIの舞台でも示すことができるだろうか。なお、同馬に騎乗予定の岩田康誠騎手はエリザベス女王杯で4回の2着があり、14回目の挑戦で同レース初勝利なるか注目される。



 また、スカーレットカラーを管理する高橋亮調教師にはJRA・GI初制覇がかかっている。同調教師は騎手時代にJRA通算305勝(うち重賞7勝)を挙げたが、GIには惜しくも手が届かず、3度の2着が最高だった。高橋亮調教師は今回が10回目のJRA・GI挑戦となるが、騎手・調教師通じて初のビッグタイトルを手にすることができるだろうか。



★約1年8カ月ぶりのV目指すラッキーライラック C.スミヨン騎手との新コンビで参戦予定



 2017年にJRA賞最優秀2歳牝馬を受賞したラッキーライラック(4歳、栗東・松永幹夫厩舎)が、久々の勝利を目指している。同馬はデビューから3連勝で2017年の阪神JF(GI)を制し、3歳初戦となったチューリップ賞(GII)でも1着となったが、同レース以降は勝利から遠ざかっており、前走の府中牝馬S(GII)では3着だった。今回、ラッキーライラックにはC.スミヨン騎手が騎乗する予定だが、チューリップ賞以来約1年8カ月ぶりの勝利、阪神JF以来約1年11カ月ぶりのGI勝利を挙げることができるだろうか。エリザベス女王杯が3歳以上のレースになった1996年以降、最優秀2歳牝馬の同レース制覇は1998・99年に連覇したメジロドーベル1頭のみで、ラッキーライラックが勝てば20年ぶり2頭目となる。



 なお、ラッキーライラックを管理する松永幹夫調教師は、騎手時代の2000年にエリザベス女王杯ファレノプシス)を制しており、同レース史上初の“騎手&調教師”双方制覇がかかっている(※クロコスミアを管理する西浦勝一調教師にも同記録がかかっている)。



★今年こそ女王の座を射止めるか 2年連続で2着惜敗のクロコスミア



 2年連続2着のクロコスミア(6歳・栗東・西浦勝一厩舎)が、悲願のエリザベス女王杯制覇を狙っている。同馬は2017年、2018年と2年続けて府中牝馬S(GII)をステップにエリザベス女王杯に挑んだが、2017年はモズカッチャン、2018年はリスグラシューにいずれもクビ差及ばず2着となっている。クロコスミアは今年も府中牝馬S(5着)をステップにエリザベス女王杯に参戦するが、今年こそ女王の座に就くことができるだろうか。なお、同馬には2017年は和田竜二騎手、2018年は岩田康誠騎手が騎乗していたが、今年は藤岡佑介騎手が騎乗する予定となっている。



エリザベス女王杯で2着2回の斎藤誠調教師 ウラヌスチャームシャドウディーヴァの2頭が出走



 斎藤誠調教師(美浦)は2014年のオークスヌーヴォレコルトの管理調教師で、2014年、2015年に同馬をエリザベス女王杯に出走させたが、2年連続でクビ差2着と惜しくも敗れている。斎藤調教師は、今年のエリザベス女王杯ウラヌスチャーム(4歳)、シャドウディーヴァ(3歳)の2頭を出走させるが、同レース初制覇を遂げることができるだろうか。



 ウラヌスチャームは前走で京都大賞典(GII)に出走して7着に敗れているが、エリザベス女王杯が3歳以上のレースになった1996年以降、同年の京都大賞典出走馬はエリザベス女王杯で3勝、2着4回(勝率.143、連対率.333)という成績を挙げている。また、シャドウディーヴァは通算9戦1勝という成績だが、前走の秋華賞(GI)では4着に入っている。同馬が勝てば、グレード制が導入された1984年以降では、リアルインパクト(2011年安田記念)以来、8年ぶり2頭目の1勝馬による“古馬GI”制覇となる。



★5連勝で女王の座に就くか サトノクラウンの妹ポンデザール



 ポンデザール(4歳、美浦・堀宣行厩舎)は、昨年8月の3歳未勝利戦で初勝利を挙げると、荒川峡特別(500万下)→北海ハンデキャップ(2勝クラス)を連勝し、前走はオープン特別の丹頂Sを制して目下4連勝中。同馬は父ハーツクライ、母ジョコンダIIという血統で、2017年の宝塚記念を制したサトノクラウンの妹にあたる。兄サトノクラウンは4歳時の12月に香港ヴァーズ(香・GI)で初GIタイトルを手にしたが、ポンデザールも兄と同じように4歳秋に初のビッグタイトルを獲得することができるだろうか。Vなら、重賞初挑戦の馬によるエリザベス女王杯制覇は、同レースが3歳以上のレースとなった1996年以降では初めてのケースとなる。



★牝馬限定GI完全制覇がかかる国枝栄調教師 府中牝馬S2着のフロンテアクイーンが出走



 国枝栄調教師(美浦)は、2010年にアパパネ、2018年にアーモンドアイで2度の“牝馬三冠”制覇を果たすなど、牝馬限定GIで8勝をマークしている。同調教師がエリザベス女王杯を勝てば、現在実施されている牝馬限定GIの完全制覇となるが、史上初の快挙を成し遂げることができるだろうか。なお、国枝調教師は府中牝馬S(GII)2着のフロンテアクイーン(6歳)を出走させる予定で、Vなら、府中牝馬S2着馬の優勝は昨年のリスグラシューに続く2年連続2頭目、6歳馬のエリザベス女王杯制覇は史上初となる。



 今年の“古馬牝馬重賞”9レースの年齢別勝利数を見ると、4歳がトップの5勝、6歳が3勝、5歳が1勝となっており、5月のヴィクトリアマイル(GI)以降は4歳馬が4連勝を決めている。今年のエリザベス女王杯(GI)には3歳が3頭、4歳が10頭、5歳が2頭、6歳が3頭の計18頭が出走するが、どの世代が女王の座に就くだろうか。

[もっと見る]

⇒もっと見る

ファインモーションの関連コラム

関連コラムはありません。

ファインモーションの口コミ


口コミ一覧
閲覧 268ビュー コメント 0 ナイス 15

[エリ女杯]

★リピーター
メイショウマンボが典型的
直近成績がサッパリでも全く関係ない

昨年の優勝馬
アカイイト

クラシック馬が古馬になって優勝するG1
連覇アドマイヤグルーヴ
ファレノプシス
スイープトウショウ
トゥザヴィクトリー
連覇メジロドーベル

デアリングタクト


★府中牝馬ステークス優勝馬は強い
イズジョーノキセキ

府中牝馬ステークスはG3牝馬限定ステークスとは格が違う
(優勝馬)
ディアドラ
ドバイターフG1・3着
ナッソーSG1優勝
香港カップG1・3着
伝統ある愛チャンピオンSG1・4着
格式あるエクリプスSG1・5着

ミッキークイーン
オークス秋華賞2冠馬
(エリ女杯は3歳時は不出走、4歳5歳共に3着)

ファインモーション
デビューから無敗の6連勝で秋華賞エリ女杯G1を2連勝

ジェラルディーナ
評価がとても難しい

天皇賞春3着テーオーロイヤル
目黒記念G2勝ち馬ウインキートス
ダービー3着、鳴尾記念1着ヴェルトライゼンデ
クラシック3冠馬デアリングタクト
強敵揃いの中でオールカマー最速上がり1着

母は牝馬クラシック三冠G1・7勝ジェンティルドンナ

しかし
ジェンティルドンナ(ノーザンF生産)は
ただ貰いと言われたエリ女杯でなく
同じ社台大手クラブ
サンデーレーシング所属で
昨年の牡馬クラシック3冠馬オルフェーヴル(社台コーポ生産)
断然有力馬が出走するジャパンカップ
なぜか?出走
(ジョッキーのラフプレイ?グレイだが競走馬はセーフ)
見事に優勝

ジェンティルドンナはエリ女杯に縁がない
秋華賞スタニングローズ
クラシック三冠馬ですら3歳でエリ女杯優勝は相当至難
初G1制覇が秋華賞のみでは厳しい

秋華賞創設後
秋華賞→エリ女杯とG1を3歳で2連勝した競走馬は

名牝ダイワスカーレット
生涯成績12戦[8-4-0-0]

ファインモーション
デビューから無敗の6連勝で秋華賞エリ女杯G1を2連勝

メイショウマンボ
(エリ女杯優勝後、Vマイル2着後は交流G3・3着以外18戦全て2ケタ着順 涙
3頭のみ

エリ女杯2連覇(4歳5歳)メジロドーベルは3歳時は不出走
オークス秋華賞2冠馬(桜花賞2着)のクラシック実績馬

後の宝塚記念スイープトウショウですら5着
(エリ女杯は4歳2着。優勝したのは5歳、引退レースの6歳時は3着)

[前走]
府中牝馬G2
秋華賞
オールカマー

 ゴンザレス・権蔵 2022年6月26日() 06:08
凄く共感したので、日記で紹介ですねェ(^。^)y-.。o○
閲覧 442ビュー コメント 2 ナイス 6

【2022年度版】最強牝馬ランキングが発表されました!
2022年2月12日
ロージーライフのイラスト
こんにちはロージーライフ(@rosylife_uma)です。

最近は牝馬でもバンバン古馬混合戦を勝つような、ひと昔前からすると考えられへん時代なってきたねぇ。
てなことで、ここではそんな牡馬顔負けの最強牝馬ランキングを紹介していくで!
条件はロージーライフの作者がリアルタイムでレースを見た馬に限るので、つまりヒシアマゾンより以前の馬はランキングに入らないよ。リアルタイムで見てないのに強さを語るのは出来ないと思っているからね。
どういう基準でランキングをつけるかと言うと、大阪杯→ヴィクトリアマイル→宝塚記念→天皇賞秋→ジャパンカップ→有馬記念を戦ってどれだけ上位に来れるかというイメージでつけてみたで。
それではさっそくどんぞ!

1位 リスグラシュー
リスグラシューのイラスト
父ハーツクライ
母リリサイド 母父American Post
22戦7勝
有馬記念、宝塚記念、コックスプレート、エリザベス女王杯

スピード (4)
スタミナ (4)
スパート (4.5)
パワー (5)
突如として覚醒し、宝塚記念→コックスプレート→有馬記念の3連勝。
しかもそのどれもが圧倒的な力を見せつけるという離れ業をやってのけた。
父のハーツクライはもちろん、母系にはシーバード、サドラーズウェルズ、ミルリーフなどの欧州の名馬が名を連ねるように、覚醒後に見せたそのパワーはまさに世界トップクラスの規格外のものだった。

2位 アーモンドアイ
アーモンドアイのイラスト
父ロードカナロア
母フサイチパンドラ 母父サンデーサイレンス
15戦11勝
牝馬3冠、JC2勝、ドバイターフ、天皇賞秋2勝、ヴィクトリアマイル

スピード (5)
スタミナ (3.5)
スパート (4.5)
パワー (4)
平成の最後に現れた絶対女王。
JRAのGⅠ9勝は歴代最高記録。
直線で一気に加速するスピードと、押し切る持久力を合わせもち、東京の2000~2400では無類の力を発揮する。
その走りの源は、「ゴール後フラフラになる」というほど常に全力を出しきるという真面目な性格にある。

3位 ダイワスカーレット
ダイワスカーレットのイラスト
父アグネスタキオン

母スカーレットブーケ 母父ノーザンテースト
12戦8勝

桜花賞、秋華賞、エリザベス女王杯、有馬記念

スピード (4.5)
スタミナ (4)
スパート (3)
パワー (4.5)
逃げという戦法で3着以下なしという絶対的な安定感で最強牝馬との呼び声高い。
休み明けの天皇賞秋でかかりっぱなしでもウオッカの2着に来たときは、負けたダイワスカーレットの強さのほうが目立った。
この時に安藤勝己騎手も「ウオッカより力は上だと感じた」とコメントしている。
有馬記念ではついていった先行馬はすべて潰れるほどの厳しいラップを刻んで逃げ切り、大阪杯ではエイシンデピュティを撃破。(エイシンデピュティはその後、宝塚記念を勝利)
フェブラリーSへの挑戦、ヨーロッパ遠征などの展望が発表された矢先に残念ながら故障してしまい引退。

4位 シーザリオ

父スペシャルウィーク
母キロフプリミエール 母父Sadlers Wells
6戦5勝
オークス、アメリカンオークス

スピード (4.5)
スタミナ (4)
スパート (4)
パワー (4)
3歳で故障して引退してしまったが、その能力はエピファネイア、サートゥルナーリア、リオンディーズに受け継がれ、日本史に残る名牝となっている。
桜花賞では乗り代わりによって力を発揮できず2着だったが、オークスでは絶望的な位置からの差し切り勝ちを収めるなど、圧倒的な力を持っていた。無事なら最強牝馬ランキングの1位に君臨していたかもしれない。

5位 ブエナビスタ

父スペシャルウィーク
母ビワハイジ 母父Caerleon
23戦9勝
オークス、天皇賞秋、JC、桜花賞、阪神JF、ヴィクトリアマイル

スピード (4)
スタミナ (4)
スパート (4)
パワー (4)
桜花賞までの圧倒的な勝ち方は僕が見てきた中で牝馬ナンバーワン。それもあって僕も大好きな馬だ。
レースでは決め手や持久力に突き抜けた馬に負けてしまったり、運が悪くて勝ち切れないことも多かった。
ジャパンカップでは1着で入選したものの2着に降着、ドバイシーマクラシックではペリエ騎手の体重超過で54.5kgのところを55kgで出走して2着。他にも展開が不利に働いたレースも多い。
総合能力、ポテンシャルでは間違いなく歴代牝馬トップクラスだ。

6位 ジェンティルドンナ

父ディープインパクト
母ドナブリーニ 母父Beltorini
19戦10勝

牝馬3冠 JC2勝、ドバイCS、有馬記念

スピード (4.5)
スタミナ (4)
スパート (4)
パワー (3.5)
スッと先行できる競馬センスと抜け出す加速力を武器に多くのG1勝利を飾ってきた名牝。
高速馬場では圧倒的な強さを見せるもタフな馬場だと苦戦する。
だが最後の有馬記念では改修後の中山でスピードの生かせる馬場でラストランを飾った。
スーパースターは運をも味方にするのだ。

7位 エアグルーヴ

父トニービン
母ダイナカール 母父ノーザンテースト
19戦9勝
天皇賞秋、オークス

スピード (4)
スタミナ (4)
スパート (3.5)
パワー (4)
17年ぶりの牝馬による天皇賞制覇を成し遂げた女帝。
この時まで、牝馬が天皇賞のような大レースを勝ち切るなんてことは考えられない世界で、実況も「恐ろしい馬です!」と絶叫。僕もテレビの前で「ほんま恐ろしいで・・・」と震えていたのを覚えている。
繁殖牝馬としても一族から数々の名馬が誕生していて「近代競馬の母」と呼ばれている。
いや、呼ばれてないので、呼ぶようにしよう。

8位 ウオッカ

父タニノギムレット
母タニノシスター 母父ルション
26戦10勝

ダービー、JC、天皇賞秋、安田記念2勝、ヴィクトリアマイル、阪神JF

スピード (4.5)
スタミナ (3.5)
スパート (4)
パワー (3)
零細牧場出身で牝馬のダービー馬、強さと脆さを持ち多くの人を魅了したアイドルホース。
「あれ?」という負けもあったウオッカだけど、実は好走する条件があった。それはハイペースであること。
瞬発力が最大の武器と思われているが、1番の武器はその根性なのだ。
世界的な種牡馬との間に生まれた子どもたちは期待ほどの活躍はできていないが、代を重ねて必ず名馬が誕生するだろう。

9位 クロノジェネシス 

父バゴ
母クロノロジスト 母父クロフネ
17戦8勝
有馬記念、宝塚記念、秋華賞

スピード (3.5)
スタミナ (4)
スパート (3.5)
パワー (4.5)
牡馬顔負けのパワーを受け継ぎながらも、東京の高速馬場も対応する力があり、色んな距離や馬場を走りながらも馬券内を外したのはわずかに1回という絶対的な安定感を誇る。

10位 ヒシアマゾン

父Theatrical
母Katies 母父ノノアルコ
20戦10勝
エリザベス女王杯 阪神3歳牝馬S

スピード (4)
スタミナ (3.5)
スパート (4)
パワー (3.5)
まだ牡馬と牝馬の壁があまりにも高かった時代に、当たり前のように3冠馬ナリタブライアンと真っ向勝負し、ジャパンカップでは日本の牝馬で初めて2着に入るなど、当時の常識を覆すような走りを披露し世間を驚かせた。
距離適性も広く3歳時には1200mのクリスタルCで後に伝説とも呼ばれる切れ味を見せて勝利。
1200mと2400mの混合重賞を勝つ牝馬なんて今ではなかなか出てこないだろう。
当時はまだNHKマイルC、ヴィクトリアマイル、秋華賞はなく、外国産馬で桜花賞やオークスの出走も出来ない時代だったけど、圧倒的な存在感で多くの人の記憶に焼き付いて離れない元祖女傑である。

11位 ファインモーション

父デインヒル
母Cocotte  母父Troy
15戦8勝
エリザベス女王杯、秋華賞

スピード (4)
スタミナ (3)
スパート (3.5)
パワー (3.5)
賛否両論あるだろう。
でも「あの時」のファインモーションを考えてほしい。
秋華賞、エリザベス女王杯の勝ち方はまぎれもなく歴代牝馬最強のパフォーマンスだった。
その後に現れた牝馬3冠馬たちの勝ち方もファインモーションと比べるとかすんでしまうほどに。
残念ながら子どもを産めない体質でその能力を次代に残すことはできず、さらにジャパンカップやBCターフなどを制した半兄のピルサドスキーも日本で種牡馬入りしたがまったく活躍馬を出すことが出来なかった。。
その血も、その記録も歴史に埋もれてしまうかもしれない。
でも「あの時」たしかに彼女は最強だったんだ。

12位 デアリングタクト 現役

父エピファネイア
母デアリングバード 母父キングカメハメハ
8戦5勝
牝馬3冠

スピード (4)
スタミナ (3.5)
スパート (4)
パワー (3.5)
3冠達成後の3連敗で「あれ?」という感じの人も多いかもしれないけど、よく頑張っていると思う。近年リスグラシューやアーモンドアイ、クロノジェネシスといった強い牝馬が誕生しているのでハードルが上がりすぎてしまったかな。
スピードと切れ味の生かせる舞台でまた強いところを見せてくれるはず。
12位からのランクアップを期待したい。

最後にひとこと
それにしても、ここ数年は牝馬の活躍が目立つねぇ。。

リスグラシュー、アーモンドアイ、グランアレグリアなど歴代最強クラスが立て続けに現れるなんて、何か理由があるんやろか。

さてさて。

ぜひあなたもこのランキングを見て「いや、この馬よりこっちが上やで!」みたいにあーだこーだ言って楽しんでくださいませ。

そのあーだこーだこそ、競馬の醍醐味なのです。

Twitterでもブログの更新情報や競馬のことをつぶやいたりしてるので良かったらフォローしてね。

@rosylife_uma

ほっこりする競馬漫画も見てっておくれ。

[もっと見る]

 山崎エリカ 2019年10月13日() 07:24
本日の見所(秋華賞)
閲覧 683ビュー コメント 0 ナイス 13

2019年 秋華賞
_______

秋華賞はアパパネやジェンティルドンナ、アーモンドアイなど、クラシック2冠馬が出走していれば、それらがアッサリと勝って3冠馬となることもあります。しかし、一方で夏場の1勝クラス以上のレースを使われ、そこから連勝している馬が人気以上の走りを見せているケースも少なくありません。一昨年は夏場の1000万下・HTB賞と紫苑Sを連勝したディアドラが優勝したように、このタイプは過去10年で4頭が勝利し、3頭が2着と好走しています。

さらに今年は桜花賞馬もオークス馬も不在。それだけにより上がり馬にチャンスが巡ってくるでしょう。これまで桜花賞馬もオークス馬も不在だった秋華賞といえば、2002年の秋華賞1度のみですが、この年も1着馬は夏の北海道で500万下、1000万下を連勝し、ローズSも優勝したファインモーション。2着馬はクイーンCで3着、ローズSでファインモーションの2着だったサクラヴィクトリアでした。(3着も4走前は未勝利戦に出走していたシリアスバイオ)

今年そのタイプの馬は、内枠からブランノワール、パッシングスルー、サトノダムゼル、エルポワールの4頭のみ。この中で人気するのは、前走で2勝クラスを勝って3戦3勝のサトノダムゼルでしょう。この馬は鞍上も「すごくいい」と強気です。

しかし、サトノダムゼルが出走した近2走はかなりのスロー。特に2勝クラスの白井特別は、重馬場発表ではありましたが、実質は馬場が悪くない状況の中で前半4Fが50秒4の超絶スロー。その中で前の位置を取り、メンバー最速の上がりを2着馬に譲る形で勝ち上がっている点がネック。秋華賞は平均ペースよりも速くなる傾向だけに最後まで息が持つのかが心配です。

逆に前記4頭の中でもっともプッシュしたいのは、エスポワールです。この馬が出走した2勝クラスのシンガポール賞も重馬場。このレースも重馬場発表ほど馬場が悪くないにせよ、標準的には時計を要していました。確かに前半ペースそかなり緩かったものの、ドンアルゴスが向こう上面で動いて一気にペースアップ。後半6F目から1F11秒台に突入して流れが速くなった中で、先行策から直線序盤で一気に抜け出して独走、2着馬に4馬身差も差をつけたエスポワールは、消耗戦に強く、昨日のような不良馬場であれば高い評価ができました。

そうは言ってもオークス馬上位馬と、有力上がり馬では五分五分の力関係。エスポワールがシンガポール賞でマークした指数は、オークス上位2頭に該当します。また、昨日の京都芝コースは不良馬場で、騎手は内を開けて走っていました。馬場回復の本日は、どこまで高速化するのか? 昨日同様に外が伸びるのか? 一転して内かなど、時間が許すのであれば、馬場を確認してから予想を組み立てるといいでしょう。

[もっと見る]

⇒もっと見る

ファインモーションの掲示板

コメント投稿
コメントの投稿は会員登録(無料)が必要です。

コメント一覧
コメントはありません。

ファインモーションの写真

投稿写真はありません。

ファインモーションの厩舎情報 VIP

厩舎情報はありません。

ファインモーションの取材メモ VIP

取材メモはありません。


レース結果・払戻金・オッズなどのデータは、必ず主催者(JRA)発行のものと照合してください。