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【阪神JF】来春のクラシックに直結!2歳女王決定戦の注目点はこちら

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【阪神JF】来春のクラシックに直結!2歳女王決定戦の注目点はこちら

★今年も無敗の2歳女王誕生なるか 3戦3勝のウォーターナビレラなどが登録

 12月12日、阪神競馬場では2歳女王を決める阪神ジュベナイルフィリーズが実施される。同レースは2019年レシステンシア、20年ソダシと2年連続で無敗馬が優勝しており、過去10年では6頭が無敗の2歳女王となっている。今年の登録馬を見ると、3戦3勝のウォーターナビレラ(栗東・武幸四郎厩舎)、2戦2勝のダークペイジ(栗東・吉村圭司厩舎)、ナミュール(栗東・高野友和厩舎)に加え、抽選対象となっている1戦1勝馬が5頭登録しているが、今年も無敗の2歳女王が誕生するだろうか。

武豊騎手、武幸四郎調教師の兄弟コンビ 3戦3勝のウォーターナビレラで参戦

 ウォーターナビレラ(栗東・武幸四郎厩舎)は、新馬戦→サフラン賞→ファンタジーSとデビューから3連勝でGIに駒を進めてきた。同馬は、現役時代に5戦4勝という成績を残して種牡馬入りしたシルバーステートの初年度産駒で、シルバーステートは現役時代にGIへの出走はなかったが、産駒初のGI出走となる今回、ウォーターナビレラは父が獲得できなかったGIタイトルを手にすることができるかどうか。

 なお、5月27日生まれのウォーターナビレラは今年の登録馬で最も遅い生まれで、牝馬限定戦となった1991年以降の阪神JF優勝馬で、最も誕生日が遅い馬は1998年のスティンガー(5月15日生まれ)だが、同馬は他馬より遅い生まれをものともせずに2歳女王の座に就くことができるかどうか。

 また、ウォーターナビレラには武幸四郎調教師の兄・武豊騎手が騎乗する予定で、武兄弟コンビ初のJRA・GI挑戦となる見込みで、ファンタジーSでは武兄弟コンビ初のJRA重賞制覇を遂げているが、前走に続いて今度はGI勝利を挙げることができるかどうか。Vなら、武幸四郎調教師はJRA・GI初制覇となる。

★新種牡馬産駒はウォーターナビレララブリイユアアイズの2頭が登録 

 今年の阪神JFには、シルバーステート産駒のウォーターナビレラ(栗東・武幸四郎厩舎)、ロゴタイプ産駒のラブリイユアアイズ(美浦・黒岩陽一厩舎)と2頭の新種牡馬産駒が登録している。新種牡馬の産駒が阪神JFを勝てば、2017年のラッキーライラック(父オルフェーヴル)以来4年ぶりとなるが、ウォーターナビレララブリイユアアイズの2頭は父に初のGIタイトルをプレゼントすることができるかどうか。

 また、ラブリイユアアイズに騎乗予定の団野大成騎手には、JRA・GI初制覇がかかる。同騎手はラブリイユアアイズのデビュー以来すべてのレースで手綱をとっており、新馬戦1着、クローバー賞1着、京王杯2歳S3着という成績を挙げている。団野騎手はデビュー3年目の今年、日経新春杯でJRA重賞初制覇を遂げているが、GIタイトルも手にして飛躍の一年とすることができるかどうか。なお、ラブリイユアアイズが勝てば、同馬を管理する黒岩陽一調教師もJRA・GI初制覇となる。

★1位から5位までの差は約4700万円 熾烈な2歳リーディングサイヤー争いに注目

 12月6日現在、今年のJRA2歳種牡馬成績を見ると、1位ディープインパクトから5位エピファネイアまでの差が約4700万円という接戦になっている。1着賞金6500万円の阪神JFには、4位のドレフォン産駒の登録はないが、1位のディープインパクト産駒はスプリットザシー(栗東・西村真幸厩舎)、パーソナルハイ(栗東・矢作芳人厩舎)、2位のドゥラメンテ産駒はサウンドビバーチェ(栗東・高柳大輔厩舎)、ベルクレスタ(栗東・須貝尚介厩舎)、3位のロードカナロア産駒はキミワクイーン(美浦・奥村武厩舎)、ステルナティーア(美浦・木村哲也厩舎)、5位のエピファネイア産駒はサークルオブライフ(美浦・国枝栄厩舎)、タナザウィング(栗東・清水久詞厩舎)と成績上位の種牡馬の産駒が登録している(※スプリットザシーパーソナルハイサウンドビバーチェタナザウィングは12月6日現在、抽選対象となっている)。JRA2歳リーディングサイヤーは2016年から5年連続でディープインパクトが獲得しているが、今年はどの種牡馬がリーディングを獲得するだろうか。

阪神JF初制覇がかかるM・デムーロ騎手 アルテミスSを制したサークルオブライフに騎乗予定

 過去10年の阪神JF勝ち馬の前走を見ると、アルテミスS組、ファンタジーS組がそれぞれ3勝を挙げている。今年のアルテミスS組は1着のサークルオブライフ(美浦・国枝栄厩舎)、2着のベルクレスタ(栗東・須貝尚介厩舎)が登録。ファンタジーS組は、1着のウォーターナビレラ(栗東・武幸四郎厩舎)、2着のナムラクレア(栗東・長谷川浩大厩舎)、5着のアネゴハダ(栗東・佐々木晶三厩舎)が登録しているが(※アネゴハダは12月6日現在、抽選対象となっている)、今年の2歳女王となるのは、どのレースをステップとした馬だろうか。

 アルテミスS勝ち馬のサークルオブライフには、M・デムーロ騎手が騎乗する予定で、同騎手は朝日杯FSホープフルSを制しており、阪神JFを勝てば、JRA2歳GI3競走の完全制覇となるが、阪神JF初制覇を遂げることができるかどうか。なお、同騎手の弟C・デムーロ騎手は2018年(ダノンファンタジー)に阪神JFを制しており、M・デムーロ騎手が勝てば、同レースの兄弟制覇となる。

★2度目の連覇を狙う須貝尚介調教師 アルテミスS2着のベルクレスタを登録

 ソダシで昨年の阪神JFを制した須貝尚介調教師(栗東)は、アルテミスS2着のベルクレスタを登録している。同調教師は、2012、13年にも阪神JFを制しており、同レースで歴代最多タイの3勝をマークしているが、2度目の阪神JF連覇で単独トップの4勝目を挙げることができるかどうか。なお、ベルクレスタには松山弘平騎手が騎乗する予定。

 また、ベルクレスタの馬主の(有)サンデーレーシングは阪神JFで歴代最多の5勝を挙げており、(有)社台レースホースの皐月賞、(有)サンデーレーシングの有馬記念と並び馬主の同一JRA・GI最多勝タイ記録となっている。同馬主の所有馬はステルナティーア(美浦・木村哲也厩舎)も出走を予定しているが、阪神JF6勝目を挙げることができるかどうか。

★GI初騎乗初勝利の快挙なるか 19歳・泉谷楓真騎手はナムラリコリスに騎乗予定

 阪神JFナムラリコリス(栗東・大橋勇樹厩舎)に騎乗予定の泉谷楓真騎手は、JRA・GI初騎乗となる。同騎手はデビュー2年目を迎えた今年、JRAで43勝を挙げており(※12月6日現在)、1年目の勝利数(19勝)を大きく上回る成績を挙げている。泉谷騎手はナムラリコリスにデビュー以来すべてのレースで騎乗しており、前走の函館2歳Sでは人馬ともに重賞初勝利を挙げた。JRA・GI初騎乗で勝利を挙げたJRA現役騎手は熊沢重文騎手、江田照男騎手の2人だけだが、泉谷騎手は初の大舞台でどのような騎乗を見せるだろうか。なお、泉谷騎手のレース当日の年齢は「19歳11カ月25日」で、Vなら、グレード制が導入された1984年以降では4人目の10代騎手によるJRA・GI制覇となる。ちなみに、泉谷騎手はレースから6日後の12月18日には20歳の誕生日を迎える。

★騎手・調教師通じて初のJRA・GI制覇なるか 長谷川浩大調教師はナムラクレアを登録

 小倉2歳S勝ち馬のナムラクレアを登録している長谷川浩大調教師(栗東)には、JRA・GI初制覇がかかる。同調教師は騎手時代JRA通算213勝(うち重賞3勝)を挙げたがGIには手が届かず、2012年に引退している。長谷川調教師は今回が3回目のJRA・GI挑戦となるが、騎手・調教師通じて初のビッグタイトルを手にすることができるかどうか。なお、ナムラクレアには浜中俊騎手が騎乗する予定。また、長谷川調教師のレース当日の年齢は「38歳0カ月24日」で、ナムラクレアが勝てば、グレード制が導入された1984年以降の阪神JFでは2番目の年少優勝となる。

★5年ぶりのVがかかる関東馬は5頭が登録 ステルナティーアにはC・ルメール騎手が騎乗予定

 2016年ソウルスターリング以来の勝利がかかる関東馬は、アルテミスS勝馬サークルオブライフ(美浦・国枝栄厩舎)、サウジアラビアRC2着のステルナティーア(美浦・木村哲也厩舎)、京王杯2歳S3着のラブリイユアアイズ(美浦・黒岩陽一厩舎)、10月24日の1勝クラスを勝ち通算3戦2勝のキミワクイーン(美浦・奥村武厩舎)、熊本産馬のヒノクニ(美浦・深山雅史厩舎)の5頭が登録している。今年の2歳重賞勝ち馬の所属を見ると、関西馬が7勝、関東馬が4勝で関西馬が優勢だが、今年の関東勢は世代最初のGIを制すことができるかどうか。

 なお、ステルナティーアにはテン乗りとなるC・ルメール騎手が騎乗予定だが、ステルナティーアは父ロードカナロア、母ラルケットという血統で、18年のマイルCSを制したステルヴィオの全妹にあたる。ルメール騎手はステルナティーアのきょうだいに通算14回騎乗して6勝、2着2回(勝率.429、連対率.571)という好成績を挙げているが、初騎乗となるステルナティーアとのコンビでも好走することができるかどうか。

★抽選対象の収得賞金400万円組 JRA牝馬限定GI完全制覇がかかる幸騎手に注目

 今年の阪神JFには23頭の登録があるが、12月7日現在、収得賞金上位の12頭が出走可能となっており、残る6頭の出走馬は収得賞金が400万円の11頭から抽選で決定される。阪神JFが牝馬限定戦となった1991年以降では、抽選を通過して出走した馬は、2006年ウオッカ、07年トールポピー、08年ブエナビスタ、11年ジョワドヴィーヴルの4頭が2歳女王の座を射止めているが、今年、抽選を突破してGIの晴れ舞台に立つ馬はどの馬だろうか。

 抽選対象のアネゴハダ(栗東・佐々木晶三厩舎)に騎乗予定の幸英明騎手は、阪神JFを勝てば現在JRAで実施されている牝馬限定GI6続走の完全制覇となる。同記録は武豊騎手、蛯名正義元騎手、C・ルメール騎手の3名が成し遂げており、幸騎手には史上4人目の快挙がかかるが、アネゴハダは抽選を突破することができるかどうか。なお、アネゴハダを管理する佐々木晶三調教師はJRA重賞通算50勝まであと1勝に迫っている。

★テン乗りの騎手とのコンビで参戦予定 2戦2勝のダークペイジ、ナミュール

 2戦2勝のダークペイジ(栗東・吉村圭司厩舎)は、テン乗りとなる横山和生騎手とのコンビで阪神JF(GI)に出走する予定。同馬はDark Angel産駒の持込馬で、芝1200メートルの新馬戦(小倉)→芝1400メートルのりんどう賞(1勝クラス)を連勝している。ダークペイジが勝てば、持込馬の優勝は2016年ソウルスターリング以来5年ぶり、同馬に騎乗予定の横山和生騎手はJRA・GI初制覇となるが、デビューから3連勝で2歳女王の座に就くことができるだろうか。

 また、新馬戦(中京)→赤松賞(1勝クラス)と芝1600メートル戦を連勝して2戦2勝のナミュール(栗東・高野友和厩舎)は、テン乗りとなるC・デムーロ騎手とのコンビで出走予定。阪神JFが牝馬限定戦となった1991年以降の赤松賞勝馬では1998年スティンガー、2009年アパパネの2頭が阪神JFを制しているが、ナミュールは連勝を伸ばすことができるだろうか。なお、阪神JFを小倉デビュー馬が勝てば2005年テイエムプリキュア以来16年ぶり、中京デビュー馬が勝てば1994年ヤマニンパラダイス以来27年ぶりとなる。

阪神JFの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載★【阪神JF】レース展望

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