2023年12月10日()シャティン競馬場 芝2000m

レース結果 ~香港カップ 2023~

  • 出走予定馬
  • 出馬表
  • レース結果



馬名 性齢 負担重量
(kg)
騎手 調教師 オッズ 人気
1 2 7    ロマンチックウォリアー セ5 57.0 J.マクドナルド C.シャム 1.6 1
2 1 10    ルクセンブルク 牡4 57.0 R.ムーア A.オブライエン 8.5 4
3 5 2    ヒシイグアス 牡7 57.0 J.モレイラ 堀宣行 24.2 6
4 7 3    ストレートアロン セ5 57.0 C.ホー C.ファウンズ 37.0 7
5 3 6    プログノーシス 牡5 57.0 川田将雅 中内田充正 4.3 2
6 8 9    ソードポイント セ5 57.0 Z.パートン F.ロー 98.7 8
7 9 4    ニンブルニンバス セ6 57.0 A.アッゼニ P.イウ 265.5 11
8 4 11    ローシャムパーク 牡4 57.0 D.レーン 田中博康 6.6 3
9 6 8    マネーキャッチャー セ6 57.0 K.リョン F.ロー 146.7 9
10 11 1    オリゾンドレ セ3 56.0 M.バルザローナ P.コティエ 20.3 5
11 10 5    チャンピオンドラゴン セ5 57.0 A.バデル A.クルーズ 242.4 10

■払戻金

単勝2 160円
複勝2 110円
1 210円
5 360円
馬連1-2 570円
ワイド1-2 270円
2-5 690円
1-5 1,800円
馬単2-1 740円
3連複1-2-5 3,490円
3連単2-1-5 10,450円

予想一覧を見る

会員登録(無料)すると予想を登録して予想コロシアム(予想大会)に参加できます。

※レース結果・払戻金・オッズなどのデータは、必ず主催者(JRA)発行のものと照合してください。

最新出走予定馬情報 ~香港カップ 2023~

スタンドの大歓声に堂々と応えた。メインイベントを制したのは地元中距離界の大エース、ロマンチックウォリアー(香港=C・シャム、父アクラメーション)。直線で懸命に詰め寄るライバルたちを振り切って、史上2頭目の連覇を達成した。

オーストラリアのGⅠコックスプレートに次ぐ大レース連勝に、鞍上のJ・マクドナルド騎手も大興奮。「ファンタスティック! 彼は素晴らしい」と最高の笑顔で愛馬をたたえた。次走などは未定だが、今後も日本馬の前に立ちふさがる強力なライバルとなりそうだ。

【香港カップ】大接戦ヒシイグアス悔しい3着 モレイラ騎手「直線の不利が…」12月11日(月) 04:59

7歳の古豪ヒシイグアスが、一昨年の2着に続いて3着と好走した。直線ではモレイラ騎手の懸命のアクションに応え、ルクセンブルクと激しい追い比べを展開。先に抜け出していたロマンチックウォリアーに一完歩ごとに詰め寄ったが、最後に力尽きた。

「素晴らしい走りでした。直線の不利が少しもったいなかった」

ビッグタイトルにあと一歩まで迫りながらの際どい敗戦に、モレイラ騎手は唇をかんだ。現地での追い切りにも騎乗し、「2回目の香港で前回より落ち着いている」と手応えをつかんでのトライだったが、GⅠウイナー2頭の厚い壁に阻まれた。それでも、シャティンのタフな馬場に日本勢が苦しむなか、見事に存在感を発揮した。

◆川田騎手(プログノーシス5着)「道中(ハミを)かむところはありましたが、よく我慢してくれて、着順もいいところまできてますからね。よく頑張っています」

◆レーン騎手(ローシャムパーク8着)「残念ながら出遅れて、位置取りが後ろ過ぎました」

[もっと見る]

【香港カップ】ロマンチックウォリアーが接戦制して連覇 3着ヒシイグアスが日本馬最先着12月10日() 19:08

香港国際競走4レースが12月10日、シャティン競馬場で行われた。

第37回香港カップ(8R、GⅠ、3歳以上、芝2000メートル、定量、11頭立て、1着賞金2016万香港ドル=約3億8304万円)は、ジェームズ・マクドナルド騎乗のロマンチックウォリアー(セン馬5歳、香港・C.シャム厩舎)が4番手追走から抜け出して優勝。ゴール前は外から迫るルクセンブルク(牡4歳、愛・A.オブライエン厩舎)との激しい競り合いを短アタマ差制して連覇を成し遂げ、5度目のGI制覇を決めた。タイムは2分2秒00(良)。

日本馬では7番手から直線追い上げたヒシイグアス(牡7歳、美浦・堀宣行厩舎)が勝ち馬からクビ差の3着に食い込んだ。

後方待機策から脚を伸ばしたプログノーシス(牡5歳、栗東・中内田充正厩舎)が5着、ローシャムパーク(牡4歳、美浦・田中博康厩舎)は8着。

香港カップを勝ったロマンチックウォリアーは、父アクラメーション、母フォークメロディ、母の父ストリートクライという血統のアイルランド産馬。通算成績は17戦12勝。GIは2022年クイーンエリザベス2世C、香港C、2023年クイーンエリザベス2世C、コックスプレートに次いで5勝目。

◆ジョアン・モレイラ騎手(3着 ヒシイグアス)「素晴らしい走りでした。直線での不利が少しもったいなかったです」

◆ダミアン・レーン騎手(8着 ローシャムパーク)「残念ながら出遅れて、位置取りが後過ぎました」

田中博康調教師(8着 ローシャムパーク)「スタートにリスクがある馬なのはわかっていました。ジョッキーは距離のロスを敗因に挙げていましたが、パフォーマンス自体が落ちてしまっていると思いました。(レーベンスティールと)2頭とも厳しい結果になり、申し訳ない気持ちです」

[もっと見る]

香港国際競走4レースの総売り上げは約49億円12月10日() 19:04

JRAは5日、同日に行われた香港国際競走の売り上げを発表した。JRAが発売した4レースの総売り上げは48億8428万7800円。内訳は香港ヴァーズ5億8597万9800円、香港スプリント6億6036万2400円、香港マイル17億4962万2600円、香港カップ18億8832万3000円。

[もっと見る]

【有名人の予想に乗ろう!】香港カップ2023 香港で行われるすべてのレースのなかでも最高賞金を誇る一戦!鈴木淑子さんなどの注目馬は!?12月10日() 13:00


※当欄では香港カップについて、競馬好きとして知られる芸能人、著名人の皆さんの予想を紹介していきます。迷ったときは彼らの予想に乗るのも手。参考になさってください。



【鈴木淑子】
◎④ローシャムパーク

【中野雷太】
◎②ロマンチックウォリアー

【舩山陽司】
◎①ルクセンブルク
○④ローシャムパーク
▲③プログノーシス
3連単フォーメーション
①→②③④→②③④⑦⑧⑪

【やべきょうすけ】
注目馬
プログノーシス

【安田和博(デンジャラス)】
注目馬
プログノーシス

【土井よしお(ワンダラーズ)】
注目馬
プログノーシス

【田中歩】
注目馬
②ロマンチックウォリアー



ウマニティ重賞攻略チーム

[もっと見る]

【香港カップ】陣営コメント12月10日() 04:44

(1)ルクセンブルク・オブライエン師「(ライバルの)ロマンチックウォリアーは明らかに優れた馬だが互角に走ってくれると想像している」

(2)ロマンチックウォリアー・シャム師「相手はかなり強くなるが、この馬もまだまだ力を付けているし、気配もいい」

(3)プログノーシス・中内田師「順調にきているので、当日を良い状態で迎えられれば」

(4)ローシャムパーク・田中博師「(9日は)走りのバランスを確認しました。問題なくこられていると思います。能力もありますのでいい結果を期待したい」

(5)ヒシイグアス・高橋助手「追い切りを終えて徐々に良くなっています。今日(9日)は元気もあって順調に良化しています」

[もっと見る]

【香港国際競走2023】日本馬の近況(12月9日(土曜))12月09日() 18:00

12月10日(日曜)に香港のシャティン競馬場で行われる香港国際競走に出走予定の日本馬の調教状況および関係者のコメントは以下の通り。


香港カップ
ヒシイグアス
●本日の調教状況
角馬場→オールウェザーコース(キャンター1周)
高橋 智大調教助手 騎乗
●高橋 智大調教助手のコメント
追い切りを終えて徐々に良くなってきています。今日は元気もあって順調に良化していると思います。

プログノーシス
●本日の調教状況
角馬場→オールウェザーコース(キャンター1周半)
清山 康成調教助手 騎乗
●中内田 充正調教師のコメント
ここまで2頭とも順調にきているので、競馬当日を良い状態で迎えられればと思います。
注記:セリフォス香港マイル(G1)出走予定)を含むコメント

ローシャムパーク
●本日の調教状況
角馬場(ハッキング)
大口 晋平調教助手 騎乗
●田中 博康調教師のコメント
追い切り後に気持ちの高ぶりがあったのでまず落ち着かせることと、走りのバランスを確認しました。問題無くこられていると思います。この舞台に立たせてもらえましたし、4歳で能力もありますので良い結果を期待したいです。


香港マイル
セリフォス
●本日の調教状況
角馬場→オールウェザーコース(キャンター1周半)
松岡 伸弥調教助手 騎乗
●枠順について:ゲート4番 松岡 伸弥調教助手のコメント
引いた枠で競馬をするだけです。
注記:関係者コメントはプログノーシス香港カップ(G1)出走予定)をご参照ください。

ソウルラッシュ
●本日の調教状況
角馬場→オールウェザーコース(キャンター1周半)
岩崎 祐己調教助手 騎乗
●池江 泰寿調教師のコメント
2頭とも非常に順調。「無問題」です。
注記:ゼッフィーロ香港ヴァーズ(G1)出走予定)を含むコメント
●枠順について:ゲート11番 池江 泰寿調教師のコメント
与えられた枠でベストを尽くすだけだと思っています

ダノンザキッド
●本日の調教状況
角馬場→オールウェザーコース(キャンター1周半)
安田 景一朗調教助手 騎乗
●安田 景一朗調教助手のコメント
馬は落ち着いており、良い状態で競馬に向かうことができそうです。
●枠順について:ゲート10番 安田 隆行調教師のコメント
枠順は特に気にしていません。どこからでもこの馬は大丈夫です。

ディヴィーナ
●本日の調教状況
角馬場で乗り運動(90分)
松館 昇平調教助手 騎乗
●松館 昇平調教助手のコメント
今日は角馬場で十分に調整できました。レースに向けてしっかりと仕上がっています。
●枠順について:ゲート7番 松館 昇平調教助手のコメント
ラッキー7なので良い枠が引けたと思います。

ナミュール
●本日の調教状況
角馬場→オールウェザーコース(キャンター1周半)
小川 陽一調教助手 騎乗
●高野 友和調教師のコメント
素晴らしく見えました。順調かと思います。マイルCSの状態を維持できていますので、相手は強くなりますがナミュールも頑張ってくれると思います。応援お願いします。
●枠順について:ゲート12番 高野 友和調教師のコメント
馬の具合は良く、操作性もある馬ですので、どの枠でも問題ないと思っています。


香港スプリント
ジャスパークローネ
●本日の調教状況
角馬場→オールウェザーコース(キャンター1周半)
日高 大嗣調教助手 騎乗
●森 秀行調教師のコメント
順調です。本番も頑張ります。

マッドクール
●本日の調教状況
角馬場で乗り運動(90分)
名倉 脩平調教助手 騎乗
●池添 学調教師のコメント
今日はハッキングでの調整で、しっかりと時間をかけて身体をほぐしました。獣医検査も無事クリアし、後はレースを待つのみです。どっしりした馬で精神状態は落ち着いています。無事にここまでくることができてほっとしています。


香港ヴァーズ
ジェラルディーナ
●本日の調教状況
角馬場で乗り運動(90分)
団野 勝調教助手 騎乗
●団野 勝調教助手のコメント
競馬で良いところが出るように調整できたと思います。

ゼッフィーロ
●本日の調教状況
角馬場→オールウェザーコース(キャンター1周半)
天本 悠太郎調教助手 騎乗
注記:関係者コメントはソウルラッシュ香港マイル(G1)出走予定)をご参照ください。

レーベンスティール
●本日の調教状況
角馬場(ハッキング)
穂苅 寿彦調教助手 騎乗
●田中 博康調教師のコメント
(芝コースでの調教が)1日遅れた分は問題ありません。出国前から良い状態でこられていますので、良い結果を期待したいです。

(JRA発表)

[もっと見る]

【香港国際競走】カップでGⅠ初挑戦のローシャムパーク 田中博師は「気持ちの強さに期待」12月09日() 04:45

【香港8日=内海裕介】香港国際競走に向けて、日本馬13頭はシャティン競馬場で調整を行った。また、カップにローシャムパーク、ヴァーズにレーベンスティールを送り込む田中博康調教師(38)=美=が、共同会見に登場。先週のチャンピオンズCレモンポップ)に次ぐ、2週連続GⅠに向けて意気込みを語った。

--ローシャムパーク香港カップでGⅠ初挑戦

「GⅠを走らせるのにふさわしいと思って連れてきました。この相手でやれるか分かりませんが、気持ちの強さに期待しています」

--香港入り後の雰囲気は

「前走後、放牧から美浦に戻ったときに、馬がナーバスでカイ食いが悪くて心配したのですが、こちらに来て環境が変わっても体調はしっかり維持できていて、すごくいいと思います」

--シャティンの芝への適性は

「日本で中山も函館もこなしているし、血統や走りのバランスを見ても合っていると思います」

--ヴァーズのレーベンスティールは、8日に芝コースでキャンター

「6日の調整後にスクミ(筋肉痛)の症状が見られたので、大事を取って芝でやるのは1日延ばしました。もともと、何かあっても大丈夫なように仕上げてきたし、実際に芝での走りもとても良かった。初めての滞在競馬もプラスと思います」

--早い段階で参戦に意欲を見せていた

「体質が弱いところがあったので、前走からのレース間隔を取れることと、コース形態が合うだろうということ。距離も前走の走りや血統背景からプラスに働く可能性もあると見ています」



香港カップ出走の日本馬》天皇賞・秋3着のプログノーシスは、僚馬セリフォスとともにオールウェザーコースをキャンターで1周半流し、ゲート練習も消化した。落ち着き十分に調整メニューをこなし、ムードは上々だ。同9着ヒシイグアスはゲート練習を行ったあと、パドックをスクーリング。ローシャムパークはゲート練習で本番に備えた。

香港マイル出走の日本馬》初のGⅠタイトルを狙うソウルラッシュは角馬場で運動後、モレイラ騎手を背にゲート練習を行った。会見に臨んだ池江調教師は「1週間ぶりに見ましたがいいですね。私の父(泰郎元調教師)も『いい』と言ってました。ゴールデンシックスティと一緒に走れるのは光栄。できれば負かしたい」と地元の英雄打倒に意欲を示した。

エリザベス女王杯7着ディヴィーナも、角馬場に出てからゲート練習。「C・デムーロ騎手は以前2勝クラスで乗ったとき、『重賞を勝てる』といっていたのでいいイメージなのだと思います。厩舎も香港と相性がいいので、いい結果を」と友道調教師は期待する。

マイルCS勝ちのナミュールは、パドックをスクーリング。3回目の香港参戦となるダノンザキッドは、オールウェザーコースでキャンター。GⅠ2勝目を狙うセリフォスは、オールウェザーコースを流したあと、ゲートを確認した。

香港スプリント出走の日本馬》スプリンターズS2着マッドクールは、抑え切れない手応えでオールウェザーコースをキャンターで1周半。ゲート練習も消化した。米GⅠBCターフスプリント(12着)からの海外転戦となるジャスパークローネは、ウオーキングマシンで約90分間、汗を流した。

香港ヴァーズ出走の日本馬》アルゼンチン共和国杯を制して勢いに乗るゼッフィーロは、ゲート練習を行った。「加速するのに時間がかかるタイプ。スペースがあればいいけど、スローでバラけないようだと厳しい。難しい競馬になるのでジョッキー(レーン騎手)と話し合いたい」と池江調教師は策を練っている。エリザベス女王杯5着のジェラルディーナもゲート練習をこなした。

[もっと見る]

【香港国際競走】枠順が確定 初の海外遠征ローシャムパークが軽快な追い切り12月08日(金) 04:35

【香港7日=内海裕介】香港国際競走に出走する日本馬の追い切りがシャティン競馬場で行われた。香港カップに挑むローシャムパークは芝コースで軽快な伸び脚を披露し、初の海外遠征でも仕上がりは良好だ。この日はGⅠ4レースの枠順が確定。香港ヴァーズに出走予定だったシャフリヤールは無念の回避が決まった。



香港カップ》チームの勢いは海を越えて。先週のチャンピオンズCレモンポップで制した田中博厩舎のローシャムパークは、シャティン競馬場の芝コースで疾走。単走でラスト2ハロン23秒0と鋭く伸び、万全の態勢をアピールした。

「いい動き。重賞を勝つ馬の芝での動きはどれもすごいですけど、とてもいい走りを見せてくれた。(放牧先から)美浦に入厩した当初は少しナーバスになっていましたが、こっちに来てからカイ食いもいいし、だいぶしっかりしてきた。芝の感じもいいですね」

初の海外遠征にも難なく順応する姿に、穂苅助手がうなずく。枠順抽選では大外の(11)番に決まったが「どこでもいいと話していました。一番嫌なのは内で包まれることだったので」と歓迎。「今年はお馬さんが本当に頑張ってくれた。厩舎として今年のビッグレースは最後になるかもしれないので、いい競馬ができれば」とひと足早い有終の美を意識する。



香港マイルマイルCS2着のソウルラッシュは芝コースで香港ヴァーズに出走するゼッフィーロと併せ馬。ラスト2ハロン23秒5で併入した。「2頭ともリラックスしているので気持ちを乗せました。ちょうどいい手応えです」と岩崎助手。(11)番枠については「外めですけど操縦性もあるし、モレイラ騎手ですから」と平然と受け止めた。



香港スプリント》BCターフスプリント12着から転戦するジャスパークローネはオールウエザーコースでの追い切り。直線はしっかりと加速し、ラスト2ハロン22秒3をマークした。「予定通りのいい追い切りができた。(8)番枠だけど、10頭立てだし行き切れればチャンスはある」と森秀調教師。



香港ヴァーズセントライト記念1着のレーベンスティールはオールウエザーコースでリラックスした走り。「昨日の調教後に軽いスクミの症状が見られたので、調教師やオーナーサイドと相談して大事を取ってAWで乗りました。ここが勝負だと思って美浦でも調教してきた」と穂苅助手。(7)番枠には「いい枠。厩舎と調教師のラッキーナンバーなので」と歓迎の口ぶり。

芝でソウルラッシュと併せ2ハロン23秒5で併入したゼッフィーロは(2)番枠。「こだわりはなかったけど内めはいい。動きも良かったし、雰囲気も日本にいるときと変わりません」と天本助手。

[もっと見る]

【香港国際競走2023】日本馬の近況(12月7日(木曜))12月07日(木) 20:00

12月10日(日曜)に香港のシャティン競馬場で行われる香港国際競走に出走予定の日本馬の調教状況および関係者のコメントは以下の通り。


香港カップ
ヒシイグアス
●本日の調教状況
角馬場→芝コース(追い切り 4ハロン)
J.モレイラ騎手 騎乗
●J.モレイラ騎手のコメント
今日の調教は感触を確かめる程度でしたが、リズム良く気分良く走っていました。2回目の香港ということで、前回よりも環境に慣れている様子が見えました。今回、相手は強いですが、この馬の力を引き出せるように頑張ります。
●枠順について:ゲート2番 高橋 智大調教助手のコメント
2枠ということですが、これから調教師と騎手が相談して作戦を練る予定です。

プログノーシス
●本日の調教状況
曳き運動(60分)
●枠順について:ゲート6番 清山 康成調教助手のコメント
与えられた枠で頑張ります。

ローシャムパーク
●本日の調教状況
芝コース(追い切り)
大口 晋平調教助手 騎乗
●穂苅 寿彦調教助手のコメント
このクラスの馬は芝で良い動きをしますが、この馬も良い動きでした。(枠順について:ゲート11番)枠順はどこでも良いと思っていました。外枠で包まれずにいつもどおりの競馬をしてほしいです。


香港マイル
セリフォス
●本日の調教状況
曳き運動(60分)

ソウルラッシュ
●本日の調教状況
角馬場→芝コース(追い切り 4ハロン)
岩崎 祐己調教助手 騎乗
●岩崎 祐己調教助手のコメント
2頭併せで追い切りましたが、いずれも手応え良くシャープな動きでした。息遣いも問題ありません。

ダノンザキッド
●本日の調教状況
曳き運動(60分)

ディヴィーナ
●本日の調教状況
曳き運動(60分)

ナミュール
●本日の調教状況
曳き運動(30分)→ウォーキングマシン(30分)


香港スプリント
ジャスパークローネ
●本日の調教状況
オールウェザーコース(追い切り)
日高 大嗣調教助手 騎乗
●森 秀行調教師のコメント
予定通りの追い切りができました。良い状態できています。(枠順について:ゲート8番)10頭なので行き切ってしまえばチャンスはあると思います。

マッドクール
●本日の調教状況
曳き運動(60分)
●枠順について:ゲート7番 池添 学調教師のコメント
スタートしてからコーナーまで少し距離が短いので、欲を言えばもう少し内枠が良かったですが、スタートが早い馬ですので、しっかりとスタートを決めてもらい、後は騎手に任せておけば問題ないかと思います。


香港ヴァーズ
ジェラルディーナ
●本日の調教状況
ウォーキングマシン(60分)
●枠順について:ゲート5番 斉藤 崇史調教師のコメント
9頭立てということで、真ん中の枠で丁度良いのではないかと思いますし、ゲートだけしっかりと出られれば問題ないかと思います。

ゼッフィーロ
●本日の調教状況
角馬場→芝コース(追い切り 4ハロン)
天本 悠太郎調教助手 騎乗
●岩崎 祐己調教助手のコメント
2頭併せで追い切りましたが、いずれも手応え良くシャープな動きでした。息遣いも問題ありません。
●枠順について:ゲート2番 池江 泰寿調教師のコメント
与えられた枠でベストを尽くすだけだと思っています。

レーベンスティール
●本日の調教状況
オールウェザーコース(キャンター1周半)
穂苅 寿彦調教助手 騎乗
●穂苅 寿彦調教助手のコメント
美浦に戻ったときは、前回よりも良い状況で帰ってきました。調教師と牧場と相談して今日はオールウェザーにいれました。(枠順について:ゲート7番)少頭数ですし、枠順はどこでも良いと思っていました。田中先生のラッキーナンバーなので良かったです。

(JRA発表)

[もっと見る]

⇒もっと見る

厳選コラム ~香港カップ 2023~

香港カップ(シャティン芝2000m)
枠順抽選が行われる直前の7日午前、衝撃のニュースが走りました。香港ヴァーズ出走予定だった日本の総大将、シャフリヤールの出走取消が香港ジョッキークラブから公表されたのです。健康上の理由としか説明されていませんが、その後の取材で心電図に不整脈が認められたことが判明しました。

「不整脈は競走馬にはつきもの。シャフリヤール自身も国内で不整脈があった。しかし競走に影響する程のものではなく、これまで何の問題もなく出走してきた。それがなぜ香港で問題になったのか? また、シャフリヤールにだけ香港で心電図を取られなければならなかったのか、それが最大の謎だ」
「11月11日、海外馬の中では一番乗りして以来、香港の水が合うのか、シャフリヤールは日に日に良化。これほどの馬はなかなかいないと感じていた。何とも残念なことだ」
ある出走関係者は大きく首を傾げました。
シャフリヤールの到着から取消前日までシャフリヤールに接してきた香港ジョッキークラブのステーブルマネージャーは大きく肩を落としていました。

日本総大将の出走取消で香港ヴァーズの予想は組み換えを余儀なくされましたが、それはさておき、香港国際競走の最高峰、香港カップの予想に移ります。

香港カップ香港マイルと同様、大本命の地元馬の取捨が最大の鍵となります。大本命とは単勝2倍以下が確実な香港中距離王、ロマンチックウォリアーです。ロマンチックは一昨季4歳クラシック三冠で香港ダービーを含む二冠、その勢いでクイーンエリザベス2世カップまで制覇し香港中距離界のトップに立ちました。そして昨季は香港カップを初の制覇、クイーンエリザベス2世カップ連覇を果たして香港中距離界、シャティン芝2000mに既に敵はないと豪州遠征を敢行。ターンブルステークス4着からコックスプレートを香港馬として初めて制覇する金字塔を立ち上げたのです。

10月29日のコックスプレートから香港カップまで僅か6週。帰国後検疫厩舎から馬場入りを再開したのが11月6日。その後の1カ月の間にピッチを上げ、11月28日のバリアトライアルではぶっつけで香港マイルに向かう香港の英雄ゴールデンシックスティを圧倒して順調な回復ぶりを示しました。

豪州遠征を打ち上げたオーナーに対して決して前向きではなかったC.シャム調教師もバリアトライアルでの復活ぶりにこう語りました。
「90%から95%まで戻すことができた。自信をもって香港カップに臨むことができる」
シャム調教師のこの評価を額面通りに受け止めていいのか? ここには香港マイルのゴールデンシックスティ同様の死角あり、と見ます。

その死角を衝かんとするは勿論、日本勢。今春のクイーンエリザベス2世カップでロマンチックに肉薄したプログノーシスヒシイグアスローシャムパークの3騎ですが、この中ではローシャムパークを一番手と取ります。この3騎の中で実績では若干見劣りは否めないものの、函館記念を勝った洋芝適性、オールカマー快勝からここを見据えた余裕のローテーションは2騎よりも好感が持てます。

注目の枠順抽選会では大外の11番枠を引き当ててしまいました。シャティン芝2000mはスタートから1コーナーまでが短く、内枠が圧倒的に有利です、しかし、今年は11頭立て、大外とはいえフルゲートに比べればさほどの不利もないんじゃないか、田中博康調教師に振ってみました。
「……そう、ですね!」
それまで憂鬱そうだった彼の表情にいくばくかの明るさが差し込んできたように見えました。

地元香港馬ではロマンチック以外に見るべき馬はなし。アイルランドの名伯楽、A.オブライエンが送りこむルクセンブルグだけが気にかかります。欧州から初の遠征、シャティンの芝適性が果たしてあるのかどうか? 週末には小雨の予報もあり、馬場が湿れば長打一発の可能性は否定できません。

(写真提供:HKJC)


★”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースの香港国際競走4レースの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。


甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。

【香港国際競走2023】レース展望③香港マイル2023

香港マイル(シャティン芝1600m)
世界のマイル王、ゴールデンシックスティの動向に世界中の注目が集まっています。明けて8歳(南半球生産馬は8月1日に加齢)の老雄は昨季4月30日チャンピオンズマイルを圧勝後に休養。今季は一度も使われることなく、香港マイルにぶっつけという異例のローテーションとなりました。このローテーションを敢えて執ったのか、取らざるを得なかったのか。

今季節開幕直後、ゴールデンのC.ホー調教師にローテーションを確認したところ、自信なさげに語っていたことを今更ながら思い出します。
「明けて8歳、人間でいえば自分と同じくらいの年寄りなんでエンジンのかかりが遅いのは仕方ない。ゆっくり仕上げていってこれまでと同じようにトライアルのジョッキークラブ・マイルから本番に迎えればいいんだけど……」

しかし、11月19日のトライアルにゴールデンの姿はありませんでした。香港ジョッキークラブは陸続きの広東省広州市郊外に、放牧用の外厩として従化トレーニングセンターを持っています。しかしゴールデンは従化に放牧されることもなく、シャティン競馬場内厩で舎飼い。夏のシーズンオフを過ごし仕上げを急いできました。香港には騎手が勝負服を着て行われる実戦形式の調教、バリヤトライアルがあり、出走直前に本追い切りとして使われています。ゴールデンはこのバリヤトライアルを開幕から3本を消化しただけ。仕上がりが万全とはとても、とても考えられません。ゴールデンには大きな死角あり、と見ています。

昨年のこのレースで4歳ながらゴールデンを破ったカリフォルニアスパングルですが、その後はゴールデンに2戦2敗。ゴールデン不在の今季こそ世代交代の狼煙を上げるものと期待されながら、今季開幕早々に鞍上をめぐって大騒動が勃発しました。今季初戦のシャティントロフィーを前に主戦だったZ.パートンがカリフォルニアを捨てて、ビューティーエターナルを選んだのです。エターナルは昨季、Z.パートンが鞭を執って10戦7勝、クラス4からプレミアカップで重賞ウィナーの上り詰めた上り馬です。Z.パートンはこの馬の将来性にかけて、実績上位のカリフォルニアを捨てたのです。

カリフォルニアのA.クルーズ調教師はこれに激怒、公然とZ.パートンは誤った選択をしたと非難し、気の強いZ.パートンも猛烈に反論。A.クルーズ調教師はカリフォルニアにH.ボウマンを迎え、因縁のシャティントロフィーを軽快に逃げ切って大いに面目を施しました。しかし、そのH.ボウマンが落馬負傷のため、遺恨レース第2幕のジョッキークラブ・マイルでは愛弟子、M.チャドウィックが騎乗。逃げながらエターナルに差されて5頭立ての4着と逆襲に遭ってしまいます。
ここ香港マイルで復讐を果たさんとA.クルーズ調教師は欧州からあのC.スミヨンを招きました。この遺恨対決第3幕はゴールデン復活なるかどうか、が今年の香港マイルの大きな焦点となっています。

さて、日本からはダノンザキッドセリフォスソウルラッシュナミュールディヴィーナの5頭が名乗りを上げました。これまで最多の出走頭数です。しかし、香港マイラー陣はスプリンター以上のレベルを誇り、10年で8勝。その厚い壁を破ったのは2015年モーリスと2019年アドマイヤマーズの2頭だけです。今年の5頭からモーリスアドマイヤマーズに比肩しうる馬はどうやら見当たりません。この中では4歳秋にしてようやく本格化、マイルチャンピオンシップでは並みいる牡馬を一蹴して悲願のG1ウィナーとなったナミュールが香港3騎に最も肉薄できると見ています。

明日はラストの香港カップの展望。乞う、ご期待!

(写真提供:HKJC)


★”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースの香港国際競走4レースの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。


甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。

[もっと見る]

【香港国際競走2023】レース展望②香港スプリント2023

香港スプリント(シャティン芝1200m)
このレースは直近10年で8勝をあげている香港スプリンター陣営難攻不落の砦です。残る2勝は記憶に新しい2020年ダノンスマッシュ、古くは2013年に前年に続いて連覇を果たしたロードカナロアの日本勢2頭だけです。さらに歴史をひもとけば1999年の開設以来、香港と日本以外で覇者となったのは2000年、2001年と連覇した豪州馬ファルバロン、2010年の南アフリカ馬ジェイジェイジェットプレーンの2頭だけ、と香港スプリンター陣営は昔も今も世界最高峰であることは言うまでもありません。

さて今年は、と言えば、香港スプリンター陣の壁は薄くなってきてはいるものの、これに挑む日本勢、欧州勢とも相当な格落ち。相対的に香港勢の優位は揺るぎありません。

香港の総大将は昨季のチェアマンズスプリントプライズの覇者、ラッキースワイネスです。今季は3戦、使い始めから2戦は勝ちきれず重ハンデに泣いて連続2着。前走定量戦のトライアル、ジョッキークラブスプリントをきっちりと勝ち上がり香港スプリンター陣最高峰にいることを改めて証明しました。
「強いことは認める。しかし、サイレントウィットネス、セイクリッドキングダム、エアロヴェロシティと比べてごらん、そこまでの馬ではないよ。紛れがないとは言えない」
5日朝、香港ジョッキークラブCEOのウィンフリード・エンゲルブレヒト・ブレスケス、通称EBがモーニングコーヒーをすすりながらささやいてきました。お説ごもっとも、とうなずかざるをえません。香港スプリンター山脈は依然として世界最高峰にありながら、その頂はかつてに比べれば低くなっている、ということなのです。

低くなったとはいえ頂点にあるラッキーを脅かすことができるのは、やはり香港馬。昨年の香港スプリントでラッキーを破ったウェリントンを一番手に挙げます。前走ジョッキークラブ・スプリントは昨季末の6月、イギリスはロイヤルアスコット、クイーン・エリザベス2世ジュビリー・ステークス以来の今季緒戦ではありましたが、3着と使い始めとしては上々。休み明けを叩いた上積みを十分見込めましょう。

そのウェリントンに前走ジョッキークラブ・スプリントで先着の2着と健闘したビクターザウィナーは今季の最大の上り馬。重賞こそ勝ててはいませんが、5歳馬だけに伸び代はウェリントンよりも上。ティータンからマクドナルドへの乗り替わりも好材料です。

そして、昨年の2着馬サイトサクセスも忘れてはいけません。ドバイのアルクォーツスプリントでは香港スプリント2着の力を示して4着と健闘。今季もプレミアムボウルでラッキーを下しています。

上記4頭がラッキーを頂点に山頂を連ねているのが現在の香港スプリンターの陣形、現状です。

これに挑むは我が日本の2騎、ジャスパークローネマッドクールとなります。両馬比較をすれば、米ブリーダーズカップ・ターフスプリントから香港に直行したジャスパーよりは、重賞未勝利ながらスプリンターズステークス2着の勲章を引っ提げてここに挑戦してきたマッドを上位にとります。
日本の新星、坂井瑠星からミルコことM.デムーロへの乗り替わりもプラス。ミルコは日本の通年騎手免許を取る前の1年間、香港で騎乗していたことがあり、シャティンのコースは坂井瑠星よりも熟知。近年不振にあえいでいますが、ここで復活の狼煙を上げてくれるものと期待してやまぬところです。

欧州で短距離G1を4勝しているハイフィールドプリンセスはシャティンの芝適性に疑問が残り、ここでは見送りが賢明。香港4騎に我が日本2騎がどこまで迫れるか――焦点はここ以外にありません。

明日は香港マイルの展望。乞う、ご期待!

(写真:HKJC)


★”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースの香港国際競走4レースの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。


甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。

[もっと見る]

【香港国際競走2023】レース展望①香港ヴァーズ2023

ウマニティ会員の皆さん、お久しぶりです。甘粕代三です。
今年も香港国際競走の季節がやって参りました。今年は史上最多の14頭の日本勢が1200mから2400mの4レースに挑戦! アタクシも負けてはいられず、と例年より早く2日(土)に香港入り、毎朝シャティン競馬場に駆け付けては日本勢、これを迎え撃つ地元香港勢に欧米、中東各馬の状態を観察しています。今年の結論を一言でいえば、日本勢2勝は当確、上手くすれば4勝のグランドスラムの可能性も十分あり!

というのは香港勢の横綱、大関であるマイル王ゴールデンシックスティ、中距離王ロマンチックウォリアーのいずれにも大きな死角があるからです。さあ、アタクシの気の早い結論が与太なのか、モーゼかキリストはたまたモハメドの如き大予言なのか、発走順に仔細に検討して参ります。

香港ヴァーズ(シャティン芝2400m)
このレースの直近10年は日本勢が4勝、欧州4勝、そのうち3勝がアイルランドの名伯楽エイダン・オブライエン厩舎、残る1勝がフランスの名門アンドレ・ファーブル厩舎、地元香港勢2勝と日欧がっぷり四つの様相を呈しています。今年も大きく言えば、この状況に変化はありません。しかし、香港唯一のA級ステイヤーで今年カタールのローカルG1、エミール・トロフィーを楽勝したロシアンエンペラーが選出後に脚部不安発生。残る香港3騎はこのメンバーでは馬場掃除が関の山。日欧が覇を競うことになります。

ロシアンエンペラー回避後の10頭中、日本勢は4頭と最多、アイルランド・オブライエン厩舎が1頭、フランス・ファーブル厩舎1頭、イギリスの1頭を香港勢3頭が迎え撃つ顔付けになりました。この中で圧倒的な存在感を示しているのは勿論、日本4騎です。米ブリーダーズカップターフ3着と終に復活の兆しを見せ、ロスアンゼルスから香港に直行したダービー馬、シャフリヤール。前走アルゼンチン共和国杯で重賞勝ち馬となったゼッフィーロ、父に香港横綱モーリス、母にあの名牝ジェンティルドンナを持つジェラルディーナ、3歳の若駒ながら渡海の挑戦を敢行したレーベンスティールの4騎はいずれ菖蒲か杜若。この4頭だけで3連単、香港ならではの4連単も十分視野に入ります。日本勢香港ヴァーズ史上最強の顔付けと言っても差し支えありません。

この中で最も注目しなければならないのはレーベンスティールです。前走セントライト記念は休み明けながら皐月賞ソールオリエンスを子供扱いする1馬身3/4差の圧勝。セントライト記念から香港のローテーションも最適なら、香港シャティン競馬場の隅から隅まで知り尽くした雷神ことJ.モレイラが引き続き鞭を取るのは正に鬼に金棒! おまけに3歳馬ゆえ5ポンドのアローアンス。5日朝には僚馬、ローシャムパークとパドックをスクーリング。初見参のシャティン競馬場に物見することもなく2頭であたりを睥睨するかのような落ち着きぶりでした。日本勢では筆頭の評価をせざるを得ません。

残る日本勢3騎の評価は今日5日の時点でシャフリヤールゼッフィーロジェラルディーナの順。レース前日の9日までの状態を見て最終的評価を下しましょう。

さて欧州勢ですが、やはりエイダンのウォームハートが不気味です。ヨークシャー・オークス、ベルメイユ賞と欧州G1を連覇。その後、米ブリーダーズカップフィリーズ&メアで惜しくも2着に終わりましたが、サンタアニアでの2着は日本より遅く時計がかかり、欧州よりは早く時計が早い香港シャティンの芝適性を示すものです。欧州で最も時計のかかるドイツはバーデン大賞典でようやくG1ウィナーに上り詰めたジュンコよりは数段上と見ます。おまけに3歳牝馬は9ポンドのアローアンス、これが最後の直線で大きくモノをいうことは間違いありません。日本勢との比較で言えば、シャフリヤールと横一線と評価しておきます。

さて、明日は香港スプリントの展望。日本勢が苦戦したこのレース、今年は少々様相が異なってきています。明日のスプリント展望も乞う、ご期待!


★”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースの香港国際競走4レースの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。


甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。

[もっと見る]

過去10年の結果 ~香港カップ 2023~

開催日 勝ち馬 性齢 調教国 タイム 騎手 調教師
2022/12/11 ロマンチックウォリアー セ4 香港 1.59.70 J.マクドナルド C.シャム
2021/12/12 ラヴズオンリーユー 牝5 日本 2.00.66 川田将雅 矢作芳人
2020/12/13 ノームコア 牝5 日本 2.00.50 Z.パートン 萩原清
2019/12/08 ウインブライト 牡5 日本 2.00.52 松岡正海 畠山吉宏
2018/12/09 グロリアスフォーエバー セ4 香港 2.01.71 S.デソウサ F.ロー
2017/12/10 タイムワープ セ4 香港 2:01.63 Z.パートン A.クルーズ
2016/12/11 モーリス 牡5 日本 2:00.9 R.ムーア 堀宣行
2015/12/13 エイシンヒカリ 牡4 日本 02:00.6 武豊 坂口正則
2014/12/14 デザインズオンローム 牝4 香港 2.01.96 J.モレイラ J.ムーア
2013/12/08 アキードモフィード 牝3 香港 2.01.96 D.ホワイト R.ギブソン

歴史・概要 ~香港カップ 2023~

香港カップは香港国際競走デーのトリとして香港マイル香港スプリント香港ヴァーズ後に施行される格式の高い国際中距離GIである。1988年に【香港招待カップ】芝1800m戦として施行されたのが始まりで1999年に現在の名称である【香港カップ】に変更され、国際GIの芝2000m戦となった。
日本馬は国際格付け以前から1995年のフジヤマケンザン、1998年ミッドナイトベッド、2001年アグネスデジタルで3勝を挙げている。とりわけ1995年のフジヤマケンザンの優勝はハクチカラ以来36年ぶりとなる海外重賞競走制覇となり、日本のファンを熱狂させた。
直近では、2019年ウインブライト、2020年ノームコア、2021年ラヴズオンリーユーと日本馬が3連勝している。

挑戦した日本馬 ~香港カップ 2023~

アグネスデジタル 1着/香港カップ(2001年)
>>全競走成績を見る
血統
父:Crafty Prospector
母:Chancey Squaw
成績
32戦12勝
9億4889万円
主な勝ち鞍
香港カップ(GI)
天皇賞秋(GI)
安田記念(GI)
マイルCS(GI)
フェブラリーS(GI)
競馬史に残るユーティリティホース

 アメリカで白井調教師が購入したアグネスデジタルは2歳の9月にダート戦でデビュー。現在は交流GIとなっている全日本2歳優駿(GII)を優勝し、重賞初制覇を遂げる。その後はNHKマイルC(GI)に出走するなど芝路線を試されたが、結果は出ず、ダート路線を歩むと名古屋優駿(GIII)、ユニコーンS(GIII)を優勝した。JCダート(GI)は1ハロン長いという陣営の判断からマイルCS(GI)に出走し、13番人気の低評価であったが、直線で目の覚めるような切れ味でレコード勝ちでGI初制覇を飾った。
 その後、芝路線に出走するも成績は奮わなく、秋初戦に出走したダートの日本テレビ杯(GIII)で復活を遂げると、続くマイルCS南部杯(GI)でダートGI初勝利。ここで陣営は再び芝路線を選択し、天皇賞秋(GI)への出走を表明。絶対王者のテイエムオペラオーなど芝の一線級が揃った一戦であったが、直線大外に持ち出されると一気の末脚で完勝した。
 充実一途で挑戦した香港カップではいつもとは違う先行策をとり、直線半ばで抜け出すと危なげない競馬で優勝。この年に地方、中央、海外でそれぞれGIを制覇するという偉業を達成した事が評価され、JRA賞最優秀4歳以上牡馬を受賞した。その後もフェブラリーS(GI)、安田記念(GI)を勝つなど幅広く活躍したアグネスデジタル。スペシャリスト全盛の現代競馬においてこれほど適応力に秀でた万能ホースは今後出てこないかも知れない。そう思わせるほどにその実績は偉大である。

エイシンヒカリ 1着/香港カップ(2015年)
>>全競走成績を見る
血統
父:ディープインパクト
母:キャタリナ
成績
13戦10勝
2億40万円
1425万香港ドル
14万2850ユーロ
主な勝ち鞍
香港カップ(GI)
イスパーン賞(GI)
世界ランクトップを獲得した快速

 ワールドベストレースホースランキングのトップに選ばれた快速馬、エイシンヒカリ。
 体質が弱く、3歳春にデビューしたが、他を寄せ付けない非凡な逃げ切りで4連勝。
 そして5戦目のアイルランドトロフィー、レースでは前半の1000m通過58秒2のハイペースで引っ張ると直線ではコース内側から外側に大きくよれ、逃げ馬ながら大外のラチ沿いを走る奇走となったが、終わってみれば3馬身半差の圧勝。規格外の能力を見せつける一戦となった。
 その後、エプソムカップ、毎日王冠と重賞連勝するなど充実期を迎えたエイシンヒカリだったが、天皇賞(秋)では見せ場なく、惨敗してしまう。そして迎えた香港カップでは、単勝38.0倍(9人気)という低評価。しかし、レースでは外枠ながらスタートを決めると快調なペースで引っ張り、4コーナーでギアを一段上げると直線でも再加速、そのまま後続を寄せつけず、念願のG1制覇を海外G1勝ちの快挙で達成した。
 鞍上の武豊騎手は『馬のコンディションはすごく良かったので、いいレースができると思っていました。道中行きたがっていたところもありますが、ギリギリ我慢できて暴走せずよかったです。直線に入って加速し、残り100メートルで勝利を確信しました。やっと勝てたレースですし、先代オーナー(平井豊光氏)が香港競馬に情熱を持っていたので勝利できてよかったです』とコメントした。

施行年馬名性齢騎手調教師着順
2022年ダノンザキッド牡4北村友一安田隆行2着
ジオグリフ牡3W.ビュイック木村哲也6着
ジャックドール牡4武豊藤岡健一7着
レイパパレ牝5J.モレイラ高野友和9着
パンサラッサ牡5吉田豊矢作芳人10着
2021年ラヴズオンリーユー牝5川田将雅矢作芳人1着
ヒシイグアス牡5J.モレイラ堀宣行2着
レイパパレ牝4C.スミヨン高野友和6着
2020年ノームコア牝5Z.パートン萩原清1着
ウインブライト牡6松岡正海畠山吉宏2着
ダノンプレミアム牡5W.ビュイック中内田充正4着
2019年ウインブライト牡5松岡正海畠山吉宏1着
2018年ディアドラ牝4C.ルメール橋田満2着
サングレーザー牡4J.モレイラ浅見秀一4着
ステファノス牡7W.ビュイック藤原英昭9着
2017年ネオリアリズム牡6J.モレイラ堀宣行3着
ステファノス牡6H.ボウマン藤原英昭4着
スマートレイアー牝7武豊大久保龍志5着
2016年モーリス牡5R.ムーア堀宣行1着
ステファノス牡5C.スミヨン藤原英昭3着
ラブリーデイ牡6H.ボウマン池江泰寿4着
クイーンズリング牝4M.デムーロ吉村圭司9着
エイシンヒカリ牡5武豊坂口正則10着
2015年エイシンヒカリ牡4武豊坂口正則1着
ヌーヴォレコルト牝4R.ムーア斎藤誠2着
ステファノス牡4戸崎圭太藤原英昭10着
サトノアラジン牡4J.マクドナルド池江泰寿11着
2014年アルキメデス牡5岩田康誠藤原英昭7着
2013年トウケイヘイロー牡4武豊清水久詞2着