ウマニティ編集長「岡田大がそっと教える“プロ予想家の表と裏” 」~スガダイプロ(オモテ編)~
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「目標にしている人はいません。自分の敵は自分ですから」(byスガダイ)
今月より新たにスタートした「岡田大がそっと教える“プロ予想家の表と裏”」がなかなかご好評をいただいていると、ウマニティ運営局から報告がありました。
押された【ナイス】の数も見た目にけっこう伸びており、書き手としては嬉しい限り。
もちろん、プロ予想家の皆さんあっての企画ですが、このまま人気コーナーに成長していくよう僕なりに頑張っていきたいですね。
トップバッターの河内さんに続き、2人目に登場してもらうのは、いまやウマニティを代表する人気予想家の座を不動のものにしたスガダイさんです。
2009年度全開催プラス収支の実績を引っさげ、2010年2月に堂々プロデビュー。
常勝予想家としてのその後の活躍ぶりは、皆さんご存じの通りです。
前半戦(今週分)は“予想神”スガダイ誕生の過程と、彼の予想に対する姿勢にズバッと迫ります。ハイレベルな予想を維持し続けるトッププロの本音にご注目ください!
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競馬を始めたキッカケは?
「大学卒業後、知人に勧められたのがキッカケですね。ただ、ギャンブルで負けたくない、お金を失いたくないという思いが強かったので、すぐには馬券を買いませんでした。その知人にルールやシステムを教わったり、競馬関連書を読みあさったり、一定レベルの競馬知識を頭に入れ込んでから初めて馬券を買ったんです。よくわからないけどとりあえず買ってみる、という人も多いみたいですが、僕は違いましたね。自分で納得してから一歩目を踏み出す。そういう性格なんです」
記念すべき最初のレースの結果は?
「負けました(笑)。ただ自分の予想は当たっていたんですよ。2004年の天皇賞(秋)だったんですが、僕は武豊(アドマイヤグルーヴ)と外国人騎手(ペリエ騎乗のゼンノロブロイ&ルメール騎乗のダンスインザムード)の組み合わせでいいと思っていました。ところが、僕を競馬の道に引き込んだその知人が『牝馬は来ない』と言うんですよ。当時、彼は僕の競馬の先生でしたから、言われるがままに牝馬を切っちゃったんです。そうしたらあの結果(ゼンノロブロイが勝ち、ダンスインザムードが13番人気2着、アドマイヤグルーヴが9番人気3着)ですよ。3連単なら20万馬券、牝馬2頭のワイドでも5000円以上つきましたからね……。これにはかなりガックリしました。悔しくて悔しくて仕方がなかった。以来、この負けを取り返そうと、競馬研究に没頭するようになりました。あと、他人の言うことを鵜呑みにしちゃいけない、自分の信じた通りに買わないと後悔するということを、この知人から学びました(笑)」
当時はどんな予想スタイルだったんでしょう?
「最初は一般的なスピード指数に頼って予想していました。でも、それだけだと勝負できるレースが限られるので、血統や調教などいろいろなファクターを取り入れていくようになりましたね。性格的に凝り性なので、あれも気になる、これも気になる、とやっているうちに、オカルト以外のすべてのファクターをチェックする現在のスタイルが出来上がったという感じです。指数に関しても、自分が完全に納得するようにオリジナルのものを開発しました」
数ある予想ファクターのなかで最も重視しているのは?
「予想のスタート地点は今も変わらず指数ですが、その次は臨機応変というか、重視する予想ファクターがあまり偏らないように意識しています。レースの条件によって重要になるファクターも変わってきますしね」
転機になった出来事やレースはありますか?
「競馬を始めた翌年、自宅にグリーンチャンネルを導入したことです。レース映像には新聞などには載らない、いろいろな情報が隠れていることに気付きました。それからは毎週レース映像のチェックを怠らないようにし、馬券の成績も確実に伸びていきました」
現在の1週間の過ごし方は?
「月曜から水曜のあいだに前の週の復習をします。1日で終わるときもあれば、2日かかるときもありますが、最低1日は競馬から離れる日をつくるようにしています。競馬漬けの生活を送るよりも、適度に息抜きや気分転換をはかったほうが、いい結果に結びつくという実感がありますので。そして、木曜の夕方に出走メンバーが確定してから、本格的な予想をスタートさせます」
目標にしている予想家や競馬著名人、ライバルはいますか?
「とくにいません。自分の敵は自分ですからね。尊敬している人はたくさんいますが」
理想のプロ予想家像・ウマニティのプロ予想家としての目標は?
「頼れる予想家になりたいですね。レースに参加したいけど自信がないときや、予想する時間がないときなどに、とりあえずスガダイの予想に乗ってみるかと思ってもらえるような……。そのためには、的中率と回収率のバランスのとれた安定した予想を提供していかなければならないと考えています」
では最後に、ユーザーさんに向けて自己PRを。
「今年はあまりいい結果を残せていませんが、まだ終わったわけではありません。あと2週ベストを尽くしますので期待してください」
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とくに変わったことをしてきたわけではないという調子で、自らについてたんたんと語るスガダイさんですが、発せられた言葉を冷静に振り返ると、やっぱりこの人はただ者ではないという部分が随所にうかがえます。
「競馬関連書を読みあさって、一定レベルの競馬知識を得てから馬券を買った」とか、
「自分が完全に納得するようにオリジナルの指数を開発した」とか、
フツーの人はやりませんよね(笑)。
負けず嫌いの努力家であることは十分にわかりますが、それに加え、無意識のうちに他人がやらないことをやってしまうその性格が、常勝馬券師誕生を強力に後押ししたことは間違いないでしょう。
努力する天才の進化は止まらない―――。
今回話を聞いて、改めてそう実感しました。この先もスガダイという予想家は、万人を納得させる予想を提供し、多くのファンから支持を得るカリスマとして、存在感を放ち続けるんだろうなぁと思います。皆さんもスガダイさんの予想に、これまで以上に注目してください!
さて、前半戦は“優等生”スガダイの一面をお伝えしましたが、果たして彼はこんな感じで四六時中マジメキャラなんでしょうか?
アハハ、まさか!
詳しくはまた来週に。
楽しみは後半戦の“ウラ”の回までとっておきましょう(笑)。
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2009年10月27日(火) 14:00
鈴木和幸
【鈴木和幸】鈴木和幸「天皇賞の重み、そして思い出」
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あれからどれだけの月日がたち、どれだけの天皇賞を見てきたのだろう。私が初めて見た天皇賞は、いまでもその名をはっきりと憶えているのだが、コレヒデという馬が逃げ切り、2着にハツライオー、3着にグレートヨルカだった。調べてみるとそれは昭和41年のこと。当時、私はまだ大学生で友達と連れ立って東京競馬場に行ったその時には、まさか競馬の世界に飛び込むとは思いもしなかった。いわんや、プロの競馬記者、予想家になるなんて、、、。
もちろん、このころの天皇賞は春も秋も3200メートル、秋の天皇賞が2000メートルに距離変更されたのはそれから18年後の昭和59年のことである。すでに日刊ゲンダイの記者をしていた私は本紙予想を任され、ミスターシービーに◎を打ったのをいまも鮮明に記憶している。みごと私の期待に応えてくれたミスターシービー、鞍上がいまは亡き我が友・吉永正人ということもあって忘れられない名馬である。
第140回の天皇賞(秋)、いまはどの馬に◎を打つか、打とうかまったく決まっていない。昨年はかなり早い時期からダイワスカーレット◎が決まっていて、レースを待つだけの心境だったのに。正直、今年は難しい。
一つ、天皇賞(秋)の予想の自慢話をさせていただこう。いまから5年前の平成16年、第130回の天皇賞である。1番人気はゼンノロブロイ、私も自信を持って◎を打った。でも、これじゃゼンノが勝ったからといって自慢にもなにもならない。ちょっぴり威張らせていただきたいのは、13番人気の低い評価だった当時3歳牝馬のダンスインザムードを特注馬に取り上げたこと。このダンスが3番手追走から直線粘りこんで2着、ゼンノとの馬単⑬→④は1万2240円もつけたのだ。3歳牝馬同士の秋華賞で4着に負けていたこの馬を牡馬、それも古馬に混じっての天皇賞で特注馬に取り上げられたのは、もともとその素質を高く買い、休み明けの秋華賞が4着ながら4角先頭と見せ場たっぷり、そして、3歳牝馬ということで54キロで出られる有利さがあったからである。
ダンスインザムードには苦いというか、悔しい思い出もある。その翌年の天皇賞で今度は◎を打ったのだが、一瞬先頭に立ちながらヘヴンリーロマンス、ゼンノロブロイに差し込まれての3着。この差がアタマ+クビでしかなかったし、この年もまた13番人気と評価が低かっただけに本当に悔しかった。ちなみにこの勝ち馬ヘヴンリーはダンス以上に人気がなく、単勝7580円、2着ゼンノ、3着ダンスとの3連単は夢の100万馬券、122万6130円だったのである。せめて、自分の◎○のダンス、ゼンノのワイド馬券(2290円)でも買っておけば、少しは悔しさもまぎれただろうに。970円のダンスの複勝でもよかったか。
今年はこのダンスインザムードのような思い入れのある馬はいない。昨年のダイワスカーレットのように自信のある馬の出走もない。ウオッカに春の安田記念やダービーのときのような感触があるのなら、それこそ自信を持って◎を打てるのだが、現時点では◎候補の一頭にとどまっている。
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