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【鈴木和幸G1コラム】 宝塚記念の全馬詳細解説

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●第51回宝塚記念(GⅠ)出走馬の短評


アクシオン

5ヶ月の休み明け、金鯱賞の内容が悪すぎる。スローペースの4角4番手は理想的だったはずだが、0秒8差7着はバテすぎ。今週のケイコはいつになくハードといえばハードだったが、最後失速して変わり身が見られず。それに2200メートルも長すぎないか。


アーネストリー

5ヶ月半ぶりで、必ずしも万全の仕上げではなかった金鯱賞勝ちにこの馬の底力をみた。反動を心配していたこの中間だが、先週に7F98秒6-37秒1の猛ゲイコがやれたように、疲れを吹き飛ばし、ひとたたきの良化をみせている。うなる勢いで坂路を駆け上がった最終追い切りを見ても、前走以上は間違いなし。先行力があるのですぐに好ポジションがとれ、展開不問の強みも。重賞3連勝がGⅠの可能性まであり。


イコピコ

阪神大賞典で9着に大敗すると、思い切りよく3ヶ月の休養をとった。これが吉とでて、今回は休み明けながらはち切れんばかりの体をしている。そして、最終追い切りの坂路も好タイム、絶好の動き。これなら神戸新聞杯のレコード勝ちを思い出さないと。馬券圏内に飛び込んできても驚けない。
    

コパノジングー(取り消し)


ジャガーメイル

上がり3F33秒7で差し切った天皇賞はみごとの一語。2200メートルあれば距離不足ということはなく、実際に京都記念ブエナビスタと半馬身の勝負をしている。しかも当時は取り消し明け。先週に事実上の最終追い切りを行って負荷をかけ、今週は流した程度、それでラスト1F11秒台の出色の動き。この仕上げは前述の京都記念時と同じ。ブエナにとっても容易ならぬ敵だろう。


スマートギア

追い込み一手、常にといっていいくらい展開に左右されてしまう。それだけに安定味には欠けるが、それでも3着まで追い上げた金鯱賞の上がり33秒8の脚が不気味。すっかり人気を落としたところへもってきて、体調は2週連続の坂路好時計でわかるように、最近では一番のデキ。穴党ならずとも食指を動かされる。


・セインンワンダー

エプソムCで久々のV。元を正せばGⅠ朝日杯FSの勝ち馬であり、菊花賞有馬記念でも見せ場があった。前走勝ちできっかけをつかんだとすれば、もちろん、ここでも軽くは扱えない。前走時より馬体をスッキリと見せ、なにやら不気味な雰囲気が漂ってくる。前走前、福永が「まだちょっと太いですけど、、、」といっていたことを思い出すとなおさら不気味。


トップカミング

生来の気性難、内へささったりなどの悪癖が解消されないとGⅠでは勝負にならない。


ドリームジャーニー

実績うんぬんはあらためて説明するまでもないだろう。今回は天皇賞を断念せざるをえなくなった右前の球節不安、放牧に出しての仕上げなおしが一番の問題。脚部に負担をかけないようにとの配慮からだろう、坂路中心をとってきたが、果たしてこれがどうでるか。ずばりといって、追い切り本数そのものが足りないし、動き、馬体づくりにも不満が残る。最終追い切り後の変わり身待ちが正直なところで万全とは言いがたい。


ナカヤマフェスタ

GⅡセントライト記念の勝ち馬だから、前走、オープン特別のメトロポリタンSを勝ったぐらいでは威張れない。ましてや、2着馬はトップカミング、勝って当然である。ただ、当時が4ヶ月半の休み明けで、2馬身差の完勝であったことに重きをおけば、さすがはGⅡ馬ということに。万全を期して栗東入厩し、この環境にもすぐに慣れ、最終追い切りも上々、連下にはマークされる。    


ナムラクレセント

気性が激しく、コンスタントに走れない。しかし、阪神大賞典で3着したり、毎日王冠、天皇賞でも4着と、スムースに走ったときには一線級と互角に近い勝負をしている。この中間、いつになく落ち着いているし、人気薄で小牧も気楽に乗れる。穴党には目が離せない存在だろう。


ネヴァブション

GⅡは3勝もしているが、GⅠでは6戦していずれも着外とからっきし意気地がない。それも5回までが二ケタ着順とあっては手をだしづらい。すんなり先行できたときの、ギリギリ3着残りまで。


ブエナビスタ

前走と比べると、仕上げにたっぷりと時間があり、思い通りの攻め馬も積めている。仮に前走が七分のデキだったとしたら今回は八分以上。超一流馬が絶好調とはいえないまでも本来のデキになったのだから、残された問題は初めて背負う56キロ、これ以外にはない。有馬記念が53キロだっただけに、一流牡馬相手のこの条件はかなり厳しいとみなければならないが、それでも前3戦からはたったの1キロ増、前走ほど忙しくない、戦いやすい適距離2200メートルならはねのけられるとみる。


フォゲッタブル

1番人気に推された天皇賞が10馬身差6着と見どころなし。休み明けでのスタートの出遅れが敗因とみれば、巻き返しは可能。その後の猛ゲイコ、最終追い切りのすばらしさをみると、その可能性は十分。超良血馬でもあるし、人気落ちの今回は配当的なメリットもある。大駆けに要警戒だ。


マイネルアンサー

スローの不利な展開をはねのけて、上がり34秒0でのVは価値がある。しかし、しょせんは条件戦でのもの、GⅠのここでどうこういえるほどのものではない。3キロ増の58キロ同士では掲示板に載るのも難しい。


マキハタサイボーグ

このメンバーに入っては何ひとつとして狙える材料がない。見送り。


メイショウベルーガ

天皇賞は確かに不利はあったが、それでも2秒も離されての10着は力の差か。ただし、その後は調子落ちどころかさらに一段と調子を上げ、今週の追い切りの反応のよさといったら、デビュー以来初めてといってもいいくらい目を引くものだった。阪神大賞典を56キロで同タイム3着しており、前走の10着だけで見限るわけにはいかない。ブエナとの牝馬のワン・ツーまで考えておく。


ロジユニヴァース

10ヶ月ぶりの日経賞で6着とはいえ0秒3差、さすがはダービー馬といったところだが、今回は再び3ヶ月ぶり、いささか速い追い切りが不足している。最終追い切りでラスト1F11秒台をマークしたもの、全体時計が平凡なので中身が伴ってのものかどうか疑問が残る。ノーマークにはできなくても△の評価まで。

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