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【エリザベス女王杯&福島記念&デイリー杯2歳S&武蔵野S&京都ジャンプS】レースの注目点

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【エリザベス女王杯&福島記念&デイリー杯2歳S&武蔵野S&京都ジャンプS】レースの注目点

★41年ぶりに阪神で実施されるエリザベス女王杯 3頭のGI馬を含む19頭が登録



 11月15日、阪神競馬場でエリザベス女王杯が実施される。同レースは3歳牝馬限定戦として1976年に創設されたが、1996年からは古馬も出走可能となり、今年で45回目を迎える。エリザベス女王杯は例年、京都競馬場で実施されてきたが、同競馬場は今月から大規模な整備工事を行い、2023年3月まで開催休止となるため今年は阪神競馬場で実施される。エリザベス女王杯が阪神で実施されるのは1979年(第4回)以来、41年ぶり2回目となるが、今年のエリザベス女王杯はどのような結果になるだろうか。ちなみに、同レースは2011年にスノーフェアリーが勝ったのを最後に、1番人気馬が8連敗中となっている。なお、今年のエリザベス女王杯には、 昨年の覇者ラッキーライラック(5歳、栗東・松永幹夫厩舎)、昨年のオークスラヴズオンリーユー(4歳、栗東・矢作芳人厩舎)、昨年のヴィクトリアマイルを制したノームコア(5歳、美浦・萩原清厩舎)と3頭のGI馬を含む19頭が登録している。



★阪神でGI2勝のラッキーライラック 史上4頭目のエリザベス女王杯連覇なるか



 昨年の覇者ラッキーライラック(5歳、栗東・松永幹夫厩舎)がエリザベス女王杯の連覇に挑む。同馬はデビューから3連勝で2017年の阪神JFを制し、同年のJRA賞最優秀2歳牝馬を受賞したが、3歳初戦のチューリップ賞1着以降は勝利から遠ざかり、昨年のエリザベス女王杯が約1年8力月ぶりの勝利となった。その後ラッキーライラックは今年の大阪杯でGI3勝目を挙げているが、エリザベス女王杯で4つ目のGIタイトルを手にすることができるかどうか。



 また、ラッキーライラックは2017年の阪神JF、今年の大阪杯と阪神でGI2勝を挙げている。阪神でGI3勝を挙げれば、グレード制が導入された1984年以降で初めてのこととなるが、ラッキーライラックは京都から阪神に舞台を移した今年もエリザベス女王杯を制すことができるかどうか。Vなら、メジロドーベル(1998・99年)、アドマイヤグルーヴ(2003・04年)、スノーフェアリー(2010・11年)に続く史上4頭目の同レース連覇となり、異なる競馬場での同一GI連覇は、グレード制が導入された1984年以降で天皇賞・秋シンボリクリスエス(2002・03年)、キンシャサノキセキ高松宮記念(2010・11年)以来、3例目となる。



★今年JRA・GI5勝のC.ルメール騎手 “テン乗り”ラッキーライラックとのコンビで参戦



 今年のJRA・GIで5勝を挙げているC.ルメール騎手は、エリザベス女王杯では初コンビとなるラッキーライラック(5歳、栗東・松永幹夫厩舎)に騎乗予定。JRA・GIの年間最多勝記録は、2018年にルメール騎手が記録した8勝で、今後実施されるJRA・GI8レースで自身の記録にどこまで迫ることができるか注目されるが、同騎手はリトルアマポーラで制した2008年以来のエリザベス女王杯制覇を遂げることができるかどうか。



 また、ラッキーライラックを所有する(有)サンデーレーシングも今年のJRA・GIで5勝を挙げている。馬主のJRA・GI年間最多勝記録は「6勝」で、残りのJRA・GIでこの記録を更新することができるかどうか。なお、同馬主の所有馬では、ロサグラウカ(5歳、美浦・尾関知人厩舎)もエリザベス女王杯に登録している。



矢作芳人調教師は2頭の管理馬を登録 JRA・GI年間5勝の大記録なるか



 矢作芳人調教師(栗東)は、モズアスコットフェブラリーSコントレイル皐月賞、ダービー、菊花賞を制しており、今年のJRA・GI5勝目がかかる。グレード制が導入された1984年以降で、JRA・GI年間5勝を挙げたのは岩元市三元調教師(2000年)、池江泰寿調教師(2011年)の2人だけで、矢作調教師にはグレード制導入以降3人目の大記録がかかる。矢作調教師はエリザベス女王杯に昨年のオークスラヴズオンリーユー(4歳)、昨年の中日新聞杯勝ち馬サトノガーネット(5歳)の2頭を登録しているが、2018年リスグラシュー以来2年ぶり2回目のエリザベス女王杯制覇を遂げることができるかどうか。



 ラヴズオンリーユーは、昨年のエリザベス女王杯で1番人気に支持されたが3着に敗れた。前年のエリザベス女王杯で1番人気→敗退した馬では2000年のファレノプシス(前年6着)、2005年のスイープトウショウ(前年5着)が勝利を挙げているが、ラヴズオンリーユーは昨年のリベンジを果たすことができるかどうか。同馬にはM.デムーロ騎手が騎乗する予定。



★30年ぶりのエリザベス女王杯V狙う横山典弘騎手 札幌記念を制したノームコアに騎乗予定



 ノームコア(5歳、美浦・萩原清厩舎)は、昨年のヴィクトリアマイル以来のGI制覇を目指す。同馬は前走の札幌記念ではGI馬ぺルシアンナイト、ラッキーライラックを破り、重賞4勝目を挙げた。ノームコアが芝2000メートルを超える距離のレースに出走するのは、2018年のエリザベス女王杯(5着)以来、2年ぶり2回目となるが、GI2勝目を挙げることができるかどうか。なお、同馬に騎乗予定の横山典弘騎手は、3歳限定戦だった1990年キョウエイタップ以来のエリザベス女王杯制覇がかかる。グレード制が導入された1984年以降、騎手の同一JRA・GI最長間隔勝利は、横山典弘騎手が2014年宝塚記念で記録した「23年ぶり」だが、30年ぶりのエリザベス女王杯制覇で自身の記録を更新することができるかどうか。



 ノームコアは父ハービンジャー、母クロノロジストという血統で、今年の宝塚記念勝ち馬クロノジェネシスの姉にあたる。昨年はノームコアヴィクトリアマイルクロノジェネシス秋華賞を制したが、今年も姉妹揃ってJRA・GIを制すことができるかどうか。なお、きょうだい馬が同一年にJRA・GIを勝てば、グレード制が導入された1984年以降で11例目、2年連続での達成は「兄ビワハヤヒデ=弟ナリタブライアン(1993・94年)」以来2組目となる。



★3歳勢はオークスの2・3着馬など6頭が登録 2017年モズカッチャン以来の勝利なるか



 3歳勢は、GI馬の登録こそないが、オークス2着馬ウインマリリン(美浦・手塚貴久厩舎)、オークス3着馬ウインマイティー(栗東・五十嵐忠男厩舎)、秋華賞3着馬ソフトフルート(栗東・松田国英厩舎)など6頭が登録している。エリザベス女王杯が3歳以上のレースとなった1996年以降、3歳馬の優勝は8回で、今年の3歳勢が勝てば、2017年モズカッチャン以来、3年ぶり9回目の勝利となるが、実績豊富な古馬を破ることができるかどうか。



★前走の産経賞オールカマーで重賞制覇 昨年4着のセンテリュオが今年も参戦



 センテリュオ(5歳、栗東・高野友和厩舎)は、芝2200メートル戦で5戦2勝、2着2回と好成績を挙げており、前走の産経賞オールカマーでは重賞初制覇を果たしている。同馬は昨年のエリザベス女王杯では4着に入っているが、前年以上のパフォーマンスを見せてJRA・GI初勝利を挙げることができるかどうか。同馬には前走に続き戸崎圭太騎手が騎乗する予定。なお、エリザベス女王杯が3歳以上のレースになった1996年以降、産経賞オールカマーに出走した馬の同年のエリザベス女王杯での成績は2勝、2着1回(勝率.200、連対率.300)となっている。



北村友一騎手とのコンビでは連対率100% 府中牝馬Sを制したサラキア



 サラキア(5歳、栗東・池添学厩舎)は、今年に入り愛知杯9着、福島牝馬S5着、エプソムC13着という成績だったが、小倉日経オープンで約2年ぶりとなる勝利を挙げると、続く府中牝馬Sでは重賞初制覇を飾った。サラキアには小倉日経オープン、府中牝馬Sに続き北村友一騎手が騎乗する予定だが、3連勝で女王の座に就くことができるかどうか。なお、サラキア北村友一騎手のコンビは通算4戦3勝、2着1回で連対率100%の好成績をマークしている。



 また、府中牝馬S2着のシャドウディーヴァ(4歳、美浦・斎藤誠厩舎)、同3着のサムシングジャスト(4歳、栗東・松田国英厩舎)もエリザベス女王杯に出走する予定。2頭はいずれも重賞勝利がないが、重賞初制覇をGIの舞台で飾ることができるかどうか。なお、重賞未勝利馬のエリザベス女王杯制覇は、過去10年では2012年レインボーダリア、2014年ラキシス、2015年のマリアライトの3頭が記録している。



エリザベス女王杯5勝目を狙う武豊騎手 自身23回目のJRA年間100勝も目前



 エリザベス女王杯で最多の4勝を挙げている武豊騎手が、16年ぶりの同レース制覇を狙う。同騎手はエリザベス女王杯で最多騎乗回数(28回)を記録しており、2001~04年に同一JRA・GIの最多連勝記録となるエリザベス女王杯4連覇を果たしている。今回は“テン乗り”のエスポワール(4歳、栗東・角居勝彦厩舎)とのコンビで参戦する予定だが、自身の最多勝記録を更新するエリザベス女王杯5勝目を挙げることができるかどうか。なお、エスポワールを管理する角居勝彦調教師はエリザベス女王杯で最多の出走回数(17回)を記録しており、2014年にラキシスで勝利を挙げている。



 また、武豊騎手は、11月9日現在、今年のJRA競走で99勝を挙げており、2年連続23回目のJRA年間100勝達成まであと1勝としている。50代騎手の年間最多勝記録は昨年、武豊騎手(当時50歳)が記録した111勝だが、残りの開催で自身の記録にどこまで迫れるだろうか。



★デビュー2年目の若武者に注目! 斎藤新騎手&団野大成騎手が参戦予定



 エリザベス女王杯には、デビュー2年目の斎藤新騎手、団野大成騎手が参戦する予定。斎藤騎手は昨年42勝を挙げてJRA賞最多勝利新人騎手を受賞、2年目の今年も11月9日現在、33勝を挙げている。また、団野騎手は11月9日現在、前年の26勝を大きく上回る50勝を挙げている。斎藤騎手のJRA・GI騎乗は昨年のホープフルS、今年のスプリンターズSに続く3回目、団野騎手は今回がJRA・GI初騎乗となるが、大舞台でどのような騎乗を見せてくれるだろうか。なお、斎藤騎手はウラヌスチャーム(5歳、美浦・斎藤誠厩舎)、団野騎手はリュヌルージュ(5歳、栗東・斉藤崇史厩舎)に騎乗する予定。



 また、ウラヌスチャームは斎藤騎手の父・斎藤誠調教師の管理馬。「父=調教師、子=騎手」による親子JRA・GI制覇はグレード制が導入された1984年以降で3組が達成しているが、斎藤騎手は父の管理馬とのコンビで初のビッグタイトルを獲得することができるかどうか。なお、同騎手のレース当日の年齢は19歳9力月7日で、Vなら、岸滋彦元騎手が持つ同レースの最年少優勝記録(19歳11力月9日)を更新する。



池添謙一騎手&藤岡康太騎手が参戦予定 史上6人目のJRA全10場重賞制覇なるか/福島記念



 池添謙一騎手と藤岡康太騎手が、福島記念でJRA全10場重賞制覇を目指す。池添騎手の福島重賞参戦は今回が9回目、藤岡康太騎手の福島重賞参戦は5回目だが、史上6人目のJRA全10場重賞制覇を遂げることができるだろうか。なお、池添騎手はバイオスパーク(牡5歳、栗東・浜田多実雄厩舎)、藤岡康太騎手はドゥオーモ(牡7歳、栗東・野中賢二厩舎)に騎乗する予定。なお、バイオスパークドゥオーモはいずれも10月11日の京都大賞典以来の出走で、京都大賞典ではバイオスパークが9着、ドゥオーモが15着だった。



★レッドベルジュールの全弟レッドベルオーブ 兄弟で史上2組目の連覇なるか/デイリー杯2歳S



 デイリー杯2歳Sに登録しているレッドベルオーブ(牡、栗東・藤原英昭厩舎)は、父ディープインパクト、母レッドファンタジアという血統で、昨年のデイリー杯2歳S勝ち馬レッドベルジュールの全弟にあたる。レッドベルオーブは、新馬戦では2着に敗れたが、2戦目の未勝利戦で中京芝1600メートルの2歳コースレコードを更新(1分33秒1)して、初勝利を挙げた。レッドベルオーブには引き続き福永祐一騎手が騎乗する予定だが、兄に続いてデイリー杯2歳Sを制すことができるかどうか。Vなら、同レースの兄弟制覇は「兄リディル(2009年)=弟クラレント(2011年)」以来、2組目となる。



 また、モーリス産駒のカイザーノヴァ(牡、栗東・矢作芳人厩舎)には、同産駒初のJRA重賞制覇がかかる。モーリスは今年の新種牡馬で、11月9日現在のJRA2歳リーディングサイヤーランキングではディープインパクトに次ぐ2位となっている。カイザーノヴァは前走でオープンのクローバー賞を制しているが、父に初の重賞タイトルをプレゼントすることができるかどうか。

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