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【天皇賞・春】タイトルホルダーが7馬身差で圧逃!

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【天皇賞・春】タイトルホルダーが7馬身差で圧逃!

2番人気のタイトルホルダーが7馬身差で逃げ切って、昨年の菊花賞に続くGⅠ2勝目を挙げた。横山和生騎手(29)=美浦・フリー=は、デビュー12年目でうれしいGⅠ初制覇。レース史上初の親子3代制覇も達成した。2着は1番人気のディープボンド、3着は4番人気のテーオーロイヤルが入った。




国内最強ステイヤーの座は譲れない。雨上がりのターフで、タイトルホルダーが後続に影を踏まさずに逃げ切った。デビュー12年目でGⅠ初勝利の横山和騎手は、お立ち台で喜びをかみしめた。

「とってもうれしいです。返し馬から雰囲気の良さを感じていましたので、タイトルホルダーと仲良く走ろうという気持ちでした。力を信じて、僕が邪魔しないようにと思いながら乗りました」

❽枠⑯番から手綱を押して先手を奪う。1000メートル通過は60秒5、続く1000メートルは63秒1で運んで息を入れた。2周目の向こう正面でカラ馬に突かれる形になっても動じない。勝負どころでライバル勢の手綱が動く中、人馬とも涼しい顔でスパート開始。稍重馬場をものともせずにメンバー最速の上がり3ハロン36秒4でまとめて7馬身差の圧勝。鞍上は左手を高く突き上げ、相棒の首筋をポンと叩いた。

天皇賞・春での7馬身差Vは、2004年に父・典弘騎手がイングランディーレで逃げ切って以来だ。「物心がついてしっかり競馬を見たのが、あのレース。すごく印象に残っています」。当時11歳だった少年が18年のときを経て逃走劇を再現し、1971年にメジロムサシで制した祖父・富雄元騎手からの親子3代制覇を達成。「祖父もすごいジョッキーだと聞いていましたし、なかなかできることではないので、結果を出せて良かった」と頬を緩めた。

GⅠタイトルは昨年5勝を挙げてブレークした5歳下の弟・武史騎手に先を越されたが、栗東に滞在するなどして地道に腕を磨いてきた。その姿を見守ってきた父の胸の内を、栗田調教師は「(レース後に)『自分が乗っているより緊張したし、涙が出てきた。本当にありがとうございます』と言ってくれました」と明かした。

昨年の菊花賞に続くGⅠ2勝目を手にし、今後は宝塚記念(6月26日、阪神、GⅠ、芝2200メートル)や登録を行った凱旋門賞(10月2日、パリロンシャン、GⅠ、芝2400メートル)が視野に入る。栗田調教師は「もっと良くなってくると思うので、逃げ馬としてさらに力をつけて次の目標のレースにやっていきたいと思います」と結んだ。

伝統の長距離GⅠで2冠目を取ったタイトルホルダーは、さらなる勲章を目指していく。




◆父・横山典弘騎手 長男・和生騎手のGⅠ初勝利について「うれしいですね。それ以外に何もありません。こうして乗せてもらっていることがありがたい。周囲の人たちに感謝です」

タイトルホルダー 父ドゥラメンテ、母メーヴェ、母の父モティヴェイター。鹿毛の牡4歳。美浦・栗田徹厩舎所属。北海道新ひだか町・岡田スタッドの生産馬。馬主は山田弘氏。戦績11戦5勝。獲得賞金5億8933万1000円。重賞は2021年GⅡ弥生賞ディープインパクト記念、GI菊花賞、22年GⅡ日経賞に次いで4勝目。天皇賞・春栗田徹調教師、横山和生騎手ともに初勝利。馬名は「選手権保持者。父、母父、二代母父がダービー馬なので」。

★レースアラカルト★

●クラシック3冠の勝ち馬がそれぞれ古馬GⅠもV 昨年の皐月賞エフフォーリア天皇賞・秋有馬記念を制し、日本ダービーシャフリヤールドバイシーマクラシックをV。菊花賞タイトルホルダー天皇賞・春を勝ったことで、クラシック3冠レースをすべて違う馬が勝ち、その後に3頭すべてが古馬GⅠを制するのは史上初。

菊花賞馬のV 2019年フィエールマンから4年連続25回目。

●逃げ切り 成績公報に通過順を掲載した1986年以降、04年イングランディーレ、16年のキタサンブラックに次ぐ3頭目。

●7馬身差 65年アサホコ、04年イングランディーレに次ぐ3頭目。最大着差は68年ヒカルタカイの大差。

天皇賞・春でGⅠ初勝利の騎手 88年南井克巳タマモクロス)、10年C・ウィリアムズ(ジャガーメイル)、12年石橋脩ビートブラック)に次ぐ4人目。

●親子3代制覇 横山家は富雄騎手(71年メジロムサシ)、典弘騎手(96年サクラローレル、04年イングランディーレ、15年ゴールドシップ)、和生騎手で史上初の親子3代での天皇賞・春制覇。天皇賞・秋を武史騎手(21年エフフォーリア)が勝っていて、天皇賞は3代4人でのVとなった。

●きょうだい馬のGⅠ同レース出走V 勝ったタイトルホルダーは姉メロディーレーンが9着。94年のジャパンC(1着・弟マーベラスクラウン、8着・兄グランドフロティラ)に次ぐ2組目。

●同年の日経賞勝ち馬のV 85年シンボリルドルフ、87年ミホシンザン、93年ライスシャワー、13年フェノーメノに次ぐ5頭目。



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