2021年12月12日()シャティン競馬場 芝2400m

レース結果 ~香港ヴァーズ 2021~

  • 出走予定馬
  • 出馬表
  • レース結果



馬名 性齢 負担重量
(kg)
騎手 調教師 オッズ 人気
1 2 7    グローリーヴェイズ 牡6 57.0 J.モレイラ 尾関知人 1.6 1
2 1 3    パイルドライヴァー 牡4 57.0 M.ドワイヤー W.ミューア 4.3 2
3 8 5    エベイラ 牝4 55.5 C.スミヨン A.ドゥロワイエデュプレ 11.4 5
4 3 6    コロンバスカウンティ セ6 57.0 K.ティータン C.ファウンズ 33.7 7
5 4 4    ステイフーリッシュ 牡6 57.0 C.ホー 矢作芳人 9.2 4
6 5 2    モーグル 牡4 57.0 R.ムーア A.オブライエン 7.3 3
7 7 8    バターフィールド セ6 57.0 D.レーン C.シャム 48.7 8
8 6 1    リライアブルチーム セ6 57.0 K.リョン F.ロー 28.7 6

■払戻金

単勝2 160円
複勝2 100円
1 120円
8 190円
馬連1-2 280円
ワイド1-2 130円
2-8 230円
1-8 380円
馬単2-1 440円
3連複1-2-8 590円
3連単2-1-8 1,530円

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※レース結果・払戻金・オッズなどのデータは、必ず主催者(JRA)発行のものと照合してください。

最新出走予定馬情報 ~香港ヴァーズ 2021~

 香港ヴァーズではグローリーヴェイズが2019年に続く2勝目を飾った。

 「確実にいい脚を使うことはわかっていたので、馬場のいいところを走らせることを心がけました。最高の馬であることを自分で証明してくれました」

 一昨年以来のコンビだったモレイラ騎手が胸を張る。後方2番手でじっくりと末脚を温存。直線で外に持ち出されると力強い伸び脚を発揮し、早め先頭から逃げ込みを図ったパイルドライヴァーをきっちりと捕まえた。鞍上はスタンドに向かって投げキスを繰り返し、大歓声に応えた。

 ヴァーズ2勝はルソー(1996年、97年)、ドクターディノ(07、08年)、ハイランドリール(15、17年)に続く史上4頭目の快挙。香港名“耀滿瓶”は地元ファンの心に強く焼きついたに違いない。

 ◆矢作師(ステイフーリッシュ5着)「ワンペースなところがあるので、積極的に騎乗するように指示を出しました。やりたいことはできましたし、初めての海外遠征でも力は出し切ってくれたと思います」

 ■グローリーヴェイズ 父ディープインパクト、母メジロツボネ、母の父スウェプトオーヴァーボード。黒鹿毛の牡6歳。美浦・尾関知人厩舎所属。北海道洞爺湖町・レイクヴィラファームの生産馬。馬主は(有)シルクレーシング。戦績17戦6勝(うち海外3戦2勝)。獲得賞金7億1418万8000円(うち海外約4億521万円)。重賞は2019年GII日経新春杯、香港GI香港ヴァーズ、20年GII京都大賞典に次いで4勝目。馬名は「栄光のつぼ。母名より連想」。

グローリーヴェイズの競走成績はこちら

【香港ヴァーズ】1番人気グローリーヴェイズが19年に続いて2年ぶりV12月12日() 15:26

 香港ヴァーズ(GI、芝2400メートル)が12日、シャティン競馬場で行われ、日本から参戦した1番人気グローリーヴェイズ(美浦・尾関知人厩舎、牡6歳)が2019年に続く2勝目を飾った。勝ちタイムは2分27秒07(良)。

 道中は後方2番手を追走し、直線で外から豪快に末脚を爆発させた。鞍上のジョアン・モレイラ騎手は何度も観客席に投げキッスを送り、大歓声に応えていた。

 1馬身差の2着にはパイルドライヴァー(英国・Wミューア厩舎、牡4歳)が入り、もう1頭日本から参戦したステイフーリッシュ(栗東・矢作芳人厩舎、牡6歳)は5着に終わった。

 ◆J・モレイラ騎手(1着 グローリーヴェイズ)「自信があったので、とても楽しんで乗ることができました。想定どおりのレース運びでした。ロスをしないようラチ沿いにつけてスムーズな走りができたと思います。最後は確実に伸びてくれる馬なので、進路を確保するだけで十分でした。圧勝でしたね」

 ◆尾関知人調教師(1着 グローリーヴェイズ)「前回は初めての香港だったので体重が減った部分があったのですが、2度目の香港で体重も落ちずにリラックスしていたので、この馬の力は出せる状態でレースに臨むことができました。2年前と同じくモレイラ騎手い騎乗してもらいましたが、クレバーかつ大胆なすばらしい騎乗で、この馬を勝利に導いてくれたと思います。このような状況ですばらしい開催を実施していただいたことに感謝しています」

 ◆矢作芳人調教師(5着 ステイフーリッシュ)「ワンペースなところがあるので、積極的に騎乗するように指示を出しました。やりたいことはできましたし、初めての海外遠征でも力は出し切ってくれたと思います」

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【香港ヴァーズ】陣営の思惑12月12日() 04:40

(2)グローリーヴェイズ・尾関師「獣医師、装蹄師の方からも良い歩様だと言ってもらえた」

(4)ステイフーリッシュ・岡助手「良い状態に持ってこられたと思うので、競馬が楽しみです」

(5)モーグル・Rムーア騎手「今年は勝てていないが、軟らかい馬場にも泣いた。もう一度軌道に乗ってくれると信じているし、ここはいいチャンスだと思う」

(8)エベイラ・Aドゥロワイエデュプレ師「前走後は(10月3日の)オペラ賞を予定していたが、態勢が整わなかったため、ここに照準を切り替えた。非常にいい状態で出走できる」

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【香港ヴァーズ】日本馬の近況(12/11)12月11日() 15:17

12月12日(日曜)に香港のシャティン競馬場で行われる香港ヴァーズに出走予定の日本馬の調教状況および関係者のコメントは以下の通り。


グローリーヴェイズ
○本日の調教状況
角馬場→オールウェザーコース(キャンター1周)→パドックスクーリング
竹内 覚調教助手 騎乗

○尾関 知人調教師のコメント
今日の様子も変わりなく順調です。春に香港へ来たときは硬さがあり出走前の歩様検査にも時間を要しましたが、今回はスムーズで、獣医師・装蹄師の方からも良い歩様だと言ってもらえました。良い状態で本番に臨めそうですが、最後まで気を抜くことなくスタッフと調整していきたいと思います。


ステイフーリッシュ
○本日の調教状況
角馬場→オールウェザーコース(キャンター1周半)
岡 勇策調教助手 騎乗

○岡 勇策調教助手のコメント
順調です。良い状態に持ってこられたと思うので、競馬が楽しみです。

(JRA発表)

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【香港ヴァーズ】グローリーヴェイズ落ち着き出た12月11日() 04:51

 一昨年の覇者グローリーヴェイズは角馬場で運動してゲート練習をこなした。「ゲートはモレイラ騎手に乗ってもらいましたが、落ち着いていたと言ってくれました。問題なくきています」と竹内助手。

 ステイフーリッシュは角馬場のあと、オールウエザーコースをキャンターで1周半した。岡助手は「追い切ったあとも変わりなく順調にきています」と話した。

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【香港国際諸競走】日本馬による独占なるか!?ラヴズオンリーユーら12頭が参戦する4レースの注目点はこちら!!12月10日(金) 18:04

★今年3度目の海外GI制覇狙うラヴズオンリーユー ヒシイグアスレイパパレは初の海外遠征/香港カップ

 香港カップに出走予定の日本馬はヒシイグアス(牡5歳、美浦・堀宣行厩舎)、ラヴズオンリーユー(牝5歳、栗東・矢作芳人厩舎)、レイパパレ(牝4歳、栗東・高野友和厩舎)の3頭。このうち、ラヴズオンリーユーは今年、クイーンエリザベスII世C、ブリーダーズCフィリー&メアターフと海外で2つのGIを制している。クイーンエリザベスII世CがGIに昇格した2001年以降、同レースと香港カップの同一年制覇は2005年ヴェンジャンスオブレイン(香港)、2014年デザインズオンローム(香港)、2019年ウインブライトの3頭が成し遂げているが、ラヴズオンリーユーは今年3度目の海外GI制覇を遂げることができるだろうか。なお、海外GI3勝は過去にエイシンプレストンモーリスの2頭が達成しているが、年間3勝となれば日本調教馬では初めてのこととなる。

 また、ヒシイグアスレイパパレは今回が初の海外遠征となる。ヒシイグアスは芝2000メートル戦で4戦3勝、レイパパレは芝2000メートル戦で2戦2勝だが、好成績を挙げている距離で争われる香港カップで好走することができるだろうか。

★香港勢はジョッキークラブカップ2、3着馬などが参戦 11年ぶりの勝利がかかる欧州勢にも注目/香港カップ

 過去10年の香港カップ勝ち馬を見ると、香港馬が6勝、日本馬が4勝となっており、地元・香港勢と日本馬の対決が近年の見どころのひとつとなっている。今年の香港勢は、前哨戦のジョッキークラブカップで2着のカーインスター(セン6歳、A・クルーズ厩舎)、同3着のグロリアスドラゴン(セン6歳、K・ルイ厩舎)などが出走を予定している。また、欧州勢は英チャンピオンSで2着のドバイオナー(セン3歳、英.W・ハガス厩舎)、同3着のマックスウィニー(牡3歳、愛.J・ボルジャー厩舎)、A・オブライエン厩舎(愛)のボリショイバレエ(牡3歳)が参戦する予定。香港馬が勝てば2018年グロリアスフォーエバー以来3年ぶり、欧州からの遠征馬が勝てば、2010年スノーフェアリー(英)以来11年ぶりだが、今年の香港カップを制すのはどの馬だろうか。

インディチャンプら4頭の日本馬が参戦 15連勝中ゴールデンシックスティとの対決に注目/香港マイル

 香港マイルには、日本からインディチャンプ(牡6歳、栗東・音無秀孝厩舎)、サリオス(牡4歳、美浦・堀宣行厩舎)、ダノンキングリー(牡5歳、美浦・萩原清厩舎)と芝1600メートルのGIで勝利経験のある3頭と、今年のドバイターフで2着に入ったヴァンドギャルド(牡5歳、栗東・藤原英昭厩舎)が参戦を予定している。香港マイルには昨年の同レース勝ち馬で、目下15連勝中と圧倒的な成績を収めている地元・香港のゴールデンシックスティ(セン6歳、K・ルイ厩舎)が出走を予定しているが、今年の日本勢は地元の強豪を破って、2019年アドマイヤマーズ以来2年ぶりの勝利を挙げることができるだろうか。

★海外GIで6勝を挙げる堀宣行調教師 福永祐一騎手は7年ぶりの香港国際競走参戦/香港マイル

 サリオス(牡4歳)を管理する堀宣行調教師(美浦)は、JRAの調教師では歴代最多の海外GI6勝を挙げており、香港国際競走では香港スプリントを除く3競走を制している。同調教師の香港国際競走への参戦は2017年(香港カップ・3着)以来4年ぶりで、今回はサリオスの他に、ヒシイグアス(牡5歳)を香港カップに出走させる予定だが、海外GI7勝目を挙げることができるだろうか。

 また、インディチャンプ(牡6歳、栗東・音無秀孝厩舎)に騎乗予定の福永祐一騎手は、2014年(香港マイル・6着)以来7年ぶりの香港国際競走参戦となる。同騎手はエイシンプレストンとのコンビで香港のGIレースを3勝しており、今回は2003年クイーンエリザベスII世C以来18年ぶりの香港でのGI制覇がかかる。なお、サリオスインディチャンプはいずれも前走でマイルCSに出走しており、インディチャンプが4着、サリオスが6着だった。ちなみに、これまでに香港マイルを制した日本馬4頭のうち3頭は同年のマイルCSに出走していた。

★父子二代の連覇を狙うダノンスマッシュ 今年のスプリンターズS1、2着馬も出走予定/香港スプリント

 香港スプリントに出走予定の日本馬は、ダノンスマッシュ(牡6歳、栗東・安田隆行厩舎)、ピクシーナイト(牡3歳、栗東・音無秀孝厩舎)、レシステンシア(牝4歳、栗東・松下武士厩舎)のGI馬3頭。ダノンスマッシュは昨年の香港スプリント覇者で、2012、13年の同レースを制した父ロードカナロアに続く父子二代での香港スプリント連覇がかかる。また、ピクシーナイトは10月のスプリンターズSで1着、レシステンシアは2着に入っており、いずれも今回が初の海外遠征。なお、ピクシーナイトが勝てば、3歳馬初の香港スプリント制覇、レシステンシアが勝てば、牝馬初の香港スプリント制覇となる。

★前哨戦を制して臨むラッキーパッチ チェアマンズスプリントプライズ1、2着馬にも注目/香港スプリント

 今年の香港スプリントに出走予定の香港馬はすべて前哨戦のジョッキークラブスプリントに出走している。同レースではラッキーパッチ(セン5歳、K・ルイ厩舎)が1着、ナブーアタック(セン5歳、D・ヘイズ厩舎)が2着となったが、1着から最下位までが0・83秒差という接戦だった。4月のチェアマンズスプリントプライズの勝ち馬ウェリントン(セン5歳、R・ギブソン厩舎)、2着馬コンピューターパッチ(セン5歳、A・クルーズ厩舎)はジョッキークラブスプリントではそれぞれ7着、4着に敗れているが、本番の香港スプリントで巻き返しを見せることができるだろうか。

★2019年の再現を狙うグローリーヴェイズ 昨年Vのモーグルも出走予定/香港ヴァーズ

 香港ヴァーズには、日本からグローリーヴェイズ(牡6歳、美浦・尾関知人厩舎)、ステイフーリッシュ(牡6歳、栗東・矢作芳人厩舎)の2頭が出走予定。グローリーヴェイズは、2019年の香港ヴァーズでレース史上最速タイム(2分24秒77)を記録して勝利を挙げており、同レースの隔年制覇がかかる。グローリーヴェイズには、2019年の香港ヴァーズで手綱をとったJ・モレイラ騎手が騎乗する予定だが、2年前を再現するような走りを見せることができるだろうか。香港ヴァーズがGIに昇格した2000年以降、同レース2勝目を挙げれば2007、08年のドクターディノ(仏)、2015、17年のハイランドリール(愛)に続く3頭目となる。なお、今年の香港ヴァーズには、昨年の勝ち馬で連覇を狙うモーグル(牡4歳、愛.A・オブライエン厩舎)も出走を予定している。

★父子制覇を狙うステイフーリッシュ 最多勝のA・オブライエン調教師は今年も勝利なるか/香港ヴァーズ

 ステイフーリッシュ(牡6歳、栗東・矢作芳人厩舎)が、香港ヴァーズ父子制覇を狙う。同馬の父ステイゴールドは2001年の引退レースとなった香港ヴァーズを制し、通算50戦目にして悲願のGI初制覇を海外のGIレースで遂げた。ステイフーリッシュは今回が初の海外遠征となるが、父に続いて香港ヴァーズを制すことができるだろうか。同馬には地元・香港のC・ホー騎手が騎乗する予定。なお、ステイフーリッシュを管理する矢作芳人調教師は今年の海外GIで3勝を挙げている。

 また、過去10年の香港ヴァーズで最多の3勝を挙げているアイルランド勢はモーグル(牡4歳)が出走予定。同馬はGIに昇格した2000年以降の香港ヴァーズで3勝を挙げて最多勝調教師となっているA・オブライエン調教師の管理馬だが、オブライエン調教師は同レース4勝目を挙げることができるだろうか。

★海外の大型馬柱を公開!12・12香港国際諸競走4レース

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【香港ヴァーズ】日本馬の近況(12/10)12月10日(金) 18:00

12月12日(日曜)に香港のシャティン競馬場で行われる香港ヴァーズに出走予定の日本馬の調教状況および関係者のコメントは以下の通り。


グローリーヴェイズ
○本日の調教状況
角馬場→ゲート練習
ゲートはJ.モレイラ騎手 騎乗、角馬場は竹内 覚調教助手 騎乗

○尾関 知人調教師のコメント
追い切り後も順調です。ゲートではモレイラ騎手に乗ってもらいましたが、落ち着いていたと言ってくれました。問題なくきていると思います。


ステイフーリッシュ
○本日の調教状況
角馬場→オールウェザーコース(キャンター1周半)
岡 勇策調教助手 騎乗

○岡 勇策調教助手のコメント
追い切り後も変わりなく順調です。

(JRA発表)

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【香港国際諸競走】ラヴズ海外GI連覇へ(4)番! 枠順確定12月10日(金) 04:49

 香港国際競走(GI)に出走する日本の関東馬4頭が9日、シャティン競馬場で追い切りを行った。この日は枠順が確定。日本馬が出走する4レースは、日本国内でも馬券発売が行われる。

 ◇ 

 《マイル》

 サリオスは芝コースで4ハロン59秒8-2ハロン26秒3。「リズム良くスムーズな走りでした」とD・レーン騎手。ゲートは(1)番で、堀調教師は「(カップの(12)ヒシイグアスとともに)騎手とも相談して、少しでも良い結果につなげたい」とコメントした。

 毎日王冠2着ダノンキングリーは同53秒1-22秒2。(9)番に「与えられた枠でやるしかないので、騎手に判断してもらいます」と萩原調教師。

 (3)番のヴァンドギャルドは「コース的にも内枠はいいですね」と藤原英調教師。番のインディチャンプは「(スプリントの番ピクシーナイトとともに)極端ではなくいい枠ではないでしょうか」と音無調教師。

 《カップ》

 天皇賞・秋5着ヒシイグアスは、芝コースで4ハロン55秒8-2ハロン24秒8。「芝での走りを経験させることに主眼を置きました」とモレイラ騎手。

 ラヴズオンリーユーは「(ヴァーズのステイフーリッシュとも(4)番で)良い番号を引けました」と矢作調教師。(3)番のレイパパレは「内枠がほしいと思っていました」と高野調教師。

 《ヴァーズ》

 グローリーヴェイズは芝コースで4ハロン52秒0-2ハロン23秒8。「以前乗ったときよりも落ち着いていました」とモレイラ騎手。(7)番ゲートに「ラッキーセブンで良かったと思います」と尾関調教師。

 《スプリント》

 ダノンスマッシュは(10)番。「昨年は大外でスムーズに行けた実績があります」と安田隆調教師。番のレシステンシアは「真ん中あたりで無難ではないでしょうか」と松下調教師。

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【香港ヴァーズ】日本馬の近況(12/9)12月09日(木) 20:32

12月12日(日曜)に香港のシャティン競馬場で行われる香港ヴァーズに出走予定の日本馬の調教状況および関係者のコメントは以下の通り。


グローリーヴェイズ
○本日の調教状況
角馬場→芝コース(追い切り 5ハロン)
J.モレイラ騎手 騎乗
注記:調教時計 52.0(4F)-23.8(2F)

○尾関 知人調教師のコメント
5ハロンから15秒くらいで入って、4ハロン51から52秒、2ハロン23から24秒程度とジョッキーに依頼していましたが、その通りの時計で乗ってくれました。直線ではストライドを伸ばし、良い走りだったと思います。昨日芝コースに入れてもらえたので、向正面から集中して走れたようです。モレイラ騎手も『ベリーグッド。走り、反応、息遣い、いずれも言うことない状態で、自信を持ってレースに臨める』とのことでした。追い切り後も問題なく、この状態で競馬に向かうことができればと思います。

○J.モレイラ騎手のコメント
以前乗ったときよりも落ち着いていました。メンタルの成長に加え、3回目の香港遠征ということで慣れた部分もあるのでしょう。非常にリラックスした様子でした。日曜日にコンビを組めるのを楽しみにしています。

○枠順について:ゲート7番 尾関 知人調教師のコメント
春のクイーンエリザベスⅡ世カップのときは、少頭数とはいえ外枠不利のコース形態でしたので、大外枠を引いて残念な気持ちはありました。一方、今回の2,400メートルのコースは、ほぼ枠順の有利不利はないようですので、特にどの枠が良いという希望はありませんでした。ラッキーセブンということで良かったと思います。


ステイフーリッシュ
○本日の調教状況
角馬場で乗り運動(60分)
岡 勇策調教助手 騎乗

○岡 勇策調教助手のコメント
追い切り後も順調です。

○枠順について:ゲート4番 矢作 芳人調教師のコメント
ステイフーリッシュラヴズオンリーユーとも)シャティンは内側が有利な競馬場なので、大外だけは嫌だな、と思っていました。両方とも4番となり、良い番号を引けたと思います。

(JRA発表)

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【香港国際諸競走】ダノンスマッシュ連覇へ好ムード12月09日(木) 04:43

 《スプリント》連覇を狙うダノンスマッシュ(栗・安田隆、牡6)は、角馬場で体をほぐしたあと、川田騎手を背に芝コースで6ハロン81秒8-2ハロン23秒1。藤巻助手は「落ち着きがあり、キャンターに下ろしたら元気があって前向きさも感じます」と好ムードを伝えた。

 スプリンターズSでGI初制覇を果たしたピクシーナイト(栗・音無、牡3)は、角馬場から芝コースへ。6ハロン63秒5-2ハロン22秒7をマークした。「体感以上の時計が出ていました。動きもよかったです」と生野助手。

 初の海外遠征となるスプリンターズS2着レシステンシア(栗・松下、牝4)は、芝コースで4ハロン52秒3-2ハロン23秒7。「最後、気合をつけたらいい動きをみせてくれました」と松下調教師。

 《ヴァーズ》福島記念4着ステイフーリッシュ(栗・矢作、牡6)は、芝コースでC・ホー騎手を背に、4ハロン49秒5-2ハロン23秒4。鞍上は「いい感触でした。ステイヤーらしい馬ですね。本番が楽しみです」と高評価を与えた。

 《マイル》BCマイル12着ヴァンドギャルド(栗・藤原英、牡5)は、芝コースで4ハロン53秒7-2ハロン22秒9。「直線でギアチェンジした際の感触やラスト200メートルの反応が良かったです」とK・ティータン騎手。インディチャンプ(栗・音無、牡6)は芝コースで6ハロン83秒6-2ハロン24秒7。「動きが良く順調です」と生野助手。

 《カップ》BCフィリー&メアターフを制し、今回がラストランとなるラヴズオンリーユー(栗・矢作、牝5)は、川田騎手を背にAWコースで4ハロン46秒6-2ハロン22秒1。吉田助手は「特に問題なく順調です」と話した。

 エリザベス女王杯6着レイパパレ(栗・高野、牝4)は、芝コースで4ハロン56秒1-2ハロン24秒3。手綱を取った松井助手は「しっかり動けていました。体調は良さそうです」と力を込めた。

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厳選コラム ~香港ヴァーズ 2021~

香港カップ(シャティン芝2000m)
日本馬として米芝G1を初めて勝ち、全世界に向けて日本牝馬ここにあり、と雄叫びを上げたラヴズオンリーユー(牝5・矢作芳人厩舎)がラストランに香港カップを選び、注目の枠順抽選会で真ん中よりも内、4番枠を引き当てました。「穏如泰山(邦訳:不動の大本命)が絶好の4番枠、これは「如虎添翼(鬼に金棒)!」さらにノーザンファーム生まれのラヴズに瞬間最大風速時速100キロの追い風が吹きまくっています。

今年の秋競馬はマイルチャンピオンシップジャパンカップと有終の美が相次いでいます。ノーザンファーム出身で傘下のサンデーレーシング所属のグランアレグリア、そして社台スタリオンステーションへ種牡馬入りが決まった無敗の三冠馬、コントレイルと社台グループ、ノーザンファームに深い縁を持った2頭。有終の美はノーザンファームのお家芸。これはノーザンファーム外厩、しがらきと天栄のなせる業に相違なく、レース後ゆったりと休養、しっかりと仕上げる神業によるものです。今回、ラヴズはアメリカから香港に太平洋をまたにかけて直行。時計とは逆回りの移動は人馬ともに負担が重く、有利な条件では決してありません。しかし、国際派調教師ナンバー1の矢作師ですから、秘策なきに非ず。

陸軍中野学校ならぬ甘粕甘粕学級を優秀なる成績で卒業し、香港に残置した草からは長距離空輸の疲れも全く見せず、のんびりと構えて女王の風格を滞在馬房で漂わせている、との極秘情報が届いています。
また、アメリカでラヴズとともに凱歌をあげた主戦、川田将雅は日本を代表する騎手へと成長した福永祐一を猛追しています。川田はいち早く香港に到着、水曜にはネオン輝くハッピーバレー競馬場で行われた国際騎手招待で有力馬を引き当てながら全く精彩なく最下位に終わりました。気が強い川田のこと、復讐の炎を燃えたぎらせていることは間違いありません。ラヴズは不動の鉄板! 1着固定の馬単、3連単、4連単で大勝負をかけます!

さて、そのヒモを探します。ラヴズに肉薄する同郷の女傑、レイパパレ(牝4・高野友和厩舎)ですが、気性に問題のある小柄の牝馬、到着後の状態が最大の鍵。異常なほどカリカリしている、と前述の極秘情報にありました。これでは狙いを下げざるを得ません。

残る日本勢で今年最大の中距離路線の上り馬だったヒシイグアス(牡5・堀宣行厩舎)は大外12番枠を引いてしまいました。しかし、長期休養明け初戦を秋の天皇賞で迎え、5着の後、ここに照準を絞ったローテーションは矢作師に次ぐ国際派、堀師の狙いを絞った戦略。大外枠とはいえ、切り捨てることは自殺行為。今年の香港カップは例年になく薄い顔ぶれ。3連単、4連単のヒモには十分足りていると見ました。

さて、その手薄な顔ぶれですが、まずは地元香港勢から検討致しましょう。国際レーティング117と最上位のカーインスター(セ6・A.クルーズ厩舎)を物差しに測ります。カーインは我が酒友である香港レジェンド、A.クルーズ師がなぜここに矛先をむけてきたのか、未だに理解に苦しんでいます。カーインは先行力を持つマイラー、香港で勝った重賞は20年5月のマイルG3のみ。明らかにこの舞台では力不足。カーインと戦ってきた日本風に言えば古馬には家賃が高すぎます。むしろ4歳クラシック三冠で好走したロシアンエンペラー(セ4・D.ホワイト厩舎)、トゥールビヨンダイヤモンド(セ5・C.シャム厩舎)はいずれも外枠を引いてしまいましたが、ヒモとしては十分可能性あり、と見ました。

時計のかかる中長距離戦を主戦場にする欧州勢はドバイオナー(セ3・W.ハガス厩舎)、ボリショイバレエ(牡3・A.オブライエン厩舎)、マックスウィニー(牡3・J.ボルジャー厩舎)はいずれも3歳とフレッシュな顔ぶれ。地元香港勢と最強日本勢の中間に評価します。

我らがラヴズのラストラン、有終の美を飾ることは穏如泰山! 馬単、3連単、4連単の1着に固定し、同じノーザンファーム出身のレイパパレが引退興行の太刀持ち、上にあげた欧州勢3騎、地元香港勢2騎のフレッシュな5騎が引退興行の露払いを務める、というのが本日のお見立て。馬単、3連単に4連単のヒモを6頭でどう組み立てるか――それがレースまでの2日間の課題になります。甘粕代三畢生の予想は11日(土)夜公開、ご期待下さい。


★”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースの香港国際競走4レースの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。


甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。

【香港国際競走2021】レース展望③<香港マイル>15連勝中ゴールデンシックスティ鉄板か!?

香港マイル(シャティン芝1600m)
香港マイルは国際競走(HKIR)の華、賞金こそメーンレース香港カップに劣るものの世界を圧倒する香港マイラー陣十八番の大舞台であるからです。現地9日、シャティン競馬場パドックで4レースの枠順抽選会が賑々しく行われました。華やかな演出に彩られ、盛大かつ華麗な音楽が鳴り響き、調教師やオーナーが抽選の結果に悲喜交々。2年もその興奮を取材することができないのはまことにもって寂しく、コロナとやらが恨めしくてなりません。

さて、シャティン芝1600mはスタートから長い向こう正面、ワンターンの競馬。1200mとは一転して内外の有利不利はないものの、関係者にとっては少しでも内を引きたいのが人情。ゴールデンシックスティ(セ6・K.ルイ厩舎)は2枠を引き当てました。ゴールデンの戦績は敢えて詳しくご説明することも不要かと思います。一昨シーズンから足掛け3シーズンにわたって15戦全勝、相撲で言えば全勝優勝。この間に4歳クラシック三冠を成し遂げました。三冠は1600m→1800m→2000mと距離を伸ばしますが、ルイ調教師はゴールデンの距離適性をマイルと判断。その判断に応えてゴールデンは連勝記録を15戦全勝としたのです。

今シーズンはHKIR前哨戦のジョッキークラブ・マイルから始動、単勝1.1倍の期待に応え、余裕残しの調整ながら1馬身の楽勝でした。香港ヴァーズ篇で鉄板を中国語で「穏如泰山」と表現するとご紹介しました。ゴールデンの強さ、信頼は中国一の名山である泰山どころではありません。富士山、否! 世界最高峰のチョモランマ級です。

さて、チョモランマ世界最高峰登頂を目指す日本勢、今年は史上空前の陣容。マイルG1の勝ち馬が3頭と史上空前の陣容です。打倒ゴールデンの一番槍にはダノンキングリー(牡5・萩原清厩舎)を指名しましょう。ダノンキングリーは3歳クラシックを皐月賞、ダービーと戦い3着、2着。夏の休養を経て萩原師は距離適性をマイルと見極めて、マイルから中距離路線に舵を切りました。秋初戦はG1に最も近いスーパー重賞、毎日王冠で歴戦の古馬を一蹴。日本マイル王まで8合目まで上り詰めたかに見えました。しかし、その頂は遠く中山記念を勝った以降、1年以上の長い低迷期を続けました。そして6か月休養明け、ぶっつけで安田記念に挑戦。8番人気を覆して復活を遂げました。夏休養のあとは毎日王冠で2着。ここに向け英気を養ったローテーションは絶好。ゴールデンの背中は確実に見えてきました。

続いての二番槍はインディチャンプ(牡6・音無秀孝厩舎)。2019年春秋マイル王もこの2年間はG1善戦マン。力の衰えは隠しきれません。あのオルフェーヴルアーモンドアイに有終の美を飾らせることが出来たのはノーザンファームが世界に誇る外厩、ノーザンファームしがらき、天栄でラストランにむけてしっかり休養、みっちり仕上げてトレセンに入厩させたからこそ。ただ今年はコロナ禍でノーザンファーム関係者はしがらき場長一人だけしか香港渡航が許されませんでした。これが最終調整にどう響くのか、取捨判断の鍵は、この一点にあり! 陸軍中野学校ならぬ甘粕学級が香港に残置した草からの報告を待っているところです。

20年毎日王冠以降、雌伏を続けるサリオス(牡4・堀宣行厩舎)は初の香港遠征。ここで復活の狼煙を上げるには、香港で多くの実績を残す名伯楽、堀師の辣腕に縋るしかありません。また、日本では大関クラスながら香港の水が合ってG1を勝ちまくったエイシンプレストンの顰(ひそみ)に期待するしかなく、狙い目を大きく下げています。ヴァンドギャルド(牡5・藤原英昭厩舎)も同様で、地元香港勢を上位にとります。

さてゴールデンシックスティ以外の香港勢では、モアザンディス(セ5・C.シャム厩舎)に無限の魅力を感じています。ゴールデンの三冠に2着、3着、3着とコントレイルに涙を呑み続けた香港のサリオスと言えます、昨シーズン未勝利からの復活を期します。今シーズン使い始めのジョッキークラブ・マイルでは余裕残しの調整で3馬身半差の4着。“モアザンゴールデン”の地元一番手に指名致します。

これに続くのは、わが友にして香港最大のオーナー、蕭ファイミリーの花嫁の愛馬ワイクク(セ6・J.サイズ厩舎)、昨シーズンの香港ダービー馬スカイダーシー(セ5・C.ファウンズ厩舎)の順。香港ヴァーズ以上に確信をありの香港マイル、ゴールデン一本化かぶりでは勝負はゴールデン1着固定で相手を絞って3連単に4連単で一世一代の大勝負をかけます! 11日(土)夜公開、甘粕代三畢生の予想にご期待下さい。


★”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースの香港国際競走4レースの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。


甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。

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【香港国際競走2021】レース展望②<香港スプリント>スプリンター3騎による強力な布陣で臨む日本勢が有利な局面!

香港スプリント(シャティン芝1200m)
香港への入境は目下、香港IDか就労ビザ所持者に限られています。香港到着後、日本勢がどのような状態にあるのか、自分の目で確認することはできません。ですので、日本勢は後回しにして、香港勢の人物月旦ならぬ馬物月旦から参ります。日本勢に関しては香港に残置している陸軍中野学校ならぬ甘粕学校の工作員、そして香港競馬記者から極秘情報を収集しる最中です。11日(土)夜には公開いたします予想とコメント欄にしっかりと反映させます。ご期待下さい。

米誌『タイム』の表紙を初めて飾ったサイレントウィットネス、セイクリッドキングダム、ラッキーナイン、香港における吾が最良の馬友、楊毅さんの愛馬だったエアロヴェロシティ、ビートザクロックなど歴代王者に比肩する可能性を秘めているのがラッキーパッチ(セ5・K.ルイ厩舎)です。地元騎手出身で調教師に転じてから長く雌伏の時を余儀なくされていたルイ調教師は昨シーズン、4歳クラシック三冠馬のゴールデンシックスティを輩出、遂に復讐の狼煙をあげました。トレーナースタンドで行きかう度、満面の笑顔で迎えてくれるばかりか、自分の拙い広東語の質問にゆっくりと答えてくれ、時には不得手の北京語で答えてくれる人柄には頭が下がるばかり。長年の苦労が漸く報われたことは他人事とは思えません。

そのラッキーパッチは今シーズン既に4戦。使われるたびに良化を示し、プレミアボウル(10/17・シャティン芝1200m・G2)、前哨戦のジョッキークラブ・スプリント(11/21・シャティン芝1200m・G2)の2戦を圧勝。いずれも不利この上ない外枠から中団につけ直線で差し切った勝ちっぷりは着差以上の実力差を示しています。この新星が前述歴代スプリント王への階段を上り詰めることが果たして出来るのか? 試金石の一戦です。

ラッキーパッチに続く、否! これとトップ2を構成するのがウェリントン(セ5・R.ギブソン厩舎)。ウェリントンは昨シーズン総決算のチェアマンズスプリントプライズ(4/25・シャティン芝1200m・G1)を制覇、遂にG1王者の頂に登りました。
今シーズンは既に4戦を消化したウェリントンは、3馬身差の7着と負けた前走は本番を狙った余裕残しの調整にすぎません。一戦叩いて状態は更に上昇、千秋楽で横綱の力を見せつけんと逆転を虎視眈々と狙っています。

このトップ2に迫るのがクーリエワンダー(セ4・J.サイズ厩舎)。香港競馬史上最多勝利数を打ち立て、「千勝爺」を謳われた香港トップトレーナ、J.ムーアに代わって現役トップにたったのが同じくオーストラリア出身のJ.サイズ調教師。サイズ師は短距離重視、多くのスプリンターを輩出してきました。クーリエワンダーは昨シーズン、クラス4で香港デビュー、シャティン芝1200mを5連勝してシーズン最終戦のシャティンヴァーズ(5/23・G3)で重賞ウィナーとなりました。今シーズンは5連勝の舞台、そして本番同様のシャティン芝1200mを2戦叩かれてともに5着に敗れながら、着差は3馬身1/4、2馬身1/4と詰めてきています。サイズ師に香港の雷神、J.モレイラは鉄壁のコンビ、現在はトップ2との懸隔は僅か、本番までの調整で頂きに並び、これを凌ぐ可能性を秘めています。

ナブーアタック(セ5・D.ヘイズ厩舎)は昨シーズン末、クラス2の高条件デビュー以来、僅か5戦ながら前走の前哨戦ではラッキーパッチに3/4馬身差に迫り、大気の片鱗を披露。最大の惑星と言えます。

最も親密な香港トレーナー、そして香港レジェンドのA.クルーズ師のコンピューターパッチ(セ5・A.クルーズ厩舎)は短距離重賞の常連。1年以上勝利から遠ざかっていますが、今シーズンは3戦消化、初戦を1000mと適距離から縮めて覚醒するのが香港レジェンドの流儀。これが奏功し叩き2戦目から着差を着実に詰めて本番へしっかりと照準を合わせてきました。上記地元4強とは力の差があることは否めないものの、3連単のヒモ、特に香港の4連単のヒモには妙味を感じています。中国語では大穴を「爆冷」と表現しますが、コンピューターが算盤五玉付き日の丸コンピューター通りに入着すれば、それこそ大爆冷!懐具合は超加熱することは請け合いです。

香港は聞かずとしれた世界最強のスプリント王国。地元香港馬と香港スプリンターの供給元であるオーストラリア、ニュージーランド勢の独壇場でありました。その牙城を切り崩せたのは、あのロードカナロア、2013年のことでした。その後、ロードカナロアが連覇の偉業を達成し、昨年はダノンスマッシュ(牡6・安田隆行厩舎)と7年ぶりにシャティンの地に日の丸を掲げました。ダノンスマッシュロードカナロアに並ばんと今年も香港に向かいました。これをラストランと定めたダノンスマッシュ、この一戦が来年の種付け料を大幅にアップさせことができます。

マイルチャンピオンシップグランアレグリアジャパンカップコントレイルと2週続けて有終の美に酔い、自分はその裏腹で財布と肝を冷やしました。生産者の横綱・大関のノーザンファームとノースヒルズにできたことがなぜ出来ぬ、ともう一方の老舗ケイアイファームは燃えに燃えていることでしょう。ケイアイファームはロードカナロアの故郷でもあるのです。

今年も日本勢は極めて優勢な局面にあります。日本スプリンター3騎がこれまでにない強力な布陣であること、そして地元香港勢とタッグを組んで立ちはだかってきた南半球勢がコロナ禍によって飛来しなかったこと、更に世界最強を誇った香港勢力がいままさに世代交代を迎えていることがその理由です。

シャティン芝1200mは枠順が大きくモノを言います。シャティン競馬場パドックで行われる演出抜群の枠順抽選会、取材できないのが残念でなりませんが、その結果と香港に残置してある草から報告が来る日本勢の状態を加味して香港ヴァーズ同様、自信満々の予想を11日(土)夜、公開の甘粕代三予想にご期待下さい。


★”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースの香港国際競走4レースの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。


甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。

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【香港国際競走2021】レース展望①<香港ヴァーズ>現地香港も注目のグローリーヴェイズ不動の大本命!

ウマニティ会員の皆さん、ご無沙汰をしました。甘粕代三です。コロナ禍の下、香港を訪れること叶わず、砂を嚙むが如き日々が既に2年になろうとしています。恒例の元旦競馬を観戦したのがコロナ禍発生直前の昨年のこと、ハッピーバレーの煌めくナイター競馬、そして心地よい乾いた風が頬を撫で、一年で最も快適な青空に包まれるシャティン競馬場が懐かしく、恋しく、その思いは募るばかりです。オミクロン株ですか? 感染力も殺傷力も霞に包まれた正体不明のウィルスに世界中が大騒ぎし日本では通常のインフルエンザ寄りの死者が少ないコロナとやら? 誰がいつになったら退治してくれるんでしょうか? 一寸先は闇、世界中が汚濁だらけの永田町になってしまいました。

そんな糞爺の与太噺はともかく、今年も香港競馬、否! 世界競馬の祭典、香港国際競走(HKIR)4レースが12日に迫りました。今年は日本馬12頭が名乗りを上げました。この12頭はHKIR4レース中3レースを制覇した昨年、2001年など足元にも及ばぬ史上最強、4レース総なめの期待が十分持てるものです。
さあ、今年も出走順に日本馬総なめを基本とした徹底分析を今日から1レースずつ、レース前夜にはわが生涯に悔いなし、必勝の予想をお届け致します。気の早い江戸っ子からのクリスマスプレゼントをお楽しみになすって下さい! まずは香港ヴァーズから参りましょう!


香港ヴァーズ(シャティン芝2400m)
香港はスプリント、マイル天国、その反面ステイヤー日照りが伝統でした。これを打ち破ったのが香港馬王(年度代表馬)エグザルタントでした。香港ヴァーズ1勝2着1回3着と着外なし、クイーンエリザベス2世カップ(QE2)1勝とステイヤー日照りの汚名を濯いだ歴史的名馬も昨シーズンで引退。今年は香港馬3頭が日欧5頭の強豪を迎え撃つことになりましたが、地元馬は全くの用なし! 馬場掃除に出てきたと断言できます(笑)

日欧5頭中、現地香港からもグローリーヴェイズ(牡6・尾関知人厩舎)に熱い視線が注がれています。ご存知のように今春のQE2で4着までを独占した日本勢の一角。米ブリーダースカップ・フィリーズ&メアターフで米芝G1初勝利の快挙を成し遂げたラヴズオンリーユー(牝5・矢作芳人厩舎)には0.12秒及びませんでしたが、今年8頭立てとなった香港ヴァーズラヴズオンリーユーが回避し、香港カップに矛先を向けたことで、この顔ぶれの中では不動の大本命、広東語では不動の大本命、鉄板を「穏如泰山」」といいます。ちなみに香港の星島日報に週2回連載しているコラム名も「穏如泰山」です(笑)。

グローリーヴェイズは日本、香港とも予想単勝オッズ2倍以下と報じられ、これは当たり前も当たり前のことです。QE2から帰国して休養、休み明けステップレースのオールカマーは余裕残し馬体で3着、そして香港ヴァーズでは一昨年、このレースでグローリーヴェイズをG1ウィナーへの王座に導いた雷神ことJ.モレイラを迎えました! JRAの試験を落とされ腐っていた雷神も今シーズンは完全に復活。これは鬼に金棒(中国語では「如虎添翼」と言います)。一年をおいてのV2は指呼の間にあり! 日本では発売されていない4連単1着固定が不肖甘粕代三の御託宣です。

もう一頭のステイフーリッシュ(牡6・矢作芳人厩舎)は同厩ラヴズオンリーユーの帯同馬とバカにすると痛い目に遭いますよ。中長距離重賞の常連ながら、重賞勝ちは京都新聞杯の1勝だけ。シルバー・ブロンズコレクター2世と軽んじられながら、2001年、ラストランに選んだ香港ヴァーズを制し、彼岸のG1ウィナーとなった父、あのステイゴールドの姿が彷彿として立ち上ります。

日本の横綱、大関に立ちはだかる一番手は世界のA.オブライエンが連覇を狙って送り込んだ、モーグル(牡4・A.オブライエン厩舎)をおいてありません。米ブリーダースCカップターフからジャパンカップをパス、太平洋を飛び越えて香港に飛び立ったローテーションは昨年同様。前走を取り消した点を懸念する向きもありますが、これは当日の馬場状態を懸念したエイダンの勇断、逆にプラス材料と見ています。そして、鞍上には4走ぶりにR.ムーアを迎えました。J.ムーアとJ.モレイラ、世界の巨匠の腕比べは世界競馬史に残る名勝負となることでしょう。

そして、この世にサラブレッドを生み出した大英帝国からはコロネーション・カップ覇者で必殺技、脳天に杭を打ち、墓石を落とすパイルドライヴァー(牡4・W.ミューア厩舎)。大英帝国には負けられぬ自由・博愛の共和国、フランスがエベイラ(牝4・A.ドゥロワイエデュプレ厩舎)を送り込んできました。欧2騎、昨年の覇者モーグルに見劣りがすることは否めませんが、人気薄フランス牝馬が大穴を開けることが香港ヴァーズの隠された歴史。時計のかかる馬場ではエベイラ上位、乾けばパイルドライヴァー炸裂! と現時点では見ています。

この季節は高温多湿の香港地獄が一転、爽快な風そよぐ日本の初秋の如き極楽と変じます。12日のレース当日までの陽気が鍵、運を天に任せましょう。


★”日本と香港を股にかけて活躍する”海外プロ甘粕代三プロが、海外馬券販売レースの香港国際競走4レースの予想提供をいたします。当日の予想にご期待ください。


甘粕代三(あまかす・だいぞう)プロフィール
1960年、東京生まれ。高校時代から競馬にのめりこむ。
早稲田大学第一文学部卒。在学中に中国政府官費留学生。卒業後、東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。
中国留学中に香港競馬を初観戦、94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にものめりこみ、2010年、売文業に転じた後は軸足を日本から香港に。
香港の競馬新聞『新報馬簿』『新報馬経』に執筆、テレビの競馬番組にも出演。現在、香港アップルデイリー日本特約記者、北京市馬術運動協会高級顧問を務める。

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過去10年の結果 ~香港ヴァーズ 2021~

開催日 勝ち馬 性齢 調教国 タイム 騎手 調教師
2020/12/13 モーグル 牡3 アイルランド 2.27.21 R.ムーア A.オブライエン
2019/12/08 グローリーヴェイズ 牡4 日本 2.24.77 J.モレイラ 尾関知人
2018/12/09 エグザルタント セ4 香港 2.26.56 Z.パートン A.クルーズ
2017/12/10 ハイランドリール 牡5 アイルランド 2:26.23 R.ムーア A.オブライエン
2016/12/11 サトノクラウン 牡4 日本 2:26.2 J.モレイラ 堀宣行
2015/12/13 ハイランドリール 牝3 アイルランド 2:28.43 R.ムーア A.オブライエン
2014/12/14 フリントシャー 牡4 フランス 2:29.83 M.ギュイヨン A.ファーブル
2013/12/08 ドミナント 牡5 香港 2:27.29 Z.パートン J.ムーア
2012/12/09 レッドカドー セン6 イギリス 2:28.73 G.モッセ E.ダンロップ
2011/12/11 ドゥーナデン 牡5 フランス 2:27.50 C.ウィリアムズ M.デルザングル

歴史・概要 ~香港ヴァーズ 2021~

香港ヴァーズは香港競馬年度シーズンの最初の中長距離路線のGI競走。香港では2000m以上の競走があまり日程に組み込まれていないため、ヨーロッパなど他地区の競走馬が地元勢を圧倒する事が多く見られる。1994年に国際リステッドとして【香港国際ヴァーズ】の名称で創設され、2000年に【香港ヴァーズ】に改称された。
開催時期の影響もあり、一線級の日本調教馬は、ほとんど有馬記念香港カップへ向かう傾向にあり、賞金などの理由で有馬記念に出走できない馬の挑戦が多い。日本馬ではステイゴールド(2001年)、サトノクラウン(2016年)、グローリーヴェイズ(2019、2021年)、ウインマリリン(2022年)が優勝している。

挑戦した日本馬 ~香港ヴァーズ 2021~

ステイゴールド 1着/香港ヴァーズ(2001年)
>>全競走成績を見る
血統
父:サンデーサイレンス
母:ゴールデンサッシュ
成績
50戦7勝
7億6299万+120万USドル+800万香港ドル
主な勝ち鞍
香港ヴァーズ(GI)
ドバイシーマクラシック(GII)
目黒記念(GII)
日経新春杯(GII)
引退レースで掴んだ金メダル

 現在は3冠馬オルフェーヴルを輩出するなどトップサイアーとして活躍しているステイゴールド、その現役時代は決して平坦な道のりではなかった。2歳の12月にデビューし、5戦目で初勝利。その後2勝を条件戦で挙げるも京都新聞杯、菊花賞では見せ場なく敗退した。しかし、年が明けるとステイゴールドのその秘めた素質が徐々に花開く。天皇賞春(GI)で10番人気の低評価ながら2着に入ると宝塚記念(GI)2着、天皇賞秋(GI)2着、有馬記念(GI)3着、その翌年も宝塚記念(GI)3着、天皇賞秋(GI)3着と第一線で活躍。
 その実力は誰もが認めていたが、GIIでも勝ちきれない善戦マンという印象が強く、池江泰郎調教師は主戦の熊沢騎手から武豊騎手へ乗り代わりの決断を下し、目黒記念(GII)へ出走。2年9ヶ月ぶりの勝利を飾った。レース後、武豊騎手は「クラシック並の大拍手だった」と語るほど多くのファンが歓喜したレースであった。その翌年、日経新春杯(GII)で重賞2勝目を挙げたステイゴールドはドバイシーマクラシック(GII)に出走。12番人気の低評価であったが、前年のワールドシリーズ王者ファンタスティックライトを競り落とし、大金星を挙げた。
 その後も国内レースに出走するも勝ちきれず、迎えた引退戦、香港ヴァーズ。これまで49戦し、GI未勝利のステイゴールドがついに報われる。レースでは後方でじっと脚を溜め、直線勝負へ。残り200mの時点で先頭馬と5馬身以上あり、厳しい展開であったが、1完歩ごとに差を詰め、「まるで背中に羽が生えたようだった」と武豊が語る鬼脚で初GI制覇を引退戦で飾った。同レースは競馬史に残るドラマチックレースに数えられ、多くのファンの語り草になっている。

施行年馬名性齢騎手調教師着順
2022年ウインマリリン牝5D.レーン手塚貴久1着
グローリーヴェイズ牡7J.モレイラ尾関知人3着
2021年グローリーヴェイズ牡6J.モレイラ尾関知人1着
ステイフーリッシュ牡6C.ホー矢作芳人5着
2019年グローリーヴェイズ牡4J.モレイラ尾関知人1着
ラッキーライラック牝4C.スミヨン松永幹夫2着
ディアドラ牝5O.マーフィー橋田満4着
2018年リスグラシュー牝4J.モレイラ矢作芳人2着
クロコスミア牝5岩田康誠西浦勝一10着
2017年トーセンバジル牡5J.モレイラ藤原英昭3着
キセキ牡3M.デムーロ角居勝彦9着
2016年サトノクラウン牡4J.モレイラ堀宣行1着
ヌーヴォレコルト牝5岩田康誠斎藤誠4着
スマートレイアー牝6武豊大久保龍志5着
2014年カレンミロティックセン6池添謙一平田修5着
2013年アスカクリチャン牡6岩田康誠須貝尚介7着
2012年ジャガーメイル牡8D.ホワイト堀宣行2着