2018年12月9日()シャティン競馬場 芝2400m

レース結果 ~香港ヴァーズ 2018~

  • 出走予定馬
  • 出馬表
  • レース結果



馬名 性齢 負担重量
(kg)
騎手 調教師 オッズ 人気
1 4 10    エグザルタント セ4 57.0 Z.パートン A.クルーズ 13.0 6
2 10 12    リスグラシュー 牝4 55.5 J.モレイラ 矢作芳人 4.5 2
3 12 8    エジーラ 牝4 55.5 C.ルメール D.ウェルド 44.1 10
4 6 9    イーグルウェイ セ6 57.0 S.デソウサ J.ムーア 17.8 9
5 1 4    ヴァルトガイスト 牡4 57.0 P.ブドー A.ファーブル 2.6 1
6 2 2    パキスタンスター セ5 57.0 W.ビュイック A.クルーズ 6.0 3
7 14 11    ロストロポーヴィチ 牡3 55.0 W.ローダン A.オブライエン 203.5 12
8 8 14    プリンスオブアラン セ5 57.0 M.ウォーカー C.フェローズ 121.6 11
9 3 5    サルウィン 牡4 57.0 O.マーフィー S.カーク 11.5 5
10 11 1    クロコスミア 牝5 55.5 岩田康誠 西浦勝一 14.8 8
11 13 6    ラトローブ 牡3 55.0 J.マクドナルド J.オブライエン 14.4 7
12 9 7    リヴン セ5 57.0 H.ボウマン F.ロー 244.9 13
13 7 3    レッドヴァードン 牡5 57.0 J.ドイル E.ダンロップ 246.4 14
14 5 13    ミラージュダンサー 牡4 57.0 R.ムーア M.スタウト 11.1 4

■払戻金

単勝4 1,300円
複勝4 360円
10 210円
12 1,000円
馬連4-10 4,110円
ワイド4-10 1,350円
4-12 4,460円
10-12 2,650円
馬単4-10 9,230円
3連複4-10-12 34,360円
3連単4-10-12 207,950円

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※レース結果・払戻金・オッズなどのデータは、必ず主催者(JRA)発行のものと照合してください。

最新出走予定馬情報 ~香港ヴァーズ 2018~

 初の世界舞台で存在感は示した。エリザベス女王杯に続くGI連勝を狙ったリスグラシューはクビ差の2着。モレイラ騎手は健闘をたたえた。

 「いい競馬をしました。残り600メートルくらいで僅かに他馬にぶつかった。小さいことだが、それが最後のパフォーマンスに影響した」

 後方3番手で折り合いに専念。外からジワッと押し上げ、抜群の手応えで直線へ。一度は先頭に立ったが、ゴール前で地元馬エグザルタントに差しかえされた。「最後はもたれたぶんかな」と矢作調教師。今後は未定だが、「以前は東京への輸送でも大変だったが、香港に来てこれだけの競馬。めどがついたし、また海外に出ていきたい」と手応えを口にした。

 ◆岩田騎手(クロコスミア10着) 「レースごとに落ち着きが出て、冷静に競馬ができました。早めに後ろから来られましたが、この馬のレースはできました」

【香港国際競走】ディアドラ猛追及ばず…日本勢3レースで2着12月10日(月) 05:03

 【香港9日=斉藤弘樹】香港国際競走が行われ、カップに出走した日本馬のディアドラ(栗・橋田、牝4)は2着。海外GI初制覇はかなわなかった。優勝は地元馬のグロリアスフォーエバー(F・ロー、セン4)。日本馬は、マイルのヴィブロス(栗・友道、牝5)、ヴァーズのリスグラシュー(栗・矢作、牝4)も2着で、牝馬3頭が連対したが、2年連続で勝てなかった。また、GI4レースはすべて香港馬が勝利した。

 現地でも1番人気に推されたディアドラは、直線は鋭い末脚を発揮したものの2着。昨年の秋華賞以来となるGI2勝目はならなかった。ルメール騎手は悔しさをにじませつつ、パートナーをたたえた。

 「サングレーザーの後ろを追走しました。スピードを上げてからゴールまで全力を出してくれました」

 ゆったりとした流れの道中は、中団より後ろの5番手を追走。直線は大外から懸命に脚を伸ばして猛追する。だが、マイペースで逃げた香港馬グロリアスフォーエバーに1馬身及ばなかった。

 橋田調教師は「少頭数でペースが落ち着いたぶん、差しきれなかった。この馬の持ち味は発揮したし、彼女本来のよさは出してくれました」と納得の表情をうかべた。

 今後は未定だが、「3、2着ときたし、次は1着をとりたいですね」とトレーナーは海外でのリベンジを誓う。来年こそ、世界にその名を轟かせたい。

 ◆モレイラ騎手(サングレーザー4着) 「いい競馬をしたけど、きょうは香港の馬が強かった。馬はよく走ってくれました」

 ◆ビュイック騎手(ステファノス9着) 「スタートが遅かったので、内にポジションを取りました。最後の100メートルはワンペースになってしまいました」

★香港マイル

 ◆ビュイック騎手(ヴィブロス2着) 「素晴らしい競馬をしてくれた。勝った馬が世界一のマイラーだから仕方ない」

 ◆友道師(同) 「仕上がりが良く、落ち着いていました。4コーナーではいけるかなと思いましたが、1着の馬が強かった」

 ◆M・デムーロ騎手(ペルシアンナイト5着) 「馬の状態はすごくいい感じでした。3~4コーナーで上がっていったけど、馬場が速すぎて前が止まりませんでした」

 ◆ルメール騎手(モズアスコット7着) 「スタートから行き脚がつかなかったし、いつものような末脚も見せられませんでした」

★香港スプリント

 ◆川田騎手(ファインニードル8着) 「ゲートの中で待たされて、馬が気持ちを失ってしまいました」

★香港ヴァーズ

 ◆モレイラ騎手(リスグラシュー2着) 「よく走ってくれました。残り600メートルで他馬と接触し、それが最後に影響した」

 ◆矢作師(同) 「勝ったと思いました。日本で走ったときより細いと思いましたが、落ち着いていたので心配ないと思いました。ジョッキーはうまく乗ってくれたので、われわれの力不足です」

 ◆岩田騎手(クロコスミア10着) 「早めに後ろから来られましたが、この馬のレースはできた」

★香港売り上げ

 香港4レースの売り上げはヴァーズ4億3876万2300円、スプリント4億3318万1300円、マイル10億3277万4300円、カップ12億529万2000円で合計31億1000万9900円。香港のレースとして最初の発売となった一昨年の38億2070万6800円には及ばなかったが、28億3570万700円だった昨年を2億7430万9200円上回った。

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【香港国際競走】日本馬がベストターンドアウト賞を完全制覇12月09日() 18:30

 12月9日、香港・シャティン競馬場で行われたGI・4鞍による香港国際競走は、地元・香港馬の完全制覇で幕を閉じた。

 日本調教馬は、牝馬がヴァーズ、マイル、カップの3鞍で2着と健闘。また、パドックで表彰されるベストターンドアウト賞は日本馬の完全制覇だった。

《2018香港国際競走 ベストターンドアウト賞》 【香港ヴァーズ】 リスグラシュー 【香港スプリント】 ファインニードル 【香港マイル】 ペルシアンナイト 【香港カップ】 サングレーザー ※ベストターンドアウト賞=『最もよく躾(しつ)けられ、最も美しく手入れされた出走馬を担当する厩務員』の努力を称え表彰する制度。世界の主要GIレースで実施されている。

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【香港ヴァーズ】香港のエグザルタントがV~リスは2着惜敗12月09日() 15:24

 12月9日に香港シャティン競馬場で行われた第25回香港ヴァーズ(GI、3歳以上、芝・右2400メートル、定量、1着賞金1140万香港ドル=約1億7100万円、14頭立て)は、Z.パートン騎手騎乗の6番人気エグザルタント(セン4歳、香港・A.クルーズ厩舎、父テオフィロ)が2番手追走から直線、外からかわしにかかるリスグラシューを振り切ってGI初制覇。タイムは2分26秒56(良)。エグザルタントは通算成績18戦6勝。

 今年のエリザベス女王杯優勝馬で、ジョアン・モレイラ騎手騎乗のリスグラシュー(2番人気、牝4歳、栗東・矢作芳人厩舎)は道中、後方3番手を追走。3コーナー過ぎに外めを進出、直線一旦は勝ち馬に並びかけたがゴールではクビ差振り切られての2着に終わった。

 勝ち馬から2馬身3/4差遅れた3着にはC.ルメール騎手が騎乗したエジーラ(10番人気、アイルランド)。

 岩田康誠騎手騎乗のクロコスミア(8番人気、牝5歳、栗東・西浦勝一厩舎)はハナを切り、4コーナーまでレースを引っ張ったが、直線は伸びを欠き、勝ち馬から8馬身3/4差遅れた10着に敗れた。

 ※文中の人気は、日本(JRA)での人気。

 《関係者のコメント》2着 リスグラシュー 矢作芳人調教師「勝ったと思いました。日本で走ったときより細いと思いましたが、海外ではこれが精いっぱいですし、落ち着いていたので心配ないと思いました。ジョッキーはうまく乗ってくれたので、われわれの力不足です。一度は前に出ているだけに残念です。今回でめどが立ったので、また海外に挑戦したいと思います」

 J.モレイラ騎手「よく走ってくれました。勝った馬はこの競馬場で走っています。残り600メートルのところで他の馬と接触し、それが最後に影響したと思います」

 10着 クロコスミア 西浦勝一調教師「状態は良かったです。自分のペースで4コーナーまでスローで楽にしていたので、ひょっとしたらと思いました。最後は一杯になってしまいました。力は出し切ったので納得のできるレースです」

 岩田康誠騎手「早めに後ろから来られましたが、この馬のレースができました」

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【有名人の予想に乗ろう!】香港ヴァーズ 日本から牝馬2頭がエントリー!ジャンポケ斉藤さんなどの◎に注目!12月09日() 11:21

※当欄では香港ヴァーズについて、競馬好きとして知られる芸能人、著名人の皆さんの予想を紹介していきます。迷ったときは彼らの予想に乗るのも手。参考になさってください。




【斉藤慎二(ジャングル ポケット)】
◎⑪クロコスミア

【船山陽司】
◎①ヴァルトガイスト

【高田秋】
◎⑩リスグラシュー



ウマニティ重賞攻略チーム

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【香港国際競走】注目はメインのカップ!日本馬3頭出走12月09日() 05:13

 【香港8日=斉藤弘樹】日本馬9頭が参戦し、国内で馬券発売が実施される香港国際競走(4競走すべてGI)が9日、シャティン競馬場で行われる。メインの香港カップは、現地でも日本馬優勢の評価。ディアドラサングレーザーなど有力馬は順調に前日調整を消化した。

 重賞連勝中の(9)ディアドラは、角馬場からAWを大きめのキャンターで1周半。日本馬の中では最も意欲的な前日調整で、躍動感のある力強いフットワークが目を引いた。橋田調教師は「落ち着きもあって、ドバイのときより調子がいい」と好感触。日本の牝馬として初の香港重賞制覇を目指す。

 現地でも人気を集めている(1)サングレーザーは、角馬場からAWを1周半。落ち着き十分で、「環境に慣れてカイバ食いも戻ってきています。いつも通り、いい感じ」と川上助手は安定感のある愛馬を評価した。

 4年連続5度目のシャティン参戦となる(7)ステファノスは、角馬場からAWを1周。「体をほぐす感じで、状態はいい。ベテランなので、馬自身がよく分かっている」と藤原英調教師は経験豊富な古豪に全幅の信頼を寄せていた。

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【香港国際競走】馬場は良の見込み12月09日() 05:12

 9日のシャティン競馬場周辺の天気は、曇り時々晴れの予報。土曜日の段階では、GOOD(JRAの発表で良)と発表された。先週まで設置されていた柵が外され、約1カ月ぶりに一番内側に柵を置くAコースが使用される。7日に降雨はあったが、水はけがよく、いいコンディションでレースを迎えられそうだ。

 ルメール騎手は「硬いですね」と話し、池江調教師も「今までの香港で一番、カッチカチ。少し雨が降る方がいい」と証言している。

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【香港ヴァーズ】リス気配抜群!クロコ逃げ宣言12月09日() 05:06

 (10)リスグラシューは、角馬場からAWを1周半。初の海外遠征ながら堂々とした様子で好気配を見せた。「数日前からいい状態で、その状態をキープできています」と矢作調教師。エリザベス女王杯に続くGI連勝を狙う。

 そのエリザベス女王杯で2着だった(11)クロコスミアは、角馬場での最終調整。西浦調教師は「追い切ってから上向いてきました。枠((1)番枠)もいいところだし、迷わず行きたい」と前走に続いての先行策を宣言した。

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【香港ヴァーズ】日本馬直前情報12月08日() 05:02

 ◆クロコスミア・北添助手 「引き続き順調です。このままの状態でいってもらいたいです」

 ◆リスグラシュー・矢作師 「長めに息をつくるような調教を行いました。カイバの食いも良く、状態は上向きです」

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【香港国際競走】ステファノス、4ハロン49秒512月07日(金) 05:04

 《香港カップ》

 ステファノスは坂井騎手(レースはビュイック騎手)を背に芝コースで単走。直線で軽く追われると、力強い脚取りで4ハロン49秒5(ラスト2ハロン21秒2)をマークした。藤原助手は「きょうの追い切りでピリッとしてくると思う。内が欲しかったし、最高の枠((3)番)でよかった」と喜んだ。

 ◆ディアドラ・込山助手 「環境にも慣れて、落ち着きも出ています。この頭数だし、後ろから行く馬なので、どこでもいいと思っていました」

 ◆サングレーザー・浅見助手 「いつも通り順調です。どういう競馬でもできるし、枠にこだわりはなかった」

 《香港ヴァーズ》

 ◆リスグラシュー・矢作師 「大外と最内以外ならどこでもいいと思っていたが、やっと取れたGI(エリザベス女王杯)が(12)番だったし、縁起のいい枠でよかった」

 ◆クロコスミア・西浦師 「((1)番枠は)いいところだね。逃げを主張して、迷わずに行きたい」

★海外馬券発売レース「香港国際競走」特集!大型馬柱や日本馬の最新情報などを掲載

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厳選コラム ~香港ヴァーズ 2018~

先週末の阪神ジュベナイルフィリーズは、1番人気のダノンファンタジーが直線鋭く伸びて勝利、見事2歳女王の座に就いた。一方、ソウルスターリングの半妹という血統背景から姉妹制覇を期待されたシェーングランツは、当初の懸念通り後方でもがく形となり、直線伸びたものの4着止まり。多頭数競馬への対応力の差が明暗を分けた一戦だった。

さて、そんな国内競馬の一方、先週末は海の向こうの競馬も注目された。日本馬も多数出走した、香港国際競走である。結果からいえば、香港勢が4レースを制圧。日本馬は4レース中3レースで2着と健闘を見せたものの、悔しい遠征となった。

しかし、今や海外競馬といえば、我々ファンにとっては日本馬をただ応援するだけでなく、馬券という要素も絡み合ってくる。シビアなファンのみならず、多くのファンが馬券的な妙味も考え海外勢を狙うケースもある。私もそんな一人で、日本馬を応援しつつ、予想は予想として割り切って海外馬を狙うことも多い。

少々手前味噌にはなるが、昨年、そして今年の香港国際競走計8レースのうち、7レースで私の本命馬は好走した。

2017年
◎タリスマニック 3番人気2着
◎ディービーピン 7番人気2着
◎ビューティージェネレーション 6番人気1着
◎タイムワープ 3番人気1着

2018年
◎サルウィン 5番人気9着
◎ミスタースタニング 2番人気1着
◎ビューティージェネレーション 1番人気1着
◎タイムワープ 3番人気3着

ちなみに、ご覧いただいた通り本命馬の中に日本馬は一頭もいない。

国内でも当てろよ、という声が聞こえてくるようで、それについては何一つ言い返せない(正直国内G1もそろそろスカッと当てたい…)。ただ一つだけ言えることは、「競馬予想に国境はない」という事実である。

~前哨戦ハイペース失速馬が巻き返しただけの香港カップ

例えば非常にわかりやすかったのが、最後に行われた香港カップである。

前哨戦となるジョッキークラブカップにおいて、6着に敗れたグロリアスフォーエバー、9着に敗れたタイムワープが、本番では1着・3着と見事に巻き返すこととなったのだが、その大きな要因が展開だった。

ジョッキークラブカップでは、2頭がガリガリ競り合い、明らかなオーバーペース。直線は余力がなくなり失速した。しかし、本番では前哨戦の反省を生かし、両馬は競ることなくスンナリ隊列が決まった。結果、逃げたグロリアスフォーエバーが逃げ切り勝ち、2番手のタイムワープが3着に粘り、日本馬のディアドラがようやく最後に伸びてきたものの2着が精一杯だった。

「厳しい流れを先行して失速した馬を次走狙う」

競馬予想でいえば初級問題であるが、それが海外でもシンプルに通用する。まさしく”競馬”と同時に、”競馬予想”にも国境がないことを示した例だろう。

本日発売の新刊『万馬券の教科書 -新時代のサバイバル穴予想術』では、穴馬券を獲るための嗜みから、馬券の買い方・騎手に至るまで様々な角度から書いているが、基本的な考え方は、中央・地方・海外でも変わらない。これから年末にかけては交流重賞や地方競馬も盛んになるが、その際もいつもと変わらぬ戦い方・心持ちで挑みたいものである。


~断然人気グランアレグリアより、危ういのは続く人気馬たち

さて、今週末は先週に引き続き阪神芝1600mでの2歳G1・朝日杯フューチュリティステークスが行われる。

先週の阪神JFを制したダノンファンタジーをデビュー戦で下しているグランアレグリアが、牝馬ながらも恐らく断然の支持を集めそうだ。

前走のサウジアラビアロイヤルCでは、既に牡馬相手に重賞を勝利しており、2年前に同様に牝馬の身で人気を集めたミスエルテよりも信頼度は高いだろう。

むしろ、怪しいのはグランアレグリア以外の人気馬かもしれない。ケイデンスコールファンタジストの2頭はともにロードカナロア産駒。同産駒はとにかくレースセンスが高く多頭数競馬への対応力が高いことは先週も述べたが、一方で大物感に欠ける、いわゆるトライアルホースも散見される。アーモンドアイステルヴィオの活躍の陰には隠れているが、G1戦線が近づくにつれてフェードアウトしていった産駒たちも少なくない。

それならば、むしろ前走グランアレグリアに突き放されたものの、キャリア1戦で距離延長にも対応したドゴール、あるいは、函館2歳Sの力強い末脚が印象的なアスターペガサスあたりに妙味を感じるが…。

今年は一見堅そうではあるが、2~4年前までは3年連続で2ケタ人気馬が馬券圏内を賑わしたレースでもある。穴馬から買うことだけが、穴馬券を獲る道ではない。仮に軸馬が堅くても、2列目に穴馬を組み入れて妙味のある馬券を狙って行きたい、それが今年の朝日杯である。

※最終結論はブログ『TAROの競馬』で無料公開します。


○TARO プロフィール

大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)。

【香港国際競走2018】恒例!レース展望デブ対談~現地競馬記者”文傑(ぶん・けつ)”氏と4レースを斬る

◆プロフィール
文傑(ぶん・けつ)
香港最大の日刊紙『蘋果日報(アップルディリー)』首席競馬記者を務め、今秋より同じく大手日刊紙『星島日報』に移籍。競馬記者経験は20年以上。香港で最も経験と知識を有する競馬記者の一人。

甘粕代三(あまかす・だいぞう)
東京新聞記者、テレビ朝日記者、同ディレクター、同台北開設支局長などを務める。94年ミッドナイトベット香港カップ制覇に立ち会ったことから香港の競馬にのめり込む。現在、新報馬業(『新報馬簿』『新報馬経』)駐日代表、北京市馬術運動協会高級顧問。

甘粕(以下、甘) さて、お馴染みの日本VS香港デブ対決いよいよ始まり、始まり!
文傑(以下、文) 望むところだ! ぶちかましから突っ張り、受けられるか?
 何抜かす! それはこっちの国技。お前さんも入門してみればいい。たっぷり可愛がってやろうじゃないか(笑)
 今年の香港国際競走(HKIR)に日本馬は去年よりも1頭多い9頭。俺たち香港馬を負かせるかね? 去年は香港ヴァーズのハイランドリール以外、全部頂いてるぜ。
 去年は去年、古いことを蒸し返すなよ。今年のメンバーは去年以上。あんなことはないぜ。レース順に検討しようじゃないか。
 望むところだ!

香港ヴァーズ
 さて、香港ヴァーズ。日本の牝馬2頭でいただきだよ。香港でも発売されたエリザベス女王杯を見なかったのか?
 香港で買って随分儲けたらしいじゃないか?
 おかげで年越しができるよ。リスグラシュークロコスミア、この2頭は相当な器。このメンバーならタダ貰いだね。クロコスミアが1枠を引いたしマイペースの逃走劇。リスグラシューは中団から、我らが雷神モレイラは香港復帰後初めてのG1。JRAの騎手試験を落とされた悔しい思いをここにぶつけてくる。前走が再現される可能性十分だ。
 おい、香港の大スター、パキスタンスターを忘れて貰っちゃ困るぜ。
 またレース中に止まっちゃうんじゃないのか?
 今回は今春のクイーンエリザベス2世カップを勝たせたW.ビュイックを鞍上に迎えた。無視して貰っちゃ困るよ。
 それは認める。日本牝馬2頭の強力なライバルだ。同じA.クルーズ厩舎のエグザルタントはどう? 今季3戦、距離が延びるごとに成績を上げている。トライアルはパキスタンに先着しているぜ。
 長距離適性ではパキスタンより上かもしれない。前季には2400mのG3を勝っているしG1でも2着してるしね。ローカルジョッキーのV.ホーからZ.パートンに鞍上も強化。トニーも本気だよ。
 そうだね。トライアル(11/18、ジョッキークラブカップ、芝2000m)勝ちのイーグルウェイはタイムワープと全弟のグロリアスフォーエバーが競り合って空前のハイペース。後方で死んだふりしていたイーグルは展開に助けられた印象がある。さて、欧州勢だ。
 これが難しい。凱旋門賞4着のヴァルトガイストが実績上位だが……。
 凱旋門賞の後にブリーダーズカップターフを使っている。香港まで地球を一周。名伯楽、A.ファーブルとはいえ、これはおつりがないんじゃないか?
 そうだ。でも日本馬2頭、香港馬4頭のほか8頭の欧州勢が名乗りを上げてきたのは十分勝算があると見てのこと。惑星はこの中にいるんじゃないかな。
 その通りだ。今年は凱旋門賞をエネイブルが連覇、ジャパンカップは3歳牝馬アーモンドアイと世界的に牝馬の年。欧州の牝馬が気になってならない。


香港スプリント
 次はスプリント。この10年、香港馬が7勝。ロードカナロアが連覇と南アフリカのジェイジェイジェットプレーンが香港スプリント陣営を破った。
 マイル以下のレースが約8割。香港短距離陣営は世界一であることは分かってるよな。
 今春のチェアマンズスプリントで4着した日本馬、ファインニードルがスプリンターズSも勝って高松宮記念と併せて春秋の短距離王に輝いたんで期待してたんだ……。
 大外の12番枠引いただろ。いくら成長したとはいえ厳しいなあ。
 同感だ。高橋義忠調教師もがっかりしてたよ。今年の香港馬じゃ10戦9勝2着1回、連対率100%のホットキングプローン。1番人気は確実だ。
 それだけの器だよ。そして鞍上はトライアル同様、帰ってきた雷神モレイラ。鬼に金棒だ!
 日本の短期免許中は海外遠征禁止というのがJRAの内規だそうだが、これを破ってトライアル(11/18、ジョッキークラブスプリント、芝1200m)騎乗のために香港に戻ってるからね。日本への決別、そして香港復帰後はホットをお手馬にしたいという決意の表れだった。
 ホットだけじゃない。J.サイズ厩舎スプリンター軍団を忘れて貰っちゃ困る。
 アイヴィクトリー、ディービーピン、ビートザクロック。それに去年の覇者、ミスタースタニングだって弟子筋のF.ロー厩舎に転厩したが、元をただせばサイズ軍団。この5頭がレーティング上位5頭を占めている。
 サイズ軍団が上位独占、どの組み合わせで行くか、という勝負になるだろう。
 同感だ。でもファインニードルはヒモに一考が必要じゃないか?

香港マイル
 さて、香港マイル。こちらも世界一の香港マイラー陣。最近10年では我が日本のモーリスが1勝しただけで、そのほかは香港馬。でも今年はちょっと違うぜ。
 ペルシアンナイトモズアスコットヴィブロスか。
 2倍を切ることが確実な1番人気、ビューティージェネレーションがパンとしてれば、強気にはなれないけれど、どうも本調子とは思えないんだ。
 お前もそう思う? 実は俺もそうなんだ。
 前走のトライアル(11/18、ジョッキークラブマイル、芝1600m)勝つには勝ったけど……。
 そうなんだよ。逃げ、先行のジェネレーションが逃げられず控えて後方。3角から捲って勝つには勝った。でも直線では追われて外によれ捲り。馬が苦しがっているように見えた。
 その後の調整はどうなんだ?
 それが馬場入りが少ないんだよ。右前がモヤモヤしているという噂もある。
 やっぱりなあ。今季は開幕から全力投球でトライアルまで3連勝。スロースターターのJ.ムーア厩舎が開幕から必死になっているように見えて仕方がない。あっさり勝たれたら仕方ないけど、頭がなければどこにもいないんじゃないか。
 ムーアも定年間近だし、今までのムーアとはちょっと違うね、大レースとなればムーア抜きにはレース検討できなかったんだが……。日本馬ではどれがいいんだ?
 全部いい!
 大げさだなあ。
 大げさなんかじゃないよ。3頭とも勝馬の資格十分だ。筆頭にはヴィブロスを押したい。友道康夫調教師、佐々木主浩オーナーと親しいということもあるけど、それを割り引いても筆頭。何と言ってラストラン、メイチの仕上げだ。今朝(12/6)は軽いキャンターにパドックのスクーリング。ドバイでも毎日馬を見てたけど、今の状態はドバイターフを勝った去年の状態にある。鞍上にはモレイラですら御せなかった癖馬、パキスタンスターを見事にコントロールできたビュイックだし。
 大変な自信だな。他の2頭は?
 3歳でマイルCSを勝ったペルシアンナイト、今年の安田記念勝ち馬、モズアスコット。いずれ菖蒲か杜若。甲乙つけがたいね。日本馬の上位3頭独占だってありうるぞ。
 そこまで香港馬を馬鹿にするか! ジェネレーションがハイペースでレースを引っ張ることになっても、もう1頭のビューティー、古豪オンリーが後方一気で勝負をかける。それにトライアルでは5着だったが、シンガポールスリングも忘れて貰っちゃ困る。
 でもジェネレーション以外はこれまでのマイラー陣に及ばないように見えて仕方がない。この相手なら日本馬3頭が厚い壁を破れると見ている。
 レース後も同じこと言ってられるかね。負けてほえ面かくなよ。


香港カップ
 さてメーンの香港カップだ。9頭と寂しいメンバーになった。かつての香港馬王、ワーザーも回避したし。
 フルゲートになることが少なかったヴァーズがフルゲート。カップが9頭というのは不思議なことだね。
 これなら外枠の不利もなかろう。外より6番枠を引いたサングレーザーも全く問題ない。
 秋の天皇賞2着か。その前は札幌記念を勝ってるね。
 これが価値が高いんだ。ダービー馬マカヒキ、香港でもおなじみのネオリアリズムを破ってのものだからね。ペルシアンとサングレーザーは社台グループの“末っ子”追分ファーム生産、追分が開いた調教施設のリリーバレー、クラブのG1レーシングと100%追分ブランドの馬が初めて海外遠征なんだ。応援したいね。
 じゃあ、サングレーザーで決まり?
 ディアドラサングレーザー以上に評価したい。今年のドバイではヴィルシーナの向かいの馬房にディアドラがいて毎日見てたんだけど、今はドバイの時より数段いい。
 調教師の橋田満さんと今朝、話してたね。
 橋田先生はドバイのレース後に香港遠征を考えてローテーション決めたんだけど、ここまで馬が変わるとは思わなかったと言っている。ドバイ以降の国内2戦は香港に向けての調教代わり。その作りでも重賞連勝だからね。ワンツーもある!
 タイムワープを忘れて貰っちゃ困るぜ。単騎逃げなら香港カップ連覇もある。
 今季は殿負け、1着、殿負けと先手を取れなかったときは脆い。
 前走のトライアル(11/18、ジョッキークラブカップ、芝2000m)は全弟のグロリアスフォーエバーと激しい先手争いを演じて超ハイペース。今回はそんなことはないだろう。
 グロリアスの鞍上はモレイラからデソーサに。デソーサは競りかけていかないか? 前走、タイムワープに競りかけていったのはモレイラ。その辺のからくりを十分知っているモレイラのことだからサングレーザーに絶好の位置取りをさせるはず。それにディアドラは日本のルメール。5日のインターナショナル・ジョッキーズ・チャンピオンシップではいいことなかったから日本の名誉にかけて雪辱に燃えている。やっぱりワンツーだ!
 そこまで言うか!? じゃあ、何賭ける?
 香港最高級レストラン、福臨門! だけど昼の飲茶、フカひれも鮑もツバメの巣もなし。
 ほら見ろ! たいした自信じゃないじゃないか(笑)
 じゃあ、ワンタンメンでお茶でも濁すか(爆笑)


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過去10年の結果 ~香港ヴァーズ 2018~

開催日 勝ち馬 性齢 調教国 タイム 騎手 調教師
2017/12/10 ハイランドリール 牡5 アイルランド 2:26.23 R.ムーア A.オブライエン
2016/12/11 サトノクラウン 牡4 日本 2:26.2 J.モレイラ 堀宣行
2015/12/13 ハイランドリール 牝3 アイルランド 2:28.43 R.ムーア A.オブライエン
2014/12/14 フリントシャー 牡4 フランス 2:29.83 M.ギュイヨン A.ファーブル
2013/12/08 ドミナント 牡5 香港 2:27.29 Z.パートン J.ムーア
2012/12/09 レッドカドー セン6 イギリス 2:28.73 G.モッセ E.ダンロップ
2011/12/11 ドゥーナデン 牡5 フランス 2:27.50 C.ウィリアムズ M.デルザングル
2010/12/12 マスタリー 牡4 UAE 2:27.69 L.デットーリ S.ビン・スルール
2009/12/13 ダリヤカナ 牝3 フランス 2:27.51 G.モッセ A.ド・ロワイエ=デュプレ
2008/12/14 ドクターディーノ 牡6 フランス 2:29.14 O.ペリ R.ギブソン

歴史・概要 ~香港ヴァーズ 2018~

香港ヴァーズは香港競馬年度シーズンの最初の中長距離路線のGI競走。香港では2000m以上の競走があまり日程に組み込まれていないため、ヨーロッパなど他地区の競走馬が地元勢を圧倒する事が多く見られる。1994年に国際リステッドとして【香港国際ヴァーズ】の名称で創設され、2000年に【香港ヴァーズ】に改称された。
開催時期の影響もあり、一線級の日本調教馬は、ほとんど有馬記念香港カップへ向かう傾向にあり、賞金などの理由で有馬記念に出走できない馬の挑戦が多い。日本馬ではステイゴールド(2001年)、サトノクラウン(2016年)、グローリーヴェイズ(2019、2021年)、ウインマリリン(2022年)が優勝している。

挑戦した日本馬 ~香港ヴァーズ 2018~

ステイゴールド 1着/香港ヴァーズ(2001年)
>>全競走成績を見る
血統
父:サンデーサイレンス
母:ゴールデンサッシュ
成績
50戦7勝
7億6299万+120万USドル+800万香港ドル
主な勝ち鞍
香港ヴァーズ(GI)
ドバイシーマクラシック(GII)
目黒記念(GII)
日経新春杯(GII)
引退レースで掴んだ金メダル

 現在は3冠馬オルフェーヴルを輩出するなどトップサイアーとして活躍しているステイゴールド、その現役時代は決して平坦な道のりではなかった。2歳の12月にデビューし、5戦目で初勝利。その後2勝を条件戦で挙げるも京都新聞杯、菊花賞では見せ場なく敗退した。しかし、年が明けるとステイゴールドのその秘めた素質が徐々に花開く。天皇賞春(GI)で10番人気の低評価ながら2着に入ると宝塚記念(GI)2着、天皇賞秋(GI)2着、有馬記念(GI)3着、その翌年も宝塚記念(GI)3着、天皇賞秋(GI)3着と第一線で活躍。
 その実力は誰もが認めていたが、GIIでも勝ちきれない善戦マンという印象が強く、池江泰郎調教師は主戦の熊沢騎手から武豊騎手へ乗り代わりの決断を下し、目黒記念(GII)へ出走。2年9ヶ月ぶりの勝利を飾った。レース後、武豊騎手は「クラシック並の大拍手だった」と語るほど多くのファンが歓喜したレースであった。その翌年、日経新春杯(GII)で重賞2勝目を挙げたステイゴールドはドバイシーマクラシック(GII)に出走。12番人気の低評価であったが、前年のワールドシリーズ王者ファンタスティックライトを競り落とし、大金星を挙げた。
 その後も国内レースに出走するも勝ちきれず、迎えた引退戦、香港ヴァーズ。これまで49戦し、GI未勝利のステイゴールドがついに報われる。レースでは後方でじっと脚を溜め、直線勝負へ。残り200mの時点で先頭馬と5馬身以上あり、厳しい展開であったが、1完歩ごとに差を詰め、「まるで背中に羽が生えたようだった」と武豊が語る鬼脚で初GI制覇を引退戦で飾った。同レースは競馬史に残るドラマチックレースに数えられ、多くのファンの語り草になっている。

施行年馬名性齢騎手調教師着順
2022年ウインマリリン牝5D.レーン手塚貴久1着
グローリーヴェイズ牡7J.モレイラ尾関知人3着
2021年グローリーヴェイズ牡6J.モレイラ尾関知人1着
ステイフーリッシュ牡6C.ホー矢作芳人5着
2019年グローリーヴェイズ牡4J.モレイラ尾関知人1着
ラッキーライラック牝4C.スミヨン松永幹夫2着
ディアドラ牝5O.マーフィー橋田満4着
2018年リスグラシュー牝4J.モレイラ矢作芳人2着
クロコスミア牝5岩田康誠西浦勝一10着
2017年トーセンバジル牡5J.モレイラ藤原英昭3着
キセキ牡3M.デムーロ角居勝彦9着
2016年サトノクラウン牡4J.モレイラ堀宣行1着
ヌーヴォレコルト牝5岩田康誠斎藤誠4着
スマートレイアー牝6武豊大久保龍志5着
2014年カレンミロティックセン6池添謙一平田修5着
2013年アスカクリチャン牡6岩田康誠須貝尚介7着
2012年ジャガーメイル牡8D.ホワイト堀宣行2着