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週末に行われる中央重賞の過去の優勝馬をピックアップして回顧し、競馬の長い歴史の狭間できらめいた馬を紹介する「中央重賞懐古的回顧」。第42回は2015年の有馬記念優勝馬ゴールドアクターを取り上げる。
私が初めて「ゴールドアクター」という馬名を認識したのは、2014年2月のゆりかもめ賞(東京芝2400m)だったと記憶している。人気馬ラングレーとの追い比べに敗れるも14番人気の低評価に反発するように2着に食い込んだ彼の走りと血統を見て「この馬は中山ならさらに…」と思い、次の開催替わりで狙おうと誓ったわけだ。だが続く山吹賞(中山芝2200m)では一旦先頭に立つ競馬も結局ハナ差負け。単勝馬券の目論見が外れた苦い経験を契機にして、私は彼の存在を忘れてしまった。
次に彼を認識したのは同年秋の菊花賞でのこと。北海道シリーズの2600m戦を勝った経験があり、重賞で掲示板に載るだけの力量もあって、且つマイナーな血筋を引くという共通する特徴からその2年前の3着馬ユウキソルジャーを思い起こした私は、穴馬としてゴールドアクターを指名。結果として高速決着に適応して3着に入ったことで私は一人誇らしげだった。しかしこの一戦で収得賞金を積めなかったゴールドアクターは、表舞台からしばらく姿を消す。
三度目に彼を認識したのは翌2015年の有馬記念に際し、予想の検討を始めた時のことだった。玄人好みの長所に加えて決め脚を身につけて出世街道を驀進するゴールドアクター。でもアルゼンチン共和国杯からの直行は世に言う“死にローテ”。中山芝2500mという恐らく絶好の条件でありながらも、力量比較と明確な根拠に乏しいジンクスから私は彼を軽視してしまった。そして結果は…向正面における古豪ゴールドシップのロングスパートに動じることなく「ゴールドはゴールドでも~」を夢見た彼は、未完成な逃げを打ったキタサンブラックや至極堅実なサウンズオブアースをねじ伏せて戴冠した。
私はゴールドアクターをもう忘れることはなかった。翌春の日経賞で5連勝を達成し、続く春天では一転して1番人気12着に敗れ去り、秋緒戦のオールカマーを勝つもその後のゴールドアクターは緩やかに退潮していった。時として頂きをも呑み込むような猛烈な成長力と、一度崩れるとほぼ立ち直れないというロベルト直系が併せ持つ2つの特徴を地で行った彼は、2017年の宝塚記念にて勝ったサトノクラウンと3/4馬身差の2着に入り気を吐いたが、以後は順調に使えず、下って7歳秋に競馬場を去った。
それでも私は彼を忘れない。地味な血統、主戦の吉田隼人騎手、3歳夏以降の着実な成長過程。私はそれら全てが愛しいし、引退から3年以上の月日を経て彼の種牡馬としての成功を是非目にしたいと思ったのだ。2022年12月現在、新種牡馬ゴールドアクターは中央地方を通して苦戦が続いている。産駒デビュー前の想定通りに晩成の傾向は否めないが、そこは腐ってもロベルト系。いつの日か常識外れの一発をかっ飛ばすような魅力はあろう。今から7年前にグランプリの舞台で「ゴールドアクター」という名を全国区のものとした彼だが、今後は産駒の活躍によって自身の存在を市井に知らしめてもらいたいものだ。
ゴールドアクター
牡 青鹿毛 2011年生
父スクリーンヒーロー 母ヘイロンシン 母父キョウワアリシバ
競走成績:中央24戦9勝
主な勝ち鞍:有馬記念 日経賞 オールカマー アルゼンチン共和国杯
(文・古橋うなぎ)
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