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下半期のマイル王決定戦・マイルチャンピオンシップ(22日、GI、芝1600メートル)が今年は阪神競馬場で行われる。登録17頭中、8頭ものGI馬が名を連ねており、例年以上の豪華メンバーが揃った。
主役はGI3連勝を狙うグランアレグリア(美浦・藤沢和雄厩舎、牝4歳)。2走前の安田記念ではヴィクトリアマイルを4馬身差で勝ったアーモンドアイに2馬身半差つけて完封した。続くスプリンターズSも2着馬に2馬身差をつけて完勝。短距離界の現役最強牝馬の座に上り詰めたと言っても過言ではない。阪神マイルは初めてのGI勝ちをレースレコードで決めた桜花賞と同じ舞台なのもプラスだろう。1週前追い切りでは美浦のWコースを馬なりで5ハロン68秒9-13秒1をマーク。目標にした前の3頭併せには並ぶことがなかったが、藤沢和調教師が「『前の3頭を見ながら、ゴールした後に追いつかせればいい』と。馬は落ち着いている」と話すように状態は良好のようだ。前走より相手は強化されるが、ここを勝って昨年のインディチャンプに続く、史上8頭目の同一年春秋マイルGI制覇の偉業を成し遂げたい。
皐月賞、ダービー2着と今春のクラシックで涙を飲んだサリオス(美浦・堀宣行厩舎、牡3歳)は得意距離で待望のGI2勝目を目指す。初めての年長馬相手となった前走の毎日王冠を単勝オッズ1.3倍の圧倒的な人気に応えて快勝した。54キロの斤量に恵まれたこともあったが、東京巧者のダイワキャグニーに3馬身差をつける圧勝劇。年長馬相手に改めて力を示したレースだった。先週のエリザベス女王杯で惜しくも2着に敗れた姉のサラキアの分も好走が期待される。
昨年の春秋マイル王インディチャンプ(栗東・音無秀孝厩舎、牡5歳)は香港マイルを辞退して、マイルCS連覇を狙う。1週前追い切りでは福永騎手を背に坂路で4ハロン50秒8-12秒8を馬なりでマーク。先週の武蔵野Sを制したサンライズノヴァ(OP)に1馬身先着と、休み明けは今ひとつのタイプではあるが、仕上がりは上々だ。
マイルGIを3勝しているアドマイヤマーズ(栗東・友道康夫厩舎、牡4歳)も侮れない。休み明けのスワンSで3着に好走。初めての1400メートルでも対応できたが、得意距離に戻してGI4勝目を狙う。
NHKマイルC覇者のラウダシオン(栗東・斉藤崇史厩舎、牡3歳)は秋初戦の富士Sで2着に好走した。久々で初の年長馬相手という中での2着は内容のあるレースだった。NHKマイルCからプラス16キロと体もたくましくなっており、成長が感じられた。
そのラウダシオンにNHKマイルCで0.2秒差と惜しくも敗れたのが、昨年の2歳女王レシステンシア(栗東・松下武士厩舎、牝3歳)だ。骨折休養明けだが馬体に太め感はなく、好勝負が期待される。54キロの斤量も魅力的だ。
サウンドキアラ(栗東・安達昭夫厩舎、牝5歳)は前走のスワンSで1番人気に推されながらも10着と案外な結果に終わった。しかし、重賞3連勝は伊達ではなく、ヴィクトリアマイルでアーモンドアイの2着は力をつけてきた証拠だろう。一度使われた効果で一変もある。
17年覇者のペルシアンナイト(栗東・池江泰寿厩舎、牡6歳)は札幌記念2着、富士S4着と復調気配を見せている。一昨年2着、昨年3着とこのレースと相性が良く、舞台が阪神に変わるが押さえておきたい一頭だ。
前走、富士Sを鮮やかに差し切ったヴァンドギャルド(栗東・藤原英昭厩舎、牡4歳)は、再びGIの舞台で春の安田記念10着からの前進なるか。
スプリンターズS3着の快速牝馬アウィルアウェイ(栗東・高野友和厩舎、牝4歳)は昨年の桜花賞以来のマイル戦に対応できるかが鍵になる。
他には、同舞台の阪神牝馬Sで2着の実績を持つスカーレットカラー(栗東・高橋亮厩舎、牝5歳)や、前哨戦のスワンSを11番人気で制したカツジ(栗東・池添兼雄厩舎、牡5歳)、18年NHKマイルC覇者で前走の富士Sを3着と復調気配を見せているケイアイノーテック(栗東・平田修厩舎、牡5歳)、アーリントンC勝ち馬のタイセイビジョン(栗東・西村真幸厩舎、牡3歳)なども上位をうかがう。
★マイルCSの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載
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