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競馬の世界で誰もが夢焦がれ、生涯目指し続ける日本ダービー。2021年に誕生した7906頭(国内7737頭、輸入外国産馬169頭)のサラブレッドから出走のチャンスを奪取した18頭の生産者も5月26日の本番に胸を高鳴らせている。〝あの子馬が晴れ舞台に立つ〟〝とにかく無事に〟。それぞれのドラマを乗り越えてきたわが子に北の国からエールが届いた。
最終回は、皐月賞馬ジャスティンミラノなど8頭を送り出す北海道安平町のノーザンファームの思いとは-。(取材構成・松尾雅博)
◇
北海道と福島・天栄村、滋賀・甲賀市に生産、中間育成、調教に特化した5つの施設を持ち、在厩約3350頭(4月1日現在)を誇るノーザンファームが、今年も〝競馬の祭典〟に8頭を送り出す。生産馬は2021年シャフリヤール、22年ドゥデュース、23年タスティエーラと3連勝中。15~18年(ドゥラメンテ、マカヒキ、レイデオロ、ワグネリアン)に並ぶ4連勝、通算13勝目を目指して、今年も有力馬がそろった。
「日本ダービーは1年の総決算で、最も目標にしているレース。勝ちたいなあ」。1999年にノーザンファームに入社し、2020年から5施設を統括する中島文彦ゼネラルマネジャー(GM)は、目前に迫った大一番に思いをはせた。
「8頭は、まず牧場の中での競争を勝ち抜いてきた馬たちです。どの馬にも期待していますよ」と期待度の優劣こそ口にしないが、人気の筆頭格は3戦無敗で皐月賞馬となったジャスティンミラノだろう。
「生まれたときから、骨も体もしっかりしていましたね。特に力が飛び抜けている存在ではなかったけど、順調に成長してくれました。この順調さこそが、最高の武器と言ってもいいのではないでしょうか」
昨年11月の新馬戦(東京芝2000メートル)を順当に勝ち上がり、今年2月の共同通信杯(GⅢ)を4番人気で快勝。2番人気で迎えた皐月賞も無敗のまま制した。「くせがなく、落ち着いて走っていましたね。改めて、すごい能力だなと思いました」。
その皐月賞で1番人気に支持されたのが、牝馬のレガレイラだ。「能力の高さは牧場の全員が感じていたけど、ここまで高いとは実際に走ってみるまでわかりませんでした。7月の新馬戦(函館芝1800メートル)で勝った後、ルメール騎手が『この世代で一番いい馬』と話してくれたんですよ」と当時を懐かしむ。
スワーヴリチャード産駒の牝馬は3戦目のホープフルSで牡馬に快勝し、GⅠ制覇。牝馬クラシックではなく、成長した牡馬が相手となる皐月賞、ダービーに挑むことになっても「思い切った選択ではありましたけど、資格は十分」と驚きはしなかった。皐月賞は6着に敗れたものの、「スタートで出遅れ、ちょっと位置取りが悪くなりましたね。でも、上がり33秒9は最速(タイ)だし、1分57秒6は勝ったジャスティンミラノと0秒5差。実力に大きな差はないと思いますよ」と高い評価は変わらない。ノーザンファーム生産の牝馬によるダービー挑戦は、21年のサトノレイナス(5着)以来。鞍上がルメール騎手に戻るレガレイラに、07年のウオッカ以来となる牝馬4頭目の頂点を期待する。
ジャスティンミラノと同じ3戦3勝で戴冠に挑むシックスペンスには、「未知の魅力」を口にした。
「生まれたのが4月17日と少し遅かったこともあって、骨が先に成長して緩いというか、身が入るのが遅いという印象がありました」と振り返る。「あわてても仕方ありませんからね。良くなるのは先だと思っていましたが、昨年9月にデビュー(中山芝1600メートル)できて、よかったなと。その後は間隔を空けて体の成長を待ちながら使ってきて、ようやくのGⅠ挑戦。皐月賞組と対戦していませんから、〝未知の魅力〟があるんです」と目尻を下げた。
上位人気が予想される3頭から、話題が皐月賞4着のアーバンシックに移ると、待ってましたとばかりに中島GMの声がちょっぴり弾んだ。
「皐月賞は位置取りが後ろすぎて負けたけど、能力はありますよ。500キロを超す大きな馬なので、筋肉がつくのに時間がかかって体を持て余している感じでした。中間の上積み次第で、十分に勝てる可能性があると思っています」
獣医師でもある中島GMが育成段階で苦労したのは、ビザンチンドリームだった。1歳時に左後脚の靱帯を痛める大けがをしたためどこにも売ることができず、吉田勝己・ノーザンファーム代表の夫人、和美さんの所有馬となった。「調教ができるようになると、もう大丈夫でした」と昨年12月の新馬戦(阪神芝2000メートル)、今年2月のきさらぎ賞(GⅢ)を連勝して力を示した。クラシックの追加登録料(200万円)を支払って出走した皐月賞で初の敗戦(13着)を喫したものの、夢はまだ終わらない。
2歳時にダービー候補筆頭と言われたダノンエアズロックはトライアルレースのプリンシパルSで強い勝ち方をして、輝きを取り戻した。ミスタージーティーは皐月賞10着、サンライズアースは同12着から巻き返しを図る。さらには、フランス生まれのシンエンペラーも「1歳の秋に調教をやらせてもらいましたから」と気になる様子だ。
『ダービー馬はダービー馬から』という言葉がある。今年の出走馬にはダービー馬の産駒が多く、ノーザンファーム生産馬は13年に制したキズナ(父ディープインパクト)産駒のシックスペンスとジャスティンミラノ、15年の覇者ドゥラメンテ(父キングカメハメハ)産駒のミスタージィーティー、17年に勝ったレイデオロ(父キングカメハメハ)産駒のサンライズアースがいる(ほかの牧場生産はキズナ産駒のジューンテイク、ショウナンラプンタ、ドゥラメンテ産駒のシュガークン)。どの馬が勝っても、史上初の親子3代制覇となる。
中島GMは「かつては外国産の種牡馬が全盛でしたが、この20年間で内国産馬が種牡馬ランキングの上位を占めるようになりました。親子3代制覇は、その象徴のようなものでしょう。たとえ今年できなくても、近いうちに必ず実現しますよ」と説明。改めて、ダービーへの思いを次のように語った。
「どの馬も不利や事故のない、いい競馬をして、最も強い馬が決まってほしい。これがオーナー、調教師をはじめとする競馬関係者みんなの願いなんです」
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