★最新のランキングでも世界1位をキープ 国内外でGⅠ4連勝中のイクイノックス
今年の天皇賞・秋には5頭のGⅠ馬が登録しているが、イクイノックス(牡4歳、美浦・
木村哲也厩舎)は、その中でも最多のGⅠ4勝を挙げており、昨年の天皇賞・秋、
有馬記念、今年の
ドバイシーマクラシック、
宝塚記念と国内外でGⅠ4連勝中だ。同馬は
ドバイシーマクラシックの走りが評価され、4月にIFHA(国際競馬統括機関連盟)から発表された「ロンジンワールドベストレースホースランキング」でレーティング129を獲得した。最新のランキングでも、レーティング128を獲得した無敗の
凱旋門賞馬エースインパクト(仏)、英インターナショナルSの覇者モスターダフ(英)などを抑え、首位をキープしている。
GⅠ競走(JRA+海外)出走機会5連勝となれば、グレード制が導入された1984年以降で6頭目となるが、イクイノックスは世界1位の実力を示して連勝を伸ばすことができるだろうか。なお、イクイノックスに騎乗予定のクリストフ・ルメール騎手は過去5年の天皇賞・秋で4勝を挙げており、3連覇した2018~20年以来の天皇賞・秋連覇がかかる。
★勝てばJRA獲得賞金歴代トップ10入り イクイノックスは
宝塚記念以来の出走
国内外でGⅠ4連勝中のイクイノックス(牡4歳、美浦・
木村哲也厩舎)は、前走の
宝塚記念を勝ってJRA競走での獲得賞金が10億3029万8000円となり、史上21頭目のJRA獲得賞金10億円以上馬となった。同馬は3月の
ドバイシーマクラシックでも勝利を挙げており、海外も含めた総獲得賞金は14億8918万8100円だ。天皇賞・秋は1着賞金2億2000万円で、イクイノックスが勝てば、JRA獲得賞金は現在10位の
コントレイル(11億9529万4000円)を上回り歴代10位となり、海外も含めた総獲得賞金では現在6位の
オルフェーヴル(15億7621万3000円)を上回り歴代6位となる。果たして、イクイノックスは連勝を伸ばし、GⅠ5勝目を挙げることができるだろうか。
★天皇賞・秋連覇がかかるイクイノックス
ジャスティンパレスは天皇賞春秋連覇に挑戦
イクイノックス(牡4歳、美浦・
木村哲也厩舎)には、史上3頭目の天皇賞・秋連覇がかかる。天皇賞では1981年から優勝馬の再挑戦ができるようになり、これまでに
シンボリクリスエス(2002、03年)、
アーモンドアイ(19、20年)の2頭が天皇賞・秋を連覇しているが、イクイノックスは今年も天皇賞・秋を制すことができるだろうか。なお、イクイノックスを所有する(有)シルクレーシングは、かつて
アーモンドアイも所有しており、馬主で歴代最多の天皇賞・秋3勝を挙げている。
また、
ジャスティンパレス(牡4歳、栗東・
杉山晴紀厩舎)には、史上6頭目の天皇賞春秋連覇がかかる。同馬は今年の
天皇賞・春でGⅠ初制覇を遂げ、続く
宝塚記念では勝ったイクイノックスから0秒2差の3着に入っている。
ジャスティンパレスとイクイノックスはこれまで4回対戦しており、すべてイクイノックスが先着しているが、
ジャスティンパレスは同世代の強力なライバルを破り、天皇賞春秋連覇を遂げることができるだろうか。
★昨年春のクラシックでしのぎを削った2頭が久々の対戦 イクイノックスvsドウデュース
イクイノックス(牡4歳、美浦・
木村哲也厩舎)は、昨年春のクラシックでは
皐月賞、ダービーともに2着となり、秋は
菊花賞に向かわず、天皇賞・秋に参戦してGⅠ初勝利を挙げた。その後、同馬は連勝街道を突き進み、国内外でGⅠ4連勝中だ。今年の天皇賞・秋には、
イクイノックスと同世代のダービー馬ドウデュース(牡4歳、栗東・
友道康夫厩舎)が登録しており、2頭の対戦は話題となりそうだ。ドウデュースは昨年の
皐月賞で3着、ダービー1着という成績を挙げたが、秋はフランスの
凱旋門賞に挑戦(19着)したため、国内のレースには出走しなかった。
イクイノックスとドウデュースの対戦は昨年の
皐月賞、ダービーに続く3回目となるが、対戦成績1勝1敗で迎える3度目の対戦はどちらが先着するだろうか。
ドウデュースは3月の
ドバイターフに出走予定だったが、左前肢跛行のため出走取消となり、レースへの出走は2月12日の
京都記念以来、約8カ月半ぶり(中258日)となる。芝2000メートル戦になった1984年以降の天皇賞・秋優勝馬で、前走からの間隔が最も長かったのは、2021年
エフフォーリア、2022年
イクイノックスの中153日(どちらも同年ダービー以来の出走)だが、
ドウデュースはブランクをものともせずに勝利を挙げることができるだろうか。
★歴代最多タイの天皇賞・秋7勝目なるか
武豊騎手は
ドウデュースとのコンビで参戦
天皇賞・秋で
ドウデュース(牡4歳、栗東・
友道康夫厩舎)に騎乗予定の
武豊騎手は、歴代最多の天皇賞14勝(春8勝、秋6勝)を挙げている。
天皇賞・秋の歴代最多勝騎手は7勝を挙げている保田隆芳元騎手だが、
武豊騎手は
天皇賞・秋7勝目を挙げて保田元騎手の記録に並ぶことができるだろうか。なお、
武豊騎手の
天皇賞・秋参戦は2020年以来3年ぶりとなる。
また、
ドウデュースを管理する
友道康夫調教師には
天皇賞・秋初制覇がかかる。友道調教師は
天皇賞・春では2勝を挙げているが、
天皇賞・秋では延べ14頭の管理馬が出走して19年
ユーキャンスマイルの4着が最高成績となっている。