シルクロードSが31日、中京競馬場で18頭によって争われ、福永騎乗で4番人気の
シヴァージが、鋭い差し脚を発揮して通算22戦目で待望の重賞初勝利。次走の
高松宮記念(3月28日、中京、GI、芝1200メートル)に向けて弾みをつけた。1番人気の
モズスーパーフレアは17着に惨敗。
大舞台への道を切り開いた。冬場とはいえ明るい日差しのなか、
シヴァージがメンバー中最速の上がり(3ハロン33秒6)を発揮。通算22戦目、7度目の重賞挑戦で初勝利を飾った。
「瞬発力をどこで使うかだと思っていました。4コーナーでも、いい手応え。いい脚を使ってくれました」
2度目のコンビで勝利に導いた福永騎手が満足げな笑みを浮かべる。
レース前から発馬と位置取りを重視して、道中は中団のやや後ろから運んだ。「スタート次第になりますが、そのなかで進路を決めようと思っていました」。臨機応変の構えで挑んだ鞍上は、流れのなかで外側を選択。少しでも馬場のいい所を通りながら、直線を向き、中央を通って鮮やかに突き抜けた。
「コンディションも良かったですし、しぶった馬場も上手に走ってくれました。次のステージに行けると思います。GIでも楽しみですね」と意欲たっぷりの口ぶりだ。
管理する野中調教師は「馬場もちょうど良かったし、枠も含めて、きょうは全部がかみ合った。ようやく(重賞を)勝ってくれたな」と切り出した。知人とともに米国を回り、2000頭を超す若駒のなかから、探し出した馬で喜びもひとしおだった。
このあとは
高松宮記念に直行する。「GIと同じ条件で勝てたのは良かった。時計がかかった方がいいけど、速い時計にも対応できる馬だから」とトレーナー。本番と同舞台で結果を残せたのは、大きな自信になったに違いない。ビッグタイトルを視界にとらえた。 (宇恵英志)
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シヴァージ 父ファーストサムライ、母インディアンベイ、母の父インディアンチャーリー。栗毛の牡6歳。栗東・
野中賢二厩舎所属。米国産。馬主は(株)カナヤマホールディングス。戦績22戦6勝。獲得賞金1億8767万6000円。重賞は初勝利。
シルクロードSは
野中賢二調教師が初勝利。
福永祐一騎手は2009年
アーバンストリート、12年
ロードカナロアに次いで史上最多となる3勝目。馬名は「人名より」。