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2021年の3歳クラシック初戦、牝馬限定の桜花賞(GI、芝1600メートル)が11日に阪神競馬場で行われる。昨年はデアリングタクトが史上初めて無敗での牝馬3冠に輝いたが、今年も新たなヒロイン誕生に期待が集まる。
昨年の最優秀2歳牝馬ソダシ(栗東・須貝尚介厩舎)が史上8頭目となる無敗での桜花賞制覇に挑む。昨年は新馬→札幌2歳S→アルテミスS→阪神JFと破竹のデビュー4連勝で、白毛馬初のGI制覇を成し遂げた。今季初戦となるクラシック第1冠に向けて2月10日に帰厩。じっくりと乗り込まれ、31日の1週前追い切りでは栗東坂路4ハロン52秒4-11秒8(1ハロン追う)の猛時計をマークした。「明らかにパワーアップしている。理想的というか理想以上」と須貝尚介調教師はにんまり。純白の女王が白星街道を歩み続けるか。
※ソダシの1週前追い切り(競馬予想ツール「Deep」より)
サトノレイナス(美浦・国枝栄厩舎)は阪神JFでハナ差2着。内を突いて一旦は抜け出したかに思われたが、外で他馬と併せる形だった勝ち馬に対し、1頭になったことで気を抜いてしまった印象だ。実力的には見劣りしないだけに逆転のシーンは十分に考えられる。31日はクリストフ・ルメール騎手を背に美浦Wコース5ハロン64秒2-12秒2(馬なり)で併せた僚馬2頭を一蹴した。「動きがスムーズだったし、鞍上の感触も良かった。体重はそれほど変わらないけど、力強さが出てきた」と国枝栄調教師は好感触だ。
国枝厩舎からはクイーンC勝ちのアカイトリノムスメもエントリー。母は2010年に牝馬3冠を達成したアパパネで、勝てば史上初の桜花賞母娘制覇の偉業を達成する。初戦こそ7着に終わったものの、その後は芝1600メートルで3連勝中だ。「落ち着きが出て成長を感じる。前走のような器用な立ち回りができれば」と指揮官は上位独占のシーンを思い描く。
メイケイエール(栗東・武英智厩舎)はソダシと並ぶ重賞3勝の実績。チューリップ賞(1着同着)は道中で引っ掛かって早めに先頭に立ちながら、ゴールまで踏ん張り切った。粗削りな面を残すものの、潜在能力には相当なものがある。負傷の武豊騎手に替わって手綱を取るのは横山典弘騎手。史上4人目の八大競走完全制覇を狙う大ベテランがどう乗りこなすかに注目だ。
チューリップ賞1着同着のエリザベスタワー(栗東・高野友和厩舎)は父キングマンのイギリス産馬。勝てばレース史上初の外国産馬Vだ。鞍上の川田将雅騎手は高松宮記念(ダノンスマッシュ)、大阪杯(レイパパレ)に続く3週連続GI制覇の偉業がかかり、高野厩舎も大阪杯Vと勢い満点。使われつつレースぶりが良化しているだけに、大仕事をやってのけて不思議ではない。
シゲルピンクルビー(栗東・渡辺薫彦厩舎)はフィリーズレビューをレースレコードで快勝。阪神JF17着から鮮やかな変わり身を見せた。同厩の半姉シゲルピンクダイヤ(父ダイワメジャー)は19年の2着馬。父モーリスからもマイルに不安はないだけに、末脚を生かして上位進出を狙う。
ファインルージュ(美浦・木村哲也厩舎)はフェアリーSで2馬身半差の快勝。当時の2着ホウオウイクセル(美浦・高柳瑞樹厩舎)がフラワーCを制したことからも実力は確かだ。1週前追い切りは7ハロン98秒6-12秒4(G前仕掛け)で併入と意欲的な内容を消化。福永祐一騎手との新コンビで一発を狙う。
アールドヴィーヴル(栗東・今野貞一厩舎)はクイーンCでクビ差2着。初の関東遠征で18キロも馬体が減っていたことを考えれば勝ちに等しい内容だ。騎乗停止の松山弘平騎手に替わって新コンビを組むのはミルコ・デムーロ騎手。先週のダービー卿チャレンジトロフィーでJRA通算1100勝&15年連続JRA重賞Vを達成した伊達男がGIでも大暴れする。
紅梅Sで3馬身差の圧勝を収めたソングライン(美浦・林徹厩舎)やクロッカスSで牡馬を寄せ付けなかったストライプ(美浦・尾形和幸厩舎)といった別路線組も気になる存在。フィリーズレビュー2着のヨカヨカ(栗東・谷潔厩舎)は熊本県生まれで、九州産馬として初のGI制覇を目指す。
百花繚乱の様相で話題性も満載。第81代の桜の女王に輝くのは一体どの馬だ-!
★桜花賞の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載
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