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【特報! POGニュース】~第5回 新馬勝ち馬レビュー Part2~

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前回と今回の「特報! POGニュース」は、2024年夏季競馬の1~3週目にJRAの新馬で優勝を果たした馬のプロフィールをご紹介します。では、6月9日(日)、6月15日(土)、6月16日(日)の勝ち馬をご覧いただきましょう。

■2024年6月9日 函館5R 芝1200m
【優勝馬】エメラヴィ
牝 父オルフェーヴル/母ショウナンワヒネ 松永幹夫厩舎
→8番人気・単勝オッズ18.6倍と伏兵扱いでしたが、2馬身1/2差の完勝でした。好位から楽に抜けており、レース内容も盤石。父オルフェーヴルはG1・6勝を挙げた言わずと知れた名馬ですが、産駒は晩成傾向、かつ中距離志向が強く、短距離での新馬勝ちは新鮮さを感じさせます。母系にMr.Prospectorが入るのは、G1馬のラッキーライラックエポカドーロなどと同じ。次走は同じ舞台の函館2歳Sを予定しています。

■2024年6月9日 京都5R 芝1200m
【優勝馬】ポートデラメール
牝 父ナダル/母ジュベルアリ 斉藤崇史厩舎
→父ナダルはアメリカのダート戦を4戦4勝した新種牡馬。産駒は前日と翌週にも勝利を挙げ、早くも3勝(芝2勝・ダート1勝)と上々の滑り出し。当馬は、スタート直後は7頭立ての最後方、道中は一団馬群の5番手につけ、終始外々を回る競馬でしたが、ゴール前で捉え切りました。全体時計は地味でも、ラスト2ハロン11.3-11.3を差し切った脚力は評価に値します。叔父にシャフリヤールアルアインをもつ血統背景も魅力でしょう。

■2024年6月9日 東京5R 芝1800m
【優勝馬】クロワデュノール
牡 父キタサンブラック/母ライジングクロス 斉藤崇史厩舎
→父キタサンブラックは中・長距離のG1を7勝、母ライジングクロスはイギリスオークス2着、芝2900m戦のパークヒルSに勝ち鞍をもつステイヤー。半姉にフラワーC2着&オークス4着のアースライズがいる血統です。レースは番手から逃げ馬を競り落とす競馬でしたが、勝ち時計1分46秒7と、東京芝1800mの新馬戦レコードを記録しました。しまいのラップも優秀で、大きな舞台を目指せそうです。


■2024年6月15日 函館5R 芝1200m
【優勝馬】ヴーレヴー
牝 父サトノクラウン/母アルギュロス 武幸四郎厩舎
→2022年のセレクトセールで購買されており、価格は4290万円。父のサトノクラウンは香港ヴァ―ズ、宝塚記念など重賞5勝、母アルギュロスは未勝利1戦で引退してしまいましたが、半弟に現在種牡馬として活躍するシルバーステートがいます。アルギュロスの仔は勝ち鞍すべてがマイル以下で、当馬もレースぶりからは前向きさが窺えます。今後は控えたときの対応が鍵になるでしょう。

■2024年6月15日 京都5R ダート1200m
【優勝馬】ハッピーマン
牡 父ダノンレジェンド/母ベルミュール 寺島良厩舎
→父のダノンレジェンドは、JBCスプリントなど1400m以下のダート重賞で9勝を挙げた快速馬。米国型のスピード引き継いだ産駒は、ダート戦のほかにも、芝の短距離戦に適応しています。レースでは出遅れから先行集団の後ろ、砂を被る位置でもひるまず、直線外に持ち出されると抜群の伸び脚を見せました。上がり3ハロン36秒8は、2位に0秒8差つける圧巻の数字。荒削りですが、上のクラスでもと思わせます。

■2024年6月15日 東京5R 芝1600m
【優勝馬】ショウナンマクベス
牡 父リオンディーズ/母ウインフロレゾン 武市康男厩舎
→6番人気・単勝オッズ22.5倍での逃走劇でした。好スタートからハナに立ち、半マイル49秒3とかなり楽なペースに持ち込めたものの、直線で差を詰められてから再度突き放す強い競馬。父リオンディーズは朝日杯FSの勝ち馬、母ウインフロレゾンはJRA芝を2勝し、半妹にマーメイドS勝ち馬で、G1・7勝イクイノックスの母シャトーブランシュをもちます。

■2024年6月15日 函館6R ダート1000m
【優勝馬】リリーフィールド
牝 父モズアスコット/母ハイリリー 小崎憲厩舎
→父モズアスコット安田記念フェブラリーSを制した二刀流の新種牡馬で、当馬の優勝は産駒のJRA初勝利となりました。母ハイリリーはJRA芝の1600~2000mで3勝、その父はアグネスタキオンという血統です。レースでは競りかける外の馬を振り切りハナに立つと、勝負どころで後続の手が盛んに動くなか、余裕ある手応えで6馬身差をつける圧勝でした。モズアスコット産駒にも要注目でしょう。

■2024年6月15日 東京6R ダート1400m
【優勝馬】クレーキング
牡 父ナダル/母クインアマランサス 中舘英二厩舎
ポートデラメールのパートで紹介したように、ナダル産駒は当馬の勝利によりすでに3勝目。先の2頭は芝での勝利でしたが、ダートでは初勝利となりました。このレースでは同じくナダル産駒のパースウェイドも2着と、新馬戦開始3週目とはいえ、芝・ダート問わず活躍が目立ちます。母クインアマランサスは、JRAダートの1800mで3勝を挙げており、適性はもう少し長い距離でしょうか。

■2024年6月16日 函館5R 芝1200m
【優勝馬】ニシノラヴァンダ
牝 父サトノアラジン/母プルージャ 奥平雅士厩舎
→父サトノアラジン安田記念の勝ち馬。良馬場・外枠・ハイペースが噛み合ったG1制覇でした。母プル―ジャはアルゼンチンで8戦2勝、G2のラプラタ1000ギニーに勝ち鞍をもちます。当馬は、絶好のスタートからハナに立ち、4角付近で外の馬に被せられましたが先頭を譲らず、最後は流す余裕もありました。2着に4馬身差とスピードの違いを見せ、同様のスタートなら次走予定の函館2歳Sも楽しみです。

■2024年6月16日 京都5R 芝1600m
【優勝馬】トータルクラリティ
牡 父バゴ/母ビットレート 池添学厩舎
→父のバゴは凱旋門賞などG1を5勝、日本での種牡馬入り後は、G1・4勝のクロノジェネシス、重賞2勝のステラヴェローチェなどを輩出。母ビットレートはJRA芝の1200~1400mを2勝、その母スルーレートはフラワーC2着という血統です。レースは半マイル49秒8と、かなり緩い流れでしたが、ラスト3ハロン11.8-11.4-10.9の加速ラップを差し切っており、勝ち時計で図れない能力を感じます。

■2024年6月16日 東京5R 芝1400m
【優勝馬】プリティディーヴァ
牝 父Kingman/母Assurance 田中博康厩舎
→父のKingmanは現役時代イギリスで管理され、マイルG1を4連勝した名マイラー。母Assuranceはアイルランド出身で、当馬も当地で生まれました。Assurance自身は1勝馬ながら、全弟GearUpはフランスで芝2000mのG1を制しています。調教内容からもややスピードに勝る印象ですが、Kingmanの産駒にはマイルG1馬シュネルマイスターがおり、マイルでの走りにも期待したいところです。

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