モーリス(競走馬)

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モーリス
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写真一覧
抹消  鹿毛 2011年3月2日生
調教師堀宣行(美浦)
馬主吉田 和美
生産者戸川牧場
生産地日高町
戦績18戦[11-2-1-4]
総賞金53,624万円
収得賞金50,450万円
英字表記Maurice
血統 スクリーンヒーロー
血統 ][ 産駒 ]
グラスワンダー
ランニングヒロイン
メジロフランシス
血統 ][ 産駒 ]
カーネギー
メジロモントレー
兄弟 ルーカスピッツバーグ
市場価格1,050万円(2013北海道トレーニングセール)
前走 2016/12/11 香港カップ G1
次走予定

モーリスの競走成績

[ 競走データ ] [ 繁殖データ ]
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成績 条件別 競馬場別 距離別 重量別 騎手別 タイム別
開催日

R 競走名 コース









指数

負担
重量
(kg)
騎手調教師



馬体重
(kg)




(秒)

3F
通過順 1(2)着馬
16/12/11 香港 8 香港カップ G1 芝2000 12--------1** 牡5 57.0 R.ムーア堀宣行 513
(--)
2.00.9 -0.5----シークレットウェポン
16/10/30 東京 11 天皇賞(秋) G1 芝2000 15583.611** 牡5 58.0 R.ムーア堀宣行 514
(+4)
1.59.3 -0.233.8⑤⑤④リアルスティール
16/08/21 札幌 11 札幌記念 G2 芝2000 168151.612** 牡5 57.0 J.モレイ堀宣行 510
(-4)
2.02.0 0.336.3⑧⑨⑨⑦ネオリアリズム
16/06/05 東京 11 安田記念 G1 芝1600 12681.712** 牡5 58.0 T.ベリー堀宣行 514
(-4)
1.33.2 0.234.0ロゴタイプ
16/05/01 香港 8 Cマイル G1 芝1600 12--------1** 牡5 57.0 J.モレイ堀宣行 518
(--)
1.34.0 -0.4----コンテントメント
15/12/13 香港 7 香港マイル G1 芝1600 14--------1** 牡4 57.0 R.ムーア堀宣行 507
(--)
1.33.9 -0.1----ジャイアントトレジャー
15/11/22 京都 11 マイルCS G1 芝1600 188165.741** 牡4 57.0 R.ムーア堀宣行 508
(-2)
1.32.8 -0.233.1⑨⑧フィエロ
15/06/07 東京 11 安田記念 G1 芝1600 17363.711** 牡4 58.0 川田将雅堀宣行 510
(+2)
1.32.0 -0.034.5ヴァンセンヌ
15/04/05 中山 11 ダービーCT G3 芝1600 165103.111** 牡4 55.0 戸崎圭太堀宣行 508
(-2)
1.32.2 -0.633.0⑭⑮⑬クラリティシチー
15/03/07 中山 10 スピカS 1600万下 芝1800 11111.511** 牡4 57.0 戸崎圭太堀宣行 510
(+6)
1.50.2 -0.133.8⑩⑩⑪⑪ダイワリベラル
15/01/25 中山 10 若潮賞 1000万下 芝1600 16471.911** 牡4 56.0 F.ベリー堀宣行 504
(+2)
1.33.7 -0.534.6⑤⑥⑤サクラダムール
14/05/31 京都 10 白百合S OP 芝1800 12117.143** 牡3 56.0 浜中俊吉田直弘 502
(+4)
1.45.2 0.133.5⑩⑩ステファノス
14/05/10 京都 11 京都新聞杯 G2 芝2200 1881713.177** 牡3 56.0 川田将雅吉田直弘 498
(+4)
2.11.5 0.535.8⑨⑨⑥ハギノハイブリッド
14/03/23 中山 11 スプリングS G2 芝1800 153519.854** 牡3 56.0 川田将雅吉田直弘 494
(+2)
1.48.8 0.435.1⑫⑫⑫⑪ロサギガンティア
14/01/12 京都 11 シンザン記念 G3 芝1600 137116.435** 牡3 56.0 内田博幸吉田直弘 492
(-2)
1.34.9 1.134.9ミッキーアイル
13/12/23 阪神 9 万両賞 500万下 芝1400 11781.511** 牡2 55.0 川田将雅吉田直弘 494
(0)
1.22.7 -0.135.1⑤④フェルメッツァ
13/11/09 東京 11 京王杯2歳S G2 芝1400 14581.516** 牡2 55.0 R.ムーア吉田直弘 494
(-8)
1.23.5 0.433.1⑪⑪カラダレジェンド
13/10/06 京都 3 2歳新馬 芝1400 12444.311** 牡2 55.0 内田博幸吉田直弘 502
(--)
1.20.6 -0.533.8⑤⑤インヴォーク

モーリスの関連ニュース

ウマニティ重賞攻略チームが毎週末の重賞をあらゆる切り口で考察!今回は金鯱賞2024・血統予想をお届けします!


2022年はジャックドールが中京芝2000mのコースレコードを更新する逃げ切り勝ち。同馬の父系は、モーリススクリーンヒーローグラスワンダーと遡るが、2016&2017年には母の父にグラスワンダーの血を引くヤマカツエースが変則2連覇を達成している。なお、2021年に最低人気で勝利したギベオンを筆頭に、2015年1着ミトラ、2021年2着デアリングタクト、2022年3着アカイイトなど、Kris S.の血を引く馬も存在感を放つため、総じてRoberto系種牡馬の血脈には気を配る必要がありそうだ。

ほか、ディープインパクトの直系も毎年上位を賑わせており、2018年2着サトノノブレスから2023年1着プログノーシスまで6年連続で直仔が連対。2022年にはキズナ産駒のアカイイトが3着に好走しているため、今後は後継種牡馬の産駒にも同等の評価が必要だろう。

プログノーシスは、父ディープインパクト×母ヴェルダ(母の父Observatory)。昨年の勝ち馬なので今年は2連覇のかかった一戦となるが、同産駒の連対が6年連続で続いていることからも軽く扱えないところがある。また、母の父を介してRobertoの血脈を持つことも強調しやすく、過去に同産駒として好走したダノンプレミアムギベオンレイパパレなども引き合いに出しやすい。芝2000m実績も豊富であり、ここでは胸を貸す立場となる。

ノッキングポイントは、父モーリス×母チェッキーノ(母の父キングカメハメハ)。同産駒からは22年の勝ち馬ジャックドールが出ており、前述のとおりグラスワンダーの血脈自体を評価しやすい傾向にある。なお、「グラスワンダー系×キングカメハメハ系」の組み合わせは、16&17年に2連覇したヤマカツエースの父と母の父を入れ替えたような配合ともいえるだろう。23年新潟記念を勝った実績からも左回りの2000mは条件として申し分ない。

ヨーホーレイクは、父ディープインパクト×母クロウキャニオン(母の父フレンチデピュティ)。好相性を示すディープインパクトの直仔で、母の父がDeputy Minister系種牡馬となる配合は、21年1着ギベオン&3着ポタジェ、22年2着レイパパレと共通。本馬は屈腱炎の影響で約2年2か月ぶりの出走となると常識的には狙いづらいが、血統構成には惹かれるものがあり、クラシックを賑わせた資質を考えれば一発があっても驚けないだろう。


【血統予想からの注目馬】
プログノーシス ⑨ノッキングポイント ⑥ヨーホーレイク

【霧プロのキーホース診断】弥生賞ディープインパクト記念2024 圧倒的強者感は本物か? 無敗の大器ダノンエアズロックを掘り下げる 2024年2月28日(水) 15:00


ウマニティプロ予想家・が、今週の重賞出走馬の中から、特に的中への鍵を握りそうな1頭にフォーカス。指数・血統・調教を中心とした“予想的イマジネーション”で掘り下げていきます。



ダノンエアズロック
”弥生賞”という響きを聞くと、なんとなく春の訪れを感じてしまうのは筆者だけではないだろう。古くから皐月賞の最重要トライアルとして大きな存在感を放つレースだが、今年もホープフルS2着でG1級の能力を示しているシンエンペラーが出走を表明。クラシック有力候補の走りに注目が集まっている。
しかし、ホープフルSにおいてシンエンペラーを負かしたのは牝馬のレガレイラ。そのレガレイラは早々に皐月賞直行を表明してここには出てこなかったが、代わりに(というわけではないが)参戦してきたのが”レガレイラに土を付けた馬”であるダノンエアズロックだ。
セレクトセールで4億9500万円という目眩のするような金額で落札され、6月には早々に勝ち上がり。たっぷりと間隔をあけて使われた前走のアイビーSにおいて、レガレイラを難なく撃破。その後の2歳G1には目もくれずにここに参戦してくることからも、なんだか物凄い強者感を漂わせている存在だが、彼は世代の主役になり得る存在なのだろうか。キャリアが浅いため未知の部分も多いが、いつも通りに各要素から掘り下げていきたい。

まず指数面だが、デビュー戦とアイビーSで印象は大きく異なる。
というのも、指数から見た場合、本馬のデビュー戦は非常に平凡な内容なのだ。調教でも目立つ動きを見せ、その通りに圧倒的な人気を集めてあっさりと勝ちはしたが、刻んだラップも平凡で、最後は他馬に詰められるシーンもあった。調教の印象ほど派手な内容ではなく、悪く言えば期待外れとも思える走りだったのだが、そこから4ヶ月後に大きく馬体を増やして臨んだアイビーSでは、一変のパフォーマンスを見せつけたのだ。
アイビーSについては、以前ホープフルSのレガレイラについて触れた記事の中でも書いたのだが、6頭立ての超スローな流れで進んだ割に、指数は極めて高く出た。同レースを勝った後にG1を複数回制しているドウデュースクロノジェネシスらと比べても遥かに高い数字で、3着だったレガレイラはレベルの高さを証明するようにホープフルSを制した。ここで2着だったホウオウプロサンゲがその後不振なのは気になるところだが、超スローのマイペース逃げが叶った部分も大きかったのだろう。それを追いかける形となった本馬やレガレイラのほうが苦しい立場だったし、詰めきれなかったレガレイラに対し、本馬はきっちりと差し切ってみせており好印象。レガレイラと同等以上の素質を持っていたとしても不思議ではないだろう。

問題は、その能力が発揮される舞台・条件がどこになるのかという点だ。
本馬の母モシーンは豪州の名牝で、短距離色の濃い血統通りにマイル近辺を主戦場にしており、その産駒で本馬の半姉にあたるプリモシーンも、ヴィクトリアマイルで2着に入るなど、マイラーとして高い資質を持っていた。この母系に父がモーリスとくれば、長い距離よりはマイル近辺に適性がありそうな印象を受ける。
しかし、モシーンの初G1制覇はなんと2500m戦。しかも9馬身差の圧勝だった。その数ヶ月後には1200mのリステッドで勝ち星を挙げているので、”なんでもあり”な血統である可能性も否定できない。父のモーリスも最終的には2000mでも物凄く強かったし、そもそも血統的には中長距離馬。本馬もアイビーSで刻んだラップから、少なくとも2000mが長すぎるという印象は薄く、今回の条件であれば問題なく走れるのではないだろうか。
ただ、モシーンもプリモシーンモーリスも本格化したのは古馬になってからで、若駒の頃は取りこぼしが多かった。やや晩成傾向の血統であるのは確かで、現時点の完成度では他馬に遅れを取る可能性はある。

だが、そうした心配を帳消しにするほど、調教ではデビュー時から動きすぎるくらい動いている馬で、この中間も非常に速い全体時計を刻みながら、終いの時計もしっかりとまとめている。走るフォームは素人目からも”カッコイイ”と思えるもので、上級馬の雰囲気を感じさせる。ただ、若干頭を傾けて走るような癖があり、左回りの東京コースではわずかにモタれ気味になっているような印象を受けた。右回りだった1週前追い切りでも、加速の際に少しモタつくような挙動を見せていたので、このあたりが実戦に行ってどう出るかだろう。とはいえ、致命的に追いづらくなるような悪癖化まではしておらず、あくまで許容範囲。初の右回りでも大きく減点する必要はなさそうだ。

そして、陣営によればこの中間でさらに20kgほど体重が増えているとのこと。
同様に20kg増えてレースレベルを一変させた前走内容を思うと、この体重増加が純粋に成長分であるのならば、より恐ろしいことになる。デビュー時とは文字通り別馬で、今回シンエンペラーを返り討ちにするシーンがあっても驚けないだろう。
ただ、デビュー時から言われていたように、本馬は喉の疾患であるDDSP持ち。こればかりは実戦でどのような影響が出てくるか予想するのは困難だ。距離が伸びて突然苦しくなる馬もいれば、疾患の影響を感じさせない走りを見せる馬も多い。現時点で手術等に踏み切った情報がないことを考えると、本馬が後者の部類である可能性は高いが、今後のことも踏まえて、レースぶりはしっかりと注目しておきたいところだ。
”英雄”の名を冠するレースで新たな英雄候補が誕生するのか、お手並み拝見といきたい。


(きり)プロフィール
ウマニティ公認プロ予想家。レース研究で培った独自の血統イメージに加え、レース戦績や指数等から各馬の力関係・適性を割り出す”予想界のファンタジスタ”。2023年1月には、長年の活躍が認められ殿堂プロ入りを果たす。

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【血統アナリシス】朝日杯フューチュリティS2023 中距離実績を持つ種牡馬が優勢、トニービン内包馬の大駆けにも要注意 2023年12月16日() 12:00

ウマニティ重賞攻略チームが毎週末の重賞をあらゆる切り口で考察!今回は朝日杯FS2023・血統予想をお届けします!


のちに東京優駿(日本ダービー)をも制して世代の頂点に輝いた2021年ドウデュースは最たる例といえるかもしれないが、純然たるマイラーが勝ち馬になるとは限らず、むしろ中距離をこなせる下地がある馬のほうが勝ち負けになりやすい。現行コースでは、ディープインパクトが3勝、ハーツクライが2勝、この2頭の種牡馬が複数頭の勝ち馬を出しているため、まずは父が中距離実績を持つかどうかにも注目すべきだろう。

ほか、10番人気以下の2桁人気で激走した4頭に目を向けると、2015年3着シャドウアプローチ(父ジャングルポケット)・11番人気、2016年3着ボンセルヴィーソ(2代母の父トニービン)・12番人気、2019年3着グランレイ(父ルーラーシップ)・14番人気の3頭はトニービンの血脈を持つ点で共通していた。なお、前述したハーツクライも母の父がトニービンであることを気にとめておきたい。

シュトラウスは、父モーリス×母ブルーメンブラット(母の父アドマイヤベガ)。父は4歳時にマイラーとして名を馳せたが、5歳時には中距離路線へシフトして天皇賞(秋)などを制した。一方、母は5歳時にマイルCSでG1制覇を飾った晩成型のマイラー。本馬が気性面で若さをみせていることを考えると、本格化を果たすのは古馬になってからかもしれないが、秘めたる資質に賭ける価値はある。大舞台に強いRoberto系としても注目したい。

ナムラフッカーは、父スワーヴリチャード×母ナムラライラ(母の父ルーラーシップ)。まず、3代母アイリッシュピースと父系祖父ハーツクライが、年子の姉弟かつ同じサンデーサイレンス産駒という意欲的な配合が目を引くところ。また、トニービンの血脈を、父系で1本、母系で2本引いていることも興味深く、一発を狙った血統構成には惹かれるものがある。前走デイリー杯2歳Sでも非凡な末脚を披露しており、穴馬として留意したい存在だ。

ダノンマッキンリーは、父モーリス×母ホームカミングクイーン(母の父Holy Roman Emperor)。半姉に20年モイグレアスタッドSを勝ったShale、従兄に20年英ダービーの勝ち馬Serpentaineと近年も勢いのある一族で、母も12年に英1000ギニーを制するなど世代限定G1に強いことも特徴的。本馬は上記シュトラウスと同じモーリス産駒となるが、同産駒が今開催の阪神芝1600mで「2-1-2-1」と好成績を残していることも追い風だろう。


【血統予想からの注目馬】
シュトラウス ⑬ナムラフッカー ⑧ダノンマッキンリー

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【直撃取材!プロ予想家最速予想】朝日杯フューチュリティS2023「霧」「伊吹雅也」の狙いは!? 注目馬&妙味ある穴馬候補に迫る! 2023年12月14日(木) 11:00


毎週プロ予想MAXの予想家に週末重賞への見解、注目馬について取材、紹介する連載「プロ予想家最速予想」。第46回は朝日杯FSについて伊吹雅也プロ・プロの2名にお話を伺いました。早速、レースへの見解と注目馬を紹介していきます。



伊吹雅也―本質を見抜く的確なデータ分析


ウマニティ、JRA公式HPをはじめ、多数の媒体で鋭い見解を披露。独自、かつ的確なデータ分析で目から鱗の穴馬を推奨する伊吹雅也プロに朝日杯フューチュリティSの予想についてお聞きしました。

―予想のポイントからお願いします。

近年の朝日杯フューチュリティSは、ノーザンファーム生産馬と実績馬が優勢です。生産者がノーザンファーム以外、かつ“JRAの、1500m超の、オープンクラスのレース”において1着となった経験がない馬は、2018年以降[0-1-2-49](馬券内率5.8%)と苦戦しています。今年はこの条件をクリアしている馬がかなり少ないので、大胆に買い目を絞り込みたいところです。

―かなり好走の率が低い条件ですね。出走馬の生産牧場・距離・クラス・着順には注意を払いたいです。ほかに朝日杯フューチュリティSを対象としたレースで、買い目を絞りやすいデータはあるでしょうか。

“同年10月以降の、JRAの、芝のレース”において“着順が1着、かつ上がり3ハロンタイム順位が2位以内”となった経験のない馬は、2018年以降[0-0-0-48](馬券内率0%)と3着以内なしとなっています。暑い時期のレースしか勝っていない馬や、先行力の高さを活かして勝ち上がってきた馬は強調できません。シュトラウスがこの条件に引っ掛かっている点は少々気掛かりです。

―末脚のしっかりしたタイプがいいのはわかりますが、好走馬なしとは驚きですね。前述の条件に加え、上がり実績にも注目したいです。阪神芝1600mという条件で狙いたい馬はいるでしょうか。

今春にリリースした『血統&ジョッキー偏差値2023-2024 ~儲かる種牡馬・騎手ランキング~』でも指摘したとおり、阪神芝1600m外は川田将雅騎手の期待値が思いのほか高いコースです。2020年5回阪神から2023年5回阪神(12月10日終了時点)までの期間中に限ると、3着内数が43回、3着内率が58.1%、複勝回収率が91%でした。

―阪神芝2000mだと毎回来ている印象ですが、マイルの91%というのもすごいですね。

鞍上のコース適性が高いので、ジャンタルマンタルのコース替わりはそれほど心配しなくても良いでしょう。

―乗り替わりでも不安なしと。現状、軸として考えているのはどの馬でしょうか。

ダノンマッキンリーは高く評価して良さそうです。出走数が3戦以上、かつ“JRAの、G1・G2のレース”において1着となった経験がない馬は2018年以降[1-0-0-42](馬券内率2.3%)ですから、基本的にはキャリア2戦以内の馬を重視するべきレースと言えます。多少なりともコース替わりが嫌われそうな今回は、狙い目と言って良いのではないでしょうか。

―2歳戦らしいというか、経験より素質といったところでしょうか。最終的なオッズも気になりますね。穴っぽいところで、好走条件に合致している馬がいればお願いします。

先月リリースした単行本『ウルトラ回収率 2024-2025』でも指摘したとおり、阪神芝1600m外は最内枠に入った馬の期待値が高いコースです。2020年5回阪神から2023年5回阪神(12月10日終了時点)までの期間中に限ると、馬番が1番、かつ前走の上がり3ハロンタイム順位が2位以内だった馬は、3着内数が22回、3着内率が50.0%、複勝回収率が161%でした。前走で出走メンバー中上位の上がり3ハロンタイムをマークした馬が最内枠に入ったら、しっかり押さえておきたいです。

―枠順・前走の上がりに注目ですね。後者の条件該当馬には、内枠を引いてほしいところです。最後に登録馬のなかで、データ的な面を度外視して、印象に残る走りをした馬とレースを挙げていただきたいです。

ジャンタルマンタルはデビュー戦が素晴らしい内容でした。道中は先団を追走し、残り200m地点のあたりで先頭を捕らえると、そこから瞬く間に後続を引き離しています。最後はかなり流していたにもかかわらず、上がり3ハロンタイムは出走メンバー中トップ。2着に負かしたキープカルムが次走の未勝利を完勝していますから、メンバー構成に恵まれたわけではありません。将来が楽しみな一頭です。


取材後記: 『血統&ジョッキー偏差値2023-2024 ~儲かる種牡馬・騎手ランキング~』『ウルトラ回収率 2024-2025』(ともにガイドワークス)を有効活用すれば、価値のある条件を手軽に見つけられますね。みなさま、AmazonへGOです!


ー25週キングの座に君臨!競馬予想界のファンタジスタ


戦歴、レース内容や指数の研究により、的確に出走馬間の力関係を把握し、そこへ長年の馬券生活で育まれた豊富な血統知識をブレンドして、コンスタントに人気薄の激走を見抜くプロ。今年の朝日杯フューチュリティSはどう映っているのでしょう?

―2歳馬ですし、各々課題を抱えながらだと思いますが、ポイントはどのあたりでしょうか。

人気は偏るような気もしますが、どの馬も怪しく見えますよね。

ダノンマッキンリーシュトラウスジャンタルマンタルあたりですか。1頭ずつ、ダノンマッキンリーから評価をお願いします。

シュトラウスにも言えることですが、気性面が心配ですよね。マイルに伸びて抑えが効くかどうか。血統的には「まさにマイラー」って感じなんですけど。一方で、モーリス産駒らしい前向きさも出ているという。

―なんとも難しいですね。反対に良さはどのあたりでしょうか。

馬単体の素質はかなり高いと思うんですよね。長い間、競馬を見てきたなかでの感覚的な部分ですが、順調なら大きいところを獲る馬なのではないかという。

―おお。今回ダメでも、追わなければいけませんね。以前、モーリス産駒は少し成長の時期が遅いという話もありましたが……。

そうなんですよね。そのあたりの話は『プロのキーホース診断』で詳しく書いているのですが、完成するのに時間がかかるかもしれませんね。

―さらに判断に悩まされますね(笑)。同じく気性面が課題というシュトラウスについてもお願いします。

シュトラウスも同じくらい危うい馬だと思いますよ。

―前走の東スポ杯2歳Sを勝ちましたけど、ペースは比較的流れていましたね。

いい感じのペースメーカーがいてくれましたよね。キレやすいというか、ダメなときはとことん沈む血統なんですよ。新馬戦からその傾向は見えていて、当時も指摘していたのですが。

―お母さんはブルーメンブラットですか。

兄妹はほとんど勝ち上がっているいいお母さんなんですけどね。お姉さんのフォラブリューテも、新馬戦は強い勝ち方でしたが、桜花賞大敗後はほとんど2桁着順でしたから。

―ピンパーな子を出しやすいんですね。ジャンタルマンタルはどうでしょうか。

前走のデイリー杯で口を割っていたのはちょっと気になりますよね。新馬戦はそういった面はなかったんですが。それでも、しっかり脚を使えていましたし、上位3頭のなかでは一番マシじゃないですかね。

―信頼度ではこの馬ですかね。

そうですねえ。気性的な悪さを見せても、まとめてきそうといか、ほかの2頭は着外とかも普通にありそうなので。

ダノンマッキンリーには器さの大きさを感じる部分もあったようですが、ジャンタルマンタルシュトラウスはどうでしょうか。

ジャンタルマンタルも新馬戦で強いなあと思ったので、この馬もけっこういいところへいく気はしますね。ただ、シュトラウスにはそれを感じなかったんですよ。

―これは面白いですね。着差だけでは測れない何かがあると。3頭それぞれの危うさを挙げていただきましたが、軸は3頭以外からになりますか。

いや、とはいえ3頭以外にもこれといった馬がいないんですよね。現状、軸にするならジャンタルマンタルですかね。

―人気馬からいっても、そこそこつきそうですしいいですね。ジャンタルマンタルの前走はデイリー杯2歳Sですが、この組ではシンプルに上という感じでしょうか。

この時はわりと外差しの利いている馬場でしたよね。そのなかで内からズバンと抜けてきたのを見ると、一枚上と見ていいと思います。

―2着馬は外を回して外から来て、3着馬はどうですか。最後はいい脚だったと思いますが。

死んだふりの戦法がはまったようにも見えるんですよね。それ以前のパフォーマンスを見ても、G1でさらに着順を上げてくるイメージは湧かないですね。

―ありがとうございます。ほかだとエコロヴァルツあたりが人気ですかね。この馬もコントロールが難しそうですが。

この馬が読めないですよね。コスモス賞以来、そこまで強い相手とやっていないですが、新馬戦はルシフェルを相手にしてないんですよね。スケールが大きい可能性もなきにしもあらずという。

―頭妙味ありかもしれませんね。折り合い難を抱える上位馬にとって、ペースは重要になりそうですが、逃げるのはセットアップですかね。

逃げそうですよね。

―札幌2歳Sは圧勝でした。

まあ、あれは馬場でしょうね(笑)。

―ほぼ全レース前々でしたね、あの日は。

前に行かなければ話ならない馬場でしたから。ただ、2戦目の未勝利戦は良いスピードを感じました。デクラレーションオブウォーの子というか、気分良く行くと強いタイプかなと思います。

―ペース的にはどうでしょう。

セットアップは緩めて逃げるタイプではないので、この馬がガンガン飛ばしてくれると、ダノンマッキンリーシュトラウスは走りやすくなるでしょうね。

―うーん、嫌いたいけど、ペースは合いそうな……、難しいですね。最後に穴っぽいところで期待できそうな馬がいればお願いします。

可能性があるとすれば、タガノエルピーダかなと。新馬戦はタイム的に評価できますし、好位から運びながらきれいなラップを刻んでいて、2着馬もあっさり勝ち上がりましたからね。大穴を挙げるなら、タガノデュードですかね。調教は動くけど、実践に結びつかないタイプでしたが、距離短縮した前走が妙に強い勝ち方で、もしかしたらという期待はあります。


取材後記: 人気馬3頭の取捨がポイントになりそうななか、非常に参考になりました。タガノ2頭が上手く絡んできてくれると、いい感じで有馬記念へと向かえますね。


以上、プロ予想家2名の朝日杯フューチュリティSの見解と注目馬を紹介しました。ダノンマッキンリージャンタルマンタルの高評価、シュトラウスの危険視まで一致しましたね。


(文・垣本大樹)

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【若駒ピカイチ】厩舎ゆかりの良血シヴァースはセンスの高さ披露 距離が延びても楽しみ 2023年11月21日(火) 04:47

シヴァース(19日、京都新馬、芝1600メートル)=栗・友道、牡、父モーリス、母ヴィブロス、母の父ディープインパクト

《戦評》マイル戦で1000メートル通過が1分3秒5とスローペースでも、折り合いを欠かずスムーズな追走だった。直線は狭いスペースを突いて鋭く伸び、上がり3ハロンはメンバー最速の33秒8。2着とはクビ差も余力あるフィニッシュで、着差以上の完勝だった。

《血統》母ヴィブロス秋華賞ドバイターフとGⅠを2勝。近親にヴィルシーナシュヴァルグランといったGⅠ馬がいる、厩舎ゆかりの良血馬だ。この母系とモーリスとの組み合わせではディヴィーナも出ており、配合的にも相性のよさは証明済みといえる。

《将来性》「いいスタートを切ってくれたし、乗りやすかった。これからがすごく楽しみ」とルメール騎手。距離延長に関しても問題なしのコメントを残しており、折り合いの心配もないぶん、2000メートルぐらいはこなせそう。レースセンスの高さを生かして、重賞の舞台でも活躍が見込めそうだ。(山口大輝)

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【血統アナリシス】エリザベス女王杯2023 ノーザンテースト内包馬や「父または母の父Roberto系」が大々的に活躍 2023年11月11日() 12:00

ウマニティ重賞攻略チームが毎週末の重賞をあらゆる切り口で考察!今回はエリザベス女王杯2023・血統予想をお届けします!


これまでに日本調教馬で2連覇を達成した馬は、1999年メジロドーベル、2004年アドマイヤグルーヴ、2020年ラッキーライラックとなるが、その3頭はいずれも血統表の5代以内でノーザンテーストの血を引いていた。なお、同血脈を保持する馬には、2009年クィーンスプマンテ(11番人気)、2012年レインボーダリア(7番人気)といった人気薄の勝ち馬も挙げられる。

ほか、2010&2011年スノーフェアリー/Snow Fairy(父Intikhab)、2012年レインボーダリア(父ブライアンズタイム)、2013年メイショウマンボ(母の父グラスワンダー)、2021年アカイイト(母の父シンボリクリスエス)、2022年ジェラルディーナ(父モーリス)といった勝ち馬を中心に、「父または母の父がRoberto系種牡馬」となる馬も年々に活躍するケースが増えてきた。

ジェラルディーナは、父モーリス×母ジェンティルドンナ(母の父ディープインパクト)。本馬は昨年の勝ち馬となるため2連覇がかかる一戦となるが、過去に同偉業を達成した馬たちと同様にノーザンテーストの血脈を持つことは念頭に置きたい。また、Robertoの直系であることも強調しやすく、昨年は別場所での施行ながらスクリーンヒーロー系のワンツー決着でもあった。非根幹距離適性が高いタイプでもあり、不動の中心とみるべきだろう。

ライラックは、父オルフェーヴル×母ヴィーヴァブーケ(母の父キングカメハメハ)。同産駒からは19年京都&20年阪神と別場所で2連覇を達成したラッキーライラックが出た。父はノーザンテーストの意欲的な配合が特徴の種牡馬でもあり、本馬自身も昨年に12番人気ながら2着同着となった実績を持つ。一方、同じ母の父となる馬が17年1着モズカッチャンから出走機会で4年連続好走中。リピート好走が多い傾向からも軽視できない存在だ。

サリエラは、父ディープインパクト×母サロミナ(母の父Lomitas)。同産駒は延べ45頭が出走して2勝と少し物足りない成績だが、その2勝は14年ラキシス、15年マリアライトとどちらも4歳馬によるもの。なお、本馬の全姉サラキアは19年6着&20年2着と上位を賑わせた実績があり、19年は直線で挟まれる不利が応えていた。遠縁には09年3着ブエナビスタもいるドイツ名牝系の出身であり、母がG1勝ちした芝2200mで真価を問いたい。


【血統予想からの注目馬】
ジェラルディーナ ⑪ライラック ⑬サリエラ

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香港マイル(シャティン芝1600m)
世界のマイル王、ゴールデンシックスティの動向に世界中の注目が集まっています。明けて8歳(南半球生産馬は8月1日に加齢)の老雄は昨季4月30日チャンピオンズマイルを圧勝後に休養。今季は一度も使われることなく、香港マイルにぶっつけという異例のローテーションとなりました。このローテーションを敢えて執ったのか、取らざるを得なかったのか。

今季節開幕直後、ゴールデンのC.ホー調教師にローテーションを確認したところ、自信なさげに語っていたことを今更ながら思い出します。
「明けて8歳、人間でいえば自分と同じくらいの年寄りなんでエンジンのかかりが遅いのは仕方ない。ゆっくり仕上げていってこれまでと同じようにトライアルのジョッキークラブ・マイルから本番に迎えればいいんだけど……」

しかし、11月19日のトライアルにゴールデンの姿はありませんでした。香港ジョッキークラブは陸続きの広東省広州市郊外に、放牧用の外厩として従化トレーニングセンターを持っています。しかしゴールデンは従化に放牧されることもなく、シャティン競馬場内厩で舎飼い。夏のシーズンオフを過ごし仕上げを急いできました。香港には騎手が勝負服を着て行われる実戦形式の調教、バリヤトライアルがあり、出走直前に本追い切りとして使われています。ゴールデンはこのバリヤトライアルを開幕から3本を消化しただけ。仕上がりが万全とはとても、とても考えられません。ゴールデンには大きな死角あり、と見ています。

昨年のこのレースで4歳ながらゴールデンを破ったカリフォルニアスパングルですが、その後はゴールデンに2戦2敗。ゴールデン不在の今季こそ世代交代の狼煙を上げるものと期待されながら、今季開幕早々に鞍上をめぐって大騒動が勃発しました。今季初戦のシャティントロフィーを前に主戦だったZ.パートンがカリフォルニアを捨てて、ビューティーエターナルを選んだのです。エターナルは昨季、Z.パートンが鞭を執って10戦7勝、クラス4からプレミアカップで重賞ウィナーの上り詰めた上り馬です。Z.パートンはこの馬の将来性にかけて、実績上位のカリフォルニアを捨てたのです。

カリフォルニアのA.クルーズ調教師はこれに激怒、公然とZ.パートンは誤った選択をしたと非難し、気の強いZ.パートンも猛烈に反論。A.クルーズ調教師はカリフォルニアにH.ボウマンを迎え、因縁のシャティントロフィーを軽快に逃げ切って大いに面目を施しました。しかし、そのH.ボウマンが落馬負傷のため、遺恨レース第2幕のジョッキークラブ・マイルでは愛弟子、M.チャドウィックが騎乗。逃げながらエターナルに差されて5頭立ての4着と逆襲に遭ってしまいます。
ここ香港マイルで復讐を果たさんとA.クルーズ調教師は欧州からあのC.スミヨンを招きました。この遺恨対決第3幕はゴールデン復活なるかどうか、が今年の香港マイルの大きな焦点となっています。

さて、日本からはダノンザキッドセリフォスソウルラッシュナミュールディヴィーナの5頭が名乗りを上げました。これまで最多の出走頭数です。しかし、香港マイラー陣はスプリンター以上のレベルを誇り、10年で8勝。その厚い壁を破ったのは2015年モーリスと2019年アドマイヤマーズの2頭だけです。今年の5頭からモーリスアドマイヤマーズに比肩しうる馬はどうやら見当たりません。この中では4歳秋にしてようやく本格化、マイルチャンピオンシップでは並みいる牡馬を一蹴して悲願のG1ウィナーとなったナミュールが香港3騎に最も肉薄できると見ています。

明日はラストの香港カップの展望。乞う、ご期待!

(写真提供:HKJC)


★”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースの香港国際競走4レースの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。


甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。


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2023年6月28日(水) 12:50 伊吹雅也
伊吹雅也のPOG分析室 (2023) ~第6回 デビュー前の有力馬~
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 今週末から2回福島・3回中京・2回函館に開催が切り替わって、本格的な“夏競馬”のシーズンがスタートします。
 今年6月の3回東京・3回阪神・1回函館では、計29レースの2歳戦が施行されました。当然のことではありますが、これはすなわち、29頭の2歳馬が既に勝ち上がりを果たしているということ。今後の入札にもいろいろな意味で影響してくるはずです。
 現時点で強調しておきたいのはノーザンファーム生産馬の圧倒ぶり。優勝馬29頭のうち13頭を占めていたうえ、勝率は29.5%に、3着内率は61.4%に達しています。ちなみに、単勝回収率は151%、複勝回収率は127%。世間の見立てをさらに上回るほどの高確率で馬券に絡んでいるわけですから、例年以上に重視するべきなのかもしれません。
 種牡馬別成績を見ると、勝利数(4勝)、3着内数(9回)ともにモーリスが単独トップでした。早熟というイメージは薄い血統ですが、今週以降も引き続きマークしておくべきでしょう。

 今回は、まだ仮想オーナー枠に余裕があるプレイヤーの参考にしていただくべく、デビューが近そうな未出走馬の中から、注目すべき馬を挙げてみたいと思います。
 本稿の収録対象としたのは、6月28日時点におけるJRA-VANのデータで確認することができた「6月28日時点で入厩している未出走の2歳馬」「東西のトレーニング・センターにおいて過去1か月(5月30日から6月28日まで)の期間中に坂路・ウッドチップで調教を行った未出走の2歳馬」です。この条件に従って抽出した2歳馬876頭の中から、各ファクターの該当馬をピックアップしました。それぞれの一覧には重複もありますがご了承ください。

 まずは「2023/06/07 00:00更新」分の「注目POG馬ランキング」で100位以内だった該当馬をご覧いただきましょう。末尾に付記したのは「注目POG馬ランキング」の順位、並び順は父名順→母名順としています。

フランクエフェクト(牡 父Frankel/母カーミングエフェクト 木村哲也厩舎) ※42位
ジーティーパワー(牡 父Frankel/母コールバック 矢作芳人厩舎) ※35位
アウェイキング(牡 父Kingman/母Waldjagd 矢作芳人厩舎) ※53位
インビジブルセルフ(牡 父エピファネイア/母アウェイク 池江泰寿厩舎) ※24位
アルセナール(牝 父エピファネイア/母サンブルエミューズ 木村哲也厩舎) ※21位
クイーンズウォーク(牝 父キズナ/母ウェイヴェルアベニュー 中内田充正厩舎) ※20位
シャンパンポップ(牡 父キズナ/母シャンパンルーム 武幸四郎厩舎) ※89位
ウインマクシマム(牡 父キタサンブラック/母コスモアクセス 畠山吉宏厩舎) ※83位
ウールデュボヌール(牡 父キタサンブラック/母サンクボヌール 須貝尚介厩舎) ※15位
シャドフ(牝 父スワーヴリチャード/母シャンブルドット 庄野靖志厩舎) ※59位
エヴァンスウィート(牝 父スワーヴリチャード/母ハルーワスウィート 友道康夫厩舎) ※40位
レガレイラ(牝 父スワーヴリチャード/母ロカ 木村哲也厩舎) ※23位
コンドライト(牡 父ドゥラメンテ/母アエロリット 菊沢隆徳厩舎) ※9位
エリザベスバローズ(牝 父ドゥラメンテ/母イスパニダ 杉山晴紀厩舎) ※8位
クラッチプレイヤー(牡 父ドゥラメンテ/母ヴァシリカ 国枝栄厩舎) ※97位
ドゥマイシング(牡 父ドゥラメンテ/母フォースタークルック 矢作芳人厩舎) ※2位
インクルージョン(牡 父ハーツクライ/母インクルードベティ 厩舎) ※41位
モスクロッサー(牡 父ハーツクライ/母クリスプ 国枝栄厩舎) ※74位
ファーヴェント(牡 父ハーツクライ/母トータルヒート 藤原英昭厩舎) ※61位
チェレスタ(牝 父ハービンジャー/母カリンバ 松下武士厩舎) ※85位
ソウルアンドジャズ(牡 父ブリックスアンドモルタル/母ナスノシベリウス 武井亮厩舎) ※58位
カルパ(牡 父モーリス/母ブチコ 須貝尚介厩舎) ※34位
ソニックライン(牡 父リアルインパクト/母ルミナスパレード 木村哲也厩舎) ※39位
ローザサンリヴァル(牡 父ルーラーシップ/母ローザブランカ 高野友和厩舎) ※32位
レイデラルース(牡 父レイデオロ/母カンデラ 手塚貴久厩舎) ※51位
トロヴァトーレ(牡 父レイデオロ/母シャルマント 鹿戸雄一厩舎) ※65位
ラケダイモーン(牡 父レイデオロ/母ラルケット 須貝尚介厩舎) ※12位
マテンロウゴールド(牡 父レイデオロ/母ルールブリタニア 中内田充正厩舎) ※7位
オーデンヴァルト(牝 父ロードカナロア/母グリューネワルト 林徹厩舎) ※72位
バロン(牝 父ロードカナロア/母マイミスリリー 手塚貴久厩舎) ※92位

 当時の注目POG馬ランキングで2位だったドゥマイシング(フォースタークルックの2021)は、一部報道によると7月9日の中京5R(2歳新馬・芝2000m)でデビューする予定となっている模様。2022年のセレクトセールで2億2000万円の高値がついた馬ですし、今後の入札でも激しい争奪戦が繰り広げられそうです。

 本稿の冒頭で取り上げたノーザンファーム生産馬で、なおかつ2023年JRAリーディングトレーナーランキング(着度数順。6月28日時点)30位以内の厩舎に所属している馬は下記の通り。
 
フランクエフェクト(牡 父Frankel/母カーミングエフェクト 木村哲也厩舎) ※42位
ジーティーパワー(牡 父Frankel/母コールバック 矢作芳人厩舎) ※35位
ルージュスタニング(牝 父Into Mischief/母ボインビューティー 友道康夫厩舎)
エラトー(牝 父Saxon Warrior/母エライヤ 上村洋行厩舎)
オルデラン(牡 父アルアイン/母アーマイン 寺島良厩舎)
アルヒジュル(牡 父アルアイン/母スカーレットリング 斉藤崇史厩舎)
ピストンボーイ(牡 父イスラボニータ/母エルフィンコーブ 池添学厩舎)
インビジブルセルフ(牡 父エピファネイア/母アウェイク 池江泰寿厩舎) ※24位
エリカリーシャン(牝 父エピファネイア/母ガラアフェアー 国枝栄厩舎)
アルセナール(牝 父エピファネイア/母サンブルエミューズ 木村哲也厩舎) ※21位
ジュンゴールド(牡 父エピファネイア/母ジュントップヒトミ 友道康夫厩舎)
ラファガフレイバー(牡 父カレンブラックヒル/母カリズマティックゴールド 久保田貴士厩舎)
クイーンズウォーク(牝 父キズナ/母ウェイヴェルアベニュー 中内田充正厩舎) ※20位
シャンパンポップ(牡 父キズナ/母シャンパンルーム 武幸四郎厩舎) ※89位
ディアアリーチェ(牝 父キズナ/母ティロレスカ 武幸四郎厩舎)
アキミューミュー(牝 父サトノクラウン/母アイスドール 安田隆行厩舎)
ルージュセレスト(牝 父シュヴァルグラン/母ギエナー 池江泰寿厩舎)
ヒシグランディヴァ(牝 父シュヴァルグラン/母ラリズ 友道康夫厩舎)
エヴァンスウィート(牝 父スワーヴリチャード/母ハルーワスウィート 友道康夫厩舎) ※40位
レガレイラ(牝 父スワーヴリチャード/母ロカ 木村哲也厩舎) ※23位
エリザベスバローズ(牝 父ドゥラメンテ/母イスパニダ 杉山晴紀厩舎) ※8位
クラッチプレイヤー(牡 父ドゥラメンテ/母ヴァシリカ 国枝栄厩舎) ※97位
ドゥマイシング(牡 父ドゥラメンテ/母フォースタークルック 矢作芳人厩舎) ※2位
ガイアメンテ(牡 父ドゥラメンテ/母ミュージカルロマンス 須貝尚介厩舎)
オレンジダンサー(牝 父ドレフォン/母イェーガーオレンジ 高野友和厩舎)
シークレットキー(牡 父ドレフォン/母キープシークレット 杉山晴紀厩舎)
ドレス(牝 父ドレフォン/母ハイヒール 清水久詞厩舎)
ルシフェル(牝 父ハーツクライ/母アルアリングスター 斉藤崇史厩舎)
モスクロッサー(牡 父ハーツクライ/母クリスプ 国枝栄厩舎) ※74位
サンブノワ(牡 父ブリックスアンドモルタル/母サンティール 斉藤崇史厩舎)
デビルシズカチャン(牝 父ベストウォーリア/母シシリアンブリーズ 武幸四郎厩舎)
ベランジェール(牝 父モーリス/母キャリコ 木村哲也厩舎)
シャトーディフ(牝 父モーリス/母ジューヌエコール 木村哲也厩舎)
カルパ(牡 父モーリス/母ブチコ 須貝尚介厩舎) ※34位
ソニックライン(牡 父リアルインパクト/母ルミナスパレード 木村哲也厩舎) ※39位
オウバイトウリ(牝 父リアルスティール/母スターズアンドクラウズ 武幸四郎厩舎)
ローザサンリヴァル(牡 父ルーラーシップ/母ローザブランカ 高野友和厩舎) ※32位
シンハナーダ(牡 父レイデオロ/母シンハディーパ 国枝栄厩舎)
ラケダイモーン(牡 父レイデオロ/母ラルケット 須貝尚介厩舎) ※12位
マテンロウゴールド(牡 父レイデオロ/母ルールブリタニア 中内田充正厩舎) ※7位
リルト(牝 父ロードカナロア/母バウンスシャッセ 安田隆行厩舎)

 今年のリーディングトレーナーランキングで首位となっている中内田充正厩舎のクイーンズウォーク(ウェイヴェルアベニューの2021)は、既にゲート試験で合格を果たし、現在はノーザンファームしがらきで調整中とのこと。デビューはもう少し先になるかもしれませんが、引き続き動向をチェックしておきましょう。

 本稿の冒頭で取り上げたモーリス産駒は下記の通り。

キャプテンシー(牡 父モーリス/母アドマイヤリード 松永幹夫厩舎)
ヘルモーズ(牡 父モーリス/母ヴェルザンディ 小林真也厩舎)
マツシマ(牡 父モーリス/母エストレチャダ 尾形和幸厩舎)
ハットルグリムス(牡 父モーリス/母エルノルテ 宮田敬介厩舎)
ベランジェール(牝 父モーリス/母キャリコ 木村哲也厩舎)
イーストオブエデン(牝 父モーリス/母クッカーニャ 菊沢隆徳厩舎)
ピコサン(牡 父モーリス/母シーイズチャンプ 上原佑紀厩舎)
テイエムリステット(牡 父モーリス/母シーズアウーマン 木原一良厩舎)
ディーガレジェンド(牡 父モーリス/母ジプシーハイウェイ 藤原英昭厩舎)
シャトーディフ(牝 父モーリス/母ジューヌエコール 木村哲也厩舎)
ローレルロイズ(牡 父モーリス/母ジョディーズロマン 北出成人厩舎)
バウンシーステップ(牝 父モーリス/母バウンシーチューン 高橋亮厩舎)
ヒラボクヒーロー(牡 父モーリス/母ヒラボクキャロル 大竹正博厩舎)
トラウムライゼ(牡 父モーリス/母ファイナルドリーム 池江泰寿厩舎)
カルパ(牡 父モーリス/母ブチコ 須貝尚介厩舎) ※34位
ボーモンド(牡 父モーリス/母ボージェスト)
ダノンマッキンリー(牡 父モーリス/母ホームカミングクイーン 藤原英昭厩舎)
カリーシ(牝 父モーリス/母ラクアミ 武井亮厩舎)
レーヴジーニアル(牡 父モーリス/母レッドリヴェール 松永幹夫厩舎)
ゲルタ(牡 父モーリス/母ロイヤルバラード 奥村豊厩舎)

 ソダシの半弟として注目を集めているカルパ(ブチコの2021)は、一部報道によると7月9日の函館5R(2歳新馬・芝1800m)でデビューする予定となっている模様。個人的にも高く評価している馬なので、初陣を楽しみに待ちたいと思います。


■執筆者プロフィール
伊吹 雅也(いぶき・まさや)

 埼玉県桶川市在住のフリーライター、競馬評論家。JRAホームページ内『今週の注目レース』において「データ分析」のコーナーを担当しているほか、JRAのレーシングプログラム、TCKホームページ、グリーンチャンネル、ニコニコチャンネルなどさまざまなメディアを舞台に活動している。近著に『ウルトラ回収率 2023-2024』(ガイドワークス)、『WIN5攻略全書 回収率150%超! "ミスターWIN5"のマインドセット』(ガイドワークス)など。2023年03月28日には最新刊『血統&ジョッキー偏差値2023-2024 ~儲かる種牡馬・騎手ランキング~』(ガイドワークス)をリリース。

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2023年6月21日(水) 12:00 伊吹雅也
伊吹雅也のPOG分析室 (2023) ~第5回 新馬勝ち馬レビューPart2~
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 前回に引き続き、2023年夏季競馬の1~3週目にJRAの新馬で優勝を果たした馬のプロフィールをご紹介します。今回ご覧いただくのは、6月11日(日)、6月17日(土)、6月18日(日)の勝ち馬です。

■2023年06月11日 函館05R 芝1200m
【優勝馬】ロータスワンド(U指数79.4)
牝 父ロードカナロア/母ルシュクル 中竹和也厩舎
→母のルシュクルはデビュー3戦目のすずらん賞を勝った馬。半兄ビアンフェもデビュー3戦目に函館2歳ステークスを制し、3歳時には葵ステークスを勝ちました。もともと仕上がりの早い血統で、デビュー戦からしっかり結果を残したわけですから、今後も目が離せません。

■2023年06月11日 阪神05R 芝1200m
【優勝馬】ミルテンベルク(U指数82.7)
牡 父モーリス/母ペルレンケッテ 武英智厩舎
→キャロットファームの所属馬で、募集価格は4000万円。母のペルレンケッテは現役時代にJRAで4勝をマークしています。モーリス産駒は2023年夏季競馬の2週目までにJRAの新馬を3勝。勢いがありますし、他の2歳馬も激走を警戒しておきましょう。

■2023年06月11日 東京05R 芝1800m
【優勝馬】ダノンエアズロック(U指数77.9)
牡 父モーリス/母モシーン 堀宣行厩舎
→2022年のセレクトセールで購買されており、価格は49500万円。母のモシーンは現役時代にVRCオークスなどを制しているオーストラリアの名牝です。半姉のプリモシーンもデビュー3戦目のフェアリーステークスを勝っていますから、早い時期の競馬にも対応できるはず。もともと注目度の高かった馬ですが、今後の入札ではさらに争奪戦が過熱するかもしれません。

■2023年06月17日 函館05R 芝1200m
【優勝馬】コルルディ(U指数74.7)
牝 父ダノンシャンティ/母ハイヨーシルバー 高柳大輔厩舎
→2代母のホウショウリヴはHoly Bull産駒のアメリカ産馬で、現役時代にJRAで2勝をマーク。ダート向きというイメージの強い血統だったにもかかわらず、主戦場は芝短距離でした。本馬も問題なく芝をこなしましたし、それなりに稼いでくれるのではないかと思います。

■2023年06月17日 阪神05R ダ1200m
【優勝馬】サトノフェニックス(U指数82.2)
牡 父ヘニーヒューズ/母マーメイドティアラ 西園正都厩舎
→半兄のショウナンアーチーと全兄のサンライズジャストは、いずれもJRAのレースを複数回勝っている現役馬です。なお、2代母は全日本2歳優駿などを制したグレイスティアラ。ポテンシャルの高い血統なので、大舞台に駒を進めてきたらしっかりマークしておきましょう。

■2023年06月17日 東京05R 芝1400m
【優勝馬】ノヴァエクスプレス(U指数74.0)
牡 父アジアエクスプレス/母グリューネヴォッヘ 鈴木慎太郎厩舎
→LEX PROの所属馬で、募集価格は2640万円。母のグリューネヴォッヘは現役時代にJRAで2勝をマークしていますし、ヘニーヒューズ産駒の半兄グリューネリヒトもデビュー2戦目で勝ち上がりました。血統を考えると芝のレースでデビューしたのは少々意外ですが、内容自体はまずまず優秀。面白い存在かもしれません。

■2023年06月17日 函館06R ダ1000m
【優勝馬】ゼルトザーム(U指数80.5)
牡 父ヘニーヒューズ/母ロザリウム 加用正厩舎
→いわゆる“薔薇一族”の牝系で、3代母のロゼカラーには秋華賞3着などの、2代母のローズバドにはオークス2着などの実績があります。ヘニーヒューズ産駒は2023年夏季競馬の3週目までにJRAの新馬を3勝。やはりダート路線はこの血統が主役となりそうです。

■2023年06月17日 東京06R ダ1400m
【優勝馬】アマンテビアンコ(U指数80.7)
牡 父ヘニーヒューズ/母ユキチャン 宮田敬介厩舎
→シルクレーシングの所属馬で、募集価格は4000万円。母のユキチャンは関東オークスなどを制した実績馬ですし、現4歳の半姉ハイアムズビーチも既にJRAのレースを3勝しました。いわゆる“POG本”などでも高く評価されていた印象ですから、今後はさらに注目度が上がるのではないでしょうか。

■2023年06月18日 函館05R 芝1200m
【優勝馬】ベルパッション(U指数74.9)
牝 父ダノンレジェンド/母メイショウトモシビ 西園正都厩舎
→現3歳の半兄イコサンは、2歳時のクローバー賞で2着に、福島2歳ステークスで3着に健闘した実績がある馬。仕上がりの早い血統と見て良いかもしれません。ご存じの通り、父のダノンレジェンドは現役時代にJBCスプリントなどを勝っている馬。芝はもちろん、ダート路線で活躍する可能性もあります。

■2023年06月18日 阪神05R 芝1600m
【優勝馬】レディントン(U指数77.1)
牡 父サトノアラジン/母クラウンアスリート 杉山晴紀厩舎
→現16歳世代の半兄に共同通信杯を勝ったハンソデバンドがいる血統。現8歳世代の半姉マリームーン、現6歳世代の半兄ウインドジャマーも、それぞれ現役時代にJRAで4勝をマークしました。杉山晴紀調教師はまだ開業8年目ですが、現在のところJRAリーディングトレーナーランキング2位。勢いのある厩舎だけに、この先も楽しみです。

■2023年06月18日 東京05R 芝1600m
【優勝馬】ボルケーノ(U指数78.5)
牡 父ルーラーシップ/母スピードリッパー 堀宣行厩舎
→2022年のセレクトセールで購買されており、価格は3850万円。母のスピードリッパーは現役時代にフィリーズレビューで2着に食い込んだ実績があります。まだ重賞戦線で活躍した産駒はいないものの、この馬が大物に育つ可能性はありそう。動向をチェックしておきましょう。


■執筆者プロフィール
伊吹 雅也(いぶき・まさや)

 埼玉県桶川市在住のフリーライター、競馬評論家。JRAホームページ内『今週の注目レース』において「データ分析」のコーナーを担当しているほか、JRAのレーシングプログラム、TCKホームページ、グリーンチャンネル、ニコニコチャンネルなどさまざまなメディアを舞台に活動している。近著に『ウルトラ回収率 2023-2024』(ガイドワークス)、『WIN5攻略全書 回収率150%超! "ミスターWIN5"のマインドセット』(ガイドワークス)など。2023年03月28日には最新刊『血統&ジョッキー偏差値2023-2024 ~儲かる種牡馬・騎手ランキング~』(ガイドワークス)をリリース。

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2023年6月7日(水) 12:00 伊吹雅也
伊吹雅也のPOG分析室 (2023) ~第3回 入札分析~
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 先週からJRAは夏季競馬に突入し、新シーズン「ウマニティPOG 2023」も本格始動。開幕週の新馬を制したのは、テラメリタテラノヴァの2021)・シュトラウスブルーメンブラットの2021)・アトロルーベンス(キングスローズの2021)・ボンドガール(コーステッドの2021)・バスターコール(デグラーティアの2021)でした。獲得していた仮想オーナーの皆様、おめでとうございます。
 ちなみに、この5頭はいずれも単勝2番人気以内・単勝オッズ4倍未満の支持を集めていた馬。東京競馬場で施行された3レースすべてをD.レーン騎手の騎乗馬が勝ち切っている点も興味深いところです。

 今回は、進行中の第2回入札や来週以降の入札に向けた指針とすべく、第1回入札の結果やその周辺情報を分析してみました。
 本稿の末尾には、注目POG馬ランキング(「2023/06/07 00:00更新」分)トップ100にランクインした馬と、該当馬の性・種牡馬・生産者・調教師をまとめてあります。なお、種牡馬別・生産者別・調教師別の頭数ランキング上位は下記の通りです。

【種牡馬別頭数ランキング】
ドゥラメンテ 11頭
ハーツクライ 9頭
レイデオロ 9頭
ブリックスアンドモルタル 8頭
モーリス 8頭
キズナ 6頭
キタサンブラック 5頭
ルーラーシップ 5頭
エピファネイア 4頭
サトノダイヤモンド 4頭
スワーヴリチャード 4頭
ロードカナロア 4頭
Frankel 3頭
オルフェーヴル 3頭
ハービンジャー 3頭
リアルスティール 3頭

【生産者別頭数ランキング】
ノーザンファーム 78頭
社台ファーム 5頭
社台C白老ファーム 4頭
下河辺牧場 3頭

【調教師別頭数ランキング】
木村哲也 7頭
矢作芳人 6頭
手塚貴久 5頭
須貝尚介 5頭
中内田充正 5頭
堀宣行 4頭
宮田敬介 3頭
高野友和 3頭
国枝栄 3頭
友道康夫 3頭

 調教師別頭数ランキングはJRA所属馬として登録済みの馬のみを対象としておりますのでご了承ください。

 種牡馬別頭数ランキングはドゥラメンテが単独トップ。キングカメハメハディープインパクトの直仔が完全にいなくなったこの世代のPOGでかなりの支持を集めた点は高く評価するべきでしょう。評判の良い産駒はもちろん、現時点ではあまり話題になっていない、手頃な価格で落札できそうな産駒にも注目しておいた方が良いかもしれません。
 あとはブリックスアンドモルタルやレイデオロといった新種牡馬の産駒が人気を集めている点も見逃せないポイント。2023年の日本ダービーを制したタスティエーラサトノクラウンの初年度産駒でしたし、キャリアの浅い種牡馬に対する期待が高まっているように思います。
 生産者別頭数ランキングはノーザンファームの“一強”状態でした。種牡馬の勢力図がどう変わっていくか不透明な分、実績あるブリーダー=ノーザンファームの生産馬が例年以上に信頼されている印象。ここまで人気が集中するなら、過小評価されている他のブリーダーを狙ってみるのもひとつの手ですね。
 調教師別頭数ランキングで首位に立っていたのは木村哲也調教師。第1回で指摘した通り、POG期間の序盤~中盤における勝ち馬率の高さは頭ひとつ抜けていますから、管理予定馬はひと通りチェックしておいた方が良いかもしれません。あとは須貝尚介調教師・手塚貴久調教師・中内田充正調教師・堀宣行調教師・矢作芳人調教師あたりも、重視しているプレイヤーはかなり多い模様。意外な管理予定馬が争奪戦になる可能性もありますので、注意しましょう。

 注目POG馬ランキング(「2023/06/07 00:00更新」分)でトップに君臨しているアイムユアーズの2021は、矢作芳人調教師が管理するノーザンファーム生産馬で、レイデオロ産駒の牡馬。スペシャルワールドで獲得に成功したのはヤクルト一筋さんですが、落札価格は1億0100万PPと、案外お手頃な水準でした。他のワールドも似たような状況でしたから、たとえ予算が心許なくても、入札に参加するだけの価値はあると思います。
 注目POG馬ランキング(「2023/06/07 00:00更新」分)2位はフォースタークルックの2021、3位はドバイマジェスティの2021です。この2頭はいずれもノーザンファーム生産馬のドゥラメンテ産駒。スペシャルワールドにおいては、どちらも昨年のスペシャルワールドで2位となった実績のある四白流星タイテエムさんが落札していました。どのワールドもアイムユアーズの2021よりハイレベルな入札合戦となっていましたし、ノーザンファーム生産馬やドゥラメンテ産駒の注目度を考えても、おそらく実質的な“一番人気”はこの2頭のどちらか。これから獲得を目指すのであれば、入札の金額やタイミングをひと工夫するべきでしょう。

【注目POG馬ランキング(「2023/06/07 00:00更新」分)トップ100】
●順位 馬(性/種牡馬/生産者/調教師)
●1位 アイムユアーズの2021(牡/レイデオロ/ノーザンファーム/矢作芳人
●2位 フォースタークルックの2021(牡/ドゥラメンテ/ノーザンファーム/矢作芳人
●3位 ドバイマジェスティの2021(牡/ドゥラメンテ/ノーザンファーム/※未登録)
●4位 サロミナの2021(牝/ハーツクライ/ノーザンファーム/池添学
●5位 リスグラシューの2021(牡/モーリス/ノーザンファーム/※未登録)
●6位 ヤンキーローズの2021(牡/ロードカナロア/ノーザンファーム/※未登録)
●7位 ルールブリタニアの2021(牡/レイデオロ/ノーザンファーム/中内田充正
●8位 イスパニダの2021(牝/ドゥラメンテ/ノーザンファーム/杉山晴紀
●9位 アエロリットの2021(牡/ドゥラメンテ/ノーザンファーム/菊沢隆徳
●10位 チェッキーノの2021(牝/ハービンジャー/ノーザンファーム/木村哲也
●11位 シャトーブランシュの2021(牝/キズナ/ノーザンファーム/木村哲也
●12位 ラルケットの2021(牡/レイデオロ/ノーザンファーム/須貝尚介
●13位 マニーズオンシャーロットの2021(牝/キタサンブラック/ノーザンファーム/武幸四郎
●14位 モシーンの2021(牡/モーリス/ノーザンファーム/堀宣行
●15位 サンクボヌールの2021(牡/キタサンブラック/社台C白老ファーム/須貝尚介
●16位 コーステッドの2021(牝/ダイワメジャー/ノーザンファーム/手塚貴久
●17位 ブルーメンブラットの2021(牡/モーリス/ノーザンファーム/武井亮
●18位 ヒストリックスターの2021(牡/レイデオロ/ノーザンファーム/友道康夫
●19位 セルキスの2021(牡/キズナ/ノーザンファーム/※未登録)
●20位 ウェイヴェルアベニューの2021(牝/キズナ/ノーザンファーム/中内田充正
●21位 サンブルエミューズの2021(牝/エピファネイア/ノーザンファーム/※未登録)
●22位 ジンジャーパンチの2021(牡/スワーヴリチャード/ノーザンファーム/萩原清
●23位 ロカの2021(牝/スワーヴリチャード/ノーザンファーム/木村哲也
●24位 アウェイクの2021(牡/エピファネイア/ノーザンファーム/池江泰寿
●25位 ブリッツフィナーレの2021(牝/ブリックスアンドモルタル/下河辺牧場/中内田充正
●26位 プリンセスロックの2021(牡/モーリス/ノーザンファーム/斉藤崇史
●27位 テラノヴァの2021(牝/ブリックスアンドモルタル/社台ファーム/須貝尚介
●28位 スキアの2021(牡/キズナ/社台ファーム/※未登録)
●29位 ソウルスターリングの2021(牝/ブリックスアンドモルタル/社台ファーム/※未登録)
●30位 エスキモーキセスの2021(牡/ハーツクライ/社台ファーム/※未登録)
●31位 フォエヴァーダーリングの2021(牡/リアルスティール/ノーザンファーム/矢作芳人
●32位 ローザブランカの2021(牡/ルーラーシップ/ノーザンファーム/高野友和
●33位 ユードントラヴミーの2021(牡/オルフェーヴル/ノーザンファーム/杉山晴紀
●34位 ブチコの2021(牡/モーリス/ノーザンファーム/須貝尚介
●35位 コールバックの2021(牡/Frankel/ノーザンファーム/※未登録)
●36位 ラヴズオンリーミーの2021(牡/ハーツクライ/ノーザンファーム/矢作芳人
●37位 シーズアタイガーの2021(牝/ハーツクライ/ノーザンファーム/※未登録)
●38位 ジェンティルドンナの2021(牝/モーリス/ノーザンファーム/※未登録)
●39位 ルミナスパレードの2021(牡/リアルインパクト/ノーザンファーム/木村哲也
●40位 ハルーワスウィートの2021(牝/スワーヴリチャード/ノーザンファーム/友道康夫
●41位 インクルードベティの2021(牡/ハーツクライ/ノーザンファーム/※未登録)
●42位 カーミングエフェクトの2021(牡/Frankel/ノーザンファーム/木村哲也
●43位 メチャコルタの2021(牝/モーリス/ノーザンファーム/宮田敬介
●44位 セリエンホルデの2021(牝/ドゥラメンテ/ノーザンファーム/※未登録)
●45位 デグラーティアの2021(牡/ルーラーシップ/ノーザンファーム/田村康仁
●46位 キューティゴールドの2021(牡/サトノダイヤモンド/社台C白老ファーム/※未登録)
●47位 アッフィラートの2021(牡/ブリックスアンドモルタル/社台C白老ファーム/堀宣行
●48位 ウィキッドリーパーフェクトの2021(牡/サトノダイヤモンド/ノーザンファーム/池江泰寿
●49位 リッスンの2021(牡/ドゥラメンテ/ノーザンファーム/※未登録)
●50位 サマーハの2021(牡/リアルスティール/ノーザンファーム/※未登録)
●51位 カンデラの2021(牡/レイデオロ/ノーザンファーム/手塚貴久
●52位 Starlet's Sisterの2021(牡/Siyouni/※外国産馬/矢作芳人
●53位 Waldjagdの2021(牡/Kingman/※外国産馬/矢作芳人
●54位 Stacelitaの2021(牡/Frankel/※外国産馬/※未登録)
●55位 マウレアの2021(牡/レイデオロ/下河辺牧場/手塚貴久
●56位 アールブリュットの2021(牡/ドゥラメンテ/ノーザンファーム/※未登録)
●57位 シーウィルレインの2021(牝/サトノダイヤモンド/ノーザンファーム/※未登録)
●58位 ナスノシベリウスの2021(牡/ブリックスアンドモルタル/ハシモトフアーム/武井亮
●59位 シャンブルドットの2021(牝/スワーヴリチャード/ノーザンファーム/庄野靖志
●60位 ユキチャンの2021(牡/ヘニーヒューズ/ノーザンファーム/宮田敬介
●61位 トータルヒートの2021(牡/ハーツクライ/社台C白老ファーム/※未登録)
●62位 キングスローズの2021(牝/リアルスティール/ノーザンファーム/高野友和
●63位 Impedeの2021(牡/Kingman/※外国産馬/※未登録)
●64位 ロベルタの2021(牡/ドゥラメンテ/ノーザンファーム/寺島良
●65位 シャルマントの2021(牡/レイデオロ/ノーザンファーム/※未登録)
●66位 シュガーハートの2021(牡/ドゥラメンテ/ヤナガワ牧場/※未登録)
●67位 アロマドゥルセの2021(牡/ハービンジャー/ノーザンファーム/渡辺薫彦
●68位 レキシールーの2021(牡/ロードカナロア/ケイアイファーム/中内田充正
●69位 リビアーモの2021(牝/エピファネイア/ノーザンファーム/木村哲也
●70位 クロノロジストの2021(牝/レイデオロ/ノーザンファーム/※未登録)
●71位 ミスエーニョの2021(牝/ドゥラメンテ/ノーザンファーム/※未登録)
●72位 グリューネワルトの2021(牝/ロードカナロア/ノーザンファーム/※未登録)
●73位 ボンジュールココロの2021(牡/ルーラーシップ/ノーザンファーム/高柳大輔
●74位 クリスプの2021(牡/ハーツクライ/ノーザンファーム/※未登録)
●75位 アパパネの2021(牡/ブラックタイド/ノーザンファーム/※未登録)
●76位 ウイングステルスの2021(牡/サトノダイヤモンド/ノーザンファーム/※未登録)
●77位 レッドラヴィータの2021(牡/ブリックスアンドモルタル/ノーザンファーム/手塚貴久
●78位 ベルダムの2021(牡/エピファネイア/ノーザンファーム/音無秀孝
●79位 アニメイトバイオの2021(牝/ブリックスアンドモルタル/ノーザンファーム/須貝尚介
●80位 サトノジュピターの2021(牝/ブリックスアンドモルタル/ノーザンファーム/堀宣行
●81位 チェリーコレクトの2021(牝/キズナ/ノーザンファーム/中内田充正
●82位 デルフィニア2の2021(牝/No Nay Never/ノーザンファーム/国枝栄
●83位 コスモアクセスの2021(牡/キタサンブラック/コスモヴューファーム/畠山吉宏
●84位 スピードリッパーの2021(牡/ルーラーシップ/ノーザンファーム/堀宣行
●85位 カリンバの2021(牝/ハービンジャー/ノーザンファーム/松下武士
●86位 ヴィルジニアの2021(牡/キタサンブラック/ノーザンファーム/※未登録)
●87位 リュズキナの2021(牝/ハーツクライ/ノーザンファーム/国枝栄
●88位 シェリールの2021(牡/ルーラーシップ/ノーザンファーム/稲垣幸雄
●89位 シャンパンルームの2021(牡/キズナ/ノーザンファーム/武幸四郎
●90位 リリサイドの2021(牡/ハーツクライ/ノーザンファーム/※未登録)
●91位 タイキオードリーの2021(牡/キタサンブラック/下河辺牧場/清水久詞
●92位 マイミスリリーの2021(牝/ロードカナロア/レイクヴィラファーム/手塚貴久
●93位 ハニージェイドの2021(牝/ダイワメジャー/追分ファーム/斎藤誠
●94位 ミセスワタナベの2021(牡/オルフェーヴル/ノーザンファーム/木村哲也
●95位 リンフォルツァンドの2021(牡/レイデオロ/ノーザンファーム/松下武士
●96位 ケイティーズハートの2021(牝/サトノクラウン/ノーザンファーム/※未登録)
●97位 ヴァシリカの2021(牡/ドゥラメンテ/ノーザンファーム/国枝栄
●98位 キャレモンショコラの2021(牝/ミッキーアイル/ノーザンファーム/宮田敬介
●99位 オータムフラワーの2021(牡/オルフェーヴル/社台ファーム/友道康夫
●100位 アドマイヤローザの2021(牡/モーリス/ノーザンファーム/高野友和


■執筆者プロフィール
伊吹 雅也(いぶき・まさや)

 埼玉県桶川市在住のフリーライター、競馬評論家。JRAホームページ内『今週の注目レース』において「データ分析」のコーナーを担当しているほか、JRAのレーシングプログラム、TCKホームページ、グリーンチャンネル、ニコニコチャンネルなどさまざまなメディアを舞台に活動している。近著に『ウルトラ回収率 2023-2024』(ガイドワークス)、『WIN5攻略全書 回収率150%超! "ミスターWIN5"のマインドセット』(ガイドワークス)など。2023年03月28日には最新刊『血統&ジョッキー偏差値2023-2024 ~儲かる種牡馬・騎手ランキング~』(ガイドワークス)をリリース。

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2023年4月7日(金) 14:00 TARO
【TAROの競馬研究室】クラシック前に急成長するドゥラメンテ産駒/桜花賞展望
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大阪杯武豊騎手騎乗のジャックドールが逃げ切り勝ち。最後は追い上げて来たスターズオンアースの追撃をハナ差振り切った。

ジャックドールモーリス産駒。同産駒からはピクシーナイトジェラルディーナに次いで3頭目のG1ウィナーの誕生となった。モーリス産駒は、父がそうであったように、3歳秋以降、あるいは古馬になってからの成長力が武器。今回の大阪杯に出走していたジャックドールジェラルディーナのほか、ノースブリッジラーグルフはいずれも3歳時点では重賞勝ちまであと一歩及ばず、古馬になって飛躍した。

また、力の要る馬場に強いのも特徴で、恐らく父自身がそうであったように海外の馬場への適性も高い。現状はまだ目立った成績を残せていないが、上記の馬たちや今後出てくる大物産駒が、海外で活躍する日も近いのではないか。個人的にはジャックドールも是非2000m路線の海外G1に挑んでほしいと思っている。東京芝2000mでのスピード比べでは切れ負けしても、香港や欧州の力の要る馬場なら十分好勝負になるはずだ。

一方クラシックシーズンに一気に力をつけてくるのが、今週末の桜花賞に多くの有力馬を送り出すドゥラメンテ産駒だ。

昨年はスターズオンアースが重賞でなかなか勝ち切れない中で桜花賞に出走し見事に勝利。タイトルホルダーも弥生賞で当時無敗で断然の支持を集めていたダノンザキッドを撃破。両馬のその後の成長&飛躍はもはや説明不要だろう。

今年はリバティアイランドが阪神JFを制して桜花賞へ参戦。父ドゥラメンテ自身も共同通信杯2着から皐月賞日本ダービーを制して2冠馬となったように、産駒もこの時期の上昇度は見逃せない。

~今週末の注目馬~

というわけで、今週末の桜花賞の展望へ。もちろん前述したドゥラメンテ産駒のリバティアイランドには注目だが、恐らく断然の人気。それ以外から選ぶならば、この馬に注目したい。

シングザットソング岩田望来騎手)

注目はシングザットソング岩田望来騎手。

前走のフィリーズレビューで重賞初制覇を成し遂げたこちらもドゥラメンテ産駒。デビュー戦勝利後は足踏みが続いたが、前走はこれまでの差す競馬から一転、好位からの安定した立ち回りを見せた。自在性を備えたことは本番へ向けて大きな収穫といっていい。前述通りこの時期に成長を見せるドゥラメンテ産駒で、デビュー戦ではマイルで結果を出しているように距離延長に不安がないのも強み。フィリーズレビュー組ということで桜花賞ではやや疑いの目で見られるかもしれないが、今年のシングザットソングは勝ち負けする能力アリとみている。

※週末の重賞の最終本命馬は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開予定です。


○TARO プロフィール

栃木県出身、競馬予想家。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。『競馬記者では絶対に書けない騎手の取扱説明書』(ガイドワークス)など著書多数。最新刊は『馬券力の正体 収支の8割は予想力以外で決まる』(オーパーツ・パブリッシング)。

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2022年11月18日(金) 14:00 TARO
【TAROの競馬研究室】キャリアを重ねながら一気に本格化するモーリス産駒/マイルCS展望
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エリザベス女王杯は大外枠のジェラルディーナが突き抜けて完勝。連続開催のAコースに加えて雨が降ったことで一気にタフ化&外伸び化した馬場を利して、勝ち馬以下、外を回した組が上位を独占した。

2着ライラック、同着のウインマリリン、4着アカイイト、5着ナミュールまでいずれも2ケタ馬番&外を回したことが好走に繋がった。逆に外枠から内にこだわったルビーカサブランカは実にもったいなかった。残念ながら6着に敗れたデアリングタクトはむしろ健闘といっていい内容で、次走以降に希望を持たせた。

勝ったジェラルディーナは父モーリス、そして母はジェンティルドンナ。血統背景からもデビュー時から注目を集めていたが、4歳秋を迎えてようやく本格化。前走のオールカマーで待望の重賞初制覇を果たすと、一気にG1も射止めてみせた。

考えてみればモーリス自身も早期から期待を集め2歳重賞でも1番人気に支持されるほどだったが、結局3歳シーズンは目立った活躍をできず、本格化は4歳になってから。怒涛の7連勝で春秋のマイルG1に加えて香港マイル、さらにはチャンピオンズマイルを制し、5歳秋には天皇賞(秋)香港カップと中距離G1タイトルを獲得した。

産駒も父に近い成長曲線をたどることが多く、ピクシーナイトは3歳春から活躍したものの、NHKマイルCでは見せ場なく敗れ、G1を制したのはやはり秋になってから。ジャックドールもクラシックには間に合わなかったものの、怒涛の5連勝で金鯱賞を制し、今後のさらなる活躍が期待されている。

これから…という意味ではラーグルフも注目の存在。ホープフルS3着と2歳時から素質の一端を見せたものの、クラシックでは出番がなく、ココからが本番といったところだろう。来年の今ごろは中距離重賞、あるいはG1戦線に再度乗ってきているかもしれない。

最近は休養を挟み目標へ向けて調整するパターンが主流になっているが、使いつつ力をつけて行く「反主流のモーリス産駒」の活躍には今後も期待したい。

~マイルCS展望

では、いつも通り最後は週末の注目馬で締めたい。今週末はマイルチャンピオンシップ。注目馬はコチラ。

ソウルラッシュ松山弘平騎手)

注目はソウルラッシュ&松山騎手。
春の安田記念では13着と大敗を喫しているが、有利な外枠から内に入れてしまい、3コーナー、さらに直線で再三の不利を受けてのもので度外視OK。もともと急坂コース向きのパワータイプで、重賞を制している阪神芝1600mはベスト条件だろう。荒れ馬場も向いており、前走から騎乗する松山騎手もソツがなく、外国人騎手相手でも互角の戦いを挑める。人気は中穴程度に留まりそうだが、好勝負になる。

※週末の重賞の最終本命馬は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開予定です。


○TARO プロフィール

大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)、『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)。

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モーリスの口コミ


口コミ一覧
閲覧 110ビュー コメント 0 ナイス 14

朝日杯FS

モーリス産駒の結果

8着ダノンマッキンリー
10着シュトラウス
17着ミルテンベルク

掲示板に載れず

良くも悪くもモーリス産駒らしさ

が出た結果のような気がします。

体ができてても

気性が足かせになり

能力を出しきれないので

噛み合わないと良い結果に繋がりません。

今の逃げ馬は速めには逃げず

道中緩めて

残り3〜5Fでスピードを上げて

粘り込むスタイルが多く

2歳戦では特に多いので

モーリス産駒には

向いてなかったように感じます。

2歳〜3歳春まで

モーリス産駒が

重賞で活躍しにくいのも

こういう所が原因かな

シュトラウスは

途中からハナを奪ったけど

今後どうしていくのでしょうね🤔

我慢させるのか

ハナに固執するのか

分かれ道になりそうな朝日杯FSでした。

 覆面ドクター・英 2023年12月14日(木) 00:24
覆面ドクター 英 の  朝日杯フューチュリティステークス 2...
閲覧 840ビュー コメント 0 ナイス 18

まずは先週の回顧から。本命打ったキャットファイトは思った以上に穴人気となってしまい、しかもゲート良すぎてハナに立たんとする勢いで掛かり気味で失速してしまいました。本質的には血統通りダートの方がいいのかもしれませんね。北村宏騎手はケガなどもあり、しばらく地味な存在となっていましたが、しっかり勝ち切りましたね。やはり早めに賞金稼いで、ゆとりのある日程でみっちり鍛錬積むのが現代の理想ローテなのでしょう。あと、香港もなかなか難しく、スプリント路線はやはり香港勢で買っとけ、という話でしょうか。

では、今週の朝日杯FSの話へ。個人的には、紛れのあるトリッキーなコースである中山時代の方が好きだったのですが、2歳のチャンピオン決定戦なのだからよりフェアなコースでやるべきと言われちゃうとしょうがないですよね。だいたいノーザンF生産馬が瞬発力を生かして勝つ、というのが一般論的には正しいのでしょう。

それでは恒例の全頭診断へ。
<全頭診断>
1番人気想定 ジャンタルマンタル:新馬とデイリー杯2歳Sを連勝してきての参戦。社台RHの黄色と黒の以前はG1を席巻したシマシマ軍団で、阪神優勝年らしく、競馬でも古豪軍団復活なるか。父はスマートストライク系のパレスマリス。究極の瞬発力勝負となると分が悪いのかもしれないが、なかなかのスケール感で、ここも好勝負必至。鮫島騎手から川田騎手に乗り替わるのは、最近の流れからすると必ずしも良くないのでは。先週本命打ったキャットファイト同様サンデーの血を引かないので、阪神マイルの瞬発力勝負で微妙なのかもしれないが、調教の動きは鋭い。

2番人気想定 ダノンマッキンリー:新馬、秋明菊賞(1勝クラス)と1400Mで川田騎手で連勝してきた。ノーザンF生産、セレクトセールで2.4億の高値がついたモーリス産駒で藤原英厩舎&ダノン軍団と人気になる要素満載だが、前走の鋭さみると、将来性はともかく現段階のマイル路線では断然強く、本命はこの馬でいいのでは。かなり行きたがる気性のようだがルメール騎手だけに、距離1F延長もこなせるはず。調教の動きは普通。気性的に強くやれないのかも。

3番人気想定 シュトラウス:新馬戦は9馬身ちぎって強い勝ち方だったが、2戦目のサウジアラビアRCは出遅れもあり3着と、アレ?という結果。前走の東京スポーツ杯2歳Sはきっちり勝って巻き返してきた。モーリス×ブルーメンブラットというG1馬同士配合の良血馬でノーザンFらしく瞬発力も鍛えてきてある。毎回違う外国人騎手を乗せてくるのだが今回はマーカンド騎手のよう。調教の動きは鋭く、あとは初輸送がどうかか。


4番人気想定 セットアップ:夏の函館で新馬戦は2着にとりこぼしたが、札幌で未勝利と札幌2歳Sを連勝して、ここまで鍛錬中。3戦全て逃げなのとデクラレーションオブウォー産駒というのが微妙か。北海道セレクションセールで動き目立つのもあり血統のわりに4620万もしたのだが、瞬発力問われる阪神マイルより、断然中山2000MのホープフルS向きだと思うが、行きたがる気性から距離短縮を選んだか。調教の動きは普通。逃げ馬不在なので今回も行けるかもしれないが逃げ切りにくいコースでどうか。

5番人気想定 エコロヴァルツ:ブラックタイド産駒で夏の福島で新馬勝ち、札幌のコスモス賞で6馬身差勝ちと早々に賞金稼いで、ここ狙い。先週の朝日杯FSは新潟2歳S勝ちから鍛錬積んでのG1勝ちだったが、この馬もどこまでパワーアップできたかどうか。ノーザンF生産でないので仕上がりがどうかが大事そう。調教の動きは上々で武豊騎手の復帰に合わせてこれたよう。

6番人気想定 エンヤラヴフェイス:新馬勝ちの後は新潟2歳Sで3番人気ながら接触の不利もあり7着に敗れ、デイリー杯2歳Sでは2着に巻き返してきたエイシンヒカリ産駒。よく頑張っていると言えるがあまりスケール感なく、ここでは要らなそう。エイシンヒカリ産駒らしく道悪や小回り向きでは。調教の動きは普通。

7番人気想定 ジューンテイク:新馬勝ち以降は3戦もたついたが前走の1勝クラスのこうやまき賞で勝ち、オープン入り。使ってよくなるのはキズナ産駒らしいが、伸びがジリジリな感じで、瞬発力勝負となるときつそうで、先々はダート向きかも。3着くらいに粘れればいい方では。間隔詰まるが調教の動きは良い。

8番人気想定 タガノエルピーダ:新馬勝ちのみのキズナ産駒で、阪神JFは抽選で出走逃した。その初戦は逃げ馬をきっちりとらえた好内容ではあったが、さすがにG1スライド出走しても好結果は難しいのでは。素質ありそうだが、まずは1勝クラスきっちり勝ってくるローテの方が良いと思うが。調教の動きは良い。

9番人気想定 ナムラフッカー:2戦目の未勝利戦を100倍を超える単勝人気ながら逃げ切り勝ち、1勝クラスでも3着だったのに、デイリー杯2歳Sでも10番人気ながら追い込んで3着と激走した。絶好調発進の新種牡馬のスワーヴリチャ-ド産駒でG1では、さすがに厳しそうだが無欲の追い込みで3着くらいはあるかも。

10番人気以下想定
オーサムストローク:エピファネイア×フランケル牝馬という配合で、3戦目で逃げて未勝利戦5馬身差で圧勝した。つづくベゴニア賞は、ドスローだったが逃げずに2番手からの競馬で勝ち切った。ただ上りはメンバー3位とそうでもなく、瞬発力問われるこの舞台は向かなそう。調教の動きは良いのであとは初輸送をこなせるか。

ミルテンベルク:モーリス×ディープインパクト牝馬という配合だが、スプリンター気味に出たようで、新馬勝ち、小倉2歳Sで2着と頑張ったが、前走の京王杯2歳Sでは5着に敗退。小倉2歳Sで前半33.3秒ですっと追走したようにスプリンターなのだろう。ためて瞬発力生かす阪神マイルは向かない。調教の動きはスプリンターらしく(笑)、良い。

サトミノキラリ:ビッグアーサー×ディープインパクト牝馬という配合だが父の影響が強そうで前走の1400Mは勝てたが、更なる距離延長は向かなそう。この先はスプリント路線に進むのでは。調教の動きは良い。

クリーンエア:リアルインパクト産駒らしいスピードで新馬勝ち、新潟2歳Sで3着、デイリー杯2歳Sで8着と、それなりに頑張っているが、だんだん1着が遠ざかっている現状。ただ初戦は不利が、3戦目は出遅れがありスムーズなら3着くらいあっても良いかも。調教の動きは普通。

バンドシェル:かなりレアなバンドワゴン(スワーヴリチャードの半兄)産駒。新馬勝ちの次の京王杯2歳Sでは4着と意外に頑張った。瞬発力が足りなく、本質的には小回り向きだろう。父ホワイトマズルで母父ルーラーシップだけに厳しい流れで瞬発力よりスタミナ問われた時向きか。ヒモ穴で。この馬の頑張り次第で、すっかり種付け料が高くなってしまったスワーヴリチャードから安い半兄つけてみようかな、という需要も増えるのでは。調教の動きは良い。

タガノデュード:6戦目でようやく未勝利戦を勝ち上がったヤマカツエース産駒。6戦中4戦で出遅れており、この相手だと出遅れ致命的で、挽回不可能で要らない。しかも長い距離使われてきて距離をマイルに短縮した前走勝ったのだが、調教では栗東坂路で50秒台出しているように更に短い距離向きなのでは。

タイキヴァンクール:3戦目でようやく未勝利を勝ちあがったエイシンヒカリ産駒。特にインパクトの無い勝ち方で、ここでは要らない。調教の動き自体は良い。

アスクワンタイム:ロードカナロア×ディープインパクト牝馬という配合だがどうやらスプリンターに出たようで小倉2歳Sを勝つも前走の1400Mの京王杯2歳Sは3番人気10着と惨敗。デキもイマイチだった感じで出足鈍かったから距離だけとは決めつけられないがマイル向きではなさそう。調教の動きも普通。

<まとめ>
有力:ダノンマッキンリー

ヒモに:シュトラウス、ジャンタルマンタル

穴で:バンドシェル、クリーンエア、ナムラフッカー、ジューンテイク

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 ちびざる 2023年9月9日() 00:21
【POG】フェンダーが出走します。
閲覧 136ビュー コメント 0 ナイス 14

明日の中山9Rのアスター賞に

フェンダー

が出走します。

父がモーリス
母がプリンセスロック

です。

前走の未勝利戦は1着でした。
その前走は、五分のスタートからハナに立ち
直線で突き放して4馬身差の快勝でした。
新馬戦では10着と惨敗して、前走でブリンカーを着用して一変しました。
もともと評価の高い馬でしたので、未勝利戦のような走りはできると思っていました。
問題は、気性面。2か月半でどこまで成長しているかですね。
気性面が課題なので、やはりスタートがカギになりそうですね。
スタートの上手い坂井瑠星騎手ならスンナリ行きそうな気もしますが・・・。
モーリス産駒なので、良くなるのはもっと先なのかもしれませんね。
当日の馬場状態も重要になりそうですね。
できれば開幕週の良馬場で走りたいところですね。

まずは、怪我なく無事にゴールしてほしいですね。

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2:
  花太郎   フォロワー:160人 2016年10月31日(月) 21:11:08
2016.10.30(日)
前走は勝ち馬に完全に展開が向いており後方から外を回し2着に食い込んできたモーリスが一番強い競馬をした。
スムーズさを欠いても2000mに余裕で対応出来るのならこの舞台で普通に期待出来るはず。
鞍上も強力で万全の態勢だろう。
1:
  花太郎   フォロワー:160人 2014年9月21日() 09:09:55
内枠と距離短縮

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2016年10月30日天皇賞(秋) G11着
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