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【有馬記念】エフフォーリア、横山武史が大いに語る

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【有馬記念】エフフォーリア、横山武史が大いに語る

 横山武史騎手(22)=美浦・鈴木伸=が、ファン投票1位選出の3歳馬エフフォーリアとのコンビで有馬記念制覇に挑む。前走の天皇賞・秋では見事に日本ダービー2着の雪辱を果たした。グランプリ3連覇中のクロノジェネシスを倒し、人馬とも日本のエースを襲名する。

 特別な1年を最高の形で締めくくる。強い3歳世代の代表エフフォーリアと挑む自身2度目の有馬記念。ともに駆け抜けた2021年の充実ぶりは、歴代最多を記録したファン投票での熱いエールが物語っている。

 「みんながこの馬が好きな証しだと思います。期待してくれているのかなと思うとうれしいし、そういう馬に乗せてもらってありがたい」

 昨年の夏、デビュー前の稽古の時点からモノの違いを感じた原石。「こう言うと他の馬に申し訳なくなりますが、全く別次元でした。ただ“GIを勝てる”とはいえなかった。僕自身がまだGIを勝っていなかったので」と振り返る素質を今春、自身のGI初制覇ともなった皐月賞で力強く証明した。

 しかし、断然の人気に支持されたダービーはシャフリヤールの急襲の前にハナ差の2着に敗れた。レース後に父・典弘騎手に声をかけられたが「何を言われたか覚えていません。もう放心状態でした。ダービーで負けてしまったことは、(自分の中に)今も若干、引きずっていなくはない」

 自身にとってではなく、愛馬にとって一生に一度のチャンスを逃してしまった悔い。騎手として忘れてはいけない思いだが、手綱を取っていれば、それを埋めていくことはできる。前走、秋の天皇賞は完ぺきなエスコートで年長の3冠馬コントレイルグランアレグリア(当時GI5勝、のちに6勝)などを撃破しGI2勝目。レース後は人生で初めてうれし涙が流れた。

 「自分は機嫌がいいとはっちゃけるタイプ。だからうれし涙を流す人の感覚がわからなかったんですけどね。天皇賞を勝ったから、というより、ダービーがこれ以上ないくらい悔しかったからかもしれません」

 さぁ有馬記念。ダービーと並んでデビュー前からとりわけ勝ちたかった一戦は、父がブエナビスタで負けたとき(2009年2着)の悔しい思い出が印象に鮮明だと言う。今回はその父がシャドウディーヴァで、兄・和生騎手は前走の菊花賞で自らがVに導いたタイトルホルダーで参戦するが譲る気は当然ない。

 「競馬にいけばエフフォーリア以外は敵。だから全力でつぶしにいきますよ。クロノジェネシスもラストランですけど、空気を読むつもりはないです。天皇賞と一緒で強い敵がいても、馬の力を発揮すれば勝ち負けだと思うので」

 この1年で取り巻く環境は大きく変化した。さまざまな世代からファンレターが届くようになり、アドバイスを聞きに来る後輩も増えた。着実に刻むステップアップの原点にあるのは、特別な相棒との人馬一体。GPでもそれを堂々と体現する。(内海裕介)

横山武史(よこやま・たけし) 1998(平成10)年12月22日生まれ、22歳。茨城県出身。祖父・富雄、伯父・賀一、父・典弘、兄・和生も騎手という競馬一家に生まれ、2017年3月4日にデビュー。1年目は13勝から着実に勝ち星を増やし、4年目の20年は94勝で関東リーディングに輝く。同年のサンケイスポーツ賞フローラSウインマリリン)で重賞初勝利。21年の皐月賞エフフォーリア)でGI初勝利を飾った。19日現在JRA通算3251戦296勝。重賞勝利はGI3勝を含む8勝。

★年少騎手V…横山武史騎手は22日の誕生日で23歳になる。26日の有馬記念を勝てば23歳4日で、歴代4位の有馬記念年少騎手Vとなる。

★19日のエフフォーリア

 決戦まであと1週。ファン投票第1位エフフォーリアは19日、美浦坂路コースを2本目に4ハロン55秒5-40秒0-12秒5で駆け上がった。

 馬なりで軽く流した格好だが、余力十分に時計になるのはいつもの日曜日のパターン。落ち着きにあふれた様は貫禄を感じさせ、馬体のハリも落ちていない。

 「予定通り。動きは問題ないし、前回と馬体もほぼ同じくらいになりそう」と鹿戸調教師。「厩舎でも本当に落ち着いている。馬房で横になって寝ている馬なんて他にそうはいないし、きっとかわいがって育ててもらったんでしょう。今回も素晴らしい舞台だし楽しみ」と、穏やかな笑顔で愛馬にエールを送った。

有馬記念の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載★第66回有馬記念特集ページはこちら

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このニュースへのコメント

TERAMAGAZINE|2022年1月30日 16:32 ナイス! (0)

横山武史
威張っていいぞ!!

若い頃の親父以上に!

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