2020年12月17日(木) 16:30
くりーく
くりーくの中間調教チェック 朝日杯フューチュリティステークス2020
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こんにちは、くりーくです。このコラムでは、今週行われる重賞競走の中間の調教内容を中心に分析してご紹介します。私の予想の基幹部分でもある調教分析術を是非あなたの予想にお役立て下さい。
今回も前走からの中間の調整内容(評価はA~F)を中心に各馬コメントをしていきたいと思います。
12月20日(日) 第72回朝日杯フューチュリティステークス(2歳G1・芝1600m)
【登録頭数:18頭】(フルゲート:18頭)
モントライゼ(B)中5週
この中間は、2週連続坂路で速い時計をマーク。終いの時計はかかっているものの、走りを見ると小倉2歳Sの頃のように重心が上がってくる感じはなく、重心が低いまま最後まで力強く走り切ることができている。出来は前走以上。
レッドベルオーブ(B)中4週
1週前追い切りの動きを見ると、馬なりで楽に先着と能力のありそうな走り。ただ一方で、これまでビシッと強く追うことが少なく、走りにも硬さがある印象を受ける。まだまだ良くなる余地を残している感じ。
ショックアクション(C)3ヶ月半
これまでは坂路中心の調教で仕上げてきた馬だが、この中間はCWと坂路での調整。デイリー杯2歳Sを使う予定が叶わず、休み明けでの出走で、この馬としては少し時計がかかっている印象。残り1週でどこまで詰めてくるかといったところ。
ステラヴェローチェ(D)中9週
前走から間隔があって乗り込み量は豊富だが、坂路での時計はかかっている。また、先週のインフィナイトと同様、悪い馬場で2連勝中と速い時計になった場合への対応に不安は残る。
ホウオウアマゾン(B)中4週
これまで同様に、1週前はCWでの追い切り。今回は、3頭併せで古馬OP馬には遅れたものの、しぶとく喰らいついており、動き自体は悪くない。前走時のパドックでは少し余裕のある馬体に映ったので、もう少し絞りたいところ。
ロードマックス(A)中5週
デビューから3戦すべて左回りを使われてきていて、今回は初の右回り。ただ、普段の調教は右回りで行われていて、多少コーナリングでぎこちない面はあるものの、直線での走りには問題は見受けられない。出来に関しても、レースを使われるごとに調教では力強さが増してて、新馬戦の頃と比べるとかなり成長してきている。
アスコルターレ (A)中8週
前走時はCWでの調整だったが、この中間は坂路中心の調教に戻し乗り込み量は豊富。1週前追い切りでは、走りやすい馬場とはいえ、この馬らしいスピード感のある走りで出来は前走以上に見せている。ただ、短距離が向いている印象の調教での走りなので、距離延長に不安は残る。
カイザーノヴァ(D)中4週
前走時は+10キロで多少余裕のある馬体に見えた。調教ではいつも首が高い走りになってしまい、1週前の坂路でも前走よりも時計こそ出ているものの、周りの馬と比べると終いの伸び脚が物足りず。ガラリ一変とまでは言えない。
ドゥラモンド(B)3ヶ月半
3ヶ月半の休み明け。乗り込み量も豊富で1週前追い切りでは先行して先着。まだ走りに力強さはないが、仕上がりは良さそうな動きだった。
ブルースピリット(B)中3週
この中間も1週前はCWで併せ馬。調教駆けする馬相手で速い時計も出ており、休み明けを一度使われて引き続き良い状態をキープできている感じ。
グレナディアガーズ(C)中5週
3戦目で未勝利勝ちも、使われるごとに調教時計が良化している。この中間も、1週前追い切りでは3頭併せの内に併せて外2頭と互角の動き。走りも新馬戦の頃と比べるとしっかりしてきたように見える。
ジュンブルースカイ(D)中3週
小柄な馬で、前走も東京でのレースで大きく馬体が減っていた。今回は阪神なので輸送で大きく減ることはなさそうだが、今の馬体重だとビシビシと追い切ることもできず上積みは期待できそうもない。
スーパーホープ(B)中4週
大きな馬で前走時のパドックではまだ絞れそうな馬体だった。この中間も、1週前には坂路で追い切られて併せて先着。速い時計も出ていて使われての上積みはありそう。
テーオーダヴィンチ(D)中3週
調教では速い時計の出る馬だが、1週前追い切りでは時計もかかり併せ馬で遅れていて物足りない内容。
バスラットレオン(B)中2週
前走は休み明けで+20キロ。パドックでも少し余裕がある馬体に映った。この中間は、中2週でも、1週前の金曜日に坂路速い時計が出ていて、状態面での上積みが期待できそう。
ビゾンテノブファロ(C)中2週
JRA転入後7戦と使い込まれているが、5度掲示板と人気の割に走っている。前走も馬体が増えていて、調教で仕上げるというよりはレースが調教のようなイメージ。そうなるとどこが目標なのか分からなくなってきてしまうが、それでもここで勝ち負けできるところまでは厳しい。
このコラムからの推奨馬は、ロードマックス、アスコルターレ、バスラットレオン、モントライゼの4頭をあげておきます。
◇今回は朝日杯フューチュリティS編でした。
昨年の秋、2021年から3歳の新馬戦(1月~3月)がなくなるという報道があったので、1月からの番組表がどのように変わるのか気になっていたのですが、3月の新馬戦がなくなり2月まではこれまで通り新馬戦が行われるようです。
今後どのように変わっていくのか分かりませんが、仕上がりの早い馬ばかりではないので2月くらいまでは新馬戦は行ってほしいものです。馬主さんにしてみれば、新馬戦でデビューするのと未勝利戦でデビューするのでは気持ちが違うと思います。あとは出走希望馬が多い時期にはレース数を増やして、2回除外されてやっと出走というような馬が出ないようにすることも大事だと思います。種付け、出産、育成、調教とたくさんの人たちの手がかかり、時間もかけてやっとデビューできるのが競走馬。悔いのない状態に仕上げて出走できることが、馬にとっても馬主さんにとっても納得できる形なのではないかと思います。新馬戦は、その馬の未来が決まるレースでもあるわけで、希望するレースに万全の状態で出走させてあげたいと願うばかりです。
それでは次回、ホープフルS、有馬記念編(予定)でお会いしましょう。
※朝日杯FS出走各馬の最終追い切り評価については、最終予想内でコメントする予定です。
※最終結論は、レース当日のくりーくプロページでチェックしてください。
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【伊吹雅也のPOG分析室 (2020) 】~第10回各ワールド上位者の考察~
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早いもので、今年も残すところ1か月弱。開幕から半年が経過した「ウマニティPOG 2020」は、これからの中盤のクライマックスを迎えます。12月13日には阪神ジュベナイルフィリーズ(2歳G1・阪神芝1600m外)が、12月20日には朝日杯フューチュリティステークス(2歳G1・阪神芝1600m外)が、12月26日にはホープフルステークス(2歳G1・中山芝2000m内)が施行される予定。G1ウイナーの称号や、JRA賞最優秀2歳牡馬・JRA賞最優秀2歳牝馬のタイトルを目指し、現2歳世代の有力馬が一堂に会する見込みです。
主要なG1前哨戦が終了したこともあり、各ワールドのランキングもだいぶ勢力図が固まってきました。既にはっきり明暗が分かれつつあるとはいえ、スペシャル以外の各ワールドは最後の仮想オーナー募集枠解放(来週12月7日)を控えていますし、「仮想オーナー馬数 拡大アイテム」「未出走馬返却券」といったアイテムの存在も考慮すると、まだほとんどのプレイヤーに上位進出の目が残っていると言っても過言ではありません。
今回は11月29日終了時点における各ワールドの上位プレイヤーと、その指名馬をひと通りチェックしていきたいと思います。今後の追加入札、もしくは来シーズン以降を見据えた戦略検討のヒントとしてご活用ください。
なお“JRA、かつ2歳のレース”における競走馬ごとの本賞金額(11月29日終了時点)トップ20は下記の通りでした。
●ソダシ(ブチコの2018) 6700万円
●メイケイエール(シロインジャーの2018) 6700万円
●モントライゼ(ムーングロウの2018) 5790万円
●レッドベルオーブ(レッドファンタジアの2018) 4590万円
●ワンダフルタウン(シーオブラブの2018) 4520万円
●ステラヴェローチェ(オーマイベイビーの2018) 4000万円
●ダノンザキッド(エピックラヴの2018) 4000万円
●ヨカヨカ(ハニーダンサーの2018) 3990万円
●ホウオウアマゾン(ヒカルアマランサスの2018) 3890万円
●リンゴアメ(マイネデセールの2018) 3800万円
●ショックアクション(Reset In Blueの2018) 3790万円
●ルクシオン(ヘヴンリーヴォイスの2018) 3010万円
●カイザーノヴァ(ステラリードの2018) 2990万円
●ラヴケリー(ダームドゥラックの2018) 2850万円
●シュヴァリエローズ(ヴィアンローズの2018) 2710万円
●ラーゴム(シュガーショックの2018) 2680万円
●アスコルターレ(アスコルティの2018) 2460万円
●オーソクレース(マリアライトの2018) 2400万円
●ランドオブリバティ(ドバウィハイツの2018) 2300万円
●レモンポップ(Unreachableの2018) 2300万円
●ポールネイロン(イングランドローズの2018) 2300万円
●ラストリージョ(コスモマクスウェルの2018) 2300万円
●ウインアグライア(ウインアルテミスの2018) 2300万円
●ブルーバード(エーシンベタラネリの2018) 2300万円
●オールアットワンス(シュプリームギフトの2018) 2300万円
オープンクラスのレースを複数回勝っているのは、9月5日の札幌2歳ステークス(2歳G3・札幌芝1800m)、10月31日のアルテミスステークス(2歳G3・東京芝1600m)を制したソダシ、9月6日の小倉2歳ステークス(2歳G3・小倉芝1200m)、11月7日のファンタジーステークス(2歳G3・阪神芝1400m内)を制したメイケイエール、8月15日のフェニックス賞(2歳オープン・小倉芝1200m)、8月29日のひまわり賞(2歳オープン・小倉芝1200m)を制したヨカヨカの3頭だけ。層の厚さを問われる展開と言えるでしょう。
1頭1オーナー制のスペシャルワールドでトップに立っているのはたけぼう54さん。本賞金額トップ20にランクインしている指名馬こそヨカヨカだけですが、落札した20頭のうち15頭が獲得後のレースで勝ち上がりを果たしています。現時点で2位のddb1c93afaさんに5千万円以上、3位のムーンシュタイナーさんに1億円以上の差をつけており、今後もしばらくは主役の座に君臨しそうです。
改めてたけぼう54さんの指名馬をチェックしてみると、トーホウジャッカル産駒とハーツクライ産駒が2頭ずつ、モーリス産駒が4頭いる一方で、その他の12頭はすべて異なる父の産駒。そして、ディープインパクト直仔が一頭もいません。血統などからイメージできる各馬のレース適性や、2頭の外国産馬を含む生産者のラインナップを見ても、非常にバランス良くピックアップされているような印象を受けました。大半の馬をデビュー前の入札で獲得していますから、一般的なルールのPOGにおいても良いお手本となりそう。ぜひ一度チェックしてみてください。
複数のプレイヤーが同一馬を指名できるスペシャル以外のワールドは、どこもかなりの混戦模様となっています。3つのG1競走が終わった後には、勢力図がガラッと変わっているかもしれません。
G1ワールドは、2億4464万円を獲得したウーピンさんが、2億4338万円の蒼井光太郎さんをわずかに抑えてトップ。ウーピンさんはレッドベルオーブやワンダフルタウンを、蒼井光太郎さんはソダシやメイケイエールを指名しているプレイヤーです。なお、ウーピンさんがすべての指名馬をデビュー前の入札で獲得しているのに対し、蒼井光太郎さんはファンタジーステークス直前の入札でメイケイエールを獲得していたりと、このお二方は戦略が対照的。3位以下のプレイヤーも含め、どちらのスタイルが優勢になるのかも見どころのひとつといえるでしょう。
G2ワールドはステラヴェローチェやワンダフルタウンを指名しているてっちゃん75さんが2億4121万円を獲得し、2億3348万円のゴロウニャンさんらを上回ったところ。今後も毎週のように首位が入れ替わるのではないかと思います。もっとも、てっちゃん75さんのラインナップには、ノーザンファーム生産馬やトップトレーナーの管理馬など、これから出世してきそうな馬もたくさんいました。年明け以降は別の馬たちが獲得ポイントを底上げしてくるかもしれません。
G3ワールドでトップを走っているのは、モントライゼらを指名している雅夢。さん。このモントライゼを第1回の入札で獲得するなど、ラインナップの大半はデビュー前の入札で指名した馬です。なお、獲得した20頭はすべてデビュー済み。年末や年明けまで初陣がずれ込むと、さすがにその後のレース選択が難しくなってしまいます。私もそうなのですが、この時期になっても未出走の指名馬がたくさんいるというプレイヤーは、いま一度戦略を見直すべきでしょう。
オープンワールドは、モントライゼやワンダフルタウンらを指名しているうぐいす坊やさんが首位に君臨中。プロフィールのコメントに「基本的には同じ誕生日の馬から選択してます♪」とあり、実際に4月4日生まれの馬を7頭指名していて、その中からモントライゼやアスコルターレといったオープン馬が出ました。もちろん、これだけが勝因というわけではなく、他の日に産まれた馬を含めノーザンファーム生産馬やトップトレーナーの管理馬といったところから的確に素質馬をピックアップされているのですが、遊び心も交えたチョイスでこれだけの結果を残しているのはお見事。私もこれくらいカッコ良い指名ができるよう、まだまだ精進しなければなりません。
■執筆者プロフィール
伊吹 雅也(いぶき・まさや)
埼玉県桶川市在住のフリーライター、競馬評論家。JRAホームページ内『今週の注目レース』で「データ分析」のコーナーを、TCKホームページ内『データ&コラム』で「分析レポート」を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラムなどさまざまなメディアを舞台に活動している。近著に『コース別 本当に儲かる血統大全 2019-2020』(ガイドワークス)、『ウルトラ回収率 2019-2020』(ガイドワークス)、『WIN5攻略全書 回収率150%超! "ミスターWIN5"のマインドセット』(ガイドワークス)、『コース別 本当に儲かる騎手大全2018秋~2019』(ガイドワークス)など。POG関連メディアの制作にもさまざまな形で携わっており、「ウマニティPOG 2014」では最高位クラスのスペシャルワールドにおいて優勝を果たした。 |
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2020年11月12日(木) 17:00
くりーく
くりーくの中間調教チェック デイリー杯2歳S2020
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こんにちは、くりーくです。このコラムでは、今週行われる重賞競走の中間の調教内容を中心に分析してご紹介します。私の予想の基幹部分でもある調教分析術を是非あなたの予想にお役立て下さい。
今回も前走からの中間の調整内容(評価はA~F)を中心に各馬コメントをしていきたいと思います。
11月14日(土) 阪神11R 第55回デイリー杯2歳S (2歳G2・芝1600m)
【登録頭数:12頭】(フルゲート:18頭)
<賞金上位順>
カイザーノヴァ(D)3ヶ月
ここまでの3戦も少ない乗り込み量で出走してきた馬だが、3ヶ月ぶりの今回も乗り込み量は少ない。1週前追い切りの時計も平凡で。
ホウオウアマゾン(B)中7週
前走オープン勝ちも、調教ではそれほど良い時計が出ていた訳ではなかった。この中間のほうが2週前、1週前と好時計が出ていて、出来は良さそう。
コスモアシュラ(B)中2週
前走時はかなり乗り込まれていたが、調教の時計は平凡で馬体重も+12キロと太め残りだった。この中間は、1週前に坂路で良い時計が出ていて変わり身がありそうな感じ。
シティレインボー(B)中7週
取消後のレースとなるが、1週前、日曜日と好時計が出ていて調教内容からは特に気になるところなし。仕上がりは良さそう。
スーパーウーパー(D)中2週
新馬勝ち後の中2週となり、この中間は軽めの調整。
スーパーホープ(A)中2週
大きな馬で、未勝利勝ちの前走時が+12キロ。馬体に余裕があったということの表れか、この中間は中2週と間隔が詰まる中でも、1週前に坂路で前走時以上の速い時計をマークし、上積みを感じさせる。
レッドベルオーブ(B)中7週
新馬、未勝利と乗り込み量は多かったが時計は抜けて良かった訳ではなかった。この中間も間隔を空けての参戦で、2週前、1週前と併せ馬での調整。1週前追い切りでは、好時計で先着と上積みはありそう。
ビゾンテノブファロ(D)中2週
門別も含めると8度出走と使い込まれている馬で、今回も中2週。1週前は併せ馬で先着するも時計は平凡で、輸送もあるので出走してきても厳しそう。
このコラムからの推奨馬はスーパーホープ1頭をあげておきます。
※そして、オマケで今週の日曜日に行われるエリザベス女王杯についても触れておくと、ラヴズオンリーユーとセンテリュオ、そしてエスポワールの3頭を調教注目馬としたいと思います。
◇今回はデイリー杯2歳S編でした。
今年の2歳馬たちはこれまでにない状況下の中でのデビューとなっています。現在、競馬場にお客さんが入場するようになってきてはいるものの、10万人規模の大歓声のなかで競馬が行われることはまだまだ先になりそうな状況です。おまけに長い梅雨の影響で悪天候でのレースも多く行われてきていたり、京都競馬場が工事に入る関係で関西圏での開催が変則的に行われていたりして、そんなことが影響しているのか人気を裏切る馬が多いように感じます。牝馬ではソダシとメイケイエールが重賞をそれぞれ2勝していますが、牡馬は主役不在。今年は牡馬、牝馬とも無敗の3冠馬が誕生しましたが来年のクラシックは今年と真逆で大混戦になるのかもしれませんね。そんなことも念頭に置きつつ、引き続きこのコラムでは2歳戦を中心に見守っていきたいと思っています。
それでは次回、東京スポーツ杯2歳S編(予定)でお会いしましょう。
※デイリー杯2歳S出走各馬の最終追い切り評価については、最終予想内でコメントする予定です。
※最終結論は、レース当日のくりーくプロページでチェックしてください。
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【伊吹雅也のPOG分析室 (2020) 】~第8回ワールド別上位ランカーまとめ~
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9月7日をもっておよそ3か月に渡る夏季競馬シーズンが閉幕。先週9月12日からは4回中山・4回中京がスタートし、秋季競馬シーズンに突入しました。
先週までに“JRA、かつ2歳のレース”は計197レース施行されており、188頭が勝ち上がり済み。7月18日の函館2歳ステークス(2歳G3・函館芝1200m)をリンゴアメ(マイネデセールの2018)が、8月30日の新潟2歳ステークス(2歳G3・新潟芝1600m外)をショックアクション(Reset In Blueの2018)が、9月5日の札幌2歳ステークス(2歳G3・札幌芝1800m)をソダシ(ブチコの2018)が、9月6日の小倉2歳ステークス(2歳G3・小倉芝1200m)をメイケイエール(シロインジャーの2018)が制し、それぞれ重賞ウイナーの称号を手にしています。
まだスペシャル以外の各ワールドでは仮想オーナー募集枠の解放が順次行われていますし、最終的な順位を左右するような高額賞金のレースが施行されるのはかなり先です。しかし、スタートダッシュに関する明暗がはっきりとランキングに表れているうえ、夏季競馬シーズンという最初の区切りを迎えたばかりの今は、反省や戦略の練り直しを行うちょうど良いタイミングと言えるんじゃないでしょうか。
そこで今回は、9月13日終了時点における各ワールドの上位プレイヤーと、その指名馬をひと通りチェックしていきたいと思います。
なお“JRA、かつ2歳のレース”における競走馬ごとの本賞金額(9月13日終了時点)トップ20は下記の通りでした。
●ソダシ(ブチコの2018) 3800万円
●メイケイエール(シロインジャーの2018) 3800万円
●リンゴアメ(マイネデセールの2018) 3800万円
●ショックアクション(Reset In Blueの2018) 3790万円
●ヨカヨカ(ハニーダンサーの2018) 3700万円
●カイザーノヴァ(ステラリードの2018) 2610万円
●ウインアグライア(ウインアルテミスの2018) 2300万円
●ブルーバード(エーシンベタラネリの2018) 2300万円
●ラストリージョ(コスモマクスウェルの2018) 2300万円
●ラヴケリー(ダームドゥラックの2018) 2120万円
●モントライゼ(ムーングロウの2018) 1990万円
●フォドラ(セイングレンドの2018) 1950万円
●ブルーシンフォニー(ブルーストーンの2018) 1900万円
●ユーバーレーベン(マイネテレジアの2018) 1900万円
●ルーチェドーロ(アラフネの2018) 1900万円
●ドゥラモンド(シーズインクルーデッドの2018) 1710万円
●バスラットレオン(バスラットアマルの2018) 1480万円
●フラーズダルム(クーデグレイスの2018) 1480万円
●ショウナンラスボス(プリンセスオブザスターズの2018) 1340万円
●セレッソフレイム(ボストンサクラの2018) 1340万円
8月15日のフェニックス賞(2歳オープン・小倉芝1200m)、8月29日のひまわり賞(2歳オープン・小倉芝1200m)を連勝したヨカヨカは、重賞ウイナー4頭と同等の賞金を獲得。デビュー前から評判になっていた九州産馬で、ひまわり賞を使うことができるという明確なアドバンテージもあったわけですから、当初から狙っていた、そして狙い通りにポイントを獲得できてほくそ笑んでいるプレイヤーが多いかもしれません。
スペシャルワールドでトップに立っているたけぼう54さんも、ヨカヨカを指名しているプレイヤーのひとり。1頭1オーナー制という“特殊ルール”が影響しているとはいえ、スペシャルワールドではこの馬に2名しか入札しておらず、手頃なポイント(1500万PP)で獲得に成功していらっしゃいます。前評判通りに活躍した今だからこそ「絶好の狙い目だった」と言えますが、第1回入札で獲得を目指すにはそれなりの勇気が必要だったはず。やはり素晴らしい指名です。
もっとも、たけぼう54さんはヨカヨカのみのおかげでトップに立っているわけではありません。仮想オーナー馬の全20頭中、既に18頭がデビューを果たしており、うち11頭が勝ち上がり済み。札幌2歳ステークスではバスラットレオンが3着に食い込みました。現時点で2位のよ~じさんに1億円近い差をつけているうえ、これだけ指名馬の層が厚いとなると、しばらくは“天下”が続くのではないかと思います。
G1ワールドは1億0841万円を獲得しているGrecaleさんがトップ。こちらもヨカヨカが稼ぎ頭です。このヨカヨカを仮想オーナー募集枠が解放された第6回入札で獲得していらっしゃるように、Grecaleさんはデビュー後の指名も併用していくスタイル。まだ仮想オーナー馬の頭数は上限に達していません。2位以下との差はわずかですが、今後の指名やレース結果によっては、後続をじわじわ引き離していくような展開になるんじゃないでしょうか。
G2ワールドで首位をキープしているフジノウェーブさんも、デビュー直前に行われた第2回入札でヨカヨカを獲得していました。さらに、札幌2歳ステークスでユーバーレーベンが2着、9月12日のアスター賞(2歳1勝クラス・中山芝1600m外)でドゥラモンドが1着となるなど、短距離路線以外の手駒も豊富。今のところ仮想オーナー馬20頭のうち12頭しかデビューしていませんから、先々まで優勝争いを引っ張っていくことになるのではないかと思います。
G3ワールドもヨカヨカをデビュー前に指名しているダートムーアさんがトップに君臨中。ただし、こちらは新潟2歳ステークスを勝ったショックアクション、札幌2歳ステークスを勝ったソダシもいるという、素晴らしいラインナップです。ちなみに、ショックアクションとソダシは、それぞれレース直前の入札で獲得に成功した模様。おそらく、メンバー構成を確認したうえでの指名だったんじゃないでしょうか。仮想オーナー募集枠が順次解放されていくスペシャル以外のワールドならば、目前に迫ったレースの予想を入札に反映させていく作戦が有効。POG経験が浅い方はぜひ参考にしてみてください。
オープンワールドは、ヨカヨカの獲得に成功したプレイヤーたちを抑え、ウインアグライア・ユーバーレーベンらを指名しているずーさんが首位に立っていました。オープンワールドは1頭あたりの仮想オーナー募集枠が多く、ランキング上位勢は概ね似たようなラインナップになると思っていたのですが、今年はなかなかバラエティ豊か。どういう指名を行ったプレイヤーがここから抜け出すのか、はたまた数か月後にはランキング上位勢の顔触れがガラッと入れ替わっているのか、しっかり観察しておこうと思います。
■執筆者プロフィール
伊吹 雅也(いぶき・まさや)
埼玉県桶川市在住のフリーライター、競馬評論家。JRAホームページ内『今週の注目レース』で「データ分析」のコーナーを、TCKホームページ内『データ&コラム』で「分析レポート」を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラムなどさまざまなメディアを舞台に活動している。近著に『コース別 本当に儲かる血統大全 2019-2020』(ガイドワークス)、『ウルトラ回収率 2019-2020』(ガイドワークス)、『WIN5攻略全書 回収率150%超! "ミスターWIN5"のマインドセット』(ガイドワークス)、『コース別 本当に儲かる騎手大全2018秋~2019』(ガイドワークス)など。POG関連メディアの制作にもさまざまな形で携わっており、「ウマニティPOG 2014」では最高位クラスのスペシャルワールドにおいて優勝を果たした。 |
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くりーくの中間調教チェック 2020函館2歳ステークス
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こんにちは、くりーくです。このコラムでは、今週行われる重賞競走の中間の調教内容を中心に分析してご紹介します。私の予想の基幹部分でもある調教分析術を是非あなたの予想にお役立て下さい。
今回も前走からの中間の調整内容(評価はA~F)を中心に各馬コメントをしていきたいと思います。
7月18日(土)函館11R 第52回函館2歳ステークス(2歳G3、芝1200m)
【フルゲート16頭】
<地方所属馬>
ラジアントエンティ(牡馬、前走472kg(±0kg)、中1週、前走時印▲)
<評価D>
前走はオーナー2頭出し(別名義)。ハイペースで逃げるもう1頭がいたため、追い込むこの馬には向く展開だったと思うが、伸び脚はイマイチだった。能検からの3戦とも見てきたが、レースを使われるごとに坂路(門別)での終いの時計がかかってきていて、デビュー戦の頃のような勢いが感じられない。
<JRA所属馬(新馬勝ち馬)>
カイザーノヴァ (牡馬、前走464kg、連闘、前走時印◯)
<評価A>
連闘。前走時は、函館で速い時計が2本とほぼ外厩で仕上げられてきていた感じ。直前の追い切りでは、終いしっかりと伸びて先着も頭が高い走りは気になった。パドックではまだ絞れそうな馬体だったので連闘も気にならない。ややテンションが高かったのであれ以上イレ込むとレースに影響が出てしまいそうだが、滞在で落ち着きがあれば期待が持てそう。
グレイトミッション (牝馬、前走444kg、中5週、前走時印△)
<評価B>
前走時のパドックでは、太め感なくリズムよく周回しており、仕上がりは良さそうだった。この中間も、野中騎手騎乗で1週前に美浦南Wで強めに追われて前走以上の好時計。その後函館への輸送もあるので、1週前に強めに追われているのは良い。あとはどのタイミングで函館に輸送して、どこで最終追い切りを行うかで評価は変わってくる。
ディープエコロジー(牝馬、前走422kg、中2週、前走時印△)
<評価C>
小柄な馬で、前走時は1週前に芝コースで目立つ時計を出して最終追い切りは馬なりでの調整。パドックではキビキビした動きを披露し、仕上りも良さそうだった。今回は、中2週で中間に速い時計はなし。前走時、仕上がっていたぶん上積みはなさそうで、どれだけ状態をキープできているか。
フォドラ(牝馬、前走400kg、中2週、前走時印◯)
<評価D>
この馬も小柄な馬だが、前走時は栗東で1本、函館で3本と豊富に乗り込まれ、しっかり仕上げたデビュー戦だった。パドックでの動きは良かったが、トモに筋肉がしっかりついていない馬体だったので、中2週でさらに良くなるというよりはこれ以上馬体を減らしたくない状況ではないか。
モンファボリ(牝馬、前走412kg、中3週、前走時印◯)
<評価A>
この馬も小柄なタイプ。ただ、前走時、直前の2週で強めに追われて好仕上がりで迎えたパドックでは、ギリギリの馬体という感じには見えなかった。この中間は、短期放牧から戻り日曜日に軽めの調整で時計を出しており、ここに向けての調整過程は悪くなさそう。最終追い切りでしっかり追い切られているようなら、前走レコード勝ちの反動もなく好パフォーマンスを見せてくれそう。
ラヴケリー(牝馬、前走438kg、中4週、前走時印◎)
<評価D>
前走時は栗東坂路、函館芝コースと2週連続併せ馬で先着してのデビュー戦だった。パドックではキビキビした動きで、毛艶も良く出来上々という印象。この中間は、中4週あり1週前には函館Wにて併せ馬で追い切られているが、一度使われて良くなっているという動きには見えず物足りなさを感じた。
リメス(牡馬、前走446kg、中4週、前走時印×)
<評価E>
前走時は、栗東で乗り込まれて仕上げてから函館に移動してのデビュー戦。パドックでは重心が低い感じの歩様で落ち着きもありまだ絞れそうにも見えた。この中間は中4週あるが速い時計を出しておらず、その点プラスよりもマイナス要素のほうが大きいように思う。疲れが取れていないのかもしれないので、最終追い切りの内容、動きには注意したい。
リンゴアメ (前走412kg、中4週、前走時印×)
<評価C>
前走時は美浦南Wと函館芝コースで速い時計が出ていて調教内容は良かったが、パドックではトモの筋肉が寂しくかなり細く見えた。この中間は中4週あり速い時計を2本出しているので疲れはなさそうだが、前走のゴール前と1週前追い切りではかなり難しい面を見せており、状態よりもテンションの高さが気になるところ。レースでこの悪い面が出て他馬に迷惑をかけるようなことがなければ良いが……。ジョッキーも、その点にはかなり気を使わなければならないかもしれない。
ルーチェドーロ (牡馬、前走484kg、中2週、前走時印◎)
<評価B>
前走時は美浦W、函館Wでかなり乗り込まれ、好時計も連発していて能力の高そうな馬だったので◎。追い切りの動きやレースでの走りを見ると、首が上がらず前に出るような感じで、芝でもスピードを活かせそうな感じもする。この中間は中2週でも、1週前に遅れはしたものの一杯に追われていて調子は悪くなさそう。ただ、スピードはあるが終いは甘そうな感じもあって、直線での追い比べの展開に持ち込まれると厳しい印象もある。スピードを活かすレースができればといった感じ。
レディステディゴー(牡馬、前走500kg、中3週、前走時印◎)
<評価D>
もともと追い切り本数は少なめでレースに出走させる厩舎なので、前走時の乗り込み量は気にならなかった。坂路で速い時計が何本か出ていたので能力は高そうだと感じて◎。ただ、直前の追い切りではこの厩舎にしては珍しく終いビッシリ追われていたので、かなり太め感があったのだと思う。パドックでもガッチリした馬体でまだまだ絞れそうな感じもあり、それでも勝つあたりは能力の高さ。そうした状態での勝利から、この中間速い時計を出さず(この厩舎は日曜日に速い時計を出して仕上げる)、函館への輸送もあり、前走の反動が出ているのかもしれない。
<JRA所属馬(未勝利勝ち馬)>
ニシノエルサ(牝馬、前走444kg(-4kg)、中2週、前走時印-)
<評価B>
中1週、中2週と使い詰めになるが、この中間も1週前に追い切られていて疲れはなさそう。前走時のパドックでもまだ締まりそうな馬体だったので、最終追い切りもしっかり追われているようならさらに良くなるかもしれない。
フォルセティ(牡馬、前走448kg(-2kg)、中2週、前走時印×)
<評価C>
パドックでは落ち着きもあり馬体も締まっていて良い仕上がりだった前走。この中間は、日曜日に時計を出しているが、前走時仕上がっていたので上積みまではなさそう。
ホーキーポーキー(牝馬、前走448kg(-4kg)、中1週、前走時印▲)
<評価B>
前走時のパドックでは力強さがあり、一度使われての上積みが感じられた。この中間は、中1週で速い時計は出していないが、最終追い切りをしっかり追われているようなら好走も期待できそう。
リキサントライ(牡馬、前走480kg(-6kg)、連闘、前走時印◎)
<評価D>
3戦目となった先週のレースでのパドックでも、まだ緩さを残す馬体。レースでは、行きっぷりもだんだん良くなって内枠だったことも味方して、粘り込んで未勝利勝ち。今週の馬場状態に一番近い馬場で勝っている点はプラスだが、ゲートが速い訳ではなく終いも甘いのでこの相手になると厳しい印象。
☆コラムからの推奨馬は、連闘での上積みがありそうで展開が向きそうなカイザーノヴァ、前走が強く先行して直線も伸びるモンファボリの2頭を挙げておきます。
◇今回は函館2歳S編でした。
当コラムでも何度も登場している、昨年第4回ウマニティ杯くりーく賞の勝ち馬シャドウアロング。ついに先週の福島競馬でJRA復帰初戦を迎えました。去勢され関東の林厩舎での再出発となり、中間の追い切りでは七夕賞を勝ったクレッシェンドラヴと併せ馬を行うなど、しっかり乗り込まれての参戦。結果は残念ながら、久しぶりの芝のレースで馬場も道悪という厳しい条件が重なり、9着に終わりました。この後は、オーナーの地元でこの馬向きの新潟開催が控えていますし、美浦でしっかり乗り込まれてJRA仕様の体に鍛え直し、芝でのレース経験を積んでいってもらいたいものです。そして、JRA初勝利の時を心待ちにしたいと思っています。
そして、もう一つお土産が。そう、この馬の出走した12(日)福島8Rの馬柱(JRA-VAN)の、前7走のところに『くりーく賞』のついに名前が登場しました! (以前にもこの話をしていて、)想定はしていましたが、やはり、いつも眺めている画面上に載っているのを見た時には、これまで競馬で経験したことのない何とも言えない嬉しさがありましたね。この不思議な嬉しい気持ちを感じられたのは世界で一人だけだったかもしれず、シャドウアロング号に感謝するとともに、“くりーく賞馬”の今後の活躍に期待したいと思います。
それでは次回、札幌記念編(予定)でお会いしましょう。
※函館2歳S出走各馬の最終追い切り評価については、最終予想内でコメントする予定です。
※最終結論は、レース当日のくりーくプロページでチェックしてください。
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