伊吹雅也のPOG分析室 (2022) ~第9回ワールド別上位者レビュー
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2022年の2歳戦もいよいよ大詰め。今月は12月11日の阪神ジュベナイルフィリーズ(2歳G1・阪神芝1600m外)、12月18日の朝日杯フューチュリティステークス(2歳G1・阪神芝1600m外)、そして12月28日のホープフルステークス(2歳G1・中山芝2000m内)と、各カテゴリのチャンピオン決定戦が立て続けに施行されます。一連のビッグレースが終了する頃には「ウマニティPOG」のランキングも大きく変動しそう。楽しみにしているプレイヤーも多いのではないでしょうか。
ちなみに、入札は今後も毎週行われますが、仮想オーナー募集枠の解放は今週12月5日が最後。実績ある馬の獲得を目指すならば、現在行われている第28回入札にすべてを懸けるしかありません。もっとも「遅れてきた大物を狙うためにあえて空きを作っておく」という作戦でない限り、大半のプレイヤーは既に自身のラインナップが固まっているはず。残念ながら思うような結果が出ていない場合は、今のうちにその原因を検証しておきたいところです。
今回は、12月4日終了時点における各ワールドの上位プレイヤーと、その指名馬をひと通りチェックしてみました。優秀なプレイヤーたちの指名戦略と比較しながら、自身の今シーズンを振り返ってみてください。
なお、2022年、かつJRA、かつ2歳のレースにおける競走馬ごとの本賞金額(12月4日終了時点)トップ20は下記の通りとなっています。
【1位】ブトンドール(プリンセスロックの2020) 5000万円
【2位】オールパルフェ(クイーングラスの2020) 4600万円
【3位】オオバンブルマイ(ピンクガーベラの2020) 4500万円
【3位】ガストリック(エーシンエポナの2020) 4500万円
【5位】グリューネグリーン(レディーダービーの2020) 4000万円
【5位】ドルチェモア(アユサンの2020) 4000万円
【7位】トップナイフ(ビーウインドの2020) 3890万円
【8位】ロンドンプラン(パッションローズの2020) 3800万円
【9位】キタウイング(キタノリツメイの2020) 3730万円
【9位】ドゥーラ(イシスの2020) 3730万円
【11位】ラヴェル(サンブルエミューズの2020) 3600万円
【11位】リバーラ(インドリヤの2020) 3600万円
【13位】シーウィザード(メリーウェザーの2020) 3080万円
【14位】コンティノアール(パンデリングの2020) 2710万円
【15位】ウメムスビ(ヴィオレッタの2020) 2640万円
【16位】ドゥアイズ(ローズマンブリッジの2020) 2540万円
【16位】ミスヨコハマ(ミスエリカの2020) 2540万円
【18位】オマツリオトコ(マツリバヤシの2020) 2510万円
【18位】ビッグシーザー(アンナペレンナの2020) 2510万円
【20位】チャンスザローゼス(ヴィンテージローズの2020) 2500万円
複数の産駒がランクインしている種牡馬は、ビッグアーサーとルーラーシップ(各2頭)だけ。ちなみに、ノーザンファーム生産馬も5頭どまりです。キングカメハメハやディープインパクトの直仔が激減した影響もあってか、今シーズンは前評判の高かった馬たちが全体的に出遅れている印象。トップクラスのプレイヤーは、どの馬をどんなタイミングで確保したのでしょうか。
1頭1オーナー制のスペシャルワールドでトップに立っているのは、2億6788万円を獲得しているバンコクの夜は熱い、昼も暑いさん。ウメムスビ(ヴィオレッタの2020)が9月24日のカンナステークス(2歳オープン・中山芝1200m外)を制したほか、ダノンザタイガー(シーズアタイガーの2020)が11月19日の東京スポーツ杯2歳ステークス(2歳G2・東京芝1800m)で2着に健闘しました。既に10頭の仮想オーナー馬が勝ち上がりを果たしている点も見逃せないところ。「ウマニティPOG 2021」で総合ランキング1位となったディフェンディングチャンピオンらしい、非常に重厚なラインナップと言えます。指名馬のプロフィールもバラエティに富んでいるので、ぜひじっくりチェックしてみてください。
G1ワールドは2億5733万円を獲得しているサウスさんがトップ。出世頭は10月29日のアルテミスステークス(2歳G3・東京芝1600m)を勝ったラヴェル(サンブルエミューズの2020)です。サウスさんはすべての仮想オーナー馬をデビュー前の入札で獲得している点や、指名馬20頭のうち17頭をノーザンファーム生産馬で固めている点が特徴。なお、20頭とも既にデビュー済みで、11頭が勝ち上がりを果たしていました。ポテンシャルの高そうな馬が多く、年明けくらいに独走態勢を築いていたとしても驚けません。
G2ワールドは2億3485万円を獲得しているシャオヘイさんがトップ。オマツリオトコ(マツリバヤシの2020)が11月24日の兵庫ジュニアグランプリ(2歳Jpn2・園田ダ1400m)を、ウンブライル(ラルケットの2020)が10月16日のもみじステークス(2歳オープン・阪神芝1400m内)を制しています。短距離路線やダート路線でしっかりと稼いでいる点はお見事ですし、他にもクラシック戦線での活躍を期待できそうな馬が何頭かいますから、今後も着々と獲得ポイントを伸ばしてくるでしょう。
G3ワールドは2億7292万円を獲得している海照☆彡さんがトップ。ドルチェモア(アユサンの2020)やラヴェルをデビュー前に指名したほか、オールパルフェ(クイーングラスの2020)をデビュー戦(2着)直後の第2回入札で獲得していました。良血馬からも既走馬からも的確に“当たり”を選んでいるわけで、「ウマニティPOG」におけるひとつの理想形と言えそうな、非常に美しいラインナップです。
オープンワールドは1億9850万円を獲得している天火明命さんがトップ。オールパルフェに加え、シーウィザード(メリーウェザーの2020)やミッキーカプチーノ(スティールパスの2020)も既に2勝目をマークしています。すべての指名馬を第1回入札で獲得していましたから、仮にこれが一般的なルールのPOGだったとしても首位を快走していたはず。こちらもラインナップをしっかりチェックして、見習えそうなところを探ってみましょう。
■執筆者プロフィール
伊吹 雅也(いぶき・まさや)
埼玉県桶川市在住のフリーライター、競馬評論家。JRAホームページ内『今週の注目レース』で「データ分析」のコーナーを、TCKホームページ内『データ&コラム』で「分析レポート」を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラムなどさまざまなメディアを舞台に活動している。近著に『コース別 本当に儲かる血統大全 2019-2020』(ガイドワークス)、『ウルトラ回収率 2019-2020』(ガイドワークス)、『WIN5攻略全書 回収率150%超! "ミスターWIN5"のマインドセット』(ガイドワークス)、『コース別 本当に儲かる騎手大全2018秋~2019』(ガイドワークス)など。POG関連メディアの制作にもさまざまな形で携わっており、「ウマニティPOG 2014」では最高位クラスのスペシャルワールドにおいて優勝を果たした。 |
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【伊吹雅也のピックアップ競馬データ2022年12月04日号】特選重賞データ分析編(335)~2022年阪神ジュベナイルフィリーズ
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次週の注目重賞を、伊吹雅也プロが様々なデータを駆使していち早く分析! もっとも重要と思われる<ピックアップデータ>に加え、<追い風データ/向かい風データ>や<注目馬チェック>など、貴重な情報が満載なウマニティ会員専用コラムとなっております。ぜひ皆様の予想にお役立て下さい。
■【伊吹雅也のピックアップ競馬データ】コラム内容について詳しくはこちらをご覧ください。
⇒https://umanity.jp/racedata/columndet_view.php?cid=7321
<次週の特選重賞>
G1 農林水産省賞典 阪神ジュベナイルフィリーズ 2022年12月11日(日) 阪神芝1600m外
<ピックアップデータ>
【“JRA、かつ1500m超のレース”において1着となった経験の有無別成績(2013年以降)】
○あり [8-8-7-59](3着内率28.0%)
×なし [1-1-2-74](3着内率5.1%)
距離適性を素直に評価したい一戦。なお“JRA、かつ1500m超のレース”において1着となった経験がない、かつ“JRA、かつ牝馬限定以外、かつ出走頭数が14頭以上、かつ重賞のレース”において3着以内となった経験がない馬は2013年以降[1-0-0-67](3着内率1.5%)でした。今回より短い距離のレースしか勝っていない馬は、基本的に過信禁物と見るべきでしょう。
主な「○」該当馬→キタウイング・サンティーテソーロ・ミスヨコハマ
主な「×」該当馬→ウンブライル・ブトンドール・リバーラ
<他にも気になる! 追い風データ/向かい風データ>
【追い風データ】
○「“東京・中山、かつ1勝クラス以上のレース”において2着以内となった経験がある」馬は2013年以降[6-5-7-19](3着内率48.6%)
主な該当馬→サンティーテソーロ・ミスヨコハマ
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伊吹雅也のPOG分析室 (2022) ~第7回ワールド上位者考察
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先週末をもって3回新潟・4回小倉・2回札幌が終了し、今週末からは4回中山・5回中京がスタート。今年もいよいよ秋季競馬のシーズンに突入しました。
POG戦線もひとまず最初の区切りを迎え、新たなフェイズに入ります。既に7月16日の函館2歳ステークス(2歳G3・函館芝1200m)をブトンドール(プリンセスロックの2020)が、8月28日の新潟2歳ステークス(2歳G3・新潟芝1600m外)をキタウイング(キタノリツメイの2020)が、9月3日の札幌2歳ステークス(2歳G3・札幌芝1800m)をドゥーラ(イシスの2020)が、9月4日の小倉2歳ステークス(2歳G3・小倉芝1200m)をロンドンプラン(パッションローズの2020)が制し、同世代のライバルを一歩リード。ただ、今後は1勝クラス以上のレースが増えてきますし、ランキングの動きも活発になってくるはずです。
今回は、9月4日終了時点における各ワールドの上位プレイヤーと、その指名馬をひと通りチェックしてみました。まだスペシャル以外の各ワールドでは仮想オーナー募集枠が順次解放されているうえ、最終的な順位を左右するようなビッグレースが施行されるのはかなり先。目標とすべきプレイヤーの指名戦略を参考に、今後へ向けた対策をイメージしてみてください。
なお、2021年、かつJRA、かつ2歳のレースにおける競走馬ごとの本賞金額(9月4日終了時点)トップ20は下記の通りとなっています。
【1位】ブトンドール(プリンセスロックの2020) 3800万円
【1位】ロンドンプラン(パッションローズの2020) 3800万円
【3位】キタウイング(キタノリツメイの2020) 3730万円
【3位】ドゥーラ(イシスの2020) 3730万円
【5位】ドゥアイズ(ローズマンブリッジの2020) 2540万円
【6位】ミシシッピテソーロ(ハピネスフォーユーの2020) 2300万円
【6位】モリアーナ(ガルデルスリールの2020) 2300万円
【8位】サツマノオンナ(スペシャルビビーの2020) 2100万円
【9位】ミカッテヨンデイイ(ボルティモアの2020) 1910万円
【10位】クリダーム(ブーケトウショウの2020) 1900万円
【10位】バレリーナ(マニヤラの2020) 1900万円
【12位】ウインオーディン(ピエナビーナスの2020) 1790万円
【13位】コスモイグローク(クールベットの2020) 1600万円
【13位】ジョリダム(マイダイナマイトの2020) 1600万円
【15位】ジョウショーホープ(スターフォーユーの2020) 1570万円
【16位】ミスヨコハマ(ミスエリカの2020) 1510万円
【17位】オマツリオトコ(マツリバヤシの2020) 1480万円
【17位】シーウィザード(メリーウェザーの2020) 1480万円
【17位】シルフィードレーヴ(キモンクイーンの2020) 1480万円
【17位】ダイヤモンドハンズ(メチャコルタの2020) 1480万円
ちなみに、複数の産駒がランクインしている種牡馬はエピファネイア・カレンブラックヒル・ダノンバラードだけで、いずれも該当馬は2頭ずつ。しかも、2021年JRAリーディングサイアーランキング2位のロードカナロア、同4位のキズナは、まだ現2歳世代の産駒がオープンクラスのレースで上位に食い込めていません。キングカメハメハやディープインパクトの直仔が激減したこともあり、今後も2歳リーディングサイアー争いは混戦となりそうです。
1頭1オーナー制のスペシャルワールドでトップに立っているのは、1億1835万円を獲得したバンコクの夜は熱い、昼も暑いさん。函館2歳ステークスで2着となったクリダーム(ブーケトウショウの2020)など、既に6頭の指名馬が勝ち上がりを果たしていました。アイスグリーン(グリューネワルトの2020)、ウメムスビ(ヴィオレッタの2020)、ナイトキャッスル(サダムグランジュテの2020)もオープンクラスのレースで賞金を獲得していますし、おそらく入札の段階で夏場に稼いでくれそうな馬を狙っていらっしゃったのではないでしょうか。
ご存じの通り、バンコクの夜は熱い、昼も暑いさんは「ウマニティPOG 2021」で総合ランキング1位となったディフェンディングチャンピオン。早期デビュー組だけでなく、来春のクラシック戦線で活躍を期待できそうな良血馬も獲得していますから、しばらくは首位争いを引っ張っていくことになるのではないかと思います。今後の入札で追加指名する予定の方は、ぜひバンコクの夜は熱い、昼も暑いさんのラインナップをチェックしてみてください。
G1ワールドは1億3207万円を獲得しているsabo34さんがトップ。総合ランキングも1位です。既にキタウイング(キタノリツメイの2020)とロンドンプラン(パッションローズの2020)で重賞を2勝していますが、sabo34さんがこの2頭を獲得したのは初勝利を挙げた後でした。デビュー後のレースぶりを確認してから入札に参加することも可能である点は、「ウマニティPOG」の醍醐味とも言える重要な要素。sabo34さんはまだ仮想オーナー馬数に空きがあるようなので、引き続き入札の動向をマークしておいた方が良いかもしれません。
G2ワールドは1億0229万円を獲得しているマホッさんがトップ。重賞ウイナーこそいないものの、フミサウンド(アブソルートリーの2020)が8月6日のダリア賞(2歳オープン・新潟芝1400m内)で2着に、イコサン(メイショウトモシビの2020)が8月21日のクローバー賞(2歳オープン・札幌芝1500m)で2着に健闘しています。ちなみに、総出資PPは1億4340万PPで、他のランキング上位プレイヤーに比べるとかなり少なめ。注目度の低い素質馬を的確に獲得している、素晴らしい相馬眼の持ち主です。
G3ワールドは1億2978万円を獲得しているキング王🎯🐴さんがトップ。こちらはドゥーラ(イシスの2020)を勝ち上がった翌週の入札で獲得されていました。追加指名組を含めると既に14頭が初勝利をマークしていますし、今後も順調に獲得ポイントを伸ばしていくのではないでしょうか。
オープンワールドは7408万円を獲得しているゴン千馬さんがトップ。ただし、トップ10プレイヤーの獲得ポイント差が1000万円にも満たない混戦模様です。前述の通り、現2歳世代からキングカメハメハやディープインパクトの直仔が激減したこともあってか、もともと今シーズンはスタート前から難解な雰囲気が漂っていました。このオープンワールドは今のところ象徴的な展開になっていますし、まだほとんどのプレイヤーに総合優勝のチャンスが残っているのではないかと思います。
■執筆者プロフィール
伊吹 雅也(いぶき・まさや)
埼玉県桶川市在住のフリーライター、競馬評論家。JRAホームページ内『今週の注目レース』で「データ分析」のコーナーを、TCKホームページ内『データ&コラム』で「分析レポート」を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラムなどさまざまなメディアを舞台に活動している。近著に『コース別 本当に儲かる血統大全 2019-2020』(ガイドワークス)、『ウルトラ回収率 2019-2020』(ガイドワークス)、『WIN5攻略全書 回収率150%超! "ミスターWIN5"のマインドセット』(ガイドワークス)、『コース別 本当に儲かる騎手大全2018秋~2019』(ガイドワークス)など。POG関連メディアの制作にもさまざまな形で携わっており、「ウマニティPOG 2014」では最高位クラスのスペシャルワールドにおいて優勝を果たした。 |
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【TAROの競馬研究室】騎手の外伸び意識が逆にイン有利に作用したキーンランドC/新潟記念展望
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キーンランドカップはルメール騎手騎乗、ヴェントヴォーチェが勝利。
道中は馬群の中でジッと待機すると、4コーナーでは外に膨れた各馬を横目に見ながら、内から真ん中に持ち出して抜け出し。最後は内で粘るヴァトレニと外にヨレ気味に伸びたウインマーベルの間を突き抜けた。重賞でルメール騎手が騎乗する馬としてはかなり人気薄の部類になる6番人気の評価だったが、それを覆す完勝だった。
Cコース替わり2週目となったこの週末の札幌芝は、前週と比べると差しも届いており、外がよく伸びていた。同じ芝1200mで行われた同日9Rの小樽特別でも、各馬が内を空けるような隊列になっていた。それを意識した各馬が外に持ち出すのは当然だったが、結果的には2番手のオパールシャルム=江田照騎手が4コーナーで外に膨れ気味に持ち出したことで玉突き的に後続勢がさらに外に膨れ、その間隙を突く形で内~中を伸びて来た馬のワンツースリーという決着だった。
前週の北九州記念もそうだが、馬場は生き物。騎手の思惑やちょっとした動き一つで大きく結果が変わるから難しい。北九州記念も結果的には内枠決着になったが、それも2レース前に伏兵スノーテーラーが派手に大外一気を決めたことで、各騎手の意識がより外に向いたことと無関係ではなかっただろう。実際人気だったナムラクレアも当初は外に狙いを定めていたが、慌ててインに切り替えたように見えた。外伸び馬場は出始めを狙う、あるいは傾向を復習される前の土曜日に狙う…とは以前も書いたと思うが、何事も先手先手が大事だと痛感させられた週末だった。
騎手の思惑といえば新潟2歳Sの直線の攻防も面白かった。勝ったキタウイング=戸崎騎手はゲートで出遅れて開き直れたこともあったのかもしれないが、各馬が外に持ち出す中、馬場の真ん中、馬群で言えば内を選択した。それも2レース前、同じ芝1600mで最内枠のアトリビュートに騎乗し馬群の内から伸びて来て好走したことが伏線としてあったように思う。
1レース単体ではなく、土日の騎乗を線で見ていると騎手の思惑がよく見えるようになる。とりわけ馬場を考えて乗っている騎手ほど、その動きの意図がわかる。鮫島駿騎手や丹内騎手などは内伸びの馬場と判断すればとにかくインに持っていく意識が強いし、田辺騎手などはときに傾向と真逆のトライをしてくるのでそれはそれで面白い。また三浦騎手や内田騎手などはあまり馬場にこだわらず、我が道を行く傾向が強い。
今週末は各場最終週。馬場傾向が出やすく、結果にも直結するローカルの最終週なので、特に芝レースは騎手の思惑や意図を考えながら見ていると狙いが見えてくるかもしれない。
~新潟記念展望
では、いつも通り最後は週末の注目馬で締めたい。今週末は新潟競馬場で新潟記念が行われる。注目馬はコチラ。
・サンレイポケット(鮫島克駿騎手)
新潟記念の注目はサンレイポケット=鮫島駿騎手。前走の函館記念はキツイコーナーに苦しみ持ち味を生かせずに終わったが、左回りの長い直線となる舞台はベスト。実際新潟外回り2000mには過去3度挑戦し(1-1-1-0)と一度も崩れておらず、いずれも人気以上の好走を果たしている。恐らく荒れ馬場での開催となるので枠順もカギになるが、極端な内枠さえ避けられれば有力だろう。陣営としては秋の大一番に向けての賞金を稼ぐ必要もある一戦、巻き返しに期待したい。
※週末の重賞の最終本命馬は、ブログ『TAROの競馬』にて無料公開予定です。
○TARO プロフィール
大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)、『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』(ガイドワークス)。 |
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