★現役最多、JRA・GI4勝の2頭が激突!
グランアレグリア、
コントレイルが初対決
現役馬で最多のJRA・GI4勝を挙げている
グランアレグリア(牝5歳、美浦・
藤沢和雄厩舎)、
コントレイル(牡4歳、栗東・
矢作芳人厩舎)の2頭が、
大阪杯に出走する予定。
グランアレグリアは昨年、
安田記念、
スプリンターズS、
マイルCSと3つのGIを制し、JRA賞最優秀短距離馬を受賞。
コントレイルは史上3頭目の無敗での3冠制覇を遂げ、JRA賞最優秀3歳牡馬を受賞した。JRA・GI4勝以上馬同土の対決はグレード制が導入された1984年以降で9度目となるが、2頭の初対決はどのような結果になるだろうか。なお、JRA・GI4勝以上馬が
大阪杯に出走すれば、2017年のGI昇格以降では初めてとなる。
★デビューからの連勝が「7」でストップ 3冠馬
コントレイルは
ジャパンC以来の出走
昨年、史上8頭目の3冠馬となった
コントレイル(牡4歳、栗東・
矢作芳人厩舎)は、
大阪杯が今年初戦となる。同馬はデビューから7連勝で3冠を制したが、無敗での3冠達成は
シンボリルドルフ、
ディープインパクトに続く3頭目の快挙となった。
コントレイルはその後、
ジャパンCに出走して2着となり、デビュー以来の連勝は「7」でストップしたが、今年初戦を勝利で飾ることができるかどうか。Vなら、JRA・GI5勝目となるが、デビューした2019年9月15日から数えて568日目でのJRA・GI5勝到達は、グレード制が導入された1984年以降で、
ナリタブライアン(498日目)、
ディープインパクト(554日目)に次ぐ3番目のスピード記録となる。
なお、3冠馬の4歳初戦を見ると、4歳以降出走しなかった
セントライトを除く6頭すべてが連対している。また、デビューから6連勝以上を記録した馬の、連勝ストップ後初戦の成績を見ると、グレード制が導入された1984年以降の該当馬5頭のうち“先輩”3冠馬の
シンボリルドルフ、
ディープインパクトの2頭が1着となり、
トウカイテイオー、
ファインモーション、
ナムラタイタンの3頭は連敗を喫している。
★JRA・GI通算30勝まであと「2」 JRA重賞通算150勝も目前の
福永祐一騎手
コントレイル(牡4歳、栗東・
矢作芳人厩舎)に騎乗予定の
福永祐一騎手は、3月29日現在、JRA重賞149勝、JRA・GI28勝を挙げており、史上4人目のJRA重賞通算150勝、グレード制が導入された1984年以降で5人目のJRA・GI通算30勝の達成が迫っている。福永騎手は今回で、GI昇格以前も含めると8年連続の
大阪杯参戦となるが、GI昇格後初の
大阪杯制覇を果たすことができるかどうか。なお、GI昇格以前には、2006年に
カンパニーで同レースを制している。
また、
グランアレグリア(牝5歳、美浦・
藤沢和雄厩舎)に騎乗予定の
C.ルメール騎手は、JRA・GI完全制覇まで残りは
高松宮記念、
大阪杯、
宝塚記念、
朝日杯FS、
ホープフルSの5レースとなっている。同騎手の
大阪杯参戦は2017年以来、4年ぶりとなるがGI昇格後初勝利を挙げることができるかどうか。なお、同騎手もGI昇格以前の2015年に
ラキシスで同レースを制している。
★昨年のJRA賞最優秀短距離馬が参戦 初の芝2000メートル戦に挑むグランアレグリア
グランアレグリア(牝5歳、美浦・
藤沢和雄厩舎)が、
大阪杯で初の芝2000メートル戦に挑む。同馬はデビューから芝1600メートル以下のレースに出走を続けており、2019年の
桜花賞、昨年の
安田記念、
スプリンターズS、
マイルCSと4つのGIタイトルを獲得している。
グランアレグリアは昨年のJRA賞最優秀短距離馬に輝いたが、短距離に続いて芝2000メートル戦でも頂点を極めることができるかどうか。Vなら、グレード制が導入された1984年以降、牝馬では7頭目のJRA・GI5勝馬となる。なお、同馬を所有する(有)サンデーレーシングは、2019年
アルアイン、2020年
ラッキーライラックと
大阪杯で2連勝中。
★
コントレイルと3度目の対戦となる
サリオス 松山弘平騎手との新コンビで参戦予定
サリオス(牡4歳、美浦・
堀宣行厩舎)は、デビューから3連勝で
朝日杯FSを制したが、春のクラシックでは
皐月賞、ダービーと
コントレイルの2着に敗れた。同馬は3冠レース最終戦の
菊花賞には向かわず、秋は
毎日王冠1着から
マイルCSで2つ目のGIタイトル獲得を目指したが、5着に敗れている。
大阪杯には
コントレイル(牡4歳、栗東・
矢作芳人厩舎)も出走を予定しており、ダービー以来、3度目の対戦となる見込みだが、同世代の3冠馬
コントレイルに一矢報いることができるかどうか。なお、
サリオスは前走の
マイルCS出走時の馬体重が538キロという大型馬だが、
大阪杯ではGIに昇格した2017年以降、4年連続で馬体重500キロ以上の大型馬が勝利を挙げている。
また、今回
サリオスには“テン乗り”となる
松山弘平騎手が騎乗する予定。同騎手は昨年、自身初のJRA年間100勝をマークし、
デアリングタクトとのコンビでは史上初の無敗での牝馬3冠制覇を達成するなど大きな飛躍を遂げた一年となった。松山騎手の勢いは今年も続いており、3月20日・21日には土日合計で11勝を挙げる大活躍を見せ、3月29日現在、JRA騎手リーディングでは2位となっている。なお、“
堀宣行調教師&
松山弘平騎手”のコンビは今年、
ヒシイグアスで中山金杯、
中山記念を制している。
★デビューから無傷の5連勝中
レイパパレが初の大舞台に登場
レイパパレ(牝4歳、栗東・
高野友和厩舎)は、
大阪杯がGI初挑戦となる。同馬は昨年1月11日のデビュー以降、無傷の5連勝中で、前走の
チャレンジCで重賞初制覇を遂げている。デビュー6戦目でJRAの“古馬GI”を勝てば、グレード制が導入された1984年以降の最少キャリア優勝記録に並ぶが、
レイパパレは連勝を継続することができるかどうか。なお、デビューから無敗でJRAの“古馬GI”を勝てば、
ファインモーション、
クリソベリルに続き、グレード制が導入された1984年以降で3頭目となる。
また、
レイパパレに騎乗予定の
川田将雅騎手は、過去5年(2016年1回阪神~2021年1回阪神)の阪神芝2000メートル戦で32勝を挙げており、同期間の阪神芝2000メートル戦での最多勝ジョッキーとなっている。
★復活目指す2018年のダービー馬
ワグネリアン 約2年10カ月ぶりのJRA・GI制覇なるか
2018年のダービー馬
ワグネリアン(牡6歳、栗東・
友道康夫厩舎)が、ダービー以来のJRA・GI制覇を目指す。同馬は2018年9月の
神戸新聞杯以来、勝利から遠ざかっており、今回は
吉田隼人騎手との新コンビで出走を予定している。
ワグネリアンは今回で3年連続の
大阪杯参戦で、過去2年は3着、5着という成績だが、今年こそ
大阪杯で勝利を挙げることができるかどうか。Vなら、同馬のJRA・GI勝利間隔は、ダービー以来、「2年10力月7日」となり、グレード制が導入された1984年以降では3番目の長期間隔JRA・GI制覇となる。なお、
ワグネリアンを管理する
友道康夫調教師は、
大阪杯がGIに昇格した2017年以降、毎年管理馬を出走させている唯一の調教師で、今回は
ワグネリアン、
アドマイヤビルゴ(牡4歳)、
ブラヴァス(牡5歳)の“3頭出し”で、
大阪杯初制覇を目指す。
★5億8000万円の高額取引馬がGI初挑戦 阪神芝2000メートル戦2戦2勝のアドマイヤビルゴ
アドマイヤビルゴ(牡4歳、栗東・
友道康夫厩舎)が、
日経新春杯10着からの巻き返しを狙う。同馬は父
ディープインパクト、母イルーシヴウェーヴという血統で、2017年のセレクトセール(当歳)で5億8000万円(税抜)という高額で取引された。
アドマイヤビルゴは今回がGI初挑戦となるが、フタ桁着順から巻き返して勝利を挙げることができるかどうか。なお、同馬は阪神芝2000メートル戦では2戦2勝という成績。
★波乱の決着となった今年の
金鯱賞 大阪杯には4頭の“
金鯱賞組”が登録
大阪杯がGIに昇格した2017年以降、前走で
金鯱賞に出走した馬が2勝、2着1回、3着1回という成績を残している。今年の
金鯱賞は、昨年の牝馬3冠を制した
デアリングタクトの参戦があり注目を集めたが、10頭立て10番人気の
ギベオンが逃げ切り勝ちを収め、単勝払戻金2万2730円、3連単払戻金78万3010円は同レースの最高払戻金額を大きく更新する波乱の決着となった。
大阪杯には、
金鯱賞を逃げ切った
ギベオン(牡6歳、栗東・
藤原英昭厩舎)、同5着の
キセキ(牡7歳、栗東・
辻野泰之厩舎)、同8着の
ペルシアンナイト(牡7歳、栗東・
池江泰寿厩舎)、同10着の
ブラヴァス(牡5歳、栗東・
友道康夫厩舎)が登録しているが、今年の“
金鯱賞組”は好成績を挙げることができるかどうか。なお、
大阪杯では、同レースがGIに昇格した2017年以降、1番人気馬か2番人気馬が必ず連対しており、3連単の最高払戻金は93万560円(2019年)となっている。
★50代初のJRA・GI制覇を狙う
内田博幸騎手 7歳馬
クレッシェンドラヴに騎乗予定
クレッシェンドラヴ(牡7歳、美浦・
林徹厩舎)に騎乗予定の
内田博幸騎手は、昨年7月26日に50歳の誕生日を迎えた。同騎手の
大阪杯当日の年齢は50歳8力月10日で、Vなら、グレード制が導入された1984年以降、岡部幸雄元騎手、安藤勝己元騎手、
横山典弘騎手、
武豊騎手に続く5人目の50代でのJRA・GI制覇となる。内田騎手がJRA・GIを勝てば、2018年の
フェブラリーS(
ノンコノユメ)以来、3年ぶりとなるが、50代になって初のJRA・GI制覇を果たすことができるかどうか。なお、関東馬が
大阪杯を勝てば、1999年
サイレントハンター以来22年ぶり、7歳馬が
大阪杯を勝てば、2005年
サンライズペガサス以来16年ぶりとなる。
また、
クレッシェンドラヴを管理する
林徹調教師には、JRA・GI初制覇がかかる。同調教師は、初出走(2018年3月3日)、初勝利(2018年7月1日)、重賞初勝利(2019年
福島記念)をすべて
クレッシェンドラヴで記録しているが、JRA・GI初勝利も同馬で挙げることができるかどうか。
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★【
大阪杯】レース展望