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【霧プロのキーホース診断】AJCC2024 狙うは世代と自身の復権! ショウナンバシットは歴戦の古馬にどこまで通用するか

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【霧プロのキーホース診断】AJCC2024 狙うは世代と自身の復権! ショウナンバシットは歴戦の古馬にどこまで通用するか


ウマニティプロ予想家・が、今週の重賞出走馬の中から、特に的中への鍵を握りそうな1頭にフォーカス。指数・血統・調教を中心とした“予想的イマジネーション”で掘り下げていきます。



ショウナンバシット
昨年、多くのスターホースが引退し、今年の競馬の盛り上がりという重責を担う4歳勢。牝馬路線ではリバティアイランドがドバイ参戦を発表するなど、ある程度の盛り上がりが保たれているが、牡馬路線はなんだか元気がないように感じる。年末の有馬記念では世代トップのタスティエーラソールオリエンスが古馬の壁にぶち当たり、先週の日経新春杯でも菊花賞上位の馬たちが古馬に抑え込まれたのだ。人間ならば「あああ、またかよおぉ」と悲観的になりそうなところだ。
こうした結果が続くと世代格差論が巻き起こってきそうだが、筆者としては現4歳牡馬のレベルはそう低いものではないと感じている。有馬記念は例年稀に見るレベルのスターホースが集結していたし、日経新春杯は馬場も展開も勝ち馬向きだった。こうした上位馬のすぐ後ろにまでこの世代の馬たちは来ているわけで、どこかで猛威を奮ってきても不思議ないと思えるのだ。
そのきっかけになり得る馬の1頭が、今回4歳牡馬として唯一AJCCに出走するショウナンバシット。クラシック三冠を皆勤し、ジャパンカップで異次元の馬たちの走りを肌で感じたこの馬が今回どこまでやれるのか、いつも通りに各養素から掘り下げていきたい。

まず指数面だが、5着に好走した皐月賞以降、明確に数字を落としているのはダービーのみ。それ以降は着順こそ大きなものが刻まれているが、指数的に見ればほぼ一定で、本馬自身はしっかりと自分のレベル分だけは走っていることが分かる。ダービーは大きく馬体を減らしていた上、道中の行きっぷりからしておかしかっただけに、この時は体調が整っていなかったと見るべきだろう。
今回の出走馬と比較すると、指数上はボッケリーニマイネルウィルトスチャックネイトといった人気が予想される古馬とほぼ互角。しかし本馬は神戸新聞杯は直線内で詰まり気味になり、菊花賞ジャパンカップでは外枠が災いして外を回る形。相応のロスがあった。この点を踏まえると、互角”以上”という評価を与えても良いように映る。馬柱に並ぶ近走の着順があまりにも大きい分、過小評価される可能性もありそうで、馬券的な妙味も大きい。

血統にも妙味があり、本馬の父シルバーステートは先日の中山金杯を制したリカンカブールの父でもある。その他にもエエヤンセイウンハーデスなど、小回り向きの機動力を有する産駒が多く、本馬自身も小回りに該当する阪神内回りのすみれSと若葉Sでクラシック出走に弾みを付けた。近走は長めの距離を走っているが、道中の挙動は前向きさを感じるものだっただけに、少しとはいえ距離が短くなるのはプラスに出そうだ。
加えて母系はアメリカのダート色が相当濃く、かなりのパワーを感じさせる構成。極悪馬場だった皐月賞において、唯一荒れた内から伸びて掲示板を確保した走りはフロックではない。最終週の中山で、さらに土日共に雨予報が出ているとなれば、このパワーと馬場適性は大きな武器となるだろう。


調教面ではこれまで通りのメニューでしっかりと乗り込まれており、さすがに大目標前ほどびしっと追われてはいないものの、それでも終いの伸びは上々。今年初戦としては十分な仕上がり具合で臨めるように思う。指数の刻み方が示すように、体調さえ整っていればパフォーマンスのブレは少ないタイプなだけに、近走と同等レベルの走りをしてくる可能性は高いだろう。そこに距離や舞台、馬場といった適性が加われば、一気に着順が上がる結果もイメージできる。

こうして綴っていくと、(あくまで筆者の予想法では)主役級の評価が必要な存在であるように感じるが、近走も安定しているボッケリーニや、同期の牝馬モリアーナの存在もあり、いまいち本馬はクローズアップされていない。この世代としても自身としても”まだ終わっていない”と意地を見せてほしいところだが、結果はいかに。クラシックで覇を競った同期たちが、祈るような気持ちでレースを見ているはず(?)だ。


(きり)プロフィール
ウマニティ公認プロ予想家。レース研究で培った独自の血統イメージに加え、レース戦績や指数等から各馬の力関係・適性を割り出す”予想界のファンタジスタ”。2023年1月には、長年の活躍が認められ殿堂プロ入りを果たす。

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