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【阪神JF】リバティアイランドが2歳女王に輝く 川田騎手「直線ではこれなら負けないという手応えでした」

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【阪神JF】リバティアイランドが2歳女王に輝く 川田騎手「直線ではこれなら負けないという手応えでした」

1番人気のリバティアイランドが、中団から鋭く伸びてGⅠ初勝利。前走の敗戦を糧に後続を寄せ付けない走りを披露し、2歳女王に輝いた。川田将雅騎手(37)=栗・フリー=は、2歳GⅠ完全制覇を達成した。2着に12番人気のシンリョクカ、3着に10番人気のドゥアイズが入り、3連単17万8460円とヒモ荒れの決着となった。



仁川のターフに吹く冷風を力強く切り裂いた。1番人気に支持されたリバティアイランドが悠々と差し切って、2歳牝馬の頂点に立った。鮮やかなエスコートを見せた川田騎手は、穏やかな表情で切り出した。

「直線では『これなら負けない』という手応えでした。無事にこの馬らしい走りをしてくれて何よりです」


五分のスタートを切って速い流れの中、中団でリズム良く運ぶ。直線で外に持ち出されると、鞍上のゴーサインに応えてグンと加速。あっという間に先頭に躍り出た。最後は流す余裕も見せ、2着に2馬身半差をつける完勝だった。

7月に新潟マイルの新馬戦で、JRA史上最速タイの上がり3ハロン31秒4を記録する衝撃のデビューVを飾った。2戦目の前走・アルテミスSでは、単勝1・4倍の1番人気ながらよもやの2着。直線で追い出しを待たされたぶん、差し届かなかった。だが、その敗戦を無駄にしなかった。中内田調教師は「前走で馬群で我慢する競馬を経験できた。それが今回のリズムのいい走りと折り合いに生きたと思います」と振り返る。初戦で示した素質だけでなく、GⅠ舞台で学習能力の高さも発揮した。

また、川田騎手は7日に香港で騎手招待競走に出場予定だったが、5日の出国前に新型コロナウイルス検査で陽性反応が出た。療養期間を終えてこの日から騎乗可能になると、福永、M・デムーロ騎手に次ぐ史上3人目のJRA2歳GⅠ完全制覇を達成。「ご心配とご迷惑をおかけしました。リバティアイランドが一番いい結果を得てくれて、みなさんに素晴らしい走りをお見せすることができてほっとしています」とうなずいた。

2018年のダノンファンタジー以来の2勝目を挙げた中内田調教師は「成長の余地はまだまだある。もっと伸びてクラシックを狙わなければいけない」と先を見据える。2歳女王から桜の女王へ。来春までにスケールアップを図り、同じ舞台で行われる桜花賞(4月9日、阪神、GⅠ、芝1600メートル)でもヒロインの座は譲らない。(丸橋正宣)

リバティアイランド 父ドゥラメンテ、母ヤンキーローズ、母の父オールアメリカン。鹿毛の牝2歳。栗東・中内田充正厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は㈲サンデーレーシング。戦績3戦2勝。獲得賞金8543万2000円。重賞は初勝利。阪神JF中内田充正調教師が2018年ダノンファンタジーに次いで2勝目。川田将雅騎手は初勝利。馬名は「米、アッパーニューヨーク湾の自由の女神像が建っている島」。



★アラカルト★

ドゥラメンテ産駒 今年2頭を含む3頭の出走で初勝利。JRA・GⅠは宝塚記念タイトルホルダーに続く今年5勝目で通算6勝目。


◆(有)サンデーレーシング 2017年ラッキーライラック以来の6勝目。JRA・GⅠはエリザベス女王杯ジェラルディーナ)に続く今年5勝目で通算67勝(他にJ・GⅠを2勝)。

◆ノーザンファーム 20年ソダシ以来の12勝目。JRA・GⅠはチャンピオンズCのジュンライトボルトに続く今年10勝目で通算183勝(他にJ・GⅠを3勝)。

アルテミスS2着馬の勝利 15年メジャーエンブレム以来2勝目。

◆馬番⑨の勝利 00年テイエムオーシャン以来の3勝目。

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◆関西馬の勝利 20年ソダシ以来で23勝。関東馬は9勝。

◆新潟デビュー馬の勝利 新潟競馬場デビュー馬の勝利は昨年のサークルオブライフに続く6頭目。札幌競馬場デビュー馬と並び最多。

◆3勝以上馬不在の阪神JF 19年以来の14回目。




◆ベストターンドアウト賞…阪神JFで〝最もよくしつけられ、最も手入れされた出走馬の担当者〟の努力をたたえて表彰する『ベストターンドアウト賞』は、リバティアイランドの松崎佳介調教助手が選ばれた。「常に馬をきれいに見ていただけるように、という厩舎の方針でやってきました。それが実を結んでこのような素晴らしい賞をいただけて光栄です。ありがとうございました。これからも応援よろしくお願いいたします」とコメントした。

◆売り上げ、入場者数…阪神JFの売り上げは141億5567万900円で前年比101・3%とアップ。入場者数は1万2768人(うち有料入場1万2161人)で同209・8%だった。



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