くりーくの中間調教チェック 2018新潟2歳ステークス編
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こんにちは、公認プロ予想家のくりーくです。このコラムでは、今週行われる重賞競走の中間の調教内容を中心に分析してご紹介します。私の予想の基幹部分でもある調教分析術を是非あなたの予想にお役立て下さい。
前走からの中間の調整内容(評価はA~F)を中心に、各馬コメントをしていきたいと思います。
8月26日(日) 第38回 新潟2歳ステークス(G3、2歳 芝1600m)
アンブロークン(前走500㎏、2ヶ月)<C>
前走時は坂路、南Wで好時計が出ていて併せ馬でも先着と、大型馬の割には仕上がりが良さそうだったことから◯評価を与えた馬。この中間も間隔が空いて乗り込み量は豊富だが、終いの時計がかかっていて前走時と比べると物足りなさがある。
エイカイキャロル(前走458㎏、中3週)<B>
前走時は乗り込み量は豊富も、坂路での時計が物足りず×評価に止めた。この中間は1週前の坂路で好時計が出ていて、上積みが見込めそう。
エイシンゾーン(前走428㎏ +2、中4週)<B>
新馬、前走と使われてこの中間も1週前に坂路で好時計が出ている。ただ、併せ馬での遅れは気になるところ。最終追い切りで先着するようなら問題なさそうではあるのだが。
エルモンストロ(前走464㎏、中5週)<C>
前走時は乗り込み量は豊富だったものの、併せ馬での遅れが気になり×印まで。この中間も1週前追い切りでは併せて遅れと似たような調整内容できていて、最終追い切りでの動きは気になる。
ジョディー(前走464㎏、2ヶ月半)<B>
この中間は間隔が空いていることもあってか乗り込み量は豊富も、時計はそれほど目立ない。ただ2週前、1週前と併せ馬で先着しており、出来自体は悪くはなさそう。
スティルネス(前走420㎏、中6週)<A>
この中間も1週前に併せ馬で先着と前走時と同じような内容。小柄な馬で調整はしやすいと思うので、最終追い切りは馬なりでも動きさえ良ければ十分だろう。
ロードアクア(前走454㎏、2ヶ月半)<A>
前走時も乗り込み量は少なかったものの、坂路では時計が出ていて能力を感じさせる調教内容だった。今回も中間はこの厩舎らしく1週前、日曜とかなり速い時計を出していて、直前は馬なりで軽めでも十分といった感じに仕上がっている。
エンパイアシュアー(前走454㎏ +4、中6週)<E>
未勝利勝ちの前走時は南Wでの時計が良くなっていたが、この中間は前走時より時計は平凡。上積みはなさそう。
オーパキャマラード(前走474㎏ +4、中3週)<B>
前走未勝利勝ちで、この中間も1週前にCWで強めに追われて好時計と、使われてさらに良くなりそうな感じがある。
ケイデンスコール(前走458㎏ -6、中3週)<B>
新馬戦でも◎にしたくらいデビュー前から調教の時計は出ていた馬。この中間も、1週前に坂路で強めに追われて好時計をマークと、調子落ちは感じられない。
ピュアヒカリ(前走426㎏、中3週)<D>
前走新馬戦2着から、時計2本を出しているこの中間だが、前走時と比べると物足りない内容で時計的にも平凡。
ヤサカリベルテ(前走454㎏ +8、連闘)<E>
デビューから6着、2着、8着と使い込まれていて、今回も連闘と状況としたらかなり厳しい。
◇今回は新潟2歳ステークス編でした。
先週のコラムでもお伝えした『WINS day』ですが、私も最寄りのエクセル浜松に土日とも行ってきました。エクセル浜松でもいろんなイベントが行われていて、入場者もいつもより多かったように思います。日曜日には天童なこさん、園田・姫路競馬実況アナウンサーの竹之上次男さん、競馬エイト記者の林美希さんが来場して、札幌記念のレース検討会などが開催されました。
他にも多数イベントが催される中で、とりわけ私の目を引いた企画が「競馬なんでも相談会」でした。他ではあまり聞いたことのない企画だと思うのですが、ここエクセル浜松ではゲストが来場する際によく行われているもの。来場したゲストが予想やその他競馬に関する質問に個別に答えてくれたり、ゲストルームで3人と直接競馬の話ができるプログラムとなっていました。競馬マニアの私としては、このような企画にはぜひ参加してみたいということで、受付30分前から並んでみたところ6組目(募集:先着6組)で運よく参加させてもらうことができました。1組10分で順番にゲストルームに通され、その中ではJRAの方にも言いたいことは言えましたし、天童さんには「(鼻が高いので)ハーフですか!?」と何度も突っ込まれながら楽しい時間を過ごさせてもらいました。私の場合、競馬の仕事をしているので結局相談会というよりは、楽屋で競馬の話をしているような感じになってしまいましたが・・・・・・^^; ゲストの方々も、まさか6番目にこんな人間が登場してこようとは思っていなかったでしょうし驚いたとは思いますが、3人とも良い方たちだったのでまたぜひ静岡の方にも来て頂きたいと思います。
今回なぜこのようなことを書いたかというと、エクセル浜松のように様々な企画を考えてゲストも呼んで競馬に興味を持ってくれる人を増やす努力をしてくれているところがある一方で、宣伝が少ないため地元に住んでいてもこのようなイベントがあること自体知らない人がほとんどだという現実があるからです。いろいろな方面に配慮してのことかもしれませんが、やるからにはテレビ、ラジオで県内だけでもしっかり宣伝するなりしてくれたら、もっとエクセル浜松の来場者も増えて気軽に馬券を買いにきてくれる人たちが増えるのではないかと思います。微力ながらこのコラムでもエクセル浜松でのイベント情報についてこの先も触れていきたいと思っていますので、ご興味の方はぜひ足をお運び頂けたら幸いです。来月には「JRA-UMACA(ウマカ)」によるキャッシュレス投票も始まり、ネット投票が当たり前の時代ではありますが、現金で馬券を買って現金で払い戻すという行為は競馬の中で一番の醍醐味でもあると思っています。

それでは次回、札幌2歳S&小倉2歳S編(予定)でお会いしましょう。
※新潟2歳ステークス出走各馬の最終追い切り評価については、最終予想内でコメントする予定です。
※最終結論はレース当日のくりーくプロページでチェックしてください。
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【伊吹雅也のピックアップ競馬データ2018年08月19日号】特選重賞データ分析編(112)~2018年新潟2歳ステークス~
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次週の注目重賞を、伊吹雅也プロが様々なデータを駆使していち早く分析! もっとも重要と思われる<ピックアップデータ>に加え、<追い風データ/向かい風データ>や<注目馬チェック>など、貴重な情報が満載なウマニティ会員専用コラムとなっております。ぜひ皆様の予想にお役立て下さい。
■【伊吹雅也のピックアップ競馬データ】コラム内容について詳しくはこちらをご覧ください。
⇒http://umanity.jp/racedata/columndet_view.php?cid=7321
<次週の特選重賞>
G3 新潟2歳ステークス 2018年08月26日(日) 新潟芝1600m外
<ピックアップデータ>
【“JRA、かつ左回り、かつ出走頭数が10頭以上だったレース”において上がり3ハロンタイム順位が2位以内だった経験の有無別成績(2012年以降)】
○あり [6-6-4-36](複勝率30.8%)
×なし [0-0-2-48](複勝率4.0%)
2012年以降の連対馬12頭は、いずれも“JRA、かつ左回り、かつ出走頭数が10頭以上だったレース”で出走メンバー中2位以内の上がり3ハロンタイムをマークした経験のある馬でした。新潟芝外回りのレースだけに、末脚が最大のポイントと見て良さそう。また、右回りや少頭数のレースにしか実績がない馬は評価を下げたいところです。
主な「○」該当馬→エルモンストロ、ケイデンスコール、ロードアクア
主な「×」該当馬→エイシンゾーン、オーパキャマラード、スティルネス
<他にも気になる! 追い風データ/向かい風データ>
【追い風データ】
○「前走との間隔が中4週以上」だった馬は2012年以降[5-6-6-41](複勝率29.3%)
主な該当馬→エイシンゾーン、エルモンストロ
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伊吹雅也のPOG分析室 (2018) ~第5回 新馬勝ち馬レビューPart2~
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今週も「POG分析室」の番外編として、JRAの新馬で優勝を果たした馬たちのプロフィールを紹介していきます。今回は6月16日、6月17日、6月23日、6月24日の勝ち馬をご覧いただきましょう。
■2018年06月16日 函館05R 芝1000m
【優勝馬】ウインスピリタス(U指数80.8)
牡 父タニノギムレット/母イルドロール 杉山晴紀厩舎
→ウインの所属馬で、募集価格は1400万円。杉山晴紀厩舎は2016年に開業したばかりですが、2017年はJRAで18勝、2018年も先週までに12勝をマークしています。
■2018年06月16日 阪神05R ダ1200m
【優勝馬】チュウワフライヤー(U指数79.4)
牝 父ヘニーヒューズ/母ヴィヴィッドカラー 大久保龍志厩舎
→2017年のセレクトセールで購買されており、価格は5076万円。出走した兄姉3頭はいずれもJRAで勝ち上がりを果たしました。ヘニーヒューズ産駒はPOG期間中の勝ち馬率や1頭あたり賞金がかなり優秀です。
■2018年06月16日 東京05R ダ1400m
【優勝馬】ラインカリーナ(U指数79.3)
牝 父パイロ/母フェールクークー 武藤善則厩舎
→2017年の北海道オータムセールで購買されており、価格は561.6万円。現3歳の半姉フェールデュビアンはデビュー2戦目で勝ち上がりを果たしたうえ、500万下でも善戦しています。
■2018年06月17日 函館05R 芝1200m
【優勝馬】ナンヨーイザヨイ(U指数81.1)
牡 父エイシンフラッシュ/母シャルルヴォア 松永幹夫厩舎
→2016年のセレクトセールで購買されており、価格は3780万円。出走した半兄2頭はいずれもJRAで勝ち上がりを果たしていますし、母のシャルルヴォアもJRAで3勝をマークしました。
■2018年06月17日 阪神05R 芝1600m外
【優勝馬】ショウリュウイクゾ(U指数74.1)
牡 父オルフェーヴル/母ショウリュウムーン 佐々木晶三厩舎
→母のショウリュウムーンは現役時代にチューリップ賞(G3)などを制しています。オルフェーヴル産駒は勝ち馬率や1頭あたり賞金がそれほど高くないものの、早々に勝ち上がったこの馬は期待していいんじゃないでしょうか。
■2018年06月17日 東京05R 芝1600m
【優勝馬】トーセンギムレット(U指数71.8)
牡 父ディープブリランテ/母エラドゥーラ 萱野浩二厩舎
→母のエラドゥーラは現役時代にJRAで2勝。通算4戦しか使えませんでしたが、残る2戦でも3着以内に好走していました。半兄にはJRA3勝のシャンギロンゴらがいます。
■2018年06月17日 東京06R 芝1400m
【優勝馬】ロードアクア(U指数78.5)
牡 父ロードカナロア/母オーシュペール 浅見秀一厩舎
→ロードホースクラブの所属馬で、募集価格は1944万円。現役時代にJRAで3勝をマークした母の初仔です。なお、2018年の浅見秀一厩舎は先週終了時点でJRAリーディング9位につけています。
■2018年06月23日 函館05R 芝1200m
【優勝馬】トーセンオパール(U指数75.2)
牝 父スウェプトオーヴァーボード/母トーセンルクリア 小笠倫弘厩舎
→現役時代の母は未勝利に終わったものの、JRAで2着が2回ありました。エスティファームで生産された現2歳馬は、これまでのところJRAの2歳新馬で[2-0-1-3](複勝率50.0%)と健闘しています。
■2018年06月23日 阪神05R 芝1200m内
【優勝馬】ジャカランダシティ(U指数81.0)
牡 父ヨハネスブルグ/母クラヴェジーナ 牧浦充徳厩舎
→社台グループオーナーズの所属馬で、募集価格は1500万円。現3歳の半姉アトレヴィードは昨年の8月に勝ち上がりを果たしました。ヨハネスブルグ産駒はPOG期間中の勝ち馬率や1頭あたり賞金がかなり優秀です。
■2018年06月23日 東京05R 芝1600m
【優勝馬】エメラルファイト(U指数78.2)
牡 父クロフネ/母セトウチソーラー 相沢郁厩舎
→JRAでデビューした半兄が2頭おり、エメラルエナジーはJRA4勝、エメラルスターはJRA3勝。母は現役時代こそ未勝利に終わりましたが、繁殖牝馬としては成功しつつあると言っていいでしょう。
■2018年06月23日 函館06R ダ1000m
【優勝馬】ラブミーリッキー(U指数77.3)
牝 父サウスヴィグラス/母ベラドンナジュリア 手塚貴久厩舎
→2017年のセレクトセールで購買されており、価格は1080万円。兄姉は現在のところJRA未勝利ですが、近親にヴァーミリアンらがいます。
■2018年06月24日 函館05R 芝1200m
【優勝馬】アスターペガサス(U指数77.4)
牡 父Giant's Causeway/母R Heat Lightning 中竹和也厩舎
→2017年のKeeneland 2017 September Yearling Saleで購買されており、価格は15万US$。母は2歳時の夏にスピナウェイステークス(米G1)を制していますし、この馬も早い時期からの活躍を期待できそうです。
■2018年06月24日 東京05R 芝1800m
【優勝馬】アンブロークン(U指数79.0)
牡 父ヴィクトワールピサ/母リップスポイズン 手塚貴久厩舎
→2017年のセレクトセールで購買されており、価格は4968万円。母は現役時代にドイツ1000ギニー(独G2)を制しました。母の父Mamoolはサドラーズウェルズ系の種牡馬で、現役時代にドイツのG1を2勝しています。
■2018年06月24日 阪神05R 芝1800m外
【優勝馬】ブレイキングドーン(U指数81.0)
牡 父ヴィクトワールピサ/母アグネスサクラ 中竹和也厩舎
→2016年のセレクトセールで購買されており、価格は1944万円。ヴィクトワールピサはもともとポテンシャルの高い種牡馬ですし、早々に2頭が勝ち上がったことからも、巻き返しを期待できそうです。
■執筆者プロフィール
伊吹 雅也(いぶき・まさや)
埼玉県桶川市在住のフリーライター、競馬評論家。JRAホームページ内『今週の注目レース』で「データ分析」のコーナーを、TCKホームページ内『データ&コラム』で「分析レポート」を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラムなどさまざまなメディアを舞台に活動している。近著に『コース別 本当に儲かる騎手大全 2017秋~2018』(ガイドワークス)など。POG関連メディアの制作にもさまざまな形で携わっており、ウマニティPOG 2014では最高位クラスのスペシャルワールドにおいて優勝を果たした。 |
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