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【天皇賞・春】平成最後も令和最初も!フィエールマン連覇

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【天皇賞・春】平成最後も令和最初も!フィエールマン連覇

 天皇賞・春が3日、京都競馬場で14頭によって争われ、ルメール騎乗で1番人気のフィエールマンがハナ差で差し切り、史上5頭目の連覇を飾った。ルメール騎手は2018年の天皇賞・秋(レイデオロ)から、史上初の天皇賞4連勝の快挙を達成した。11番人気の伏兵スティッフェリオが2着。4番人気ミッキースワローが3着だった。

 ◇

 スタンドに観客がいれば、歓声と悲鳴が交錯しそうなゴール前。11番人気のスティッフェリオが押し切るかと思われた瞬間、外からフィエールマンが猛然と追いこんだ。首の上げ下げの結果は、わずかハナ差。きわどい勝負でキタサンブラック以来、史上5頭目の連覇を達成し、ルメール騎手は笑みを浮かべた。

 「勝ったかどうかわからなかったから、ガッツポーズができなかった。去年はクビ差でしたし、菊花賞もギリギリ(ハナ差)だった。でも、これがこの馬の“いつも通り”なんですけどね」

 大外(14)番に枠が決まり「スタートして(すぐに)コーナーがあるので、いいスタートをしたらずっと外になって、少しきついと思っていた」というルメール騎手。作戦通りに控えめのスタートから、道中は中団後方を追走。1周目のスタンド前で菊花賞キセキが動いてハナに立っても、慌てずに進めた。最後の直線は馬群の外へ進路を取り、末脚を解き放つ。3ハロン34秒6とメンバー最速の上がりで、役者の違いを見せつけた。

 「直線に向いたときはもっと楽に勝てるかと思った。ラストでいい脚を使うことができたけど、普通の馬なら無理でした。天皇賞は日本だけの特別なレース。4連勝できたのは素晴らしいことだと思います」

 2018年の天皇賞・秋から、騎手として史上初の天皇賞4連勝。成し遂げた偉業の感慨に浸った。3月には、ドバイで騎乗するために現地入りしたが、国際競走が中止。帰国後、騎乗はおろかトレセンや競馬場にすら入れない時期があった。現在も新型コロナウイルス感染拡大の影響は続いており、「きょうは(無観客で)寂しかったけど、今は家にいることが大事。早く競馬場でファンの皆さんと会いたいです」と終息を願った。

 フィエールマンは近日中にノーザンファーム天栄(福島県)へ放牧に出され、宝塚記念(6月28日、阪神、GI、芝2200メートル)を視野に入れている。

 「1番人気の責任を果たしてホッとしています。引退後も価値のある1勝になりましたね。距離はもっと短くてもいい。もう少し距離は短い方が、切れ味を出せると思う」と手塚調教師は力を込めた。勝負強い人馬はこれからも、さらにタイトルを積み重ねていくことだろう。(渡部陽之助)

フィエールマン 父ディープインパクト、母リュヌドール、母の父グリーンチューン。鹿毛の牡5歳。美浦・手塚貴久厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は(有)サンデーレーシング。戦績10戦5勝(うち海外1戦0勝)。獲得賞金5億7305万9000円(すべてJRA)。重賞は2018年GI菊花賞、19年天皇賞・春に続いて3勝目。天皇賞・春は手塚貴久調教師、クリストフ・ルメール騎手ともに19年フィエールマンに次いで2勝目。馬名は「気高く、勇ましく(音楽用語)」。

★生産者ノーザンF3連覇…生産者のノーザンファームは2018年レインボーラインから3連覇を達成。北海道の自宅でテレビ観戦した同ファーム・中島文彦場長(51)は「直線に向いたときに前はだいぶ先だったので、正直届かないと思いました。安心して見てはいられませんでしたが、勝ち切るところが素晴らしい」とホッとした様子だった。

 馬主の(有)サンデーレーシングは大阪杯ラッキーライラック)に続く今年のGI2勝目。北海道の自宅でテレビ観戦した吉田俊介代表(46)は「かなりヒヤヒヤしましたが、よく頑張ってくれましたね。体調に問題がなければ、宝塚記念に向かいたい」と話した。

 本馬の全妹で、兄と同じく美浦・手塚貴久厩舎に入厩予定のエクランドール(牝2歳)は現在、北海道のノーザンファーム空港牧場で調教中だ。

★最少体重出走…メロディーレーンは340キロで出走。これは同レースにおける最少体重(成績広報に馬体重が掲載された1971年以降)。これまでの記録は72年タイヨウコトブキの394キロ。また、昨年の菊花賞、今年の日経新春杯で同馬が記録したJRA重賞出走馬の最少体重記録タイ。

★売り上げ…天皇賞・春の売り上げは168億7096万6000円で前年比88・0%。無観客競馬では、最初の高松宮記念は増加したが、その後は大阪杯桜花賞皐月賞に次いで、4レース続けて前年比減となった。

★3日京都11R「天皇賞・春」の着順&払戻金はこちら

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