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22日の東京メインに第25回富士S(GⅡ、芝1600メートル)が行われる。1着馬にはマイルCS(11月20日、阪神、GⅠ、芝1600メートル)への優先出走権が与えられる重要な前哨戦。一昨年からGⅡに格上げされハイレベルなレースが展開されていたが、今年もGⅠ馬2頭を含む重賞ウイナー8頭の豪華メンバーが名を連ねた。新進気鋭の3歳馬を実績豊富な古馬が迎え撃つ構図で、激戦は必至だ。
3歳マイル王ダノンスコーピオン(栗東・安田隆行厩舎、牡3歳)が秋初戦を迎える。2歳時に朝日杯FSで3着に好走したが、共同通信杯では状態が整わず7着に惨敗。その後、徐々に調子を取り戻していきアーリントンCで重賞初制覇を飾ると、NHKマイルCでは大外枠をはねのけ中団から差し切り、見事GⅠウイナーに輝いた。放牧から栗東へ帰厩後も調整は順調。13日の1週前追い切りは坂路で4ハロン52秒2ー12秒1をマークし、一杯に追われる併走相手に対し、やや仕掛ける程度で1馬身先着した。「馬体は見た目にも数字的にも変わりない。休み明けは特に問題なく、力を出せる仕上がり。脚をためればためるだけ最後で切れる。古馬相手になるが、今後が楽しみになる競馬をしてほしい」と、安田隆調教師は期待をふくらませる。
ソウルラッシュ(栗東・池江泰寿厩舎、牡4歳)は昨年冬から破竹の4連勝でマイラーズCを制覇。後方から上がり3ハロン最速34秒1の豪脚を使って差し切った。前走の安田記念でも後方待機から末脚を爆発させようとしたが、直線で前が詰まってしまい13着と不完全燃焼に終わった。13日の1週前追い切りは新コンビを組む松山弘平騎手を背に、栗東CWコースで併せ馬。6ハロン80秒7ー11秒1でシャープに伸びて1馬身先着した。「帰厩時は種馬のようなお腹でしたが少しずつ引き締まってきて、だんだん絞れてきました。調教は相変わらず動きますね。ここを叩いて目標のマイルCSで良くなると思います」と池江調教師。弾みをつけて大一番へ向かいたい。
セリフォス(栗東・中内田充正厩舎、牡3歳)は新潟2歳S、デイリー杯2歳Sで重賞連勝を果たすと、朝日杯FSでものちのダービー馬ドウデュースに半馬身差2着。NHKマイルCでは1番人気に推されたが、道中でごちゃつき2度ポジションを下げる不利を受け、直線でも伸びない内を通らされて悔しい4着に終わった。しかし、初めて古馬と対決とした安田記念では0秒1差に迫る4着と一線級の実力馬相手に堂々たるパフォーマンスを披露した。「夏場は放牧に出して、9月下旬に栗東へと帰厩。休んだことでまだ緩さが残るあたり、これから乗り込んでいくことでレースまでどれだけ態勢が整ってくるかだと思います」と福永拓調教助手。重賞3勝目を飾って、マイル路線の主役へと躍り出る。
タイムトゥヘヴン(美浦・戸田博文厩舎、牡4歳)は昨年の3着馬。その後3戦は苦戦が続いたが、今年4月のダービー卿CTで後方から上がり3ハロン最速33秒7の末脚で大外一気を決めて重賞初制覇を果たした。さらに京王杯SCでも3着、エプソムCでも5着ながら0秒2差と高い安定感を発揮している。斎藤吉則調教助手は「ここを目標に順調。追い切りの動きも問題ありません。ゲートに不安定なところがあるけど、この条件は合う。切れるというよりは長く脚を使うタイプ。以前よりも子供っぽさが抜けてきたし、リズム良く走れれば自分の脚は使えると思います」と一発を狙っている。
ほかにも、安田記念で上がり3ハロン最速32秒6の脚を繰り出して0秒2差7着のエアロロノア(栗東・笹田和秀厩舎、牡5歳)、毎日杯勝ち馬ピースオブエイト(栗東・奥村豊厩舎、牡3歳)、関屋記念2着シュリ(栗東・池江泰寿厩舎、牡6歳)、同レースで1年7カ月ぶりに復帰し5着のピースワンパラディ(美浦・大竹正博厩舎、牡6歳)、一昨年にNHKマイルCを制し、このレースで2着に好走したラウダシオン(栗東・斎藤崇史厩舎、牡5歳)、僚馬でリステッド2勝の逃げ馬アルサトワ(牡5歳)などにも要注目だ。
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