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エリザベス女王杯は大外枠のジェラルディーナが突き抜けて完勝。連続開催のAコースに加えて雨が降ったことで一気にタフ化&外伸び化した馬場を利して、勝ち馬以下、外を回した組が上位を独占した。
2着ライラック、同着のウインマリリン、4着アカイイト、5着ナミュールまでいずれも2ケタ馬番&外を回したことが好走に繋がった。逆に外枠から内にこだわったルビーカサブランカは実にもったいなかった。残念ながら6着に敗れたデアリングタクトはむしろ健闘といっていい内容で、次走以降に希望を持たせた。
勝ったジェラルディーナは父モーリス、そして母はジェンティルドンナ。血統背景からもデビュー時から注目を集めていたが、4歳秋を迎えてようやく本格化。前走のオールカマーで待望の重賞初制覇を果たすと、一気にG1も射止めてみせた。
考えてみればモーリス自身も早期から期待を集め2歳重賞でも1番人気に支持されるほどだったが、結局3歳シーズンは目立った活躍をできず、本格化は4歳になってから。怒涛の7連勝で春秋のマイルG1に加えて香港マイル、さらにはチャンピオンズマイルを制し、5歳秋には天皇賞(秋)→香港カップと中距離G1タイトルを獲得した。
産駒も父に近い成長曲線をたどることが多く、ピクシーナイトは3歳春から活躍したものの、NHKマイルCでは見せ場なく敗れ、G1を制したのはやはり秋になってから。ジャックドールもクラシックには間に合わなかったものの、怒涛の5連勝で金鯱賞を制し、今後のさらなる活躍が期待されている。
これから…という意味ではラーグルフも注目の存在。ホープフルS3着と2歳時から素質の一端を見せたものの、クラシックでは出番がなく、ココからが本番といったところだろう。来年の今ごろは中距離重賞、あるいはG1戦線に再度乗ってきているかもしれない。
最近は休養を挟み目標へ向けて調整するパターンが主流になっているが、使いつつ力をつけて行く「反主流のモーリス産駒」の活躍には今後も期待したい。
~マイルCS展望
では、いつも通り最後は週末の注目馬で締めたい。今週末はマイルチャンピオンシップ。注目馬はコチラ。
・ソウルラッシュ(松山弘平騎手)
注目はソウルラッシュ&松山騎手。
春の安田記念では13着と大敗を喫しているが、有利な外枠から内に入れてしまい、3コーナー、さらに直線で再三の不利を受けてのもので度外視OK。もともと急坂コース向きのパワータイプで、重賞を制している阪神芝1600mはベスト条件だろう。荒れ馬場も向いており、前走から騎乗する松山騎手もソツがなく、外国人騎手相手でも互角の戦いを挑める。人気は中穴程度に留まりそうだが、好勝負になる。
※週末の重賞の最終本命馬は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開予定です。
○TARO プロフィール
大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)、『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)。
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